吟遊映人 【創作室 Y】

吟遊映人 【創作室 Y】

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

吟遊映人

吟遊映人

カレンダー

2009.09.05
XML
カテゴリ: 映画/SF

「心から出て行け」
「君自身まで危険になるぞ。・・・私が力になる! 君はパワーに支配され愛するスコットを失った」
「イヤ! やめて!」

前2作ではブライアン・シンガー監督がメガホンを取ったこともあり、かなり知的面で仕掛けられた作品であった。
言わば社会的マイノリティーのあり方を問う、リベラルな闘いがそこかしこから感じられた。
本作は、シンガー監督が降板したことでだいぶ趣が変わった。
前2作に比べると、よりドラマチックでストーリー性を重視した運びになっている。
前作で死んだかに思われたジーンが発見され、さらに彼女が絶大な特殊能力の持ち主であることが判明。

そこでローガンは彼女を愛するが故に涙を呑んでジーンを殺害する・・・このくだりはシェイクスピアか何か、文学の香りさえ漂うのだ。(あるいは壮大な叙事詩のような趣さえある)

大企業ワージントン社の社長は、ずっと部屋にこもりきりの息子を心配して何度か呼びかける。
息子のウォーレンは自分の背中に異様なものが生え出そうとしていることに苦悩し、ナイフで削るなどして体中を血だらけにしていた。
父親はいよいよただ事ではないと無理矢理部屋をこじ開けてみたところ、息子の背中に翼が生え始めようとしている光景を目の当たりにする。
それは紛れもなくミュータントである証拠であった。
一方、アルカリ湖で亡くなったはずのジーンが発見された。
しかしジーンには恐るべき能力があった。
彼女は二面性の人格を持ち、邪悪な一面をチャールズ・エグゼビアによって抑制されていたのだが、なんとその人格が覚醒してしまったのである。

本作でポイントと思われるのが、ミュータントの能力を消し去る治療薬“キュア”が開発されたという点である。
まるで少数派であることが病気か何かであるような扱い方なのだ。
それを良しとするのか否か、視聴者に問題提議する形を取って行くのかと思いきや、やはりネガティヴな問題だけのことはあり、さらりと流している。

アクションシーンも満載で、最終章に相応しいSF映画であった。

追記:サブタイトルの“ファイナルディシジョン”に踊らされて、本作が最終章かと思いきや、X-MENシリーズはこの後も続きます。遅ればせながらその旨を最近になって知りました。管理人の勉強不足、何とぞご容赦下さい。

2006年公開
【監督】ブレット・ラトナー
【出演】ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート


See you next time !(^^)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.09.05 14:34:30
コメントを書く
[映画/SF] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: