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「それに、学生の万引きが増えてほんとに困っているです」
売れない理由は、このお店の入り口をくぐる直前に、
「ああ、これだ」とすぐ分かりました。
昔々、その昔。A市のJR駅前のお店の実際の話です。
ある店のおばあちゃんが、詐欺にあって
亡くなった連れ合いの爺ちゃんの年金など
結構まとまったお金をだましとられたそうな。
それで息子夫婦に、
お店の売上が減って資金繰りが大変なのになんとしたことかって、
おばあちゃんはさんざん叱られたんだと。
ついにおばあちゃんは、切れて言ったんのだとさ。
「ワシが、ぼけて金取られたいうけどね。
あの人とても親切で優しかったよ。
おまえたち、あの半分でも優しかったことあったかい。
今だって取られたお金惜しくて ワシを責めているのじゃないか。
いっておくが、あの金はワシと爺ちゃんの稼いだ金、
ボケがきて、お前たちにだまし取られるより、
優しくしてくれた人に御礼の気持ちして何が悪いんじゃ。
お前たちが、あれぐらいやさしかったら、
誰が他人に金をやるもんか。このぼけ!
この話の配役は、おばあちゃん=地元のお客さん、
息子夫婦=地元のお店、
詐欺師=新しく出店した専門店、
と置き換えたら,なんとなくでもおわかり頂けますか。
[学生さん!!
、鞄は店内に持ち込まず外においてください]。
私:「このお店の入口の張り紙、なんですか」
「じぁっどんな、最近の学生は万引きばかいしもして
油断がならんとごわんさぁ」
と店主が理由(わけ)を縷々という。
「だって、私達、お客を疑うような店には誰だって行きか。みないうとるとよ」
コンビニは、立ち読み歓迎なのに、ここの親父は叱るとよ」
尋ねてみた通りがかりの学生は、この店のことをこういう。
学生達の,井戸端会議の広がりの影響は大きい。
たちまち、学生不買。不御用達のお店に指定されたことであろう。
いつの場合も双方に理由(言い分)があるのだが、
さて、どちらを聞けばうまくいくとお思いでしょうか。
相手の行動の真の理由がわからないと
対策(て)は打てないと思うのである。
*
「じゃれば、万引きをほっとけばよかど、
とおまんさーは言いやしとな」と
口を尖らせた声を背に、早々に店を出た。
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