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相変わらず時代小説を読んでます。ただ、読むのは就寝前の限られた時間なので、去年ほどは次々と読めないのが残念。
最近読み終えたのは次の二冊です。
●ひとつは《荒崎一海》著 『おようの恋』
例によって、まだ読まれていない方の為に筋書きには触れません。この本を選んだ理由は、気に入ったシリーズ物『闇を斬る』の著者によるものだったから。
ところが読み始めて気がついた。この『おようの恋』の主人公は、『闇を斬る』シリーズの中の登場人物なのだ。『闇を斬る』の主人公「鷹森真九郎」を側面から支える、北町奉行同心「桜井琢馬」なのである。
『おようの恋』は、同心としての桜井琢馬の爽快な活躍が描かれていくが、当然『闇を斬る』で描かれている物語とリンクしていく。それが本書の奥行きを深めてもいる。
勿論、別の独立した小説としても充分面白いのはいうまでもない。
『闇を斬る』シリーズは現在第7巻まで書かれている。次巻が待ち遠しいが、その気持ちをこの『おようの恋』が少しなだめてくれた按配である。
●読み終えたもう一冊は『吉原裏同心』シリーズの第8巻【炎上】である。
これはいわずと知れた佐伯泰英の書き下ろし傑作シリーズの最新作。
もう佐伯泰英の書く小説で期待はずれというものはない。何より文章のテンポがいい。冗長な表現がなく、読み進めていくのが快感なのである。
佐伯泰英には、この『吉原裏同心』の他に次のようなシリーズ物がある。
上記、いずれもシリーズ物でまだ延々と続いている。そして、そのどれも新刊が出るのが待ち遠しいのだ。
そんな気持ちから、時代小説ではないが、佐伯泰英の数少ない現代物(というより初期の作品で、彼は現代物からスタートしている)の『‐警視庁 国際捜査班-銀幕の女』を読んでいる。
読み始めたばかりで感想は?である。本当はこのシリーズは5巻まであって、、この【銀幕の女】は最終巻のようだが、たまたま著者名に惹かれてこの巻を購入してしまったので仕方ない。良ければ第1巻から読み返すことになろう。
持ち味は違うが、上記の「荒崎一海」と「佐伯泰英」は、私にとって読後の爽快感を味合わせてくれる数少ない作家なのだ。
特に、佐伯泰英を知ってから、他の時代小説作家の書く本が、どれもまどろっこしくて仕方ない。途中で読むのが嫌になるのだ。
ある意味、これは佐伯泰英中毒といえよう。当分直りそうもないが。