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2012.08.19
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カテゴリ: 映画/パニック
20120819


「洞窟に入ると迷いが消えるんだ。分かるか? 私にとっての教会みたいなものだ。鏡のように自分を見せてくれるんだ」
「こんな所で・・・死にたくないよ」

この作品は2011年の春に公開されるはずの映画だった。
だが内容的に残酷なシーンがあるため、3.11の影響も考慮し、その年の秋に延期されたものだ。
世の中には危険を冒してまで冒険に挑もうとするチャレンジャーがいる。
それはまるで、夏山に挑む軽装の登山者にも似ている。
『サンクタム』は、パプア・ニューギニアの密林地帯にぽっかりと口を開ける、巨大洞窟を探検する物語だ。
アバター
それはともかく、ストーリーがストーリーなだけに仕方ないのだが、ずっと暗い洞窟と水のシーンが繰り返される。
孤独な探検家をイメージしてのものだろうが、四方を壁に閉ざされている暗い映像ばかりだと、さすがに視聴者のテンションが下がるのもムリはない。
二進も三進も行かない行き詰まり感を拭えないし、先の見えない閉塞感でたまらない心持になってしまう。
そんな中、偉大な探検家の父を持つ息子の、複雑な心理描写が上手く表現されていると思った。
息子が父に抱いていた懐疑的な心境から、終盤にかけて、父への尊敬の念に変わっていく様子など、なかなか良かったと思う。

パプア・ニューギニアの密林地帯にある巨大洞窟エスペリトエサーラの調査が行われていた。
メンバーは、リーダーのフランク・マクガイル、出資者でスポンサーのカール、フランクの息子ジョシュ、カールの恋人ヴィクトリア、フランクの盟友ジョージ他数名だった。
洞窟内で四苦八苦しながらも、漸く先へと続くトンネルを見つける。
だがそこは、“悪魔のくびき”と呼ばれる地点で非常に狭く、水中での作業は困難を極めた。
そんな中、フランクはパートナーのジュードとともに潜水を続行するのだった。

サスペンス的な盛り上がりを見せるのは、終盤になって気のふれたカールがフランクに襲い掛かるあたりからだろう。

それでもリチャード・ロクスバーグの好演により、作品が真面目で落ち着いた輝きを放っていた。
神秘的な大自然を前に、人間なんて取るに足らない生きものなのだと、改めて思い知らされる映画だった。

2011年公開 
【監督】アリスター・グリアソン
【出演】リチャード・ロクスバーグ


See you next time !(^^)





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最終更新日  2012.08.26 18:08:53
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