inti-solのブログ

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2009.02.08
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テーマ: 戦争反対(1197)
カテゴリ: 戦争と平和
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2009/02/06/20090206ddm041040066000c.html



1937年の南京虐殺に関する書籍で「偽の被害者」と指摘されたとして、生存者の夏淑琴さん(79)が、著者の東中野修道・亜細亜大教授と出版元の展転社(東京都)に賠償などを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(涌井紀夫裁判長)は5日、著者と同社の上告を棄却する決定を出した。計400万円の支払いを命じた1、2審判決が確定した。

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やや遅れてしまいましたが、予想通りかつ当然の判決となりました。
私は、この裁判は2~3回傍聴しているのですが、最初のうち、法廷の外では西村修平というバカ右翼が品性下劣な街宣を繰り返していたのですが、法廷の内側では被告側弁護士のやる気のなさがとにかく目立ちました。向こう側のスター、稲田朋美大先生は、弁護団に名を連ねてはいませんでした。「新しい歴史教科書をつくる会」の副会長である高池勝彦弁護士と、福岡から来たという弁護士の2人だけだったのですが、少なくとも法廷では高池勝彦ではなく福岡から来た弁護士が中心になっていたようです。高池弁護士は東京、いや被告の東中野修道自身も東京近辺の在住のはずなのに、なんだって福岡の弁護士なのかは謎です。
で、この弁護士が二言目には「私は福岡から来ておりまして、他の裁判も抱えているのでそんなにすぐには・・・・・・・」。東京にいる高池勝彦弁護士は、まったくのお飾りなのかな。東京地裁の三代川三千代裁判長から「遠くても電話だってFAXだってあるでしょう」と叱責されていました。

そんな法廷内での熱意の低さに影響されたのか、最初は裁判所前で品性下劣な街宣に励んでいた西村修平とその仲間たちが、公判が進むにつれてだんだん裁判所に来なくなった。最後(高裁の公判)は、西村本人は来ずに、その仲間の一人だけが街宣に来ていました。

で、一審判決は「被告東中野の原資料の解釈はおよそ妥当なものとは言い難く, 学問研究の成果というに値しない と言って過言ではない。」と書かれている。学問研究の成果というに値しない、ですよ。まったくそのとおりと思いますけれど、裁判所がそこまで認めたことには拍手喝采です。


百人斬り裁判と夏淑琴裁判合わせて4~5回傍聴して、かつその他の裁判の記録などに接して感じたのは、右翼側の弁護士は、弁護士としての能力は相当低い。例の稲田朋美大先生は、さすがに国会議員にスカウトされるだけあって、アジテーターとしての能力は高そうです。よく通る張りのある声で演説(ま、私が聞いたのは裁判の陳述ですが)もなかなか上手い。でも、弁護士としての実務的な能力はかなり疑問符。それでも、こちら側の弁護団に言わせると、稲田朋美が相手側弁護士の中では一番手強いのだそうですから、高池勝彦以下その他の弁護士については、押して知るべし、というところでしょう。

※二審(高裁)では、通常一回しか公判が開かれません。公判が2回開かれる場合、一審の判決が見直される可能性が高い。だから、事実上「即敗北」を意味する一回結審を避け、敗北を先延ばししたかったのでしょう。そんなことをやっても勝敗がひっくり返るわけではないのですが。というのは、2回公判が開かれると必ず判決が見直される、というわけでもないからです。
大阪では右翼側が岩波書店と大江健三郎を訴えた沖縄戦集団自決裁判が行われていますが、この裁判の二審では右翼側の引き延ばし戦術が成功して2回公判が開かれています。が、やはり右翼側は敗訴しました。





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最終更新日  2009.02.09 00:50:15
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