三浦綾子については、長い闘病生活の後『氷点』でベストセラー作家と話題になったし、小説もいくつか読んでいる。でも、ちょっときついなーという印象が残っている。
そんな先入観があって読んだからか、悪印象ではないけれどやはりたじたじとなった。
絶望的な事が起こっても打ち開いていくその強さに、圧倒されっぱなしだった。打ちのめされたと言ってもいい。それでなければ13年間にも及ぶ闘病生活を乗りきれなかったのだろうが。
キリスト教に目覚めていくのだけれど、はじめは疑っている、その様子が尋常でない様に思えた。すべての事象に強く強く反応する気質がすごい。それが信仰に繋がるのだろうとしても。
他者との交流も一筋縄ではない。すなわち恋人、親友、友人らのかかわりかたが、わたしには出来ない!わからない!と引いてしまうほど絆が深く激しい。 しかし、次々といい関係になっていくのは何ゆえか、やはり魅力が(外見とか媚びるとかではなく)あるのに違いない。
真摯な姿には畏れ入る、感動というのにはあまりにも強すぎて、わたしは疲れてしまったよ、というのが本音。
『半生の記』(松本清張)の感想に七詩さんが「小説家の自伝では三浦綾子氏の「道ありき」を読んだことがあります。すごく感動しましたよ。」とコメント紹介してくださったのだが、清張の暗い強さとまた違った意味で強く激しい。
『影法師』百田尚樹 2016年12月11日
悲しみよ こんにちわ 2010年08月25日 コメント(9)
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