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2011.05.16
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カテゴリ: 映画/西部劇

「(おれだけじゃない)おれたち二人ともだ」
「(金は)みんなお前にやるよ」
「おれたち相棒だろ?」
「・・・またな」

セルジオ・レオーネ監督のピークは、もはやこの「夕陽のガンマン」を置いて、他にないだろう。
今さらという気もするが、本作は名実ともに優れた作品なのだ。
鳴かず飛ばずのレオーネ監督も、前作の「荒野の用心棒」の大ヒットにより一躍有名になった。
映画製作費用も、前回の低予算とは比較にならないほど上乗せされ、今や順風満帆と言った時代だ。

主役のクリント・イーストウッドのキャラクターとは対照的な、リーヴァン・クリーフも大変すばらしかった。
クールで上品で、それでいて他を寄せ付けない鋭い眼差しを持つ男というキャラクターは、他の役者さんでは代わりが効かないのではなかろうか。
このキャスティングは、ノリにノッテいるレオーネ監督ならではのひらめきだったかもしれない。(というのも、この作品に出る前のリーヴァン・クリーフは、落ちぶれた無頼派的役者だったようだ)
この二大俳優の共演により、イタリア的西部劇はもはや本場さながらの風合いを備え、重厚さを増し、視聴者のハートを鷲掴みすることに成功したのだ。

モーティマー大佐と呼ばれる初老で上品な身のこなしの男は、インディオと呼ばれる凶悪犯を追っていた。
インディオの首には2万ドルという大金の賞金が懸けられていたのだ。
一方、モンコという早撃ちの名手も、賞金稼ぎとして名を馳せ、インディオを追っていた。
ある日、大佐とモンコは、お互いの共通の目的を知ることで打ち解けあい、インディオらを共同で捕まえることにした。
もちろん、賞金は山分けということで手を打った。
そんな中、モンコは、大佐にとってインディオという男が何やら因縁めいた相手であることに気付くのだった。

本作の優れた点は、西部劇でありながらどこか日本の人情話的ストーリー展開を遂げているところであろう。

一方で、大悪党であるインディオも、やはり同じ懐中時計を持っている。
そこにどんな意味合いがあるのか、途中で薄々は気付きはするものの、ラストのシーンで胸のすくような心地は隠せない。
武士の果し合いにも似た、マカロニ・ウェスタン最高峰の一作なのだ。

1965年(伊)、1967年(日)公開
【監督】セルジオ・レオーネ


また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2011.05.16 08:09:53
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