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2008.05.07
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カテゴリ: 映画/パニック

「チェチェンは犯罪国だ。罪のないロシア国民を攻撃している。米国には関係ない。」

「情勢の安定は我々の問題です。チェチェンの平和もそうです。だからこそ率直に申し上げるが・・・あなたと軍の関係も我々の問題です。」

広島・長崎の原爆投下後の惨状をリアル体験で知る人は、爆心地からだいぶ離れたところの方々がご存命であるに過ぎない。
あとは、当時の資料やGHQの撮影した写真などからその凄まじい被爆実態を想像するしかないのだ。
これだけデジタル化が進んで、CGを駆使してより精密な映像を提供できる時代になったにもかかわらず、真実を語ろうとしない作品があることも確かなのだ。
たとえそれが娯楽性から逸脱するものであるにせよ、「核」をテーマに扱う映画ならば、決して真実から目を背けてはならない。

ロシアではチェチェン紛争に関して強硬派のネメロフが大統領に就任。
チェチェン問題を憂慮した米国は、両国の緊迫した情勢を改善するためCIA長官のキャボットと、博士号を持つ情報分析官のライアンを補佐役に就け、ロシアに派遣する。

そんな折、スーパーボウル開催中のボルチモアのスタジオで核爆発が起きる。
さらに、ロシアの反乱組織が米国の空母を攻撃。
これにより、アメリカはロシアが宣戦布告したと見なす。
本土を核攻撃されたアメリカは、恐怖とパニックに陥ってしまう。

この作品で注目すべきは、世界平和というものが核によって維持されているというイデオロギーが、確実に存在するということだ。
平和という理念が、自国の防衛にあるというのもまかり間違えば大変な結果をもたらすのだ。

自国の防衛→軍隊の強化→核抑止力

この図式は背筋が寒くなる。
だがこれが現実なのだ。
このイデオロギーを何とかしなければ第三次世界大戦は免れない。
これは正しく“最終戦争”を引き起こしかねないからだ。


重厚な演技を披露するモーガン・フリーマンとは絶妙なバランスを保っていた。
「グッド・ウィル・ハンティング」でもマット・デイモンとの息の合った共演は見事で、脇役に留めておくのが惜しく感じられるほどの存在感だった。
ベン・アフレックの今後の活躍を期待したい。

2002年公開
【監督】フィル・アルデン・ロビンソン


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2008.05.07 06:12:17
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