《櫻井ジャーナル》

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2011.11.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 西ヨーロッパでは「極右」の活動が注目されている。11月上旬にドイツのチューリンゲン州アイゼナハで銀行強盗があったが、その犯人もそうしたグループに所属していた。銀行を襲った男ふたりは犯行の数日後、トレーラーの中で射殺体となって発見されている。ひとりは頭部、ひとりは胸を撃たれていた。

 このふたりは「 国家社会主義地下組織 」に所属、もうひとりのメンバーは11月8日に警察へ自首、さらにもうひとりが逮捕されている。自首した女性は、自分たち3人が生活していた家に放火したとされている。

 その自宅から被害者の遺体を撮影したDVDや、射殺に使用されたとみられる銃が見つかっているのだが、炎上した家の中からDVDが見つかったという説明に納得していない人もいる。

 2000年以来、このグループは8名のトルコ系住民とひとりのギリシャ系住民、そして警官ひとりを殺害していた疑いが強まり、メディアも大きく取り上げるようになった。

 殺人を始める前、1997年1月に3人は模擬爆弾を新聞社や警察に送りつけ、捜査の対象になっている。9月にはイェーナの劇場前にも模擬爆弾を置き、逮捕されているのだが、すぐに釈放されたともいう。

 翌年の1月には家宅捜索を受け、パイプ爆弾やTNT火薬1.4キログラムが発見され、逮捕令状が出されたのだが、誰も逮捕されていない。警察が監視する中、3人は逃走してしまったのである。それから13年間、捜査当局は3人を捕まえることができなかった。

 捜査当局が殺人を犯罪組織の犯行だと決めつけていたこともあるが、逃走を誰かが助けていたのではないかとも見られている。ネオナチの仲間が助けたと考えるのが常識的なのだろうが、この 3人が治安当局のエージェントと関係していた疑い もある。



 秘密部隊の存在が公式に認められたのは1990年10月のこと。イタリアのジュリオ・アンドレオッチ首相が「いわゆる『パラレルSID』グラディオ事件」というタイトルの報告書を公表したのである。グラディオとは、イタリアにおけるNATOの秘密部隊につけられた名前だ。(SIDはイタリアの情報機関の古い名称)

 こうした組織が存在することは1972年2月に発覚している。イタリア北東部の森で子供が秘密の兵器庫を発見したのである。その1週間後、準軍事警察の捜査官が別の兵器庫を発見したが、そこにはC4と呼ばれるプラスチック爆弾も保管されていた。

 それから間もなく、準軍事警察の捜査官を狙った「爆弾テロ」があったが、これは「赤い旅団」の仕業にされてしまった。その後、爆弾事件の捜査は有耶無耶になってしまう。この事件を1984年に再開させたのがフェリチェ・カッソン判事。そしてNATOの秘密部隊にたどり着いたのである。

 イタリアで秘密部隊の存在が確認された後、ギリシャ、ドイツ、オランダ、ルクセンブルグ、ノルウェー、トルコ、スペインなどにも存在したことが確認されている。NATOの元情報将校によると、NATOには秘密の議定書があり、「右翼過激派を守る」ことを義務づけているのだという。西ヨーロッパで左翼が勢力を伸ばさないようにすることもNATOの重要な役割だということだ。

 1970年代から1980年代の初頭にかけてイタリアでは「爆弾テロ」が頻発、「左翼過激派」の犯行だとされたが、実際は情報機関が右翼過激派に実行させていたことが後に判明している。こうした活動に参加していた疑いのある人物の「亡命」を日本政府は迅速に認めている。





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最終更新日  2011.11.18 02:38:26


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