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年が明けてからというもの、仕事は益々忙しくなる一方、先週は毎日タクシーにて夜中の1時に帰宅するという有様でした。とは申せ、どんなに疲れていようとも、万障繰り合わせてでも出かけて行きたい演奏会、それがレ・ヴァン・フランセです。彼らの痛快で小気味よい演奏に接すると、疲れも吹っ飛ぶというものです。
今回も、J・ケージやレ・ヴァン・フランセのために書かれたT・エスケシュといった新曲と、ハイドンやベートーヴェンといった古典派を組み合わせてくる意欲的なプログラム。期待通り、いえ、期待以上にノリノリで痛快な演奏を披露してくれました。プログラムの締めくくりは、十八番のプーランクの六重奏曲、これほど活き活きとこの曲を奏でてくれるアンサンブルは他にはないことでしょう。一緒に演奏会に出かけた家族も、そのリラックスした雰囲気、ノリノリなのに崩れない上品な演奏スタイル(特にピアノのル・サージュの柔らかな音づくり)にひどく感激していたようです。
実は、帰宅後も興奮さめやらぬ状態が続いていた私は、録画しておいた種々のクラシック番組を見ながら、画面に向かってついついダメ出しをしてしまったのでした。「そこは、ほら、ルルー(オーボエ)のように色気のある音色でなければ!」とか、「メイエ(クラリネット)なら、もっと輝きのある音色で天から降ってくるような感じで吹いてくれるのに!」とか、「さっきのパユ(フルート)のように艶のある柔らかな輪郭がほしいの!」とか、「ホルンの音色ってもっと甘美なものよ!」等々。いやはや全く...。
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