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失踪した女性の消息を探るうちに、ある一人の女性の存在が浮上する。1990年代後半、バブルが弾けた頃の日本を舞台にしていて、テーマがとても重いものでした。失踪した女性と、彼女に成り済ました女性の素性が段々判っていくうちに、お金の恐ろしさというものを本を閉じた後知りました。ラストシーン、気になる展開で終わりますが、この小説のタイトルとその意味を知った後、こういう終わり方もありなんじゃないかと思いました。二時間ドラマ化されていて、ドラマの内容は殆ど改変されてしまっていたので余り面白くなかったのですが、やはり原作小説の方が面白いですね。
2016年07月30日
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大学生の今どきの就活を描いた作品。ツィッターの裏アカウントがばれて内定がぱあになったり、不謹慎な写真をツィッターに載せて炎上してそれが就活に影響したりする現代、自分というものをどう企業にPRするのかが難しくなってきていますね。ラストシーンの、主人公の独白が、何だか吹っ切れているような気がして、爽やかな彼の気持ちがこちらにも伝わってきました。
2016年07月26日
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高利貸しの老女と妹を惨殺してしまった主人公。彼が犯した事は罪なのか・・というテーマの作品なのですが、登場人物の名前が似たようなものが多くてややこしかったです。しかし、どんな事情であれ、殺人を犯すのは許されるものではありませんね。
2016年07月26日
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初めて読んだ時、高校生でした。映画化されるというので、原作を一度読んでみたいと思って購入するしました。映画も家族で映画館で観ましたが、迫力があって面白かったです。16年ぶりに読みましたが、何度読んでも最初から最後までページをめくる手が止まらないほど面白かったです。富樫が一人でテロリスト達と知恵を巡らせながら戦ったり、彼の亡き親友の婚約者・千晶が逃げる為に様々な知恵を絞ったりするところが、地味でありながらも、これからどうなってしまうの?と思いながらエピローグまで読み終えました。千晶が搬送された病院の医師の言葉が、胸に響きました。犯人グループ5人の消息が判らないのが少しもやっとしましたが、それ以外はスッキリと片付いた結末を迎えて良かったです。
2016年07月26日
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この曲はカバー曲で、ドラマの主題歌だったそうですが、その原曲が最近職場の有線で流れているんですよね。この曲の訳詞を紹介しているサイトを昨日見たのですが、こんな意味があるのか!と驚きました。今は放送コードやら放送倫理やらで流せないような・・カバー曲が中学生の時に聴いて印象に残っていたのですが、原曲の方がいいですね。
2016年07月25日
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千代乃に拳で顔を殴られたジョンスは派手な悲鳴を上げてのたうち回り、その隙にユソンは他の妓生達が居る部屋へと逃げ込んだ。『殴ったな、この俺を、下劣な妓生のお前が!』ジョンスは怒りに滾った目で千代乃を睨みつけ、美しく結い上げていた千代乃の髪を掴んで自分の方へと引き寄せると、両手で千代乃の首を絞め始めた。『殺してやる、お前なんか殺してやる!』千代乃は酸素を求めて苦しく喘ぎながら、自分の上に馬乗りになったジョンスの顔を爪で引っ掻いた。『このアマ、思い知らせてやる!』千代乃に顔を引っ掻かれて更に激昂したジョンスは、千代乃の首を絞める力を強めた。 その時、風が唸るような音とともに、ジョンスの姿が一瞬にして千代乃の視界から消え去った。何が起こったのかが解らず、千代乃が起き上がってチマについた砂を払っていると、そこへ一人の長髪の男が現れた。『大丈夫ですか、チヨノ様。』『ええ。貴方は、誰?』『自己紹介が遅れました。わたしは本日から満韓楼の用心棒を務めさせていただきます、ユニョクと申します。』 そう言って千代乃に自己紹介した男・ユニョクは、千代乃の背後で伸びているジョンスを見た。『この男を如何なさいますか、チヨノ様?』『そうね・・』 千代乃はユニョクの耳元で、ある事を囁いた。『さっきは助かったわ、有難う。』『いいえ。あの男とは、知り合いなのですか?』『ある意味そうだけれど、余り関わり合いたくない人ね。ねぇユニョクさん、貴方はどうして満韓楼の用心棒になったの?』『先ほどジニお嬢様から、貴方様宛の手紙を預かって参りました。』ユニョクはそう言うと、千代乃に一通の手紙を差し出した。 千代乃がその手紙に目を通すと、そこには万が一の時に満韓楼の用心棒として自分の友人であるユニョクを雇ってくれという内容がジニの流麗な字で書かれていた。『これから宜しくね、ユニョクさん。』『こちらこそ宜しくお願い致します、チヨノ様。』『そんなかしこまった言い方はしないで。女将さんと呼んでくださいな。』『解りました。女将さん、これからわたしは何をすればよろしいでしょうか?』『そうね。今から買い物に付き合ってくださらないこと?』『かしこまりました。』 満韓楼を出て市場へと買い物に向かった千代乃とユニョクは、広場に人だかりが出来ている事に気づいた。ちらりと横目で広場を見ると、そこには全裸で柱に縛り付けられているジョンスの姿があった。『誰か、助けてくれ~!』『さてと、行きましょうか。』午前中に買い物を終えた千代乃とユニョクが満韓楼へと戻ってくると、ユソンが二人の元へと駆け寄って来た。『女将さん、先程は助けて頂いて有難うございました。』『貴方、身体の方は大丈夫なの?さっきあの男に酷く殴られていたけれど・・』『ああ、それならさっき薬湯を飲んだので大丈夫です。それよりも女将さん、会合に行ってください。』『わたしが留守にしている間、余り無理をしないでね、ユソンさん。』『はい。』 満韓楼を出た千代乃とユニョクが花柳界組合の会合場所であるホテルへと到着したのは、12時過ぎの事だった。『あらチヨノさん、こんにちは。』ホテルのロビーでそう千代乃達に挨拶をしてきたのは、組合員の一人であるウソンだった。にほんブログ村
2016年07月22日
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ドラマの原作小説のシリーズ1巻目です。サブタイトルが猟奇犯罪とだけあってか、かなり死体の描写がグロかったのですが、何故か平気でした。スカーペッターシリーズの「死体農場」の方がグロかったからかな。犯人は中盤で解り、最初から最後まで一気に読みました。ストーリー展開の良さ、死神女史と呼ばれている監察医や、比奈子などの魅力的な登場人物たちの活躍をもっと読んでみたいです。
2016年07月19日
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ずっと前から読みたかった作品です。過去・現在・未来が繋がったラストシーンを読み終えた後、涙が出そうになりました。途中で拓実にかなりイライラしたことがありましたが、頑固な時生の姿を読んでいると、親子揃って厄介な性格をしているな・・と思いました。最初から最後まで面白かったです。
2016年07月17日
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家族で久しぶりに外食しました。食べたお店はこちら。お肉が美味しかったです。デザートのアイスは上品な甘さでした。
2016年07月17日
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映画「シンドラーのリスト」は有名ですが、そのリストに名前が載った最年少の少年・レオンの物語です。両親と四人の兄姉達と共に平和に暮らしていたレオンは、ポーランドのナチス侵攻により収容所へと送られ、1945年春に戦争が終わり、長兄と次兄を除く一家は地獄から生き延び、レオンは家族と渡米し、そこで余生を過ごしました。彼の目から見た戦争の愚かさ、そして渡米したアメリカ南部の街で人種差別というものが存在したことを知ったレオンの驚きが最初から最後まで描かれており、読み終わった後、「平和とは何か?」と考えさせられました。
2016年07月16日
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高校生のころ一度読んだことがあるのですが、ジュニア版なので全部の漢字にルビが振られてあって大変読みやすかったです。初版が出版されたのが1980年代後半なので、「全共闘」やら「学生運動」などの単語が出てきます。学校側の体罰問題や管理教育の在り方なども描かれており、子供向けというより大人向けかなと思いました。最初から最後まで面白かったです。
2016年07月15日
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『今お飲み物をお持ちしますね。』『ええ、頼むわ。』 ファヨンが席を外すのを見たジニは、ゆっくりと千代乃の前に腰を下ろした。『それで、わたくしに相談したい事とは何かしら、ジニさん?』『貴方は、わたくしと兄との関係の事をどこまでご存知なの?』ジニはそう言うと、千代乃を見た。『貴方のお兄様が貴方を愛していらっしゃることを聞いたわ。』千代乃がジニの質問に正直に答えると、ジニは安堵したような表情を浮かべた。『よかった、貴方は口が堅そうね。』ジニは少し身を乗り出すと、千代乃の耳元に何かを囁いた。『それは、確かなの?』『ええ。月のものが二月ほど遅れていたから、お医者様に診て貰ったの。そしたら、二ヶ月に入っているのですって。』ジニから妊娠を告げられた千代乃は、彼女を祝福した。『おめでとう。お腹の子の父親はどなたなの?』『兄の子ですわ。兄に知らせたら、是非産んで欲しいと言われましたの。でも・・』ジニの顔が急に曇った事に気づいた千代乃は、彼女が次の言葉を継ぐまで待った。『あの人達がこの事を知ったら、黙ってはいないと思うの。』 千代乃の脳裏に、ジニの義母とその息子の顔が浮かんだ。妾の子であるジニを子供の頃から虐げて来た彼らが、彼女の妊娠を知ったら何をしでかすのかわからない。『お兄様は何とおっしゃっているの?』『兄は英国に知り合いが居るの。その方に兄が相談したら、英国に来てくれとその方から言われて、わたくしも兄についていくつもりです。』『そう。いつ英国へ発つの?』『明朝です。だから、チヨノさんとお会いするのはこれで最後になりますわ。』ジニはそう言って千代乃に微笑むと、おもむろに髪に挿していた簪を抜き、千代乃に手渡した。『チヨノさん、貴方と知り合えて良かったわ。わたくしは、貴方の事を大事なお友達だと思っているの。だから、この簪を―母の形見を貴方に差し上げるわ。』『ジニさん、大切にするわ。お兄様と―ヨンス様と幸せになってね。』『有難う、幸せになるわ。』ジニと千代乃が互いの手を握り合った時、ファヨンが冷えた茶を持って部屋に入って来た。『じゃぁ、わたくしはここで失礼するわ。』 満韓楼の前でジニは車に乗ると、そう言って千代乃に向かって手を振った。『ジニさんのお話は何だったのですか?』『個人的なお話よ。ファヨンさん、午後の予定は何かあったかしら?』『1時から哈爾浜花柳界組合の会合があります。夜7時からは哈爾浜ホテルでパーティーが・・』『そうだったわね。午前中は何も予定がないから、お昼までゆっくりすることにするわ。』『何かありましたら、呼んでください。』『ええ、解ったわ。』 千代乃が自室に戻って読書をしていると、急に外が騒がしくなった。『何かあったの?』『女将さん、助けてください!』千代乃が自室から出て中庭の方を見ると、そこにはジョンスに髪を掴まれて殴られているユソンの姿があった。『うちの妓生に何をなさっているのですか、やめなさい!』『余所者が口を挟むな!生意気な女を懲らしめるのにはこうしたやり方が一番なんだ!』ジョンスはそう言って千代乃に唾を吐きかけると、ユソンの下腹を執拗に蹴り続けた。『やめなさいと言っているでしょう!』ジョンスの横暴な振舞いに堪忍袋の緒が切れた千代乃は、そう叫ぶなり彼の頬を拳で殴っていた。にほんブログ村
2016年07月15日
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「あさが来た」の元気いっぱいヒロインとは違い、何処かクールな役を演じている波瑠さんが主役を演じるドラマ。初回は二時間スペシャルということで、録画したものを昨日観ましたが・・かなりグロイです。しょっぱなから女子高生の遺体とか、その女子高生を殺した犯人の遺体とか・・このドラマ、グロ耐性がある程度ないと観られない人が多いかもしれません。わたしは平気でしたけれど。原作小説は現在5巻まで出ています。1巻目を少し立ち読みして面白いなぁと思ったので、機会があったら読んでみようと思います。
2016年07月14日
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これまで何度か読んだことがありますが、何度読んでも面白い作品です。刑事がホテルで潜入捜査するというのも斬新ですし、その刑事・新田の相棒である尚美との相性が抜群でした。はじめは反目しあう二人でしたが、暗号の解読で尚美が新田にヒントを出したり、尚美の仕事ぶりを見た新田が彼女の仕事に対する真摯な姿勢を見て感心したりと、徐々にいいコンビになってゆく過程が面白かったです。連続殺人事件の真相はあっけないものでしたが、ホテルを舞台としたミステリーとしては読みごたえがありました。
2016年07月11日
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最初から最後まで犯人が誰なのかわかりませんでした。アガサ・クリスティーの「オリエント急行」も好きですが、「そして誰もいなくなった」は二転三転の展開が続き、犯人が意外な人物で驚きました。ただ、作品の時代背景が少しも感じられなかったのが残念だったかな。
2016年07月11日
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英国人のFBI捜査官・ニコラスとマイクのコンビが活躍するシリーズの第二作目。今回は秘密結社が絡む陰謀をニコラスたちが阻止するのですが、爽快な結末を迎えるまでの、ニコラスとマイクが敵と戦うシーンを読んでいると、まるで映画を観ているかのようでした。「キツネ」の正体がまだ明かされていないので、続きが楽しみです。
2016年07月08日
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『おはようございます。』『おはようございます、トシゾウ様。昨夜は良く眠られましたか?』 翌朝、歳三がアバーモフ伯爵邸のダイニングルームに入ると、ドミトリィが笑顔を浮かべながら彼に挨拶してきた。『ええ、まぁ・・それよりも、伯爵はどちらに?』『あぁ、父は朝の日課の散歩に出ています。暫くしたら戻る事でしょう。』ドミトリィはそう言って母・ヒルデの方を見たが、彼女は不機嫌な表情を浮かべながら紅茶を飲んだ後、そのままダイニングルームから出て行ってしまった。『何か奥様の気に障るような事を言ってしまいましたか?何せ露西亜語にはまだ疎いものですから・・』『母は時々気分の浮き沈みが激しくなるのです。トシゾウ様の所為ではありませんから、どうぞご安心ください。』ヒルデの退室が、自分の所為なのではないかと思っている歳三に、そう言って彼を安心させたドミトリィがコーヒーを飲んでいると、そこへ朝食のワゴンを押したアデリアが入って来た。『トシゾウ様、おはようございます。』アデリアはそう言うと、歳三に微笑んだ。『おはよう。』歳三が彼女に素っ気なく挨拶すると、彼女はそれが気に入らなかったようで、不快そうに顔を顰(しか)めた。「兄さん、僕はこれからドミトリィさんとウラジオストク市内を観光するよ。仕事で根詰めてばかりいると倒れてしまうからね。」「息抜きは必要だ。気を付けて行って来いよ。」「わかったよ。」朝食後、彬文とドミトリィを玄関ホールで見送った後、歳三が客室に戻ろうとすると、部屋の前にはアデリアが立っていた。『何か俺に用か?』『昨夜は余り乗り気ではありませんでしたね。』アデリアはそう言うと、歳三にしなだれかかった。彼女の身体から、芳しい薔薇の香りがした。『メイドの癖に香水をつけてるのか?』『旦那様はわたくし達に香水をつけるように義務付けていらっしゃるのです。それよりもトシゾウ様、今からわたくしと楽しい時間を過ごしませんか?』『こんな朝っぱらから盛る気はねえよ。俺の事は放っておいてくれ。』『まぁ、つれない方。』アデリアはクスクスと笑いながら、そう言うと歳三の元から離れた。『アデリア、またあんたあの日本人にちょっかいを出してるの?』『あらオルガ、盗み聞きしていたの?』アデリアは同僚のオルガの方を見ると、彼女は大袈裟な溜息を吐きながらアデリアを呆れ顔で見た。『ドミトリィ様から、あの方にはちょっかいを出すなって言われているじゃないの?どうして勝手な事をするのよ?』『あの方が気になって仕方がないの。それに、わたしがあの方の恋人に似ているのですって。でも、似ているのは顔だけみたい。』『へぇ、どんな人なのか気になるわね、あの方の恋人。』『こら、そこの二人!喋っている暇があったら仕事なさい!』廊下でアデリアとオルガそんな事を話していると、メイド長のユーリアが目敏く二人を見つけて厳しく彼女達を叱った。『さてと、仕事しないと。』『そうね。』 メイド服の裾を翻しながらアデリアはオルガと共に階下へと降りていった。 同じ頃、哈爾浜(ハルビン)の満韓楼では千代乃が自室の鏡台の前で化粧をしていた。『女将さん、今入っても宜しいでしょうか?』『いいわよ。』『失礼いたします。』 部屋の扉が開き、ファヨンと共に入って来たのは何処か思いつめたような顔をしたジニだった。『ごめんなさい、こんな朝早くに伺ってしまって。実は、貴方に相談したいことがあるの。』ジニはそう言うと、何処か落ち着かない様子でチョゴリの胸紐を指先で弄(いじく)り始めた。にほんブログ村
2016年07月08日
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一人娘を未成年の少年二人にレイプされ殺された長峰。少年犯罪と更生、そして被害者遺族について描かれた作品でしたが、もし自分の愛する家族が殺され、加害者が未成年というだけで何の罰を受けず、そのまま世間に野放しにされていたら・・と思うと、主人公に対して感情移入しながら一気に読了しました。未成年でも成人でも、残酷な殺人を犯す者は居る者ですし、未成年だからといって刑罰が軽くなるのは許せません。娘の復讐の為に遺族が加害者を殺して刑罰が重くなるという理不尽さが納得できません。人を嬲り殺しにしても、未成年だから許されるのはおかしい。残酷な犯罪を犯した者は、更生することなどないと、わたしは思っています。
2016年07月05日
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オーストラリアの海辺の町にある幼稚園を舞台にした、ミステリー小説です。わが子がいじめをしていると疑いをかけられたシングルマザーのジェーン。彼女に賛同するものと、反対するものとで派閥ができ・・というあらすじですが、すべての真実が明らかになったときの驚きと、美人で何不自由ない生活を送っているママ友の秘密が暴かれたときの衝撃に、本を閉じた後震えました。ネットのレビューで、「海外版湊かなえ」のようだという人がいましたが、確かにそんな感じがしましたし、上下巻を一気に読み進めたいほどのストーリー展開、そして余韻のあるラストーこれぞミステリーといった作品でした。この作品のテーマは「いじめ」と「ママ友トラブル」でしたが、独身でママ友トラブルとは無縁のわたしでも、女同士の格付け(マウンティング)の実態を少し垣間見たような気がしました。まぁ、何も格付けしあうのはママ友同士だけではありませんが。
2016年07月05日
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黒川さんの作品は何作か読んだことがありますが、この作品はテンポよく物語が進み、面白くてあっという間に読了しました。関西弁が作中に出て来て、関西に住んでいるわたしにとっては何だか主人公二人の会話が小気味よく聞こえました。全てが上手くいったと思った矢先に、衝撃のラスト。黒川さんの「疫病神シリーズ」、機会があったら手に取って読んでみようと思います。
2016年07月04日
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『わたくしに何かご用ですか、トシゾウ様?』アデリアがそう言って歳三の方を見ると、彼は彼女の手首を掴んで自分の方へと引き寄せた。『俺がお前を呼んだ目的は、ただひとつ。それ以上は、言わなくても解るだろう?』『はい。お部屋に案内致します。』『ああ。』 シガレット・ルームから仲良く連れ立って二人が出て来る姿を、柱の陰から誰かが見ていた。『ここです。』『なかなかいい部屋じゃねぇか。使用人の部屋にしては調度品や家具は見た所高級品そうだし。』『わたくしの部屋ではありませんわ。お客様専用の部屋です。』アデリアはドアを閉め、内側から鍵を掛けた後、歳三にしなだれかかった。『お客様専用、というのは?』『旦那様は、わたくし達に夜伽をさせているのです。奥様やお子様達は、旦那様の趣味を知りながらも黙認しております。』『つまり、ここは主人公認の売春宿なんだな?』『そのような下衆な言葉は使わないでくださいませ。せめて、娼館とおっしゃってくださいな。』『言葉を変えても、意味は同じじゃねぇか。』アデリアは歳三の言葉に笑うと、彼を寝室へと案内した。『お喋りはもう止めましょう。』アデリアは歳三を寝台の上に押し倒すと、着ているワンピースのボタンを外し始めた。『随分と積極的だな?ご主人様にそう躾けられたのか?』『ええ。昼は旦那様が主導権を握っておりますが、夜はわたくしが主導権を握っております。』『そうか。俺の恋人とは大違いだ。』歳三はアデリアの豊満な乳房を揉みながら、千代乃との情事を思い出していた。 顔は似ていても、千代乃はアデリアのように自ら服を脱ぐような事はしなかった。『どうかなさいましたか?』『いや、何でもない。』『どうやら、貴方の恋人はわたくしとは違ってお淑やかな方だったのでしょうね。』アデリアはそう言ってクスリと笑った後、歳三の股間に顔を埋めた。彼のものが欲望に滾ったのを確認すると、アデリアは歳三の上に跨り、腰を揺らし始めた。久しぶりの情事だというのに、それは呆気なく終わった。『余り乗り気ではなかったようですわね。』アデリアが歳三にしなだれかかりながらそう言って彼を見ると、歳三は不機嫌そうな顔をして眉間に皺を寄せた。『少しここで休む。もうお前に用はない。』『かしこまりました。』 アデリアが部屋から出て行くと、廊下にはドミトリィの姿があった。『神出鬼没ですわね、ドミトリィ様。どうしてわたくしがこちらに居ると解ったのですか?』『とぼけるな、アデリア。お前がトシゾウ様に興味を抱いていることくらい知っている。』ドミトリィがそう言ってアデリアを睨むと、彼女は薄笑いを浮かべた。『何がおかしい?』『ドミトリィ様、わたくしのやり方に口を挟まないでくださいませ。』『僕はお前がどうしようが詮索するつもりも、邪魔するつもりもない。だが、トシゾウ様だけには手を出すな。』 ドミトリィはそうアデリアに吐き捨てるように言うと、彼女に背を向けて去っていった。(厄介な方ね・・)にほんブログ村
2016年07月01日
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