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ちりぬとも 香をだに残せ梅の花恋しき時の 思ひでにせん 「古今和歌集」 よみ人しらず
2012.03.23
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人にそひて今日京の子の歌をきく祇園清水春の山まろき 与謝野晶子
2012.03.20
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ほんにしずかな草の生えては咲く 山頭火
2012.03.13
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わが燃えたぎる黄金の弓をもて欲望の矢を、槍をもて雲よ散れわが炎の戦車をもて(『ミルトン』より ウィリアム・ブレイク)この作品は、内容よりむしろ挿入曲として使われている音楽の方が有名で、誰もが一度は耳にしたことがあるのではなかろうか。もちろん、アカデミー賞では作品賞のみならず、作曲賞も受賞しているので、そのインパクトたるや並々ならぬものがある。脚本も実在の人物や、実際に起こった出来事に基づいて書かれているため、説得力のある展開となっている。注目すべきは、イギリス映画としての格調高さ、そして英国人気質の特性であろうか。 選手がオリンピックに出場するまでの様々な葛藤や苦悩が、見事に表現されていて、全編を通して飽きさせない。舞台もイギリスのケンブリッジ大学だったり、フランスのパリだったり、視覚的にも優雅で上品な仕上がりとなっている。1919年、イギリスはケンブリッジ大学に入学したばかりのハロルド・エイブラハムズは、ユダヤ人ということもあり、小さいころから差別意識を持っていた。本当の意味での英国人になりたいと、陸上競技に全力を注ぐことで、内面の鬱屈を晴らしていた。一方、スコットランドのエリック・リデルは、やはり俊足の持ち主だったが、宣教師としての仕事もあり、陸上競技と両立してやっていくのが難しい状況にあった。また、エリックの妹ジェニーは、兄がますます競技に熱中し、伝道活動がおろそかになることに批判的だった。そんな中、選手たちはパリ五輪に向けて必死のトレーニングを積むのだった。世界のどこにも差別問題はある話だが、ユダヤ人に対する差別も特に根が深い。また、徹底したキリスト主義者にとって、信仰とか布教のための伝道活動は、絶対的なもののようだ。こういう文化・伝統の違いを知るのに相応しい教材であるのと同時に、いかにイギリスという国家が権威主義的であるかが垣間見られる。とはいえ、古き良き時代のオリンピック選手らが陸上競技に情熱を燃やし、様々な葛藤や苦悩に苛まれながらも、栄光を勝ち取る姿が清々しく描かれている、すばらしい作品だった。1981年(英)、1982年(日)公開【監督】ヒュー・ハドソン【出演】ベン・クロス、イアン・チャールソン
2012.03.12
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やはらかに心の濡るる 三月の雪解の日より紫を着る 与謝野晶子
2012.03.05
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三月の空をおもひて居りたるが三月になり雪ぞみだるる 斉藤茂吉
2012.03.03
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「きえ、俺といっしょに行ってはくれねぇか? お前と一緒だば、どげだつらいことでも我慢できる。俺がここさ来たなはの、それを言うためなんだ。どうだ、俺と夫婦になってくれねか。」「私そげだこと急に聞かれても・・・。」「何も難しいことはね。俺がお前を好きでお前が俺を好きだばそれでいいなや。・・・俺はお前を好きだ。」うならされた。さすがである。監督はやはり山田洋次であったか。無駄なセリフ、無駄なカット、無駄なBGMがなく、見事な完成度である。ややもすれば陰鬱になりがちな藤沢作品を、ものの見事に山田ワールドに演出し、ほのぼのとしたラストに導いていくものであった。また、それぞれの演技と個性を計算し尽したのか、キャスティングもすばらしかった。 端役一つ取ってもミスキャストはなかった。主役を演じた永瀬正敏の朴とつとしたイヤミのない演技は、視聴者を心地良く惹き付ける魅力が感じられた。実に好演であった。東北の海坂藩、下級武士の片桐宗蔵は、16歳より女中として働いていたきえが伊勢屋に嫁いだ後、息災にしているか否か気になっていたところ、偶然にも町の小間物屋で再会する。「幸せにしているか?」と問いかけたものの、きえはやつれ果てて顔色も悪く、寂しげな様子に思わず胸を痛める。その後、宗蔵は妹からきえの嫁ぎ先での酷い近況を聞き、やつれ果てたきえを伊勢屋から背負い、連れて帰ることにする。一方、江戸では一大事が起きていた。なんと、宗蔵と竹馬の友であった狭間弥市郎が謀反を起こし、切腹も許されず江戸から郷入りし、山奥の牢に入れられることになったのだ。やはり映画は、映像と演出とそしてストーリーの三位一体であろう。この三つがバランスよく成立した時、初めて映画は最も完成度の高いものに仕上がるのではなかろうか。突出した演技力は場合によってはイヤミに感じるし、大げさな挿入曲は作品を打ち消すことにもなりかねない。さらに、むやみやたらな風景映像は退屈さを増長する。それらを踏まえると、この「鬼の爪」は正に時代劇映画として感傷的過ぎず、ストーリー展開が巧みで最初から最後まで春の雪解けの清水のような清々しさを感じた。吟遊映人としては、これまで映画化された藤沢作品中、一席をつけたいと思う。実にすばらしい映画であった。2004年公開【監督】山田洋次【原作】藤沢周平【出演】永瀬正敏、松たか子また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)
2012.03.02
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三月や水をわけゆく風の筋 久保田万太郎
2012.03.01
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