>急激に物価上昇しつつある今

生活保護費や年金受給額にしても、引き下げるのではなくむしろ物価高に合わせて引き上げる必要があると思いますけどね。それに、国民が物価高に苦しんでいるというのなら消費税減税やガソリン税停止などを行うべきだと思いますが、岸田首相はそれらに言及しようとしませんし、最低賃金の引き上げ幅も物価高に追いついていないのが現状ですからね。

ところで、IMFの公表では2023年の日本の名目GDP(米ドルベース)がドイツを下回り4位へ転落するとの見通しですからね。その上2026年にインドにも逆転される事が予測されます。これは円安だけでは無く日本が30年間も経済停滞している事が最大の要因でしょう。こういう日本の現状を見れば、とても経済弱者叩きをしている場合では無いと思いますね。

//mainichi.jp/articles/20231023/k00/00m/030/233000c (2023.10.25 19:59:24)

inti-solのブログ

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2023.10.24
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テーマ: ニュース(95880)
京都で生存権を求めるデモ 「たまにはウナギも食べたいぞ」


「人々の会」がさらに重大視しているのが「バッシング報道」の後遺症だ。政府による削減方針とおなじころさかんに報じられたのが芸能人の家族の「不正受給」で、実際は不正はなく生活保護への偏見と差別をあおっただけだった。
そうした報道のせいで生活保護制度はとても使いづらいものへとおとしめられたと「人々の会」は怒っている。対抗手段として2019年にはじめたのが「生存権デモ」で、この日も先頭集団をあるいた。(以下略)

---

このデモをめぐっては、各方面から様々な意見が出ているようです。というか、例によってネット上ではバッシングする意見があふれかえっているようです。

良し悪しとか「べき」論を度外視して現実論を言えば、今の日本のこの現実、生活保護叩きが跋扈している状況のなかで、私自身がもしもこのデモに参加していたとしたら、「たまには旅行に行きたいぞ」「たまにはオシャレもしたいぞ」「たまにはウナギも食べたいぞ」は言わないかな、と思います。ただでさえ生保バッシングで満ち溢れているのに、火に油を注ぐことになるのは明らかですから。
と、言わざるを得ないのが今の日本の現実です、残念ながら。

出る杭は打たれる、声高に主張する者は、とりわけ弱者の立場から声高に主張する者は、寄ってたかって袋叩きにされるのがこの国の現状です。
賛否とか、それが実現できるかどうかはともかくとして、「旅行」「おしゃれ」「ウナギ」は、人間の欲望として、少なくとも道を踏み外したものではまったくありません。だって、わたしも旅行は好きだし、ウナギも好きですから(ただし、ウナギは絶滅危惧種なので、最近は食べないようにしています)。男だからおしゃれにはそれほど興味はないですけどね。
世の大半の人は、その程度のささやかな願望は持っているはずです。ならば生活保護受給者が同様の願望を持っていたとして、なにもおかしくはありません。
もちろん、それが権利として保証できるかどうかは別の問題です。願望がすべて認められる、というわけにはいきません。私も「旅行」「おしゃれ」「ウナギ」という願望をすべて実現すべきだ、とは思いません。
でも、そのような主張を掲げること自体がおかしい、異常だ、反社会的だ、などということは、まったくありません。

健康で文化的な 最低限度の生活」を保障と書いてあります。一切何の娯楽も余裕もなく、餓死せずにギリギリ命をつなぐだけ、というのが生存権の趣旨ではありません。

正直なところを言えば、かつて、十数年前に知人から保護基準(最低生活費)の金額のいろいろなパターンを教えてもらった時、多人数世帯の最低生活費は「なんでこんなに高いの?」と思ったことがあることは事実です。母子加算なんかも、個人的には、思うところがないわけではありません。
しかし、現実に生活保護世帯の大半を占める高齢単身世帯の最低生活費が「高い」とは思えないのです。
元々がそうでしたが、それ以降保護基準はどんどん引き下げられています。かつて私が「高い」と感じた多人数世帯の保護基準は、その後大幅に引き下げられていますし、元々高いとは思えない単身世帯の保護基準も引き下げられています。
それなのに、急激に物価上昇しつつある今、単身世帯の保護基準ですら、引き上げとはなっていません。「旅行」「おしゃれ」「ウナギ」などという表現の問題ではなく、そのことに対して、受給者が不満を抱くのは、おかしなことではありません。

にもかかわらず、そのような主張をすること自体を許さないような社会状況が、この国をよい方向に導くことは決してないと言わざるを得ません。





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最終更新日  2023.10.25 06:35:32
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Re:この国では弱者が主張すると非難されるらしい(10/24)  
nordhausen さん

Re:この国では弱者が主張すると非難されるらしい(10/24)  
Bill McCreary さん
海外では、たとえばフランスなんかでは、この種のデモは日常茶飯時ですがね。私もこういうことを訴えれば非難される、嫌がられるとは思いますが、ただ人間それくらいのことを主張する権利程度のものはあるでしょう。

なお私は、旅行は年がら年中行っていますし、うなぎもすみませんこの1か月くらいで宮崎と浜松で食べましたし、おしゃれは男性なのでそんなにしていませんが、たまには高い服やネクタイを買うこともあります。この人たちの訴えは、たまには(たぶん近場の)旅行、(たぶん安い)うなぎ、ある程度の化粧などであり、海外へ豪華旅行をしたい、最高級うなぎを食いたい、高級ブランドの服や化粧品を買いたいといったものではないでしょう。

で記事中、


「人々の会」がさらに重大視しているのが「バッシング報道」の後遺症だ。政府による削減方針とおなじころさかんに報じられたのが芸能人の家族の「不正受給」で、実際は不正はなく生活保護への偏見と差別をあおっただけだった。

っていうのは、あれほんと片山さつきは成功しましたよね。彼女は、09年の選挙での小選挙区で惨敗したくらいで、決して選挙が強かったわけではありませんが、現在は自民党の比例での上位当選者ですからね。彼女の上位当選理由がそれだけではないにしても、大きな力になったのは間違いなく、これまたひどい話です。

ところでこういう件は、inti-solさんが前に記事にされたこの件も思い出しますね。

//plaza.rakuten.co.jp/intisol/diary/201608230000/

私もこの件で記事を書いています。

//blog.goo.ne.jp/mccreary/e/9f5bffb4f2e9ef2334565d2b6cbacf83 (2023.10.26 07:51:36)

Re[1]:この国では弱者が主張すると非難されるらしい(10/24)  
nordhausenさん

年金はどうか分かりませんが、保護基準はこの10月の改定で、引き下げられてはいません。ただ、これまで引き下げられてきたけれど、この物価高でもまったく引き上げられていない、という浄化今日です。
ドイツを下回る見通しは報道を目にしていますが、インドにも抜かれるのですね。いよいよ日本沈没です。
ただ、そういう状況を見ても

>経済弱者叩きをしている場合では無い

とは考えずに、もっともっと競争原理主義で弱肉強食にしろ、と考える人が少なくないのが現実です。日本はもっともっと転落するかもしれませんね、残念ながら。

Bill McCreary さん

>フランスなんかでは、この種のデモは日常茶飯時ですがね。

そうですよね。
なお、海外旅行については、生活保護では以下の3つの条件にあてはまるもの以外は禁止になっています。
具体的には
1.親族の冠婚葬祭、危篤の場合及び墓参
2.修学旅行
3.公的機関が主催する文化・スポーツ等の国際的な大会への参加(選抜又は詳細された場合に限る)
で約2週間程度以内の期間

これ以外の海外旅行は、渡航費用、滞在費用相当分を収入認定(そのような無駄なことに使うお金は保護費としてそもそも支給する必要がないから、という意味合い)となります。

バッシング報道の後遺症は大きいと私も思います。 (2023.10.26 22:54:04)

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