inti-solのブログ

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2012.05.31
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カテゴリ: 災害
南海トラフ地震「犠牲最悪30万人」 検討会トップ見解

河田教授は28日に開かれた部会の後の記者会見で述べた。南海トラフは静岡県の駿河湾から九州沖に延びる海底のくぼみで、部会はここで東海、東南海、南海の3連動の地震が起きた場合の被害想定について検討している。
河田教授はまず、昼間に発生した東日本大震災の死者・行方不明者は約1万9千人だったが、深夜だった場合は6万人規模になっていた可能性があると指摘。南海トラフ地震で被害を受けるとされる地域の人口は東日本大震災の被災地の約6倍に上るとの見方を示したうえで、「最悪で30万人規模の犠牲者になる」と語った。部会は6月以降に被害想定をまとめる方針。

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犠牲者30万人、確かに充分にあり得る話です。東日本大震災で約1万9千人の犠牲者が出ていることを考えると、東海・東南海・南海連動地震の犠牲者が「最悪」の場合従来見積もりの2万5千人で収まるとはとうてい思えません。
ただ、どういう季節・時間帯が「最悪の状況」なのかは、一概には言えません。東日本大震災の場合、あれがもし深夜に起きたら犠牲者がもっと多かったであろう、というのは容易に想像が付きます。津波が視覚的に目に見えなかったら、避難が間に合わなかった人はもっと多かったでしょうから。

ただ、たとえば阪神淡路大震災の場合は、逆に未明の時間帯だったからあの程度の犠牲者数で済んだ、とも言えます。阪神淡路は、まだ公共交通機関がほとんど動いていない時間帯の地震でした。阪急伊丹駅は駅全体が潰れて、確か駅舎内の交番に勤務する警官が犠牲になったと記憶していますが、一般の乗客の犠牲者はなかったはずです。まだ電車が動いていなかったから。もしあれがラッシュアワーの地震だったら、あの1カ所だけでも千人単位の死者が出ていて不思議はありません。新幹線や東海道線、神戸地下鉄、高速道路なども、かなり倒壊していますし、神戸や三宮の商業ビルもずいぶん潰れました。電車が動いている時間、従業員が勤務している時間だったら、どう考えたって、もの凄い死者が出ていたはずです。そう考えると、日中の時間帯(ラッシュアワーだったら特に)に阪神淡路大震災があったら、実際の数倍規模の犠牲者が出ていたことは間違いない。

そう考えると、どの時間帯に地震が起きたらどの程度の被害が生じるかという判定は非常に難しいだろうなと思います。
地震の性質(津波が中心か、揺れが中心か)、被災地の土地柄(大都会かどうか)にもよるでしょう。

一般的には、太平洋側の地震に関しては「冬の夕食時」というのが一番の危険時間帯と言われます。確かに、炊事している時間帯であり、ラッシュアワーでもあり、商業ビルに多くの人がまだいる時間でもあり、暖房が使われており、日は暮れているので津波が来ても視覚的には分からない時間帯である、という意味では冬の夕方は危険だろうなと思います。
「地震だ、火を消せ」とは言いますが、去年の震災の時、東京は震度5強でしたけど、あの程度の揺れでも、とっさには頭が働かないものですね。私は机の下に隠れることすらできなかった。「いざ」というときの対処って難しいものだなと痛感しました。

いずれにしても、去年のあの震災が、日本にとって「最悪の災害」かどうかはまだ分からない、ということは念頭に置いておく必要がありそうです。





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最終更新日  2012.05.31 07:19:29
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