やっぱり読書おいのこぶみ

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2003年12月17日

「カルメン」メリメ

(1)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24651)

カテゴリ：名作の散歩道

オペラ大好きノンさんに「ぜひ読んで」と薦められ、知ってるようで知らなかった「カルメン」を読んだ。

情熱的なカルメン、いちずな青年ドン・ホセに恋すれど、気ままはむらむらと。
次々とカルメンの恋のほむらは収まらず、彼一筋といかず。
ホセは泥棒してでも、殺人におよんでも、惚れに惚れぬき、追いかけ、逃げられついにカルメンをも殺してしまう。

「わたしという女は、人に何かしてはいけないと言われると、さっさとそれをしてしまうたちだから！」

「わたしを殺す気でしょう、わかっているわ、ちゃんとわかってるわ、でもわたしは絶対にゆずらないから。」

こんな破滅的な恋の物語を、華麗な舞台で見たら、聴いたら高揚するだろう。

「カルメン」もおもしろかったが、収録してある他短編もなかなかのもの。

かわいいい可愛い息子だのに、人の命にかかわる告げ口を、時計欲しさにしたとて、「裏切り者」と殺してしまう父マテオ・ファルコネ。

妻の「おっかあ」が
「これはあんたの倅ですよ」
とわななく声でいうのに、マテオが答えて言う
「ほっとけ」「わしはこいつの父親だ」
そして銃声。自分で埋葬する。

解説に「包丁と塩梅の手腕である。」とあるが、うーむ、子育ての原点をみるように思う。現実殺してしまいはしないが。しかし、激し。

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