inti-solのブログ

inti-solのブログ

2015.08.20
XML
テーマ: 戦争反対(1197)
カテゴリ: 戦争と平和
銃声、群衆が陸自包囲 撃てば戦闘…サマワ駐留隊員恐怖


突然、銃撃音と怒声が響いた。サマワから約30キロ離れた街ルメイサ。2005年12月4日、幹部たちはムサンナ県知事らと、修復した養護施設の祝賀式典に参列していた。
発端は、会場のそばで起きた反米指導者サドル師派と、自衛隊を警護していた豪州軍の銃撃戦だった。サドル師派は頻繁に多国籍軍を襲撃し、自衛隊も「占領軍」と敵視した。会場内の陸自幹部たちは「ただ事ではすまない」と青ざめた。
銃撃戦に続き「ノー・ジャパン」などと抗議しながら押し寄せた群衆の渦は、あっという間に100人前後に膨らんだ。幹部らは建物に閉じ込められ、外で警備にあたっていた十数人の隊員は群衆に包囲された。車両に石を投げつける男、ボンネットに飛び乗って騒ぐ男、銃床で車の窓をたたき割ろうとする男までいた。
「どうすべきかわからず、みんな右往左往していた」と当時の隊員は話す。
群衆の中には銃器をもつ男たちもいた。もし銃口が自分たちに向けられたら――。政府が認めた武器使用基準では、まず警告し、従わなければ射撃も可能だ。
「ここで1発撃てば自衛隊は全滅する」。どの隊員も、1発の警告が全面的な銃撃戦につながる恐怖を覚えた。「撃つより撃たれよう」と覚悟した隊員もいた。結局、地元のイラク人に逃げ道を作ってもらい窮地を脱することができた。

---

イラクに派遣された自衛隊の宿営地に、迫撃砲が撃ちこまれたことは当時報道されていたように記憶していますが、この出来事は当時はまったく報道されていませんでした。

自衛隊は、結果としては一人の戦死者も出さず、一人のイラク人も殺すことなく終わったものの、それはかなり幸運な偶然であって、かなり危機一髪の状況があった、ということです。
問題の「イラク復興支援活動行動史」は、この7月に防衛省がやっと全面公開したもので、 民主党の辻元議員のホームページに全部公開 されています。
その中で、 イラク復興支援活動行動史完全版2 の118ページに、数行この事件が記載されています。

撃ったら、自衛隊が全滅する、それが現場の隊員の偽らざる肌感覚だったのだと思います。熱した油に火のついたマッチを投げ込むようなものですから。
本当に、撃たないで済んで良かった。撃っていたら、現場の自衛隊員自身の生命も、平和国家としての日本の立場も、全てがそこで終わっていたでしょう。


イラク国内ではもっとも安定して安全とされたサマワで、戦闘任務ではない派遣でもこうだったのです。今後は犠牲者が出ない、あるいは相手側に犠牲者を出さないことは、まったく不可能というしかありません。

ここ最近の動きを見ている限り、自衛隊の内部にも安保法制に内心反対の考えは相当にあるのだろうと思われます。共産党の小池議員に統合幕僚監部の内部文書が情報提供されましたが、つまり統幕に勤務する幹部自衛官に、安保法制を快く思っていない人がいる、ということです。
引用記事のできごとだって、記者の取材に答えて、そのときの危機的な状況を語ったサマワ派遣経験者が何人かいたわけです。
そりゃ、安保法制がとおって自衛隊が海外に派「兵」されて、真っ先に命の危険に晒されるのは自衛隊員自身なんだから、当たり前でしょう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2015.08.20 23:12:37
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: