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穏やかに、この西麻布の夜も始まり、人が行きかう気配を外で感じます・・・。そんな1月の末に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、ブログの更新、遅くなってしまってすいません。やはり月末は、バタバタしてしまって・・・。 (と言いながら、香里奈のドラマをチラ見・・・2時間)今日は、伝えたいことがたくさんあるので、 ぜひご覧ください。では早速、今週以降の目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。ElevageAzabu で検索してみて下さい。 エレヴァージュで今何が起こっているか、手に取るようにわかり、臨場感を楽しめると思います)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1月31日(月)から・・・、●シャトー フィジャック 1978年 40ミリ・・・¥3300 仏・ボルドー、サンテミリオン地区です。フィジャックというワインは、本当に理解されない存在だと思います。某ワインスクールでは、有名講師が「不味いから飲むな」と、生徒さんに教えているそうです・・・涙。しかし、1982年や、1978年のような年を味わえば、きっとフィジャックの素晴らしさに気付くのではないでしょうか。常温で飲むよりも、16度で固定させて、飲んだ方がフィジャックの「エレガンス」が引き出されます。特に1978年ものは、酸味の質が高く、いまだフレッシュな果実の丸い バランスを保っているので、まだまだ活き活きした葡萄の素直な甘さを、思う存分味わうことができます。こういうボルドーを、皆さんに飲んでほしいです。タンニンが強くて、重いだけがボルドーの個性ではありません。熟成して、香ばしく、複雑なブーケを感じながら、味わいは本当に素直ないろんな魅力を持つのが、このワインの良さではないでしょうか。2月2日(水)から・・・(すいません、まだ未定です。どうかもう少し待って下さい)3日(木)から、◎「ガトー ショコラ プラリネ」「ガトー カフェ プラリネ」が、 京都のお店「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 入荷します!。バレンタイン時期しかない限定もので、毎年 好評です。週末のみ限定です。 http://www.alpb.jp/ (また、アマレットとオレンジの焼き菓子、ガレットブルトンヌは、 マロンの焼き菓子は、今日の月曜日の段階で、召し上がれます)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎「サロン ド ショコラ」から、 ★HUGO & VICTORのガナッシュ多種、 ★ホテル プラザ アテネのタブレット(ヘーゼルナッツ)、 ★プラリュ社の「CHUAO」が入荷しました!。 今の季節しかない、貴重なチョコレート、 特にHUGO & VICTORのものは、「洗練されている」 というのは、まさにこの作品のためにある、そう感じました。 (HUGO & VICTORは、賞味期限があるので、今週いっぱい で販売を止めます。または売り切れ次第終了です) ◎2月11日(金・祝日)のチョコレート会、 まだ詳細は決まっていないのですが、こんな感じです。 ★時間~18時から4時までの間、好きな時間にいらして下さい。 ★内容◎ファブリス・ジロットさん 4種、 ◎ピエール マルコリーニ 3種 (日本初登場の特別限定品、ネット上にさえ未公開)、 ◎ホテル プラザ アテネ パリ タブレット 1種 ◎オテル デュ キャップ エデン ロック 16種 ◎ミッシェル ブラン、などなど、合計40種・・・。 ★合わせる飲み物、 ◎シャトー レイヌ ヴィニョー 1970(貴腐ワイン) ◎モーリー 1937(南仏の甘口ワイン) ◎カプチーノ、とエスプレッソ(コーヒーは2杯飲めます) (チョコレートは多量にあるため、食べきれない場合は、 お持ち帰りできるように、きちんと準備しています) ★気になる参加費 ◎1席¥12000前後になると思います。 (量が多いので、1ペア・2名での参加されても構いません。 チョコレートは2かけずつ用意しているので、2人とも召し上がれます。 カプチーノ、エスプレッソは2人分注文できます。 1ペア2名様の場合、¥13000ほど頂戴いたします) ★12席の限定です(または12ペア24人) まだ全てのアイテムを入手しているわけではないので、 詳細は、また変更になると思います。 どうかお許し下さい。◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい月曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.31
では、月曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)また、いろいろチョコレートが入荷しています!。(メニューは、業務連絡のところに載せておきます)HUGO & VICTOR のガナッシュ、プラリュ社の「CHUAO」は、たくさん揃えています。特に HUGO & VICTORは、古典的のガナッシュなのに、とても洗練されていて、口溶けの上品さは、素晴らしいのです・・・。(手がかかっているのがわかる)また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.31
では、月曜日の白ワインのリストです。 120ミリ(70ミリ)★シャンパン ◎マイイ グランクリュ レゼルヴ ブリュット NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の協同組合です。ピノノワール75%、シャルドネ25% で、緻密なピノノワールのコクと純粋な力強さを感じます。驚くことに、酸味とミネラル の張りがあるので、いつまでの長い余韻にパワーと、漲る内向的なエネルギーが、 やはりこの土地はただものではないな、と感じます。★白ワイン ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎サヴィニエール レ ヴュー クロ 2008 (ニコラ ジョリーさん) ¥2200(¥1100) 仏・ロワール地方です。「ビオディナミ」(超有機的農法)の元祖のニコラ・ジョリーです。 口に含んだ瞬間に、ブドウの生命力を、ピチピチと感じ、まるでミネラルのキラキラした 粒子が、口の中で踊っているような、そんな錯覚に陥ります。これほど活力があって、 余韻まで一貫して清涼感と、パワーをもたらしてくれるワインは、なかなかないような 気がします。充実した、ぶどうの味わいを。 (2008年のロワールは、酸味、ミネラルが「コンパクトに丸く」て、とても好ましい 触感があります。突出した鋭さというよりも、バランスの取れた穏やかな丸さが あり、それなのに、ボディに緩みがなく、緊張感を保っている・・・。)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー ペリエール 1999 (ヴァンサン ダンセール家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方の新世代の「スター」(にしきの)と言われます。純粋な果実 の生命力の鮮やかさが素直に出ていて、そしてムルソーらしいふっくらした丸さも備えています。こんなに若い生産者なのに、この完成度の高さ。うーん、本当に素晴らしいです。ペリエール畑の、キラキラしたミネラルの粒子が出ていて、テロワールの凄さを実感します。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.31
では、月曜日の日本酒のリストです。今週から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。そして、今日冷蔵庫にしまっている日本酒を、ひととおり試飲しますが、そろそろ、黒龍「石田屋」「二左衛門」を、封印から解き、リストに載せそうな予感が・・・。ぜひ、楽しみにして下さい。 リストに載らなかったら、またもう少し待って下さい。(「まだまだ!」BY 橋本真也) 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.31
では、月曜日の赤ワインのリストです。 ●シャトー フィジャック 1978年 40ミリ・・・¥3300 仏・ボルドー、サンテミリオン地区です。フィジャックというワインは、本当に理解されない存在だと思います。某ワインスクールでは、有名講師が「不味いから飲むな」と、生徒さんに教えているそうです・・・涙。しかし、1982年や、1978年のような年を味わえば、きっとフィジャックの素晴らしさに気付くのではないでしょうか。常温で飲むよりも、16度で固定させて、飲んだ方がフィジャックの「エレガンス」が引き出されます。特に1978年ものは、酸味の質が高く、いまだフレッシュな果実の丸いバランスを保っているので、まだまだ活き活きした葡萄の素直な甘さを、思う存分味わうことができます。こういうボルドーを、皆さんに飲んでほしいです。タンニンが強くて、思いだけがボルドーの個性ではありません。熟成して、香ばしく、複雑なブーケを感じながら、味わいは本当に素直ないろんな魅力を持つのが、このワインの良さではないでしょうか。 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎ジゴンダス 2007(サンタ デュック家) ¥1800(¥900)◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎デコイ 2008 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。◎ニュイ サン ジョルジュ レ ペリエール 2007年 (ロベール シェヴィヨン) ¥3500(¥1800) 仏・ブルゴーニュ地方です。先日ワインの試飲会に行き、ものすごい数の中から、「これを仕入れよう」と思った、たった一本のワインです。2007年ものは、前評判とは裏腹に、意外にいいかもしれません。ミネラル感が綺麗で、2004年を彷彿とさせるものがあります。そして、ふんわりした優しい触感は、今飲んでも、十二分に美味しいのです。ブルゴーニュ好きだけではなく、果実味の素直な良さがはっきり出ているた め、ワインを苦手を考えている方へも、ぜひ飲んでほしい一品です。 (焼き鳥の盛り合わせと一緒に、ピシっ!とした綺麗な酸味が、鶏に振ってあるゲラン の塩と、柚子胡椒に良く合い、肥内鶏の身の締まった肉質の旨みに、ガッシリと合いま す)◎モレ サン ドニ プルミエ クリュ "ラ フォルジュ ド タール" 2004 (モメサン家) ¥4400(¥2200) 仏・ブルゴーニュ地方です。有名な特級畑「クロ ド タール」のセカンドラベル です。や、やはり、2004年は素晴らしいです。酸味がとても綺麗で、甘さと酸 味のバランスがとても良くて、本当に上品な味わいなのです。そして、クロ ド タールらしい、土の柔らかいコクを感じて、その綺麗な酸味と見事に溶けあって いるのです。やはり、2004年ものはお勧めです。◎ニュイ サン ジョルジュ 1978 (ジャフラン社) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。1978年は、ブルゴーニュにとって本当に偉大な年でした。葡萄の丸さ、果実のジューシーさがしっかり保たれ、全てにおいてバランスを保っているのです。このジャフラン社は、本当に無名で、正直言って私は初めて飲みました。しかし、ニュイ・サン・ジョルジュらしい豊かな土のニュアンスがコクと複雑さをもたらし、熟成によって「フワーッ!」と芳しいブーケを放っています・・・。こういうワインこそ、熟成したブルゴーニュの魅力と言えるでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.31
では、月曜日のデザートワインのリストです。★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.31
突き抜けるような、青空の向こうから、輝くような太陽の光が、この西麻布のお店に、差し込んできています・・・。そんな爽やかな月曜日の朝に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日は伝えたいことがたくさんあります!。ただし、ブログの更新は、午後3時ぐらいになりそうなので、どうかご容赦下さい。今回は、◎シャトー フィジャック 1978、◎HUGO &VICTORのチョコ、おそらく明後日までで売り切れ。◎プラリュの「CHUAO」、◎2月11日のチョコ会に新しいアイテムが決定!、◎今週木曜日に、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」 さんから、バレンタイン時期限定のガトー ショコラ プラリネ、 ガトー カフェ プラリネと、畳みかけるように入荷!、◎プラザ アテネ パリのタブレットが入荷!、などなど目白押しの内容です。では、午後の更新を、ぜひ楽しみにして下さい~。エレヴァージュ 吉田
2011.01.31
穏やかに、この西麻布の夜が始まろうとしています・・・。 そんな週末に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、ブログの更新が遅くなって、すいません・・・。冬はどうも眠くて・・・(言い訳)。ちなみに、今日は24時から、「日本 VS オーストラリア」戦を、中継します~。ただ騒ぐのはダメですよ。真剣に観て下さい。(画面に対するツッコミはOK)今日は、かなり厳しい戦いになりますが、後半のスタミナと、戦い方に注目です。では早速、今週以降の目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~。 エレヴァージュで今何が起こっているか、手に取るように わかり、臨場感を楽しめると思います。我ながら面白いです)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1月28日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400 仏・ブルゴーニュ地方です。正直言いまして、1943年のワインは、飲んだことがありません(すいません)。しかし、十分に熟成を重ねたジュブレイ・シャンベルタンは、タンニンが結合して澱となて底に沈み、色が澄んで、とてもジューシーな葡萄の甘さを「取り戻す」のです。20~30年ほど熟成したこの村のワインはまだまだ「土のワイン」で、重たく、ボルドーに近い香りの上がりかたをしています。しかし、40年以上熟成させると、タンニンという「重し」が取れるために、一気に軽やかさを得て、「フワーっと」舞い上がるような、素晴らしいブーケを味わうことができるのです。そういうワインは、めったに飲めません。(土曜日の段階で、あと3杯残っています。金曜日は、フワフワの柔らかいブーケ が出ていて、まだまだ若いほどでした。今日は、もう少し複雑さと、旨みが増していると思います。本当に楽しみです)31日(月)から、●シャトー フィジャック 1978 40ミリ・・・¥3300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎「サロン ド ショコラ」から、 ★HUGO & VICTORのガナッシュ多種、 ★ホテル プラザ アテネのタブレット(ヘーゼルナッツ)、 ★プラリュ社の「CHUAO」が入荷しました!。 今の季節しかない、貴重なチョコレート、 特にHUGO & VICTORのものは、「洗練されている」 というのは、まさにこの作品のためにある、そう感じました。 ◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、 お菓子を送って下さっていますが、ガトー・フォマージュ、 マロンの焼き菓子、アマレットとオレンジの焼き菓子、 入荷しました!。 http://www.alpb.jp/ 特に、アマレットとオレンジの焼き菓子は人気があるので、 すぐに売り切れてしまいます・・・。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい土曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.29
では、土曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)また、いろいろチョコレートが入荷しています!。(メニューが、間に合いませんでした・・・)HUGO & VICTOR のガナッシュ、プラリュ社の「CHUAO」は、たくさん揃えていますので、ぜひ・・・。特に HUGO & VICTORは、古典的のガナッシュなのに、とても洗練されていて、口溶けの上品さは、素晴らしいのです・・・。(手がかかっているのがわかる)また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.29
では、土曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎サヴィニエール レ ヴュー クロ 2008 (ニコラ ジョリーさん) ¥2200(¥1100) 仏・ロワール地方です。「ビオディナミ」(超有機的農法)の元祖のニコラ・ジョリーです。 口に含んだ瞬間に、ブドウの生命力を、ピチピチと感じ、まるでミネラルのキラキラした 粒子が、口の中で踊っているような、そんな錯覚に陥ります。これほど活力があって、 余韻まで一貫して清涼感と、パワーをもたらしてくれるワインは、なかなかないような 気がします。充実した、ぶどうの味わいを。 (2008年のロワールは、酸味、ミネラルが「コンパクトに丸く」て、とても好ましい 触感があります。突出した鋭さというよりも、バランスの取れた穏やかな丸さが あり、それなのに、ボディに緩みがなく、緊張感を保っている・・・。)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー ペリエール 1999 (ヴァンサン ダンセール家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方の新世代の「スター」(にしきの)と言われます。純粋な果実 の生命力の鮮やかさが素直に出ていて、そしてムルソーらしいふっくらした丸さも備えています。こんなに若い生産者なのに、この完成度の高さ。うーん、本当に素晴らしいです。ペリエール畑の、キラキラしたミネラルの粒子が出ていて、テロワールの凄さを実感します。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.29
では、土曜日の日本酒のリストです。今週から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.29
では、土曜日の赤ワインのリストです。 ★シャトー ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400 仏・ブルゴーニュ地方です。正直言いまして、1943年のワインは、飲んだことがありません(すいません)。しかし、十分に熟成を重ねたジュブレイ・シャンベルタンは、タンニンが結合して澱となて底に沈み、色が澄んで、とてもジューシーな葡萄の甘さを「取り戻す」のです。20~30年ほど熟成したこの村のワインはまだまだ「土のワイン」で、重たく、ボルドーに近い香りの上がりかたをしています。しかし、40年以上熟成させると、タンニンという「重し」が取れるために、一気に軽やかさを得て、「フワーっと」舞い上がるような、素晴らしいブーケを味わうことができるのです。そういうワインは、めったに飲めません。(土曜日の段階で、あと3杯残っています。金曜日は、フワフワの柔らかいブーケが出ていて、まだまだ若いほどでした。今日は、もう少し複雑さと、旨みが増していると思います。本当に楽しみです) 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎ジゴンダス 2007(サンタ デュック家) ¥1800(¥900)◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎デコイ 2008 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。◎ニュイ サン ジョルジュ レ ペリエール 2007年 (ロベール シェヴィヨン) ¥3500(¥1800) 仏・ブルゴーニュ地方です。先日ワインの試飲会に行き、ものすごい数の中から、「これを仕入れよう」と思った、たった一本のワインです。2007年ものは、前評判とは裏腹に、意外にいいかもしれません。ミネラル感が綺麗で、2004年を彷彿とさせるものがあります。そして、ふんわりした優しい触感は、今飲んでも、十二分に美味しいのです。ブルゴーニュ好きだけではなく、果実味の素直な良さがはっきり出ているた め、ワインを苦手を考えている方へも、ぜひ飲んでほしい一品です。 (焼き鳥の盛り合わせと一緒に、ピシっ!とした綺麗な酸味が、鶏に振ってあるゲラン の塩と、柚子胡椒に良く合い、肥内鶏の身の締まった肉質の旨みに、ガッシリと合いま す)◎モレ サン ドニ プルミエ クリュ "ラ フォルジュ ド タール" 2004 (モメサン家) ¥4400(¥2200) 仏・ブルゴーニュ地方です。有名な特級畑「クロ ド タール」のセカンドラベル です。や、やはり、2004年は素晴らしいです。酸味がとても綺麗で、甘さと酸 味のバランスがとても良くて、本当に上品な味わいなのです。そして、クロ ド タールらしい、土の柔らかいコクを感じて、その綺麗な酸味と見事に溶けあって いるのです。やはり、2004年ものはお勧めです。◎ニュイ サン ジョルジュ 1978 (ジャフラン社) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。1978年は、ブルゴーニュにとって本当に偉大な年でした。葡萄の丸さ、果実のジューシーさがしっかり保たれ、全てにおいてバランスを保っているのです。このジャフラン社は、本当に無名で、正直言って私は初めて飲みました。しかし、ニュイ・サン・ジョルジュらしい豊かな土のニュアンスがコクと複雑さをもたらし、熟成によって「フワーッ!」と芳しいブーケを放っています・・・。こういうワインこそ、熟成したブルゴーニュの魅力と言えるでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.29
では、土曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.29
とてもまぶしい、太陽の光が、この西麻布のお店に入り込んできています・・・。そんな土曜日の爽やかな朝に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日の更新は、夕方に行います。昨日の目玉の1943年、ジュブレイシャンベルタン、金曜日の段階では、まだまだフレッシュでしたが、酸素を取り込んだら、どれだけ複雑なブーケが出てくるか、本当に楽しみです。また、クロ ド タール 2004年のセカンドラベル、ニコラ・ジョリー、さらに、2007年のジゴンダスが、開きました!。(2007年のローヌは、素晴らしい完成度かも?)そして、チョコレートのHUGO & VICTOR、プラリュの「CHUAO」、いろいろ用意していますので、ぜひ・・・。詳しいことは、夕方更新しますので、ぜひ楽しみにして下さい~。エレヴァージュ 吉田
2011.01.29
この西麻布の窓から外を眺めると、寒さに肩をすぼめながら、行きかう人々の姿が見えます・・・。そんな金曜日の夜に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日は寝坊をしてしまい、ブログの更新が、遅くなってしまいました・・・すいません。早速ですが、昨日「サロン ド ショコラ」に買い出しに行っていまして、VICTOR & HUGOのガナッシュ、プラリュの「CHUAO」、ホテル プラザ アテネ パリのタブレットは、召し上がれますので、遠慮なくおっしゃって下さい~。2月11日のチョコレートの会も、「ホテル デュ キャップ エデン ロック」16種類、 「ホテル プラザ アテネ パリ」1種類を追加して、 また詳細をメルマガで流しますので、楽しみにして下さい。 では、今週以降の目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~。 エレヴァージュで今何が起こっているか、手に取るように わかり、臨場感を楽しめると思います。我ながら面白いです)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1月26日(水)から、★ルイ ラトゥール社(ドメーヌもの)●シャンベルタン キュベ エリティエ ラトゥール 1990 40ミリ・・・¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。(木曜日に味見しました!。素晴らしい緻密さ、そして、奥行きから出てくる、豊かなコク。これぞ、シャンベルタンの真髄と言えるでしょう。ネゴシアンもののルイ・ラトゥール社とは違って、葡萄の生命力が溢れだしてくるように、粒子が細かく、輝きがあります)28日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400 仏・ブルゴーニュ地方です。正直言いまして、1943年のワインは、飲んだことがありません(すいません)。しかし、十分に熟成を重ねたジュブレイ・シャンベルタンは、タンニンが結合して澱となて底に沈み、色が澄んで、とてもジューシーな葡萄の甘さを「取り戻す」のです。20~30年ほど熟成したこの村のワインは まだまだ「土のワイン」で、重たく、ボルドーに近い香りの上がりかたをしています。しかし、40年以上熟成させると、タンニンという「重し」が取れるために、一気に軽やかさを得て、「フワーっと」舞い上がるような、素晴らしいブーケを味わうことができるのです。そういうワインは、めったに飲めません。31日(月)から、●シャトー フィジャック 1978 40ミリ・・・¥3300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、 お菓子を送って下さっていますが、ガトー・フォマージュ、 マロンの焼き菓子、アマレットとオレンジの焼き菓子、 入荷しました!。 http://www.alpb.jp/ 特に、アマレットとオレンジの焼き菓子は人気があるので、 すぐに売り切れてしまいます・・・。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい金曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.28
では、金曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)また、いろいろチョコレートが入荷しています!。(メニューが、間に合いませんでした・・・)HUGO & VICTOR のガナッシュ、プラリュ社の「CHUAO」は、たくさん揃えていますので、ぜひ・・・。特に HUGO & VICTORは、古典的のガナッシュなのに、とても洗練されていて、口溶けの上品さは、素晴らしいのです・・・。(手がかかっているのがわかる)また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.28
では、金曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー ペリエール 1999 (ヴァンサン ダンセール家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方の新世代の「スター」(にしきの)と言われます。純粋な果実 の生命力の鮮やかさが素直に出ていて、そしてムルソーらしいふっくらした丸さも 備えています。こんなに若い生産者なのに、この完成度の高さ。うーん、本当に 素晴らしいです。ペリエール畑の、キラキラしたミネラルの粒子が出ていて、テロ ワールの凄さを実感します。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.28
では、金曜日の日本酒のリストです。今週から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.28
では、金曜日の赤ワインのリストです。 ★ルイ ラトゥール社の自社畑●シャンベルタン キュベ エリティエ ラトゥール 1990 40ミリ¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。(木曜日に味見しました!。素晴らしい緻密さ、そして、奥行きから出てくる、豊かなコク。これぞ、シャンベルタンの真髄と言えるでしょう。ネゴシアンもののルイ・ラトゥール社とは違って、葡萄の生命力が溢れだしてくるように、粒子が細かく、輝きがあります)★シャトー ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400 仏・ブルゴーニュ地方です。正直言いまして、1943年のワインは、飲んだことがありません(すいません)。しかし、十分に熟成を重ねたジュブレイ・シャンベルタンは、タンニンが結合して澱となて底に沈み、色が澄んで、とてもジューシーな葡萄の甘さを「取り戻す」のです。20~30年ほど熟成したこの村のワインはまだまだ「土のワイン」で、重たく、ボルドーに近い香りの上がりかたをしています。しかし、40年以上熟成させると、タンニンという「重し」が取れるために、一気に軽やかさを得て、「フワーっと」舞い上がるような、素晴らしいブーケを味わうことができるのです。そういうワインは、めったに飲めません。 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎デコイ 2008 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。◎ニュイ サン ジョルジュ レ ペリエール 2007年 (ロベール シェヴィヨン) ¥3500(¥1800) 仏・ブルゴーニュ地方です。先日ワインの試飲会に行き、ものすごい数の中から、「これを仕入れよう」と思った、たった一本のワインです。2007年ものは、前評判とは裏腹に、意外にいいかもしれません。ミネラル感が綺麗で、2004年を彷彿とさせるものがあります。そして、ふんわりした優しい触感は、今飲んでも、十二分に美味しいのです。ブルゴーニュ好きだけではなく、果実味の素直な良さがはっきり出ているた め、ワインを苦手を考えている方へも、ぜひ飲んでほしい一品です。 (焼き鳥の盛り合わせと一緒に、ピシっ!とした綺麗な酸味が、鶏に振ってあるゲラン の塩と、柚子胡椒に良く合い、肥内鶏の身の締まった肉質の旨みに、ガッシリと合いま す)◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎ニュイ サン ジョルジュ 1978 (ジャフラン社) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。1978年は、ブルゴーニュにとって本当に偉大な年でした。葡萄の丸さ、果実のジューシーさがしっかり保たれ、全てにおいてバランスを保っているのです。このジャフラン社は、本当に無名で、正直言って私は初めて飲みました。しかし、ニュイ・サン・ジョルジュらしい豊かな土のニュアンスがコクと複雑さをもたらし、熟成によって「フワーッ!」と芳しいブーケを放っています・・・。こういうワインこそ、熟成したブルゴーニュの魅力と言えるでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.28
では、金曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.28
まぶしいほどの、午前の陽の光が、この西麻布のお店に入りこんできています・・・。そんな金曜日の朝に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、今日は伝えたいことが多すぎて、夕方に更新させていただきます。1943年のジュブレイ・シャンベルタン(ボーマン社)、VICTOR & HUGOの日本初登場のチョコレート、(プラリュ社のCHUAOも、あります)、あとは、2月11日に開かれる、チョコレート会の詳細など、いろいろ・・・。どうかもう少し、待って下さい~。では、よい金曜日をお過ごし下さい。エレヴァージュ 吉田
2011.01.28
いつのまにか太陽が沈んで、穏やかな、冬の冷たい空気を外気から感じます。 そんな真冬の季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。ところで、今日は、「サロン ド ショコラ」に行ってきました!。人混みの中を、かき分けかき分け、 いろんな作り手の顔を見ながら、 欲しいものをいろいろ手に入れることができました。 今日は、チョコレートのリストを作るのが間に合いませんでしたが、いろいろ召し上がれます。ツイッターにて、地道に紹介していきたいと思います。 では、今週以降の目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~。 エレヴァージュで今何が起こっているか、手に取るように わかり、臨場感を楽しめると思います。我ながら面白いです)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1月24日(月)から、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(木曜日の段階で、まだたっぷり残っています。熟成した本来の土壌の力が、グイグイ迫ってきます。ブルゴーニュの1970年代の、ムンムンした熟したブーケを感じたい方は、まさにドンピシャの好みのワインだと思います)26日(水)から、★ルイ ラトゥール社(ドメーヌもの)●シャンベルタン キュベ エリティエ ラトゥール 1990 40ミリ・・・¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。28日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥440031日(月)から、●シャトー フィジャック 1978 40ミリ・・・¥3300・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、 お菓子を送って下さっていますが、ガトー・フォマージュ、 マロンの焼き菓子、アマレットとオレンジの焼き菓子、 全て売り切れました・・・。 http://www.alpb.jp/ ガレット・ブルトンヌだけ1個だけ残っています。 ただし、明日(木曜日)、ドドドッ!と入荷しますので、 どうか少しだけ待って下さい~。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい木曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.27
では、木曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800 イノシシのカツレツ ¥2300 があります~。残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)また、今日チョコレートを買い出しに行って来まして、いろいろチョコレートがそろっています!。(メニューが、間に合いませんでした・・・)また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。料理のメニューはたびたび変わりますので、また頻繁に見ていて下さい~。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.27
では、木曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー ペリエール 1999 (ヴァンサン ダンセール家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方の新世代の「スター」(にしきの)と言われます。純粋な果実 の生命力の鮮やかさが素直に出ていて、そしてムルソーらしいふっくらした丸さも 備えています。こんなに若い生産者なのに、この完成度の高さ。うーん、本当に 素晴らしいです。ペリエール畑の、キラキラしたミネラルの粒子が出ていて、テロ ワールの凄さを実感します。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.27
では、木曜日の日本酒のリストです。昨日から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.27
では、木曜日の赤ワインのリストです。 月曜からの目玉のワイン、シャペル シャンベルタン 1973(ルイ トラペ)もあり、そして、シャンベルタン 1990(ルイ ラトゥール社)、など、今日は凄まじいラインナップです!。 ★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(月曜日に味見しました!。まるでラ・ターシュのような「なめし皮」のような強さがあり、ほぐれ始めた中の果実味の柔らかい丸さは、十分に熟成したシャンベルタンでなければ、決して到達できない領域です。これこそ、偉大な「シャペル シャンベルタン」だと思います。これは、飲む価値があります)(火曜日に味見しました!。とてもお店がヒマだったので、一杯の出ませんでした・・・涙。幸か不幸か、そのおかげで、低温で保存しているために、しっかりした新鮮さが保たれています。水曜日の段階で、どんどん旨みが出てくると思うので、本当に楽しみです)★ルイ ラトゥール社の自社畑●シャンベルタン キュベ エリティエ ラトゥール 1990 40ミリ¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎デコイ 2008 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。◎ニュイ サン ジョルジュ レ ペリエール 2007年 (ロベール シェヴィヨン) ¥3500(¥1800) 仏・ブルゴーニュ地方です。先日ワインの試飲会に行き、ものすごい数の中から、「これを仕入れよう」と思った、たった一本のワインです。2007年ものは、前評判とは裏腹に、意外にいいかもしれません。ミネラル感が綺麗で、2004年を彷彿とさせるものがあります。そして、ふんわりした優しい触感は、今飲んでも、十二分に美味しいのです。ブルゴーニュ好きだけではなく、果実味の素直な良さがはっきり出ているた め、ワインを苦手を考えている方へも、ぜひ飲んでほしい一品です。 (焼き鳥の盛り合わせと一緒に、ピシっ!とした綺麗な酸味が、鶏に振ってあるゲラン の塩と、柚子胡椒に良く合い、肥内鶏の身の締まった肉質の旨みに、ガッシリと合いま す)◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎メイトリアーク 2006(ボンド ヴィニャード) ¥5800(¥2900) カリフォルニア・ナパ地方です。カルトワイン「ハーラン」の兄弟ブランドでもあります。ナパらしい豊かな果実味の中に、とてもジューシーな、汁気を感じるフレッシュな触感。そして酸味がとても綺麗で、上品なニュアンスがあります。しっかりした酸味がありながら、甘さを常に先に感じて、円やかな触感なところがさすがアメリカの思考にあっているな、と思います。◎ニュイ サン ジョルジュ 1978 (ジャフラン社) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。1978年は、ブルゴーニュにとって本当に偉大な年でした。葡萄の丸さ、果実のジューシーさがしっかり保たれ、全てにおいてバランスを保っているのです。このジャフラン社は、本当に無名で、正直言って私は初めて飲みました。しかし、ニュイ・サン・ジョルジュらしい豊かな土のニュアンスがコクと複雑さをもたらし、熟成によって「フワーッ!」と芳しいブーケを放っています・・・。こういうワインこそ、熟成したブルゴーニュの魅力と言えるでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.27
では、木曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.27
シーンと静まり返った西麻布の街並みが、少しずつ、目を覚ましつつあるのを感じます・・・。そんな真冬の季節、皆さまいかがお過ごしでしょうか。さて、 今日から「サロン ド ショコラ」が始まりました~(パチパチ)。伊勢丹の新宿店では、もうすごい人で、ごった返していることでしょう。エレヴァージュでは、2月11日(金・祝日)に、チョコレートの会を開きます!。アイテムは、確定ではないですが、 ◎ファブリス ジロット、◎ミッシェル ブラン、◎ピエール マルコリーニのリミティッド・エディション(すごく貴重)、さらに、2~3人の作り手を含め、40種類ぐらい召し上がれます。 (ピエール マルコリーニの限定版は、本当に貴重で、 ずっと日本に輸入して欲しかったのです!)18時から、2時の間で、ゆっくり時間を取って、好きな時間帯に来て下さい。メルマガで、詳細を流しますので、 どうかもう少しお待ち下さい~。では、今週末以降の、目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1月22日(土)から、●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)(火曜日の段階で、まだまだフレッシュで、これからどんどん複雑になってくると思います。そう言えば、なんかのワインに似ているな~と、思ったら1970年もののペトリュスに少し似ている部分があります。葡萄のジューシ ーさの中に、落ち着きのある黒いトーンが隠れている・・・。最近のカロンセギュールを想像してはいけません。昔の、偉大なポムロールに非常に良く似ています)(水曜日の段階で、徐々に旨みと、コクが増して、最高の状態です。やはり、偉大なポムロールワインのような気高さが)24日(月)から、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(月曜日に味見しました!。まるでラ・ターシュのような「なめし皮」のような強さがあり、ほぐれ始めた中の果実味の柔らかい丸さは、十分に熟成したシャンベルタンでなければ、決して到達できない領域です。これこそ、偉大な 「シャペル シャンベルタン」だと思います。これは、飲む価値があります)(火曜日に味見しました!。とてもお店がヒマだったので、一杯の出ませんでした・・・涙。幸か不幸か、そのおかげで、低温で保存しているために、しっかりした新鮮さが保たれています。水曜日の段階で、どんどん旨みが出てくると思うので、本当に楽しみです)26日(水)から、★ルイ ラトゥール社●シャンベルタン 1990 40ミリ・・・¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990 年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。28日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、 お菓子を送って下さっていますが、ガトー・フォマージュ、 マロンの焼き菓子、アマレットとオレンジの焼き菓子、 全て売り切れました・・・。 http://www.alpb.jp/ ガレット・ブルトンヌだけ1個だけ残っています。 ただし、明日(木曜日)、ドドドッ!と入荷しますので、 どうか少しだけ待って下さい~。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい水曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.26
では、水曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800 イノシシのカツレツ ¥2300 があります~。残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)百合根と三つ葉のかき揚げなど、冬のメニューが加わりました!。また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。料理のメニューはたびたび変わりますので、また頻繁に見ていて下さい~。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.26
では、水曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー オスピス ド ボーヌ "キュベ ジャン アンブロ" 1988 (ポール ミセリ家) ¥5800(¥2900) 仏・ブルゴーニュ地方です。これは、典型的なムルソーです。樽の熟成期間が 長く、しっかり酸素と接触したおかげで、まるでナッツを思わせるようなタンパク質系の旨みと、柔らかく、滑らかなコクを身に着けています。20年以上熟成しているおかげで、かなり複雑な旨みがあって、綺麗なアミノ酸が、熟成した生ハムにとても良く合うでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.26
では、水曜日の日本酒のリストです。今日から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.26
では、水曜日の赤ワインのリストです。 先週末、早々にリッシュブール2004(メオ・カミュゼ家)が、売り切れたので、代打(門田)で、カロン・セギュール 1970年を開けました!。そして、月曜からの目玉のワイン、シャペル シャンベルタン 1973(ルイ トラペ)もあり、そして、シャンベルタン 1990(ルイ ラトゥール社)、など、今日は凄まじいラインナップです!。 ●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)(火曜日の段階で、まだまだフレッシュで、これからどんどん複雑になってくると思います。そう言えば、なんかのワインに似ているな~と、思ったら1970年もののペトリュスに少し似ている部分があります。葡萄のジューシーさの中に、落ち着きのある黒いトーンが隠れている・・・。最近のカロンセギュールを想像してはいけません。昔の、偉大なポムロールに非常に良く似ています)(水曜日の段階で、徐々に旨みと、コクが増して、最高の状態です。やはり、偉大なポムロールワインのような気高さが)★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(月曜日に味見しました!。まるでラ・ターシュのような「なめし皮」のような強さがあり、ほぐれ始めた中の果実味の柔らかい丸さは、十分に熟成したシャンベルタンでなければ、決して到達できない領域です。これこそ、偉大な「シャペル シャンベルタン」だと思います。これは、飲む価値があります)(火曜日に味見しました!。とてもお店がヒマだったので、一杯の出ませんでした・・・涙。幸か不幸か、そのおかげで、低温で保存しているために、しっかりした新鮮さが保たれています。水曜日の段階で、どんどん旨みが出てくると思うので、本当に楽しみです)★ルイ ラトゥール社の自社畑●シャンベルタン キュベ エリティエ ラトゥール 1990 40ミリ¥3400 仏・ブルゴーニュ地方です。「シャンベルタン」は、おそらく、最も理解しずらいワインではないでしょうか。熟成の初期には、鮮やかなミネラルの鋭さが強すぎて、舌をギュっ!と刺すように「痛い」のです。しかし、十分熟成を重ねれば、鋭さに隠されていた、コクのある豊かさがジワジワ出てくるのです。特に1990年は、葡萄が熟した年で、葡萄の甘さ、タンニンの柔らかさがあるので、現在では非常に飲みやすくなっています。特に、ルイラトゥール社のワインは、醸造のやり方の影響で、強烈さよりも、柔らかいコクが出やすくなっています。豊かさと鮮やかさ、その2つが両立したものが本当に偉大なワイン、これこそ、シャンベルタンの本領発揮です。 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎デコイ 2008 カベルネソーヴィニオン(ダックホーン社) ¥2800(¥1400) カリフォルニア・ナパ地方です。最近のカリフォルニアワインは、一昔前の強引で、やたら抽出した、こってりした味わいのものとは、少し変わってきています。最近は、 豊かな酸味を備えて、フランスワイン的な上品さを身につけつつあるように思います。 カベルネソーヴィニオんの、「ズドーン!」としたパワーを感じながら、タンニン、酸味のバランスが素晴らしく、奥行きのあるグラーヴのワインのような気高ささえ、覚える かもしれません。最近のナパのワインの完成度の高さを、ぜひ・・・。◎ニュイ サン ジョルジュ レ ペリエール 2007年 (ロベール シェヴィヨン) ¥3500(¥1800) 仏・ブルゴーニュ地方です。先日ワインの試飲会に行き、ものすごい数の中から、「これを仕入れよう」と思った、たった一本のワインです。2007年ものは、前評判とは裏腹に、意外にいいかもしれません。ミネラル感が綺麗で、2004年を彷彿とさせるものがあります。そして、ふんわりした優しい触感は、今飲んでも、十二分に美味しいのです。ブルゴーニュ好きだけではなく、果実味の素直な良さがはっきり出ているた め、ワインを苦手を考えている方へも、ぜひ飲んでほしい一品です。 (焼き鳥の盛り合わせと一緒に、ピシっ!とした綺麗な酸味が、鶏に振ってあるゲラン の塩と、柚子胡椒に良く合い、肥内鶏の身の締まった肉質の旨みに、ガッシリと合いま す)◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎ニュイ サン ジョルジュ クロ デ ラルロ 1985 (ポール ミセレイ社) ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。この「クロ デ ラルロ」の畑は、現在ではドメーヌ ラルロ(Domaine L'Arlot)が単独所有している、有名な畑です。1985年ものは、豊かな甘さに安定感があって、いつでも美味しく飲むことができました。さて、今回はどういう味わいになっているか、本当に楽しみです。◎メイトリアーク 2006(ボンド ヴィニャード) ¥5800(¥2900) カリフォルニア・ナパ地方です。カルトワイン「ハーラン」の兄弟ブランドでもあります。ナパらしい豊かな果実味の中に、とてもジューシーな、汁気を感じるフレッシュな触感。そして酸味がとても綺麗で、上品なニュアンスがあります。しっかりした酸味がありながら、甘さを常に先に感じて、円やかな触感なところがさすがアメリカの思考にあっているな、と思います。◎ジュブレイ シャンベルタン クール ド ロワ 1999(デュガ・ピ家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方です。アンリ・ジャイエさん亡き後、フィリップ・アンジェル(ルネ・ アンジェルの当主)が亡くなり、ドニ・モルテさんが自殺し、あの偉大なワインを生み出す 人材が、どんどんいなくなってきています。その中で、デュガ・ピ家は、その偉大なワイン を生み出す可能性があるのではないでしょうか。畑仕事を丁寧にやったことが容易に 想像でき、葡萄の一粒一粒が口の中で、鮮やかに「破裂」するのです・・・。開けたては、強烈過ぎて、理解できないかもしれませんが、本来の濃密さと、ピシっ!というフランスワインらしい「尖った、エスプリの効いた刺激」に、きっとすごさをわかってくれると思います。(土曜日の味見しました!。まだまだ強烈すぎる部分はありましたが、奥底からピシッ!と主張するミネラルの鋭さが、やはりこのワインは偉大だと感じさせてくれます。月曜日の段階で、グングンよくなっていくでしょう) ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.26
では、火曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、昨日セラーを見ると、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.26
この西麻布のお店に、太陽の眩しい光が、容赦なく差し込んできています・・・。そんな真冬の日差しの中、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、 「サロン ド ショコラ」が、いよいよ始まりました~。 たぶん、今日あたりの伊勢丹さんは、人ごみでごった返していることと思います。 そして、2月11日の「チョコレート会」に向けて、少しずつ、モノを集めていますが、少し難航しています。決まっているものは、◎ファブリス・ジロットさん、◎ミッシェル ブランさん、などで、他の作り手のものも3種類ほど置く予定です。 ★2月11日(祝日・金曜日)18時から2時までの予定。 23時以降空いてたら、通常営業に切りかえると思います。どうかもう少し待って下さい~。(明後日までには、メルマガで告知できると思います)では、今週末以降の、目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1月22日(土)から、●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)(火曜日の段階で、まだまだフレッシュで、これからどんどん複雑になってくると思います。そう言えば、なんかのワインに似ているな~と、思ったら1970年もののペトリュスに少し似ている部分があります。葡萄のジューシ ーさの中に、落ち着きのある黒いトーンが隠れている・・・。最近のカロンセギュールを想像してはいけません。昔の、偉大なポムロールに非常に良く似ています)24日(月)から、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(月曜日に味見しました!。まるでラ・ターシュのような「なめし皮」のような強さがあり、ほぐれ始めた中の果実味の柔らかい丸さは、十分に熟成したシャンベルタンでなければ、決して到達できない領域です。これこそ、偉大な 「シャペル シャンベルタン」だと思います。これは、飲む価値があります)26日(水)から、★ルイ ラトゥール社●シャンベルタン 1990 40ミリ・・・¥340028日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、新作が入荷しました!。 http://www.alpb.jp/ 「アマレットと、オレンジの焼き菓子」です。 味見してみました!。 オレンジの光沢のある味わいが、 ツヤツヤしていて、口に含んだときに輝くように美しい・・・。 ベタっ!とした下品な甘さを作るパティシエが多い中、 こんなに軽やかで、「パーン!」とした芳香を表現できるのは、 なかなかないような気がします。 でも、昨日で売り切れました・・・すいません。 入荷は、木曜日ですので、少しだけ待って下さい。 また、 ガレットブルトンヌ、ラムレーズンも入荷しています!。 (ガトー フォマージュは、木・金・土だけ限定です) 「ビシっ!」という、強烈な芳香と、口に含んだときの柔らかさが、 モザイクのように組み合わさっている。 その造形の美しさは、まさに「フランス的」です。 これほど存在感のあるお菓子を作れる人は、東京の中でも、 なかなかいないのではないでしょうか。 (多くの方は、ぼやけた、日本人らしい「調和の取れた味わい」を、 無意識に表現してしまいます・・・) もし東京にお店を出されていたら、あっという間に人気が出て、 私では買えなくなってしまうでしょう。 その貴重な味わい、今のうちに・・・。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい火曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.25
では、火曜日のお料理のメニューです。今日は、イノシシのステーキ ¥1800 イノシシのカツレツ ¥2300 があります~。残りが少ないみたいなので、お早めに・・・。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)百合根と三つ葉のかき揚げなど、冬のメニューが加わりました!。また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。料理のメニューはたびたび変わりますので、また頻繁に見ていて下さい~。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.25
では、火曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー オスピス ド ボーヌ "キュベ ジャン アンブロ" 1988 (ポール ミセリ家) ¥5800(¥2900) 仏・ブルゴーニュ地方です。これは、典型的なムルソーです。樽の熟成期間が 長く、しっかり酸素と接触したおかげで、まるでナッツを思わせるようなタンパク質系の旨みと、柔らかく、滑らかなコクを身に着けています。20年以上熟成しているおかげで、かなり複雑な旨みがあって、綺麗なアミノ酸が、熟成した生ハムにとても良く合うでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.25
では、火曜日の日本酒のリストです。今日から、封印していた、梵 超吟(長期熟成純米大吟醸)が開きます~!。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。◎梵 超吟(長期氷温熟成純米大吟醸・2010 BY) ¥5000(¥2500) 福井県産です。これは、精米歩合21%と、米をギリギリまで削り、さらにマイナス8度で 瓶詰後5年間熟成させるという、全くもって、クレイジーとしかいいようのない作り方をし ています。実際にこれを開けて飲んで見ると、自然で、長い間熟成することによって、 ようやく成し得ることのできた、「透明色の中の、しっかりした旨み」を、感じることがで きるのではないでしょうか。 精米歩合の低い純米大吟醸は、ただピュアで、純粋で香りの立ちがいいものが非常に 多く、正直言いまして、飽き飽きしています(いわば、観評会用というものです)。なぜな ら、それらは個性がなく、ただ薄くて、綺麗なだけのお酒が多いからです。そのピュアな 中にも、どれだけの個性、主張があるかが、その蔵の本質ではないでしょうか。この梵 は、これだけ綺麗なのに、しっかりとした存在感がある・・・。これこそ、「福井産」の、 純米大吟醸の極致なのではないでしょうか。「石田屋、石田屋」と言っている人へ、この お酒を無理矢理飲ませたい・・・(魔性のスリーパーをかけながら・・・)。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.25
では、火曜日の赤ワインのリストです。 先週末、早々にリッシュブール2004(メオ・カミュゼ家)が、売り切れたので、代打(門田)で、カロン・セギュール 1970年を開けました!。そして、月曜からの目玉のワイン、シャペル シャンベルタン 1973(ルイ トラペ)もあり、今日は凄まじいラインナップです!。 ●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)(火曜日の段階で、まだまだフレッシュで、これからどんどん複雑になってくると思います。そう言えば、なんかのワインに似ているな~と、思ったら1970年もののペトリュスに少し似ている部分があります。葡萄のジューシーさの中に、落ち着きのある黒いトーンが隠れている・・・。最近のカロンセギュールを想像してはいけません。昔の、偉大なポムロールに非常に良く似ています)★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。(月曜日に味見しました!。まるでラ・ターシュのような「なめし皮」のような強さがあり、ほぐれ始めた中の果実味の柔らかい丸さは、十分に熟成したシャンベルタンでなければ、決して到達できない領域です。これこそ、偉大な「シャペル シャンベルタン」だと思います。これは、飲む価値があります) 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎パイン リッジ メルロー ナパヴァレー クリムゾンクリーク 2006年 ¥2600(¥1300) カリフォルニア・ナパ地区です。ナパのメルローは、やはり一言で言えば、滑らかで甘い、葡萄のジュースを感じるような触感ではないでしょうか。その中でも、いろんなメルローがあって、これは、どこかフランスのサンテミリオンのワインに、憧れているような雰囲気を感じます。豊かで、パワーがありながら、どこか上品さや、赤い果実のニュアンスや、しっかりした「クラシックな」タンニンがあるからです。その「フレンチ風」のメルローの意味合いをぜひ。◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎ニュイ サン ジョルジュ クロ デ ラルロ 1985 (ポール ミセレイ社) ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。この「クロ デ ラルロ」の畑は、現在ではドメーヌ ラルロ(Domaine L'Arlot)が単独所有している、有名な畑です。1985年ものは、豊かな甘さに安定感があって、いつでも美味しく飲むことができました。さて、今回はどういう味わいになっているか、本当に楽しみです。◎メイトリアーク 2006(ボンド ヴィニャード) ¥5800(¥2900) カリフォルニア・ナパ地方です。カルトワイン「ハーラン」の兄弟ブランドでもあります。ナパらしい豊かな果実味の中に、とてもジューシーな、汁気を感じるフレッシュな触感。そして酸味がとても綺麗で、上品なニュアンスがあります。しっかりした酸味がありながら、甘さを常に先に感じて、円やかな触感なところがさすがアメリカの思考にあっているな、と思います。◎ジュブレイ シャンベルタン クール ド ロワ 1999(デュガ・ピ家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方です。アンリ・ジャイエさん亡き後、フィリップ・アンジェル(ルネ・ アンジェルの当主)が亡くなり、ドニ・モルテさんが自殺し、あの偉大なワインを生み出す 人材が、どんどんいなくなってきています。その中で、デュガ・ピ家は、その偉大なワイン を生み出す可能性があるのではないでしょうか。畑仕事を丁寧にやったことが容易に 想像でき、葡萄の一粒一粒が口の中で、鮮やかに「破裂」するのです・・・。開けたては、強烈過ぎて、理解できないかもしれませんが、本来の濃密さと、ピシっ!というフランスワインらしい「尖った、エスプリの効いた刺激」に、きっとすごさをわかってくれると思います。(土曜日の味見しました!。まだまだ強烈すぎる部分はありましたが、奥底からピシッ!と主張するミネラルの鋭さが、やはりこのワインは偉大だと感じさせてくれます。月曜日の段階で、グングンよくなっていくでしょう) ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.25
では、火曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、昨日セラーを見ると、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.25
西麻布もすっかり日が暮れて、外を忙しなく人が行き来する音が聞こえてきます・・・。 そんな月曜日の夜に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、土曜日ににたくさんグラスワインを開けたおかげで、今日は、とんでもない日になっています!。●カロン セギュール 1970、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973、★デュガ ピ家●ジュブレイ シャンベルタン クール デュ ロワ 1999★ポール ミセリ家●ニュイ サン ジョルジュ クロ デ ラルロ 1985など、たくさん凄いワインが一気に飲めます~。土曜日は、調子に乗って、開けすぎてしまいました・・・反省。 ワインは生鮮食品と同じで、賞味期限、食べごろ(飲みごろ)があります。今日のようなチャンスは、めったにないですよ・・・(小声でささやき戦法 野村監督)。では、今週末以降の、目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1月22日(土)から、●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)24日(月)から、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。26日(水)から、★ルイ ラトゥール社●シャンベルタン 1990 40ミリ・・・¥340028日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎今月末から、伊勢丹さんで、 「サロン ド ショコラ」が始まります~。 さらに、 高島屋さんでもミッシェル・ブランさんなど目白押し。 今年も、「チョコレートを食べまくる会」を開催しますので、 ぜひ楽しみにして下さい。 (40種類ぐらいのチョコレートを、一日で制覇するという、 気合の入った会です) ☆2月11日(金・祝日)に予定しています。 (18時から2時まで)◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、新作が入荷しました!。 http://www.alpb.jp/ 「アマレットと、オレンジの焼き菓子」です。 味見してみました!。 オレンジの光沢のある味わいが、 ツヤツヤしていて、口に含んだときに輝くように美しい・・・。 ベタっ!とした下品な甘さを作るパティシエが多い中、 こんなに軽やかで、「パーン!」とした芳香を表現できるのは、 なかなかないような気がします。 (限定で、あと2個だけあります。どうしても食べたい方は、 連絡を下さい。確保しておきます) また、 ガレットブルトンヌ、ラム レーズンも入荷しています!。 (ガトー フォマージュは、木・金・土だけ限定です) 「ビシっ!」という、強烈な芳香と、口に含んだときの柔らかさが、 モザイクのように組み合わさっている。 その造形の美しさは、まさに「フランス的」です。 これほど存在感のあるお菓子を作れる人は、東京の中でも、 なかなかいないのではないでしょうか。 (多くの方は、ぼやけた、日本人らしい「調和の取れた味わい」を、 無意識に表現してしまいます・・・) もし東京にお店を出されていたら、あっという間に人気が出て、 私では買えなくなってしまうでしょう。 その貴重な味わい、今のうちに・・・。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい月曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.24
では、月曜日のお料理のメニューです。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)百合根と三つ葉のかき揚げなど、冬のメニューが加わりました!。また寒い冬は、温かい鶏のスープ、そして、鶏と野菜のポトフがお勧めです~。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。料理のメニューはたびたび変わりますので、また頻繁に見ていて下さい~。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.24
では、月曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー オスピス ド ボーヌ "キュベ ジャン アンブロ" 1988 (ポール ミセリ家) ¥5800(¥2900) 仏・ブルゴーニュ地方です。これは、典型的なムルソーです。樽の熟成期間が 長く、しっかり酸素と接触したおかげで、まるでナッツを思わせるようなタンパク質系の旨みと、柔らかく、滑らかなコクを身に着けています。20年以上熟成しているおかげで、かなり複雑な旨みがあって、綺麗なアミノ酸が、熟成した生ハムにとても良く合うでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.24
では、月曜日の日本酒のリストです。大晦日に、黒龍「石田屋」「二左衛門」を売りはじめたのですが、開けて1か月経っても、まだまだ堅くて、美味しくなるまでもっと時間がかかるので、封印します・・・。あと、3週間はかかりそうな気がします。仕入れて、 他に「封印」しているお酒は、★純米大吟醸 山廃、★義侠「純米大吟醸 慶」◎凱陣 純米吟醸 うすにごり生酒 H22BY◎義侠 山田錦 純米生原酒 おりがらみ H22BY ◎鍋島 純米吟醸中汲み無ろ過生酒 H22BY ◎磯自慢 しぼりたて吟醸生原酒 H22BY ◎蓬莱 特別純米槽場直詰無ろ過生原酒 H22BY◎蓬莱 特別純米 ひやおろし H21BY ◎明境止水 プラチナ 純米大吟醸 氷温熟成 1本◎梵 超吟(純米大吟醸 精米21%) H22BY(あと7~8本あったような気がします・・・あっ、諏訪泉も) まだまだ堅いので、もう少し時間を下さい~。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.24
では、月曜日の赤ワインのリストです。 先週末、早々にリッシュブール2004(メオ・カミュゼ家)が、売り切れたので、代打(門田)で、カロン・セギュール 1970年を開けました!。そして、月曜からの目玉のワイン、シャペル シャンベルタン 1973(ルイ トラペ)もあり、今日は2大目玉で、攻めまくります!。 ●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。(土曜日に味見しました!。まだまだ「がっしり」していて、すごく若々しいのです。やはり、昔のポムロールのワインのような「偉大な」味わいがします。現在の「近代的な」カロン・セギュールとは対照的な、威厳のある味わいです)★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥2800 仏・ブルゴーニュ地方です。ルイ・トラペ家は、伝統的な生産者で、昔ながらの作り方をしています。熟成の初期は、現在の若い生産者に比べると、凝縮感が少なく、「薄く」感じるかもしれません。しかし、十二分に熟成を重ねると、シャンベルタンが持つ、本来のコクと柔らかさを、思う存分発揮してくるのです。1973年というヴィンテージは、はっきり言っていい年ではありません。しかし、状態さえ良ければ、このワインは、素晴らしいポテンシャルを発揮してくれるのです。エレヴァージュでは、この生産者の1973年ものの、ラトリシエールシャンベルタンをたくさん開けてきました。そのどれもが、奥行きの深い、見事な味わいだったのです。さて、この「シャペル」の畑は、どのような魅力を見せてくれるでしょう。本当に楽しみです。 120ミリ(70ミリ)◎コトー デュ ラングドック テロワール ド ラ クラープ 2006 (シャトー ダングレ) ¥1600(¥800) 仏・ラングドック・ルーション地方です。先日参加した試飲会で、「あっ、これはいい」 と感じて、早速購入しました。ラングドック地方というと、野性的で、野暮ったいワイン が多いのですが、これは違いました。酸味に透明感があって、伸びやかで、綺麗な 余韻があるのです。後から話を聞くと、1986年から1994年まで「ラフィット」のテクニカ ルディレクターを務めた人が作っているというのではありませんか。この値段で、この 上品さと豊かさ・・・。圧倒的な魅力が、このワインにはあります。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎パイン リッジ メルロー ナパヴァレー クリムゾンクリーク 2006年 ¥2600(¥1300) カリフォルニア・ナパ地区です。ナパのメルローは、やはり一言で言えば、滑らかで甘い、葡萄のジュースを感じるような触感ではないでしょうか。その中でも、いろんなメルローがあって、これは、どこかフランスのサンテミリオンのワインに、憧れているような雰囲気を感じます。豊かで、パワーがありながら、どこか上品さや、赤い果実のニュアンスや、しっかりした「クラシックな」タンニンがあるからです。その「フレンチ風」のメルローの意味合いをぜひ。◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎ニュイ サン ジョルジュ クロ デ ラルロ 1985 (ポール ミセレイ社) ¥4800(¥2400) 仏・ブルゴーニュ地方のネゴシアンです。この「クロ デ ラルロ」の畑は、現在ではドメーヌ ラルロ(Domaine L'Arlot)が単独所有している、有名な畑です。1985年ものは、豊かな甘さに安定感があって、いつでも美味しく飲むことができました。さて、今回はどういう味わいになっているか、本当に楽しみです。◎メイトリアーク 2006(ボンド ヴィニャード) ¥5800(¥2900) カリフォルニア・ナパ地方です。カルトワイン「ハーラン」の兄弟ブランドでもあります。ナパらしい豊かな果実味の中に、とてもジューシーな、汁気を感じるフレッシュな触感。そして酸味がとても綺麗で、上品なニュアンスがあります。しっかりした酸味がありながら、甘さを常に先に感じて、円やかな触感なところがさすがアメリカの思考にあっているな、と思います。◎ジュブレイ シャンベルタン クール ド ロワ 1999(デュガ・ピ家) ¥6600(¥3300) 仏・ブルゴーニュ地方です。アンリ・ジャイエさん亡き後、フィリップ・アンジェル(ルネ・ アンジェルの当主)が亡くなり、ドニ・モルテさんが自殺し、あの偉大なワインを生み出す 人材が、どんどんいなくなってきています。その中で、デュガ・ピ家は、その偉大なワイン を生み出す可能性があるのではないでしょうか。畑仕事を丁寧にやったことが容易に 想像でき、葡萄の一粒一粒が口の中で、鮮やかに「破裂」するのです・・・。開けたては、強烈過ぎて、理解できないかもしれませんが、本来の濃密さと、ピシっ!というフランスワインらしい「尖った、エスプリの効いた刺激」に、きっとすごさをわかってくれると思います。(土曜日の味見しました!。まだまだ強烈すぎる部分はありましたが、奥底からピシッ!と主張するミネラルの鋭さが、やはりこのワインは偉大だと感じさせてくれます。月曜日の段階で、グングンよくなっていくでしょう) ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.24
では、月曜日のデザートワインのリストです。ディケム1977年が、売り切れました!・・・、 と書きましたが、今日セラーを見ると、1杯ぶんだけ、残っていました。それで、今日は、 1982年ものと1977年ものの、両方を飲めますので、飲みたいかたはおっしゃって下さい~。 ★ほのかな甘口◎ブラウネベルガー ユッファー ゾンネンウアー シュペトレーゼ 2005年 (フリッツ ハーグ家) 120ミリ・・・・・¥2200(¥1100) 独・モーゼル地方です。このフリッツ ハーグ家のワインは、キューン!という、一本筋の通った、上品な酸味があって、甘いのですがとても自然で、清らかな余韻があります。「ドイツワインはただ甘いだけ・・・」という間違った認識を持たれている方へ、 無理矢理飲ませたい・・・(卍固めをかけながら)。★貴腐ワイン◎キートリッヒャー グレーフェンベルグ ベーレンアウスレーゼ 1998 (ロバート ヴァイルさん) 50ミリ・・・¥6400(¥3200) 独・ラインガウ地方です。おそらく、世界の貴腐ワインの中で、最高峰の一つではないで しょうか。これほどまでに密度が濃くて、しかも、サラリと喉の中に滑り込んでいく・・・。 このさりげなさ。そして、口に含んだ時の、圧倒的な満足感。この世のものとは思えない ほど、位の高い味わいです。1998年ものは、雨と暑い気候が交互にやってきて、極めて ジューシーな、果汁を感じる年で、その品質の高さは、意外に知られていません(マイケル ブロードベントおじいちゃんは4つ★をつけています) ◎シャトー ディケム 1982年 50ミリ・・・¥6800(¥3400) 仏・ボルドー地方、ソーテルヌ地区です。「世界最高峰の貴腐ワイン」と言われます。ディケムというワインは、毎年味わいが微妙に異なります。貴腐の付き方によって、色の濃淡が決まったり、酸味の質、葡萄の熟し具合によっても、様々な味わいに変わります。1982年ものは、輝くような黄金色で、酸味とタンニンがとても鮮やかで、まだまだフレッシュな蜜のような甘さが、本当に素晴らしいのです。1986年や、1983年1988年、1989年などが、1980年代では有名ですが、この1982年も捨てがたいほどとてもいい出来だったのです。ツルっとした、新鮮な甘さは、まさにディケムらしい官能的な魅力を備えています。◎ゲヴルツトラミネール フスシュタンタム "カンテッサンス" ド グラン ノーブル 2002(ドメーヌ ヴァインバック) 50ミリ・・・¥7200(¥3600) 仏・アルザス地方です。あんまり名前が知られていませんが、これだけ質の高い、 「アルザスらしい」貴腐ワインは、なかなかないのではないでしょうか。キラキラした、黄金の光彩。全てにつやがあって、輝くような余韻は、本当に素晴らしいです。しっかり甘いのですが、飲み込んだあとのチリチリっとした酸味の上品さに、思わず震えてしまいました。これぞ、アルザスワインの真骨頂です。寒い地域の雲の隙間から、差しこむ太陽の光線のように、全てにおいて、求心的な輝きがあるのです。 (アルザス出身のピエール エルメさんのフルーツのパテと、絶対に合います!)★陰干し葡萄の貴腐ワイン◎アマービレ デル チェーレ パッシート ビアンコ デル ヴェネト 1990 (ジョセッペ クインタレッリさん) 60ミリ・・・¥5800(¥2900) 伊・ヴェネト州産です。貴腐ブドウを、さらに陰干しして作るという究極の甘口ワイ ンで、イタリアで最高峰の貴腐ワインと言われています。ジワジワっと、カカオや、 アンズの凝縮した甘さをしっかり感じながら、酸味が柔らかいので、とても上品で、 みずみずしいのです。これは、フランスの貴腐ワインにはない、奥行きと、複雑さ を備えています。このワインが、そんなに有名ではないのが不思議なぐらい、とて も価値の高いワインなのです。★ポートワイン●グラハム トーニー ポート 40年 60ミリ・・・¥2800(¥1400) ポルトガル産です。偉大な蔵の中でも、このグラハムは、最も重厚で、ドスンとした腰の 据えた甘さがあります。そして、大きい樽で、何十年も熟成させたおかげで、豊かさの 背後の、類まれな複雑さ、柔らかな旨みを身に着けています。これこそ、トーニーポート の熟成感で、舌の全面に広がる複雑味は、言いようがないほど素晴らしいのです。●ワレ ヴィンテージ ポート 1970 60ミリ・・・¥3500(¥1800)ポルトガル産です。1970年という年は本当に偉大な年で、タンニンががっしりしていて、酸味の「ピシッ!」とした鮮やかな支えがあり、潜在的に、熟成するポテンシャルを持っているように思います。ワレ社は、奥行きにある甘さと、まるで、シャンベルタンのような鋭い 酸味があって、とてもバランスの良い口当たりをしています。さて、この1970年ものは 私は初めて飲みます。どういう味わいになっているか、本当に楽しみです。(11月1日に味見しました!。やはり、ワレ社はジワっと、舌の中心から甘みが広がる深みを感じます。上品というよりは、退廃的な、レーズンのような甘さなのです。 これから、酸素を含んで、どんどん複雑さを増していくと思います)●キンタ ド ノヴァル 1997 ヴィンテージ 60ミリ・・・¥5500(¥2800) ポルトガル産です。これは、アメリカ人の評論家・パーカーさん100点満点ワイン です。いつも彼の満点ワインを飲んで思うのは、「濃縮ブドウジュース」の味がする、 ということ。つまり、彼の価値基準はそこにしかないように思えます。しかし、これを 飲んで、満足感を得られないことはないような気がします。究極のブドウの甘さ、 そして、凝縮した酸味の鮮やかさ、それらが混ざり合って、球体のようなバランス の良さがあります。キンタ・ド・ノヴァルは、数多くあるポートワインの中でも、最も 酸味が強く、「上品」を言われます。その真髄をぜひ・・・。「濃縮ブドウジュース」のような味わいができるのは、自然条件を考えると奇跡に近い現象です。そういう奇跡を体感できるという意味では、価値が高いと思います。★おすすめブランデー◎フランシス ダローズ 1980(ドメーヌ サントーバン) 30ミリ¥3000(18ミリ¥1500) 仏・アルマニャック地方のブランデーです。この「フランシス ダローズ」さんは、様々な栽培家と契約し、良質のものだけを買い上げ、蒸留、熟成、瓶詰めしています。彼のものは、本当に有名で、フランスの3つ星レストランには、必ず置いてあるそうです。旧来のアルマニャックは、荒々しく、エグミが強く、決して上品とは言えないものばかりでした。しかし、これは、葡萄の扱い方、樽の作り方、蒸留の仕方などなど、全てにおいて、普通では考えられないほど手がかかっていまして、アルマニャックどころか、全てのブランデーのレベルの中でも、最高峰の一つ位置するのではないでしょうか。強烈なのに、どこか繊細で、柔らかさがあるのです。 ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.24
眩しいほどの朝日が、近所の白い壁に反射し、 この西麻布のお店に明るい光を、もたらしてくれます・・・。そんな真冬の土曜日に、皆様いかがお過ごしでしょうか。ところで、昨日はすごーく空いていたのですが、 目玉のワインの「リッシュブール 2004年」(メオ・カミュゼ家)が、すでに売り切れてしまいました・・・。(デュジャックのボンヌマールも、完売しています) せっかく今日を楽しみにして下さっている方へ、本当に申し訳ありません。それで、代打(川藤)で、カロン・セギュール1970年を、開けました!(40ミリ¥2900)。どうかご容赦下さい。また、まだ未定なのですが、4月29日(祝日)にワイン会を開催しようかなと思っています。まだワインを入手していないので、なんとも言えないのですが、「ミュジニー ヴィーユ ヴィーヌ 1955」(ヴォギュエ家)、「シャトー オーブリオン 1953」など、ドドーン!と、開ける予定ですので、どうか楽しみにして下さい。では、今週末以降の、目玉のワインのお知らせです。(リアルタイムの情報は、ツイッターにて伝えています。 ElevageAzabu で検索してみて下さい~)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1月22日(土)から、●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。24日(月)から、★ルイ トラペ家●シャペル シャンベルタン 1973 40ミリ・・・¥280026日(水)から、★ルイ ラトゥール社●シャンベルタン 1990 40ミリ・・・¥340028日(金)から、★ボーマン社●ジュブレイ シャンベルタン 1943 40ミリ・・・¥4400・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎今月末から、伊勢丹さんで、 「サロン ド ショコラ」が始まります~。 さらに、 高島屋さんでもミッシェル・ブランさんなど目白押し。 今年も、「チョコレートを食べまくる会」を開催しますので、 ぜひ楽しみにして下さい。 (40種類ぐらいのチョコレートを、一日で制覇するという、 気合の入った会です) ☆2月11日(金・祝日)に予定しています。 (18時から2時まで)◎USB-DACというものを買いました!。パソコンからインターネットに接続し、これを無線でアンプに飛ばして、 高音質の音楽が聴けるという仕組みです。 これで、今まで聴くことの出来なかった、「CLASSIC FM」(ロンドン)、「RADIO CLASSIC」(パリ)、のラジオを生放送で聴くことができることができます!。この装置を待望して、はや一年近くの月日が経ち、これだけの素晴らしい音質で、楽しめるなんて夢のようです。本当に嬉しくて、この良さをぜひ皆さんも味わって下さい~。(まあ、無理矢理聴かせるだけですが)◎京都のお店、 「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」から、新作が入荷しました!。 http://www.alpb.jp/ 「アマレットと、オレンジの焼き菓子」です。 味見してみました!。 オレンジの光沢のある味わいが、 ツヤツヤしていて、口に含んだときに輝くように美しい・・・。 ベタっ!とした下品な甘さを作るパティシエが多い中、 こんなに軽やかで、「パーン!」とした芳香を表現できるのは、 なかなかないような気がします。 (限定で、あと2個だけあります。どうしても食べたい方は、 連絡を下さい。確保しておきます) また、 ガレットブルトンヌ、ガトー フォマージュも入荷しています!。 (ガトー フォマージュは、木・金・土限定) 「ビシっ!」という、強烈な芳香と、口に含んだときの柔らかさが、 モザイクのように組み合わさっている。 その造形の美しさは、まさに「フランス的」です。 これほど存在感のあるお菓子を作れる人は、東京の中でも、 なかなかいないのではないでしょうか。 (多くの方は、ぼやけた、日本人らしい「調和の取れた味わい」を、 無意識に表現してしまいます・・・) もし東京にお店を出されていたら、あっという間に人気が出て、 私では買えなくなってしまうでしょう。 その貴重な味わい、今のうちに・・・。◎漫画「のだめカンタービレ 24巻」が入荷しました!。 テレビ化、映画化もされているようですが、やはりこのお話の 本領は漫画にあります。 クラシック音楽に詳しい方でも、そうでない方も、 どちらの方も楽しめる「幅広い」作品で、素晴らしいと思います。 漫画喫茶代わりに・・・、自由に手にとって読んで下さい~。◎お店の予約に関して、ややこしいですが説明します。 ○21時までは、あらかじめ予約できます。 ~ゆっくり、お食事とともに、時間を過ごしてほしいですから・・・。 ○21時以降は、直前の予約のみ承ります。 ~いらっしゃる、20~30分前にお電話を下さい。 席が空いていれば、席を確保することができます。 せっかく来て下さったのに、満席だと申し訳ないので・・・。 ○あらかじめ、「このワインがどうしても飲みたい!」、と、ボトルのワイン を指定して下さった場合は、時間帯に関わりなく、予約を承ります。 (前日または、何時間前に抜栓し、状態を整えてから出します)それでは、以下6ページに渡って、今日のリストを記しています。では、よい土曜日をお過ごし下さい。ワインバー エレヴァージュ 吉田 岳史 東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889 ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.22
では、土曜日のお料理のメニューです。(温かい料理、鶏、クジラは一階の「鳥萬み」さんがわざわざ作ってくれています。 味付けも「エレヴァージュ仕立て」に変えています)百合根と三つ葉のかき揚げなど、冬のメニューが加わりました!。★冷たい前菜◎オリーヴ ¥700 (ハーフサイズ・お1人様用)¥400 ~シチリア産の添加物を全く使わない自然な味わい。ソルビン酸など保存料 が入っていないため、「豆を食している」とても素朴な触感です。こういうものこそ、 素材の良さが出ます。◎グリーンサラダ ¥900◎菜の花の辛し浸し ¥700◎サーモンのサラダ ¥1600★温かい前菜 ◎地鶏のスープ(1人用) ¥400~疲れた胃に優しく沁み込んできます。8時間かけて煮込んだとても自然な 味わいです。◎蟹の卵とじ ¥1100◎銀杏を炙ったもの ¥800◎下仁田ネギの塩焼き ¥800◎地鶏の手羽と、野菜のポトフ ¥1000~透明感のある自然な出汁が、とても綺麗で、上質な白ワインと完璧に合います。 エレヴァージュでは、アンリ・ボワイヨさんのワインをお勧めしています。◎出汁巻き卵(利尻昆布を使った、ふんわりした味わい) ¥900 (ハーフサイズ)¥700◎百合根と三つ葉のかき揚げ ¥1000◎出し巻き卵 ¥900 (お一人様用)¥700★珍しい生ハム、いろいろあります。◎サラミ~ミラノ風・ピシっとスパイスが利いていて、都会的な味わい ¥700 ~ナポリ風・トロっと肉の素朴なコクが融合した田舎風な味わい ¥700◎ハモン イベリコ ベジョータのチョリソー ¥900 ~なんと、ベジョータからのチョリソーです!。旨みの広がり方が尋常ではありま せん。チョリソーというと、辛いものを想像されるかもしれませんが、これは全く 辛くありません。肉の複雑な旨みがしっかり凝縮して、おつまみとして最高です。◎プロシュート ディ パルマ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~肉厚の、トロっとしたコクのある旨みは、もうたまりません・・・。ハーフサイズ ではなく、フルサイズで召し上がることをお勧めします。その大きさと、肉厚の 迫力に、きっとびっくりされることでしょう。◎プロシュート ディ サン・ダニエーレ ¥1300 (ハーフサイズ) ¥700 ~15か月熟成です。「パルマ産」よりも上質とされ、ふわふわの、綿のような柔らかい触感は、もう一度味わうと病み付きになります。◎ハモン セラーノ アルティザン ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~黒豚と白豚のあいの子です。旨みの厚みと、柔らかい脂身の組み合わせ が見事に溶け合っていて、寄り添うように美しいのです。14か月熟成。◎ハモン セラーノ トレヴェレズ ¥1300 (ハーフサイズ)¥700 ~スペイン・グラナダ近郊のトレヴェレス地区産です。標高1500メートルで、 かなり乾燥している村のようです。そのため、ハムの名産地として有名で、 綺麗に筋が入った脂身は、まるで松坂牛のように滑らかで、上品・・・。 23ヵ月熟成。◎ハモン イベリコ レセボ ¥2500 (ハーフサイズ)¥1300 ~サラマンカ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリを食べて、大きくなりきれ なかったものは、飼料を食べて体重が増えたものになり、「レセボ」と分類され ます。ベジョータのものとは異なり、ドングリのナッツ系のコクと、脂身のしっかり した豊かさが混じり合って、非常に食べ応えのある、完成度の高い味わいに 仕上がっています。24か月熟成。 ◎ハモン イベリコ ベジョータ ¥2800 (ハーフサイズ)¥1400~サラマンサ地方、ギフエロ地区のものです。ドングリだけを食べて、丸丸太った イベリコハムの最高峰です。38か月熟成という、極めて長い時間をかけて、 この上ない複雑さを身に着けます。上記の生ハムは、真空パックではなく、発注してから切り分けられるために、塩気がきつくなく、とても自然な肉の旨みが感じられます。マグロと一緒で、購入してから、少し時間が経った方が、どんどん複雑になってきて、味わいの立体感と奥行きが出るようです。★パテ・サラミなど・・・。◎パテ ド カンパーニュ(豚のパテ)パンがついています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500 ◎パテ ド フォア(レバー ペースト) ~これも、パンがついています。塩加減と、レバーの柔らかさが 絶妙に絡み合っています。 ¥1000 (ハーフサイズ・お一人様用) ¥500◎コッパ ディ パルマ ¥900~肩ロースの生ハム、大理石のような霜降り模様で、脂身が口の中でしっかり 溶けて、肉の旨みと融合します。◎生ハム・サラミ等盛り合わせ ¥2400 (お一人様用) ¥1200 ~その日の熟成状態のいいものを、優先的に揃えて、組み合わせています。 量が多く、いろいろ楽しめるので、かなりお得です。◎シャルキュトリ盛り合わせ ¥2200 パテ・レバーペースト、サラミ、生ハムにパンが付きます。以前よりもグレードが あがって、かなり食べごたえのある内容となっています。★チーズなど・・・。◎チーズ盛り合わせ ¥1600★くじら料理◎くじらのカルパッショ ¥1600 ~鹿肉と非常に良く似ています。脂身が少なく、しっとりと喉の奥まで滑り込んで いく質感はもう素晴らしいです。エレヴァージュでは、シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006年(アンドレ ブリュネルさん)をお勧めしています。◎クジラのベーコン ¥1400 ~ねっとりとした旨みがたまりません。★焼き鳥など肉料理◎焼き鶏の盛り合わせ ¥1600 ~いろんな部位が乗っていて、ちょこちょこつまめます。腿、砂肝、副腎、ハツ、 レバーに分かれています。特に肥内系の鶏は、身が非常に締まっていて、コリコリした感触が・・・。◎地鶏のつくね (塩のみ) ¥1200 (卵黄、タレ付き) ¥1300◎地鶏の唐揚げ ¥1200 ~鶏屋さんの唐揚げは、やはりモノが違います。 ★ご飯系の〆のお料理◎親子丼 ¥1100 ~人気のメニューです。リゾットのようなお皿で出しますので、取り分けられます。 黒七味をかけて、鶏の柔らかな甘さと、スパイスの辛さが相乗します。◎地鶏の雑炊 ¥900◎鶏のお茶漬け(梅茶漬け、海苔茶漬けもできます) ¥1100★デザート的なもの◎ガトー フォマージュ(木・金・土限定) ¥800◎マロンの焼き菓子 ¥400◎ガレット ブルトンヌ ¥400(上記の3つは、京都の「アトリエ ラ パージュ ブランシュ」さんから、 わざわざ送ってもらっています)◎ピエール エルメのパート ド フリュイ ¥600 ~パッションフルーツとオレンジを凝縮したパテです。ドライフルーツを上品に 強烈にしたよう。◎ピエール エルメのチョコレート ~CHUAO(幻の谷、チュアオからのとても希少な逸品です)¥700 ~MADAGASCAR(乾いた柑橘系と、ナッツの皮のようなニュアンスがピ シっと鮮やか)¥600◎ピエール マルコリーニのチョコレート ~メキシコ、グランクリュ リミティッド エディション ¥800 (メキシコの偉大な畑からの限定版です。鮮やかで、輝くような酸味が、 この上なく上品で、本当に素晴らしいです) ~ピュア オリジーヌ マダガスカル ¥800 (マダガスカル産を使って、ピシっ!と、乾いた柑橘系の鮮やかさや、 ナッツを砕いた瞬間のような香ばしい堅さが、見事に融合しています)以上です。料理のメニューはたびたび変わりますので、また頻繁に見ていて下さい~。ワインバー エレヴァージュ 店主
2011.01.22
では、土曜日の白ワインのリストです。★シャンパン◎ピエール ペテルス キュベ ド レゼルヴ ブラン ド ブラン NV ¥2400(¥1200) 仏・シャンパーニュ地方の小規模経営の生産者(レコルタン・マニピュラン)です。サロンと同じ「メニル・シュール・オジェ村」から作られ、その切れ味鋭いシャルドネから、目の覚めるような鮮やかな味わいを生み出しています。昨年も数多くのシャンパンを飲みましたが、この生産者の魅力は、これからどんどん知られていくようになるでしょう。★白ワイン 120ミリ(70ミリ) ◎サン ヴェラン テール ノワール 2008(ドメーヌ デュー ロッシュ) ¥1800(¥900)仏・ブルゴーニュ地方です。この「ドゥー ロッシュ家」のワインは、昔からずっと仕入れたかったワインでした。果実味の凝縮感が素晴らしく、そのポテンシャルを綺麗に発揮している、優れた生産者だからです。この2008年ものは、「テール ノワール」(黒い土壌)の名の如く、土の養分をしっかり感じ、厚みのあるコクがあって「黒い味わい」がするほど濃密なのです。サン・ヴェランという地域から、ここまでやるか!、とびっくるするほどの完成度の高さです。これは、エレヴァージュのハウスワインに決定!です。◎シャブリ グランクリュ ヴァルミュール 2008 (ウィリアム フェーヴル社の自社畑・ドメーヌもの) ¥3200(¥1600) 仏・ブルゴーニュ地方です。ミネラルが「パキーン」としている2008年、さて、シャブリ地区はどうだったかというと、そのミネラルの堅さの中に、「ふくよかさ」があって、とても良いのです。このブーグロの畑は、金属的な堅さの中にも、フワっとした優しさを兼ね備えているので、ワインとしてとても心地良い味わいになっています。2008年ものは、注目すべき年かもしれません。特に、これほどレベルが高い特級畑のものを味わうと、ブレが少なく、安定感があります。(昨日まで「ブーグロ」の畑を出していたのですが、今日から「ヴァルミュール」を開けます。土の柔らかい要素のある「ブーグロ」とは異なり、キーン!と金属的なミネラルの鋭さが際立っています。この「シュパーン!」という鮮やかさがこの畑の個性でしょう。その透明感のある色彩が、フランス人評論家が3つ星をつける理由があるのでしょう)◎ピュリニー モンラッシェ レ ペリエール 2007 (アンリ ボワイヨ社の自社畑) ¥4200(¥2100) 仏・ブルゴーニュ地方です。ずっとアンリ・ボワイヨ社のワインをハウスワインで扱っ ているのは理由があります。酸味が優しく、丸く、とても上品だからです。その透明感 の中から、畑の個性がしっかり感じられ、とても好ましい味わいなのです。この2007 年ものは、彼らの単独所有の畑で、ビシッ!とした筋の通った骨格の中に、深く、凝 縮した果実味が詰まっています。このクラスになると、やはい偉大なブルゴーニュの ワインのレベルだな~と、実感します。 (2007年ものは、やはり2004年ものに似ている部分があるように思います。 ミネラルの鋭さがとても美しく、酸味の質が高いのです。2006年よりも、完成 度が高いワインになるかもしれません。アメリカ系評論家は、2006年を高く評 価しますが、私は断然2007年を推します) (野菜と手羽先のポトフと一緒に、出汁の透明感と、滑らかなこのワインが相乗します)◎ムルソー オスピス ド ボーヌ "キュベ ジャン アンブロ" 1988 (ポール ミセリ家) ¥5800(¥2900) 仏・ブルゴーニュ地方です。これは、典型的なムルソーです。樽の熟成期間が 長く、しっかり酸素と接触したおかげで、まるでナッツを思わせるようなタンパク質系の旨みと、柔らかく、滑らかなコクを身に着けています。20年以上熟成しているおかげで、かなり複雑な旨みがあって、綺麗なアミノ酸が、熟成した生ハムにとても良く合うでしょう。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます
2011.01.22
では、土曜日の日本酒のリストです。大晦日に、黒龍「石田屋」「二左衛門」を売りはじめたのですが、開けて1か月経っても、まだまだ堅くて、美味しくなるまでもっと時間がかかるので、封印します・・・。あと、3週間はかかりそうな気がします。仕入れて、 他に「封印」しているお酒は、★純米大吟醸 山廃、★義侠「純米大吟醸 慶」◎凱陣 純米吟醸 うすにごり生酒 H22BY◎義侠 山田錦 純米生原酒 おりがらみ H22BY ◎鍋島 純米吟醸中汲み無ろ過生酒 H22BY ◎磯自慢 しぼりたて吟醸生原酒 H22BY ◎蓬莱 特別純米槽場直詰無ろ過生原酒 H22BY◎蓬莱 特別純米 ひやおろし H21BY ◎明境止水 プラチナ 純米大吟醸 氷温熟成 1本◎梵 超吟(純米大吟醸 精米21%) H22BY(あと7~8本あったような気がします・・・あっ、諏訪泉も) まだまだ堅いので、もう少し時間を下さい~。 120ミリ(70ミリ)★日本酒◎〆張鶴 しぼりたて原酒 生酒(2010年 BY) ¥1000(¥500) 新潟県産です。この蔵は、新潟のお酒なのに、どことなく、加賀の酒のようにきらびやか で、上品な部分を身につけているように思われるのは、気のせいでしょうか。口に含むと ジワっと重みを感じるのですが、キラキラと輝くような上品な酸味が素晴らしいのです。 この新酒は、わずか1週間前に絞られ、原酒のため度数が20度!もあります。しかし、 お酒に余計なストレスがかかっていないため、すぐに飲んで美味しさを感じるほど、もっち と、優しく、自然な触感なのです。一度、この新酒のパワーと、〆張鶴のきらびやかな 気高さを同時に味わってみて下さい~。◎緑川 "緑" 雪洞貯蔵 純米吟醸 ¥1200(¥600) 新潟県産です。新酒を絞った後、雪が解け終わる初夏まで半年間雪洞で寝かせた ものです。貯蔵前に[火入れ」をして、半年間寝かせるというのは「ひやおろし」に近い のではないか、と思います。緑川は、米の純粋な、キラキラしたパワーを感じながら、とても繊細な部分もあるというお酒です。これを飲むたびに、「あー、質が高い、いいお 酒だ」と感じるのです。過ぎゆく夏を感じながら、ひんやりした触感のこのお酒を味わう ・・・まさにひやおろしの醍醐味です。 (11月1日の段階で、少し米の甘さが落ち着いて、辛くなってきました。このタンニンが 和らいでくれれば、次の段階で、甘さの広がりが出てきて、さらに美味しくなるような気が します。ひとまず、寝ている段階かもしれません)◎亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒 おりがらみ 線状心白米(強力) (2009 BY) ¥1200(¥600) 広島県産です。以前「凱陣」にいた杜氏の西垣さん親子が、この蔵に移籍して作っています。 開けてすぐの段階では、あまりにも堅かったので、3か月放置(プレイ)しました。そうすると、自然に、奥の方から旨みと、円やかな甘さが出てきてバランスが良くなってきました。この蔵のポテンシャルは、本当に凄いです。余韻の途方もない長さと、味わいの太さは、他に比類するものは少ないのではないでしょうか。今お燗を研究中で、もうすぐお燗で出せるようになると思います。「ぬる燗」にすると、この旨みが幾層も広がり、複雑さが何倍も拡大するでしょう。少しだけ待って下さい。(もちろん、11度で味わっても十分美味しいです)(11月1日の段階で。米の奥の方から、腰の入った旨みが、どんどん湧いてきています!。 やはり、開けたてよりも、今の方が格段に複雑さがあります) ◎獺祭 純米大吟醸 槽場直詰め 無ろ過生原酒(2010 BY) ¥1200(¥600) 山口県産です。獺祭というと、ただクリアーで、すっきりした味わいの、個性のないお酒と想像 されるかもしれません。特に、最近どんどん個性的で、複雑な味わいを持った蔵が増えて、お客 さんも、ワインの複雑さに慣れてしまっているため、なおさらそう思うかもしれません。しかし、 この槽場直詰めは、獺祭の真の力が出ていると思います。正直言いまして、感動しました。 とてもクリアーな味わいの中に、ミネラルの細かい粒子が輝き、余韻までとてつもない上品さ で抜けていく・・・。純粋なのに、決して軟弱ではありません。シャンボール・ミュジニー村の、 「アムルーズ畑」のワインのように、その芯の強い輝きは、なかなか出せるものではありません。 獺祭が、ここまでやるのか!と、きっと驚かれるのではないでしょうか。 (注・開けてすぐの段階では、アルコールが強すぎて、少し個性に欠ける部分がありました。 しかし、開けて、日本酒用のゆるい栓を、ワインのコルク栓に換え、パラフィルムで厳重に巻いて、 5度の冷蔵庫の奥に、きちんとしまっておきました。一か月ぐらい放置していると、どんどん 旨みと、ミネラルの綺麗さが、まるでパノラマのように広がってきたのです。開けてすぐに 飲みきってしまったら、ここまでの味わいは出なかったに違いありません。保存を丁寧に行えば、 隠されたこの蔵のポテンシャルを、思う存分発揮することができると思います)◎綿屋 純米吟醸 中取り "赤壁雄町" 生原酒 ¥1500(¥800) 精米50%(2008 BY) 宮城県産です。「綿のように、ふわふわしたお酒を作るのが目標です」と、作り手の方が いつもおっしゃっています。たしかに、口に含んだときに感じる、独特のフワフワ感と、しっとり した口当たりは、まさにこの蔵ならでは、と思います。キリッとした爽快感と、触感の柔らかさ は、この秋にふさわしい一品ではないでしょうか。 そして、このお酒のポテンシャルは凄まじい ものがあって、何カ月もかけて、グングン旨みを増していきます。そのプロセスも非常に楽しみ。 (11月1日の段階で、雄町の「青臭い、ハーブのような感じ」が徐々にほぐれてきて、その 米の奥から、熟したタンニンのようなものが出て来て、美味しくなってきています。やはり、 雄町はポテンシャルがありますね。これから、どんどん美味しさが広がって、複雑な旨みが どんどん出てくるのではないでしょうか。前回の瓶はそうでした)。◎菊姫 大吟醸 生原酒"荒走り" (2009BY) ¥3200(¥1600) 石川県産です。いつも加賀のお酒を飲んで思うのは、キラキラした多彩な色合いが、日本酒にも 織り込まれているということです。それは、加賀友禅のように、きらびやかで、派手で、でもすごく 上品な色彩なのです。これはおそらく、京都の影響を文化的に受けていることから、きているのでしょう。特にこの菊姫は、最も華やかで、私が最初に好きになった日本酒の一つです。やはり、この蔵は、特別な存在だと思います。飲んだ瞬間の、煌きが違います。◎田酒 純米大吟醸 "斗壜取り"(2009 BY) ¥3200(¥1600) 青森県産です。田酒は、非常に控えめで、滑らかな味わいなので、今まで「物足りないな~」と 感じることが、多かったように思います(でも、お燗したら、おでんに合いそう)。しかし、この"斗壜 取り"を飲んでみて、認識が変わりました。しっとりした触感の中から、ふくらみのある甘さが出て きて、本当に素晴らしい味わいだったのです。それ以来、昨年入荷して、すぐに売り切れ、ずっと「欲しい!、欲しい!」と思っていて、今回ようやく今年のものが手に入れることが出来ました!。「田酒」の最高峰のお酒、これこそ彼らの真髄ではないでしょうか。優しさだけではなく、奥に秘められた強さを感じます。ブラボー!。(おそらく、黒龍「石田屋」よりも極端に数が少なく、入手困難です。これほど貴重なものは、なかなか飲めません!)◎葱誉 生もと仕込み 純米大吟醸 原酒(2008 BY) ¥3600(¥1800) 栃木県産です。生もとの旨みを、最大限まで発揮している、日本酒としては異例と言えるほど、奥行きと深みがあり、とても複雑です。どこかカカオのような香ばしさと、カラメルのような甘さが混じり合って、日本酒という器の中でも、ここまで深いものは、なかなかないのではないでしょうか。グラスに注いで、置いておくと、味わいがグングン変わって、多彩な色合いを思う存分楽しめます。どちらかと言うと、のんべえ向きの、クセの強い味わい。ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.22
では、土曜日の赤ワインのリストです。 メオ・カミュゼ リッシュブール 2004年、 ボンヌ マール 2004年(デュジャック家)、両方とも、売り切れました・・・すいません。代打(立浪)で、カロン・セギュールの1970年を開けます~。 ●カロン セギュール 1970 40ミリ・・・¥2900 仏・ボルドー地方です。1970年もののボルドーは、タンニンがありながら 柔らかく、「フルーツ」の甘さを素直に感じます。巨大な構造の「シャトー ラトゥール1970年」が、ずっと長い間、熟した甘さがあって美味しかったの を思えば、この蔵のワインも同じような共通点があります。特にこの時代 は、まるでポムロールのようなメルロー的な魅力があり、どっしりしたボディ が、熟成によってどういう個性が出ているか、本当に楽しみです。1970年 以前のカロン・セギュールが、「ペトリュスなどポムロールのワインに似ている」 という人がいますが、私にはその気持ちがよくわかるような気がします。 120ミリ(70ミリ)★レオン バラル家 ●フォージェール キュベ ジャディス 2007 ¥1800(¥900) 仏・ラングドック・ルーション地方です。レオン・バラルと言えばこの地域の「鬼才」と いうべき存在で、これほどまで複雑で、葡萄の凝縮感のあるワインは、フランス全土 を探しても、なかなか見当たりません。強烈な「土っぽい香り」の中に、ガリッグの ようなハーブが混じったような個性的な要素、そして、花崗岩や、深い石灰質のキメ の細かい香りが、重層的に上がってきます。この迫力と、複雑な奥行きは、もうさすが としか言いようがありません。ラングドックではゴービー社の「ムンタダ」と双壁をなす のではないでしょうか。◎シャトーヌフ デュ パプ レ カイユ 2006(アンドレ ブリュネル家) ¥2000(¥1000) ~仏・ローヌ地方です。これほど美しくて、伸びやかな酸味をもったシャトーヌフ・デュ・パプ は、他にあるでしょうか。この地域のワインは、もともとは、荒々しくて、強引で、野生的す ぎる傾向がありました。しかし、最近の生産者は、ブルゴーニュの作り手が持つ美しい酸味 を自分のものに取り入れようとしています。その結果、熟成の初期でも比較的美味しく、 さらに、極めて長期間、「美味しいまま」熟成する能力を身に着けたのです。 (クジラのカルパッチョと、絶妙に合います。スパイシーな赤ワインと、生姜醤油の鮮やかな 辛さが相乗し、肉の旨みが柔らかく出てきて、最高の調和が生まれます)◎パイン リッジ メルロー ナパヴァレー クリムゾンクリーク 2006年 ¥2600(¥1300) カリフォルニア・ナパ地区です。ナパのメルローは、やはり一言で言えば、滑らかで甘い、葡萄のジュースを感じるような触感ではないでしょうか。その中でも、いろんなメルローがあって、これは、どこかフランスのサンテミリオンのワインに、憧れているような雰囲気を感じます。豊かで、パワーがありながら、どこか上品さや、赤い果実のニュアンスや、しっかりした「クラシックな」タンニンがあるからです。その「フレンチ風」のメルローの意味合いをぜひ。◎ヴォルネイ 2004年 ¥3200(¥1600) (ミッシェル ラファルジュ家) 仏・ブルゴーニュ地方です。2004年のブルゴーニュは、本当に素晴らしいのです。 酸味とミネラルが美しく、今飲んでも伸びやかで美味しく、十分熟成しても、この気高 さはずっと続くでしょう。アメリカメディアは、この2004年という年を散々にけなして いますが、それはブルゴーニュの本当の良さを知らないからだと、私は思います。 ただ甘くて、葡萄ジュースのようなこってりした年しか評価しない評論家を信じるのか、 実際に味わって、こんなに素晴らしい2004年を飲んで信じるか、どちらかでしょう。 (とても質が高く、好評なのですでに6本目に突入です~)◎メイトリアーク 2006(ボンド ヴィニャード) ¥5800(¥2900) カリフォルニア・ナパ地方です。カルトワイン「ハーラン」の兄弟ブランドでもあります。ナパらしい豊かな果実味の中に、とてもジューシーな、汁気を感じるフレッシュな触感。そして酸味がとても綺麗で、上品なニュアンスがあります。しっかりした酸味がありながら、甘さを常に先に感じて、円やかな触感なところがさすがアメリカの思考にあっているな、と思います。◎モンテリー レ デュレス 1996 (コント ラフォン家) ¥5500(¥2800) 仏・ブルゴーニュ地方です。白ワインの「大御所」で有名ですが、赤ワインもガッシリ した構造のものを作ります。1996年ものは、ミネラルの粒子が「キューン」と引き締 まり、とても美しい、強烈なピノノワールになりました。色が濃くて、余韻まで綺麗な 酸味が続く・・・。がっしりした豊かさと、ブルゴーニュの上品さが融合した素晴らしい 味わいになっています。(金曜日に味見しています。キューン!という一本筋の通った、ミネラルの美しさが、1996年らしく、気高い味わいとなっています。まるで、シャンボールミュジニー村のアムルーズ畑のような芯の強い味わいが、開けて2日目の土曜日、どうなっているか、本当に楽しみです)ワインバー エレヴァージュ東京都港区西麻布4-2-13 八幡ビル 2F TEL(FAX)03-6419-3889ノーチャージ 営業時間:19時~4時まで。(終日、禁煙です。21時までは予約を承ります)日曜日と祝日は、休ませていただきます。
2011.01.22
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