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2008.12.29
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カテゴリ: 映画/戦争・史実

「お別れですね。」
「なに、隣りに行くような気持ちですよ。」
~戦後処刑された戦犯は908名、病死、自決等を含めると、1068名をかぞえる。昭和33年5月31日、大西大佐を最後に、東海軍の部下は全て釈放。~

これほどカチッとした反戦映画も珍しい。
あるいは監督の主義・思想によるものなのだろうか?
例えば冒頭はいきなりピカソの「ゲルニカ」が映し出される。
この絵は、言わずと知れた反戦のシンボルで、スペインの小さな町ゲルニカがナチスによる空爆を受けたところをモチーフとした作品だ。
さらに、この「ゲルニカ」を制作したピカソは、共産党員として絵画を通し戦争を糾弾した偉大なる芸術家なのだ。

映画としてすばらしい導入の仕方である。

1945年、横浜地方裁判所では、B・C級戦犯の裁判が行われた。
東海軍司令官だった岡田資中将は、一貫して「太平洋戦争における米軍の市街地無差別爆撃は、大量殺人である」と主張。
そのため空襲の際、パラシュートで降下した搭乗員を捕虜として扱わず、略式手続により彼らを処刑したと。
そのことで岡田は、「全ての責任は自分にある」と主張し、19人の部下たちは命令に従ったに過ぎないと言い切るのだった。

藤田まことはやっぱり最高の役者だ。
「必殺仕事人」シリーズもさることながら、「はぐれ刑事純情派」など、本当にいい味をかもし出す演技派俳優なのだ。
「明日への遺言」は全体を通して非常に地味で淡々としたものだが、藤田まことの素朴で、しかし内に秘めた強さがキラリと光る作品に仕上がっていた。
すばらしい演技力に脱帽のひと言なのだ。

2008年公開
【監督】小泉尭史


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)

吟遊映人ア・ラ・カルトは コチラ まで。





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最終更新日  2008.12.29 07:46:45
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