やっぱり読書  おいのこぶみ

やっぱり読書 おいのこぶみ

2009年11月17日
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カテゴリ: 読書メモ

 ご当地ソングというのがあるが、ご当地小説も興味あるもので。

川上弘美『真鶴』

 まさにそう、ご当地小説である。川上弘美氏(96年115回芥川賞)という作家も初だから興味があり、さらに地名にも反応して文庫版化なったのでさっそく読んだ。

 「代表作」と帯にあるから芥川賞の『蛇を踏む』や他の作品を読んでいなくても、この方の雰囲気が解かるのか?そうだとすると、幽玄的な幻想の場面が色濃く深層心理に迫る、それでいてふんわり感がただよう作風だ。

 ストーリーは失踪した夫を探して「東京」と「真鶴」往還して半島を彷徨う主人公の物語り。失踪した夫が「真鶴」と手帳に書き残したのが唯一の手がかりだったから。といっても『ゼロの焦点』のようなミステリ展開ではないけれども。

 さまよう主人公には幽霊のような「ついてくるもの」がある。幻覚を見てしまう、その姿は失ったもの、去ったことを受け入れられない深い悲しみが表されている。

 わたしがもっとも興にのったのはもちろん地名。わたしも「往復」もしていたし、そこが共感かも(笑)細かに述べられている風景、情景はその通りである。

 それが小説の雰囲気をかもすなら、『ゼロの焦点』の能登半島と同じように観光誘致になる。しかし、江ノ島や鎌倉と同じにここも昔から東京近辺の手軽な遊興地ではある。いまさらである。

 歩けるちいさな半島、突端の鬱蒼とした森、その下に集まる魚の宝庫の漁場。海の端の魚料理店数々。小説には出てこないが「小松石」の産地(といっても希少になったらしいけど)。その他源頼朝関係の史跡などいろいろ。

 小説は半島をさまようことがメイン。発端、「京」という主人公がひとりで真鶴半島にて「鯵料理」を食する場面がある。

鯵たたき定食を頼んだ。
 細かく叩いたものではない。親指の先ほどに切った鯵に、紫蘇とみじん切りの生姜をのせ、ぜんたいにねっとり歯ごたえがあるのは、あらかじめ醤油をからめてしばらく締めたからにちがいない。魚の粗でだしをとった味噌汁と大ぶりの茶碗に山に盛ってあるご飯と余さず食べた。

 ひっそりとした海端の魚料理屋。窓には鳶やかもめが飛ぶ姿がみえる。ものさびしい。 

 だが、主人公が半島をさまように際して腹ごしらえするようでなんだかおかし味も感じる。しかしこの素朴な鯵料理はうまそうだよ。

 そう「鯵」は安くておいしい!活きのいいものは尚、うまい!

 刺身が一番だけれども、「たたき」各種類もいいし、叩いたものの磯辺揚げ、小鯵の南蛮漬け、アジフライ、干物、数え上げたらきりがない。

 わたしが一番好きなのは活きのいいものを三枚におろしてさっと塩し、さっと酢で締めたもの。外側がすこし白くなって中身が生がいい。それを胡瓜の塩もみとまぜ合わせ、上にしらがねぎ載せ、すだちの絞り汁と醤油をたらす。紫蘇の大葉や生姜など刻んでをごちゃごちゃ入れないのがわたしの料理。







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最終更新日  2014年01月14日 07時34分26秒
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Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
こんにちは。

真鶴を読んでやってきました。

プロヒールに私の好きな「魅せられたる魂」が書かれてありまして嬉しくなってコメントさせていただいています。

これからもお邪魔させてくださいね。
お気に入りに登録させていただきます。 (2009年11月17日 14時03分57秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
イサムチャンさん

いらっしゃいませ。コメント、リンクもありがとうございます!

『真鶴』つながりで広がりが嬉しいです。拝見しました。そうですか、では、わたし、川上弘美さんの他の作品も読まねばなりませんわ。

『魅せられたる魂』がお好きとはよほどの文学好きとお見受けしました。こちらこそよろしく!
(2009年11月17日 14時37分45秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ひよこ7444  さん
ご当地2時間ドラマ殺人事件があったとき、
ちょっと内容がうすっぺらかったなぁ(^^;;)

見たことのある景色ばかりだったのでそれなりに楽しめましたが。

私のHPはまだ2年目です。
まだまだひよこどころか、卵からでたばかりの雛です。
ばあチャルさんのように、息の長いブログ、目指します! (2009年11月17日 14時37分54秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
ひよこ7444さん

>ご当地2時間ドラマ殺人事件があったとき、
>ちょっと内容がうすっぺらかったなぁ(^^;;)

>見たことのある景色ばかりだったのでそれなりに楽しめましたが。

ははは。あります!
わたしが前に住んでいた横浜郊外住宅地の駅は警察物で時々事件の犯人を追いかけたりの活劇に使われていて、いつもは深閑としているのにって笑っちゃいますた。

>私のHPはまだ2年目です。
>まだまだひよこどころか、卵からでたばかりの雛です。
>ばあチャルさんのように、息の長いブログ、目指します!
-----

ひよこさん!うま~い!
(2009年11月17日 14時45分27秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
bonbonus さん
ばあチャルさんは本当にかわいい人ですね。

素直で人を信じやすくひょっとしたら学校の先生の言っている事を一生懸命聞いていた優等生だったかも。

今日のブログは最高。

あぶらが乗っていますね。

点数として85点。
100点あげられないのはもう少しお酢を利かしていただければと思ったからです。

この調子で8年目のブログを続けて下さい。 (2009年11月17日 18時36分36秒)

傑作です  
masakazu さん
「真鶴」は、川上さんの代表作というより傑作です。幻覚と理解した箇所を、異類と置き換えて考えた方が、するっと怖さが分かると思います。幻覚は川上さんの小説では出ません。
川端康成の「山の音」と読後感が近いです。
ではでは。。
(2009年11月17日 20時39分48秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
オーキリ  さん
これ読んだけどワタシにゃむつかし過ぎた
『ゼロの焦点』のようにメリハリ(って)聞いた
もんがイイ(笑
「真鶴」と言う地名が印象に残っているのは
お昼の連続ドラマ(ず~~と昔)
中条きよしと芦川よしみさんが出ていての
ストーリーなんか忘れてるけど
意外と印象に残った地名って忘れないもんですわ。

ばあチャルさん!が『鉄子』になるのを
待ってます  ナンデス。。

(2009年11月17日 22時19分17秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
msk222  さん
どちらかというと、料理法などを細々と描写するのは男の作家のほうが多いように感じていますが、このように書いてあるとおいしそうですね。
実は信州人は鯖があまり好きでない人が多いんです。それは、あまり新鮮なものを食べられなかったことにあると思います。
いまは輸送が発達しましたから、都会と変わりなく食べているとは思いますが、それでも漁港近くで食べたものはおいしかった。
えーと、本題から外れてしまいました。
(2009年11月17日 23時02分19秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
Rinn さん
mskさん、しめサバとアジ間違えちゃいましたね。^^
サバはこちら新鮮なのが手に入るので、生でごまサバにして食べるの好きです。酒のアテによし、お茶漬けでよし。。(笑
アジもしめるより刺身かな。小ぶりのは南蛮漬けいいですが。食い気が先で失礼しました。(笑)

ばあチャルさんは8年目に突入ですか。何事も継続は力なり、ですね!
なんの力かというと、自らを見つめる力ではないかと思います。毎日何気に流されてることに足を止めるって、意外とできないんですよね。
本からもいろんな着想得られますし、こうして書き止めることで、なお自分の中身の整理になるようです。以前書かれていたと思いますが、書棚の中身ってある意味その人の脳みその中というか、どうかしたらヌードに近くないですか?もしかして、読書ブログって自分のヌードを自分で観賞してるみたいかしらん?^^;;

bonbonusさんが、さすがコメンターという分析してらして、感心しきりでした。^^
それでふと思ったのです。「女のおしゃべりは話す行為そのものを楽しみ、男の話は目的のある結論の出るものである」ということ。
私はばあチャルさんが、このブログをどういう方向にもっていこうがいいし、まして点数つけようと思わなかったので。。
男性と女性はこうも考えることが違うんだなって、それもおもしろかったです。
ばあチャルさん、そんなもこんなもよろしくお願いしまーす♪
(2009年11月18日 01時07分17秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
bonbonusさん

>ばあチャルさんは本当にかわいい人ですね。

>素直で人を信じやすくひょっとしたら学校の先生の言っている事を一生懸命聞いていた優等生だったかも。

優等生ではありませんでしたが、先生のおっしゃることを素直に聞く小学一年生だったようです(笑)副級長になりましたから。


>今日のブログは最高。

>あぶらが乗っていますね。

>点数として85点。
>100点あげられないのはもう少しお酢を利かしていただければと思ったからです。

>この調子で8年目のブログを続けて下さい。
-----

お酢は作者評価でしょうね。川上さんは好きな人も多いので、そういう場合はいくつか作品を読んでからでないとわたしは云えませんの(笑)
(2009年11月18日 08時10分57秒)

Re:傑作です(11/17)  
ばあチャル  さん
masakazuさん

>「真鶴」は、川上さんの代表作というより傑作です。幻覚と理解した箇所を、異類と置き換えて考えた方が、するっと怖さが分かると思います。幻覚は川上さんの小説では出ません。
>川端康成の「山の音」と読後感が近いです。
>ではでは。。
-----

うーむ。
一人の人間の中の別の部分ですか!
誰でもある、持っていますね。

わたしも感じたのは

読んでいる途中でこの現実として描かれている方が幻で、幻覚のほうが事実として思えることでした。

ほんというと「お林」を歩くのはこわいのです。
ハイキング気分でにぎわっていますが。

(2009年11月18日 08時33分07秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
オーキリさん

>これ読んだけどワタシにゃむつかし過ぎた
>『ゼロの焦点』のようにメリハリ(って)聞いた
>もんがイイ(笑

わたしも松本清張のほうがわかりやすいです。
能登金剛はまだ行っていない(笑)

>「真鶴」と言う地名が印象に残っているのは
>お昼の連続ドラマ(ず~~と昔)
>中条きよしと芦川よしみさんが出ていての
>ストーリーなんか忘れてるけど
>意外と印象に残った地名って忘れないもんですわ。

>ばあチャルさん!が『鉄子』になるのを
>待ってます  ナンデス。。
-----

そのうちに...って、早くしないと...。
(2009年11月18日 08時45分50秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
msk222さん

>実は信州人は鯖があまり好きでない人が多いんです。それは、あまり新鮮なものを食べられなかったことにあると思います。
>いまは輸送が発達しましたから、都会と変わりなく食べているとは思いますが、それでも漁港近くで食べたものはおいしかった。

あらら、話題は「さば」ではなく「あじ」ですよ。わたしも漢字はどーかなと思っていたのですが、この小説には「鯵」とあったもので(笑)

でも、さばも「地さば」が捕れてあじと同じようにしめます。その生っぽい「しめさば」のほうがおいしいです。ごちそうしたいです!


(2009年11月18日 08時52分47秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
Rinnさん

>mskさん、しめサバとアジ間違えちゃいましたね。^^
>サバはこちら新鮮なのが手に入るので、生でごまサバにして食べるの好きです。酒のアテによし、お茶漬けでよし。。(笑
>アジもしめるより刺身かな。小ぶりのは南蛮漬けいいですが。食い気が先で失礼しました。(笑)

そう、漢字がいけないのよね。
ところで、「こまサバ」ってどういう風に料理するのですか?機会がありましたらお教えくださいね m(__)m

>ばあチャルさんは8年目に突入ですか。何事も継続は力なり、ですね!
>なんの力かというと、自らを見つめる力ではないかと思います。毎日何気に流されてることに足を止めるって、意外とできないんですよね。

そこです。やめられないのは(笑)

(2009年11月18日 09時04分25秒)

Re[1]:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
ばあチャル  さん
Rinnさん

(つづき)

>本からもいろんな着想得られますし、こうして書き止めることで、なお自分の中身の整理になるようです。以前書かれていたと思いますが、書棚の中身ってある意味その人の脳みその中というか、どうかしたらヌードに近くないですか?もしかして、読書ブログって自分のヌードを自分で観賞してるみたいかしらん?^^;;

はい、けっこうブログをやるひとって見せたい人がやってると思います(笑)
見せてる自分を観るのが好きなのですよ、きっと。
わたしもそうです(笑)

>bonbonusさんが、さすがコメンターという分析してらして、感心しきりでした。^^
>それでふと思ったのです。「女のおしゃべりは話す行為そのものを楽しみ、男の話は目的のある結論の出るものである」ということ。

ええ、集まりで会話していてもそうなりますね。
でもやはり男女混合でないとだんだん煮詰まってきますから、わたしはいろいろの方にコメント頂けて幸せものです♪

>私はばあチャルさんが、このブログをどういう方向にもっていこうがいいし、まして点数つけようと思わなかったので。。
>男性と女性はこうも考えることが違うんだなって、それもおもしろかったです。
>ばあチャルさん、そんなもこんなもよろしくお願いしまーす♪
-----

実は、、、このところRinnさんがコメントくださらないので気にしておりました。なにかお気に障ったのかなーと。
でもわかりましたよ!
「ばあチャルさんはお好きになさいな」ということで静観していてくださったのでした。
そのお気持ちもたいへん有難く思います。
ほんとにありがとう!!

(2009年11月18日 09時20分52秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
bonbonus さん
めでたし
めでたし



(2009年11月18日 10時18分25秒)

ありゃりゃ^^;  
Rinn さん
お気をとめていただいたなんて、すみませ~ん。
alexさんとブロガーどうしのお話には、おたがいしかわからないことがあると静観。alexさんのご家庭の事情もわかりましたし。(お母さま、もち直されたでしょうか。大変ですが…)
ばあチャルさんの決意表明にはうれしく。^^
ということですが、実生活がこのところ仕事が立て込んでいて、一息ついたと思ったらmskさんとこの締め切りに大慌て。
頭がよく回らなかっただけですわ。^^;;
それでよくわかりました。コメント入れるにも、いろいろ考えさせられることもあって、ほかと重なるとまとまらなかったりするもんだって。だから、ばあチャルさんたちが時々こぼしてらっしゃることもわかりますよ。何ごとも無理することないわぁ、と自分のペースで行きませう♪

*ごまサバの調理法書いておきましょう(我流)
1:真サバの刺身用を3枚におろし、皮をひいて小骨もとげ抜きで除き、7,8ミリに切る。
2:すり鉢で炒りゴマを半ズリにして、ショーユ,酒,みりんでタレを作り、おろしショーガを加える。
3:サバを入れてからませる。
 ◎好みで柚子胡椒や大葉を加えてもよいですよ~。
単純でサバの鮮度が命だと思います。手に入ったら試してくださいねえ。^^v
(2009年11月18日 18時12分09秒)

Re:ありゃりゃ^^;(11/17)  
ばあチャル  さん
Rinnさん

さっそく、「ごまサバ」のレシピありがとうございます!活きのいいのが手に入ったら作ってみます。

>お気をとめていただいたなんて、すみませ~ん。
>alexさんとブロガーどうしのお話には、おたがいしかわからないことがあると静観。alexさんのご家庭の事情もわかりましたし。(お母さま、もち直されたでしょうか。大変ですが…)
>ばあチャルさんの決意表明にはうれしく。^^

そうですよね、alexさんとくだくだやっていましたから(笑)静観がおりこうさん(^^)v

やはりalexさんはお母様に何かあったのだと思います。
ひとごとではありません、持ち直しても、少しずつ変化してしまうにしろ、年老いてくると大変。親もかわいそうですが、子も体力がないのでどちらが先にまいるかわかりませんよ。

だから心配しているのですが、ときどきブログのコメント欄を拝見するしか能がありません。

>ということですが、実生活がこのところ仕事が立て込んでいて、一息ついたと思ったらmskさんとこの締め切りに大慌て。
>頭がよく回らなかっただけですわ。^^;;
>それでよくわかりました。コメント入れるにも、いろいろ考えさせられることもあって、ほかと重なるとまとまらなかったりするもんだって。だから、ばあチャルさんたちが時々こぼしてらっしゃることもわかりますよ。何ごとも無理することないわぁ、と自分のペースで行きませう♪

もちろんコメンターさんもお忙しかったりしますよね。当然です(笑)ちょっと忘れていたので、それもわがままでありました。すみません(小さくなってます)
(2009年11月18日 19時54分23秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
bonbonus さん
パリからの手紙

ばあチャルさんお元気ですか。僕も元気です。

昨日(11月18日)はフランスでは大変な1日でした。

フランス人にとってサッカーは日本の野球見たいに国民的スポーツです。4年に1回世界のどこかで開催される世界大会(ワールドカップ)の予選が有り、フランスはまだ代表に選ばれず、同じヨーロッパの国のアイルランドと最後の席を争って昨日パリの8万人入るサンドニ・サッカー場で決戦しました。アイルランドからは海を渡って実に3万人に応援団がかけてつけていたそうです。

3日前のアイルランドでの試合はフランスが1ー0で勝ち、ホームグランドのパリで勝てばワールド・カップにいける大事な試合でした。

試合は前半33分にアイルランドが1点を入れ、そのまま試合が終了したので勝ち負けを決めるため15分/15分の延長戦になりました。
どちらのチームが勝ってもおかしくないほど力の限りを尽くして、戦っている選手には胸が熱くなるものがありました。
肉弾戦のなか、アイルランド・チームはその隙をついてキーパーに襲いかかります。もうダメと言う瞬間、フランスの新人キーパーは体を呈してシュートをハジキ出します。それも1度ではなく2度3度。
彼はまさしく英雄でした。

後半13分,フランスの実力人気一番のアンリがゴール際でパスを受け
同僚にパスすぐさまパスをして決勝点を上げました。
ただパスを受けたときサッカーで使ってはいけない手を彼は意識せずに使っていました。カメラにも写っていました。
講義する相手方のキーパー。ご存知なようにサッカーは写真判定という制度はなく主副審判の見える範囲で判定が行われています。

残り15分アイルランドの猛攻を退けフランスはワールド・カップの32チーム代表の一つに選ばれました。

負けたアイルランドチームを見ていると本当に素晴らしい。最後の1秒まで諦めず攻撃に攻撃繰り返していました。
(2009年11月20日 07時57分39秒)

Re:しめ鯵の酢のもの(11/17)  
bonbonus さん
ばあチャルさんに甘えてこんな手紙を書いてお許しください。
続きです。(笑)

昨日はパリ中のカフェが不穏な空気が流れていて,同じアラブ系の人たちなのにこそこそ幾人か固まって怖い顔をしてヒソヒソ話をしていました。聞き耳を立てるとどうもエジプト人の悪口を大の男がよってたかっていい合っているようでした。はてはエジプト人経営の店をボイコットをしようときわどい話にまで発展しているようでした。

何かある!と思いながら郊外電車に乗り自宅の駅に降りた途端、アルジェリアの国旗を掲げた連中が大声をあげ駅前のカッフェから飛び出してくるではではありませんか。
車から顔をだし,旗を振り,クラクションを鳴らし,狂ったように奇声をあげているではありませんか。

アフリカのスーダンでワールド・カップのアフリカ最後の席をエジプトとアルジェリアが争っていて、アルジェリアが勝利をした瞬間だったようです。

その後お決まりのシャンゼリゼへ大量のアルジェリア移民の人たちが駆けつけたの言うまでもありません。

その2時間後今度はフランスも何とか最後の席をもぎ取ったので、応援団はシャンゼリゼへ。負けたアイルランドチームの応援団はアイルランドバーへ。
日頃あまり仲のいい隣人とは言えないフランス人とアルジェリア人は
仲良くシャンゼリゼで大騒ぎでした。

さて今日の朝刊の見出し。

「神の手」アンリ選手が手を触った瞬間の写真と一緒に第1面に。
《ミラクル》アンリ選手の言葉を添えて「手はあったけれど、そこに意志(わざとという意味)があったわけじゃない。」と

アイルランドの新聞「汚れた手,インチキ野郎」
イタリアの新聞「ペテン師」

新聞の1面広告「有難うブルー(フランス・チームの愛称)、これで65,000,000人が南アフリカに行けるわ。」

(2009年11月20日 08時37分16秒)

Re:しめ鯵の酢のもの/ボジョーレ・ヌーボー  
bonbonus さん
パリからの手紙2

パリもマロニエの木はすっかり枯れ,プラタナスの大きな葉も力が尽きるように秋の北風が頭の上を通り過ぎると足元に落ちてきます。

以下は私の独白です。
背中を丸めながら,コートの襟をたて、かじかみそうな手をポケットにいれながら、今日はひょっとして11月の第3木曜日か、かすかな希望を抱きながらカフェに入る、人は少しでも明かりをもとめるように。

そうです。今日はボジョーレ・ヌーボーの日。
仕事の終わりにいつも寄るカフェの苦虫顔のオヤジがカンカン帽なんかかぶって機嫌がいい。

いつものようにエクスプレソで済まそうと思ったが、オヤジが張り切っている割に客はまばらだ。仕方がないのでまあボジョーレ・ヌーボーでも注文するか、ただし条件をつけよう、こんなまずいぶどう酒
(ワインとは呼びたくない)にはピーナッツのつまみが一番だろう。

ボジョーレ・ヌーボーのブログは不眠亭アレックス氏の2008年11月20日号を参照にしてください。

カフェでの会話
オヤジ「今年は去年より出来がいい。」笑いながら
私「毎年去年のより美味しいてえ,言うじゃないか。そのうちどうなることやら。」
初老の端正な婦人「でもね、今年のは野いちごの味がクッキリするはよ。去年まではなぜかバナナの味が残っていたわよ。」
私「バナナよさようならですか。道理で去年は何か甘ったるさが舌に残ったみたいだったな。いつも来年はこんな胸やけするぶどう酒は飲んまないでおこうと思うのだけど、1年経つとまた。ところで日本は時差があって昨日飲んでいるみたいですよ。」婦人のところまでおつまみが提供されていた。
オヤジ「日本人はボジョレとヴィトンが好きだからな~。」
私「そのうち中国人が真似をするさ。」

ボジョレ地区は140kmの範囲に実に93の醸造家が存在するらしい。

今年はスーパーではなく専門店で買って帰ろう.1本呑めるか心配だ。
(2009年11月20日 09時30分52秒)

bonbonusさんへお返事  
ばあチャル  さん
お手紙ありがとうございます

フランスではサッカーのワールドカップ代表決勝戦があったのですね。よかったですね!

フランスがまだなったことがないなんて知りませんでした。日本でも盛んになってきましたから知る人ぞ知るなのでしょうが。

神の手ですか!おもしろいですね。でも、恐ろしい気もしますね。神様はごらんになっていらっしゃるのでしょ。

しかし、bonbonusさんをはじめとして喜びに沸いているパリのシャンゼリゼは絵になりますよ。アイルランド人にアルジェリア系人にアラブ人。パリが人種の坩堝なのもわかりました。

日本人のボジョーレ・ヌーボー 騒ぎは恥ずかしいです。日本酒の新酒は騒がないくせにね。うちもワインは多いですが寝かせたものが好きですよ。

ただし、パリのなにげないちいさな食料品店・雑貨屋さんの方が安くておいしかったことが、くやしいくらい思い出します。

では。
(2009年11月20日 17時02分26秒)

bonobonusさんへ  
Rinn さん
横レスお許しください。
詩的ですてきなお便りに誘われて、お邪魔します。^^
bonbonusさんの文章読んでると、外国に長く住んだ日本人が身振りや表情が豊かになってしゃべってる、あの感じを受けます。でも、フランスの風景の中ではそれが自然なんだろうとも。ワールドカップ出場が決まって、シャンゼリゼで大騒ぎって中では。(笑
ヌーヴォー解禁はやっぱりお祭りなんですね。日本ではバブルの頃から浸透してきて、今でも毎年ニュースになるってほどにはワインに馴染んでるとも思えないですけどね。
毎年飲んでるのも、夫の仕事関係で解禁日に手に入るからで、特にワインが好きってわけじゃなくて風物詩みたい。^^;
アルコールなんでもござれの夫婦は、ワインなら安い第三国ワインで口に合うのを探すのが楽しかったりですわ。
日本人のヌーヴォー好きとロリコン傾向は関連があると、にらんでいるのですが。。(爆
(2009年11月21日 02時24分11秒)

Re:早寝早起きばあチャルさんの合間をぬって  
bonbonus さん


-----
またまた新しい研究材料を提供してくれますね。

これはアレックス大先生がお戻りになってから研究スタ-トということでどうでしょう? (2009年11月21日 02時54分41秒)

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