inti-solのブログ

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2011.01.10
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テーマ: ニュース(95873)
カテゴリ: その他
6日に選択的夫婦別姓制の記事を書いた際、コメント欄でちょっと触れたのですが、日本人の氏名は、まさしく氏名という字のとおり、最初に名字、後ろに名前という順番です。ところが、自分の名前を外国(欧米)で紹介する場合、多くの場合氏名をひっくり返して「名氏」の順にして紹介します。欧米諸国では多くの場合、氏名は日本と逆順、つまり名前が先、名字が後になっているからです。

でも、これは、ちょっと考えるとおかしなやり方だということが分かります。
だって、では欧米人の名前を日本語で書くとき、氏名の順にひっくり返しますか?
オバマ・バラク大統領とか、クリントン・ヒラリー国務長官とか、誰もそんな書き方はしませんね。
また、中国、韓国、ベトナムなどの人名も、日本と同様「氏名」の順ですが、外国語の文章の中で氏名の順をひっくり返すことは、やっていないようです。
少なくとも、Wikipediaの英語版を見る限り、中国人(台湾も含む)・韓国人・ベトナム人の人名は氏名の順番のままで記事が書かれていますが、日本人だけが名氏の順番にひっくり返されて記事が書かれています。いや、もう一つ、実は欧米諸国の中で唯一ハンガリーだけは日本と同様人名は「氏名」の順なのですが※、ハンガリー人の名前もウィキペディアの英語版では記事が「名氏」にひっくり返されています。(日本語の記事では氏名の順のままです)
でも、ハンガリーはオーストリア・ハンガリー二重帝国としてオーストリアと同じ国だったことがあり、オーストリアの人名の順番(名氏)に合わせざるを得なかった時期があるのでやむを得ない事情があります。イギリスの植民地だったことがあるシンガポールでも、中国系住民は英語表記でも「氏名」の順を保っているようです。少なくともウィキペディア英語版の記事ではそうなっています。
日本語の人名をハンガリーの事情に合わせる必然性は、ほとんどないように思えます。

英語(をはじめとするヨーロッパ言語)の文脈中で氏名を名氏にひっくり返す習慣を、だれが最初に始めたのかは判然としませんが、明治初期の文明開化の時代に、誰かが初めて、それがそのまま定着してしまったようです。

ただ、これがどこまで実践されているかは、判然としません。ウィキペディアが開設されたのは2001年ですから、国語審議会の答申より後のことですけれど、前述のとおり英語版では日本人の人名は「名氏」のままですから。

選択的夫婦別姓制反対派のように、私はそれをすべての日本人に押しつける気はまったくありませんけれど、少なくとも私自身は、もう長いこと自分の名前は、英語でもスペイン語でも「氏名」の順で名乗っています。それに、署名はすべて漢字の名前で書きます。これは、実用上の意味もあって、外国(中国を除く)では、漢字で書かれた署名はまず偽造不可能ですからね。特に私の名前は画数の多い字が入っていますから、特に偽造困難。

※実は、1994年にボリビアのポトシに行った際、夫はボリビア人の演奏家、奥さんはハンガリー人という夫婦と会って、一緒に鉱山見学ツアーに参加したことがあります。(その後でひどい高山病のなった)そのとき、自分の名前を紹介し「日本人の名前は名字が先で名前が後だ」と説明したら「ハンガリーと同じだ」と教えてもらいました。





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最終更新日  2011.01.10 11:27:15
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