我が家の狭い庭に”松を植えると良い”と何度も言っていたおやじも亡くなって早や24年が経ちます。明治40年生まれの硬物は、家相や墓相に凝っていて色々研究していたようです。
先祖代々の墓石を「五輪塔」型のものにしたのは、おやじの亡くなる前の指示だったようだ。かなり古くなった変哲のない墓石がどうしても気になっていて、自分が入る時には「五輪塔」型のものに替えたいと目論んでいたらしい。
先日その墓参りに入って来た。
亡くなる時に新しくなったその珍しい墓石は、青色の文字が彫り込んである。
この青い色の意味がよく分からず、周りを見回してもそんな色のものはなく残された身内のものは皆少々困惑している。
「五輪塔」は供養塔ともいい、古いお墓を整理しまとめて合祀(ごうし)墓にする場合に用いられ、石碑(墓石)と並べて建立される。浄土真宗では用いないらしい。
参考写真 右側が「五輪塔」
ここの正面に書いてある梵字は「五大種字」と言って、宇宙を構成する五つの要素(物質)を表しています。
上
空(キャ) 団形または宝珠形・・・・・・・虚空の意
風 (カ) 半月形・・・・・・・・・・・・因の意
火 (ラ) 三角形・・・・・・・・・・・・塵染の意
水 (バ) 円形・・・・・・・・・・・・・語言の意
地 (ア) 正方形・・・・・・・・・・・・本不生の意
下
「五大種字」は胎蔵界の大日如来を五つの梵字で表わした「真言」でもあります。
宮本武蔵が書いた「五輪の書」は、この五大の要素の五字をそれぞれの章の表題にしています。
私の作品の中に、これをローケツ染めで作品に仕上げたものが有ります。
「五大種字」
麻100% サイズ30×100cm
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