吟遊映人 【創作室 Y】

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2009.04.03
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カテゴリ: 映画/TVドラマ

「何言ってんだ? あんた、第一どうやってそんなこと?」
「・・・エピ?」
「その通り。エピドラ。つまり、硬膜外麻酔によってです」
「・・・はい?」

国立千葉大学の医学部を卒業し、病理専門医として勤務する傍らこの大作を完成させたのは、著者である海堂尊だ。
何と言っても専門職の語る内容は、圧倒的なリアリティで迫るから太刀打ちできない。

その証拠に「このミステリーがすごい!」大賞では、選考委員満場一致の受賞作だったとのこと。
素人はもちろんのこと、玄人まで唸らせる筆力は、鬼気迫るものがあるに違いない。


東城大学医学部付属病院では、心臓移植の認められていない日本における代替医療である、バチスタ手術のエキスパートチームが組まれた。
アメリカから心臓外科の権威である桐生恭一を招き、その成功率は100パーセントを誇った。
そんな中、3例立て続けに謎の術中死が起こる。
大学側は、それらが医療ミスなのか、故意のものなのかを調査するため、不定愁訴外来の田口に内部調査を依頼する。

この作品を観て思ったのは、シナリオライターなどを志す人にとっては入門的なストーリーではないかと。
まず、個性豊かなキャラクター陣であること。
専門性の強い内容を、ゆるい表現で緩和させること。
犯人は、予想もしなかった人物であること、など。
テレビ放送された際にも、すこぶる高視聴率を獲得したらしいが、なるほど、そうに違いない。
我々の知らないところで起こっている、何やら難しい問題というものを、そこそこ知識として取り入れたいという願望は、常識人ならば誰にでもあるはずだ。
このような医療系ミステリーが出現しなければ、“バチスタ手術”なんて言葉はまず耳にすることはない。

つまり、それほど現代においては、圧倒的な“リアリティ”が求められているということなのだ。

2008年公開
【監督】中村義洋
【出演】竹内結子、阿部寛、吉川晃司

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。





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最終更新日  2009.04.03 12:42:52
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