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では、木曜日の、お料理のメニューです!。◎研究中だった仔羊のブレゼ(蒸し煮)、 ようやくリストに載せました!。 クミンが肉の旨みに溶け込み、 根っこの野菜のニュアンスがあるので、 熟成したローヌワインにめちゃくちゃ合います。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サルシッチャ カラブリア(カラブリア地方の辛いサラミです) ¥900◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような 柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ピュア ベジョータ 純血種 30か月熟成 ¥3200 (ハーフサイズ)¥1600◎ハモン イベリコ ベジョータ 42か月熟成 ¥3300 (ハーフサイズ)¥1700 ~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。42か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注 してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられ ます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になって きて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。◎ハモン イベリコ ベジョータ 53か月熟成 ¥3800 (ハーフサイズ)¥1900★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥900 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥600 ~自家製です、5時間かけて野菜と共に煮込んだ後に、コリアンダーシード、 フェンネル等で味付けした、豊かで、丸い旨みがあります。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダを添えて。◎仔羊のブレゼ(蒸し煮)、温野菜と一緒に・・・。 ¥2200★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.31
木曜日のデザート的なメニューです!。◎いつもお世話になっている、 自由が丘の「パリ・セヴェイユ」さんの、ケーキ・ショコラ、 昨日味見したら、あまりにも旨くて、 今週にでも仕入れようと思います。 どうか少しだけ待ってください~。◎ファブリス・ジロットさんの、 ガナッシュのチョコレートが、大量入荷しました!。 ブルゴーニュ出身の彼は、そのブルゴーニュワイン が持つ鮮やかさを彷彿とさせるような、カカオの 強烈さ、フルーツの純粋な活力に溢れた、最も 劇的な味わいのチョコレートを創ります。 彼のチョコレートを一度食べたら、 そのくっきりした輪郭と、はっきりした素材の良さが 凝縮されていて、一生忘れることはできません。◎ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツ ホープ”ムスカテル”が入荷しました!。 柔らかくて、どこか貴族的な華やかさを感じる茶葉で、 とても上品な気分になります。◎ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 ”シャイニー”が入荷しました!。 秋摘みならではの豊かで、複雑な柔らかさが・・・あぁ。 タルボ農園らしい、奥ゆかしさが全開です。◎故障していた、エスプレッソマシンが、 修理され、戻ってきました!。 これで、いつも通り、 完成度の高いカプチーノ、エスプレッソが飲めます!。 (本当に嬉しいです)では、デザート的な食べ物のリストです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎ガトー シトロン ¥800 レモンの鮮やかさと、豊かな酸味がとても綺麗です。エレヴァージュで 出している、1970年代のリースリングや、貴腐ワインにめちゃくちゃ 合います。この輝くような酸味が、ツルンと滑らかで、素晴らしいです。◎フィナンシェ 1個¥400 発酵バターの柔らかく、ふくらみのある豊かさがまさに「フィナンシェ」 に求める理想的な味わいではないでしょうか。ダージリンの鮮やかな 香りと、コクが(上記の2つは、自由ヶ丘のパリ・セヴェイユさんから取り寄せています)◎ミッシェル ブランのチョコレート 1個¥500 ~チョコレートの中で、ファブリスジロット、ピエールマルコリーニ(の限定版)、 そして、もう一つ、どうしても手に入れたかったのがこのミッシェル・ブラン さんの作品です。暗闇の中から、「そのもの」の存在が、レンブラントの絵画 のように、じんわりと浮かび上がってくる・・・。その存在感とオーラは、経験 しなければ、感じることができません。余韻まで圧倒的に残る「そのもの」の 残像と匂いは、一度経験してしまうと、もう止められません。◎ファブリス・ジロットの"クルール ド ブルゴーニュ" 1個¥600◎ファブリス・ジロットのパート ド フリュイ ¥600 ~フルーツのエキスを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に強烈にした よう。そして、なんて瑞々しいのでしょう!。果汁がこぼれそうなほど、新鮮 さを感じます。はっきり言って、感動しました。◎ファブリス・ジロットのガナッシュいろいろ 1個¥400 ~ブルゴーニュ(ディジョン)のショコラティエの彼は、まるでブルゴーニュワイン のように鮮烈で、カカオの強烈なパワーを発散する味わいのものを作ります。 極めて印象的で、フルーツや、素材の最も上品な要素を、凝縮したような 味わいを。◎ピエール マルコリーニのチョコレート ★ALTA Piura, Perou;Plantacion Las Pampas, ¥900 (ペルーのピウラ高地から、パンパス農園のもの。ペルーらしい赤砂のような、 土の香りをふんだんに感じ、霧のようなきめ細かい余韻が。クリオロブランコ というとても貴重な品種より) ★Oriente Cuba,Grand Cru Propriete;Terruno de Baracoa, ¥900 (キューバ東部の偉大な畑より。バラコア地区。小気味良い軽さの中の、 上品なバランスが最高です。トリニタリオ種) ★Equateur Ros Rios Grand Cru de Propriete ¥800 Hacienda Puerto Romero(ナショナル種) ~最も精妙で、細やかな味わいは、絶滅品種から作られる貴重な味わい。 ★Java Kemdem Lembu Grand Cru de Propriete Plantation d'Etat(クリオロ種) ¥800 ~ジャワらしい小気味良いスパイスのニュアンスと、ピシッ!とした求心的 な強い香りが。 ★Bresil Bahia Grand Cru de Propriete Fazenda Sao Pedro(フォラステロ種) ¥800 ~ブラジルの畑は、同じブラジルコーヒーの味わいに似ていて、渋みの質が 高く、バランスの良さが見事。 ★Mexique Tabasco Grand Cru de Propriete Finca de Joya(クリオロ ポルセラーナ種) ¥800 ~このカカオは本当に特別で、メキシコらしい乾いた白い土のニュアンスと、アロマ に富んだ豊かな香りが際立っています。 ★Puerto Cabello Venezeula Grand Cru Propriete "Village de Occumare"(クリオロ種) ¥900 ~ヴェネズエラの有名な"オクマーレ村"です。チュアオ村の隣で、まるでリッシュ ブールのように強烈で、豊かな味わいは本当に特別です。 ☆食後の飲み物★エスプレッソ ¥500★カプチーノ ¥800 ~コーヒー豆は、エレヴァージュのためだけに作られています。普通のコーヒー屋 さんの原価の4~5倍ものクオリティに高い豆、苦味の奥に、立体感のある構造と、 奥行きの深さが桁外れです。砂糖を入れてみて下さい。隠されていたその奥行きが、 一気に広がります。砂糖を控えめに入れられる方も多いのですが、「ガッツリ!」入れ た方がいいです。砂糖を足すことによって、甘さだけ出てくるわけではありません。 むしろ、隠されていたコーヒーの複雑さが、一気に顔を出し、立体感が出てくるのです。 味わいのヴォリュームが、何倍も膨らむのを、 きっと体感されると思います。◎紅茶★ダージリン オータムナル 2011年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン ファーストフラッシュ 2012年 セリムヒル農園 "シルヴァー サンダー" ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 ギッダパール農園 ”チャイナ ムスク” ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 タルボ農園 ”ムーンドロップ” DJ-178★ダージリン オータムナル 2012年 ギッダパール農園 ”クローナル ティッピー” DJ-225★ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツホープ農園 ”ムスカテル” ★アッサム セカンドフラッシュ 2011年 アムグーリー農園 "スペシャル ティッピー リーフ"◎中国茶★大紅袍(ダイコウホウ) ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.31
では、木曜日の白ワイン・シャンパンのリストです。★ビール◎ホフブロイ ヘーフェ ヴァイツェン 1本(330ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。小麦50%、大麦50%ずつ使っていて、キメが細かく、そして、大麦のざっくりした香ばしさとあいまって本当に上品な味わいで、まさに一杯目にふさわしいビールだと思います。「ふわふわ」の触感の中にもどこかドイツらしい、古典的な落ち着きが感じられ、試してみる価値が十分にあります。◎フランツィスカーナー ヘーフェ ヴァイスビア 1本(355ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。これも、小麦50%、大麦50%を使っています。酵母の香りが強くて、まるで、上品なトロピカルフルーツのような鮮やかな香りがあります。そして、触感は、やはりふんわり滑らかで、一つ一つの粒子が細かくて、とても上品です。まさに、現代的なビールの結晶ではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン〇ピエール モンキュイ グランクリュ ブラン ド ブラン 2004年 ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模の生産者です。実は、この蔵に関しては、そんなにいい印象を持っていませんでした。しかし、この2004年ものを飲んで、あまりに素晴らしいのに、驚きました。2004年らしいミネラルの輝き、透明感のある酸味がとても綺麗で、丸みを帯びているのです。シャンパンのヴィンテージのイメージは、なかなか定着しづらく、画像として浮かび上がるのにとても時間がかかり、苦労するのですが、2004年ものは本当に素晴らしいようです。(シャンパンは、品種を混ぜたり、糖分を加えたりするので、イメージが定着しづらい) こんなに素晴らしいのなら、これからも、どんどん買っていきたいと思います。★白ワイン◎サン ヴェラン テール ノワール 2009(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900) 仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎ジャニエール "カリグラム"2010(ドメーヌ ベリヴィエール) ¥2800(¥1400) 仏・ロワール地方です。この生産者は、まだあんまり知られていないのですが、 おそらく、今後一年間かけて、すぐに有名になっていくでしょう。葡萄栽培の北限 の畑で、研ぎ澄まされたミネラル感と、豊かな酸味が、自然に得られます。その 土地の得意な部分を生かして、とてつもない凝縮感のあるワインに仕上がってい ます。ちょうど、ドイツワインの最高峰、「シャルツホフベルガー」を思い起こさせる、 強烈なミネラル感は、凄まじいほどで、だからこそ、酸味と甘さの振り幅の大きい、 本当に偉大なワインが生まれるのだと、思います。 (2年前に2006年ものを売っていて、久しぶりに入荷しました!。2010年は、 酸味とミネラルの粒子がキラキラした、とてもいいヴィンテージなので、本当に 楽しみです。味見したら、またツイッター、ブログにて報告します~)◎サヴィニエール "クロ ド ラ クーレ ド セラン"2010 (ニコラ ジョリーさん) ¥3300(¥1700) 仏・ロワール地方のカリスマ的な生産者です。超有機的農法(ビオディナミ) の先駆者で、ルロワさんも、そのやりかたを習うために、彼のもとを訪れまし た。葡萄の一粒一粒の生命力を、鮮やかに感じるようにキラキラしていて、 口の中で、葡萄の粒が弾けるような感覚に陥ります。偉大な、ロワールのワイン の頂点の一つではないでしょうか。 (このワイン、開けて1週間以上経っても美味しいと、よく輸入業者の方々が、 アピールしています。しかし、ただ保存するだけでは美味しくなりません。むしろ、 きちんと温度管理をしていないために、味わいが歪んでしまうのです。もし1週間以 上保存するなら、10度以下の状態で、きちんと保管する必要があります。そうす れば、より一層その個性を、パノラマのように広がる多彩な味わいを、堪能できる のではないでしょうか) (さて、ヴィンテージが変わって2010年ものです。これがなんと、いいじゃないで すか!。2009年は、若干ベタっ!という甘さが強かったのですが、2010年の これは、バランスが良く、酸味のシュパっ!という切れ味といいますか、凝縮度が 素晴らしくて、とても上品で、かつ強烈なパワーがあるのです)◎ピュリニー モンラッシェ レ ピュセル 2009 (アンリ ボワイヨ社の独占所有の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。 実は、2009年物の「クロ ド ラ ムーシェール」を、ずっとハウスワインで使って いまして、輸入業者さんに在庫がいっぱいあったので、すっかり安心していました。 しかし、先日在庫が空になっているのに気づき、代わりにこの「ピュセル畑」ものを 入れました。実際に、「クロ ド ラ ムーシェール」よりも、この「ピュセル」の方が 緊密で、鋭さがあります。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.31
木曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎獺祭の「槽場汲み」、 売り切れました!。また今年の終わりに、 手に入りそうなので、楽しみに待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.31
木曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎黒龍「石田屋」、「二左衛門」を ようやく、リストに載せました!。まだ堅さはありますが、 美味しくなったと判断して、もう飲むことができます!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。◎黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶取り(2008 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。これは ラモネのバタールモンラッシェのように、コクがたっぷりとあって、その中に、ミネラルの美しい透明感に溢れています。この日本酒を飲めば、おそらく日本酒を好きになってしまうほ ど、完成度がとても高いです。◎黒龍 石田屋 長期熟成 純米大吟醸(2006 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。しかも 3年間蔵で、低温熟成させているので、清らかで、角が取れ、水のような上品さがあります。 やはり、黒龍は、水がいいのだな、と思わせます。おそらく、この日本酒は、日本で最も 人気のあるのではないでしょうか。その理由は「飲みやすいから」だと思います。いろんな意味で、ここまで多くの人々に好かれるだけのものが、ここにあるのではないでしょうか。 一年に一回入荷なので、この瓶がなくなったら、もう終わりです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.31
では、木曜日の赤ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)◎コルナス キュベ ルネッサンス 2007年 (オーギュスト クラープ家) ¥3500(¥1800) 仏・ローヌ地方のカリスマ的な存在です。シラーという品種から、ここまで上品な 柔らかさを生み出せるのだと、驚くほどの、完成度の高さです。熟成の若い段階 のシラー種のワインは、あまりにも強烈すぎて、辛く、酸っぱく、とても飲みづらい 場合が多いのです。しかし、彼のワインは、柔らかく、自然なコクと甘さが舌の上 に感じて、とても飲みやすく、完成度が高い立体感を併せ持っています。2007年 ものは、酸味がとても綺麗で、伸びやかな余韻と、果実味の鮮やかさが見事で、 ここまで密度がしっかりあって、かつ上品なワインは、なかなかないような気がします。★ミッシェル グロ家●ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア 2004年 ¥4000(¥2000) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼が作るこの独占所有畑は、グロ家のフラッグシップ 的な存在で、最も養分が詰まっていて、豊かで、キメの細かい味わいを醸し出して います。2004年は、ブルゴーニュに地方において、酸味とミネラルの質が高く、 とても上品で、驚くほどジューシーな味わいにワインを産み出す、素晴らしいヴィン テージだと思います。実際に、この畑が持つ重厚さと、上品さを兼ね備えたこの 2004年ものは、やはり飲むべき価値が十二分にあると言えるでしょう。 (木曜日に味見しました!。やはり、2004年の酸味の質の高さは健在で、 甘さとのバランスが程よく、口に含んだ時に心地よさを感じます) (あまりにも素晴らしいので、3本目を開けています~)◎プランプジャック社 メルロー 2010年 ¥4800(¥2400) カリフォルニア地方です。最近、どんどん新しい生産者が出てきて、もうついていけませ ん・・・。でも、このワインは、昔から「いいな」と思っていました。ナパらしい重厚な甘さ コクがありながら、酸味が綺麗なので、厚ぼったくならず、とても上品なのです。豊か で、トロっとした自然な甘さが、余韻まで自然に残る・・・。やはり、ナパらしい強さと、 フレンチワインに憧れた上品さが融合した、まさに典型的なカリフォルニアワインだと 私は思います。★マルタン ノブレ家●エシェゾー 1994年 ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼のワインは、葡萄の熟した花びらのような甘さが自然に口の中に広がり、とても香気成分が豊かで、安心感を覚えるエシェゾーです。実際に、どのヴィンテージを飲んでも「優しい」触感で、きっと誰もが好きになってしまうタイプのエシェゾーではないでしょうか。そして、ブルゴーニュの1994年ものは、熟成の初期の段階では、とてつもなく酸っぱくて、決して美味しいと言えないものでした。しかし、今ではすっかり綺麗に熟成していて、酸味の奥に隠れていた控え目な甘さ、自然な酸味が、まるで印象派の絵画のように、透明感が重なりあって、極めて素直に美味しく感じることができるのです。 ◎シャトー ラ コンセイヤント 1978年 70ミリ¥2800 仏・ボルドー地方、ポムロール地区です。1978年というヴィンテージは、本当に素晴らしい出来で、酸味の質が極めて高く、綺麗に熟成しています。ですから、今飲んでも、信じられないほどフレッシュで、素直な葡萄の甘さを感じます。バランスがとてもよく、ポムロールらしい黒い土のようなコクと鮮やかなミネラルの輝きが素晴らしく、ワインとして極めて完成度が高いのです。熟成の若いコンセイヤントは、どうしょうもなく青臭く、とても飲みづらく、美味しいとはなかなか言えません。しかし、ここまで柔らかく、好ましい味わいは、めったに経験することができません。ボルドーはどうも苦手で・・・という方に、無理矢理飲ませたい・・・(キャメルクラッチをかけながら、ヒイヒイ言わせたい・・・あっ、すいません)水曜日に味見しました!。やはり、この太いコクと、スミレのようなニュアンスは、メオ・カミュゼ家のリッシュブールに似ている要素があります。ただし、コンセイヤントの方が、より骨太ですが・・・。この奥行きの深みは、さすがだと思います。★ロベール ジャスマン●コート ロティ 1988年 ¥6600(¥3300) 仏・ローヌ地方です。ローヌワインの熟成したものは、本当に特別です。まるでブルゴーニュワインが持つ上品さ、柔らかさと、そこにはない艶やかさ豊かな複雑さがドワーっ!と出てきて、ボルドー好き、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家が、最後にローヌワインを追い求める傾向にあるのは、わかるような気がします(私もある種その一人)。実際に味見しましたが、タンニンがすっかり溶けて、コーヒーのような甘さが出ていて、本当に素晴らしいのです。さて、昨日は、1983年物を開けましたが、今回は1988年を開けます!。果実味が凝縮して、まっすぐに、溶けたブーケが舞い上がります。1988年ものは、1週間前にも開けていて、あまりにも素晴らしいので、2日ほどで売り切れました・・・。真っ直ぐな、コート ロティらしい背骨の太さ、のびやかな余韻がとてもいいのです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.31
では、木曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎シャトー ディケム1977年、 そして、シャトー ド ファルグ1997年を、 同時にメニューに載せました!。◎ロバート ヴァイルの代わりに、プリュムのワインを載せました!。やはり、エゴン・ミューラーとともに、偉大なドイツの「御三家」は、どうしても外すわけにはいきません。今後は、ドクター ローゼンなどの、素晴らしいワインなども、載せたいと思いますので、ぜひ期待して下さい。(これから、取引先を開拓します)★ほのかな甘口◎ヴェーレナー ゾンネンウアー カビネット 2007年 (ヨハン ヨゼフ プリュムさん) 120ミリ¥2400(70ミリ¥1200) 独・モーゼル地方です。「天上のネクター」と言われ、冷やした洋梨や、桃をツルリと飲み込んだような、自然な甘さがあります。ドイツワインというと、甘いだけというイメ ージがありますが、ただ甘いだけではなく、豊富な酸味があるので、とても上品な甘さがあって、余韻に綺麗に消えていくのです。プリュムさんのワインは、多くのドイツワイン生産者が憧れるというだけあって、何か気高さと、トロっとした優しいバランスが 本当に素晴らしいと思います。◎ベルンカステラー ドクトール シュペトレーゼ 2008 (ドクター ターニッシュ) 120ミリ(70ミリ)¥3200(¥1600) 独・モーゼル地方です。プリュムのような豊かなネクターの要素、エゴン・ミューラーのような研ぎ澄まされた酸、そこまでのレベルはないのですが、最も古典的で、安心感のある生産者です。穏やかな酸味、自然な甘さ、モーゼルワインに求めるものが、ここにあります。★貴腐ワイン◎シャトー ディケム 1977年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。 実は「弱い」年なのですが、実際に飲んでみると、全くそんなことは感じさせません。キ ューン!というオレンジの皮のような鮮やかな清涼感と、蜂蜜のような、トロっとした自 然な甘さが綺麗に寄り添っています。この「弱い」ヴィンテージだからこそ、透明感があって、酸味が輝くように引き立ち、本当に美しい、綺麗な甘さが。 (エレヴァージュでは、1977年ものを5回目?ぐらい開けます。あまりにも素晴らしい ので・・・)◎シャトー ド ファルグ 1997年 60ミリ¥3800(30ミリ¥1900) 仏・ソーテルヌ地方です。当時は、「シャトー ディケム」と同じ経営で、熟成の若い段階では、ディケムを凌ぐと言われています。ディケムが実際に、30年~40年以上熟成しなければ、出てこない「コクや、豊かさ」がここにあって、直接的な甘さのヴォリューム感が本当に素晴らしいと思います。ゴーンという丸みのある甘さの迫力は、ファルグならではで、特に1997年が持つふくよかなコク、圧倒的な甘さの「丸さ」に、きっと満足されるのではないでしょうか。★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.31
では、木曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎DRC(ロマネコンティ社)の、フィーヌ ド ブルゴーニュ 1979年が売り切れました!。 現在、代わりのものを探しています、 どうか少しだけ待ってください。◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せています!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめブランデー◎ビスキー VSOP イタリア市場向け 約30年ほど前に瓶詰めされています。 30ミリ¥3300(18ミリ¥1700) 仏・コニャック地方のブランデーです。ビスキーは、ジワっという重厚な甘さが特徴で、特に昔に瓶詰めされたものは、甘さの複雑さがあって、舌の隅々まで旨みが沁み込むような柔らかさに溢れています。この甘さは、まるで1985年もののブルゴーニュに似ていて、上方から舌の下方へと、垂直にジワっと複雑な甘さが押してくるその重厚感は、やはり忘れられません。 ワインを好きな方は、食後によくフィーヌとかマールを召し上がるのですが、実はそれらのブランデーは、ワインの「残りものや、残り滓」であって、ブランデーのクオリティとしては、限りなく低いのです。その一方で、こういう「本物の」コニャックは、ブランデ-としての完成度が高く、口に含めば、葡萄の質の違いが、明らかにわかるはずです。こういうコニャックは、一度味わってしまえば、マールやフィーヌがいかに粗雑か(もちろん、粗雑だからこそ魅力があるのですが)、良くわかるのではないでしょうか。と書きましたが、マールやグラッパというものは、「粗雑で、荒々しい」からこそ魅力があるのです。さんざん食べて飲んで、やはり最後に、きつくて、強烈な味わいのものを欲するのです。食事の一番最後に、刺激的なブランデーを飲んで、ようやくお腹が落ち着く、そういう飲み物だと思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.31
では、火曜日の、お料理のメニューです!。◎研究中だった仔羊のブレゼ(蒸し煮)、 ようやくリストに載せました!。 クミンが肉の旨みに溶け込み、 根っこの野菜のニュアンスがあるので、 熟成したローヌワインにめちゃくちゃ合います。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サルシッチャ カラブリア(カラブリア地方の辛いサラミです) ¥900◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような 柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ピュア ベジョータ 純血種 30か月熟成 ¥3200 (ハーフサイズ)¥1600◎ハモン イベリコ ベジョータ 42か月熟成 ¥3300 (ハーフサイズ)¥1700 ~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。42か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注 してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられ ます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になって きて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。◎ハモン イベリコ ベジョータ 53か月熟成 ¥3800 (ハーフサイズ)¥1900★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥900 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥600 ~自家製です、5時間かけて野菜と共に煮込んだ後に、コリアンダーシード、 フェンネル等で味付けした、豊かで、丸い旨みがあります。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダを添えて。◎仔羊のブレゼ(蒸し煮)、温野菜と一緒に・・・。 ¥2200★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.29
火曜日のデザート的なメニューです!。◎いつもお世話になっている、 自由が丘の「パリ・セヴェイユ」さんの、ケーキ・ショコラ、 昨日味見したら、あまりにも旨くて、 今週にでも仕入れようと思います。 どうか少しだけ待ってください~。◎ファブリス・ジロットさんの、 ガナッシュのチョコレートが、大量入荷しました!。 ブルゴーニュ出身の彼は、そのブルゴーニュワイン が持つ鮮やかさを彷彿とさせるような、カカオの 強烈さ、フルーツの純粋な活力に溢れた、最も 劇的な味わいのチョコレートを創ります。 彼のチョコレートを一度食べたら、 そのくっきりした輪郭と、はっきりした素材の良さが 凝縮されていて、一生忘れることはできません。◎ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツ ホープ”ムスカテル”が入荷しました!。 柔らかくて、どこか貴族的な華やかさを感じる茶葉で、 とても上品な気分になります。◎ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 ”シャイニー”が入荷しました!。 秋摘みならではの豊かで、複雑な柔らかさが・・・あぁ。 タルボ農園らしい、奥ゆかしさが全開です。◎故障していた、エスプレッソマシンが、 修理され、戻ってきました!。 これで、いつも通り、 完成度の高いカプチーノ、エスプレッソが飲めます!。 (本当に嬉しいです)では、デザート的な食べ物のリストです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎ガトー シトロン ¥800 レモンの鮮やかさと、豊かな酸味がとても綺麗です。エレヴァージュで 出している、1970年代のリースリングや、貴腐ワインにめちゃくちゃ 合います。この輝くような酸味が、ツルンと滑らかで、素晴らしいです。◎フィナンシェ 1個¥400 発酵バターの柔らかく、ふくらみのある豊かさがまさに「フィナンシェ」 に求める理想的な味わいではないでしょうか。ダージリンの鮮やかな 香りと、コクが(上記の2つは、自由ヶ丘のパリ・セヴェイユさんから取り寄せています)◎ミッシェル ブランのチョコレート 1個¥500 ~チョコレートの中で、ファブリスジロット、ピエールマルコリーニ(の限定版)、 そして、もう一つ、どうしても手に入れたかったのがこのミッシェル・ブラン さんの作品です。暗闇の中から、「そのもの」の存在が、レンブラントの絵画 のように、じんわりと浮かび上がってくる・・・。その存在感とオーラは、経験 しなければ、感じることができません。余韻まで圧倒的に残る「そのもの」の 残像と匂いは、一度経験してしまうと、もう止められません。◎ファブリス・ジロットの"クルール ド ブルゴーニュ" 1個¥600◎ファブリス・ジロットのパート ド フリュイ ¥600 ~フルーツのエキスを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に強烈にした よう。そして、なんて瑞々しいのでしょう!。果汁がこぼれそうなほど、新鮮 さを感じます。はっきり言って、感動しました。◎ファブリス・ジロットのガナッシュいろいろ 1個¥400 ~ブルゴーニュ(ディジョン)のショコラティエの彼は、まるでブルゴーニュワイン のように鮮烈で、カカオの強烈なパワーを発散する味わいのものを作ります。 極めて印象的で、フルーツや、素材の最も上品な要素を、凝縮したような 味わいを。◎ピエール マルコリーニのチョコレート ★ALTA Piura, Perou;Plantacion Las Pampas, ¥900 (ペルーのピウラ高地から、パンパス農園のもの。ペルーらしい赤砂のような、 土の香りをふんだんに感じ、霧のようなきめ細かい余韻が。クリオロブランコ というとても貴重な品種より) ★Oriente Cuba,Grand Cru Propriete;Terruno de Baracoa, ¥900 (キューバ東部の偉大な畑より。バラコア地区。小気味良い軽さの中の、 上品なバランスが最高です。トリニタリオ種) ★Equateur Ros Rios Grand Cru de Propriete ¥800 Hacienda Puerto Romero(ナショナル種) ~最も精妙で、細やかな味わいは、絶滅品種から作られる貴重な味わい。 ★Java Kemdem Lembu Grand Cru de Propriete Plantation d'Etat(クリオロ種) ¥800 ~ジャワらしい小気味良いスパイスのニュアンスと、ピシッ!とした求心的 な強い香りが。 ★Bresil Bahia Grand Cru de Propriete Fazenda Sao Pedro(フォラステロ種) ¥800 ~ブラジルの畑は、同じブラジルコーヒーの味わいに似ていて、渋みの質が 高く、バランスの良さが見事。 ★Mexique Tabasco Grand Cru de Propriete Finca de Joya(クリオロ ポルセラーナ種) ¥800 ~このカカオは本当に特別で、メキシコらしい乾いた白い土のニュアンスと、アロマ に富んだ豊かな香りが際立っています。 ★Puerto Cabello Venezeula Grand Cru Propriete "Village de Occumare"(クリオロ種) ¥900 ~ヴェネズエラの有名な"オクマーレ村"です。チュアオ村の隣で、まるでリッシュ ブールのように強烈で、豊かな味わいは本当に特別です。 ☆食後の飲み物★エスプレッソ ¥500★カプチーノ ¥800 ~コーヒー豆は、エレヴァージュのためだけに作られています。普通のコーヒー屋 さんの原価の4~5倍ものクオリティに高い豆、苦味の奥に、立体感のある構造と、 奥行きの深さが桁外れです。砂糖を入れてみて下さい。隠されていたその奥行きが、 一気に広がります。砂糖を控えめに入れられる方も多いのですが、「ガッツリ!」入れ た方がいいです。砂糖を足すことによって、甘さだけ出てくるわけではありません。 むしろ、隠されていたコーヒーの複雑さが、一気に顔を出し、立体感が出てくるのです。 味わいのヴォリュームが、何倍も膨らむのを、 きっと体感されると思います。◎紅茶★ダージリン オータムナル 2011年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン ファーストフラッシュ 2012年 セリムヒル農園 "シルヴァー サンダー" ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 ギッダパール農園 ”チャイナ ムスク” ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 タルボ農園 ”ムーンドロップ” DJ-178★ダージリン オータムナル 2012年 ギッダパール農園 ”クローナル ティッピー” DJ-225★ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツホープ農園 ”ムスカテル” ★アッサム セカンドフラッシュ 2011年 アムグーリー農園 "スペシャル ティッピー リーフ"◎中国茶★大紅袍(ダイコウホウ) ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.29
では、火曜日の白ワイン・シャンパンのリストです。ニーロン家のワイン、しっとりしていて、本当に上品です・・・。★ビール◎ホフブロイ ヘーフェ ヴァイツェン 1本(330ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。小麦50%、大麦50%ずつ使っていて、キメが細かく、そして、大麦のざっくりした香ばしさとあいまって本当に上品な味わいで、まさに一杯目にふさわしいビールだと思います。「ふわふわ」の触感の中にもどこかドイツらしい、古典的な落ち着きが感じられ、試してみる価値が十分にあります。◎フランツィスカーナー ヘーフェ ヴァイスビア 1本(355ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。これも、小麦50%、大麦50%を使っています。酵母の香りが強くて、まるで、上品なトロピカルフルーツのような鮮やかな香りがあります。そして、触感は、やはりふんわり滑らかで、一つ一つの粒子が細かくて、とても上品です。まさに、現代的なビールの結晶ではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン〇ピエール モンキュイ グランクリュ ブラン ド ブラン 2004年 ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模の生産者です。実は、この蔵に関しては、そんなにいい印象を持っていませんでした。しかし、この2004年ものを飲んで、あまりに素晴らしいのに、驚きました。2004年らしいミネラルの輝き、透明感のある酸味がとても綺麗で、丸みを帯びているのです。シャンパンのヴィンテージのイメージは、なかなか定着しづらく、画像として浮かび上がるのにとても時間がかかり、苦労するのですが、2004年ものは本当に素晴らしいようです。(シャンパンは、品種を混ぜたり、糖分を加えたりするので、イメージが定着しづらい) こんなに素晴らしいのなら、これからも、どんどん買っていきたいと思います。★白ワイン◎サン ヴェラン テール ノワール 2009(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900) 仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎ジャニエール "カリグラム"2010(ドメーヌ ベリヴィエール) ¥2800(¥1400) 仏・ロワール地方です。この生産者は、まだあんまり知られていないのですが、 おそらく、今後一年間かけて、すぐに有名になっていくでしょう。葡萄栽培の北限 の畑で、研ぎ澄まされたミネラル感と、豊かな酸味が、自然に得られます。その 土地の得意な部分を生かして、とてつもない凝縮感のあるワインに仕上がってい ます。ちょうど、ドイツワインの最高峰、「シャルツホフベルガー」を思い起こさせる、 強烈なミネラル感は、凄まじいほどで、だからこそ、酸味と甘さの振り幅の大きい、 本当に偉大なワインが生まれるのだと、思います。 (2年前に2006年ものを売っていて、久しぶりに入荷しました!。2010年は、 酸味とミネラルの粒子がキラキラした、とてもいいヴィンテージなので、本当に 楽しみです。味見したら、またツイッター、ブログにて報告します~)◎サヴィニエール "クロ ド ラ クーレ ド セラン"2010 (ニコラ ジョリーさん) ¥3300(¥1700) 仏・ロワール地方のカリスマ的な生産者です。超有機的農法(ビオディナミ) の先駆者で、ルロワさんも、そのやりかたを習うために、彼のもとを訪れまし た。葡萄の一粒一粒の生命力を、鮮やかに感じるようにキラキラしていて、 口の中で、葡萄の粒が弾けるような感覚に陥ります。偉大な、ロワールのワイン の頂点の一つではないでしょうか。 (このワイン、開けて1週間以上経っても美味しいと、よく輸入業者の方々が、 アピールしています。しかし、ただ保存するだけでは美味しくなりません。むしろ、 きちんと温度管理をしていないために、味わいが歪んでしまうのです。もし1週間以 上保存するなら、10度以下の状態で、きちんと保管する必要があります。そうす れば、より一層その個性を、パノラマのように広がる多彩な味わいを、堪能できる のではないでしょうか) (さて、ヴィンテージが変わって2010年ものです。これがなんと、いいじゃないで すか!。2009年は、若干ベタっ!という甘さが強かったのですが、2010年の これは、バランスが良く、酸味のシュパっ!という切れ味といいますか、凝縮度が 素晴らしくて、とても上品で、かつ強烈なパワーがあるのです)◎ピュリニー モンラッシェ レ ピュセル 2009 (アンリ ボワイヨ社の独占所有の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。 実は、2009年物の「クロ ド ラ ムーシェール」を、ずっとハウスワインで使って いまして、輸入業者さんに在庫がいっぱいあったので、すっかり安心していました。 しかし、先日在庫が空になっているのに気づき、代わりにこの「ピュセル畑」ものを 入れました。実際に、「クロ ド ラ ムーシェール」よりも、この「ピュセル」の方が 緊密で、鋭さがあります。◎シャサーニュ モンラッシェ レ ショーム ”クロ ド ラ トリュフエール” 2009年 ¥5200(¥2600) 仏・ブルゴーニュ地方です。シャサーニュといえばやはり、ラモネやニーロン家のワインではないでしょうか。彼が作るワインは、シャサーニュらしいしっとりした、キメの細かい触感の中に、どこか青い、ミネラルの清涼感が漂う、本当に上品な味わいのものを作ります。2009年ものは、豊かな果実味の背後に、青い、石灰質のミネラルの美しさが、ジワジワ感じられるのが特徴で、彼のワインも例外ではありません。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.29
火曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎獺祭の「槽場汲み」、 売り切れました!。また今年の終わりに、 手に入りそうなので、楽しみに待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.29
火曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎黒龍「石田屋」、「二左衛門」を ようやく、リストに載せました!。まだ堅さはありますが、 美味しくなったと判断して、もう飲むことができます!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。◎黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶取り(2008 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。これは ラモネのバタールモンラッシェのように、コクがたっぷりとあって、その中に、ミネラルの美しい透明感に溢れています。この日本酒を飲めば、おそらく日本酒を好きになってしまうほ ど、完成度がとても高いです。◎黒龍 石田屋 長期熟成 純米大吟醸(2006 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。しかも 3年間蔵で、低温熟成させているので、清らかで、角が取れ、水のような上品さがあります。 やはり、黒龍は、水がいいのだな、と思わせます。おそらく、この日本酒は、日本で最も 人気のあるのではないでしょうか。その理由は「飲みやすいから」だと思います。いろんな意味で、ここまで多くの人々に好かれるだけのものが、ここにあるのではないでしょうか。 一年に一回入荷なので、この瓶がなくなったら、もう終わりです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.29
では、火曜日の赤ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)◎コルナス キュベ ルネッサンス 2007年 (オーギュスト クラープ家) ¥3500(¥1800) 仏・ローヌ地方のカリスマ的な存在です。シラーという品種から、ここまで上品な 柔らかさを生み出せるのだと、驚くほどの、完成度の高さです。熟成の若い段階 のシラー種のワインは、あまりにも強烈すぎて、辛く、酸っぱく、とても飲みづらい 場合が多いのです。しかし、彼のワインは、柔らかく、自然なコクと甘さが舌の上 に感じて、とても飲みやすく、完成度が高い立体感を併せ持っています。2007年 ものは、酸味がとても綺麗で、伸びやかな余韻と、果実味の鮮やかさが見事で、 ここまで密度がしっかりあって、かつ上品なワインは、なかなかないような気がします。★ミッシェル グロ家●ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア 2004年 ¥4000(¥2000) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼が作るこの独占所有畑は、グロ家のフラッグシップ 的な存在で、最も養分が詰まっていて、豊かで、キメの細かい味わいを醸し出して います。2004年は、ブルゴーニュに地方において、酸味とミネラルの質が高く、 とても上品で、驚くほどジューシーな味わいにワインを産み出す、素晴らしいヴィン テージだと思います。実際に、この畑が持つ重厚さと、上品さを兼ね備えたこの 2004年ものは、やはり飲むべき価値が十二分にあると言えるでしょう。 (木曜日に味見しました!。やはり、2004年の酸味の質の高さは健在で、 甘さとのバランスが程よく、口に含んだ時に心地よさを感じます) (あまりにも素晴らしいので、3本目を開けています~)◎プランプジャック社 メルロー 2010年 ¥4800(¥2400) カリフォルニア地方です。最近、どんどん新しい生産者が出てきて、もうついていけませ ん・・・。でも、このワインは、昔から「いいな」と思っていました。ナパらしい重厚な甘さ コクがありながら、酸味が綺麗なので、厚ぼったくならず、とても上品なのです。豊か で、トロっとした自然な甘さが、余韻まで自然に残る・・・。やはり、ナパらしい強さと、 フレンチワインに憧れた上品さが融合した、まさに典型的なカリフォルニアワインだと 私は思います。★ロベール ジャスマン●コート ロティ 1983年 ¥6600(¥3300) 仏・ローヌ地方です。ローヌワインの熟成したものは、本当に特別です。まるでブルゴーニュワインが持つ上品さ、柔らかさと、そこにはない艶やかさ豊かな複雑さがドワーっ!と出てきて、ボルドー好き、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家が、最後にローヌワインを追い求める傾向にあるのは、わかるような気がします(私もある種その一人)。実際に味見しましたが、タンニンがすっかり溶けて、コーヒーのような甘さが出ていて、本当に素晴らしいのです。特に、1983年は暑かった年のようで、ほのかに、黒砂糖のようなニュアンスの甘さも、ちらほらと出てきます。ブルゴーニュ好きの人に、これは、何が何でも飲ませたいと思います。★アンリ ルブルソー家◎マジ・シャンベルタン 1999年 ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方です。数多くあるシャンベルタンの特級畑の中でも、最も野生的と言われるのが、この「マジ・シャンベルタン」です。どこか鉄分を感じさせるミネラルの強いバックボーンと、黒いベリー系の味わいが重層的に絡み合い、最も迫力のある味わいを生み出しています。特に、このルブルソー家のワインは、「古典的な」味わいで、そのテロワールを最も顕著に表現し、「土の匂い」を感じます。(月曜日に開けて、味見しました!。マジ・シャンベルタンの野性味はあるのですが、それ以上に、シャンベルタンの豊かさ、コクをしっかり感じて、甘さがとても心地よいのです)●シャトー ガザン 1978年 70ミリ¥2200 仏・ボルドー地方です。1978年というヴィンテージは、ボルドーにとって素晴らしいものになりました。酸味の質が高く、タンニンが控えめなおかげで、驚くほどフレッシュで、自然な果実味を保っているのです。この豊かな酸味が、このワインに生命力の鮮やかさと、素直な甘さを与えていて、ボルドーは渋くて・・・と敬遠されている方に、無理矢理飲ませたい・・・。熟成したボルドーで、飲み頃のこういうヴィンテージは、本当に素晴らしくて、特に1978年ものは、何を飲んでも美味しいと言っても、言い過ぎではないと思います。(月曜日に開けて、味見しました!。やはり1978年は、素晴らしいヴィンテージです!。渋みが少ないおかげで、隠されていたコク、甘さと酸味の綺麗さが出てきて、バランスのとれた丸い味わいとなっています)ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.29
では、火曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎ロバート ヴァイルの代わりに、プリュムのワインを載せました!。やはり、エゴン・ミューラーとともに、偉大なドイツの「御三家」は、どうしても外すわけにはいきません。今後は、ドクター ローゼンなどの、素晴らしいワインなども、載せたいと思いますので、ぜひ期待して下さい。(これから、取引先を開拓します)◎木戸泉 AFSという、 熟成した日本酒を載せています。 20~30年熟成したものは、紹興酒や、 トーニーポートのような旨みがたっぷりで、 その奥行きは途方もなく複雑なのです・・・。★ほのかな甘口◎ヴェーレナー ゾンネンウアー カビネット 2007年 (ヨハン ヨゼフ プリュムさん) 120ミリ¥2400(70ミリ¥1200) 独・モーゼル地方です。「天上のネクター」と言われ、冷やした洋梨や、桃をツルリと飲み込んだような、自然な甘さがあります。ドイツワインというと、甘いだけというイメ ージがありますが、ただ甘いだけではなく、豊富な酸味があるので、とても上品な甘さがあって、余韻に綺麗に消えていくのです。プリュムさんのワインは、多くのドイツワイン生産者が憧れるというだけあって、何か気高さと、トロっとした優しいバランスが 本当に素晴らしいと思います。◎ベルンカステラー ドクトール シュペトレーゼ 2008 (ドクター ターニッシュ) 120ミリ(70ミリ)¥3200(¥1600) 独・モーゼル地方です。プリュムのような豊かなネクターの要素、エゴン・ミューラーのような研ぎ澄まされた酸、そこまでのレベルはないのですが、最も古典的で、安心感のある生産者です。穏やかな酸味、自然な甘さ、モーゼルワインに求めるものが、ここにあります。★貴腐ワイン◎シャトー ド ファルグ 1997年 60ミリ¥3800(30ミリ¥1900) 仏・ソーテルヌ地方です。当時は、「シャトー ディケム」と同じ経営で、熟成の若い段階では、ディケムを凌ぐと言われています。ディケムが実際に、30年~40年以上熟成しなければ、出てこない「コクや、豊かさ」がここにあって、直接的な甘さのヴォリューム感が本当に素晴らしいと思います。ゴーンという丸みのある甘さの迫力は、ファルグならではで、特に1997年が持つふくよかなコク、圧倒的な甘さの「丸さ」に、きっと満足されるのではないでしょうか。★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.29
では、火曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎1976年 シャトー ディケム、 売り切れました!。明日ぐらいには、 代わりに1977年のディケムがリストに載ります。 (今日から、シャトー ド ファルグ1997年が リストに載っています)◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せました!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめブランデー◎ビスキー VSOP イタリア市場向け 約30年ほど前に瓶詰めされています。 30ミリ¥3300(18ミリ¥1700) 仏・コニャック地方のブランデーです。ビスキーは、ジワっという重厚な甘さが特徴で、特に昔に瓶詰めされたものは、甘さの複雑さがあって、舌の隅々まで旨みが沁み込むような柔らかさに溢れています。この甘さは、まるで1985年もののブルゴーニュに似ていて、上方から舌の下方へと、垂直にジワっと複雑な甘さが押してくるその重厚感は、やはり忘れられません。 ワインを好きな方は、食後によくフィーヌとかマールを召し上がるのですが、実はそれらのブランデーは、ワインの「残りものや、残り滓」であって、ブランデーのクオリティとしては、限りなく低いのです。その一方で、こういう「本物の」コニャックは、ブランデ-としての完成度が高く、口に含めば、葡萄の質の違いが、明らかにわかるはずです。こういうコニャックは、一度味わってしまえば、マールやフィーヌがいかに粗雑か(もちろん、粗雑だからこそ魅力があるのですが)、良くわかるのではないでしょうか。と書きましたが、マールやグラッパというものは、「粗雑で、荒々しい」からこそ魅力があるのです。さんざん食べて飲んで、やはり最後に、きつくて、強烈な味わいのものを欲するのです。食事の一番最後に、刺激的なブランデーを飲んで、ようやくお腹が落ち着く、そういう飲み物だと思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.29
では、月曜日の、お料理のメニューです!。◎研究中だった仔羊のブレゼ(蒸し煮)、 ようやくリストに載せました!。 クミンが肉の旨みに溶け込み、 根っこの野菜のニュアンスがあるので、 熟成したローヌワインにめちゃくちゃ合います。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サルシッチャ カラブリア(カラブリア地方の辛いサラミです) ¥900◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような 柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ピュア ベジョータ 純血種 30か月熟成 ¥3200 (ハーフサイズ)¥1600◎ハモン イベリコ ベジョータ 42か月熟成 ¥3300 (ハーフサイズ)¥1700 ~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。42か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注 してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられ ます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になって きて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。◎ハモン イベリコ ベジョータ 53か月熟成 ¥3800 (ハーフサイズ)¥1900★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥900 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥600 ~自家製です、5時間かけて野菜と共に煮込んだ後に、コリアンダーシード、 フェンネル等で味付けした、豊かで、丸い旨みがあります。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダを添えて。◎仔羊のブレゼ(蒸し煮)、温野菜と一緒に・・・。 ¥2200★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.28
月曜日のデザート的なメニューです!。◎いつもお世話になっている、 自由が丘の「パリ・セヴェイユ」さんの、ケーキ・ショコラ、 昨日味見したら、あまりにも旨くて、 今週にでも仕入れようと思います。 どうか少しだけ待ってください~。◎ファブリス・ジロットさんの、 ガナッシュのチョコレートが、大量入荷しました!。 ブルゴーニュ出身の彼は、そのブルゴーニュワイン が持つ鮮やかさを彷彿とさせるような、カカオの 強烈さ、フルーツの純粋な活力に溢れた、最も 劇的な味わいのチョコレートを創ります。 彼のチョコレートを一度食べたら、 そのくっきりした輪郭と、はっきりした素材の良さが 凝縮されていて、一生忘れることはできません。◎ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツ ホープ”ムスカテル”が入荷しました!。 柔らかくて、どこか貴族的な華やかさを感じる茶葉で、 とても上品な気分になります。◎ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 ”シャイニー”が入荷しました!。 秋摘みならではの豊かで、複雑な柔らかさが・・・あぁ。 タルボ農園らしい、奥ゆかしさが全開です。◎故障していた、エスプレッソマシンが、 修理され、戻ってきました!。 これで、いつも通り、 完成度の高いカプチーノ、エスプレッソが飲めます!。 (本当に嬉しいです)では、デザート的な食べ物のリストです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎ガトー シトロン ¥800 レモンの鮮やかさと、豊かな酸味がとても綺麗です。エレヴァージュで 出している、1970年代のリースリングや、貴腐ワインにめちゃくちゃ 合います。この輝くような酸味が、ツルンと滑らかで、素晴らしいです。◎フィナンシェ 1個¥400 発酵バターの柔らかく、ふくらみのある豊かさがまさに「フィナンシェ」 に求める理想的な味わいではないでしょうか。ダージリンの鮮やかな 香りと、コクが(上記の2つは、自由ヶ丘のパリ・セヴェイユさんから取り寄せています)◎ミッシェル ブランのチョコレート 1個¥500 ~チョコレートの中で、ファブリスジロット、ピエールマルコリーニ(の限定版)、 そして、もう一つ、どうしても手に入れたかったのがこのミッシェル・ブラン さんの作品です。暗闇の中から、「そのもの」の存在が、レンブラントの絵画 のように、じんわりと浮かび上がってくる・・・。その存在感とオーラは、経験 しなければ、感じることができません。余韻まで圧倒的に残る「そのもの」の 残像と匂いは、一度経験してしまうと、もう止められません。◎ファブリス・ジロットの"クルール ド ブルゴーニュ" 1個¥600◎ファブリス・ジロットのパート ド フリュイ ¥600 ~フルーツのエキスを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に強烈にした よう。そして、なんて瑞々しいのでしょう!。果汁がこぼれそうなほど、新鮮 さを感じます。はっきり言って、感動しました。◎ファブリス・ジロットのガナッシュいろいろ 1個¥400 ~ブルゴーニュ(ディジョン)のショコラティエの彼は、まるでブルゴーニュワイン のように鮮烈で、カカオの強烈なパワーを発散する味わいのものを作ります。 極めて印象的で、フルーツや、素材の最も上品な要素を、凝縮したような 味わいを。◎ピエール マルコリーニのチョコレート ★ALTA Piura, Perou;Plantacion Las Pampas, ¥900 (ペルーのピウラ高地から、パンパス農園のもの。ペルーらしい赤砂のような、 土の香りをふんだんに感じ、霧のようなきめ細かい余韻が。クリオロブランコ というとても貴重な品種より) ★Oriente Cuba,Grand Cru Propriete;Terruno de Baracoa, ¥900 (キューバ東部の偉大な畑より。バラコア地区。小気味良い軽さの中の、 上品なバランスが最高です。トリニタリオ種) ★Equateur Ros Rios Grand Cru de Propriete ¥800 Hacienda Puerto Romero(ナショナル種) ~最も精妙で、細やかな味わいは、絶滅品種から作られる貴重な味わい。 ★Java Kemdem Lembu Grand Cru de Propriete Plantation d'Etat(クリオロ種) ¥800 ~ジャワらしい小気味良いスパイスのニュアンスと、ピシッ!とした求心的 な強い香りが。 ★Bresil Bahia Grand Cru de Propriete Fazenda Sao Pedro(フォラステロ種) ¥800 ~ブラジルの畑は、同じブラジルコーヒーの味わいに似ていて、渋みの質が 高く、バランスの良さが見事。 ★Mexique Tabasco Grand Cru de Propriete Finca de Joya(クリオロ ポルセラーナ種) ¥800 ~このカカオは本当に特別で、メキシコらしい乾いた白い土のニュアンスと、アロマ に富んだ豊かな香りが際立っています。 ★Puerto Cabello Venezeula Grand Cru Propriete "Village de Occumare"(クリオロ種) ¥900 ~ヴェネズエラの有名な"オクマーレ村"です。チュアオ村の隣で、まるでリッシュ ブールのように強烈で、豊かな味わいは本当に特別です。 ☆食後の飲み物★エスプレッソ ¥500★カプチーノ ¥800 ~コーヒー豆は、エレヴァージュのためだけに作られています。普通のコーヒー屋 さんの原価の4~5倍ものクオリティに高い豆、苦味の奥に、立体感のある構造と、 奥行きの深さが桁外れです。砂糖を入れてみて下さい。隠されていたその奥行きが、 一気に広がります。砂糖を控えめに入れられる方も多いのですが、「ガッツリ!」入れ た方がいいです。砂糖を足すことによって、甘さだけ出てくるわけではありません。 むしろ、隠されていたコーヒーの複雑さが、一気に顔を出し、立体感が出てくるのです。 味わいのヴォリュームが、何倍も膨らむのを、 きっと体感されると思います。◎紅茶★ダージリン オータムナル 2011年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン ファーストフラッシュ 2012年 セリムヒル農園 "シルヴァー サンダー" ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 ギッダパール農園 ”チャイナ ムスク” ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 タルボ農園 ”ムーンドロップ” DJ-178★ダージリン オータムナル 2012年 ギッダパール農園 ”クローナル ティッピー” DJ-225★ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツホープ農園 ”ムスカテル” ★アッサム セカンドフラッシュ 2011年 アムグーリー農園 "スペシャル ティッピー リーフ"◎中国茶★大紅袍(ダイコウホウ) ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.28
では、月曜日の白ワイン・シャンパンのリストです。ニーロン家のワイン、素晴らしすぎます。★ビール◎ホフブロイ ヘーフェ ヴァイツェン 1本(330ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。小麦50%、大麦50%ずつ使っていて、キメが細かく、そして、大麦のざっくりした香ばしさとあいまって本当に上品な味わいで、まさに一杯目にふさわしいビールだと思います。「ふわふわ」の触感の中にもどこかドイツらしい、古典的な落ち着きが感じられ、試してみる価値が十分にあります。◎フランツィスカーナー ヘーフェ ヴァイスビア 1本(355ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。これも、小麦50%、大麦50%を使っています。酵母の香りが強くて、まるで、上品なトロピカルフルーツのような鮮やかな香りがあります。そして、触感は、やはりふんわり滑らかで、一つ一つの粒子が細かくて、とても上品です。まさに、現代的なビールの結晶ではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン〇ピエール モンキュイ グランクリュ ブラン ド ブラン 2004年 ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模の生産者です。実は、この蔵に関しては、そんなにいい印象を持っていませんでした。しかし、この2004年ものを飲んで、あまりに素晴らしいのに、驚きました。2004年らしいミネラルの輝き、透明感のある酸味がとても綺麗で、丸みを帯びているのです。シャンパンのヴィンテージのイメージは、なかなか定着しづらく、画像として浮かび上がるのにとても時間がかかり、苦労するのですが、2004年ものは本当に素晴らしいようです。(シャンパンは、品種を混ぜたり、糖分を加えたりするので、イメージが定着しづらい) こんなに素晴らしいのなら、これからも、どんどん買っていきたいと思います。★白ワイン◎サン ヴェラン テール ノワール 2009(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900) 仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎ジャニエール "カリグラム"2010(ドメーヌ ベリヴィエール) ¥2800(¥1400) 仏・ロワール地方です。この生産者は、まだあんまり知られていないのですが、 おそらく、今後一年間かけて、すぐに有名になっていくでしょう。葡萄栽培の北限 の畑で、研ぎ澄まされたミネラル感と、豊かな酸味が、自然に得られます。その 土地の得意な部分を生かして、とてつもない凝縮感のあるワインに仕上がってい ます。ちょうど、ドイツワインの最高峰、「シャルツホフベルガー」を思い起こさせる、 強烈なミネラル感は、凄まじいほどで、だからこそ、酸味と甘さの振り幅の大きい、 本当に偉大なワインが生まれるのだと、思います。 (2年前に2006年ものを売っていて、久しぶりに入荷しました!。2010年は、 酸味とミネラルの粒子がキラキラした、とてもいいヴィンテージなので、本当に 楽しみです。味見したら、またツイッター、ブログにて報告します~)◎サヴィニエール "クロ ド ラ クーレ ド セラン"2010 (ニコラ ジョリーさん) ¥3300(¥1700) 仏・ロワール地方のカリスマ的な生産者です。超有機的農法(ビオディナミ) の先駆者で、ルロワさんも、そのやりかたを習うために、彼のもとを訪れまし た。葡萄の一粒一粒の生命力を、鮮やかに感じるようにキラキラしていて、 口の中で、葡萄の粒が弾けるような感覚に陥ります。偉大な、ロワールのワイン の頂点の一つではないでしょうか。 (このワイン、開けて1週間以上経っても美味しいと、よく輸入業者の方々が、 アピールしています。しかし、ただ保存するだけでは美味しくなりません。むしろ、 きちんと温度管理をしていないために、味わいが歪んでしまうのです。もし1週間以 上保存するなら、10度以下の状態で、きちんと保管する必要があります。そうす れば、より一層その個性を、パノラマのように広がる多彩な味わいを、堪能できる のではないでしょうか) (さて、ヴィンテージが変わって2010年ものです。これがなんと、いいじゃないで すか!。2009年は、若干ベタっ!という甘さが強かったのですが、2010年の これは、バランスが良く、酸味のシュパっ!という切れ味といいますか、凝縮度が 素晴らしくて、とても上品で、かつ強烈なパワーがあるのです)◎ピュリニー モンラッシェ レ ピュセル 2009 (アンリ ボワイヨ社の独占所有の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。 実は、2009年物の「クロ ド ラ ムーシェール」を、ずっとハウスワインで使って いまして、輸入業者さんに在庫がいっぱいあったので、すっかり安心していました。 しかし、先日在庫が空になっているのに気づき、代わりにこの「ピュセル畑」ものを 入れました。実際に、「クロ ド ラ ムーシェール」よりも、この「ピュセル」の方が 緊密で、鋭さがあります。◎シャサーニュ モンラッシェ レ ショーム ”クロ ド ラ トリュフエール” 2009年 ¥5200(¥2600) 仏・ブルゴーニュ地方です。シャサーニュといえばやはり、ラモネやニーロン家のワインではないでしょうか。彼が作るワインは、シャサーニュらしいしっとりした、キメの細かい触感の中に、どこか青い、ミネラルの清涼感が漂う、本当に上品な味わいのものを作ります。2009年ものは、豊かな果実味の背後に、青い、石灰質のミネラルの美しさが、ジワジワ感じられるのが特徴で、彼のワインも例外ではありません。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.28
月曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎獺祭の「槽場汲み」、 売り切れました!。また今年の終わりに、 手に入りそうなので、楽しみに待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.28
月曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎黒龍「石田屋」、「二左衛門」を ようやく、リストに載せました!。まだ堅さはありますが、 美味しくなったと判断して、もう飲むことができます!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。◎黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶取り(2008 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。これは ラモネのバタールモンラッシェのように、コクがたっぷりとあって、その中に、ミネラルの美しい透明感に溢れています。この日本酒を飲めば、おそらく日本酒を好きになってしまうほ ど、完成度がとても高いです。◎黒龍 石田屋 長期熟成 純米大吟醸(2006 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。しかも 3年間蔵で、低温熟成させているので、清らかで、角が取れ、水のような上品さがあります。 やはり、黒龍は、水がいいのだな、と思わせます。おそらく、この日本酒は、日本で最も 人気のあるのではないでしょうか。その理由は「飲みやすいから」だと思います。いろんな意味で、ここまで多くの人々に好かれるだけのものが、ここにあるのではないでしょうか。 一年に一回入荷なので、この瓶がなくなったら、もう終わりです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.28
では、月曜日の赤ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)★ミッシェル グロ家●ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア 2004年 ¥4000(¥2000) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼が作るこの独占所有畑は、グロ家のフラッグシップ 的な存在で、最も養分が詰まっていて、豊かで、キメの細かい味わいを醸し出して います。2004年は、ブルゴーニュに地方において、酸味とミネラルの質が高く、 とても上品で、驚くほどジューシーな味わいにワインを産み出す、素晴らしいヴィン テージだと思います。実際に、この畑が持つ重厚さと、上品さを兼ね備えたこの 2004年ものは、やはり飲むべき価値が十二分にあると言えるでしょう。 (木曜日に味見しました!。やはり、2004年の酸味の質の高さは健在で、 甘さとのバランスが程よく、口に含んだ時に心地よさを感じます)★ロベール ジャスマン●コート ロティ 1983年 ¥6600(¥3300) 仏・ローヌ地方です。ローヌワインの熟成したものは、本当に特別です。まるでブルゴーニュワインが持つ上品さ、柔らかさと、そこにはない艶やかさ豊かな複雑さがドワーっ!と出てきて、ボルドー好き、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家が、最後にローヌワインを追い求める傾向にあるのは、わかるような気がします(私もある種その一人)。実際に味見しましたが、タンニンがすっかり溶けて、コーヒーのような甘さが出ていて、本当に素晴らしいのです。特に、1983年は暑かった年のようで、ほのかに、黒砂糖のようなニュアンスの甘さも、ちらほらと出てきます。ブルゴーニュ好きの人に、これは、何が何でも飲ませたいと思います。★アンリ ルブルソー家◎マジ・シャンベルタン 1999年 ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方です。数多くあるシャンベルタンの特級畑の中でも、最も野生的と言われるのが、この「マジ・シャンベルタン」です。どこか鉄分を感じさせるミネラルの強いバックボーンと、黒いベリー系の味わいが重層的に絡み合い、最も迫力のある味わいを生み出しています。特に、このルブルソー家のワインは、「古典的な」味わいで、そのテロワールを最も顕著に表現し、「土の匂い」を感じます。●シャトー ガザン 1978年 70ミリ¥2200 仏・ボルドー地方です。1978年というヴィンテージは、ボルドーにとって素晴らしいものになりました。酸味の質が高く、タンニンが控えめなおかげで、驚くほどフレッシュで、自然な果実味を保っているのです。この豊かな酸味が、このワインに生命力の鮮やかさと、素直な甘さを与えていて、ボルドーは渋くて・・・と敬遠されている方に、無理矢理飲ませたい・・・。熟成したボルドーで、飲み頃のこういうヴィンテージは、本当に素晴らしくて、特に1978年ものは、何を飲んでも美味しいと言っても、言い過ぎではないと思います。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.28
では、月曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎ロバート ヴァイルの代わりに、プリュムのワインを載せました!。やはり、エゴン・ミューラーとともに、偉大なドイツの「御三家」は、どうしても外すわけにはいきません。今後は、ドクター ローゼンなどの、素晴らしいワインなども、載せたいと思いますので、ぜひ期待して下さい。(これから、取引先を開拓します)◎木戸泉 AFSという、 熟成した日本酒を載せています。 20~30年熟成したものは、紹興酒や、 トーニーポートのような旨みがたっぷりで、 その奥行きは途方もなく複雑なのです・・・。★ほのかな甘口◎ヴェーレナー ゾンネンウアー カビネット 2007年 (ヨハン ヨゼフ プリュムさん) 120ミリ¥2400(70ミリ¥1200) 独・モーゼル地方です。「天上のネクター」と言われ、冷やした洋梨や、桃をツルリと飲み込んだような、自然な甘さがあります。ドイツワインというと、甘いだけというイメ ージがありますが、ただ甘いだけではなく、豊富な酸味があるので、とても上品な甘さがあって、余韻に綺麗に消えていくのです。プリュムさんのワインは、多くのドイツワイン生産者が憧れるというだけあって、何か気高さと、トロっとした優しいバランスが 本当に素晴らしいと思います。★貴腐ワイン◎シャトー ディケム 1976 50ミリ・・・¥9200(¥4600) 仏・ソーテルヌ地方です。こんなに古いディケムを出すのは、久しぶりです。1976年ものに限って言えば、3年ぶりではないでしょうか。1976年ものは、酸味がツーン!と本当に鮮やかで、質が高いのです。こんなに若々しくていいのだろうか!と思うほど、フレッシュな果実味なのです。この「ツーン!」という綺麗な酸味こそディケムの良さであり、1976年もののスタイルでもあって、伸びやかな酸味と、溶けそうな甘さが、やはり世界最高の貴腐ワインの一つだと、納得できるものがあります。(12月26日に味見しました!。ディケムは、ドカーンと重厚なイメージがあるのですが、このヴィンテージは違います。キューン!という絞り込む酸味が本当に綺麗で、豊かな甘さの中に、一本筋の通った上品さがあって、こういうディケムがあるのかと、おそらく驚かれるのではないでしょうか。シャトー クリマンや、ドイツのアイスワインのような清らかさが、ここにあります)★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.28
では、月曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎1976年 シャトー ディケム、 あと2杯ほどで売り切れます~。◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せました!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめブランデー◎ビスキー VSOP イタリア市場向け 約30年ほど前に瓶詰めされています。 30ミリ¥3300(18ミリ¥1700) 仏・コニャック地方のブランデーです。ビスキーは、ジワっという重厚な甘さが特徴で、特に昔に瓶詰めされたものは、甘さの複雑さがあって、舌の隅々まで旨みが沁み込むような柔らかさに溢れています。この甘さは、まるで1985年もののブルゴーニュに似ていて、上方から舌の下方へと、垂直にジワっと複雑な甘さが押してくるその重厚感は、やはり忘れられません。 ワインを好きな方は、食後によくフィーヌとかマールを召し上がるのですが、実はそれらのブランデーは、ワインの「残りものや、残り滓」であって、ブランデーのクオリティとしては、限りなく低いのです。その一方で、こういう「本物の」コニャックは、ブランデ-としての完成度が高く、口に含めば、葡萄の質の違いが、明らかにわかるはずです。こういうコニャックは、一度味わってしまえば、マールやフィーヌがいかに粗雑か(もちろん、粗雑だからこそ魅力があるのですが)、良くわかるのではないでしょうか。と書きましたが、マールやグラッパというものは、「粗雑で、荒々しい」からこそ魅力があるのです。さんざん食べて飲んで、やはり最後に、きつくて、強烈な味わいのものを欲するのです。食事の一番最後に、刺激的なブランデーを飲んで、ようやくお腹が落ち着く、そういう飲み物だと思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.28
では、金曜日の、お料理のメニューです!。◎研究中だった仔羊のブレゼ(蒸し煮)、 ようやくリストに載せました!。 クミンが肉の旨みに溶け込み、 根っこの野菜のニュアンスがあるので、 熟成したローヌワインにめちゃくちゃ合います。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サルシッチャ カラブリア(カラブリア地方の辛いサラミです) ¥900◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような 柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ピュア ベジョータ 純血種 30か月熟成 ¥3200 (ハーフサイズ)¥1600◎ハモン イベリコ ベジョータ 42か月熟成 ¥3300 (ハーフサイズ)¥1700 ~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。42か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注 してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられ ます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になって きて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。◎ハモン イベリコ ベジョータ 53か月熟成 ¥3800 (ハーフサイズ)¥1900★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥900 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥600 ~自家製です、5時間かけて野菜と共に煮込んだ後に、コリアンダーシード、 フェンネル等で味付けした、豊かで、丸い旨みがあります。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダを添えて。◎仔羊のブレゼ(蒸し煮)、温野菜と一緒に・・・。 ¥2200★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.25
金曜日のデザート的なメニューです!。◎ファブリス・ジロットさんの、 ガナッシュのチョコレートが、大量入荷しました!。 ブルゴーニュ出身の彼は、そのブルゴーニュワイン が持つ鮮やかさを彷彿とさせるような、カカオの 強烈さ、フルーツの純粋な活力に溢れた、最も 劇的な味わいのチョコレートを創ります。 彼のチョコレートを一度食べたら、 そのくっきりした輪郭と、はっきりした素材の良さが 凝縮されていて、一生忘れることはできません。◎ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツ ホープ”ムスカテル”が入荷しました!。 柔らかくて、どこか貴族的な華やかさを感じる茶葉で、 とても上品な気分になります。◎ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 ”シャイニー”が入荷しました!。 秋摘みならではの豊かで、複雑な柔らかさが・・・あぁ。 タルボ農園らしい、奥ゆかしさが全開です。◎故障していた、エスプレッソマシンが、 修理され、戻ってきました!。 これで、いつも通り、 完成度の高いカプチーノ、エスプレッソが飲めます!。 (本当に嬉しいです)では、デザート的な食べ物のリストです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎ガトー シトロン ¥800 レモンの鮮やかさと、豊かな酸味がとても綺麗です。エレヴァージュで 出している、1970年代のリースリングや、貴腐ワインにめちゃくちゃ 合います。この輝くような酸味が、ツルンと滑らかで、素晴らしいです。◎フィナンシェ 1個¥400 発酵バターの柔らかく、ふくらみのある豊かさがまさに「フィナンシェ」 に求める理想的な味わいではないでしょうか。ダージリンの鮮やかな 香りと、コクが(上記の2つは、自由ヶ丘のパリ・セヴェイユさんから取り寄せています)◎ミッシェル ブランのチョコレート 1個¥500 ~チョコレートの中で、ファブリスジロット、ピエールマルコリーニ(の限定版)、 そして、もう一つ、どうしても手に入れたかったのがこのミッシェル・ブラン さんの作品です。暗闇の中から、「そのもの」の存在が、レンブラントの絵画 のように、じんわりと浮かび上がってくる・・・。その存在感とオーラは、経験 しなければ、感じることができません。余韻まで圧倒的に残る「そのもの」の 残像と匂いは、一度経験してしまうと、もう止められません。◎ファブリス・ジロットの"クルール ド ブルゴーニュ" 1個¥600◎ファブリス・ジロットのパート ド フリュイ ¥600 ~フルーツのエキスを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に強烈にした よう。そして、なんて瑞々しいのでしょう!。果汁がこぼれそうなほど、新鮮 さを感じます。はっきり言って、感動しました。◎ファブリス・ジロットのガナッシュいろいろ 1個¥400 ~ブルゴーニュ(ディジョン)のショコラティエの彼は、まるでブルゴーニュワイン のように鮮烈で、カカオの強烈なパワーを発散する味わいのものを作ります。 極めて印象的で、フルーツや、素材の最も上品な要素を、凝縮したような 味わいを。◎ピエール マルコリーニのチョコレート ★ALTA Piura, Perou;Plantacion Las Pampas, ¥900 (ペルーのピウラ高地から、パンパス農園のもの。ペルーらしい赤砂のような、 土の香りをふんだんに感じ、霧のようなきめ細かい余韻が。クリオロブランコ というとても貴重な品種より) ★Oriente Cuba,Grand Cru Propriete;Terruno de Baracoa, ¥900 (キューバ東部の偉大な畑より。バラコア地区。小気味良い軽さの中の、 上品なバランスが最高です。トリニタリオ種) ★Equateur Ros Rios Grand Cru de Propriete ¥800 Hacienda Puerto Romero(ナショナル種) ~最も精妙で、細やかな味わいは、絶滅品種から作られる貴重な味わい。 ★Java Kemdem Lembu Grand Cru de Propriete Plantation d'Etat(クリオロ種) ¥800 ~ジャワらしい小気味良いスパイスのニュアンスと、ピシッ!とした求心的 な強い香りが。 ★Bresil Bahia Grand Cru de Propriete Fazenda Sao Pedro(フォラステロ種) ¥800 ~ブラジルの畑は、同じブラジルコーヒーの味わいに似ていて、渋みの質が 高く、バランスの良さが見事。 ★Mexique Tabasco Grand Cru de Propriete Finca de Joya(クリオロ ポルセラーナ種) ¥800 ~このカカオは本当に特別で、メキシコらしい乾いた白い土のニュアンスと、アロマ に富んだ豊かな香りが際立っています。 ★Puerto Cabello Venezeula Grand Cru Propriete "Village de Occumare"(クリオロ種) ¥900 ~ヴェネズエラの有名な"オクマーレ村"です。チュアオ村の隣で、まるでリッシュ ブールのように強烈で、豊かな味わいは本当に特別です。 ☆食後の飲み物★エスプレッソ ¥500★カプチーノ ¥800 ~コーヒー豆は、エレヴァージュのためだけに作られています。普通のコーヒー屋 さんの原価の4~5倍ものクオリティに高い豆、苦味の奥に、立体感のある構造と、 奥行きの深さが桁外れです。砂糖を入れてみて下さい。隠されていたその奥行きが、 一気に広がります。砂糖を控えめに入れられる方も多いのですが、「ガッツリ!」入れ た方がいいです。砂糖を足すことによって、甘さだけ出てくるわけではありません。 むしろ、隠されていたコーヒーの複雑さが、一気に顔を出し、立体感が出てくるのです。 味わいのヴォリュームが、何倍も膨らむのを、 きっと体感されると思います。◎紅茶★ダージリン オータムナル 2011年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン ファーストフラッシュ 2012年 セリムヒル農園 "シルヴァー サンダー" ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 ギッダパール農園 ”チャイナ ムスク” ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 タルボ農園 ”ムーンドロップ” DJ-178★ダージリン オータムナル 2012年 ギッダパール農園 ”クローナル ティッピー” DJ-225★ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツホープ農園 ”ムスカテル” ★アッサム セカンドフラッシュ 2011年 アムグーリー農園 "スペシャル ティッピー リーフ"◎中国茶★大紅袍(ダイコウホウ) ¥1600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.25
では、金曜日の白ワイン・シャンパンのリストです。今日から、ニーロン家のワインを開けます~。★ビール◎ホフブロイ ヘーフェ ヴァイツェン 1本(330ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。小麦50%、大麦50%ずつ使っていて、キメが細かく、そして、大麦のざっくりした香ばしさとあいまって本当に上品な味わいで、まさに一杯目にふさわしいビールだと思います。「ふわふわ」の触感の中にもどこかドイツらしい、古典的な落ち着きが感じられ、試してみる価値が十分にあります。◎フランツィスカーナー ヘーフェ ヴァイスビア 1本(355ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。これも、小麦50%、大麦50%を使っています。酵母の香りが強くて、まるで、上品なトロピカルフルーツのような鮮やかな香りがあります。そして、触感は、やはりふんわり滑らかで、一つ一つの粒子が細かくて、とても上品です。まさに、現代的なビールの結晶ではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン〇ピエール モンキュイ グランクリュ ブラン ド ブラン 2004年 ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模の生産者です。実は、この蔵に関しては、そんなにいい印象を持っていませんでした。しかし、この2004年ものを飲んで、あまりに素晴らしいのに、驚きました。2004年らしいミネラルの輝き、透明感のある酸味がとても綺麗で、丸みを帯びているのです。シャンパンのヴィンテージのイメージは、なかなか定着しづらく、画像として浮かび上がるのにとても時間がかかり、苦労するのですが、2004年ものは本当に素晴らしいようです。(シャンパンは、品種を混ぜたり、糖分を加えたりするので、イメージが定着しづらい) こんなに素晴らしいのなら、これからも、どんどん買っていきたいと思います。★白ワイン◎サン ヴェラン テール ノワール 2009(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900) 仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎ジャニエール "カリグラム"2010(ドメーヌ ベリヴィエール) ¥2800(¥1400) 仏・ロワール地方です。この生産者は、まだあんまり知られていないのですが、 おそらく、今後一年間かけて、すぐに有名になっていくでしょう。葡萄栽培の北限 の畑で、研ぎ澄まされたミネラル感と、豊かな酸味が、自然に得られます。その 土地の得意な部分を生かして、とてつもない凝縮感のあるワインに仕上がってい ます。ちょうど、ドイツワインの最高峰、「シャルツホフベルガー」を思い起こさせる、 強烈なミネラル感は、凄まじいほどで、だからこそ、酸味と甘さの振り幅の大きい、 本当に偉大なワインが生まれるのだと、思います。 (2年前に2006年ものを売っていて、久しぶりに入荷しました!。2010年は、 酸味とミネラルの粒子がキラキラした、とてもいいヴィンテージなので、本当に 楽しみです。味見したら、またツイッター、ブログにて報告します~)◎サヴィニエール "クロ ド ラ クーレ ド セラン"2010 (ニコラ ジョリーさん) ¥3300(¥1700) 仏・ロワール地方のカリスマ的な生産者です。超有機的農法(ビオディナミ) の先駆者で、ルロワさんも、そのやりかたを習うために、彼のもとを訪れまし た。葡萄の一粒一粒の生命力を、鮮やかに感じるようにキラキラしていて、 口の中で、葡萄の粒が弾けるような感覚に陥ります。偉大な、ロワールのワイン の頂点の一つではないでしょうか。 (このワイン、開けて1週間以上経っても美味しいと、よく輸入業者の方々が、 アピールしています。しかし、ただ保存するだけでは美味しくなりません。むしろ、 きちんと温度管理をしていないために、味わいが歪んでしまうのです。もし1週間以 上保存するなら、10度以下の状態で、きちんと保管する必要があります。そうす れば、より一層その個性を、パノラマのように広がる多彩な味わいを、堪能できる のではないでしょうか) (さて、ヴィンテージが変わって2010年ものです。これがなんと、いいじゃないで すか!。2009年は、若干ベタっ!という甘さが強かったのですが、2010年の これは、バランスが良く、酸味のシュパっ!という切れ味といいますか、凝縮度が 素晴らしくて、とても上品で、かつ強烈なパワーがあるのです)◎ピュリニー モンラッシェ レ ピュセル 2009 (アンリ ボワイヨ社の独占所有の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。 実は、2009年物の「クロ ド ラ ムーシェール」を、ずっとハウスワインで使って いまして、輸入業者さんに在庫がいっぱいあったので、すっかり安心していました。 しかし、先日在庫が空になっているのに気づき、代わりにこの「ピュセル畑」ものを 入れました。実際に、「クロ ド ラ ムーシェール」よりも、この「ピュセル」の方が 緊密で、鋭さがあります。◎シャサーニュ モンラッシェ レ ショーム ”クロ ド ラ トリュフエール” 2009年 ¥5200(¥2600) 仏・ブルゴーニュ地方です。シャサーニュといえばやはり、ラモネやニーロン家のワインではないでしょうか。彼が作るワインは、シャサーニュらしいしっとりした、キメの細かい触感の中に、どこか青い、ミネラルの清涼感が漂う、本当に上品な味わいのものを作ります。2009年ものは、豊かな果実味の背後に、青い、石灰質のミネラルの美しさが、ジワジワ感じられるのが特徴で、彼のワインも例外ではありません。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.25
金曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2012 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.25
金曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎黒龍「石田屋」、「二左衛門」を ようやく、リストに載せました!。まだ堅さはありますが、 美味しくなったと判断して、もう飲むことができます!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。◎黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶取り(2008 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。これは ラモネのバタールモンラッシェのように、コクがたっぷりとあって、その中に、ミネラルの美しい透明感に溢れています。この日本酒を飲めば、おそらく日本酒を好きになってしまうほ ど、完成度がとても高いです。◎黒龍 石田屋 長期熟成 純米大吟醸(2006 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。しかも 3年間蔵で、低温熟成させているので、清らかで、角が取れ、水のような上品さがあります。 やはり、黒龍は、水がいいのだな、と思わせます。おそらく、この日本酒は、日本で最も 人気のあるのではないでしょうか。その理由は「飲みやすいから」だと思います。いろんな意味で、ここまで多くの人々に好かれるだけのものが、ここにあるのではないでしょうか。 一年に一回入荷なので、この瓶がなくなったら、もう終わりです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.25
では、金曜日の赤ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)★ミッシェル グロ家●ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア 2004年 ¥4000(¥2000) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼が作るこの独占所有畑は、グロ家のフラッグシップ 的な存在で、最も養分が詰まっていて、豊かで、キメの細かい味わいを醸し出して います。2004年は、ブルゴーニュに地方において、酸味とミネラルの質が高く、 とても上品で、驚くほどジューシーな味わいにワインを産み出す、素晴らしいヴィン テージだと思います。実際に、この畑が持つ重厚さと、上品さを兼ね備えたこの 2004年ものは、やはり飲むべき価値が十二分にあると言えるでしょう。 (木曜日に味見しました!。やはり、2004年の酸味の質の高さは健在で、 甘さとのバランスが程よく、口に含んだ時に心地よさを感じます)★ジャック・カシュー家●ヴォーヌ ロマネ レ スーショ 2004年 ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方です。エレヴァージュでは、彼が作る「ヴォーヌ ロマネ オー レア 2004年」は、あまりにも素晴らしいので、エレヴァージュのハウス ワインとして、50本ぐらい買って、グラスとして売りました。今回は、格上の1級畑 ということで、期待して開けて、味見しました!。やはり、素晴らしいではないです か!。豊かさの奥行きが一段深くて、立体感があって、ヴォーヌ・ロマネ村らしい いろんな要素が組み合わさった完成度の高さを感じます。やはり、彼が作る20 04年ものは、本当に素晴らしいのだなと、改めて実感させていただきました。★ラヤス家●シャトーヌフ デュ パプ 2002年 50ミリ¥3900 仏・ローヌ地方の伝説的な生産者です。彼が作るシャトーヌフ デュ パプは、フランスでトップ10に入るのではないでしょうか(ロマネ・コンティ、ペトリュスなどに匹敵)。ワインを散々飲みつくした人が、最後にラヤス家のワインにたどり着くのも、なんとなくわかるような気がします(ある意味、私も、その一人かもしれません)。樹齢が深いせいで、果実味の奥底から、湧き出てくるその旨み。この豊かさの奥には、何があるのだろうというほとの柔らかさは本当に特別です。2002年ものは、ローヌ地方は大不作とされていますが(特にアメリカメディアから酷評)、実際は酸味の透明感があって、本当に綺麗で、のびやかな酸味の余韻が、とても心地よいのです。ですから、2002年のローヌワインをリストで見かけたら、思わず買ってしまうほど、素晴らしい出来なのです。(木曜日の段階で、まだまだ若々しい味わいで、これから、どんどん旨みが広がって、美味しさ、ふくらみを増していくでしょう。ラヤス家のワインは、樹齢が深いために、信じられないかもしれませんが、きちんとした低温の状態で、状態を保てば、一週間ずっと美味しさを味わえるどころか、どんどん旨みと甘さを増していくという、恐るべしポテンシャルを持っているのです)(ただし、エレヴァージュでは、ワインの温度に気を遣っているから、1週間ずっと美味しいという事が起こりえるのです。営業中は16度に、お店を閉めた瞬間に12度にワインの温度を下げています。もしワインの温度を16度に保ったままにしていると、熟成が進みすぎて、ワインのボディが壊れて、2日ぐらいの間に、状態がダメになってしまうでしょう)★ジュール レニエ家●メルキュレ クロ デュ ロワ レゼルヴ 1947年 50ミリ¥3800 仏・ブルゴーニュ地方です。1947年というヴィンテージは、ブルゴーニュにとっては素晴らしい出来で、果実味の甘さ、豊かなジューシーさを保ったまま、ずっと熟成してきています。ですから、このワインを見た瞬間に、これはすぐに買ってしまいました。1947年ものは、手に入れようとしてもなかなか手に入らず、見つけた瞬間に、買うかどうか決めなくてはいけません。さて、私の予想では、がっしりした構造で、熟成した甘さもありますが、その奥行きの花のような鮮やかさの背後に、ジワっという旨み、甘草のような拡がりのあるスパイシーさが、隠れているのではないか・・・と。いずれにしても、こういうワインを飲めることが幸せで、本当に楽しみです。(水曜日に味見しました!。状態が素晴らしくて、未だに活き活きした果実味を保っています。そして、この1947年らしい「溶けたブーケと甘さ」は、最高です)(木曜日に味見しました!。まだまだ酸味が綺麗に残っていて、端正な果実味が綺麗さを保っています。この感じだと、金曜日の段階でも自然な味わいが残っているでしょう)★FAYE(フェイエ社・ネゴシアン)●ポマール エプノ 1934年 40ミリ¥4600 仏・ブルゴーニュ地方です。1934年というヴィンテージを飲むのは、ひょっとして初めてかもしれません。マイケル・ブロードベントおじいちゃんによれば、そこそこ良い年のようです。熟成したポマールの個性は、タンニンが柔らかく、球体のような果実味が一気に溶けて、「丸みを帯びた優しさ」を醸しだす雰囲気にあります。ある意味、ロマネ・サンヴィヴァンのような空気のような丸さ、上品さに似ている要素があります。さて、どんな味わいか、本当に楽しみです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.25
では、金曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎ロバート・ヴァイルの、 2011年ものをリストに載せました!。 甘みと酸味のバランスがとても良くて、 すでに柔らかさが心地よいのです。◎シャトー ディケム 1976年を、 リストに載せています!。 ◎木戸泉 AFSという、 熟成した日本酒を載せています。 20~30年熟成したものは、紹興酒や、 トーニーポートのような旨みがたっぷりで、 その奥行きは途方もなく複雑なのです・・・。★ほのかな甘口◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ シュペトレーゼ 2010(ロバート ヴァイルさん) 120ミリ(¥3600)70ミリ¥1800 独・ラインガウ地方です。ロバート・ヴァイルさんのワインは、まさにドイツワインの生産者 が憧れる、キラキラした輝きのある酸味があります。そして、ラインガウらしいトロっとした、花粉の蜜のような豊かさ。余韻にかけての、圧倒的な清涼感は、もうこのワインがドイツワインの中でも、特別な存在ということがわかるでしょう。さて、今回はヴィンテージが新しくなりまして2011年ものです!。2010年ほどの重量感はないですが、極めてバランスが良くて、甘みと酸味が小気味よく効いていて、今飲んで、柔らかさを十分に味わえます。(これが売り切れたら、ドクター ターニッシュ ベルンカステラー ドクトール 2008年シュペトレーゼを開けます~)★貴腐ワイン◎シャトー ディケム 1976 50ミリ・・・¥9200(¥4600) 仏・ソーテルヌ地方です。こんなに古いディケムを出すのは、久しぶりです。1976年ものに限って言えば、3年ぶりではないでしょうか。1976年ものは、酸味がツーン!と本当に鮮やかで、質が高いのです。こんなに若々しくていいのだろうか!と思うほど、フレッシュな果実味なのです。この「ツーン!」という綺麗な酸味こそディケムの良さであり、1976年もののスタイルでもあって、伸びやかな酸味と、溶けそうな甘さが、やはり世界最高の貴腐ワインの一つだと、納得できるものがあります。(12月26日に味見しました!。ディケムは、ドカーンと重厚なイメージがあるのですが、このヴィンテージは違います。キューン!という絞り込む酸味が本当に綺麗で、豊かな甘さの中に、一本筋の通った上品さがあって、こういうディケムがあるのかと、おそらく驚かれるのではないでしょうか。シャトー クリマンや、ドイツのアイスワインのような清らかさが、ここにあります)★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.25
では、金曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せました!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。◎1863年のマディラワイン、 売り切れました・・・、でも 新たに3本目を入手しました!(パチパチ)。 もう手に入らないと思ったのですが、 なぜか1本見つかりまして・・・(ムフフ)。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめブランデー◎ビスキー VSOP イタリア市場向け 約30年ほど前に瓶詰めされています。 30ミリ¥3300(18ミリ¥1700) 仏・コニャック地方のブランデーです。ビスキーは、ジワっという重厚な甘さが特徴で、特に昔に瓶詰めされたものは、甘さの複雑さがあって、舌の隅々まで旨みが沁み込むような柔らかさに溢れています。この甘さは、まるで1985年もののブルゴーニュに似ていて、上方から舌の下方へと、垂直にジワっと複雑な甘さが押してくるその重厚感は、やはり忘れられません。 ワインを好きな方は、食後によくフィーヌとかマールを召し上がるのですが、実はそれらのブランデーは、ワインの「残りものや、残り滓」であって、ブランデーのクオリティとしては、限りなく低いのです。その一方で、こういう「本物の」コニャックは、ブランデ-としての完成度が高く、口に含めば、葡萄の質の違いが、明らかにわかるはずです。こういうコニャックは、一度味わってしまえば、マールやフィーヌがいかに粗雑か(もちろん、粗雑だからこそ魅力があるのですが)、良くわかるのではないでしょうか。と書きましたが、マールやグラッパというものは、「粗雑で、荒々しい」からこそ魅力があるのです。さんざん食べて飲んで、やはり最後に、きつくて、強烈な味わいのものを欲するのです。食事の一番最後に、刺激的なブランデーを飲んで、ようやくお腹が落ち着く、そういう飲み物だと思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.25
木曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2012 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.24
金曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎黒龍「石田屋」、「二左衛門」を ようやく、リストに載せました!。まだ堅さはありますが、 美味しくなったと判断して、もう飲むことができます!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。◎黒龍 二左衛門 純米大吟醸 斗瓶取り(2008 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。これは ラモネのバタールモンラッシェのように、コクがたっぷりとあって、その中に、ミネラルの美しい透明感に溢れています。この日本酒を飲めば、おそらく日本酒を好きになってしまうほ ど、完成度がとても高いです。◎黒龍 石田屋 長期熟成 純米大吟醸(2006 BY) ¥5500(¥2800) 福井県産です。黒龍の中でも、非常に貴重で、一年に一回しか手に入りません。しかも 3年間蔵で、低温熟成させているので、清らかで、角が取れ、水のような上品さがあります。 やはり、黒龍は、水がいいのだな、と思わせます。おそらく、この日本酒は、日本で最も 人気のあるのではないでしょうか。その理由は「飲みやすいから」だと思います。いろんな意味で、ここまで多くの人々に好かれるだけのものが、ここにあるのではないでしょうか。 一年に一回入荷なので、この瓶がなくなったら、もう終わりです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.24
では、木曜日の赤ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)★ミッシェル グロ家●ヴォーヌ ロマネ クロ デ レア 2004年 ¥4000(¥2000) 仏・ブルゴーニュ地方です。彼が作るこの独占所有畑は、グロ家のフラッグシップ 的な存在で、最も養分が詰まっていて、豊かで、キメの細かい味わいを醸し出して います。2004年は、ブルゴーニュに地方において、酸味とミネラルの質が高く、 とても上品で、驚くほどジューシーな味わいにワインを産み出す、素晴らしいヴィン テージだと思います。実際に、この畑が持つ重厚さと、上品さを兼ね備えたこの 2004年ものは、やはり飲むべき価値が十二分にあると言えるでしょう。★ジャック・カシュー家●ヴォーヌ ロマネ レ スーショ 2004年 ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方です。エレヴァージュでは、彼が作る「ヴォーヌ ロマネ オー レア 2004年」は、あまりにも素晴らしいので、エレヴァージュのハウス ワインとして、50本ぐらい買って、グラスとして売りました。今回は、格上の1級畑 ということで、期待して開けて、味見しました!。やはり、素晴らしいではないです か!。豊かさの奥行きが一段深くて、立体感があって、ヴォーヌ・ロマネ村らしい いろんな要素が組み合わさった完成度の高さを感じます。やはり、彼が作る20 04年ものは、本当に素晴らしいのだなと、改めて実感させていただきました。★ロベール ジャスマン●コート ロティ 1988年 ¥6600(¥3300) 仏・ローヌ地方です。ローヌワインの熟成したものは、本当に特別です。まるでブルゴーニュワインが持つ上品さ、柔らかさと、そこにはない艶やかさ豊かな複雑さがドワーっ!と出てきて、ボルドー好き、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家が、最後にローヌワインを追い求める傾向にあるのは、わかるような気がします(私もある種その一人)。実際に味見しましたが、タンニンがすっかり溶けて、コーヒーのような甘さが出ていて、本当に素晴らしいのです。さて、1か月ほど前は、1983年物を開けましたが、今回は1988年を開けます!。果実味が凝縮して、まっすぐに、溶けたブーケが舞い上がります。今回このヴィテージを開けるのは初めてですが、とても楽しみです。(火曜日に味見しました!。伸びやかな酸と、控え目なタンニンの奥から、自然な甘さというか旨みが、グーン!と湧いてきます。本当に素晴らしいコート・ロティで、このスケールの大きさと、豊かさが見事としか言いようがありません)★ラヤス家●シャトーヌフ デュ パプ 2002年 50ミリ¥3900 仏・ローヌ地方の伝説的な生産者です。彼が作るシャトーヌフ デュ パプは、フランスでトップ10に入るのではないでしょうか(ロマネ・コンティ、ペトリュスなどに匹敵)。ワインを散々飲みつくした人が、最後にラヤス家のワインにたどり着くのも、なんとなくわかるような気がします(ある意味、私も、その一人かもしれません)。樹齢が深いせいで、果実味の奥底から、湧き出てくるその旨み。この豊かさの奥には、何があるのだろうというほとの柔らかさは本当に特別です。2002年ものは、ローヌ地方は大不作とされていますが(特にアメリカメディアから酷評)、実際は酸味の透明感があって、本当に綺麗で、のびやかな酸味の余韻が、とても心地よいのです。ですから、2002年のローヌワインをリストで見かけたら、思わず買ってしまうほど、素晴らしい出来なのです。★ジュール レニエ家●メルキュレ クロ デュ ロワ レゼルヴ 1947年 50ミリ¥3800 仏・ブルゴーニュ地方です。1947年というヴィンテージは、ブルゴーニュにとっては素晴らしい出来で、果実味の甘さ、豊かなジューシーさを保ったまま、ずっと熟成してきています。ですから、このワインを見た瞬間に、これはすぐに買ってしまいました。1947年ものは、手に入れようとしてもなかなか手に入らず、見つけた瞬間に、買うかどうか決めなくてはいけません。さて、私の予想では、がっしりした構造で、熟成した甘さもありますが、その奥行きの花のような鮮やかさの背後に、ジワっという旨み、甘草のような拡がりのあるスパイシーさが、隠れているのではないか・・・と。いずれにしても、こういうワインを飲めることが幸せで、本当に楽しみです。(水曜日に味見しました!。状態が素晴らしくて、未だに活き活きした果実味を保っています。そして、この1947年らしい「溶けたブーケと甘さ」は、最高です)ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.24
では、木曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎ロバート・ヴァイルの、 2011年ものをリストに載せました!。 甘みと酸味のバランスがとても良くて、 すでに柔らかさが心地よいのです。◎シャトー ディケム 1976年を、 リストに載せています!。 ◎木戸泉 AFSという、 熟成した日本酒を載せています。 20~30年熟成したものは、紹興酒や、 トーニーポートのような旨みがたっぷりで、 その奥行きは途方もなく複雑なのです・・・。★ほのかな甘口◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ シュペトレーゼ 2010(ロバート ヴァイルさん) 120ミリ(¥3600)70ミリ¥1800 独・ラインガウ地方です。ロバート・ヴァイルさんのワインは、まさにドイツワインの生産者 が憧れる、キラキラした輝きのある酸味があります。そして、ラインガウらしいトロっとした、花粉の蜜のような豊かさ。余韻にかけての、圧倒的な清涼感は、もうこのワインがドイツワインの中でも、特別な存在ということがわかるでしょう。さて、今回はヴィンテージが新しくなりまして2011年ものです!。2010年ほどの重量感はないですが、極めてバランスが良くて、甘みと酸味が小気味よく効いていて、今飲んで、柔らかさを十分に味わえます。(これが売り切れたら、ドクター ターニッシュ ベルンカステラー ドクトール 2008年シュペトレーゼを開けます~)★貴腐ワイン◎シャトー ディケム 1976 50ミリ・・・¥9200(¥4600) 仏・ソーテルヌ地方です。こんなに古いディケムを出すのは、久しぶりです。1976年ものに限って言えば、3年ぶりではないでしょうか。1976年ものは、酸味がツーン!と本当に鮮やかで、質が高いのです。こんなに若々しくていいのだろうか!と思うほど、フレッシュな果実味なのです。この「ツーン!」という綺麗な酸味こそディケムの良さであり、1976年もののスタイルでもあって、伸びやかな酸味と、溶けそうな甘さが、やはり世界最高の貴腐ワインの一つだと、納得できるものがあります。(12月26日に味見しました!。ディケムは、ドカーンと重厚なイメージがあるのですが、このヴィンテージは違います。キューン!という絞り込む酸味が本当に綺麗で、豊かな甘さの中に、一本筋の通った上品さがあって、こういうディケムがあるのかと、おそらく驚かれるのではないでしょうか。シャトー クリマンや、ドイツのアイスワインのような清らかさが、ここにあります)★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.24
では、木曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せました!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。◎1863年のマディラワイン、 売り切れました・・・、でも 新たに3本目を入手しました!(パチパチ)。 もう手に入らないと思ったのですが、 なぜか1本見つかりまして・・・(ムフフ)。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめブランデー◎ビスキー VSOP イタリア市場向け 約30年ほど前に瓶詰めされています。 30ミリ¥3300(18ミリ¥1700) 仏・コニャック地方のブランデーです。ビスキーは、ジワっという重厚な甘さが特徴で、特に昔に瓶詰めされたものは、甘さの複雑さがあって、舌の隅々まで旨みが沁み込むような柔らかさに溢れています。この甘さは、まるで1985年もののブルゴーニュに似ていて、上方から舌の下方へと、垂直にジワっと複雑な甘さが押してくるその重厚感は、やはり忘れられません。 ワインを好きな方は、食後によくフィーヌとかマールを召し上がるのですが、実はそれらのブランデーは、ワインの「残りものや、残り滓」であって、ブランデーのクオリティとしては、限りなく低いのです。その一方で、こういう「本物の」コニャックは、ブランデ-としての完成度が高く、口に含めば、葡萄の質の違いが、明らかにわかるはずです。こういうコニャックは、一度味わってしまえば、マールやフィーヌがいかに粗雑か(もちろん、粗雑だからこそ魅力があるのですが)、良くわかるのではないでしょうか。と書きましたが、マールやグラッパというものは、「粗雑で、荒々しい」からこそ魅力があるのです。さんざん食べて飲んで、やはり最後に、きつくて、強烈な味わいのものを欲するのです。食事の一番最後に、刺激的なブランデーを飲んで、ようやくお腹が落ち着く、そういう飲み物だと思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.24
いつの間にか日が落ちてしまって、なんとなく、底冷えがするような、寒さが覆ってきています・・・。そんな1月の終わりに、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、ずっと研究を続けてきた、仔羊のブレゼ(蒸し煮)が、完成に近づき、週末にはメニューに載せられます。いろいろ悩んで、ようやくできたお料理で、研究が終わって、ほっとした気持ちと同時に、寂しいような、そんな複雑な気分です。コート・ロティの熟成したワインと、めちゃくちゃ相性が良くて、我ながら、あぁ、旨いな、と思います。明日、明後日には必ず、メニューに載せますので、期待して下さい~。では、今週の目玉のお知らせです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1月22日(火曜)から、★ラヤス家●シャトーヌフ デュ パプ 2002年 50ミリ¥3900 仏・ローヌ地方の伝説的な生産者です。彼が作るシャトーヌフ デュ パプは、フランスでトップ10に入るのではないでしょうか(ロマネ・コンティ、ペトリュスなどに匹敵)。ワインを散々飲みつくした人が、最後にラヤス家のワインにたどり着くのも、なんとなくわかるような気がします(ある意味、私も、その一人かもしれません)。樹齢が深いせいで、果実味の奥底から、湧き出てくるその旨み。この豊かさの奥には、何があるのだろうというほとの柔らかさは本当に特別です。2002年ものは、ローヌ地方は大不作とされていますが(特にアメリカメディアから酷評)、実際は酸味の透明感があって、本当に綺麗で、のびやかな酸味の余韻が、とても心地よいのです。ですから、2002年のローヌワインをリストで見かけたら、思わず買ってしまうほど、素晴らしい出来なのです。23日(水曜)から、★ジュール レニエ家●メルキュレ クロ デュ ロワ レゼルヴ 1947年 50ミリ¥3800 仏・ブルゴーニュ地方です。1947年というヴィンテージは、ブルゴーニュにとっては素晴らしい出来で、果実味の甘さ、豊かなジューシーさを保ったまま、ずっと熟成してきています。ですから、このワインを見た瞬間に、これはすぐに買ってしまいました。1947年ものは、手に入れようとしてもなかなか手に入らず、見つけた瞬間に、買うかどうか決めなくてはいけません。さて、私の予想では、がっしりした構造で、熟成した甘さもありますが、その奥行きの花のような鮮やかさの背後に、ジワっという旨み、甘草のような拡がりのあるスパイシーさが、隠れているのではないか・・・と。いずれにしても、こういうワインを飲めることが幸せで、本当に楽しみです。25日(金)から、★ファイエ社(ネゴシアン)●ポマール エプノ 1934年 40ミリ¥4600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんな感じで行きたいと思います!。また、リアルタイムな情報は、 ツイッターでご確認下さい~。 (「ElevageAzabu」で検索できます) そして、また、フェイスブックのエレヴァージュのページに、「いいね!」を押すと、次回から情報を更新するたびに、みなさんのもとへ、自動的にその内容が届きます。http://www.facebook.com/ElevageAzabu◎2月10日(日曜日・祝日)に、「チョコレートを食べまくる会」を開催します!。まだ詳細は決まっていないのですが、40種類(4~5生産者)を片っ端から、味見していくという会で、参加費は、¥10000~¥12000ぐらいになるかもしれません。(まだ未定です)決まったら、メールマガジンで告知します。◎エレヴァージュの過去のメールマガジンと、膨大な試飲ノートを加えた、「メールマガジン完全版」を、電子書籍で発売しています!。詳細は、こちからどうぞ・・・。http://plaza.rakuten.co.jp/elevage1/diary/201301100015/ 今回は、15ページにわたって、過去のメルマガの、 ワインの索引(目録)を全て載せていますので、 ワインの試飲ノートを検索して、 その月だけ購入することもできます。 (ひと月4通発行で、315円です)◎現在、仔羊のブレゼ(蒸し煮)の実験を進めています。 だいぶ、理想の味に近づいてきたので、そろそろメニューに載せます!。 どうか、少しだけ待ってください。◎12月から、 新しいメニューの「グラタン・・ドフィノワ」を、 出し始めました!。お芋のグラタンに、玉ねぎとにんにく(少々) を加えて、グリュエルチーズをたっぷり載せています。 少し熟成した、ブルゴーニュの白ワインにピッタリです。◎「最近、メールマガジンがずっと来ていません・・・」 という声を、多くのお客さんから聞きます。 実は、2100人ほどの読者にメルマガを送っているのですが、 300通ほどは、サーバーにブロックされているようなのです。 (迷惑メールと判断されてしまい、お客さんのメールアドレスに届く 前で、サーバーの段階でブロックされてしまう) それで、 気になる方は、サーバーに問い合わせてみて下さい~。 (ヤフー、GーMAILなどでも、ブロックしてしまっている場合が多いです)◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。せっかく来て下さったのに、 満席だと申し訳ないので・・・。○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定 して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。(前日または、何 時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)持ち込んで、どうしても飲みたい 場合は、せめて1カ月前に、エレヴァージュに持ってきて下さい。ワインを静か に立てて安置させ、状態を落ち着かせる時間が必要だからです。ゆっくり、細 かい澱や苦味の成分が沈み、上澄みの美味しいジューシーな部分だけが残 ります。そのいい状態のワインを飲むと、「やはり、生きてて良かった」と思うに 違いありません。 以上です・・・。 では、よい水曜日をお過ごし下さい。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。 ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.23
では、水曜日の、お料理のメニューです!。◎研究中だった仔羊のブレゼ(蒸し煮)、 ほぼ実験が終わりまして、 いよいよ明日、明後日中には、 メニューに載せられます。 どうかほんの少しだけ、待ってください~。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。◎ラタトゥイユ ¥900 (少な目・お一人様用)¥600★珍しい生ハム、いろいろあります。◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥800 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダ を添えて。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.23
水曜日のデザート的なメニューです!。◎ファブリス・ジロットさんの、 ガナッシュのチョコレートが、大量入荷しました!。 ブルゴーニュ出身の彼は、そのブルゴーニュワイン が持つ鮮やかさを彷彿とさせるような、カカオの 強烈さ、フルーツの純粋な活力に溢れた、最も 劇的な味わいのチョコレートを創ります。 彼のチョコレートを一度食べたら、 そのくっきりした輪郭と、はっきりした素材の良さが 凝縮されていて、一生忘れることはできません。◎ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツ ホープ”ムスカテル”が入荷しました!。 柔らかくて、どこか貴族的な華やかさを感じる茶葉で、 とても上品な気分になります。◎ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 ”シャイニー”が入荷しました!。 秋摘みならではの豊かで、複雑な柔らかさが・・・あぁ。 タルボ農園らしい、奥ゆかしさが全開です。◎故障していた、エスプレッソマシンが、 修理され、戻ってきました!。 これで、いつも通り、 完成度の高いカプチーノ、エスプレッソが飲めます!。 (本当に嬉しいです)★デザート的なもの◎ガトー シトロン ¥800 レモンの鮮やかさと、豊かな酸味がとても綺麗です。エレヴァージュで 出している、1970年代のリースリングや、貴腐ワインにめちゃくちゃ 合います。この輝くような酸味が、ツルンと滑らかで、素晴らしいです。◎フィナンシェ 1個¥400 発酵バターの柔らかく、ふくらみのある豊かさがまさに「フィナンシェ」 に求める理想的な味わいではないでしょうか。ダージリンの鮮やかな 香りと、コクが(上記の2つは、自由ヶ丘のパリ・セヴェイユさんから取り寄せています)◎ミッシェル ブランのチョコレート 1個¥500 ~チョコレートの中で、ファブリスジロット、ピエールマルコリーニ(の限定版)、 そして、もう一つ、どうしても手に入れたかったのがこのミッシェル・ブラン さんの作品です。暗闇の中から、「そのもの」の存在が、レンブラントの絵画 のように、じんわりと浮かび上がってくる・・・。その存在感とオーラは、経験 しなければ、感じることができません。余韻まで圧倒的に残る「そのもの」の 残像と匂いは、一度経験してしまうと、もう止められません。◎ファブリス・ジロットの"クルール ド ブルゴーニュ" 1個¥600◎ファブリス・ジロットのパート ド フリュイ ¥600 ~フルーツのエキスを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に強烈にした よう。そして、なんて瑞々しいのでしょう!。果汁がこぼれそうなほど、新鮮 さを感じます。はっきり言って、感動しました。◎ファブリス・ジロットのガナッシュいろいろ 1個¥400 ~ブルゴーニュ(ディジョン)のショコラティエの彼は、まるでブルゴーニュワイン のように鮮烈で、カカオの強烈なパワーを発散する味わいのものを作ります。 極めて印象的で、フルーツや、素材の最も上品な要素を、凝縮したような 味わいを。◎ピエール マルコリーニのチョコレート ★ALTA Piura, Perou;Plantacion Las Pampas, ¥900 (ペルーのピウラ高地から、パンパス農園のもの。ペルーらしい赤砂のような、 土の香りをふんだんに感じ、霧のようなきめ細かい余韻が。クリオロブランコ というとても貴重な品種より) ★Oriente Cuba,Grand Cru Propriete;Terruno de Baracoa, ¥900 (キューバ東部の偉大な畑より。バラコア地区。小気味良い軽さの中の、 上品なバランスが最高です。トリニタリオ種) ★Equateur Ros Rios Grand Cru de Propriete ¥800 Hacienda Puerto Romero(ナショナル種) ~最も精妙で、細やかな味わいは、絶滅品種から作られる貴重な味わい。 ★Java Kemdem Lembu Grand Cru de Propriete Plantation d'Etat(クリオロ種) ¥800 ~ジャワらしい小気味良いスパイスのニュアンスと、ピシッ!とした求心的 な強い香りが。 ★Bresil Bahia Grand Cru de Propriete Fazenda Sao Pedro(フォラステロ種) ¥800 ~ブラジルの畑は、同じブラジルコーヒーの味わいに似ていて、渋みの質が 高く、バランスの良さが見事。 ★Mexique Tabasco Grand Cru de Propriete Finca de Joya(クリオロ ポルセラーナ種) ¥800 ~このカカオは本当に特別で、メキシコらしい乾いた白い土のニュアンスと、アロマ に富んだ豊かな香りが際立っています。 ★Puerto Cabello Venezeula Grand Cru Propriete "Village de Occumare"(クリオロ種) ¥900 ~ヴェネズエラの有名な"オクマーレ村"です。チュアオ村の隣で、まるでリッシュ ブールのように強烈で、豊かな味わいは本当に特別です。 ★Aragua, Venezuela;Grand Cru de Propriete;Hacienda Chuao, ¥900 (ヴェネズエラの「チュアオ谷」からの究極の逸品。おそらく最高峰の輝き を持つチョコレートではないでしょうか。「チョコレートのロマネコンティ」と 言われます。全ての要素が、さりげなく、自然なバランスで寄り添う。クリオロ プリミティヴという、原始クリオロ種を使っています。とてつもなく貴重) ☆食後の飲み物★エスプレッソ ¥500★カプチーノ ¥800 ~コーヒー豆は、エレヴァージュのためだけに作られています。普通のコーヒー屋 さんの原価の4~5倍ものクオリティに高い豆、苦味の奥に、立体感のある構造と、 奥行きの深さが桁外れです。 砂糖を入れてみて下さい。 隠されていたその奥行きが、一気に広がります。 砂糖を控えめに入れられる方も多いのですが、「ガッツリ!」入れた方がいいです。 砂糖を足すことによって、甘さだけ出てくるわけではありません。 むしろ、隠されていたコーヒーの複雑さが、 一気に顔を出し、立体感が出てくるのです。 味わいのヴォリュームが、何倍も膨らむのを、 きっと体感されると思います。★ダージリン オータムナル 2011年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン ファーストフラッシュ 2012年 セリムヒル農園 "シルヴァー サンダー" ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 ギッダパール農園 ”チャイナ ムスク” ★ダージリン セカンドフラッシュ 2012年 タルボ農園 ”ムーンドロップ” DJ-178★ダージリン オータムナル 2012年 ギッダパール農園 ”クローナル ティッピー” DJ-225★ダージリン オータムナル 2012年 タルボ農園 "シャイニー" ★ダージリン オータムナル 2012年 マーガレッツホープ農園 ”ムスカテル” ★アッサム セカンドフラッシュ 2011年 アムグーリー農園 "スペシャル ティッピー リーフ"★大紅袍(ダイコウホウ) ¥1600 以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.23
では、水曜日の白ワイン・シャンパンのリストです。ルイ・ラトゥールのムルソー ペリエール1996年、あまりにも素晴らしいので、2本目を開けました!。★ビール◎ホフブロイ ヘーフェ ヴァイツェン 1本(330ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。小麦50%、大麦50%ずつ使っていて、キメが細かく、そして、大麦のざっくりした香ばしさとあいまって本当に上品な味わいで、まさに一杯目にふさわしいビールだと思います。「ふわふわ」の触感の中にもどこかドイツらしい、古典的な落ち着きが感じられ、試してみる価値が十分にあります。◎フランツィスカーナー ヘーフェ ヴァイスビア 1本(355ML)¥900 独・ミュンヘン地方です。これも、小麦50%、大麦50%を使っています。酵母の香りが強くて、まるで、上品なトロピカルフルーツのような鮮やかな香りがあります。そして、触感は、やはりふんわり滑らかで、一つ一つの粒子が細かくて、とても上品です。まさに、現代的なビールの結晶ではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン〇ピエール モンキュイ グランクリュ ブラン ド ブラン 2004年 ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模の生産者です。実は、この蔵に関しては、そんなにいい印象を持っていませんでした。しかし、この2004年ものを飲んで、あまりに素晴らしいのに、驚きました。2004年らしいミネラルの輝き、透明感のある酸味がとても綺麗で、丸みを帯びているのです。シャンパンのヴィンテージのイメージは、なかなか定着しづらく、画像として浮かび上がるのにとても時間がかかり、苦労するのですが、2004年ものは本当に素晴らしいようです。(シャンパンは、品種を混ぜたり、糖分を加えたりするので、イメージが定着しづらい) こんなに素晴らしいのなら、これからも、どんどん買っていきたいと思います。★白ワイン◎サン ヴェラン テール ノワール 2009(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900) 仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎ジャニエール "カリグラム"2010(ドメーヌ ベリヴィエール) ¥2800(¥1400) 仏・ロワール地方です。この生産者は、まだあんまり知られていないのですが、 おそらく、今後一年間かけて、すぐに有名になっていくでしょう。葡萄栽培の北限 の畑で、研ぎ澄まされたミネラル感と、豊かな酸味が、自然に得られます。その 土地の得意な部分を生かして、とてつもない凝縮感のあるワインに仕上がってい ます。ちょうど、ドイツワインの最高峰、「シャルツホフベルガー」を思い起こさせる、 強烈なミネラル感は、凄まじいほどで、だからこそ、酸味と甘さの振り幅の大きい、 本当に偉大なワインが生まれるのだと、思います。 (2年前に2006年ものを売っていて、久しぶりに入荷しました!。2010年は、 酸味とミネラルの粒子がキラキラした、とてもいいヴィンテージなので、本当に 楽しみです。味見したら、またツイッター、ブログにて報告します~)◎サヴィニエール "クロ ド ラ クーレ ド セラン"2010 (ニコラ ジョリーさん) ¥3300(¥1700) 仏・ロワール地方のカリスマ的な生産者です。超有機的農法(ビオディナミ) の先駆者で、ルロワさんも、そのやりかたを習うために、彼のもとを訪れまし た。葡萄の一粒一粒の生命力を、鮮やかに感じるようにキラキラしていて、 口の中で、葡萄の粒が弾けるような感覚に陥ります。偉大な、ロワールのワイン の頂点の一つではないでしょうか。 (このワイン、開けて1週間以上経っても美味しいと、よく輸入業者の方々が、 アピールしています。しかし、ただ保存するだけでは美味しくなりません。むしろ、 きちんと温度管理をしていないために、味わいが歪んでしまうのです。もし1週間以 上保存するなら、10度以下の状態で、きちんと保管する必要があります。そうす れば、より一層その個性を、パノラマのように広がる多彩な味わいを、堪能できる のではないでしょうか) (さて、ヴィンテージが変わって2010年ものです。これがなんと、いいじゃないで すか!。2009年は、若干ベタっ!という甘さが強かったのですが、2010年の これは、バランスが良く、酸味のシュパっ!という切れ味といいますか、凝縮度が 素晴らしくて、とても上品で、かつ強烈なパワーがあるのです)◎ピュリニー モンラッシェ レ ピュセル 2009 (アンリ ボワイヨ社の独占所有の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。 実は、2009年物の「クロ ド ラ ムーシェール」を、ずっとハウスワインで使って いまして、輸入業者さんに在庫がいっぱいあったので、すっかり安心していました。 しかし、先日在庫が空になっているのに気づき、代わりにこの「ピュセル畑」ものを 入れました。実際に、「クロ ド ラ ムーシェール」よりも、この「ピュセル」の方が 緊密で、鋭さがあります。◎ムルソー ペリエール 1996 (ルイ ラトゥール) ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方です。この会社が作る白ワインは、「ズドーン!」と重厚で、ねっとりした豊かさを持っていて、コルトン・シャルルマーニュや、こういうムルソーペリエールのような畑に、本領を発揮します。奥深いムルソーのたっぷりした果実味と、ペリエール畑の研ぎ澄まされたミネラルの鋭さ、その両方を併せ持つからこそ、このペリエール畑のワインは、ムルソーで最も優れた畑だと言われるのでしょう。さて、ルイ・ラトゥール社がどこまでその奥行きを引き出すか、楽しみです。(日曜日に味見しました!。すごく状態が良くて、ムルソーらしいたっぷりした豊かさと、ペリエールらしいミネラルの輝きが、見事に組み合わさっているのです。一言で言えば、純度の高い輝きが、綺麗にムルソー的な柔らかさに溶け込んでいます)(火曜日に味見しました。柔らかいムルソーらしい豊かさが溶けて、キューンというミネラルとのバランスがすごく良くなっています。こんなにいい状態だとは、思いませんでした・・・素晴らしい)(金曜日に2本目を開けました!。やはり、凝縮度が素晴らしく、ムルソーペリエールとしての完成度が高いです)(水曜日の段階で、もうすぐ賞味期限が切れるので、もしダメだったら、代わりにミッシェル ニーロン シャサーニュ モンラッシェ ショーム2009年を開けます)ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.23
水曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 3週間前に入荷して、すでに味見したのですが、 たしかに、ねっとりした自然な旨みが効いていて、 美味しいのです。 しかし、奥底に隠れている、莫大な旨みが出るまで、 もう少し時間がかかるので、どうか少しだけ待ってください~。◎田酒の純米大吟醸”斗壜取り”、 今年も手に入れることができました!。 (黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、 入手困難)◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品 最近味見をしましたが、急激に旨みが盛り上がってきて、 めちゃくちゃ美味しくなっています!。 開けたては、植物の茎のような青さや、エグミが目立って いたのですが、ずっと低温で保管しておき(5度で3か月)、 そして、9度で2カ月保存しておいたら、急に甘さが出て きて、こんなにパワフルな豊かさが、出るなんて!。 雄町もそうですが、この美山錦も、 やはり少し熟成させると、凄まじいコクと複雑さが出るのだなと。 (よく私は、山田錦をメルロー、雄町や美山錦を、 カベルネソーヴィニオンに例えています。カベルネソーヴィニオン は、40年以上熟成させると、途方もない奥行きと複雑さが 出るので・・・。もちろん、雄町や美山錦をそんなに熟成させ なくてもいいのですが、熟成に時間がかかるという意味では 似てる部分があると思います)◎そろそろ、お燗の季節です。 メニューには載せていないのですが、 ぬる燗の研究を、4年ほど進めていまして、 「お燗下さい」と言われれば、出しますので、 遠慮なく・・・。 (ただし、燗の材料が少なく、同時に2組頼まれると、 アウト!なので、もう少し待ってください。設備を整えます)ところで・・・、エレヴァージュの日本酒は、開けて味見をしたら、ワインのコルクに替えて、5度の冷蔵庫に入れて保存しています。(日本酒のコルクは、スカスカで、空気が簡単に入ってしまうので、 気密性の高いワインのコルクに替え、瓶の中に残った酸素とゆっくり ふれあい、どんどんお酒のポテンシャルが引き出されます)そして、何度も何度も試飲し、日本酒が「美味しくなった」と感じたら、メニューに載せるようにしています。 やはり、開けたては、アルコールの香りしかしない場合が多く、時間をかけることで、ゆっくり、その複雑さと、甘さがグングン湧いてくるのです。日本酒をたくさん飲んでいる方でも、エレヴァージュのように保存したものを飲んだ経験がないので、ここで飲む日本酒の状態に、驚かされる場合が多いです。 120ミリ(70ミリ)◎酔鯨 純米吟醸 すっぴん 未濾過 生酒(2011 BY) ¥1200(¥600) 高知県産です。いつもしっとりした触感で、なんて飲みやすいのだろうと感じるのが、この酔鯨で、多くの人が好きな理由もわかるような気がします。この生酒は、濾過していないため、酔鯨らしい滑らかさが良く出ていて、本当に素晴らしいと思います。すっぴんという名の通りに、もち肌に直接触れているようなしっとりした感覚は、まさに酔鯨の真骨頂ではないでしょうか。そして、ただ飲みやすいだけではなく、この濾過していないものは、なかなか市場では手に入りにくく、クオリティが格段に高いのです。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰 ”雄町60” 無濾過生原酒 (2011BY) ¥1200(¥600)◎"残草"蓬莱 特別純米 槽場直詰 無濾過生原酒 "美山錦" (2011 BY) ¥1200(¥600) 神奈川県産です。蓬莱の蔵は、偉大なシュヴァリエ・モンラッシェや、ピュリニー・モンラッシェの優れた畑のものを、さらに強烈にしたような味わいで、こんなに品質の高い日本酒は、なかなかないのではないでしょうか。口に含んだ時の圧倒的なヴォリューム感、ツルンと滑らかに舌を通り抜けていく柔らかい触感。そして、何よりも凄いのは、ブルゴーニュのドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)に共通するような、鮮烈さが備わっているのです。これほどの鮮やかさと、パノラマのような色彩を持つ日本酒は、めったに見当たりません。それだけ、素晴らしいのです・・・。◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)◎初亀 純米吟醸 "亀丸" 生酒(2010BY) ¥1200(¥600) 静岡県産です。いつも思うのですが、この地域の日本酒は透明感に溢れ、心の底 から清らかさを感じます。この個性を引き出すために、エレヴァージュでは、静岡県 酸の日本酒は、7~8度の温度帯で提供しています。ただし、他の地域の日本酒は 基本的に10~11度の温度で出しています。冷やすことによって、よりこの透明感が くっきりしてきて、酸味が持つ立体的な輪郭が、迫力を与えるからです。◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2012 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。◎相模灘 純米吟醸 美山錦 槽場詰め 無濾過生原酒 限定品(2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。今まで、エレヴァージュでは、この蔵のお酒を置くことがありません でした。というのは、どこかエグミがあって、なかなかとっつきにくいイメージがあったから です。しかし、きちんと仕入れて、5度の冷蔵庫の中で3か月ほど熟成させると、その 癖の強い味わいの中から、輝くようなミネラルの強さや、コクのあるパワーがグングン 出てきているではないですか!。これは、本当にパワフルで、美山錦の緑のニュアンス をしっかり伝えている、素晴らしい日本酒だと思います。◎鍋島 中汲み純米吟醸 無濾過生酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 佐賀県産です。実は、一年半前に購入して味見した時、あまりにも味わいが堅かった ため、5度の冷蔵庫の保管しておきました。そして、久しぶりに昨日味わった時、 驚くほど旨みと、甘さが出てきて、正直言ってびっくりしました。それで、急遽リストに 載せたということです。こんなに立体的で、ギュっと中心に絞り込んでくるような旨みが、桁外れ で、本当に素晴らしいtと思います。◎王禄 純米吟醸 "渓" 直汲み 無濾過生原酒(2010 BY) ¥1300(¥700) 島根県産です。以前から仕入れたいと思っていましたが、なかなか機会がなかったの ですが、ようやくリストに載せることができました!。これほど厚みがあり、口の前後左 右の味覚を、立体的に刺激するお酒は、なかなかないと思います。それだけ、酒質が 厚く、コクが桁外れにあるのです。購入して、ずっと若々しすぎて、強すぎて、リストに 載せることができなかったのですが、ようやく美味しくなり始めたので、こうしてリストに 載せています。その圧倒的な存在感を、ぜひ・・・。◎昇龍蓬莱 特別純米 槽場直詰め 無濾過生原酒 生酛仕込み 特別限定酒 ~初号機~ (2011 BY) ¥1300(¥700) 神奈川県産です。この蔵は、鮮烈で、まるでドメーヌ ドーヴネー(ルロワさんの 個人所有の畑)の白ワインのように、ミネラルの光彩が飛び散るように弾けます。 豊かで、溢れんばかりにジューシーなのに、甘ったるくない上品な酸味が本当に 綺麗で、醸造酒として本当に完成度の高いものを作ります。さて、この生酛作り は、この蔵が初めて手掛ける作品で、ここまで深い旨みを表現できるのか!と、 驚くほど複雑で、広がりがあります・・・。さて、開けて2か月が経ち、ようやく美味 しくなり始めて、これから、どんどんうまみが出てくるのが楽しみです。以上です。では、2ページ目に続きます・・・。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2013.01.23
水曜日の日本酒のリストです。(種類が多いので、2ページに分けています!)◎梵の「超吟」、 入荷して、5度の環境で寝かせていましたが、美味しくなったので、リストに載せました!。 黒龍「石田屋」、「二左衛門」は、 まだ味わいが堅いので、もう少し待って下さい~。◎ちなみに、磯自慢は、 「中取り」純米大吟醸を発注したと思っていましたが、 違いました・・・涙。 実際は、純米大吟醸 秋津地区 ”西戸”産 山田錦で、 あくまでも清らかで、すでに美味しいので、リストに載せました!。◎悦 凱陣 純米吟醸 無ろ過生原酒 "興" 八反錦 うすにごり (2010 BY)¥1800(¥900) (2011 BY)¥1500(¥800) 香川県産です。やはり、この蔵は、日本酒の多くの蔵の中で、最も重厚で複雑な 味わいを醸しだします。この八反錦という米は、グーン!と余韻の鮮やかさがある ので、とても個性が強いのですが、上手く作れば、とてもスケールの大きいお酒に なると思います。アルザスのリースリングに、少し似ている「辛口の余韻」があるよう な気がします。このお酒は、しぼりたてのうすにごりで、辛く、刺々しくなりがちなお酒 に、豊かさとジューシーさがあり、極めて飲みやすく、余韻の爽快感がたまりません。 そして、なんと今回は、瓶詰めの一年違いのものを置きました!。◎満寿泉 純米大吟醸 "雄町" 生酒 無ろ過(2010 BY) ¥1600(¥800) 富山県産です。この蔵は、日本酒の中で最も立体感があり、そして奥行きの深さ、 さらに、偉大なモンラッシェのような輝きのある酸と、醸造酒としては最高レベルの 完成度の高さがあると思います。この"雄町"は、開けたては少しハーブのような青さ が気になりますが、酸素と触れて、そのポテンシャルが発揮されると、どんどん複雑 な甘さが湧いてきます。この奥行き、立体感こそ雄町の本領発揮で、深い迫力にきっ と感動するに違いありません。◎秋鹿 純米大吟醸 7号酵母 生原酒(2009 BY) ¥2200(¥1100) 大阪府産です。今までこの蔵のお酒を飲んで、「美味しくなりそうなんだけど・・・、何か ある」と感じていました。この「何か」とは、熟成すれば、きっとうまみがどんどん出てきて すごい複雑になるのではないか?、という想いがありました。実際に、抜栓して、5度の 冷蔵庫にずっと保管しておくと、な、なんと、こんなに複雑で、柔らかい味わいになるので はないですか!。この広がりのある柔らかさと、7号酵母の独特な魅力は、他の蔵では 決して創り上げることができないのではないでしょうか。これはやはり、秋鹿さんならで はの味なのでしょう。素晴らしいです。◎田酒 純米大吟醸 "山廃"(2010 BY) ¥3200(¥1600)青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、なかなか本来のポテンシャルを味わうことが難しいのです。抜栓して、最初の段階では、苦味が強くて、なかなか好ましい味わいではありませんでした。そして、5度の冷蔵庫に入れて、ずっと放置(プレイ!)しておきました。そうして9か月が経ち、7月の末に久しぶりに飲んだところ、美味しくなっているではありませんか。味わいが、とても重層的で、虹のように多彩な表情が織り込まれて、本当に素晴らしいのです。ぜひ、騙された と思って。山廃から想像する野暮ったさは、全然感じられません。◎磯自慢 純米大吟醸 秋津地区”西戸” 山田錦 ¥3300(¥1700)静岡産です。静岡は、どうも水がとてもいいらしく、すごく「清らか」で飲みやすいのです。透明感があって、口に含んだ時にすごく柔らかく、自然に余韻まで溶けていくようです。さて、今回の磯自慢、秋津地区の”西戸”という田んぼの山田錦から作られた特別なもので、他の”古家”、”常田”の田んぼを比較する意味で、フランスのテロワールを意識して作られたようです。実際に全て比べたわけではないので、なんとも言えなくて申し訳ないのですが、この日本酒も、本当に「清らか」で、澄んだお水を使っているのだなと感じ、入荷してすぐ味見したのですが、すでに美味しく、すかさずリストに載せました。◎満寿泉 純米大吟醸 寿 "PLATINA"(2011BY) ¥3600(¥1800)富山県産です。この蔵は、日本酒という範疇を超えて、醸造酒としてとても完成度の高い領域に達していると思います。この満寿泉を飲むと、蔵の人が、どれだけいいワインを飲んできたかを感じるのです。この"PLATINA"は、ラモネのシュヴァリエ・モンラッシェや、ルフレーヴのバタールモンラッシェに似ているような、大きさと、鋭さと、豊かさを兼ね備えているのです。本当に素晴らしい逸品だと思います。◎澤屋まつもと 純米大吟醸 雫酒 無濾過(2011 BY) ¥3600(¥1800) 京都県産です。これほど米の旨みが、自然に凝縮して、口に含んだ時に爆発するかのような存在は、なかなかないような気がします。あくまでも清らかなのに、そのヴォリューム感と、しっかりした飲みごたえのあるところは、本当に素晴らしいです。京都らしくなく、このお酒自体が、それで完結し得る、とても大きい構造を持っています。◎天狗舞 大吟醸 "杜氏 中三郎" 横浜君嶋屋のために特別瓶詰め、 (2011 BY) ¥4400(¥2200) 石川県産です。この日本史は、数多くある中の日本酒の中でも本当に特別な存在で、日本料理が持つ、上品さ、素材の優しさや旨み、様々な要素が、この日本酒の中に見事に表現されているのです。そういう、日本文化を凝縮したような、精神的な意味での旨みがいろんなところから感じられて、そして、見事なバランスを保っているのです。おそらく、日本料理とこの日本酒を飲んで、合わないことはないのではないか?と思えるぐらいに、このお酒の中から、様々なことを感じることができます・・・。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.23
では、水曜日の赤ワインのリストです。今日は、1947年のブルゴーニュ、そして、ラヤス家、コート・ロティ1988年と、「プティ・ローヌ祭り」です!。(凄すぎて、わけがわかりません) 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2008 ¥2000(¥1000) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2009(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000)~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプは、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的すぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。(さて、ヴィンテージが変わって、2009年になりました!。2007年は酸味がとても綺麗で、素直な果汁を感じる年だったのですが、2008年は、果実味の重量感があって、まさに豊かな迫力が、そして、2009年ものは、重厚であると同時に、果汁溢れる柔らかさがありますまるでボルドーの2000年、1982年のような見事なまとまった味わい)◎デコイ 2010 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、 やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味 のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。 (さて、ヴィンテージが変わって、2009年から2010年になりました!。重厚な 2009年とは違って、どちらかと言えば、上品な穏やかな味わいになっています。 ナパのズドーン!という感じはもちろんありますが、プティ・ヴェルド種のような奥深 い、ほんのりした青さが、これから数カ月~1年かけて、ゆっくり熟していくのが想 像できます)★ジャック・カシュー家●ヴォーヌ ロマネ レ スーショ 2004年 ¥4600(¥2300) 仏・ブルゴーニュ地方です。エレヴァージュでは、彼が作る「ヴォーヌ ロマネ オー レア 2004年」は、あまりにも素晴らしいので、エレヴァージュのハウス ワインとして、50本ぐらい買って、グラスとして売りました。今回は、格上の1級畑 ということで、期待して開けて、味見しました!。やはり、素晴らしいではないです か!。豊かさの奥行きが一段深くて、立体感があって、ヴォーヌ・ロマネ村らしい いろんな要素が組み合わさった完成度の高さを感じます。やはり、彼が作る20 04年ものは、本当に素晴らしいのだなと、改めて実感させていただきました。◎ボーヌ クロ デュ ロワ1993年 (トロ・ボー家) ¥5800(¥2900)仏・ブルゴーニュ地方です。これはボーヌ村のまさに典型的なワインで、果実味 の「ギュッ!」と凝縮した姿の中から、土のようなニュアンスが出ていて、複雑な テロワールを感じます。そして、予想以上に熟成していて、甘さと酸味が溶けて、 溢れんばかりに、香気高いブーケが、出ています。熟成したブルゴーニュの鮮やかな 香り、溶けた触感を味わいたい方へ、ぜひおすすめします。★ロベール ジャスマン●コート ロティ 1988年 ¥6600(¥3300) 仏・ローヌ地方です。ローヌワインの熟成したものは、本当に特別です。まるでブルゴーニュワインが持つ上品さ、柔らかさと、そこにはない艶やかさ豊かな複雑さがドワーっ!と出てきて、ボルドー好き、ブルゴーニュ好きのワイン愛好家が、最後にローヌワインを追い求める傾向にあるのは、わかるような気がします(私もある種その一人)。実際に味見しましたが、タンニンがすっかり溶けて、コーヒーのような甘さが出ていて、本当に素晴らしいのです。さて、1か月ほど前は、1983年物を開けましたが、今回は1988年を開けます!。果実味が凝縮して、まっすぐに、溶けたブーケが舞い上がります。今回このヴィテージを開けるのは初めてですが、とても楽しみです。(火曜日に味見しました!。伸びやかな酸と、控え目なタンニンの奥から、自然な甘さというか旨みが、グーン!と湧いてきます。本当に素晴らしいコート・ロティで、このスケールの大きさと、豊かさが見事としか言いようがありません)★ラヤス家●シャトーヌフ デュ パプ 2002年 50ミリ¥3900 仏・ローヌ地方の伝説的な生産者です。彼が作るシャトーヌフ デュ パプは、フランスでトップ10に入るのではないでしょうか(ロマネ・コンティ、ペトリュスなどに匹敵)。ワインを散々飲みつくした人が、最後にラヤス家のワインにたどり着くのも、なんとなくわかるような気がします(ある意味、私も、その一人かもしれません)。樹齢が深いせいで、果実味の奥底から、湧き出てくるその旨み。この豊かさの奥には、何があるのだろうというほとの柔らかさは本当に特別です。2002年ものは、ローヌ地方は大不作とされていますが(特にアメリカメディアから酷評)、実際は酸味の透明感があって、本当に綺麗で、のびやかな酸味の余韻が、とても心地よいのです。ですから、2002年のローヌワインをリストで見かけたら、思わず買ってしまうほど、素晴らしい出来なのです。★ジュール レニエ家●メルキュレ クロ デュ ロワ レゼルヴ 1947年 50ミリ¥3800 仏・ブルゴーニュ地方です。1947年というヴィンテージは、ブルゴーニュにとっては素晴らしい出来で、果実味の甘さ、豊かなジューシーさを保ったまま、ずっと熟成してきています。ですから、このワインを見た瞬間に、これはすぐに買ってしまいました。1947年ものは、手に入れようとしてもなかなか手に入らず、見つけた瞬間に、買うかどうか決めなくてはいけません。さて、私の予想では、がっしりした構造で、熟成した甘さもありますが、その奥行きの花のような鮮やかさの背後に、ジワっという旨み、甘草のような拡がりのあるスパイシーさが、隠れているのではないか・・・と。いずれにしても、こういうワインを飲めることが幸せで、本当に楽しみです。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889
2013.01.23
では、水曜日のデザートワイン・食後酒のメニューです。あまりにもアイテムが多いので、メニューを2ページに分けています。(デザートワインその1、その2と)◎ロバート・ヴァイルの、 2011年ものをリストに載せました!。 甘みと酸味のバランスがとても良くて、 すでに柔らかさが心地よいのです。◎シャトー ディケム 1976年を、 リストに載せています!。 ◎木戸泉 AFSという、 熟成した日本酒を載せています。 20~30年熟成したものは、紹興酒や、 トーニーポートのような旨みがたっぷりで、 その奥行きは途方もなく複雑なのです・・・。★ほのかな甘口◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ シュペトレーゼ 2010(ロバート ヴァイルさん) 120ミリ(¥3600)70ミリ¥1800 独・ラインガウ地方です。ロバート・ヴァイルさんのワインは、まさにドイツワインの生産者 が憧れる、キラキラした輝きのある酸味があります。そして、ラインガウらしいトロっとした、花粉の蜜のような豊かさ。余韻にかけての、圧倒的な清涼感は、もうこのワインがドイツワインの中でも、特別な存在ということがわかるでしょう。さて、今回はヴィンテージが新しくなりまして2011年ものです!。2010年ほどの重量感はないですが、極めてバランスが良くて、甘みと酸味が小気味よく効いていて、今飲んで、柔らかさを十分に味わえます。★貴腐ワイン◎シャトー ディケム 1976 50ミリ・・・¥9200(¥4600) 仏・ソーテルヌ地方です。こんなに古いディケムを出すのは、久しぶりです。1976年ものに限って言えば、3年ぶりではないでしょうか。1976年ものは、酸味がツーン!と本当に鮮やかで、質が高いのです。こんなに若々しくていいのだろうか!と思うほど、フレッシュな果実味なのです。この「ツーン!」という綺麗な酸味こそディケムの良さであり、1976年もののスタイルでもあって、伸びやかな酸味と、溶けそうな甘さが、やはり世界最高の貴腐ワインの一つだと、納得できるものがあります。(12月26日に味見しました!。ディケムは、ドカーンと重厚なイメージがあるのですが、このヴィンテージは違います。キューン!という絞り込む酸味が本当に綺麗で、豊かな甘さの中に、一本筋の通った上品さがあって、こういうディケムがあるのかと、おそらく驚かれるのではないでしょうか。シャトー クリマンや、ドイツのアイスワインのような清らかさが、ここにあります)★長期熟成した日本酒。◎木戸泉 NEW AFS(長期熟成酒) 60ミリ・・・¥2400(¥1200) 千葉県産です。「日本酒は熟成しない」と言うのが10年ほど前までの一般的な考えでした。しかし、日本酒のポテンシャルは、計り知れないものだと、最近ドンドン認識が変わってきました。長い時間熟成させることによって、ポートワイン、マディラワイン、紹興酒よりももっと複雑で、豊かな、広がりのある味わいになっていくのです。この木戸泉は、30年以上熟成させた原酒がブレンドされていて、最初にこの日本酒を飲んだ時に、本当に驚きました。マディラワインよりも溶けて、ポートワインよりも柔らかく、紹興酒よりも深い甘さがある・・・。一度こういうものを経験すると、きっと人生が変わる?かもしれない、衝撃的な味わいだと思います。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.23
では、水曜日のデザートワイン、食後酒のメニューです!(その2)(あまりにもアイテムが多いので、2ページに分けています)◎ヨゼフ クリストフェル ジュニアの、 ヴェーレナー ゾンネンウアー TBA 1976年を、 載せました!。 これは、途方もなくスケールの大きいワインで、 研ぎ澄まされた酸味と、莫大な甘さのメリハリが、 信じられないぐらい・・・。 ドイツの貴腐ワインの凄いところは、これではないでしょうか!。◎1863年のマディラワイン、 売り切れました・・・、でも 新たに3本目を入手しました!(パチパチ)。 もう手に入らないと思ったのですが、 なぜか1本見つかりまして・・・(ムフフ)。★貴腐ワイン◎ヴェーレナー ゾンネンウアー トロッケンベー^レンアウスレーゼ 1976年 (ヨゼフ クリストフェル ジュニア) 50ミリ¥7800(25ミリ¥3900) 独・モーゼル地方です。やはり、モーゼル地区の貴腐ワインは、甘さと酸味のふり幅のスケールが、世界で最も大きいのではないでしょうか。酸味がギューン!と研ぎ澄まされたように鋭く、そして、甘みのヴォリューム感が釣り合って、極めてメリハリの鮮やかな、最もドラマティックなワインを生むのです。実は、シャトーディケムなど、ボルドーの貴腐ワインは、本質的に酸味が少なく、どうしても「べったり」したワインになりやすいのです。その一方で、モーゼル地区の貴腐ワインは、内在的に酸味の量がすさまじいため、その酸味に匹敵するほどの甘い葡萄を収穫してワインを作った場合、途方もなくスケールの大きいワインが生まれるのです。だから、シャトー ディケムではなく、モーゼル地区(正確にはザール地区)のシャルツホフベルガーが、世界で最も高い値段をつけられるのでしょう。(1月7日に味見してみました!。やはり、甘さの重量感、そして、酸味の凝縮度が高いだけに、その重量感の奥行きがどんどん深くなるのです。本当に素晴らしい!。こんなに甘いのに、余韻に、鮮烈な酸が後を引いて、こんなに上品でいいのでしょうか!「いいんです!」BYジョン・カビラ)★ヴァン ド ナチュレル◎ムスカ ド カップ コルス 2010 (アントワンヌ アレーナ家) 60みり¥1300(30ミリ¥700) 仏・コルシカ島産です。全く先入観なく、先日の試飲会で飲んだのですが、あまりに も鮮やかで、印象的な香りなので、びっくりしました。どうやら、ピエール・エルメさんが お気に入りらしく、彼のお菓子に共通する、キューン!という鮮やかな酸味にとても 共鳴する部分があって、あぁそうかと、納得できるものがありました。この透明感のあ る輝きはなかなか味わうことができなくて、これはぜひ体験して欲しいと思い、リスト に載せました。◎ラタフィア ド シャンパーニュ ”イレテ チュン フォワ VDN” (ジャック・セロス) 60ミリ¥6600(30ミリ¥3300) 仏・シャンパーニュ地方です。発酵途中のワインに、ブランデーを加えて造るため、 葡萄の自然な甘さが残ります。本来は、マールを加えるそうなのですが、実は、 ニュートラルなアルコール(ウォッカみたいなもの)とワインの澱を加えるそうです。 実際に味わってみると、マールのエグミ(嫌味とも言う)が少なく、旨みと複雑さが あるので、格好の食後酒と言えるのではないでしょうか。呑兵衛の人にとってよく わかる、食事の後に、物足りなくなった「強い要素」を補ってくれるまさに食後酒で、 ウォッシュタイプ(マンステールなど)にめちゃくちゃ相性が良いと思います。★ヴァン ド リクール●ヴァン ド リクール 1909(ドメーヌ サン クロワ) 30ミリ¥2300仏・おそらく南仏の地域の酒精強化ワインです。とはいえ、葡萄ジュースにブランデーなどを加えて熟成させるだけなので、ポートワインとはちょっと違うようです。ちなみに、この1909年もの、想像以上に若く、信じられないくらいフレッシュです。実際に以前は、ユーロでも300~400の値段をつけられる本当に希少なものらしいです。すでに味見していますが、これから、酸素を含んでゆっくり熟成し、どのような複雑な味わいに変わっていくか、本当に見ものです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。◎オフリー キンタ ド ボア ヴィスタ 1924年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600) ポルトガル産です。これはラベルが全く剥げて無くなっていまして、その代わり、格安で購入することができました。実際に、マイケル・ブロードベントおじいちゃんのコメントを探してみると、この会社の古いものが結構見つかります。そして、1924年というヴィンテージは、私は初体験なのですが、4つ★のめちゃくちゃいい年のようです。(9月18日に、実際に味見してみました!。やはり、これぞ「ザ・ヴィンテージ・ポート」と言えるほど、若々しく、凝縮した果実味の鮮やかさがあって、飲んだ瞬間に、これだ!これこそ、ヴィンテージポートに求めていたものだと思いました。これに対して、トーニーポートは、熟成して溶けた柔らかい複雑さが特徴なのですが、まさに対照的で、ヴィンテージポートを飲むなら、こういう強烈な果実味のを堪能したいと思います)(10月24日に味見しました。やはり、立体感のあるギューン!という香りの中から、どんどん奥行きと、深みが出てくるのが、ヴィンテージポートの真髄かなと・・・。この1924年ものは、まだまだ鮮やかで、イチジクを噛んだ瞬間のような果汁がジュワっ!と弾けて、長い年月かけて丸くなった自然な甘さは、やはり特別だなと・・・。ヴィンテージポートの良さは、まさにここにあるのではないでしょうか)(11月28日に味見しました!。これだけ熟成しても、信じられないほど若々しい、このフレッシュな鮮やかさと、熟成したことによる奥行きが本当に素晴らしいです。まだまだ、溶ける可能性がありますが、まさにこのパワーが、ヴィンテージポートの醍醐味だと思います)★マディラワイン◎バルベイト社 "ブアル" ヴィンテージ 1958 60ミリ¥6400(30ミリ¥3200)ポルトガル・マディラ島(サッカーのクリスティアーノ ロナウドの出身地)です。1958年は、そこそこ良いヴィンテージで、葡萄の溶けた、透明感のある酸味が、マディラワインらしく、ふくらみを持った「アミノ酸の塊」になっています。この溢れるような熟成したブーケは、まさにマディラワインそのもで、このブーケを嗅ぐだけでも、熟成したマディラを飲む価値があります。◎ジョアン ロメオ テシェイラ "ブアル" 1863年 40ミリ¥9200(20ミリ¥4600)ポルトガル、マディラ諸島のワインです。正直言って、ここまで古いマディラワインは、飲んだことがなく、ぜひ飲みたい!と思い、今回購入に踏み切りました。3か月前に、1900年ものを開けたのですが、今回の1863年ものは、さらに熟成を重ねているせいか、果実味が融解して、奥行きが溶けた、途方もない立体感のある果実味です。と書きながら、立体という言葉自体がナンセンスなほど、3次元の果実味が溶け、ゆらゆらとゆらめくほどに柔らかく、そのブーケの巨大なスケールは、軟体動物を思わせるほど、とらえどころのなボディで、これ以上表現することができません。一言で言えば、私はまさにこういう味わいを求めていて、余韻まで溶けて一緒に行ってしまうほど、途方もない怪物だと思います。こういう経験は、初めてです。2本で終わりかと思ったのですが、もう1本入手できたので、リストに載せます!(3本目)★おすすめモルトウイスキー◎クラガンモア 17年 マネージャーズドラム (1992年に瓶詰め、62%VOL) 30ミリ・・・¥6600(18ミリ¥3300) スコットランドのモルトウイスキーです。マネージャーズドラムというのは、年に1回、蒸留所のマネジャー達が集まって、ベストな樽だけを選んで瓶詰するというものです。品質は、疑いもなく極上で、凝縮感が桁外れです。このクラガンモアは、シェリー樽で、濃厚な味わいながらも、スペイサイドらしい、上品なピート香が漂い、極めて完成度が高い味わいに仕上がっています。こういうものは、本当に特別で、一度は味わってみる価値があると思います。以上です。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.23
夕陽が西の地平線に沈み、空がまるで、カンパリオレンジのような、鮮やかな色に染まっていました・・・。そんな1月の半ばに、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、昨日まで連休を取らせていただき、今日はブログの更新をしていなくて、すいません・・・。 (温泉に行き、腑抜けになっていました・・・)では早速、手短に詳細を記します。今日の目玉は、1955年ものの、コート ド ボーヌ ヴィラージュでしたが(作り手は、ネゴシアンのアラン・ベルクール)、蝋のキャップを開けて、ソムリエナイフを刺そうとした瞬間、コルクがスルスルと、自動的に瓶の中に落ちてしまいました。あーこれはと思い、味見してみると、やはり「お酢」になっていました。いろんな「ダメ」なワインがありますが、これは、コルクと瓶の間に隙間ができてしまい、その間から空気が入って、熟成が進み過ぎた、とう意味での、「ダメ」なワインです。つまり、「ブショネ」とは全く違う現象です。今日は、なぜかブショネのワインが2種類ありまして、「フィジャック1975年」「ピュリニー モンラッシェ ピュセル2009年」どちらも、味見して、なぜ悪いのかを確かめることができます。また、上述の1955年もののワインは、「熟成が進み過ぎた」という意味での「ダメな」もので、こちらも、味見することができます。今日はとても残念でした・・・。さて、気を取り直して、目玉のワインとして、★ラヤス家シャトーヌフ デュ パプ 2002年を開けます~。開けて、味見をしたら、どういう状態が、またツイッターでお知らせします。また、今日は、★ロベール ジャスマン家●コート ロティ 1988年、★ジャック・カシュー家●ヴォーヌ ロマネ レ スーショ 2004年、★トロ・ボー家●ボーヌ クロ デュ ロワ 1993年、など、新たに開いています~。以上、業務連絡でした・・・。明日、またちゃんと報告します~。では、よい火曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.22
土曜日の夜も終わりに近づき、ひっそりとした、静けさだけが、この西麻布を、覆っています・・・。そんな早朝に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日(日曜日)、明日(月曜日)と、お店を休ませていただきます。決して、体調が悪いわけではなく、ゆっくり温泉に浸かって、骨休めをしてきます。 (アキバのサイン会でもなく)22日(火曜日)から、普通通り営業しますので、ぜひ楽しみにして下さい~。では、よい週末をお過ごしください。エレヴァージュ 吉田 岳史
2013.01.20
また東京は寒さが続いていて、道端に押し上げられた雪の塊も、まだ凍ったまま、残っています・・・。そんな1月の半ばに、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日はやはり、ドメーヌ ルロワの、ジュヴレイ・シャンベルタン2009年に尽きます!。こんなに、完成度が高いとは、正直言って思っていなかったので、とても驚くとともに、このレベルまで、完成度が上がってきたことに、喜びを感じます。(えらそうですいません)まるで、ドメーヌ・ドーヴネ(ルロワさんの個人所有の畑)の赤ワインのように、緻密で、ミネラルの粒子が細かくて、輝くような余韻が・・・。本当に素晴らしいと思います。では早速、今週以降の目玉のワインを記します。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18日(金)から★ドメーヌ ルロワ●ジュヴレイ・シャンベルタン 2009年 40ミリ¥3900 仏・ブルゴーニュ地方で最も偉大なワインは誰かという問いに、必ず名前が上がるのが、彼女のワインでしょう。いろんな説がありますが、彼女が頂点の中のひとつに位置するのは、間違いないでしょう。ただし、毎年どんどん値段が上がってきまして、飲める時に飲んで、確かめた方がよいのです。もう10年後は飲めなくなってしまう可能性が高いですし、今のうちに、彼女の真価を味わっておきたいと思います。凝縮した葡萄から、スーパーヘビー級の重厚感。実際に2008年、2009年のドメーヌ ルロワのワインは飲んだことがなくて、今回どのようになっているか、今後の方向性も含めて、味わってみたいと思います。(金曜日に味見しました!。これほど良いとは、ここまで思いませんでした。本当にドーヴネ・ルロワさんの個人所有の畑のように、細かいミネラルの粒子が途方もなく綺麗で、「キラキラ」しているのです。そして、驚くことに、ドメーヌルロワの多くのワインと違って、とても「汁気があって、ジューシー」なのです。これほど完成度が高いとは・・・とても驚いたとともに、ルロワさんのワインが、繊細で、完成度が上がっているのを、とても嬉しく思います)20日(日曜)、21日(月曜)は、休ませていただきます。22日(火曜)から、★アラン ベルクール(ネゴシアン)●コート ド ボーヌ ヴィラージュ 1955年 50ミリ¥3600・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こんな感じで行きたいと思います!。また、リアルタイムな情報は、 ツイッターでご確認下さい~。 (「ElevageAzabu」で検索できます) そして、また、フェイスブックのエレヴァージュのページに、「いいね!」を押すと、次回から情報を更新するたびに、みなさんのもとへ、自動的にその内容が届きます。http://www.facebook.com/ElevageAzabu◎2月10日(日曜日・祝日)に、「チョコレートを食べまくる会」を開催します!。まだ詳細は決まっていないのですが、40種類(4~5生産者)を片っ端から、味見していくという会で、参加費は、¥10000~¥12000ぐらいになるかもしれません。(まだ未定です)決まったら、メールマガジンで告知します。◎エレヴァージュの過去のメールマガジンと、膨大な試飲ノートを加えた、「メールマガジン完全版」を、電子書籍で発売しています!。詳細は、こちからどうぞ・・・。http://plaza.rakuten.co.jp/elevage1/diary/201301100015/ 今回は、15ページにわたって、過去のメルマガの、 ワインの索引(目録)を全て載せていますので、 ワインの試飲ノートを検索して、 その月だけ購入することもできます。 (ひと月4通発行で、315円です)◎現在、仔羊のブレゼ(蒸し煮)の実験を進めています。 だいぶ、理想の味に近づいてきたので、そろそろメニューに載せます!。 どうか、少しだけ待ってください。◎12月から、 新しいメニューの「グラタン・・ドフィノワ」を、 出し始めました!。お芋のグラタンに、玉ねぎとにんにく(少々) を加えて、グリュエルチーズをたっぷり載せています。 少し熟成した、ブルゴーニュの白ワインにピッタリです。◎「最近、メールマガジンがずっと来ていません・・・」 という声を、多くのお客さんから聞きます。 実は、2100人ほどの読者にメルマガを送っているのですが、 300通ほどは、サーバーにブロックされているようなのです。 (迷惑メールと判断されてしまい、お客さんのメールアドレスに届く 前で、サーバーの段階でブロックされてしまう) それで、 気になる方は、サーバーに問い合わせてみて下さい~。 (ヤフー、GーMAILなどでも、ブロックしてしまっている場合が多いです)◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。せっかく来て下さったのに、 満席だと申し訳ないので・・・。○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定 して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。(前日または、何 時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)持ち込んで、どうしても飲みたい 場合は、せめて1カ月前に、エレヴァージュに持ってきて下さい。ワインを静か に立てて安置させ、状態を落ち着かせる時間が必要だからです。ゆっくり、細 かい澱や苦味の成分が沈み、上澄みの美味しいジューシーな部分だけが残 ります。そのいい状態のワインを飲むと、「やはり、生きてて良かった」と思うに 違いありません。 以上です・・・。 では、よい土曜日をお過ごし下さい。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。 ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.19
では、土曜日の、お料理のメニューです!。◎チコリとロックフォールと、(日本の)梨のサラダ、 梨に、ジューシーさと、パワーがなくなってきたので、 ひとまず、終了です!。 ただし、現在、梨の代わりに、 青りんごを使うのを検討しています。 通常のレシピだったら、 普通の赤いリンゴを使うのですが、 アンリ・ボワイヨのピュリニー モンラッシェ ピュセル2009年 に漬け込むため、酸味が鮮やかで、 活力にあふれたリンゴ(またはほかのフルーツ)が、 必要だからです。 ですから、いろいろ青りんごを取り寄せ、 実験しますので、もう少し待ってください~。◎仔羊のブレゼ(蒸し煮)を、 現在研究中です。 かなりいい線までいっているので、 もうすぐ、メニューに載せる予定です。 楽しみにして下さい~。 ◎12月からの新メニュー、 グラタン・ドフィノワ(芋のグラタン)です。 この香ばしい味わいと、芋のコクが、 ドメーヌ ルフレーヴ ピュリニー モンラッシェ クラヴァイヨン 2001年のような、少し練れたシャルドネと、 絶妙に合います。 (それを意識して、作りました)◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥700 (ハーフサイズ・お一人様用)¥400 ~「普通の」グリーンサラダですが、ドレッシングに、オリーヴオイルと、ホワイト バルサミコヴィネガー、コルトン・シャルルマーニュを使っていて、ふんわりした 柔らかい味わいとなっています。◎ラタトゥイユ ¥900 (少な目・お一人様用)¥600★珍しい生ハム、いろいろあります。◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎豚肉のリエット(パンがついています) ¥800 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★温かいお料理◎グラタン ドフィノワ(芋、玉ねぎのグラタン) ¥1200◎リヨン(豚肉のグリエ、白トリュフ塩を一緒に) ¥2000 (お一人様用) ¥1600 ~豚肉に、コリアンダー、フェンネルシードなどを挽いたものをまぶして、 オーブンでゆっくり焼いています。最後に白トリュフ塩と、チコリのサラダ を添えて。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600以上です。ワインバー エレヴァージュ吉田 岳史東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2013.01.19
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