inti-solのブログ

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2011.09.08
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カテゴリ: 医療・衛生
小宮山厚労相「将来はたばこ700円台」 増税求める


また、会社員の夫に扶養されている専業主婦らが国民年金の保険料を納めなくても年金をもらえる「第3号被保険者」制度について、報道各社のインタビューで「生き方に公平な制度になるよう努めたい」と強調。将来は廃止が望ましいとの考えを示した。

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自慢ではありませんが、私は生まれてこの方、ただの1本たりともタバコを吸ったことがありません。管楽器を演奏し続ける限りは、今後も決して吸わないでしょう。ただし、ある時期までは他人のタバコの煙はずいぶん吸って(吸わされて)きました。12~3年前でしょうか、職場で指定の喫煙場所以外での喫煙が全面禁止になったので、それ以降は不快な思いをすることはまれになりました。今は飲み会の席でタバコを吸う人と相席になったときくらいでしょうか。どういうわけか、お酒を飲んでいる間はタバコの臭いはあまり気にならないんです。ただ、翌日服に染み付いたタバコの臭いは非常に嫌ですが。

JRには、以前は禁煙車と喫煙車がありました。喫煙車が廃止され、車内が全面禁煙化されたのは、5年くらい前でしょうか。しかし、当時は「元喫煙車」だった車両は、車内にタバコの臭いが染みついていて、「これのどこが『全面禁煙』だよ!!」と思った記憶があります。これだったら、喫煙車を存続させておいて、こういうヤニ漬け車両は喫煙車専用にしておいてもらった方が、まだマシだと、当時は思いました。ただ、おそらくその後、元喫煙車は徹底的な洗浄が行われたのだと思います。近年はタバコの臭いで不快な思いをする車両に出会うことはなくなりました。

そんなわけで、社会的に分煙が徹底されるようになったので、タバコで不快な思いをする機会は、最近ではほぼなくなりました。だから、喫煙者が他人に迷惑をかけない範囲で喫煙することについてまで目くじらを立てようとは思いません。
ただ、タバコに健康面の問題があることは明らかで、それによって医療費をはじめとする社会的コストが増大していることも、おそらく事実だと思います。だから、タバコ700円という提案は、少なくとも反対ではありません。

私は、お酒に関してはそこそこに飲む人間ですが(自宅で日常的に飲むことはありませんが、飲み会などではごく普通に飲みます)、酒税についても、値上げがあっても仕方がないと思っています。酒はタバコとは違い、適量までなら体によいとされますが、適量を超えれば健康に悪影響があることは明らかです。

ところで、当ブログで過去散々批判してきた武田邦彦が、タバコを巡る問題でまた何か言っているようです。

「タバコと肺がんはほぼ無関係」 武田邦彦教授発言は暴論なのか
武田教授は、自らのブログで2011年9月6日、これまでの「先入観」を否定し、「タバコと肺がんはほぼ無関係」とまで言い切ったのだ。
ブログでは、国の統計データから、この40年間で、男性の喫煙が8割から4割へと半減し、女性は2割弱で変化がないことを指摘。それにもかかわらず、男性は7倍に、女性は数倍に肺がんが増え、男女合わせれば5倍以上に増えていることから、タバコが肺がんの主要な原因とは言えないとした。

そのうえで、武田教授は、タバコには、楽しみや精神的安定などのメリットもあると指摘。酒なども健康に害があるのに、タバコだけ社会的に制限して、値段を上げたり、喫煙者を追放したりするのは誤りだと断じている。(以下略)
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武田邦彦は、放射能の問題に関しては案外まともなことも言っていますが、それ以外のことについては相変わらずのトンデモぶりです。

念のため、 原文はこちらにあります
実は、個々のデータ、個々の分析では間違ったことを言っているわけではありません。しかし、そこから導き出された最終結論が頓珍漢なのです。
原文には、まず

タバコが健康に悪いということは臨床的には明らかで、肺がん、気管支障害、血液障害などを誘発することがよく知られています。

とあります。よく分かっているじゃないですか、まったくそのとおりなのです。そこからどうして、「タバコと肺がんはほぼ無関係」などという無茶苦茶な結論が導き出されるのか。
武田の言い分を要約すると、こうです。

喫煙率は下がっているのに肺ガンは増えている。日本人の平均寿命は伸びている。だから肺ガンの増加は高齢化が主因である

これも事実です。
ただし、人間が年を取ることは絶対に避けようがないことも事実です。年を取るとガンになりやすいから、年を取るのをやめようと言ったって、どうにもなりません。だから、少なくとも「健康への悪影響を減らすにはどうしたらいいか」という文脈で考えるとき、年を取るとガンになりやすいなどという話は持ち出すべきではないのです。


だから、癌の死亡率を云々する場合は、単純な死亡率を比較するのではなく、年齢調整をした上で比較しなければ、意味ある結論は出てこないのです。ところが、武田邦彦は、年齢調整をしない単純な死亡率の比較だけで「肺ガンが増えている」と言ってしまっているのです。
年齢調整後の癌死亡率の推移は、がん研究振興財団が公表しています。

主要死因別年齢調整死亡率年次推移

年齢調整をすれば、肺ガンは1995年をピークにして、以降減少していることが分かります。喫煙率の減少と肺ガンの死亡率(年齢調整後)の減少にはタイムラグがありますが、喫煙を止めればただちに健康リスクが消滅するわけではないので、タイムラグがあるのは当たり前です。
統計的に見て、喫煙者の発ガンリスクは、タバコを吸わない人の5倍ですから、タバコと肺ガンに因果関係があるのは間違いありません。





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最終更新日  2011.09.09 00:12:11
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