inti-solのブログ

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2025.09.14
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テーマ: ニュース(95880)
カテゴリ: 政治
米保守活動家射殺で拘束、ロビンソン容疑者について分かっていること 相反する人物像

当局は政治的な動機があったことを示す潜在的な証拠として、銃撃現場付近で発見されたライフルの薬きょうに刻まれていた反ファシストのメッセージに言及した。
弾丸の一つには「おいファシスト! 捕まえろ!」と刻まれており、家族の一人は捜査員に対し、容疑者が「近年、政治的な傾向を深めていた」と証言。特に、最近の家族の夕食の席でカーク氏を非難していた。
ただ、薬きょうのメッセージにはインターネットミームやビデオゲームへの言及も混ざっており、オンライン世界へ深く没入していたことが示唆されている。
数週間前に容疑者と一緒に仕事をしたという電気技師は~容疑者は「誰かが政治の話題を持ち出さない限り、政治の話はあまりしなかった」という。「トランプ氏やチャーリー(カーク氏)のことはそれほど好きではなかった」とも言い添えた。
だが元同級生の一人によると、数年前の高校時代、容疑者は家族と同様に政治的に保守的で、2020年大統領選を控えた時期にはトランプ大統領を支持していたとされる。「彼やその家族は、熱烈なトランプ支持者のようだった」と元同級生は語る。「今回のようなことが起きて、何というか…何が変わったのか全くわからない」
有権者登録の記録によると、現在のロビンソン容疑者はどの政党にも帰属せず投票する旨を登録しているが、ワシントン郡の当局者の声明によると、実際に投票したことは一度もない。
前出の元同級生は容疑者のことを「ゲームにのめり込んで」いて、ビデオゲームのデザインにも興味があったと振り返った。(要旨・以下略)

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トランプも選挙運動中に一度暗殺未遂がありました。その際の犯人はその場で射殺され、政治的背景は充分に解明されてはいないものの、やはりクラスメートによると思想は「やや右寄り」だったとされます。その後2021年に民主党系の団体に寄付をする一方で、その半年後には共和党で有権者登録をし、前述の民主党系団体のメーリングリストからは脱会した、とされており、結局政治的主張は明確ではありません。
今回の暗殺犯も、くしくもトランプ暗殺未遂事件の犯人同様、20代前半の若者で、少なくとも高校時代には家族とともにトランプ熱烈支持者であったということです。現在の思想的背景は不明ながら、突然急激にリベラル派に転向した、というよりは、政治的な左右とは別の要因(引用記事でもオンラインゲームての関係が示唆されていますが)が影響しているように思えます。

この辺りは、日本における2022年安倍元首相暗殺事件の犯人にも一部通じるところがあります。年齢はずっと上ですが、あの犯人も主義主張は右派だったものの、自分の母親が統一教会の信者であり、そのことで人生に相当の悪影響があったことから、安倍と統一教会とのつながりに反発を募らせて、あのような凶行に及んだことが報じられています。

米国では銃器の規制が政治問題化していますが、トランプや殺されたカークは強硬な規制反対派です。ところが、かれら銃規制反対派は、銃を所持する権利は保障されなければならないというのが主張の根幹であるため、暗殺されても、「だから治安維持上危険だから銃は規制されなければならない」という話には、一切ならないわけです。これは、なかなかに皮肉な事態と思います。
このような事態に際して、銃規制以外のどんな手段によって、同様の事件の再発防ごうというのか、あるいはそもそも、こういう事件が今後も起きても構わない(仕方がない)と思っているのか、そのあたりの主張がどうなっているのかは、興味あるところです。

米国には開拓時代からの歴史的経緯やそれに基づく価値観があるので、豊臣秀吉の刀狩の時代から民間の武器の保有が厳しく規制されてきた日本の価値観とは異なります。従って、拳銃まですべてを規制するのは無理なのは分かりますが、軍用の半自動銃すら容易に購入できてしまう状況※というのは、さすがに疑問を禁じえません。


また、販売・所持が自由な半自動銃(引き金を1回引く度に1発発射される)から、規制される全自動銃(引き金を引いている間連射できる)への改造は比較的容易だ、という話も聞きます。


日本においては、目下のところ、トランプに親近感を抱く極右勢力であっても、銃器の所持を自由化せよ、などとは叫んでいない(そのような主張の個人はいるかもしれませんが、意味ある政治勢力にはなっていない)のは、まだしも幸いなことであると思います。





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最終更新日  2025.09.14 08:01:43
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Re:皮肉すぎる事態(09/14)  
マルダリッグ さん
個人的に驚くのは、トランプ大統領が公然と容疑者の死刑を求め、検察もさっそく死刑を求刑する所存なんていう報道がでるということですね。三権分立だろとか、精神障害の0可能性もあるだろとか思いますが、いずれにせよさすがに日本では考えられませんね。山上徹也被告に死刑をなんて、すくなくとも日本政府の関係者が公然と話せるようなものでもないでしょう。トランプ大統領ならこの程度の発言は想定内ですが、それにしてもひどいものです。

//news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900173701.html

余談ですが、日本では、要人の暗殺は、軍人らがしでかした事件以外は、刃物が多いですね。さらにこれは、URLを記録しなかったので発言の出典は示せませんが、安倍暗殺の際、日本の外科医は、銃創の治療の経験などほとんどないのではないかという指摘があり、言われてみればそうかもしれませんね。銃で撃たれて負傷する人間の数が、そんなに多いとは思えない。 (2025.09.20 21:14:17)

Re[1]:皮肉すぎる事態(09/14)  
マルダリッグさん

一連の経緯からは、法治国家、三権分立といった近代民主主義国家としての基本が完全に消え去ってしまっているように思えます。ロシアが専制主義だ、中国が専制主義だというなら(それは、そのとおりであると私も思いますが)どうしてトランプのやっていることが専制主義ではないと思えるのかが理解できません。

>日本では、要人の暗殺は、軍人らがしでかした事件以外は、刃物が多い

確かにその傾向はありますね。安倍元首相の場合は、ほとんど即死(搬送時点で心肺停止)とされているので、あまり影響はなかったかもしれませんが。
銃による要人襲撃は、1992年自民党金丸氏が銃撃された事件(ただし、至近距離にもかかわらず外した)、2007年長崎市伊藤市長銃撃事件(死亡)、1990年長崎市本島市長銃撃事件(重症)、政治家ではありませんが、国松警察庁長官の銃撃(重症)が記憶にあります。結構多い、とも言えますが、多分米国だと、暗殺のほとんどは銃によるので、それよりは少ないと思います。 (2025.09.23 06:22:21)

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