inti-solのブログ

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2011.05.16
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テーマ: ニュース(95880)
カテゴリ: 災害
福島第一原発は、地震の揺れそのものでは壊れなかったけれど、津波で外部電源が途絶し、非常用発電機も動かなくなったために事故に至った、ということになっていますけれど、 以前の記事 に書いたように、本当に地震の揺れそのものでは原発の損傷がなかったのかどうかは、定かではありません。



福島第1原発事故で、東京電力は16日、地震前後の原子炉の状態を計測したデータや、運転日誌などを公開した。データによると、メルトダウン(全炉心溶融)した1号機では3月11日午後2時46分の地震発生直後、炉内を冷やす非常用復水器が起動したが、津波到達30分前の同3時ごろ停止。日誌などの操作記録では同6時10分に動作が確認されており、いったん停止した後、再び起動したとみられる。
東電は15日、1号機について、非常用復水器が津波到達で停止したと仮定した上で、3月12日午前6時50分ごろには溶融した燃料がほぼ全て落下したと解析しており、今後、実際の状況について詳しく調べる。
東電によると、炉内の状況を紙に自動記録した「チャート」では、地震直後に炉内圧力が上昇。直後に圧力が急減しており、非常用復水器が自動起動したと推定される。しかし、午後3時ごろには再び圧力が上昇しており、非常用復水器が止まったとみられる。操作手順書では、炉内温度や圧力が急減した時には非常用復水器を止めるよう定められており、運転員が復水器を止めた可能性もあるという。
チャートは津波到達で途絶えているが、操作記録では、11日午後6時10分に非常用復水器の弁が開かれて蒸気が発生、復水器の作動が確認されている。同日夜には作動に必要な水を非常用ポンプで補給しており、翌12日午前1時48分にポンプが不具合で止まったことが確認された。
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整理すると、
地震の直後に炉内圧力が急上昇

非常用復水器を作動させて圧力低下

非常用復水器停止してしまい、再び圧力上昇

津波到達
ということになるわけです。ここで書かれている炉内圧力というのは蒸気圧のことを指しているはずです。蒸気圧が上がるということは、それだけ激しく沸騰したということですから、温度も上がったものと思われます。
原子炉は緊急停止にしていたにもかかわらず圧力(おそらく温度も)が急上昇したこと、非常用復水器も途中で停止してしまったこと(操作員が止めてしまった可能性もあるようですが)などを考えると、津波がくる以前から原発のどこかに深刻な損傷が発生していた可能性が高そうです。間違いなくいえるのは、このような緊急事態に際しての対処法がきちんと整備されていなかったということ。






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最終更新日  2011.05.16 22:52:33
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