歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2010.11.29
XML
テーマ: 短歌(1718)
カテゴリ: 游歌

短日 (みじかび) の早や暮れゆきて
            やんわりとクラリネットのジャズを響かせ




 クラリネットの音はどこか物悲しい。
 ニューオリンズ・ジャズからスウィングにかけて花形だったクラリネットは、今や凋落の一途で演奏する人もいなくなってしまった。

 モダンジャズの華やかな音の饗宴について行けず、ビバップ時代に辛うじて残っていた名手も、追従するものがなくなって、とうとうクラリネットの奏者は絶えてしまった。

 日本人では鈴木章治の 「すずかけの道」 の大ヒットで、クラリネトのジャズと言えばこの人の名前が浮かぶ人も多いでしょう。
 また、白髪で洒脱な語り口でも人気のあった北村英冶のクラリネット・ジャズも定評があり、TVにもよく出ていました。


 私の好きなジャズ・クラリネット奏者は、隠れた名手といわれる「トニー・スコット」。久し振りに聴きたくなって、LPに針を落とした。

 ベニーグッドマンなどの演奏とは一線を画し、クールな音色とフレージング追っていた他の奏者とは全く違う。チャーリー・パーカーの影響を受けたヴァイタルな演奏スタイルは、例外的な稀有な存在だ。

 「私にとって、チャーリー・パーカーは神のような存在です。」「私は、どこへ行っても、演奏する前にチャーリー・パーカーのことを語り、そして彼に捧げるブルースを吹きます。」




 ズバリ「TONY SCOTT QUARTET」というタイトルのアルバム。
 ’53年の絶頂期の躍動感に溢れた演奏は、当時の最もエクサイティングなアドリブ・プレーヤーとしての真骨頂が収められている。

 1921年、ニュージャージー州モリスタウン生まれ。2007年85歳で亡くなった。世界各地で活動し、日本でも多くの演奏家と共演、禅をテーマに日本の尺八演奏家、山本邦山氏と共演したレコードを出したりし、日本に住んでいた(1960年~65年)事もある。

 春には聞きたいと思わないクラリネット・ジャズ。その音色は秋にこそ相応しい。


「日歌」が千首を超えたのを機に 「游歌」 とタイトルを変えて、
2009年2月中旬より再スタートすることにしました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2020.02.13 11:28:04
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

sunkyu

sunkyu

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

「アーカイブ」
◎ Ⅰ  短歌
◎ Ⅱ  知っていて損はない話  健康と生活編
◎ Ⅲ 興味深いこと
◎ Ⅳ 興味深いこと パート2
◎ Ⅴ  自然界 地球 異常気象など

コメント新着

sunkyu @ Re[1]:〇☆〇台所で染色作業(10/26) やすじ2004さんへ  いつも訪問ありがとう…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: