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手持ちに曙光電子の845(勿論中古)があります。特に凄く欲しかった訳でもないですが、845ってどんな真空管かなと思って。中古の1万円台なら買ってもいいかなと。これは金属プレートの物です。規格は真空管(Electron tube) 規格表データベースの845規格表を参照下さい。etracerで特性を測定します。1本目Ep=700VでEg=-90.0Vのとき、Ip=98.84mArp=1574Ωgm=3100μSμ=4.9V/V2.本目Ep=700VでEg=-90.0Vのとき、Ip=96.67mArp=1621Ωgm=3095μSμ=5.0V/V845は5~600V程度でも5kΩのトランスを使って十分なパワーが出ます。(少なくとも93~95dBくらいの能率のスピーカーを狭い7畳半の部屋で聴く私には十分です)ネットを調べても低電圧仕様で自作されて楽しんでおられる方も多いです。パワーを求めず安価にシンプルに845を楽しみたいという考えであれば、低電圧で楽しむのは断然アリですね!!バイアスの深い球なので、小出力設計でもそれなりに振ってあげる必要がありそうで、そのあたりの多少の工夫は必要です。
Jan 25, 2023
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先日紹介した5T20(250TL)と同じオーナーから譲っていただいた東芝の5T30(450TL)ですが、さっそくetracerで測ってみることにしました。規格は真空管(Electron tube) 規格表データベースの250TLの資料が参考になります。フィラメントは7.5V12Aです。めっちゃ明るい!フィラメントは縦に数本通っています。【1本目】(No.25146)Ep=700VでEg=+10Vのとき、Ip=103.31mAIg=3.19mArp=5654Ωgm=2952μSμ=16.7V/V【2本目】(No.25170)Ep=700VでEg=+10Vのとき、Ip=104.98mAIg=3.19mArp=5554Ωgm=2966μSμ=16.5V/Vこちらも250TL同様に、400V程度の低電圧なら2.5kΩ程度のトランスに150mAほど流す運用で音が出そうです。600Vなら120mAで3.5kΩのトランスにすると、もっとパワーが出ます。rpは5.5kΩありますのでNFBは必要かと思いますが、実験で鳴らすならNFBなしでも大丈夫かなと思います。実は、以前メルカリで入手した5T31(450TH)がありまして、規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースの250THの資料450THは450TLのハイμ管です。それ以外の規格は基本的に同じです。なので、見た目も同じです。グリッドは、5T30(450TL)より目がこまかいような気がします。このグリッドの粗さでμを決定しているようですね。【1本目】(No.71020)Ep=700VでEg=+12Vのとき、Ip=100.77mAIg=7.31mArp=7009Ωgm=4652μSμ=32.6V/V【2本目】(No.71012)Ep=700VでEg=+12.5Vのとき、Ip=80.95mAIg=7.3mArp=10425Ωgm=3338μSμ=34.8V/Vちょっとお疲れの様子でしょうか。まぁ、個人が実験アンプで遊ぶには全く問題ありません。5T31(450TH)に関しては、JH2CLVの5T31/450THの考察記事が参考になります実は、手元に7T40(1000T)がありますので、近々紹介したいと思います。
Oct 24, 2022
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以前、AT20という真空管という記事を書きましたが、その続編です。実はまたAT20を買ってしまいました。(随分前に買ったのですが...)COSSORのAT20(細管)とSTCのAT20(フィラメント3点吊り)です。COSSOR細管はF410のようにプレート両側を押さえるような形の支柱になっています。AT20ではオーソドックスな2点吊り。STCのフィラメント3点吊りは太い針金の支柱でプレートを支えています。フィラメントの折り返しは1つ多く、3点吊りです。etracerで特性をみましょう。今回もEf=6.0Vと5.7V、Ep=480VでIp35mA流れるところで測定します。【細管1本目】Ef=6.0V, If=1.12AEp=480VでEg=-28.8Vのとき、Ip=35.34mArp=3339Ωgm=2977μSμ=9.9V/VEf=5.7V, If=1.10AEp=480VでEg=-27.2Vのとき、Ip=35.43mArp=3679Ωgm=2572μSμ=9.5V/V【細管2本目】Ef=6.0V, If=1.15AEp=480VでEg=-25.5Vのとき、Ip=35.12mArp=3899Ωgm=2599μSμ=10.1V/VEf=5.7V, If=1.11AEp=480VでEg=-23.8Vのとき、Ip=35.25mArp=4013Ωgm=2300μSμ=9.7V/V【三点吊り1本目】Ef=6.0V, If=0.99AEp=480VでEg=-30.1Vのとき、Ip=35.20mArp=2565Ωgm=4160μSμ=10.6V/VEf=5.7V, If=0.96AEp=480VでEg=-30.0Vのとき、Ip=35.00mArp=2574Ωgm=4121μSμ=10.6V/Vエミッションが高すぎる(強すぎる)印象です。たまにこういう高圧側でIpカーブの持ち上がる球を見かけます。構造上の問題でしょうか...?念のためEf=4.8VでのIpカーブを載せておきます。【三点吊り2本目】Ef=6.0V, If=0.99AEp=480VでEg=-28.3Vのとき、Ip=35.00mArp=2731Ωgm=3957μSμ=10.9V/VEf=5.7V, If=0.96AEp=480VでEg=-28.3Vのとき、Ip=35.09mArp=2739Ωgm=3994μSμ=10.9V/VこちらもEf=4.8Vと4.0VのIpカーブをとってみます。今回はAT20という真空管という記事の続編として2種類のAT20を紹介しましたが、古い真空管はどれだけ使われているかわかりませんし、使われていなくても多かれ少なかれ劣化もあります。正確なデータどりは不可能ですが、なんとなく傾向はつかめると思います。STCの3点吊は、5Vのほうが都合が良さそうな印象を受けました。あまりフィラメント電圧を低くしてエミッションを抑えすぎても良くないのですが、Ipカーブが弛まない程度であれば良いのでは?とも思います。(さすがに4Vは低すぎる印象です)
Jun 19, 2023
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手持ちにRAYTHEONとHYTRONの837という真空管があります。RK-25をひとまわり大きくしたようなプレートに12Vのダブルヒーターです。プレート損失は12Wと、RK-25より2W程度アップしています。規格はこれです→真空管(Electron tube) 規格表データベース「837 」アンプの制作記事もあります。送信管837シングルアンプ(M.Iの趣味の部屋)etracerで三結特性を見てみましょう。rpは1.8~2kΩくらいです。5~7KΩくらいのトランスで良さそうですね。ヒーター12.6Vは、6.3Vの巻線を直列にすれば大丈夫そうです。
Aug 10, 2022
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MARCONIのDET10という真空管を紹介します。DET10とプリント。黒いコーティングがされたプレート。フィラメントは1点吊り。トリタン6V1Aの輝き。etracerで特性を測定しましょう。550Vで15mA流れるところで見ます。【1本目】Ep=550VEg=-10.3VIp=15.02mArp=13533Ωgm=1415μSμ=19.1V/V【2本目】Ep=550VEg=-13.9VIp=15.01mArp=11746Ωgm=1590μSμ=18.7V/V2本の特性はバラついています。古典管なので、まともに通電動作するだけで奇跡です。1本目はエミッションが低目ですが、Ipカーブはタレていませんので合格。特性は...rpが猛烈に高いです。Epが低いと出力が全く取れません。Ep=550V、Eg=-10.3V、Ip=15mAで20kΩ(ロードラインは立て気味)のトランスを使って0.5~0.6Wです。規格ギリギリの高圧でないと出力がとれないので、これは「気難しい真空管」のカテゴリに入るかな...。宰府の梅田より「DET10シングルアンプ検討(1)」で紹介されるようにパラシングル動作にするのは実用重視で良いですね。
Nov 15, 2023
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Lewis and Kaufmanの4E27という真空管を紹介します。JA2DHC/JA1CTY「回路シミュレーターによる4E27三結シングルアンプの基本設計」によりますと、三結にすると845に似た特性と書かれています。これは期待出来ます。トップは何やら黄緑色のガラスですが、これは金属と熱膨張差の少ないといわれるウランガラスです。紫外線を当てると結構ハッキリと色が出ます。発熱の大きい送信管の引出し線によく使われているようです。Heintz and Kaufmanに関しては、Radiomuseumの記事とEngineering and Technology History Wikiの記事が参考になると思います。etracerで三結特性を測定しましょう。...と、その前に、この手の送信管は寝ていると真空度が微妙に悪化する個体が多いので、「時間をかけてゆっくりとフィラメント電圧を上げて行き、etracerで低い電圧のIp測定を何度か繰り返しながら徐々にEpを上げて行き、長期間寝ていた真空管の目を覚ましてあげる」という感じです。いきなり高圧をかけると放電する恐れがあります。(送信管の放電動画は本当に心臓に悪いですよね...)フィラメントを点灯しても奥まで見えません。Valve's worldの記事を参考に、とりあえず480V程度で。そして電流は120mAたっぷり流す感じで。(もっと高電圧でも良さそうかもしれませんが、とりあえず今回はこの数値で)【1本目】JAN-4E27Ef=5.0V, If=6.98AEp=480VEg1=36.9VIp+Ig2=120.28mAIg2=4.88mArp=1493Ωgm=3724μSμ=5.6V/V【2本目】JAN-CYN-4E27Ef=5.0V, If=7.17AEp=480VEg1=38.0VIp+Ig2=119.88mAIg2=7.13mArp=1441Ωgm=3908μSμ=5.6V/V【3本目】TYPE 4E27/275BEf=5.0V, If=6.97AEp=480VEg1=38.9VIp+Ig2=120.17mAIg2=9.01mArp=1450Ωgm=3857μSμ=5.6V/V製造ロットは異なりますが、特性は大体揃っていると思います。rpは1450Ω程度。Ip特性は確かに845のように見えます。(845より感度は若干高めの印象です)しかし私は立ち止まってふと考えました。いや、普通に845買った方がいいよね?
Nov 19, 2023
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先日作った12JZ8/17JZ8パワーアンプですが、結構お気に入りです。ところで私の手持ちに12JZ8/17JZ8と同じピン配置の21LU8と16LU8があります。左から東芝の17JZ8、NECの21LU8、東芝の16LU8です。二回りほど大きなバルブですね。真空管(Electron tube) 規格表データベース「6LU8」規格が参考になります。12JZ8/17JZ8のPd7Wに対して14Wあり、倍ほどですね。もしヒーター電圧を調整してバイアスが正常範囲内であれば音が出ると思います。ヒーターは、21LU8が21V0.45A、16LU8が15.8V0.6Aです。まずは東芝16LU8。ヒーター電圧を16.3Vに設定して試してみます終段の動作としては9.5W位の損失ですので十分余裕がありますが、少し軽すぎる気もします。前段のバイアスも0.3V程しか違いが無いのでまぁ大丈夫。とりあえず動いていますが、何故かノイズが目立ちます。NECの21LU8。ヒーター電圧を21.0Vに設定して試してみます。やはりノイズが気になります。「とりあえず動く」ことは確認できましたが、12JZ8/17JZ8で全く出ないノイズが出るという現象がありました。そもそもピン配置が同じというだけで規格が全く異な球なので、設計や配線を見直して追い込んでゆけば何とかなりそうです。結論としては「別物の球なので専用設計が必要」といったところでしょうか。
Apr 30, 2024
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865という真空管...うっかり4本も買ってしまったんですよ。わけもわからず。これが結構な超がつくほどの癖球でして、真空管(Electron tube) 規格表データベースのデータを見ると、100Vより下はグチャグチャで全く使い物にならない、不思議な特性です。振動対策なのか、上下をマイカ板でおさえてあるので、フィラメントが見えません。ちょっと寂しい。etracerで三結データをとってみました。EsgはEpの4割低目としました。このIp特性から見えてくるのは、・スクリーングリッド耐圧は低く、スクリーングリッド電流も流れやすい。・三結でも内部抵抗は高めで14kくらいの負荷が必要。・そのくせバイアスは深く、大きなスイング電圧が要る。・少なくとも500~600Vくらい掛けないとまともなパワーが出ない。駄球の代表格のような特性です。泣けてきました。三結だろうが四結だろうが、とにかくスクリーン電圧を下げるしか選択肢がありません。スクリーングリッドをプレート電圧と動電位にすると、ガンガン流れます。Ep240V負荷7kΩとロードラインを立てて0.4W。Ep低目の動作でもスクリーングリッドへの負担は大きいです。2.4Wは厳しい。四局菅接続をしてみました。Ep450VでEsgを120Vとしました。Eg1=-5VIp=11.24mAIg2=3.48mAgm=572μSμ=274.9V/Vうーん、g1をプラスで使う球ですね。Ep450VでIp25mAを中心に負荷14kΩでフルスイング、Epが200V以下にならない動作が求められます。じっくりと使い方を考えていこうと思います。世の中の真空管は、必ずしも通常の増幅管ばかりではありません。決して出来の悪い真空管ではなく、オーディオ用途では使いにくいというだけの話です。しかし、今回はチョット失敗したかなという感じです。
Sep 25, 2022
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FEDERALというメーカーのF123Aという真空管。このタイプはFEDERALと数社のみしか出ていないようです。125Wのプレート損失。規格はTube collectors associationウェブサイトのF123A規格表が参考になります。10V4Aのフィラメント。40Wの電力です。実にパワフル。フィラメントは211と同じく2本吊り。かなりしっかりした球ですが、価格はRCAの211などに比べると安いです。というか、RCAなど有名どころの211が高騰しすぎている感がありますね。トッププレートということと、フィラメント10V4Aで211用電源トランスが使えないという、211とは異なる点が多いです。例えばAC10V5Aのトランスでブリッジ整流しての直流点火は10V3Aの211はOKですが、10V4AのF123Aは厳しいです。こういう扱いにくさが211などより一回りフィラメント電力の高い真空管が不人気な理由かと思います。1本目(ロット番号B53219-8)EP=700VでEg=-24.0Vのとき、Ip=85.99mArp=2667Ωgm=5030μSμ=13.4V/V2本目(ロット番号2W707-1)EP=700VでEg=-22.3V(1本目のIpに会わせました)のとき、Ip=85.09mArp=2696Ωgm=5076μSμ=13.7V/Vこの測定から、F123Aは、「プレート損失120Wでフィラメント電力の大きなトッププレートの211」とみて良いかなと思います。細かいところでは違いますよ。ただ、オーディオ用途でルーズにつかうぶんには「ほぼ互換」といえます。ただ、前述のようにフィラメントは211と同じ10Vですが電流が4Aのため普通の211用電源トランスでも十分に余裕のあるものが必要です。安くあげるならスイッチング電源でしょうか。ノイズの問題はありますが。オーディオで使うには無駄に明るく無駄に熱い、効率の悪い球といえますが、それがいいんです。
Dec 9, 2022
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今年の1月頃から使っているNobsoundのプリ、音量調節用として購入しましたが、音は悪くは無いのですが、少しバックグラウンドにノイズがあり「まぁ安いアンプだからこんなもんでしょう」という音でした。このアンプは、オペアンプとトランジスタの組み合わせで回路が構成されていて、オペアンプには5534が使われています。オペアンプ部は交換可能なようにソケットになってます。これは交換したくなりますよね。ということで、マルツのディスクリートオペアンプ【TROP-006MF】を購入してきました。2個で8180円です。部品としてはやや高価ですね...。ピン配置は、5534と同じシングルOPアンプの配置です。スルーレートは14V/μsなので5534とほぼ同じ。問題なく差し替えられそうです。交換前のオペアンプ5534の状態で、オシロでノイズを確認してみたところ....5534、発振してるよね?23.875MHzで発振していました。これは酷い。特性の異なるOPアンプなら発振も収まるかもしれないとマルツのオペアンプを挿してみてみたところ...全く発振していません。何となくバックグランドノイズを感じていたのは、5534の発振が原因だったのかもしれません。もちろん23MHzは聴けませんが、可聴周波数に干渉してノイズっぽさになるのでしょう。TROP-006MFは仕様としてはユニティゲインでの使用が可能となっています。5532はユニティゲインでも使えますが、5534は利得3以上の指定があります。Nobsoundのプリアンプでは回路はわかりませんがオペアンプの近くに10pFのコンデンサがありあります。これが位相補償と思われますが、配線を追わないとダメそうです。新しいオペアンプは下の写真のように綺麗に収まっています。ディスクリートオペアンプ交換で、このプリアンプが本領を発揮した感じです。というか、「Nobsoundさん、こんな設計で大丈夫なの?」と言いたいです。因みにこのプリアンプ、緑基板と青基板のバージョンがあり、青基板は2SK389というものになっています。こちらは回路が異なるので交換できないですね。
Jun 13, 2021
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RTのE406Nです。(ピンボケすみません)印字は消えています。RTでの製造かは不明です。PX4系として紹介されますが、全く異なる性格の真空管です。PX4のrpは1kΩ程度ですが、E406Nは2kΩくらいあります。規格ですが、Frankさんの資料室のE406規格表は見つけたのですが、E406Nの規格が見つかりません。EU VALVEさんのRE604の各種同等管他には500Vと書かれています。そのようなわけで、私はEp=380V、フィラメント電圧は4.0Vと3.8Vの2種類で測定することにしました。灯を入れると...マイカ板があるのでフィラメントの灯りが殆ど見えません。そうでなくても4V1Aなので暗いです。【1本目】Ef=4.0V, If=1.04AEp=380VでEg=-45.2Vのとき、Ip=28.09mArp=2183Ωgm=2852μSμ=6.2V/VEf=3.8V, If=0.99AEp=380VでEg=-45.0Vのとき、Ip=27.90mArp=2223Ωgm=2795μSμ=6.2V/V【2本目】Ef=4.0V, If=1.04AEp=380VでEg=-44.3Vのとき、Ip=27.82mArp=1998Ωgm=3258μSμ=6.5V/VEf=3.8V, If=1.01AEp=380VでEg=-44.2Vのとき、Ip=28.18mArp=2006Ωgm=3278μSμ=6.6V/Vとても綺麗なIpカーブだと思います。rp×3倍理論ですと7kΩのトランスがベストマッチですが、10kΩくらいのトランスだとかなり低歪みになります。大昔、八王子にある工房のご主人が「効率で言えば3倍というのは良いんだけど、直線性の良い球はもっと高いインピーダンスのトランスを使うと持ち味を活かせる。」みたいなことを仰っていました。この真空管、出力の割に深いバイアスで、結構な入力信号電圧を要求します。前段は五極菅にするか三極管の2段にするしかなさそうです。2段にするならトランスドライブを試みたいですね。次回は、類似管といわれる4613の測定レポートです。
Jan 8, 2023
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英国MAZDAのAT20という真空管を紹介します。右側2本は以前ebayにて海外から購入した物。(ゲッターはサイド)左側2本は1本が粉落ちで弱ってるのを安価に入手したものです。(ゲッターはトップ)サイドゲッターのAT20には印字が残っています。すぐ消えそうです。(^_^;僅かにMAZDAが見える..かな。規格はFrankさんの資料室のCV1361規格表が参考になりそうです。フィラメントは4V1Aではなく6V1.1Aです。プレート損失は20Wなので、前回紹介しましたE406Nや4613より若干高い電流のセッティングにできます。そこで今回は480Vで35mA流れるところで測定します。Efは6.0V~5.7Vの2点で測定しました。【1本目】サイドゲッターEf=6.0V, If=1.05AEp=480VでEg=-20.6Vのとき、Ip=35.26mArp=2946Ωgm=3842μSμ=11.3V/VEf=5.7V, If=0.99AEp=480VでEg=-20.6Vのとき、Ip=35.13mArp=2988Ωgm=3816μSμ=11.4V/V【2本目】サイドゲッターEf=6.0V, If=1.05AEp=480VでEg=-20.2Vのとき、Ip=35.25mArp=3058Ωgm=3740μSμ=11.4V/VEf=5.7V, If=1.02AEp=480VでEg=-20.2Vのとき、Ip=34.90mArp=3126Ωgm=3642μSμ=11.4V/V【3本目】トップゲッターEf=6.0V, If=1.06AEp=480VでEg=-30.2Vのとき、Ip=35.65mArp=2808Ωgm=3639μSμ=10.2V/VEf=5.7V, If=1.02AEp=480VでEg=-30.2Vのとき、Ip=35.74mArp=2818Ωgm=3619μSμ=10.2V/V【4本目】トップゲッターで酸化膜が幾つか落ちて、かなりお疲れの様子。Ef=6.0V, If=1.03AEp=480VでEg=-24.6Vのとき、Ip=35.41mArp=3609Ωgm=2953μSμ=10.7V/VEf=5.7V, If=0.99AEp=480VでEg=-24.4Vのとき、Ip=35.00mArp=3707Ωgm=2854μSμ=10.6V/V4本目は酸化膜が落ちているぶん、かなりお疲れのエミッションですね。普通に粉落ちのエミ減球ですが、まぁ遊ぶ程度には十分です。(AT20を所有できるだけでも幸せと思わなきゃ...)今回の測定結果から、10kΩあたりが最適負荷ですが14kΩ負荷が歪みが少なくて良い気がします。(出力は減りますが)あとトップゲッターの世代とサイドゲッターの世代でバイアスとμが若干異なります。電流が合えば3800以上のgmはあるのは共通ですが...。これが単に疲れ具合なのか、製造上の仕様なのか、お疲れ中古しか買えない素人の私には何とも答えが出ないところです。AT20には細身のやつが存在しますが、それはもう「コレクター価格」なので手が出せません。そもそも私はコレクターではないので、手持ちのやつでお腹一杯です。
Jan 19, 2023
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今更ながら6V6という真空管を紹介します。でも、さすがにこれの全部は紹介出来ませんので、幾つか選んで紹介します。とりあえず今回は日本製のもの7本選んで紹介します。左から、 日立、TEN、ナショナル、マツダ、東芝、ホリゾン、NEC です。当然ながら製造上のバラツキもありますので、この測定結果が全てではありませんし、「6V6として造られている」ので、それほど異なるとは考えられません。また、中古も含まれているので、何ともいえないところです。ただ、電極を上から見て円形なのか楕円なのかで多少異なってくるような気もしています。規格については、真空管(Electron tube) 規格表データベース「GE 6V6」規格表は三結データも書かれており、参考になります。なんと、グリッドはプラス領域まで使えます。余談ですが...最近の6V6の価格を見ると、異常なほど高価ですね。どうしてしまったのでしょう....??etracerで三結特性を測定しましょう。250Vで35mA流れるところを見ます。【日立】プレートは黒色の円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=15.7VIp+Ig2=34.97mAIg2=1.38mArp=2156Ωgm=4412μSμ=9.5V/V【TEN】プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=13.5VIp+Ig2=34.88mAIg2=1.79mArp=2476Ωgm=3858μSμ=9.6V/V【ナショナル】プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=14.0VIp+Ig2=35.21mAIg2=2.68mArp=2370Ωgm=4103μSμ=9.7V/V【マツダ】プレートは灰色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.47AEp=250VEg1=16.4VIp+Ig2=34.83mAIg2=1.96mArp=2157Ωgm=4334μSμ=9.3V/V【東芝】プレートは灰色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=15.3VIp+Ig2=34.98mAIg2=1.94mArp=2272Ωgm=4151μSμ=9.4V/V【HORIZON】プレートは灰色の円状で、プレートは2枚合わせではなく4枚合わせのように見えます。Eh=6.3V, Ih=0.44AEp=250VEg1=13.9VIp+Ig2=35.22mAIg2=2.59mArp=2323Ωgm=4302μSμ=10.0V/V【NEC】プレートは灰色の円状です。円、灰Eh=6.3V, Ih=0.46AEp=250VEg1=13.1VIp+Ig2=35.25mAIg2=1.84mArp=2423Ωgm=4243μSμ=10.3V/Vどのカーブを見ましても直線性は悪いです。高電圧小電流のカットオフあたりの直線性は悪くなるので、真空管(Electron tube) 規格表データベース「GE 6V6」規格表のように、プラス領域まで使って小音量のところだけが美味しいのかもしれません。6V6には、欧州のEL3Nなどのような直線性を求めず、ワイルドで良い感じと思うのが良いのかもしれませんね。。パワーに関しては、250vに35mA流して7kΩで1Wそこそこですね。各メーカでの大きな違いではありませんが、なんというか「Ipカーブの表情が微妙に異なる」印象です。もしかしたらそれが「音の違い」に出てくるのかもしれませんね。ただ、楕円だから円だからという差異は無さそうに思えます。以前紹介したArcturusの42と普通の42の差は全然別の品番かというくらい違っていましたが。(笑)
Feb 19, 2024
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6V6という真空管(その1:手持ちの日本製)につづき、今回は6V6の海外製ということで手持ちのものを紹介したいと思います。右から、Vissaux(と思われる細管)、Vissaux(太管)、RT、Westinghouse(カナダMarconi)、PHILCO(Ford傘下)、SYLVANIA(コインベース)、HYTRON、HYTRON(CBS傘下)、RCA(メタル) です。すみません、今回は右から紹介します。Vissaux細管は印字が無いですが、買うときにVissauxと書かれていたので取り敢えずそうしておきます。規格については、真空管(Electron tube) 規格表データベース「GE 6V6」規格表は三結データも書かれており、参考になります。では、前回と同様にetracerで三結特性を測定しましょう。【Vissaux(?)細管】プレートは黒色の円状です。内壁はグラファイト系の塗装がされていて殆ど見えません。Eh=6.3V, Ih=0.49AEp=250VEg1=15.0VIp+Ig2=35.00mAIg2=3.87mArp=2372Ωgm=3876μSμ=9.2V/V【Vissaux太管】プレートは灰色の楕円状です。(少し緑がかっている?)Eh=6.3V, Ih=0.46AEp=250VEg1=16.2VIp+Ig2=34.9m4AIg2=3.68mArp=2161Ωgm=4071μSμ=8.8V/V【RT】プレートは灰色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=16.7VIp+Ig2=35.25mAIg2=2.25mArp=2153Ωgm=4095μSμ=8.8V/V【MAZDA】プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=13.6VIp+Ig2=35.14mAIg2=3.79mArp=2427Ωgm=4175μSμ=10.1V/V【Westinghouse】(カナダMarconi)プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=16.2VIp+Ig2=35.16mAIg2=1.86mArp=2210Ωgm=4147μSμ=9.2V/V【PHILCO】(Ford傘下時代)この箱が好き。プレートは黒色の楕円+長方形です。Eh=6.3V, Ih=0.44AEp=250VEg1=14.5VIp+Ig2=34.99mAIg2=1.80mArp=2241Ωgm=4290μSμ=9.6V/V【SYLVANIA】コインベースプレートは黒色の楕円+長方形です。Eh=6.3V, Ih=0.44AEp=250VEg1=17.3VIp+Ig2=34.94mAIg2=1.40mArp=2147Ωgm=3976μSμ=8.5V/V【HYTRON】プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=13.9VIp+Ig2=35.06mAIg2=5.06mArp=2419Ωgm=4026μSμ=9.7V/V【HYTRON】CBS傘下時代プレートは黒色の楕円状です。Eh=6.3V, Ih=0.43AEp=250VEg1=13.9VIp+Ig2=35.08mAIg2=1.88mArp=2357Ωgm=4348μSμ=10.2V/V【RCA】メタル管です。中身はどうなんってるんでしょうね..。Eh=6.3V, Ih=0.45AEp=250VEg1=13.7VIp+Ig2=35.29mAIg2=2.05mArp=2252Ωgm=4288μSμ=9.7V/V製品はバラツキもありますし中古のものもあるので今回の測定結果が全てではありませんが、それぞれの個性や良さ(魅力)があると思います。結局のところみんな違ってみんないいのです。
Feb 20, 2024
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先日の旅行で、色々買ってきたのですが、見た目に派手なのは、これです。キティちゃんの伊勢うどん。定価630円です。伊勢志摩経済新聞の記事も併せてご覧ください。どんぶりは、こんな感じで。可愛~ぃ!!うどんにお湯をかけて、お湯を捨てたら、付属のタレをかけて食べます。「うーん、どんな味かなぁ...」私の結論:パッケージが100円、容器が400円、麺とスープが130円だな。でもキティちゃんが可愛いから許す。どんぶりは、私の姪っ子にでもあげようと思います。楽天市場でも扱っているようでしたので、紹介します。三重限定ハローキティ伊勢うどん(どんぶり付)
Jun 19, 2007
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1998年1月からずっと愛用したVRDS-8が若干疲れてきたので、新しいのをそろそろ欲しいなと思ってました。といっても、まだ使えるのですが....これが愛機VRDS-8です。なかなか良い機種です。クロックを交換したり、色々思い出があります。ちなみに。VRDS-8の前はYAMAHAのCDX-2200を10年間愛用していました。そして新しく買ったVRDS-15です。TEACのVRDS-15製品紹介ページVRDS方式といってCDを金属ディスクで押さえつけてCDを極力平面な状態で演奏させる方式です。この方式の入門機種が当時VRDS-8でしたが、今回購入したVRDS-15が現在一番安価な機種です。ところが、今年3月の生産終了となってしまい在庫が無くなってしまうと、その上の機種は70万円以上もします。プレーヤに70万をかけるつもりは毛頭ありません。そんなわけで、今回購入に踏み切ったわけです。だって70万円もあればオーディオ装置一式買えますもんね...。96000円で購入したとはいえ、高額商品です。製品購入した状態で車のトランクへ。そして翌早朝、部屋に持ち込みました。(^^;;エンリコ・カルーソーのCDを聴いてみました。カルーソー大全集から、マスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「ローラよ、おまえは花のように美しい」(1902年録音)やっぱ、カルーソーはいいですねー。つぎつぎとCDを掛けてみました。エドアルド・エグエスの紡ぎ出すバッハBWV.998プレリュードが私の部屋の時間を静かに止めました。今回のCDプレーヤがいいのか今までのCDプレーヤが疲れていたのかわかりませんが、ベールをひとつ剥いだような澄み切った感じです。どこか涼しげであり上品でもあります。VRDS-8は、可愛がってくれそうな人を探そうと思っています。
Sep 6, 2006
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帯状疱疹の痛みによって意識がもうろうとしているうちに、さらに1台アンプを落札してしまいました。12A5プッシュプルアンプです。なんでこのアンプを買ったかというと、ダブルヒーターなんです。SYLVANIAはシングルヒーターと言われていますが、実はこのアンプに使われている12A5はSYLVANIAの刻印でダブルヒーターす。刻印でなくプリントになってからシングルヒーターになったのかもしれません。その他、RAYTEHEON、TUNGSOL、KEN-RADはダブルヒーターと言われていますが、これも時代によってはシングルになっているものがあるかもしれませんね...。シングルヒーターとダブルヒーターの違いはわかりませんが、以前紹介したARCTURUSの42のようにgmが若干異なるかもしれません。構造が異なりますから。因みにSYLVANIAの12A5とARCTURUSの12A5(手持ちは1本しかありません)と似た構造です。ひょっとして同じ工場での製造???12A5に関しては球球コレクションの記事に書かれています。規格に関しては真空管(Electron tube) 規格表データベースの12A5規格表を参照してください。ヒーターは12.6V0.3Aで、センタータップを使用すると6.3V0.6Aでの点火も可能です。プレート損失は8Wちょっとあります。12A5は2A5の12V版ではありません。42族とは全く別の種類の真空管です。そもそも12A5は市場に出回っているものが少なく、しかもダブルヒーターが4本揃っていることは希です。私がどうしても欲しい真空管があるときの方針です。このアンプの回路は、初段5670(1/2)にPK分割には5670パラです。NFBが掛かっていて、この回路だと若干ゲイン不足のような気もします。12A5三結はプレート電圧が180V程度なのにグリッドバイアス-30V以上を要求するバイアスの深い球です。それゆえ大きなスイングが必要になります。さて、このアンプの音は...リュートなどの音楽は問題がありませんが、大編成のものは全く駄目です何かが物足りない気がします。設計そのものが原因か、小さな出力トランスの問題か..。アンプの造りですが、先日紹介した6BL7のアンプよりは見劣りしますが丁寧に作られています。32000円程度で買えたので大変お買い得といって良いでしょう。何よりSYLVANIA刻印の12A5が4本揃っているわけです。さて、この12A5なる真空管は何者なのか、etracerで調べてみましょう。1本目ちょっと高圧側に不安あり。Ep=180VでEg1=-35Vのとき、Ip(+Ig2)=24.50mAIg2=3.95mArp=1327Ωgm=2709μSμ=3.62本目Ep=180VでEg1=-35Vのとき、Ip(+Ig2)=28.81mAIg2=4.31mArp=1445Ωgm=2465μSμ=3.63本目Ep=180VでEg1=-35Vのとき、Ip(+Ig2)=25.96mAIg2=4.26mArp=1586Ωgm=2295μSμ=3.64本目ちょっとカーブがおかしいです。Ep=180VでEg1=-35Vのとき、Ip(+Ig2)=29.01mAIg2=4.64mArp=1496Ωgm=2304μSμ=3.45本目はARCTURUSのものです。Ep=180VでEg1=-35Vのとき、Ip=25.16mAIg2=3.91mArp=1559Ωgm=2356μSμ=3.7全体的に悪くない特性だと思います。5kΩ~7kΩの負荷で静かにならすイメージでしょうか。出力はそれほどとれません。出力電力のクラスとしては42より41クラスに近いでしょうか。何よりも三結でのrpの低さは魅力的でしょう。
Nov 25, 2022
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VT52という真空管(UNITED)とVT52という真空管ふたたび(NATIONAL UNIONとRAYTHEON)で、ようやく完結したと思ったVT52ですが....また買ってしまいました。87年21週の製造でしょうか。どういう番号付けかは私にはわかりません。もし本当に87年21週の製造であれば、明らかに保守用ですね。NATIONAL ELECTRONICSという米国イリノイ州ジェニーヴァにあるRicharson Electronics系列の商社です。創立は1947年ですが、現在は存在しません。Richarson Electronicsのほうは健在です。Radiomuseumの情報によると「一部の真空管の名称は、「National Labs」を意味するNLプレフィックスで始まる」とのこと。確かにNL-XXという型番に見覚えがありますね。さて、このVT52、どこかで見たことが....手持ちのUNITEDのVT52とそっくりです。下からの写真。左がNATIONAL、右がUNITED。上からの写真。左がNATIONAL、右がUNITED。印字を消したらどちらなのかわかりませんね。etracerで特性を測定してみましょう。270Vで33mA流れる数値をとります。電圧は7.0Vと6.3Vで測定します。【1本目】Ef=7.0V、If=1.08AEp=270VEg=-48.7VIp=33.04mArp=1624Ωgm=2358μSμ=3.8V/VEf=6.3V、If=0.99AEp=270VEg=-48.2VIp=33.05mArp=1660Ωgm=2305μSμ=3.8V/V【2本目】Ef=7.0V、If=1.10AEp=270VEg=-50.1VIp=33.06mArp=1677Ωgm=2216μSμ=3.7V/VEf=6.3V、If=1.00AEp=270VEg=-49.7VIp=33.07mArp=1709Ωgm=2180μSμ=3.7V/Vどちらも大変良好な結果でした。測定結果の数値がUNITEDのVT52に大変似通っております。構造といい測定結果といい、製造は同じと考えてよさそうです。そしてこの球はmintコンディションと言ってもよさそうです。
Nov 19, 2023
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6AK6という真空管を紹介します。手持ちはTENのオレンジプリント。6AU6程度の小さい真空管ですが、これでも出力管です。6AK6の前身となる真空管は、前回紹介した6G6Gです。6G6G同様に僅か6.3V0.15Aのヒーター電力で動作します。規格については真空管(Electron tube) 規格表データベース「RCA 6AK6」が参考になります。ではetracerで測定してゆきます。条件は6G6Gと同じにします。【1本目】三結Ep=180VEg1=-9.2VIp+Ig2=11.96mAIg2=1.70mArp=4974Ωgm=2190μSμ=10.9V/V五結Ep=180VEg2=150VEg1=-6.1VIp=11.03mAIg2=1.90mArp=285804Ωgm=1988μSμ=568.3V/V【2本目】三結Ep=180VEg1=-10.4VIp+Ig2=11.90mAIg2=1.64mArp=4745Ωgm=2222μSμ=10.5V/V五結Ep=180VEg2=150VEg1=-7.2VIp=11.11mAIg2=1.75mArp=222500Ωgm=1996μSμ=444.0V/V6G6Gより6AK6のほうが若干ながら直線性が良いようにも見えます。「小さいながら高い実力を持っている」と私は思っています。三結のμは10程度ですから...例えばTUBE-P01J初段6AK5の代用として挿してしまうとバイアスが合っていたとしても後ろをドライブしきれない状況になります。しかし小出力の範囲であれば使えそうです。(玉ころがし万歳!!)μ=10弱でrp=5kΩ弱という特性は、ドライバー管としても良い役割を果たせそう。初段6AK5三結でドライバー6AK6など、そういう使い方も面白そうでds。アンプ製作記事は、真空管アンプの世界「超省エネ真空管ミニアンプの製作第2回」が参考になります。
Jun 23, 2024
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河津バガテル公園にバラを見に行きたいな~と母からのリクエスト。昨日書き換えたECUの学習を兼ねてドライブもいいなと思い、決定しました。(もちろん、母にはECU書き換えのことは報告しておりません)朝5時過ぎに出発し、最初に向かったのは熱海の来宮神社です。大きな楠はパワースポットで有名。そこから河津バガテル公園に行きました。ちょうど春薔薇の見頃だそう。途中で休憩を入れながら走って、9時過ぎに到着。(開園時刻は9時半です)公園のエントランスにあった綺麗なピンクのロータス。そういえばロータスブロッサムって曲がありますよね。私の好きな曲です。天気も良かったです。(^▽^)河津バガテル公園は、パリのバガテル公園の姉妹公園だそうです。バガテルとは「小さな」「ちょっとした」みたいな意味だそうですが、広い公園です。もしかしたら蓼科のバラクラより広いかも??色んな種類のバラが咲いています。まん丸い蜂がバラの甘い香りに誘われてました。私の母は黄色いバラが好きとのこと。真っ赤なバラは、やはりバラらしさが魅力ですね。花の回廊が素敵。帰り道、伊豆縦貫から国道1号に乗り換えて箱根に登る途中、湘南浪漫(自転車コミュニティ)の集団を追い抜きました。チームのサイクリングイベントだったようです。結構なロングライドなので、私には無理かな。私くらいの脚力なら国府津スタートの小田原ゴールが良さそうですね。帰り道、お腹が空いてきました。お昼は、途中の道の駅で美味しくない山菜おこわのおにぎりを1個食べただけ。ということで、新湘南バイパスを過ぎたあたりで「オールドヒッコリー行こうか」ということになり...。オールドヒッコリー桜ヶ丘店に舵を切りました。3時半頃だったので、日曜日ながら席は空いてました。(土日の昼時と夜は混雑します)ここの料理はなんでも美味しいです。(母はこの店の大ファンです)家に帰ってきたのは夕方5時頃かな。とても楽しい小旅行となりました。(^▽^)
May 29, 2016
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小諸観光局主催の「トラウマ克服・つらくないよ(*´▽`*)浅間山登山【黒斑コース編】」に参加しました。車坂峠から浅間山がよく見える黒斑山までのハイキングです。定員15名に対し40名以上の申し込みがあったとのことで、A班1組と2組、1時間遅いスタートのB班1組と2組の4チーム編成となりました。。早朝は雨が降っていましたが、出発する頃には雨がやんできました。「いよいよだね」朝のブリーフィングと準備体操。さあ、出発です!「わくわく..」高峰高原の山々は花の山です。小さな実をつけています。なんとい名前の蝶でしょう?向こうにはこないだ登った高峰山が見えます。ここで「ト」のスタンプ。「やったー!」雨上がりの静かな登山道です。ハイキングの案内人の方が山の植生などの話をしてくれます。小休止。晴れ間が見えてきました。「晴れて良かった!」そして「ラ」のスタンプ。「順調だよ!」さあ、進んでいきましょう。階段を上ります。浅間山が見えてきました。シェルター。小諸ドカンショは好きですが、リアルなドカンショは勘弁して欲しいです。槍ヶ鞘に到着。槍ヶ鞘から浅間山をのぞむ。トーミの頭が見えます。不思議な形の岩。「ウ」のスタンプを押して貰いました。「バッチリ!」さあ、トーミの頭に向けて出発です。花をめでながら歩いて行きましょう。黒斑山までは0.6kmあります。「その前にトーミの頭もあるしね!」朝までの雨が嘘のようです。トーミの頭に向けて登ってゆきます。もう一息です。トーミの頭に到着。「気持ちいいね!」浅間山が大きく見えます。ここで「マ」のスタンプ。「ここで敗退したらトラウマになっちゃうね」残すところあと400mです。「がんばろう」はい、頑張って行きましょう!愛らしい蕾。何の花でしょうか?火山噴火を知らせるスピーカー。ライブカメラ見えている尾根は蛇骨岳・仙人岳・鋸岳でしょうか....雲が上がってきました。そうこうしていうるちに黒斑山に到着!「やったー!!」黒斑山から見る浅間山。黒斑山からトーミの頭に戻って「克服」スタンプを押して貰いました。「トラウマ克服成功!」お昼はおにぎりです。「おなか空いたなぁ..」「ちょっとだけ食べていい?」ダメです。(^_^;帰りは中コースを通って車坂峠に戻ります。「レッツゴー!」なんかヤバそうなキノコが....。途中、脚を攣ってしまった人が続出。前半で頑張りすぎたのでしょうか。別の参加者が持ってきた芍薬甘草湯を飲んで10分くらい脚を伸ばして休憩されたら復活されたようでした。芍薬甘草湯をお持ちになった参加者さま、どうもありがとうございました。今日のパワーワードは「芍薬甘草湯」です。もうすぐゴールです。無事にゴールしました。「おつかれ~!!」左は参加賞の浅間山バッジ、右はビジターセンターで購入した黒斑山のバッジです。帰りがけに、おみやげのみやさかで母と母の知人へのお土産を購入。店の奥様から「素敵な出会いはありましたか?」と聞かれて「いやぁ」と照れ笑い。とっても可愛らしい素敵なおばさまが居て、気になっていたことは内緒です。次のハイキングイベントでまた会えるかな...。でも旦那さんが居たらショックかも。
Aug 26, 2017
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ebayでまた怪しげな真空管を購入しました。MAZDAの3T100A2という送信管です。ネット上にデータシートがあります。6.3V4.2Aの送信管ですから、だいたい811Aクラスですね。これの購入は苦労しました。最初届いたのは2本ともガラスの割れ。これはセラーがすぐに代わりを送ってくれました。次は2本中1本が真空度低下品。これは運が悪い。向こうは電気性能まで保証していません。セラーが「ああ、それは悲しいですね。私どもはまだ在庫がありますから1本購入していただければ2本送ります」と連絡があったので、1本購入で2本送ってくれました。それほど高い球ではありませんが歩留まりはよくないです。フィラメント切れのトラブルがないのが救いでした。この手の送信管は真空度が落ちて使えないのが本当に多いです。大丈夫だとしても自分が保管している間にも真空度が落ちます。これらの送信管は半世紀以上の保管を前提として製造されていません。保守用としてもせいぜい10年保管でしょう。そして難題はまだあります。ピン並びが特殊すぎて、ソケットがありません。ベーク板に穴を開けてソケットを作るしかないと思います。左下から右回りに1番pin=F、2番pin=G、3番pin=NC、4番pin=G、5番pin=F、センター=NC、そしてトップ=Pです。プレートも接続方法を考えなければいけません。先に言っておきますが、真空管を資産と思っている人は、こいつは買わない方がよいです。 ・オーディオ用として使いづらい ・この手の送信管は丁寧に保管しても、真空度が落ちるものが多い ・電気特性に相当のバラツキがある ・ゴミ箱行きが半数 ・売っても二束三文これ本当です。逆にこの球をオススメしたい人は、 ・ハズレ球を引いた精神的に打ちのめされることを楽しみたい人 ・正常に電流が流れるかハラハラドキドキしたい人 ・真空管購入をギャンブルだと思っている人 ・真空管購入はスマホゲームのガチャと同じと思っている人こういう廃人です。今になって思いますが、普通の811Aとかを買った方がいいよな。って感じです。そういう後悔も真空管遊びの醍醐味ともいえます。心を折ってなんぼです。(涙)etracerで電気特性を見てみましょう。規格ではPp=60Wとなっていますが、A級アンプで使う場合は低く見た方がよいでしょうから45Wと見立てました。Ep=400VでEsg=+18Vのとき、Ip=72mA前後rp=25000Ω前後gm=4850前後μ=120前後因みに手持ちに3本ありますが、物凄いバラつきます。Ipが10mAくらい低いのもあります。因みに811Aはどうでしょう。(こちらもオーディオ用途でのPpは45W程度に見立てました。)Ep=400VでEsg=+20Vのとき、Ip=72mA前後rp=33000Ω前後gm=5400前後μ=180前後参考までに、572Bのデータも。(ちょっと崩れてますが)Ep=400VでEsg=+32Vのとき、Ip=75mA前後rp=16500Ω前後gm=3900前後μ=65前後結論としては、811とほぼ同じに使えそうだけど811Aのほうがμが少し高くてrpも少し高めという感じですね。
Sep 18, 2022
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AUDIOROMYのM-828Aという829Bを使ったアンプです。今年の春頃、何となく見た目が格好良かったので7万円くらいで購入しました。829Bの内部2ユニットをプッシュプルで使ったアンプです。カッコイイです。実はこのアンプ、届いて音出ししたら音が歪んでいて「うわ、失敗した!」と思ったのですが...。「ひょっとして、この音、バイアス調整ズレでトランスが直流磁化して飽和した歪みじゃない?」と思い、裏蓋を開けて電圧を測ると予想通りズレていました。そして中のVRを回してどちらも25mAになるよう調整し直したら綺麗な音になって決着。中華アンプは難しいです。詳しくはEngineering Radioの記事と、M-828A回路図、あるいはPopular-hifiの記事どちらの回路図が正解でしょう???私がVRを調整した感じではどちらもBIASでBALANCEは無かったので、Engineering Radioの記事が正解かもしれません。とにかく中国製アンプはバージョンアップが結構あるので、わからないんですよね。Engineering Radioの回路図を見るとプレートからドライバーのプレートに帰還抵抗が入っています。(カップリングコンデンサを介してP-G帰還となってます)それとオーバーオールの帰還もかけた、マルチループフィードバックになっています。終段のグリッドリークには150kΩです。これ以上低くするとドライバーにとっては負荷が重くなってしまいます。プレート電流はそれぞれ25mAを両ユニットに均一に流れるよう、内部のVRで調整します。1.2Ωで当たると0.03V(30mV)です。このVRが困りもので、僅かに動かすだけで電流が変わります。ここはVR+抵抗に変更するか、多回転VRに変更すべき箇所でしょうね。829Bはユニットのバラツキが結構ありますので、球ころがしはバイアス調整必須です。829Bの電流過多による赤熱を防止するLM317による電流制限回路をカソードに挿入の記事はとても良いなと思いました。・LM317の「1番ADJ」はアースに。・LM317の「2番OUT」は33Ωと82Ωの並列接続(23.53Ω)を介してアースに。・LM317の「3番IN」を829Bカソード3番4番(記事の4番5番は誤記と思われる)に。実は一箇所だけ物凄く気に入らないところがあって、私は、こういうの嫌いなんですよ。メーカーがこれをやっちゃいかんと思います。ここはチューブで保護してあげる予定です。このアンプの音質ですが、ニュートラルではあるものの、やや硬質な部分も持ち合わせており、やや神経質な音色に感じるときもあります。
Nov 14, 2022
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JRCのP250Aという真空管です。ヤフオクで1万円フィラメントの状態もわからず誰も入札せず。トップはプレートとG3のキャップがあります。ベースはGU81-Mなどと同じです。これ用のソケット。無いんだよね...。あっても高い。真空管ジャンクが2本1万円なので、ソケットのほうが高いかも。ピン配置は、前の持ち主が書いていたようです。GU81-Mなどとほぼ同じです。規格表は、真空管(Electron tube) 規格表データベースのP250A規格表を参照下さい。 ケンさんのホームページにある「真空管[送信用電力増幅5極管]物語」にも情報が載っていました。電電公社のマークあり。電電公社で、どのような使われ方をしていたのでしょうか...たぶん、こんな感じだったと思われます。etracerにかけてみました一応、実用的なプレート損失40Wで1本目 No.2801 検33.8.1Ep=280VでEg1=-26Vのとき、Ip(+Ig2)=69.25mArp=1017Ωgm=5708μSμ=5.8V/VEP=400VでEg1=-45のとき、Ip(+Ig2)=77.97rp=1016Ωgm=5784μSμ=5.9V/V2本目 No.9239Ep=280VでEg1=-21V(1本目のIpに合わせました)のとき、Ip(+Ig2)=69.98mArp=1304Ωgm=5039μSμ=6.6V/VEp=400V Eg1=-38.5V(1本目のIpに合わせました)のとき、Ip(+Ig2)=77.40mArp=1319Ωgm=4743μSμ=6.3V/VEg2を読み取るのを忘れていましたが、大体4.4mAほどでした。オーディオ用途で使えそうです。でもソケットが...。(リン青銅で作るか...)
Nov 28, 2022
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MAZDAのPP5/400という真空管を、オークションを通じ譲って頂きました。プリントはMarconi PX25ですが、見ての通り中身はMAZDAのPP5/400です。PP5/400はPX25の同等管ですが、構造的に全く同等(特性が瓜二つという意味)と云えるのかどうか不明です。PX25(私は所有していませんが)はどちらかと言えばボックスプレートっぽく、PP5/400は薄く平たい構造です。表面のプリントBVAMARCONIPHONE CO.LTD.MarconiPX25BRITISH MADE形状的にはMarconiがMazdaからOEM供給を受けて販売していたのでしょうか。Marconi-Osram Valveの造りとは異なります。トップに「PP5/400 (BVA) MAZDA MADE IN ENGLAND」と薄く残っているというらしいのですが、よく見えませんでした。確かに印字の痕跡はあります。プレーとは艶消し黒。グリッドの支柱に固定されているシールド形状の電極は黒です。このシールド状電極には銀色のものも存在しますので、製造時期の違いではないかと思います。このシールド形状の電極は、同等管のPX25では見受けられません。この構造はMazda PP3/250でも見受けられます。Mazda P.650には付いていませんでした。PP5/400とPP3/250特有の構造なのでしょうか。色々とネットを調べましたが、この電極構造に関する記述は見当たりませんでした。プレートに被さるのではなくフィラメントに被さる構造なので、ひょっとしたら、グリッドとフィラメント間の静電容量をもたせるためかもしれません。そうすると終段のドライブ側に入れる発振止めの抵抗値が大きく影響しそうな気もします。PP5/400やPP3/250をお持ちの皆さんはどうお考えでしょうか??そういえば、Daという真空管では、グリッドと接続されている板がプレートと平行に立っていました。Daではプレートとグリッドの間に板。PP5/400ではフィラメントとグリッドの間に板がある感じですね...。謎です。謎板です。規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース「PP5/400」とThe Valve Museumの「PP5/400」にあります。フィラメント点灯。4V2Aなので、点灯しているのがわかりやすいです。etracerで特性を測定してみましょう。実動作を想定してEp350VのIp50mAで測ってみます。一応、4Vと3.8Vの2つのフィラメント電圧を見ます。【1本目】Ef=4.0V, If=1.91AEp=350VEg=-26.4VIp=50.23mArp=1493Ωgm=5613μSμ=8.4V/VEf=3.8V, If=1.83AEp=350VEg=-26.3VIp=50.21mArp=1513Ωgm=5540μSμ=8.4V/V【2本目】Ef=4.0V, If=1.85AEp=350VEg=-28.0VIp=49.98mArp=1458Ωgm=5566μSμ=8.1V/VEf=3.8V, If=1.77AEp=350VEg=-27.8VIp=49.74mArp=1497Ωgm=5458μSμ=8.2V/V綺麗なカーブを描いています。直線性も悪くはありません。rpは1.5kΩ前後ですので出力トランスは5kΩ~7kΩが適正かと思います。50と同じくらいのrpであるのにバイアスは浅くドライブ電圧も低く済みます。欧州管は感度が高い印象を受けます。
Aug 8, 2023
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7C5という真空管を紹介します。手持ちはSYLVANIA製です。手持ちのは薄いカーボンスートの掛かった管内面ですが、SYLVANIAの6V6のような楕円と長方形の電極が見えます。製作記事もネットで幾つか見られます。例えば木工房ろくたる「ロクタル管・7C5シングル パワーアンプ その2」など。これはカソードNFに加えてオーバーオールNFBも深く掛けられていているようです。Frankさんの資料室の「7C5」規格表が参考になると思います。品番の頭が"7"とついていますが、規格表のとおり6.3V管です。そしてベースがロクタル8ピンである以外は6V6同等管です。アダプタは数年前にebayで購入しました。etracerで三結特性を測定しましょう。設定は6V6と同じです。Eh=6.3V, Ih=0.46AEp=250VEg1=14.6VIp+Ig2=34.89mAIg2=2.17mArp=2256Ωgm=4271μSμ=9.6V/V6V6そのものであることがわかります。本当は、「7C5も6V6と同じなので、オススメですよ」と言いたかったのですが、最近は7C5まで価格が高騰していますね。安いのは使い古しのようなやつばかりです。なので、よほど良さそうなものが安く売っているとか以外は敢えて7C5を選択する必要は無さそうに思えます。確かに7C5は見た目も個性的で魅力的なのですで、安いものがあれば是非是非!!
Feb 23, 2024
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今日、仙台在住の人形作家 長谷川もりこ先生の人形を二人お迎えしました。きのう(金曜日)に鎌倉の小町通りを散策していると、人形を売っている店があったので覗いてみました。長谷川もりこさんという仙台の人形作家の作品です。貸店舗で期間限定でやっているとのこと。どれも可愛い人形です。その中でも私の目にとまったのが、このふたり。家に帰ってから、その人形が気になってしかたありませんでした。私の趣味のど真ん中!って感じでしたので。そして、とうとう我慢できずに今日(土曜日)鎌倉へ行き、人形を買いました。いくつかの人形は売れていましたが、私が欲しかった二人は売れずにいてホッとしました。実は私の買い物は、「迷ったら一旦帰って頭を冷やして、それでも欲しかったらもう一度行って、売れていたらご縁が無かったことにする」という方針です。きっと、私のためにお店に居てくれたのだ...と勝手に思ってます。家には人形用の椅子が無いので、とりあえず譜面台に載せてみました。蛍光灯の下なので、ちょっと色が良くないですが..。暖色系の照明にすれば、もっと良い雰囲気になると思います。(^▽^)母も人形は好きなので、母の居る部屋に置けば心が和んで良いかなと思ってます。秋深まって日も短くなってくると気持ちが寂しくなると思ったので...。(私は平日は会社なので、母は家に一人きりです)
Nov 3, 2012
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DRiViSiONでWRX-S4のECUを書き換えて貰いました。A型時代もここのECUにしていましたので、当然のことながらD型でもやる予定でいました。パソコンをセットアップゴソゴソとECUプログラム仕込み中のDRiVISION今市氏。今日はECU仕込み担当のお姉さんは居ませんでした。夏の特別サービスとして、エアコンガスの添加剤を入れてくれました。VAGにこのエアコン用添加剤は結構効くということで、この季節の今市氏一番のオススメだそうです。ここで書き込んでもらうECUのアクセルに対するリニアリティは本当に素晴らしいです。S4遣いの人ならわかると思いますが、ノーマルではアクセルの踏み量に対して回り方が渋いという感じがあります。これが随分の解消されます。(FA型エンジンとCVTの組み合わせは物理的な限界があるので劇的な変化はありませんが)今市氏いわく「人の感覚にどれだけ近づけるか、合わせられるかを重視しています」とのこと。私もストリートにおいては数値的な事よりドライブフィール的にストレスの少ないセッティングが重要だと考えているので、DRiViSiONのECUは自分の考えにピッタリだなと思います。そして今日の戦利品。ららぽーと横浜のガチャガチャにウマ娘がありました。ダイワスカーレットとメジロマックイーンのラバーキーホルダー。(いまさら感)
Jul 10, 2018
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購入の記憶があまりありません。オークションに出ていて「何だろう?この真空管」と思ってからの記憶が飛んでいます。気がついたら「落札しました」みたいな画像になっていました。さて、このEimacの327Aという真空管。米海軍のレーダー用に使われていたとか。フィラメント電圧10.5V、フィラメント電流10.7A。消費電力100Wを越えます。(因みに大型管のGM-70でさえ20V3Aの60Wです)フィラメントが灯るだけで物凄く熱いです。プレート損失100Wらしいです。プレートはタンタルだそうで、タンタルそのものを加工してあるのか、ニッケル等にタンタルを塗布あるいは蒸着してあるのか、私は素人なのでよくわかりません。タンタルのプレートは赤熱させることでガス吸着能力を発揮するらしく、あまり控えめな運用は逆に宜しくなさそうですね...。327Aを扱ったウェブサイトを探してみました。327A_Eimac(Radio museum)送信管327A(送信管アンプ)VT-327A VHF送信用直熱3極管(銘球列伝)Eimac 327Aシングルアンプ(オーディオと音楽の部屋)etracerで測定してみました。811Aや572Bでお馴染みの、「いかにも送信管」..という特性です。オーディオ用途ですとEpを500~600V、グリッドに20~25Vくらいをかけて大体100~110mAくらい流してつかう感じですね。フィラメント電力100Wにプレートのアイドリング電力が加わりますので、ファンで冷やしてあげないと実用にならないと思われます。
Aug 6, 2022
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2E26と2E24という小型の送信管があります。2E26プレートの大きさからして、オーディオ用途では6V6くらいの出力はありそうです。くわしくは真空管(Electron tube) 規格表データベースの2E26資料にあります。2R24は2E26の直熱版だそう。くわしくは真空管(Electron tube) 規格表データベースの2E26資料にあります。手持ちの2E26と2E24はこちら。1本ずつしか出していませんが、手持ちは全て2本ずつあります。(オーディオ用に買い揃えたので)左からRCA/Victor年2E26TENの2E26(1959年の印字あり)東芝の2E26(ベースにシールは比較的新しいものです)NECの2E26(昭和35年)JRCの2E26日立の2E26(1961年?)因みにNECの2E26は鈴木さんと中村さんのお墨付きなので安心です!!って誰?誰だか知りませんが、いいんです!私は鈴木さんと中村さんを信じています!!2E26の三結特性はどんな感じでしょうか...さほど直線性はよくありませんが、程々に良い回路と十分に高品質な出力トランスがあれば音楽を楽しむには十分でしょう。2E24は2E26の直熱管といわれていますが、全く同じでも無さそう。ややrpが高い印象ですがほぼ似ています。Ep高圧でEgが深いところでIpカーブが浮き気味です。2E24について面白い記事を見つけました。小型直熱ビーム管2E24活用術(真空管のコアな世界)これによると、フィラメント4V点火にすることで、深いバイアスでの特性が改善されるという話です。では、少しずつフィラメント電圧を下げて(フィラメントのエミッションを落としていって)特性を見ましょう。フィラメント電圧5Vフィラメント電圧4.5Vフィラメント電圧4.0V落ち着いて直線性は良くなった気がしますが、高電流域は電子の供給が間に合わないとみえ、ダラりとしています。高圧低電流付近は落ち着いて直線性は良くなります、エミッション的にどうなんでしょう?活性化を渋るフィラメントの運用がどの程度影響があるかは不明です。2E26も、きっと少しrpが上がる程度かなと。オーディオのように常に電流が流れていてピーク電流もそれほどでない条件であれば、それほど影響は無いようにも思えます。少なくとも5V程度まで落としても十分な性能が出ていると云えましょう。
Oct 8, 2022
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実はフィリップスのQE08/200という真空管を1本だけ持っていて、なんと先日残りの1本を秋葉原で発見し、もちろん速攻で買いました。これで2本揃いました! \(^o^)/ シアワセー!!で、こんな真空管なのです。分厚いカーボン系のプレートが2枚向かい合わせに付いています。脚は...3-500Zなんかと同じかな。裏から見て5角形の左下から右回りに、1番:ヒーター2番:カソード(ビーム電極接続)3番:コントロールグリッド4番:スクリーングリッド5番:ヒータートップ:プレートなんとヒーターが横方向に3本通っています。かっちょいい!!!!ちょうどこんな構造です。=======□◎□◎□◎□========:プレート□:ビーム電極?◎:内にカソード(ヒーター)、外にコントロールグリッドとスクリーングリッドかな?規格ですが、Frank氏の真空管データシートのQE08/200を見ますと、ヒーターは6.3Vの3.9Aです。意外と控えめな感じですね。たとえば4D32とか6.3Vの3.75Aでほぼ同じですし、以前ブログにてご紹介した327Aは10.5Vの10.7Aという凶暴な電力ですから。規格表ではビーム管と書いてあります。3本のヒーターとグリッドの両脇に板があるので、これがビーム電極になるのでしょうか...。規格表では100V以下の低電圧領域でダイナトロン特性が出るので、そこを使わないか三結で使う感じになりそうです。オーディオアンプの記事を見つけました。偏ったアンプ道楽「4B20・G2ドライブシングル実験」QE08/200は4B20という別名もあるようですね。etracerに掛けて測定してみましょう。ビーム管接続の特性はこちら。G2=100Vです。オーディオ用途でしょっぱく使いますからこんなもんで十分ですし、G2電圧が高いとプレート電流が流れすぎて使いづらそうな印象です。1本目2本目2本目はダイナトロン特性の癖が強く大電流領域まで影響があります。ビーム管接続はG2電圧を変えて測りましたが、とにかくG2の電圧が効きます。ここは安定させないと演奏がブレてしまうと思います。低いところはダイナトロン特性(Ipのへこみ)が出ますのでプレート電圧100V以上で使いたいですね。G1が数ボルトの変化もでガツンと電流が流れますから、かなりの高感度です。三結ですが、そのままプレートとG2を同じ電位にすると、G2電流がドバッと流れました。(G2がかなりG1に近寄った設計なのでしょうか...私は電気の素人なのでわかりませんが)ですので、G2をEpの40%として測定しました。1本目2本目良い感じですね。1本目は、Ep=400VでEg1=-21.0VのときIp(+Ig2)=96.53mAEg2=0.93mArp=945Ωgm=14522μSμ=13.7V/V2本目は、Ep=400VでEg1=-22.0V(1本目の電流値にあわせて1Vだけ深くしました)のとき、Ip(+Ig2)=96.43mAEg2=0.97mArp=919Ωgm=13369μSμ=12.3V/V高感度な球にしては揃っていると思います。そてにしても猛烈に高感度です。下手に繋ぐと発振しそう。rpは低いので3.5kΩのトランスでいけます。その代わりガッツリ電流を流せる大きなコアを持ったトランス(許容が150mAで通常で100mAくらい流せる20Wクラス以上)が前提。ところがG2電流を見ると、なぜかG2が突然流れ始めるところがあります。放電のような気がしますが、放電だったらもっと急に流れてグラフが縦になりますので、違うかも。ただ、40%三結A級で400V100mAを中心に使う動作の場合は、たぶんこの領域に入らないと思いますが...。後日談etracerのプレート損失設定を下げて、電流の上限を下げたところ、安定して動作しました。しかもEp=Eg2の三結でうまくいきましたよ!!Ep300Vで100mAくらい流すと何とrpは600Ω以下です!!凄い!!この手の送信管は大がかりになる割にオーディオ領域でのパワーはあまり期待出来ません。(10Wいけば良いほう)しかし、こういうものは出力を狙うためで無く「送信管で音を出す事」のみが重要なので、3Wも出れば十分です。我が家のスピーカーはEMS社の励磁型30cmフルレンジで95dB以上の能率がありますので、全く問題がありません。しかも私はルネサンス~バロック時代の音楽を静かに聴くのがメインですので普段は0.5W出てるかどうかです。とりあえず、Eg2を100Vくらい(VR105で安定化するとか)のビーム管接続か、300Vで100mAくらいの動作(出力5W~7Wくらい)の三結あたりがオーディオ用として十分実用になりそうです。
Oct 16, 2022
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ヤフオクでとあるオーナーからお譲り頂いた東芝の5T20(250TL)です。オーナーが体調を崩しアンプを作る余裕がないとのことで、私がこの真空管を引き継ぐこととなりました。ASDFと印字されています。航空自衛隊に納入のものでしょうか...。さてさて、この5T20(250TL)とは何ぞや?フィラメントは5V10.5Aの送信管です。規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースの250TLの資料が参考になると思います。同じ規格でハイμの250THという真空管が存在するようですね。(250TLのμ=14に対して250THはμ=37)この手の真空管は普通のIpカーブの特性表を載せていません。(グリッド接地のC級アンプが殆どなので)どういうIPカーブなのか、rpはどれくらいなのか...そんなときのetracerですよ!!さっそく計測していきましょう。フィラメントに灯を入れます。フィラメントはらせん状です。1本目(No.40057)Ep=700VでEg=+13Vのとき、Ip=97.08mAIg=2.57mArp=6147Ωgm=2324μSμ=14.3V/V2本目(No.40140)Ep=700VでEg=+13Vのとき、Ip=100.57mAIg=2.43mArp=5955Ωgm=2403μSμ=14.3V/V400Vの低電圧動作なら、Eg=52Vくらい掛けてIpを150mAほど流し、2.5kΩのトランスを相手にすると、だいたい7Wほど出せます。NFBは必須でしょうが実験機ならいけそうです。600~800Vも掛ければ3.5~5kΩのトランスで20W以上出せそうです。問題は100mAを超える電流を流せるトランスでしょうか。本来はもっと高い電圧で使う真空管ですが、低い電圧領域(ただし100V以上)で十分実用になります。
Oct 23, 2022
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よく使われる6SJ7。五結特性はデータシートがネット上にありますが、さて三結特性はどうなのでしょうか。6SJ7の高信頼管と言われている5693はどうなのでしょう。そのあたりを探っていこうと思います。実は最近、帯状疱疹になってしまい、まだ痛みが残っています。そのような状態ですので、今回は測定するのがしんどくて、サンプルは少ないです。(測定するのにも手間と時間がかかりますので、どうかご勘弁下さい)★RCA5693GEも持ってますが、今回はRCAのみです。三結特性Ep=130V、Eg1=2.5Vのとき、Ip(+Ig2)=8.14mAIg2=1.91mArp=7260Ωgm=2708μSμ=19.7V/V試しににG3をG2に接続してみました。Ep=130V、Eg1=2.7V(普通の三結の電流に合わせた)のとき、Ip(+Ig2+Ig3)=8.15mAIg2+Ig3=2.77mArp=6935Ωgm=2739μSμ=19.0V/Vrpが低くなってμが低くなるという結果になりました。前段に使うに関しては、メリットが見いだせません。五結特性も実測してみましょう。Ep=130V、Eg2=100Vで測定します。Ep=130V、Eg2=100V、Eg1=2.2VのときIp=4.99mAIg2=1.14mArp=1755658Ωgm=2283μSμ=4008.2V/V★東芝6SJ7他にNEC、TEN、松下を持ってますが、今回は東芝のみです。三結Ep=130V、Eg1=3.4V(RCA5963の電流に合わせました)のとき、Ip=(+Ig2)8.14mAIg2=1.92mArp=6538Ωgm=2884μSμ=18.9V/V五結Ep=130V、Eg2=100V、Eg1=3.0V(RCA5963の電流に合わせました)のときIp=4.93mAIg2=1.14mArp=2675947Ωgm=2298μSμ=6149.7V/Vアダプタを介して6J7も調べてみましょう。★CBS-HYTRON 6J7小さい!!三結Ep=130V、Eg1=1.3V(RCA5963の電流に合わせました)のとき、Ip(+Ig2)=8.19mAIg2=1.83mArp=9616Ωgm=2004μSμ=19.3V/V五結Ep=130V、Eg2=100V、Eg1=1.5V(RCA5963の電流に合わせました)のときIp=4.88mAIg2=1.07mArp=889035Ωgm=1687μSμ=1499.5V/V★NEOTRON 6J7見た目がEF37です。三結Ep=130V、Eg1=1.4V(RCA5963の電流に合わせました)のとき、Ip(+Ig2)=8.00mAIg2=1.61mArp=10234Ωgm=2094μSμ=21.4V/V五結Ep=130V、Eg2=100V、Eg1=1.5V(RCA5963の電流に合わせました)のときIp=4.86mAIg2=0.95mArp=2839683Ωgm=1722μSμ=4891.3V/Vサンプルが少ないですが、結論としては、・6J7を6SJ7同等の電流値にしたいときはバイアスを浅くする必要がある。・6J7は6SJ7よりgmが低い。・6J7は6SJ7よりrpが高い。・6J7は6SJ7より直線性が良い。・μは三結で19~21くらいなのはどれも殆ど同じ。手持ちに有れば使いますが、わざわざ何千円も出して買ってまで6J7を選ぶ必要は無いなぁという感想です。6SH7は6SJ7に比べて感度が高い球なので増幅率も期待できそうです。別の記事で紹介する予定です。EF37はどうなんでしょうね。6J7に近いでしょうか?別の記事で紹介してみたいと考えています。因みに6SG7という球は6SH7に似ていますが、セミリモートカットオフのようです。好んで使用される方も居られるので、たぶん歪み打ち消しの為かもしれません。こちらも近いうちに紹介しようと思います。
Dec 12, 2022
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HY69という真空管を紹介します。CBS-HYTRONの箱に入っています。規格は、Frankさんの資料室のHY69規格表を参照ください。気をつければならないのは、HY69は6.3Vではなく6.0Vです。Plate dissipationがプレート損失にあたるのでしょうか?そうすると30W?不思議なのはTube collectors associationの書類では6.3Vです。Plate dissipationが40Wになっています。謎です。因みに、アンプの7番8番ピンが接続されたDC点火であれば、807→6L6のアダプターがそのまま使えます。私は2番プラス7番マイナスで6Vを供給しています。(6V管と6.3V管を共有するには電源電圧を低い方に合わせます)etracerで特性を測定しましょう。とりあえず私は6.0V1.5A、プレート損失は30Wと仮定して測定を進めます。スクリーン損失は5W程度で仮定しましょう。測定は三結特性のみです。外からはよく見えませんがプレートの内側にキャビトラップ(Cavi-trap)という小さな板のようなものがあります。(プレート両側にコの字状の金具を3箇所ずつ6箇所とりつけ、片側6枚(両側合わせて12枚)の板を立てた形になっています。)二次電子を抑制する役目らしいです。(動作原理はよくわかりませんが)【1本目】Ep=280VでEg=-15.2Vのとき、Ip=59.59mAIsg=3.99mArp=1952Ωgm=3326μSμ=6.6V/V【2本目】Ep=280VでEg=-15.2Vのとき、Ip=59.75mAIsg=3.97mArp=1964Ωgm=3327μSμ=6.4V/Vなかなか綺麗なIp特性だと思います。TU-8200R(魔改造品)に取り付けました。トリタンの輝きが美しいです。ご注意:私のTU-8200R(魔改造品)は、ヒーター回路を左右独立したスイッチング電源に変更してあり、マイナス側は8番ピンに接続しています。あと、電流検出抵抗の数値を変更し40mA程度が流れる様にしてあります。(もう少しながしてやってもいいのですが、他の球も挿すので...)くれぐれも、TU-8200Rそのままでは直熱管を挿すことは出来ませんから気をつけてください。
Jan 28, 2023
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PX25は高価過ぎて手が出せない真空管です。「余程お金のある銘球マニア」のみが楽しめる世界でしょう....。そこで、PX25同等管と言われるTESLAのRD27ASを購入して調べてみたら、PX25のrp1250Ω程度に対して1800Ω程度と、PX25とは異なる特性でした。そこで諦めず、プアマンズPX25を探し...「これは似ているんじゃないか」と思われたのがこのVT46です。でも五極菅ですが、三結特性がPX25に近いのでは...と云われています。同等管でPT25Hという型番もあります。PT25Hの規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースのPT25H規格表があります。CV1046という型番もあり、規格はThe Valve museumのCV1046規格表を参照ください。10E/10558という番号もふられているようです。印字を見てみましょう。MADE&PATENTED IN ENGLANDVT4684 1(もう1本は、85 1と印字)V.T.464-2510E/10558MADE IN ENGLANDBY THEM.O.VALVE CO,LTD.GEC84(もう1本は、85と印字)A.M.は空軍でしょうか。フィラメントは4点吊りです。良い感じ。ガッチリしたボックスプレート。フィラメントを灯すとこんな感じ。この真空管、既に三結の特性を測定されている方が居られました。Friends of Valves 自作真空管アンプの「PT25H三極管接続測定結果」が参考になります。この測定結果によるとPX25よりややrpが高いようです。etracerで検証してゆきましょう。Epが350VでIpが64mA流れるところで測定します。【1本目】三結特性Ef=4.0V, If=1.90AEp=350VでEg1=15.9VIp+Ig2=63.92mAIg2=10.16mArp=1456Ωgm=8569μSμ=12.5V/V五結特性(Esg=350V)【2本目】三結特性Ep=350VでEg1=14.6VEf=4.0V, If=1.90AIp+Ig2=63.45mAIg2=10.74mArp=1595Ωgm=7725μSμ=12.3V/V五結特性(Esg=350V)2本目のほうがエミッションが低目ですね。古い球なので、これくらいはOKです。さて三結特性を測定した考察ですが、PX25はrpが1250Ωくらいと言われていますから、この球の1.5kΩ前後のrpは高めですね。TESLAのRD27ASの1800Ωよりは低いですので、PX25寄りではあります。(TESLAのRD27ASは、PX25とF410(BF25)の中間くらいですね...)完全互換ではないけど、類似管といって良いかな...程度です。悪くはないですね。私は気に入りました。しかし、ここまで来て、「真空管を何本も買ってPX25っぽいものを探すくらいなら、普通にPX25を買ったほうが安いのではないか」という結論に至りそうでガクガク震えております。
Jun 1, 2023
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6AK5という真空管を紹介します。6AK5は同等管や類似管が多くあるようですね。私の調べたところですと、以下のようですが、まだ他に型番があるかもしれません。写真は手持ちのものから幾つか選びました。6AK5の規格は真空管(Electron tube) 規格表データベース「RCA 6AK5規格表」が参考になります。★6AK5一番一般的なものです。写真は手持ちの中から東芝を選びました。★171A/VT-2696AK5の前身といわれています。私は6AK5用変換アダプタを買って使っています。電極が横に倒されているのは、ベースのピンまで多分最短距離で配線する為でしょうね。★5654/6AK5W6AK5の高信頼管だとか..。手持ちの一部ですが、左からNEC、日立、TEN、SYLVANIA、GE、RTCです。NECは上にシールドのようなものが見えます。RTCはプレートの窓が円ですね。★6J1-T中国製です。手持ちは1971年です。★6J1P(6Ж1П)一番オーソドックスなやつですね。★6J1P-V(6Ж1П-B)★6J1P-EV(6Ж1П-EB)6J1Pの高信頼管として販売されているものです。写真右側は金メッキ足です。(絶対怪しい)★403Aや403B手持ちはNEとWEの403B、L.M.Ericsssonの5591/403Bです。★M8100妙に印字が綺麗なので何とも怪しいです。(私はMullardが特に好きではないので、割とどうでもいいですが)★EF95EF95のプリントされたものは持っていません。(私はコレクターではないので...)★CV4010CV型番もあるようですね。6AK5あるいは同等管は、気付かぬうちに使っているものです。よくある中国製プリアンプには6J1Pが三結で使われていますし、私が愛用しているTUBE-01Jも初段が6AK5同等管の6J1Pの三結です。代表として東芝6AK5の三結特性を測定します。Ep=120VEg1=-2.8VIp+Ig2=5.11mAIg2=1.23mArp=5690Ωgm=4434μSμ=25.2120Vの5mAでのμは26程度です。実働で20倍くらいでしょうか。2段構成のアンプだと割とギリギリかな。もう少し電流を流しても28あるかないか。巷ではμ=40説もありましたが、実測ではそれを確認することは出来ませんでした。6AK5の前身と云われる171A/VT-269の三結特性も測ります。Ep=120VEg1=-2.4V(6AK5より0.4V浅い)Ip+Ig2=5.04mAIg2=1.23mArp=6976Ωgm=4047μSμ=28.2コンディションの問題かわかりませんが、手持ちのものに限って云えば、171A/VT-269は6AK5に比べてgmが低くrpとμが高い傾向にあるようです。ただ負荷抵抗を入れた実際の動作で、それほど変わらないかもしれません。真空管は好みや用途で色々なものが選べますし、音や性能にこだわらず自由に選んでも全く問題ないです。「みんなちがって、みんないい」と私は思っています。
Jun 15, 2024
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今回も「失敗しちゃったかな」感が満載の真空管です。12JZ8と17JZ8という真空管を紹介します。上がELEVAMの12JZ8、下が日立の17JZ8です。12ピンのコンパクトロンです。昨年だったか、2本で1000~2000円台だったので、試しに買ってみた真空管です。実はゴリピカリ氏の「キューブくん」を見て興味を持ちました。規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベース「GE 6JZ8」を参照ください。ヒーターの規格は以下の通り。12と17意外に6と13が存在します。 6JZ8 6.3V1.2A12JZ8 12.5V 0.6A13JZ8 12.7V 0.6A17JZ8 16.8V 0.45A随分と大食らいな球ですね。12JZ8をetracerで特性を測定してみましょう。なお、第二ユニットの三結では170Vの30mA、五結では150Vの35mAで測定しました。Eh=P12.6V, Ih=0.59A1本しか測定しませんでしたが、トランスレス用の球なので、電流は揃っているはずです。【第一ユニット】Ep=150VEg1-5.2VIp=3.95mArp=9936Ωgm=2136μSμ=21.2V/V6FQ7の片側のようなユニットでしょうか...そんな印象です。【第二ユニット】三結特性Ep=170VEg1=-21.2VIp+Ig2=29.92mAIg2=2.85mArp=1276Ωgm=4389μSμ=5.6V/V【第二ユニット】五極(ビーム)接続特性Ep=150VEg2=110VEg1=-10.5VIp=34.74mAIg2=1.72mArp=17086Ωgm=5773μSμ=98.6V/V第二ユニットは三結にすると前段の増幅率が全く足りません。これは、ゴリピカリ氏の「キューブくん」の作例に従うのが無難そうです。第二ユニットの三結、五結ともに直線性は良くないです。これは垂直偏向用途の球なので敢えて直線性を悪く設計しています。これについては日立評論1961年12月号の「垂直偏向出力管の動作解析」が参考になると思いますが、私はサッパリわかりません。(汗)さて、この手の球の「直線性の悪さ」ですが、おんにょの真空管オーディオ「89/38シングルアンプ・完成」では直線性の悪い球を使いつつも概ね高評価です。なので、直線性が悪さが必ずしも音質の悪さにはならないということでしょうか。因みに、有名な3033AやR120も、上の方は寝てきていて整ったIpカーブとは言いがたいですし..。この球の最大の魅力は「大食らいなところ」でしょうか。たとえば6L6でもRFTの6L6は普通の6L6の0.9Aに対して1.1Aの大食らいで何となく魅力を感じるじゃないですか。ああいう感覚です。手持ちに小さな3.5kΩのトランスがあるので、Ep150Vだと丁度良い感じかと思います。+Bはトランスの電圧降下と自己バイアスぶん込みで165~170Vくらいでしょうか。12V電源と安い昇圧ユニットで作るのが無難そうです。
Aug 22, 2023
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今回も謎球ではありません。2A3とともによく知られている6B4Gという真空管を紹介します。手持ちはLEWIS AND KAUFMANとRAYTHEONとRCAです。以前、たまたま安く出ていたので購入しましたが、測定をしていませんでした。前回紹介した2A3を6.3V点火にしてオクタルピンにしたものと言われています。主に電源レギュレーター用途だったようですが、今はオーディオ用途が主流ですよね。トップから見ると.....LEWIS AND KAUFMANは、たぶん自社製ではないです。見た目はソヴィエト製(6S4S/6C4C)っぽいのですが...。Zaerix(商社)もこのマイカ板です。ロット番号は78年43週ですが、どうなんでしょうね...。元箱は朱色と黒のお馴染み山猫印です。RAYTHEONは2枚のプレートは繋がっていません。まさに45×2って感じですね。RCA製も2枚が繋がっていないタイプです。ただ、フィラメントはマイカ板に掛けてあり簡素化されています。etracerで特性を測定しましょう。2A3同様にEp=250V、Ip=50mAでみてゆきます。(少々高過ぎるので、実際にアンプを組むときはもっと下げた方が良いです)【LEWIS AND KAUFMAN 1本目】製造番号:78-43(2本目と同じロット)Ef=6.3V, If=1.03AEp=250VEg=-41.1VIp=50.08mArp=839Ωgm=5008μSμ=4.2V/V【LEWIS AND KAUFMAN 2本目】製造番号:78-43(1本目と同じロット)Ef=6.3V, If=1.04AEp=250VEg=-41.4VIp=50.24mArp=805Ωgm=5296μSμ=4.3V/Vバラツキがないですし、gmも高い。性能としては手持ちの中で最高かも。【RAYTHEON 1本目】製造番号:59-50Ef=6.3V, If=1.00AEp=250VEg=-37.5VIp=50.21mArp=1545Ωgm=2415μSμ=3.8V/V大ハズレです。Ipが寝ていてエミ減です。430V以上はIpが急に流れて測定できず、ゲッターを暖めて何度か測定しましたが430V以上は無理でした。測定結果も一寸不安定でgmも低いです。相当疲れてますね。結構安く買ったので、まぁ諦めましょう。【RAYTHEON 2本目】製造番号:消えEf=6.3V, If=1.01AEp=250VEg=-45.4VIp=49.78mArp=881Ωgm=4366μSμ=3.8V/Vこっちは生きてます。よかった...。【RCA 1本目】製造番号:不明Ef=6.3V, If=0.91AEp=250VEg=-41.0VIp=50.16mArp=895Ωgm=4674μSμ=4.2V/V【RCA 2本目】製造番号:不明Ef=6.3V, If=0.96AEp=250VEg=-41.0VIp=49.91mArp=885Ωgm=4833μSμ=4.3V/VRCAはバラツキが少ないですね。安心しました。当たり前ですが2A3同様のIpカーブとなりました。アンプにUXとオクタルのソケットを付けて2A3と6B4Gが使えるようにすると便利かもしれませんね...。1本ハズレでしたが...他は大丈夫なので、まぁよしとします。
Oct 2, 2023
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今回は「845という真空管」の続編です。ひょんなことから中古のPSVANEのAcme A845を超格安で入手しました。PSVANEのAcme(頂点あるいは極致という意味らしい)シリーズはPSAVANEが持てる技術を注ぎ込んだフラッグシップだそうです。PSVANEのほうがやや大柄ですね。PSVANE(貴族の声)は曙光電子のエンジニアが新たに立ち上げたブランドなので、曙光電子の暖簾分け的存在なのでしょうか...。そういえば、日本で販売されている中国の真空管は4社くらいでしょうか。・Shuguang(曙光電子)・PSVANE(貴族之声)・LINLAI(林籟)・Full Music (天津全真電子管技術)どのメーカの真空管も最近は実力派な感じですが、富裕層向けになってきている感じもします。さて、このA845という真空管をじっくり観察しましょう。プレートは六角形のセラミックとマイカ板で支えられています。なかなかしっかりした造りです。中国の真空管全般に言えるのですが、JJと違ってガラスの透明度が若干ながら良くない気がします。(凝視しないと気になりませんが)謎のプレート構造。金属を繊細に成形したのち、カーボン系の塗膜をつけています。内側を見ると....これは面積を稼ぐためでしょうか。フィラメントの能力が決まっている場合は電子を受けるプレート側での工夫が必要になるので、PSVANEとしての結論がこの形状なのかなという印象でした。(メーカーの真意はわかりませんが)etracerで特性を測定します。今回は600V100mAになるよう合わせて測定しました。【PSVANE(貴族之声)A8451本目】10.0V 3.08AEp=600VでEg=-67.1Vのとき、Ip=99.98mArp=1557Ωgm=3314μSμ=5.1V/V【PSVANE(貴族之声)A8452本目】10.0V 3.17AEp=600VでEg=-67.2Vのとき、Ip=100.01mArp=1556Ωgm=3290μSμ=5.1V/V参考までに同条件でShuguang(曙光電子)の845Cも測定してみます。【Shuguang(曙光電子)845C1本目】10.0V 3.00AEp=600VでEg=-67.9Vのとき、Ip=100.08mArp=1613Ωgm=3135μSμ=5.1V/V【Shuguang(曙光電子)845C2本目】10.0V 3.20AEp=600VでEg=-69.6Vのとき、Ip=100.40mArp=1553Ωgm=3252μSμ=5.0V/VPSVANEもShuguangも良好です。当然ながらどちらも845で、ほぼ規格どおり。どちらかといえばPSVANEのほうが数Vだけバイアスが浅く若干感度がいいかな程度。TU-8200R(魔改造品)へ接続。Ep280V40mA程度の極軽い条件で聴いた限りどちらも変わりません。どちらも良い音です。因みにTU-8200R(魔改造品)は、2番7番ピンのプリントパターンをカットし他から電源を取り入れています。(初段のEhが上がってしまうのでR70は1Ωと2.2Ωのパラ接続に変更)8番7番ピンをショート。半田付けが汚いけど気にしないです。照明を落とすとトリタンの灯が煌々と。球の下側はタップリとゲッターを飛ばしてあるので足元側に光はあまり出ません。280Vのプレート電圧でも部屋で効くには十分です。1W出るか出ないかくらいですが。なかなか良い真空管です。
May 24, 2023
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815という真空管を紹介します。この真空管の大きな特徴は、ベースが割れているものが多いということです。というかほぼ割れてます。規格は真空管(Electron tube) 規格表データベース「RCA 815」が参考になります。この真空管は829B同様に2ユニット管のスクリーングリッドが共通です。そして同様にカソード(およびビーム極)も共通となっており、ビーム管接続のプッシュプルアンプ用途です。元々の用途は通信機であってオーディオ用途ではありません。プッシュプルで組む人が多いですが、内部ユニットをパラにしてシングルアンプとして楽しむこともできます。因みに私はTU-8200Rに挿してみようと、アダプタを作ることにしました。こんな感じです。etracerで特性を測定しましょう。280Vで100mA流れるところを測ってみます。【1本目】Ef=6.3V, If=1.59AEp=280VEg1=-31.6VIp+Ig2=100.71mAIg2=11.70mArp=658Ωgm=9170μSμ=6.6V/V【2本目】Ef=6.3V, If=1.61AEp=280VEg1=-27.6VIp+Ig2=100.06mAIg2=12.54mArp=671Ωgm=10251μSμ=6.9V/V結構バイアスが深いです。gmが高くrpも低いですね。なかなかパワフルです。さっそくTU-8200R(魔改造品)に挿してみました。TU-8200Rは-30Vくらいまでしかバイアスが対応しませんので、100mAがガッツリ流れます。音は良かったのですが、これは動作的に一寸まずいです。現在、カソードに抵抗とバイパスコンデンサを入れる計画を練っています。0Ω(ノーマル)と270Ωくらい(下駄履かせ)の切り替えスイッチがあればより多くの真空管に対応できそうです。例えばバイアスの深い6146や12E1、或いは水平偏向管もいけそうですね。
Sep 6, 2023
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CETRONの3D21WBという真空管を紹介します。この形状...先日紹介しました7403という真空管に似ています。製造元が同じ可能性も...。何のリブもない板金して終わりみたいな無骨なプレート。如何にも暖まるまで時間が掛かりそうなカソード。いいです。こういうの好きです!!これくらい電力を食うヒーターは魅力的です。規格はFrankさんの資料室の「3D21WB」規格が参考になります。3D21Aや3D21Bは、Frankさんの資料室の「3D21A、3D21B」規格表でわかるとおり、プレート損失が15Wしかありません。それに比べ3D21WBはプレート損失が40Wと大幅に増強され、使い勝手が良くなっています。もう、A~BとWBでは全然別物です。etracerで特性を測定してみましょう。三結とビームで。【1本目】Ef=6.3V, If=1.72A三結Ep=400VEg1=-40.9VIp+Ig2=75.21mAIg2=8.08mArp=1101Ωgm=6424μSμ=7.1V/VビームEp=400V, Eg2=140VEg1=-7.7VIp=75.00mAIg2=0.89mArp=30321Ωgm=11598μSμ=351.7V/V【2本目】Ef=6.3V, If=1.75A三結Ep=400VEg1=35.2-VIp+Ig2=75.53mAIg2=9.59mArp=1000Ωgm=8516μSμ=8.5V/VビームEp=400V, Eg2=140VEg1=-6.4VIp=74.56mAIg2=0.98mArp=29609Ωgm=12005μSμ=355.7V/V2本の性能にバラツキがありますが、使用感は無いので単なるバラツキでしょう。選別でハネられた球の可能性もあります。この球メインにする訳ではないので構いません。三結の直線性は良くないです。しかしこの球はオーディオ用途ではないので、それを期待してはいけません。Ep280VEg1-30Vで40~60mAといったところなので、TU-8200Rでも使えます。悪くないです。いや、むしろ良い!!ビーム管接続は...どうなんでしょうね。Ipカーブが撫で肩なので、三結より少しパワーが出るかな程度。普通に三結の方が良さそうに思えます。単純な測定結果のみでいえば、3D21WBは、7403という真空管の少し感度を良くした真空管というイメージです。(ピン配置は全く異なります)
Nov 26, 2023
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ヤフオクにSRS503という送信管が出品されていたので購入しました。「テレフンケン RS337 」と書かれていますが、東ドイツ(WF、RFT)のSRS503でしょう。RS337はフィラメント12.6V2.75Aで、SRS503は12.6V3Aの送信用五極菅です。SRS503の規格は真空管(Electron tube) 規格表データベースにあります。etracerで三結特性を測定してみましょう。マイナスバイアスで動きますね。低目の電圧で数値を測ると、Ep=350VでEg=-45Vのときに、Ip(+Ig2)=60mA前後rp=1300Ω前後gm=3200μS前後μ=4.4前後という結果でした。2本は当然相当のバラツキがあります。古い送信管なので真空度も微妙です。ですので、300~350Vを掛けて1~2W前後出して楽しむのが一番良いと思います。バイアスが深めなので、ちょっとスイングが大変そう。管面には<TELEFUNKEN>のニセモノのプリントがあります。しかも丁寧に印字されていて笑えます。オークションでは質問欄に「これは東ドイツのSRS503だ」という指摘がありました。出品者はたぶん海外セラーから購入したものを売ってるのでしょうが、箱にボールペンでRS337と書かれていましたので、確かめずそのまま出品したのでしょう。(偽表示とわかったうえで出品すると商標法で引っ掛るかな。ビンテージ品はよくわからないど。)しかしまぁ、<TELEFUNKEN>マークを付ければ何でも売れると信じて疑わない海外セラーのバイタリティには恐れ入ります。まぁそれくらいTELEFUNKENの実力があるということと、それによる神格化が進んでいるということでしょう。そしてこれがTELEFUNKENでないとわかると誰も手を出しません。そうなると私たち「謎球探求隊」の独壇場です。予想通りだれも入札しませんでした。因みにドイツ送信管用ソケットはebayで2個6000~10000円くらい、WFのSRS503は1本1万弱だったと記憶しています。それを考えると妥当かなと思います。当然ながら<TELEFUNKEN>の白い印字は、恥ずかしいので消す予定です。昔、ZAIKA5300という300B互換球があって、カーボンスートで真っ黒な球の中身は6B4Gとそう変わらないという話も。その当時、とある真空管ショップのスタッフが「オーディオ雑誌で著名な安斉勝太郎先生がこういうことをやったらいけないなと思うんですよね...」と言ってました。まぁ、何だかんだ言っても、カンマツ最高!! \(^o^)/
Sep 25, 2022
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手持ちに中国製のFU13とロシア製のGU13、NECの4B13があったので、記念撮影。写真左からNECの4B13、ロシア製のGU13、中国製のFU13です。この球はビーム管で、フィラメント電圧10Vでフィラメント電流5Aを食います。ネット上に真空管(Electron tube) 規格表データベースの813の資料があります。とりあえず中国製のFU13を測定してみました。明るい!三結時の特性は、綺麗ですね。etracerは750Vまでしか測定出来ませんが、上の方もきっと綺麗でしょう。Ep=700VのEg1=-55VでIp(+Ig2)=99mAIg2=13.03mArp=1551Ωgm=5284μSμ=8.2V/V五結時の特性は、すみません、Ig2を加算していました。実際はもっと肩が下がっています低電流低電圧時に僅かながらダイナトロンっぽい凹みがあります。しかし、余程のことがない限り、この凹みにはハマりませんから大丈夫かと。全部を使い切ろうと考えなければ500Vくらいでも小さい部屋では十分な6~8Wは余裕で出ますから、高圧に拘らなくても良いかもしれませんね。
Oct 7, 2022
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時代はラジオ球ですよ、ラジオ球!! \(^o^)/そんなわけで、今回は42と6Z-P1の三結特性を調べてみました。写真で大きさを見比べてみましょう。42に比べると6Z-P1はプレート損失も小さい小音量のコンパクトなラジオ用という感じ。ちょうどバルブの大きさは6ZDH3Aと同じ感じかな。では42の三結特性から見ましょう。おっ、なかなか綺麗ですね。7~8kΩくらいの負荷がちょうど良さそう。では6Z-P1はどうでしょうか。だいたい14kΩの負荷が丁度よさそう。出力は1W前後が精一杯でしょうか....。93dB以上の能率のスピーカーなら十分ですが、それにしても一寸物足りない感があります。それに14kΩのトランスは特性もあまりよくないです。そういえば棚に6Z-P1が10本と12Z-P1が6本ほどあったような...。あ、これって...3パラシングルにすれば済む話ではなかろうか。そうすると5kΩ負荷で、そこそこのパワーが絞り出せる。低出力時はそれほど直線性も悪くない領域で動かせそうですね。まさに三本の矢です。矢は1本では弱いが、3本まとめれば頑強になる。実は1626(VT-137)という真空管で3パラシングルを組んだことがあります。ebayで1626(VT-137)の6本セットを購入し、使い道に困っていたからです。邪道ですが、「球はあるだけ使う」「お金はあるだけ使う(笑)」のが私の主義です。6Z-P1の3パラシングルを計画してみようと思います。こんな例えに毛利さんの話を持ち出すとは、毛利さん本人も驚きでしょう。
Aug 13, 2022
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814という真空管。そこそこ安かった記憶があります。球のシェイプは以前紹介したPT15(VT104)に似ていますが、こちらのソケットはUY5ピンです。(PT15はUF5ピンです)規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースの814規格表を参照ください。Friends of Valves 自作真空管アンプの814の三極管接続測定結果の記事も是非ご覧下さい。フィラメントは10V3.25A(211並に食う)プレート損失は50Wほど。シールドが邪魔で中のフィラメントがよく見えません。そういえば送信管の813などもそういう感じですよね。では、etracerで三結特性をみてみましょう。Ep=400V Eg1=-20VIp(+Ig2)=74.16Ig2=10.36rp=1824Ωgm=4915μSμ=9.0V/V動作の中心はこのあたりでも良いですが、A2級動作でないと1Wくらいしか出ません。三結ですのでG2耐圧を考えるとあまりB電圧を上げるわけにもいかず。ビーム管接続でしたら、もっとパワーが稼げると思います。ところで...Bartola Valvesの814三結の記事を見るとビーム電極もスクリーン同様にプレート側に接続しています。五極菅ならわかりますが、ビーム管でも効くのでしょうか...??試してみました。Ep=400V Eg1=-23V(Ipを合わせるため3V深くしました)Ip(+Ig2+Beam)=74.21Ig2+Beam=18.37rp=1588Ωgm=5498μSμ=8.7V/Vおお、思ったより効きますね。やってみないとわからないものです。ただ、ビーム電極は管内のシールドにも繋がっているみたいなので、プレートと一緒にブンブン振り回す動作が良いかどうかは何とも言えません。rpが1.6~1.8kΩなので、5~7kΩのトランスが良いでしょうね。後日、TU-8200R(魔改造品)に、むりやり挿した記事をアップしました
Oct 20, 2022
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デンマークM.P.PEDERSENのU4E8という真空管を入手しました。このM.P. PEDERSENはどんなメーカーなのでしょうか...。WikipediaによるM.P.Pedersenの資料が参考になると思います。マーティン・ピーター・ペダーセン/Martin Peter Pedersen (1887-1979) は、デンマークのラジオ黎明期のエンジニアで、1912 年に電気技術者として卒業した直後に、ポールセン「Det kontinentale Syndikat(アーク発生装置を作る会社) 」に就職。その後すぐに英国の「ユニバーサル ラジオ シンジケート」に参加。そこで出会ったデンマークの電気技師オットー・スコマンドと1914年に「Skovmand & Pedersen」を設立。オットーが1919年に他界した後、社名をM.P.Pedersenに変更。1920 年代から独自の真空管を製造開始。しかし製造コストの問題で1930年代後半には真空管製造を終了。(それで、世に殆ど出回っていないのかもしれませんね)無線装置に関しては、漁業無線機やアマチュア無線機器を製造していたようです。製造された無線機器についてはPeel.dkのM.P.PEDERSENのページが参考になると思います。さて本題、このU4E8という真空管は何者でしょうか...管面プリントには、メーカーのロゴと型番のU4E8、そして4V2A 500Vと書かれています。丁寧な造りですね。U4E8ではなくU4Eなら、Frank氏のM.P.PEDERSENの資料にU4Eの記載があります。F410互換と書いてあるのでプレート損失25W程度と予想されます。U4Eの規格はあるもののU4E8の情報がありません。球球コレクション(D404F203氏)のU4E8の紹介記事にも書かれていますが、このU4Eの後ろにくる8という数字は増幅率ではないかという説です。そこで、D404F203氏の仮説をetracerを用いて検証してみようと思います。もしU4Eのグリッドの巻きだけを変えてμを調整してあるだけなら、U4Eに対してgmは一寸高くrpは一寸低くなりそうですね。古い真空管であるためバラツキも劣化もあるでしょうから、正しい検証にはならないかもしれません。(μ10とμ8は、そんなに変わらないっちゃぁ変わらないですから...)しかし、色々と測定することでIpカーブも見えますし、新しい発見があるかもしれません。さて、どうなりますか....。フィラメントに4V2Aを掛けます。欧州管の丁寧な折り返しフィラメントは、いつ見ても美しいですね。英国だけでなく、デンマークでもこのような真空管が造られていました。1本目美しいIpカーブです。Ep=500VでEg=-23.5Vのとき、Ip=41.69mArp=3183Ωgm=3459μSμ=11.0V/V2本目こちらも美しいIpカーブです。Ep=500VでEg=-23.5Vのとき、Ip=42.44mArp=2946Ωgm=3983μSμ=11.7V/V結構rpが高いですね。Ipカーブは大電流域でどちらもタレていないのでエミッションはまだ大丈夫そうです。適合するのは7~10kΩくらいの出力トランスになりそうです。ソフトンのRW-40-9.5(9kΩ&5kΩのユニバーサル型)の9kΩが最適ではないでしょうか。5kΩに切り替えてB電圧を下げれば手持ちのRD27ASが使えそうです。コアも大きく良さそうなトランスです。あまり小さなコアのものは巻き数でインダクタンスを稼ぐので、高い周波数のインピーダンスがキュッと上昇する傾向で、コアボリュームでインダクタンスを稼ぐタイプはなだらかなカーブになります。可聴周波数帯域の上の周波数だから関係無いのですが「精神衛生上どうか」という話です。私は極端に小さいコアの出力トランスはあまり好きではありません。それにコアボリュームがあるほうが低域の周波数特性もなだらかになります。大きければいいという話でもないですが。因みに、9kΩのトランスを使ってEp500V掛けて(バイアスとトランスでの電圧降下を見込むとB電圧は多分540Vほどです)Ipを42mAほど流すと最大出力2Wです。2Wもあれば私のスピーカー(95dBほど能率があります)なら十分鳴ります。Epは450~80V程度でも十分すぎます。そして問題の増幅率は11でした。誤差で10だとしてもデータシートでの増幅率10のU4Eと変わらない感じですね。それではU4E8の「8」は何の意味があるのか...?今回入手したU4E8測定結果からは見えてきませんでした。今回は真空管の測定結果だけでなく、創設者に関してもリンクを貼って紹介致しました。真空管ひとつひとつに製造したメーカーや技術者の歴史や物語があります。もちろん真空管を買ってアンプ作ってそれで満足でも良いのですが、心静かに、その歴史を丁寧にひもときながらゆっくりと真空管を楽しむのも良いかと思うのです。
Oct 30, 2022
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ヤフオクで6327シングルアンプを落札しました。6327...今まで聞いたことがない真空管でしたので、謎球好きとしてはウズきますよね。当然。そんなわけでガツンと入札し、落札しました。今回落札したアンプの製作者は12A5のアンプと同じ方で、ちょっと珍しい球でアンプを作って音楽を楽しむことをライフワークにしておられる方だそう。さてこの6327という真空管、何者なのでしょう...規格に関してはFrankさんの資料室の6327規格表を参照くだ...これヒーター電流が誤記じゃない?0.8Aではなく1.8Aです。規格表が書き間違えているとは。でも、他の真空管でも規格表のミスプリントは結構あります。この真空管は、規格表に書いて有るとおり、6AR6をパラレルにしたくらいの実力を持っています。6AR6のヒーター電流は1.2Aですので2.4Aになりそうですが1.8Aに収められています。Friends of Valves 自作真空管アンプのTung-Sol 6327も是非参考にしてください。三極管接続とビーム管接続で測定します。このアンプでは約360Vのプレート電圧と125Vのスクリーングリッド電圧の設定なので、その設定値で測定します。三極管接続では50mA、ビーム管接続では45mA【1本目】Lch 6.3V1.76A三極管接続Ep=360VでEg1=-61.4Vのとき、Ip(+Ig2)=49.46mAIg2=3.69mArp=1155Ωgm=4021μSμ=4.6V/V ビーム管接続Ep=360VのEg2=125VでEg1=-15.1Vのとき、Ip=45.23mAIg2=0.89mArp=26949Ωgm=5509μSμ=148.5V/V【2本目】Lch 6.3V1.87A三極管接続Ep=360VでEg1=-54.2Vのとき、Ip(+Ig2)=50.24mAIg2=2.45mArp=1279Ωgm=3940μSμ=5.0V/V ビーム管接続Ep=360VのEg2=125VでEg1=-12.3Vのとき、Ip=44.89AIg2=0.63mArp=37245Ωgm=5809μSμ=216.4V/V感度の高い球なので、多少バラツキがあると思います。直線性もそれほど良いとは言えないかな。前段の6AQ8が直線性が悪い球なので、これで打ち消そうという意図かもしれません。2日ほど連続運転で聴いていましたが、とても良い音です。
Dec 31, 2022
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手持ちのAC/P4という真空管、小柄なST型の傍熱三極管です。とても小さく可愛らしい球なので、小出力で楽しむことが大前提になりそうです。ST型ですが、ドームに近い撫で肩ですね。ほっそりしています。こんな箱に入っていました。規格は、真空管(Electron tube) 規格表データベースのAC/P4規格表を参照願います。テレビ用の球なのですね。アンプの作例としては6畳間の真空管アンプたち「AC/P4シングルアンプ」が参考になると思います。こちらの記事では、プレート損失は7W程度ではないかという仮説をたてていますので、私もそれに従おうと思います。この回路では330V程度を掛けているようで、実質7.5Wの運用で問題ないようです。etracerで330Vで19mAほど流れるところを測定します。ほんのりヒーターの灯りが漏れてくる程度です。1本目Ep=330VでEg=11.6Vのとき、Ip=19.36mArp=3215Ωgm=6925μSμ=22.3V/V2本目Ep=330VでEg=12.9Vのとき、Ip=19.16mArp=3064Ωgm=6507μSμ=19.9V/Vrpは高いですし出力もあまりとれないので、小出力での音楽鑑賞、BGM、寝室のアンプに活路ありという感じでしょうか。ヒーターの灯は派手ではありませんが仄かで部屋を暗くすると雰囲気があって良い感じです。
Jan 29, 2023
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ああ、また手を出してしまった。VT52。VT52という真空管で完結していたVT52の話。また買ってしまいました。ひとつはNATIONAL UNIONのVT52。そして、もうひとつはRAYTHEONのVT52の4ピラーです。4ピラー集めではないですが、なぜか買ってしまいます。RAYTHEONの10や、RAYTHEONの50など...。実は4ピラーの42など、他にももありますので、後々紹介します。(そんなに沢山持ってませんが)今回は総集編ということで、以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52も含めて紹介します。写真で比較してみましょう。左2本が以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52、中の2本がNATIONAL UNIONのVT52、左の2本がRAYTHEONのVT52です。UNITED ELECTRONが最もプレートが長いですね。ちなみに、この中で設計・製造が最も古いのがRAYTHEONです。上側から見ると、3点吊りフィラメントのNATIONAL UNIONが当然ながらフィラメントが細いです。(折り返し分だけ長く細くなっているのでしょう)横から見ると、最もプレートが薄いのはNATIONAL UNIONです。そしてRAYTHEONが抜きん出て分厚いです。全体的に見て、NATIONAL UNIONのプレートが一番小さく見えますね。NATIONAL UNIONを下から覗いてみました。フィラメントの様子がよく見えます。RAYTHEONを下から覗いてみました。太い4本の支柱に支えられ、しっかりした構造です。UNITED ELECTRONを下から覗いてみました。上下マイカでしっかり支えています。NATIONAL UNIONのフィラメント。RAYTHEONのフィラメントUNITED ELECTRONのフィラメント。では、電気特性を比較します。プレートに270Vをかけ大体33mA流れる設定で、Ef=7.0Vと6.3Vを測定します。NATIONAL UNION【1本目】Ef=7.0V、If=1.11AEp=270VでEg=-51.6Vのとき、Ip=33.10mArp=1546Ωgm=2309μSμ=3.6V/VEf=6.3V、If=1.02AEp=270VでEg=-50.4Vのとき、Ip=33.08mArp=1657Ωgm=2171μSμ=3.6V/V【2本目】Ef=7.0V、If=1.11AEp=270VでEg=-51.0Vのとき、Ip=33.03mArp=1562Ωgm=2293μSμ=3.6V/VEf=6.3V、If=1.03AEp=270VでEg=-50.3Vのとき、Ip=33.07mArp=1640Ωgm=2210μSμ=3.6V/VRAYTHEON【1本目】Ef=7.0V、If=1.20AEp=270VでEg=-50.5Vのとき、Ip=33.00mArp=1753Ωgm=2019μSμ=3.5V/VEf=6.3V、If=1.10AEp=270VでEg=-49.6Vのとき、Ip=33.06mArp=1798Ωgm=1958μSμ=3.5V/V【2本目】Ef=7.0V、If=1.25AEp=270VでEg=-52.3Vのとき、Ip=32.76mArp=1830Ωgm=1850μSμ=3.4V/VEf=6.3V、If=1.16AEp=270VでEg=-50.4Vのとき、Ip=32.94mArp=1969Ωgm=1758μSμ=3.5V/V2本目はフィラメント電流は1本目より高いわりにエミッションが低いので、もしかしたら製造上のバラツキなのかもしれません。以前紹介したUNITED ELECTRONのVT52の特性も比較用にもういちど紹介します。【1本目】Ef=7.0V、If=1.05AEp=270VでEg=-47.2Vのとき、Ip=32.93mArp=1726Ωgm=2167μSμ=3.7V/VEf=6.3V、If=0.95AEp=270VでEg=-46.2Vのとき、Ip=33.04mArp=1798Ωgm=2122μSμ=3.8V/V【2本目】Ef=7.0V、If=1.06AEp=270VでEg=-48.1Vのとき、Ip=33.17mArp=1694Ωgm=2212μSμ=3.6V/VEf=6.3V、If=0.98AEp=270VでEg=-47.11Vのとき、Ip=32.94mArp=1791Ωgm=2091μSμ=3.7V/V270Vの33mAという条件で比較した結果、微妙に特性が異なるように感じました。gmは、NATIONAL UNION > UNITED ELECTRON > RAYTHEON の順番になりました。rpはその逆です。RAYTHEON製が設計・製造が最も古いからでしょうか、エミッションを十分に得るためでしょうか、フィラメント電流が他の物より若干ですが高目ですね。そして、2本のバラツキ(フィラメント電流や)が多く感じました。NATIONALは効率重視でしょうか、フィラメントを3点吊りすることでgmを高く稼いでいるように思えました。もちろん、古い真空管なので何とも言えませんが、それでも傾向みたいなものはわかる気がします。UNITED ELECTRONは、両者の中間あたりに位置します。見た目(構造)が異なるということは、電気特性も若干異なってくる感じですね。しかし、VT52であることには変わりありません。(Ipカーブも大体同じですし)全体的に見てVT52は綺麗なIPカーブを描いていると思います。そして、確かに言えることは、「どれも魅力的な真空管である」ということです。結論:みんなちがって、みんないい。
May 3, 2023
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6CW4という真空管を紹介します。ニュービスタ(Nuvistor)管です。とても小さく可愛らしいメタルキャンパッケージです。オーディオ界隈では小柄なほうな5654(6AK5)と比べてみると...更に小さいですね。規格に関しては真空管(Electron tube) 規格表データベース「6CW4」規格表が参考になります。日立の技報「日立評論1962年5月号 ニュービスタ 2B-H5 6CW4」も興味深いです。また、ニュービスタ全体の情報に関してはケンさんのホームページ「真空管ニュービスタ物語」が参考になります。ここに書かれているように、製造の困難さゆえに不良率が高かったようです。実際に私は20個買って2~3個の不良(とりあえず通電するが、全然性能が出ていない)がありました。そこから更に選別するのですが、本当に特性がバラけています。同じ品番の球とは思えないくらい。20個買って3ペア取れたらいいほうで、完璧なマッチドペアは1ペア採れるか採れないかです。ただし、双三極管(12AU7、12AT7、12AX7とかね)も双極マッチは殆どありませんので、ある程度合っていれば合格かなと思います。そして特性のバラツキに加えて問題となるのは、そう、特殊なピンアサインです。これが泣き所。私は運良くソケットを入手できました。アダプタを作ってみました。因みにベース部はebayで買った7ピン真空管セーバーの下側(ピン側)を流用しています。「基板連結用端子オス/メス シングルライン 1P」で代用出来ると言いましたが、すみません、ピン間が近すぎて代用できませんでした。etracerで特性を測定しましょう。ちょっと高すぎますが、130Vで3.5~4mA流れるところを探ります。(一般的な回路に組まれたときの状態はこれくらいかと思います)なお、プレート損失のラインは1.5Wとしました。耐圧的に100V以下で測定するのが良かったかもしれません。【1本目】Eh=6.3V, Ih=0.14AEp=130VEg=-1.9VIp=3.88mArp=9832Ωgm=5653μSμ=55.6【2本目】Eh=6.3V, Ih=0.15AEp=130VEg=-2.0VIp=3.98mArp=9586Ωgm=5627μSμ=53.9とても素直なIpカーブを描いています。実際の動作電圧・電流を想定した測定結果ではμが55前後です。規格より低目に出ます。rpは10kΩ。高μ管としては十分に低いrpと思います。6AK5の三結よりrpが高くμも高いですが、「まぁ動くかな」という範囲には入っているかと思います。TUBE-01Jに挿してみましたが、とりあえず動きます。動作点とか音質とかどうでもいいんです。動けば。動かすことが目的です。(煤けた6BQ5も動いているからOKです)真空管は枯渇する一方ですので、このような使われない球も視野に入れて遊ぶのも良いかと思います。というのは冗談です。(笑)「当たり外れの多いニュービスタを大量に買って選別して更にアダプタまで作らなないとオーディオを楽しめない」なんて時代が来るとは、とうてい思えません。普通に現行の定番真空管で遊んだ方が安上がりです。皆さん、どうか道から外れませんよう....。
Dec 17, 2023
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