PR
カレンダー
大騒ぎの挙句(→ そのときの顛末はこちら )手に入れたドイツ製ピアノ、このオーナーになって、10年以上の年月が経ちました。このピアノを持ってからというもの、私の音楽環境が一変し、とても豊かな音楽生活を送ることができるようになったことは、もちろん言うまでもないのですが、実を言うと、このピアノの維持管理の過程は、大小さまざまなトラブルも含め、並大抵のものではありませんでした。
今朝、久しぶりに調律をお願いしたので、今ピアノはとても良好な状態にあります。数年前に、調律の方を変えてメンテナンス方針を変え(→ そのときの記事はこちら )、以後数回の調整を経て、ようやく状態が安定してきたように思います。今だから言えますが、正直なところ、我が家のピアノは、弾く者の技量も調律師の技量もともに問われる、とても難しい楽器です。それだけに、維持管理も易しくはないですし、何よりもメンテナンスに対する明確なポリシーが必要でした。
残念ながら、初期のメンテナンス方針は、(少なくとも私個人の感覚では)あまり良好なものではなかったと思いますし、思い切って変更してみて本当に良かったと感じています。結局のところ、弾き手と調律師のコミュニケーションがしっかりとれること、そして楽器の特性とめざすべき方向性との折り合いをつけること、これに尽きるのではないでしょうか。弾き手が何を望み - 私自身、自分の望みがどのあたりにあるのか、10年かけてようやく分かりかけてきたところですが - 、それを調律師にどのように伝え、それが本当に楽器にとって適正な要求であるのかどうかを調律師に見極めてもらい、めざすべきメンテナンスの方向性を弾き手と調律師と双方で決めていく...。こうした作業が、出来るようになるまでには、やはりそれなりの歳月が必要だったようです。
花火3発・金魚2匹 2012年08月26日
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカ… 2012年05月19日
真っ黒な楽譜 2011年09月02日