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2011.03.09
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カテゴリ: 映画/SF


「乗りうつられた? 悪魔にか?」
「いや、違う。・・・天使だ」

美辞麗句を並べ立てても、作品を鑑賞すれば分かってしまうことなので、ストレートに言わせてもらうと、ズバリ、本作はいわゆるB級の部類に入るものだろう。
“神”とか“天使”さらには“世界の滅亡”というキーワードから推察するに、おそらく終末思想的ストーリー展開だろうと、おおよその見当はつく。
こういう脚本に必ず付き物なのは、ゾンビ化する人間たちで、例外なく活躍(?)している。
作中、アイスクリーム屋のワゴン車が音楽を鳴らしながらやって来て、そのワゴン車から男がゆっくり降りる。
すると、不自然なほど男の口が大きく開かれ、手足がスルスルと伸び、獣のような態勢を取る。
これはもう「エクソシスト」へのオマージュだろうか。

いわば天使のうちでも“右派”と“左派”がいるということだろう。

砂漠にポツンと建っている安っぽい食堂で、ウェイトレスとして働くチャーリー。
彼女は身重だった。
だがチャーリーは未婚で、シングル・マザーになろうとしていた。
そんなチャーリーに想いを寄せるのは、食堂の店主の息子ジープ。
ジープは密かにチャーリーのお腹の子の父親になりたいと望んでいた。
そんな折、食堂のテレビやラジオ、それに電話が不通となる。
そこへ、おしゃべり好きの老婆が食事にやって来る。
一見、普通のお年寄りに見えたが、いきなり形相を変え、他の客の首に噛み付き、暴言を吐くのだった。
20110309b

近年、この手のゾンビ映画で成功を収めているのは、やはり「バイオハザード」シリーズであろう。
ストーリーというより、視覚的なおもしろさ、大胆さ、そして感情の希薄なところが受け入れられたような気がしてならない。

それを終末願望と呼んでいいのか分からないが、とにかく神の裁きを受けたがっている人々が多いことは確かだ。
本作「レギオン」は、滅亡に向かう人類を救うために、四大天使の一人が神に背いて人類の側につくというお話だ。
しかし皮肉なことに、種の保存として選ばれし民は、生むつもりのない子を宿した未婚の女性と、そんな女性に想いを寄せる内向的でしかし意志の強い男性ということになっている。
特に女性の方は、母性など皆無に等しく、若さゆえか、扱いづらいタイプに見受けられた。
こうして見ると、最終的には頑固で自分勝手なぐらいの人の方が生き残れるという暗示なのかもしれない。


2010年公開
【監督】スコット・スチュワート
【出演】ポール・ベタニー、ルーカス・ブラック、エイドリアンヌ・パリッキ

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.03.09 08:30:32
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