inti-solのブログ

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2012.09.13
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カテゴリ: 災害
一昨日の記事で、田老の防潮堤について書きました。
話は変わって、東海地震の想定震源域のなかに建設されている浜岡原発は、危険性が高いということで、現在防潮堤の建設工事が進められています。その高さは18メートルと報じられています。普代村で津波を防ぎきった15.5メートルの防潮堤より更に高いから、これで安全とは、必ずしもいえません。
浜岡での想定津波波高は最大19メートルとされています。建設中の防潮堤より高いのです。しかも、津波は陸上に上がると最大波高以上まで遡上します。たとえば、東日本大震災では、40メートル以上の最大遡上高を記録しています。
それらの条件を考えると、想定される最大規模の津波が押し寄せた場合、高さ19メートルの防潮堤を超える可能性がかなり高いと思われます。

その場合、防潮堤はどうなるでしょうか。建設中の防潮堤は「地中に埋めた鉄筋コンクリート製の基礎構造物の上に、鋼鉄製たて壁(縦12メートル、横12メートル)を設置し、海面からの高さを18メートルにする」という構造だそうです。

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(共同通信のサイトより)

写真で見ると、田老の新防潮堤よりもっと幅が薄いように見えます。田老の旧防潮堤は(津波には乗り越えられたけれど)破壊されなかったのに対して、新防潮堤は木っ端微塵に破壊された、ということは前回記事に書きました。その新防潮堤より厚みの薄いこの防潮堤が、巨大津波に対してどれだけの抵抗力を発揮するのか、かなり心もとない気がします。しかも、土台は砂丘の軟弱地盤です。
この防潮堤が津波の力に耐えられなかった場合、背後の原発は、津波の水だけでなく、押し流されてきた防潮堤の残骸の激突をも受け止めることになるのです。田老の新旧の防潮堤に挟まれた地域では、コンクリート製の建物であっても、ほとんど破壊を免れることができなかったことも、先の記事に書いたとおりです。

田老の巨大防潮堤は、津波を食い止めることはできなかったけれど、それでも津波の侵入を約6分間程度遅らせることができたそうです。だから、避難者の時間稼ぎの役には立ちました。しかし残念ながら原発には足が生えていないので、防潮堤が多少の時間稼ぎをしても、何がどうなりようもありません。そこで働く従業員の避難の時間稼ぎには役立つでしょうが。






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最終更新日  2012.09.13 21:51:03
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