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11月11日 特別国会召集。 衆議院本会議場にて 総理大臣指名選挙 の投開票が実施される。 第103代内閣総理大臣に 石破茂 を選出。 第二次石破内閣発足。 米国大統領選挙とは異なり・・・。 此方は事前予測に違わぬ、 意外性皆無の結果と成りました。 何の捻りも感じられず、 特筆に値する様な事もまるで見当たりませんが、 強いてピック ・ アップするなら・・・。 第一回投票の最中、 TVの中継画像に映り込んだ石破総理の寝落ち姿がチョッとした波紋を呼んだ事位でしょうか。 感冒薬の副作用に因るもの・・・と官房長官は釈明に努めましたが、 総理の健康状態について懸念を抱かずにいられない一幕では有りました。 否・・・居眠りが不謹慎であるとか、 問責するつもりは更々有りません。 野次と居眠りは国会名物の様なものですから。(編集中)
November 17, 2024
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米国大統領選挙 は、 老いて尚盛んな ドナルド ・ トランプ 候補が激戦州の全てを制し、 大差を以て勝利。 大統領職への復帰を果たしました。 敗れた カマラ ・ ハリス 候補は、 代理候補ながらも、 非常に善戦したと思います。 ハッタリと外連味が物を云う大統領選の大舞台で、 千両役者のトランプ候補を向こうに回し、 毫もたじろがずに渡り合い、 【歴史的大接戦】 と報じられた苛烈な状況を終始アグレッシブなスタンスで戦い抜きました。 然し、 結局の所・・・。 インフレーション ・ 物価高騰に苦しむ中 ・ 低所得者層の悲痛な声を十分に汲み取れなかった事が・・・ バイデン大統領 の選挙戦撤退の遅れと共に大きく響いて、 支持を伸ばす事が出来ませんでした。 米国史上初の 女性大統領 誕生への期待感は、 然程の追い風とは成り得なかった模様です。 八年前の大統領選に於いて、 やはり民主党から出馬し、 やはりトランプ候補 (当時) と競り合った ヒラリー ・ クリントン 女史の場合の様なフィーヴァー ( 【ヒラリー旋風】 と呼ばれた) は今回起こりませんでした。 あの時のクリントン女史と比較したら、 大変遺憾ながら・・・華が感じられないし、 貫禄も不足していた様に思われます。 否、 それ以前に・・・有権者はズッと醒めていました。 それでも選挙戦の全期間を通じて、 トランプ陣営に拮抗し、 大いに脅かす勢いを保持し得ていたわけですが、 それは決してハリス候補の個人的資質によるものではなく・・・。 民主党が党組織の総力を挙げてバック ・ アップに努め、 なんとしてもトランプ再選を阻止しようとする、 コアな民主党支持者による直接 ・ 間接の支援が大きく作用した結果と見るべきでしょう。 また、 トランプ候補が相変わらずの 暴言 を連発し、 自らの立場を危うくする場面が度々見られた事も、 事前予測を困難なものにしたと云えます。 とも有れ、 トランプ圧勝 という結果で米大統領選は幕を下ろしました。 果たして、 歴史の審判 に耐え得るや否や。 米国民が自己責任に於いて選択した結果です。 世界はこの事実を受け容れるしかないでしょう。 どの様に向き合い、 どの様に身構えるかは各々の判断に委ねられているわけですが・・・。
November 10, 2024
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昨日に続いて好天に恵まれ、 全国的に絶好の行楽日和となりました。 さて、 既に御承知の事と思いますが・・・。 今回衆議院選挙の投票率は 53. 85% 。 前回選挙を下回る、 記録的な (戦後第三位の) 低投票率 となりました。 一体に、 投票率は低ければ低い程、 政権与党に有利に作用すると云われて来たものですが、 今回その定説が見事に覆される仕儀となったわけです。 加之 (しかのみならず) ・・・。 野党側は共闘体制を取り得ないママ選挙戦に突入し、 激しく鬩ぎ合う有り様。 与党側としては漁夫の利を得る形で結構な集票が見込めた筈でした。 ・・・にも関わらず、 与党過半数割れ という事態を免れなかった。 この結果は、 いわゆる 【政治と金】 ・・・ 政治資金問題 をめぐって巻き起こり、 吹き荒れた逆風が如何に強勢で、 凄まじい破壊力 (与党 ・ 自民党にとって) を伴うもので有ったか、 それを如実に物語っていると云えるでしょう。 とも有れ、 衆議院に於ける 一強多弱 の構図は刷新されました。 少数与党に転落した自民党は 【補完勢力】 の取り込みに躍起となっていて、 政局は尚も流動的と云えます。 来週11日召集予定の特別国会に於いて実施される 首相指名選挙 の結果が注目される次第なのですが・・・。 既に、 日本の青少年層の関心は自国の政局を去り、 5日 (日本時間6日) に迫った 米国大統領選挙 の行方に重心をシフトさせている模様です。 これは今に始まった事ではなく、 私の青年期 (カーター政権誕生の時期) からズッとそうで有った様に思います。 (^.^) 青少年にとって関心の度合いがより高いのは、 日本のトップ選出の行事ではなく、 米大統領選の方なのです。 総裁選やら首相指名選やら・・・。 大統領選の有する圧倒的熱量とダイナミズムを前にすると、 瞬時に霞んでしまう。 堪らなく矮小化されて見えてしまうのです。 或いは、 日本の政治からは到底得られないカタルシスを、 米大統領選に求めているのかも知れません。 閑話休題。 歴史的な大接戦と報じられる、 今回の米大統領選。 両陣営の勢いは全く拮抗し、 予断を許さない情勢となっていて、 此方からも眼が離せません。
November 4, 2024
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一有権者としては・・・。 今回の総選挙を 【政権選択】 の選挙と認識しているわけでは有りません。 大いに期待するのは、 甚だしい 【歪 (ゆが) み】 の解消です。 一強多弱 ・・・と云われて久しい、 衆 ・ 参両院に於ける与 ・ 野党の勢力図。 その上に傲然と胡座を掻き、 民意を等閑にし、 己が利益の拡充に汲々として来た、 政権党の面々。 傲慢 ・ 怠惰 ・ 貪欲・・・。 諸々の悪徳を培養する土壌と化している、 歪んだ勢力図。 その歪んだ構図を、 心有る有権者の手で描き換える。 それこそが今回総選挙の最大の意義に成るものと思われます。 政権党を絶えず揺さぶり、 安閑としている事を許さない、 不断の緊張状態を創り出す事が先ず必要なのです。 然る後に・・・必ずや 【政権交代】 は実現するでしょう。 さて、 本日は投開票日。 微力ながらも、 自分の行動が 【歪み】 の解消に繋がるものと信じつつ、 一票を投じる所存です。 将に・・・悪夢の様な 一強政治 ・ アベ政治 に対して、 遂に引導を渡す時が廻り来たった・・・との熱い想いと連れ立って、 これから投票所に足を運びます。
October 27, 2024
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一強に挑む一票 豊の秋 第50回衆議院議員総選挙の投開票日が愈々・・・ 明日に迫りました。 1993 年と 2009 年。 二度の下野から何一つ学ばなかった事の必然的帰結と申しましょうか。 政権与党 ・ 自由民主党 は十五年振りの逆風に見舞われ、 気息掩々の状態に陥っています。 司法機関による追及は竜頭蛇尾に終わった感の有る 政治資金問題 ですが、 汚名も疑惑も一向に晴れてはいない。 あからさまな不正を国民は忘れるべくもない。 同じ様な不祥事を際限もなく繰り返す没倫理性。 自浄能力の欠如した政権党への批判は噴出し、 支持率は急落。 各種メディアの事前予測では、 議席は単独過半数を割り込むものと見られています。 また、 与党の 【補完勢力】 としての存在感を増しつつ有った 維新の会 も党勢振るわず。 自民党とは別次元の猛烈な逆風に喘いでいます。 維新の会と同様の 【補完勢力】 ながら、 勢いの著しいのは 国民民主党 で、 一挙に議席を倍増し、 維新 ・ 公明と肩を並べる存在に伸し上がろうとしています。 さて・・・ 比較第一党を目指す 立憲民主党 は議席を大幅に増やすものと見込まれますが、 自民党に対する逆風が必ずしも立民党にとっての追い風とは成り得ていない模様で・・・。 誠に遺憾ながら、 【政権交代】 を唱えるのは時期尚早と、 個人的には思わざるを得ません。 その心意気には大いに感じ入る次第ですが・・・。
October 26, 2024
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冷え込みの厳しい一日と成りました。 つい先日まで、 専ら冷房装置として涼を取る為に用いていたエアコンですが、 今日は機能を 【暖房】 に切り換えて寒さを凌ぎました。 少々後ろめたさを覚えましたが、 まア・・・痩我慢はせぬ事にしました。 正直な所、 こんなに早く暖房器具の御世話になろうとは思っていませんでした。
November 12, 2023
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老の身を削りつ夏を生き延びぬ 三連休の最終日は雨。 十月初旬とも思われぬ、 肌寒い一日となりました。 【狂える夏】 が漸く終息し、 今年も生き延びたナ٠٠٠とホッとしていた矢先の気候の急変。 恰も冬の装いへの移行を急き立てられるかの様で、 些か戸惑いを覚えずにいられません。 蓋し、 近年の季節の移ろいの慌ただしさには驚かされるばかりです。 (^.^;) 私が子供の頃の笑い話に٠٠٠。 (質問) 夏と冬の間になぜ秋が有るの?(回答) プール場をスケート ・ リンクに改装する時間が必要だからサ。 ٠٠٠というのが有りましたッけ。 そうした牧歌的なネタで間を持ち堪えられる、 古き佳き時代が有ったのです。 地球的規模の気候変動に見舞われ、 季節感に狂いの生じつつ有る昨今からは想像し難い事かも知れませんが٠٠٠。
October 9, 2023
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1927年 チャールズ ・ リンドバーグ、 大西洋無着陸横断飛行に成功。 大西洋無着陸横断飛行に挑戦し、 ニューヨーク市ルーズヴェルト空港から飛び立った チャールズ ・ リンドバーグ の操縦する単発機 スピリット ・ オブ ・ セントルイス号 は、 是の日・・・1927年5月21日。 3600万哩の空路を経て、 目的地であるパリ市の上空へ到達。 市郊外のル ・ ブルージュ空港に着陸した。 単独飛行時間33時間39分20秒。 不眠不休で成し遂げた前人未到の壮挙であった。 それまで無名の存在でしかなかった米国人操縦士リンドバーグは、 一躍···空の英雄として、 全世界から熱狂をもって迎えられる事となる。 いわゆるレシプロ機···。 複葉機を含む旧型プロペラ機に寄せる愛好家の想いには格別のものが有る様です。 一対の翼に命運を託し、 無限の大空へ羽ばたく雄々しさが、 悠揚たるロマンとして胸に迫って来るのでしょう 。 金属音を轟かせ、 雲海を切り裂いて行く超音速ジェット機の場合···。 先進テクノロジーの粋を結集して天空を制圧するという不遜な願望と表裏を成している様でもあり、 操縦士が巨大メカニックの部品にしか感じられなくなってしまい、 ロマンとしての醍醐味が希薄なのかも知れません。 無論、 優劣を論じるべきものでない事は重々承知しています。 (超音速機の) 操縦士にとって、 コックピットがいかに精神の緊張と体力の消耗を強いられる苛酷な現場なのか、 常人の想像を絶するものがある事も٠٠٠·。 然し、 自らの技量と勇気を恃みに、 人類が初めて空に羽ばたいた時、 依然として、 そこは聖域でした。 レシプロ機の今一つ垢抜けないフォルムからは、 初期の飛行士達が大空に抱いた敬虔な感情と自然への謙虚さが伝わって来る様です。 スペース ・ シャトルの時代になっても、 レシプロ機が愛好家を惹き付けて止まない大きな理由が示唆されていると云えるでしょう。
May 21, 2023
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三密 の呪縛断ち切れ揚雲雀 5月5日 コロナ緊急事態宣言 解除。 世界保健機関 (WHO) は、 三年三ヶ月余に及んだ、 新型コロナ ・ ウィルスを廻る 【国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態】 の終了を宣告。 5月6日 英国王チャールズ三世の戴冠式が、 ロンドン市内ウェストミンスター寺院にて挙行される。 ٠٠٠国内に於いても、 能登半島地震等٠٠٠目まぐるしい報道に明け暮れた大型連休では有りました。 個人的には、 前年来の値上げラッシュ٠٠٠原材料費 ・ 物流費の高騰やら円安やら種々の要因が絡み合っての記録的な物価高。 その物凄まじい現状を否応なしに実感させられる日々と相成りました。 5‚ 000品目を越える食料品の値上げ。 アルコールの様な嗜好品なら切り詰められもしますが、 毎日の食卓に欠かせないものとなると、 そうは行かない。 取分け痛いのは、 鳥インフルエンザの影響で供給難に陥っている 卵 でしょう。 “価格の優等生” とか今更めかしい表現を用いるまでもない。 消費者にとって、 分け隔てなく微笑みかけて貰える、 食品売場の 【女神】 の様な存在でした。 然しながら昨今、 その微笑みが消え、 余所余所しくなった様に感じられるのは、 気のせいでしょうか? 販売する側が購買者を選別し始めた兆候とするなら、 大変寂しく思われます。
May 7, 2023
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今から三年前の御話になります。 当室が、 政権及び政権党に対して、 事有る毎に 【悪態】 をついていた時期٠٠٠。 【 2020年4月20日 付記事】 の冒頭部分に掲示した二句。栄落は予測し難し春の闇公僕の矜持何処ぞ朧月 ···について、 懇意にしていた方から感想とも質問状とも付かぬ御便りを頂戴した事が有ります。 要約すると···。 ―今般の 麻雀賭博問題 をまるで予見していた様な句ではないか。 ―斯かる句を、 事実が明るみに出る一ヶ月も前に、 どうして詠む事が出来たのか? ―モノクロームには 予知夢 を見る力でも有るのではないか? ··⋅と些か突飛な方向へ振られてしまって、 ほとほと困惑したのを覚えています。 当時、 大変な物議を醸した 【麻雀賭博問題】 ですが、 その詳細を記憶している人は今や希少と云えるかも知れません。 ざッと御浚いして見る事にします。 2020年5月、 東京高検検事長 ・ 某 が報道関係者複数名と共に (緊急事態宣言下で有るにも関わらず) 賭け麻雀に興じていた事実が発覚。 法秩序の維持を担う検察官。 法令を遵守し、 身をもってその範を示すべき立場の者に有るまじき行為と、 世人から指弾されたのは云うまでも有りません。 然し、 それ以上に問題視されたのは٠٠٠。 某検事長が、 その直前まで世を騒がせていた 【検察庁法改正問題】 の当事者であり、 当時の総理官邸による検察人事への介入を象徴する様な人物でも有った事です。 事態が政治問題化するのは必至かと思われましたが、 某検事長は逸早く辞表を奉呈し、 強引な幕引きが図られました。 ٠٠٠さて、 前掲の二句は、 恰もその顛末を見透して詠んだとしか思われない٠٠٠と些か大仰なリアクションをいただいたわけですが٠٠٠。 不肖モノクロームには 予知夢 とか 千里眼 に類する様な人並外れた力など何ら備わって居りません。 成る程··· ウィリアム ・ アイリッシュ の異色ミステリー 『夜は千の眼を持つ』 は学生時代からの愛読書です。 ラヴクラフト や 香山滋 のクラシカルな幻想小説を愛好しています。 また、 【テレパス】 を主人公にした創作小説を執筆してもいますので、 それやこれやの印象がない交ぜにされて、 上述の様な錯覚を抱かれたのかも知れませんが···。 取り立てて驚く程の事は何もないのです。 あの二句は、 その二年前···いわゆる 森友 ・ 加計疑惑 及び 公文書改竄問題 が連日メディアを賑わしていた時期に詠んだもので、 二句とも、 さる俳句結社の同人誌 (2018年7月号) 上に発表されたものです。 それが、 2020年5月20日٠٠٠麻雀賭博疑惑が報じられるに及んで、 何やら予言めいた色合いを帯びたとするなら、 極めて皮肉な成行と云わざるを得ません。 歴代最長記録を樹立した政権が、 その全期間を通して、 同じ様な不祥事を、 いかに性懲りもなく繰り返していたのか、 その証左たるに他ならないからです。 そもそも、 こんな際物めいた話題を、 今頃になって持ち出したのは、 偏にそれを云いたかった為でも有ります。 今回は、 久々に 【悪態】 をつきまくる所存ですので、 何卒御了承のほど御願い申し上げます。 勿論、 読み飛ばしていただいても結構です。 実際、 あれ程だらしのない政権は見た事がない。 自浄能力など期待するのが無理と云うもの。 まるで手の付け様がない域に達していました。 欺瞞だらけの政治手法に対する国民の憤懣は頂点に達していたのに、 謙虚な姿勢で問題点に向き合おうとしない。 総理 (当時の) 個人に徳が欠けていたのは云うに及ばないのですが、 側近も、 取り巻きの議員連も、 無神経 で、 無責任 で、 無節操 なのばかりが良くも揃ったものだと感心させられたものです。 その関心事は、 彼等にとっての運命共同体である政権の延命にのみ向けられていたかの様でした。 因みに⋅⋅⋅。 その年の夏、 平成最大の豪雨災害となった 【平成30年7月豪雨】 が発生しているのですが、 その初動対応に於いても、 総理 (当時の) 及び与党議員連は 醜態 を満天下に曝しています。 京 ・ 阪地方を中心に避難指示が発せられている只中に有って、なんと総理 (当時の) を取り巻いて酒宴に興じていた。 然も、 一部参加者が、 その画像を、 臆面もなく、 自身のフェイスブックにアップした事で、 (又候) 物議を醸す事となりました。 酒宴の催された場所⋅⋅⋅ 【赤坂自民亭】 の呼称と共に記憶に確と刻印されているのですが、 当事者等は、 五年前の事など、 (麻雀賭博問題と同様に) もう国民の大方は忘れてしまった⋅⋅⋅と多寡を括っているかも知れませんので、 その醜悪な情景を詠んだ句を掲げ、 改めて自戒を促す事にします。穀象虫 民を忘れて酒を汲む
April 30, 2023
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1989 (昭和64) 年 昭和天皇崩御。 昭和終焉。 34年前の朝。 普段通りに、 玄関のドアを押し、 戸外に踏み出したのは午前6時前・・・。 当時、 片道二時間を要する長距離通勤者であった私は、 その時刻には必ず自宅を出ていたのです。 街路は闇に覆われていました。 その闇が払われる頃、 将に 諒闇 が到来したのですが、 それを知る事なく、 私は通勤列車に揺られていました。 仮眠を取っていたと思います。 今上崩御 の報に接したのは、 職場に到着してすぐの事でした。 それは少しも唐突なものではなく、 来たるべき日が遂に来たか٠٠٠との感慨を改めて催す程度でしかなかった様に思います。 その前年から陛下は病臥されていて、 重篤な状態が続いていましたから、 何時その報せが有っても不思議ではない状況だったのです。 本部からの通達に従い、 その日の業務は午前を以て終了となりました。 帰宅してテレビのスイッチを入れると、 丁度、 小渕官房長官(当時)が、 【平成】 と記されたボードを頭上に掲げている、 アノ場面が映し出されている所でした。 ・・・ナドと書いたら、 いかにも御都合主義的な記述に思われるかも知れませんが、 有りの儘の事実なのだから仕方がない。 要するに、 その日は国営 ・ 民営を問わず、 どのテレビ局も、 専らその報道に明け暮れていたという事の証左でもある訳です。 急拵えの黒いリボンを結び付け、 ベランダに弔旗を立てたのを覚えています。 因みに・・・。 百世帯を越す入居者を抱える、 そのマンションで、 弔旗を掲げたのは私の部屋だけでした。 そもそも国旗を所有している世帯は幾らもなかったかも知れません。 さて、 翌8日改元。 三十年間に及ぶ 平成史 が幕を開けるのですが、 その早々に、 私達が目撃する事となったのは٠٠٠。 ベルリンの壁崩壊 に象徴される東欧諸国の激変であり、 イラク軍のクウェート侵攻を契機とする 湾岸危機 の発生であり、 湾岸戦争 の勃発であり、 ソ連邦の解体 ・ 消滅٠٠٠ 東西冷戦の終結 と云った、 それこそ数十年に一度と思われる様な世界史的な変動の嵐でした。 そして国内的には٠٠٠。 昭和末期に完成型に達し、 絶頂期を謳歌した日本経済の立ち腐れていく姿であり、 金満大国 ・ 日本の奢りが微塵に粉砕される光景に他成らなかったのです。
January 7, 2023
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七 草 ・・・春の7種の菜、 すなわち芹 (セリ) ・ 薺 (ナズナ) ・ 御形 (ゴギョウ) ・ 繁縷 (ハコベ) ・ 仏座 (ホトケノザ) ・ 菘 (スズナ) ・ 葡蘿 (スズシロ) の称。 古くは正月7日に羹 (アツモノ) にした。 後世は、 これを俎 (マナイタ) に載せて囃 (ハヤ) してたたき、 粥に入れて食べた。( 『広辞苑』 ) 早いもので、 もう七草を迎えました。 (^.^) 寓居にて、 七草粥ならぬ 【白粥】 を炊いて、 息災を祈念して居ります。 さて、 例年の事なのですが٠٠٠。 この日になると、 粥を啜りながら、 ふっと脳裡に去来するものが有ります。 何気なしアルバムの頁を繰る様に、 脈絡もなく甦る情景。 昭和最後の日 の断片的記憶です。 個人的に、 取り立ててドラマティックな体験をしたわけではない。 因って、 激しい感情の発作を伴う、 生々しい記憶では有りません。 それでいて、 何か特別な瞬間に立ち会ってでもいるかの様な、 ささやかな興奮に終日浸っていた事はよく覚えています。
January 7, 2023
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賀状に紛れて、 【電力 ・ ガス ・ 食料品等価格高騰緊急支援給付金】 (50, 000円) の支給通知書が届きました。 政府 ・ 自治体からの篤志٠٠٠或いは【御年玉】とでも呼んだら良いのでしょうか。 緑寿を越してからの 【御年玉】と云うのも幾分気が引けるものですが、 有り難く頂戴する事と致します。
January 1, 2023
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コロナ禍と値上げラッシュ。 二正面で切り結び、 押し返しながら、 年の瀬を迎えようとしています。 東京都内に於ける新型コロナの感染者総数は、 今や四百万を突破する寸前٠٠٠。 TVの報道番組等で、 都心の雑踏風景を眼にする度、 少々肌寒い気分を覚えます。 映し出されている群衆の3.5人に1人が罹患者であるかの様な錯覚に、 つい陥ってしまうからです。 因みに、 私の在所である埼玉県の場合、 総人口に占める感染者総数の割合は、 21.9%。 罹患者は4.5人に1人٠٠٠と、 全国的に見ても高い比率を示しています。 東京のベッドタウンとして発展して来た自治体は数多く、 その付けを支払わされている格好です。 私の周辺でも罹患者が散見されるようになりました。 今まで、 ワクチンの効能によってか幸運によってか、 事なきを得て来た身ですが、 【ドッジボール】 に例えるなら被弾 (罹患) の順番が近付いているの哉٠٠٠と、 最悪の場合も念頭に置きつつ年越しの仕度に取り掛かっています。 いくさ火も疫病 (えやみ) も止まず年移る とも有れ٠٠٠。 来たる年こそ静穏な一年と成ります様、 衷心より祈念する次第です。
December 31, 2022
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感謝祭(Thanksgiving Day) 米国やカナダで、 1年間の神の恵みに感謝するために定められた祝日。 米国では11月の第4木曜日。 ・・・( 『広辞苑』 ) 11月25日 感謝祭翌日の金曜日。 通称٠٠٠ブラック ・ フライデー。 クリスマス商戦開幕。 値上げラッシュの真っ只中で迎えた、 今年の 【BLACK FRIDAY】 。 近傍のドラッグストアや家電量販店では、 それぞれに、 尋常ならざる気合いを込めて (商戦に) 臨んでいる様子が窺えました。 購買する側としては真に嬉しい限りで、 液体洗剤等٠٠٠生活必需品を格安でgetする絶好機をモノして悦に入っている次第です。 因みに、 【ブラック ・ フライデー】 の “ブラック” は黒字の “黒” を意味するとの事。 恥ずかしながら、 最近になって漸く知りました。 ハイ。 (個人的には) 昨日の事の様に記憶に新しい 【ブラック ・ マンデー】 (1987年10月19日) や世界大恐慌の端緒となった 【ブラック ・ サースデイ】 (1929年10月24日) をつい連想してしまい、 何か不穏な印象を抱いていたものですが٠٠٠。 【ブラック ・ フライデー】 の場合、 “ブラック” がポジティブな意味合いに転化されて用いられていると解り、 認識を改めるに至りました。 そして、 歳末の恒例行事として定着しつつ有るのもまた結構な事と思います。 実際、 空騒ぎの為の空騒ぎとしか思われない 【ハロウィン】 よりも、 こう云った催事こそが有意義に感じられる昨今の世情ですので。
November 27, 2022
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1871 (明治4) 年 岩倉遣外使節団、 米欧視察旅行に出発。 右大臣 ・ 岩倉具視 を全権大使とし、 木戸孝允 ・ 大久保利通 ・ 伊藤博文 等を副使とする、 大規模な外交使節団が横浜港を発ったのは、 是の日・・・1871 (明治4) 年11月12日の事でした。 欧米先進国を始めとする世界の実情を、 新政府の首脳自らが見聞し、 併せて、 進んだ制度 ・ 技術の導入を図る、 近代化の道を模索する新政府の旺盛な意気込みが発現した、 それ自体が覇気に満ちた一大プロジェクトと呼んで良いものでした。 それは取りも直さず、 近代国家建設事業が号令一下٠٠٠本格的に始動した事を告げる出来事でもあったのです。 使節団は、 決して、 親善と視察が本義ではなく、 安政年間に旧幕府が諸外国と結んだ不平等条約 (日本に取っての) を改正する為の予備交渉に着手する事が最大の眼目でもありました。 然し、 結論から云うなら、 国力の伴わない弱小国家が欧米と対等の関係を結ぼうとしても、 取り合っては貰えない事を痛感させられた外遊でも有りました。 先ず米国の土を踏んだ使節団は、 国を挙げての歓待に浴しますが、 肝心の条約改正について切り出してみても、 やんわりとかわされるばかりで、 前途は多難である事を悟らざるを得ませんでした。 条約改正は明治期を通じての最大の外交懸案として持ち越され、【富国強兵】 のスローガンの下、 経済的 ・ 軍事的に欧米諸国と並び立つ事が至上命題とされるのです。 また、 一方に於いて、 使節団派遣は国内危機の進行に対して余りに無頓着でした。 廃藩置県断行から僅かに四ヶ月・・・。 政治 ・ 経済 ・ 社会その他各方面にわたる改革の余熱が未だ冷め遣らぬ、 不安定な情勢下で、 政府首脳の大半が (実に・・・一年十ヶ月余の長きに渡って) 海外に出払ってしまうというのは如何なものでしょうか。 その間に国内で重大事が突発しても、 柔軟な対応が取れないという大きな問題を孕んで居り、 後顧の憂い と連れ立っての外遊でもあったのです。 事実、 旧藩常備軍の解体等・・・士族層にとって死活に関わる諸改革が進行中で、 鬱積する憤懣と相俟って、 不穏な空気が醸造されつつ有りました。 そして、 留守を預かる政府要人達の中で、 その呪詛 ・ 怨嗟の波動をまともに受け、 想像を絶する重圧を背負わねばならなかったのが、 近衛都督 ・ 西郷隆盛 でした。 自身が管掌する近衛部隊の去就すら危ぶまれる有り様で、 西郷は唯ならぬ苦衷の真っ只中に置かれていました。 日成らずして、 太政官政府を分裂の危機に立ち至らしめる事となる 征韓論 が俄かに台頭して来るのは、 その退っ引きならない情勢下に於いてでした。
November 12, 2022
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祇園精舎の鐘の声諸行無常の響あり沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらはす奢れる人も久しからずただ春の夜の夢の如し( 『平家物語 ・ 巻頭』 )
September 27, 2022
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9月8日 英国女王エリザベス二世逝去。 享年96歳。9月10日 (王室の諮問機関である) 枢密院の 【王位継承評議会】 は、 新国王チャールズ三世即位を正式に宣言。
September 11, 2022
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緑陰の白いベンチに死が澱む 新型コロナワクチンの4回目接種を昨日済ませました。 有難い事に、 今に至るも尚、 コロナ罹患を免れています。 いや、 実際⋅⋅⋅。 (重症化リスクが高い) 高齢者への接種を優先的に推し進める政府の取り組みは大いに評価しますし、 素直に感謝してもいるんです。 【国葬】 については断固反対ですが。 ⋅⋅⋅コロナ感染者数は全国的に減少傾向を示しているとの事。 然し、 来年の話をすればコロナが嗤うと云われる昨今ですから、 依然として予断を許さないものが有ります。 東京都内で感染が確認された人の総数は三百万に迫る形勢。 実に、 全都民の五人に一人以上の割合を示している事実に、 改めて驚かざるを得ません。 高度成長期以来の宿痾とも云うべき、 東京の人口密度の高さが、 感染爆発を惹起する要因となっているのは明らかで、 三密の回避等···小手先の技による抑止効果も限界に来ているとの感を強くします。 メガロポリスの特質として云えるのは、 直下型地震と感染爆発に対して極めて脆弱であるという事でしょう。
August 28, 2022
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9月3日 内閣総理大臣・菅義偉は、今月29日に予定されている自民党総裁選への立候補を辞退する意向を表明。 是により、党総裁の任期満了を以て総理の職から退く事となる。 事実上の退陣声明でもある。
September 5, 2021
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青年は、概して、内閣の成立などに関心を示さない。 政治家は、できもしない綺麗ごとを並べ立てる ホラ吹き だと大体の相場がきまっているせいでもある。 上記は、私の高校時代の愛読書であった 五味川純平 の大河小説 『戦争と人間』 からの抜粋です。 今般の自民党総裁選の茶番劇を垣間見る内、久々に想い出してしまった次第です。 嘗て、派閥の領袖の談合によって、次期総裁が取り決められる時代が有りましたが⋅⋅⋅。 どうやら、その弊風が息を吹き返した様子ですね。 政治家が掲げた理想は、政治の目標ではなくて、ほとんどの場合が国民を欺くための看板にすぎないという点で、政治家ほど 醜悪な業種 は他には見当らないからでもある。
September 16, 2020
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秋暑し遂に投げ出す負け将棋 8月28日 内閣総理大臣・安倍晋三は、健康状態の悪化を理由に総理の職を辞任する意向を表明。
August 30, 2020
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そもそも、コロナ・ウィルスは⋅⋅⋅。 二流の政治パフォーマンスの道具立てに用いられる様な代物ではないのです。 それを御用達メディア宜しく、容易に操縦出来ると決め込んでいたとするなら、思い上がりも甚だしいと云わざるを得ません。 国も都も、今般のコロナ禍に際しては愚行を重ねるばかりで、国民の生命を守る為に必要と思われる措置をまるで講じていない。 五輪やら都知事選やら⋅⋅⋅。 自身の政治的思惑・打算を絡めてしか、コロナ禍に向き合わない。取り組もうとはしない。 小心翼々と地位の保全に励むのみで、具体的な感染防止対策を何ら打ち出していない。 国政・都政両面に及ぶ【無責任】と【無為無策】の連環が、今日の事態⋅⋅⋅感染拡大に繋がっていると云えないでしょうか? 今や⋅⋅⋅国も都も、ひたすら【夜の街】に責任を負っ被せるのに躍起となっていますが、その一方で (国と都が) 責任を擦り付け合い、亀裂を深めている有り様は、何とも見苦しい限りです。 自分が何者と戦っているのか? 政治的な思惑も打算も、姑息極まりないノウハウも、そんなものなど全く通用しない相手である事。 為政者は、先ず⋅⋅⋅それを知る事から始めなければならないでしょう。
August 10, 2020
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新型肺炎ウィルスの感染者数 (一日当たり) が五日連続で千名を超え、禍乱の終息からは程遠い現状が浮き彫りにされていますが⋅⋅⋅。 国も自治体も、不条理喜劇としか思われない、相変わらずの【迷走】を繰り返すのみです。 第二波襲来と色めき立つ向きも見られますが、何の⋅⋅⋅第二波などでは有りますまい。 沈静化したものと多寡を括っていた第一波が振り返し、卒然として牙を剥くに至ったものに他成りません。 祝勝気分で戦闘機隊を飛ばしたり、恣意的に【アラート】を出したり引っ込めたり、頓珍漢な事バカリやらかしている間に、ウィルスは自らの運動性に則って、黙々と増殖を続けていたわけです。 コレこそがコロナ・ウィルスの真の恐ろしさと云えるでしょう。
August 2, 2020
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各種メディアに因りますと、自民党ウェブサイトが【憲法改正】の必要性を訴えるに際して、その意義をダーウィンの【進化論】と無理矢理に結び付けて解説する四コママンガを掲載した事で、またぞろ物議を醸している模様です。 改憲の是非はさて置くとして、ダーウィンの学説が著しく歪曲されて用いられているのは看過出来ない⋅⋅⋅と学界を含む各方面から批判が相次いでいるとの由。 詭弁・曲解・牽強付会・【春秋の筆法】は安倍政権の常套とする所ですから、今更驚くにも及びませんが、天下の政権党がその広報サイト上で、斯かる【珍論・奇論】を臆面もなく開陳するに至っては、最早何をか云わんや⋅⋅⋅でしょう。 ここ最近の安倍政権たるや、やる事・成す事その悉くが間の抜けた印象を与えずにいないものバカリだったのですが、愈々以て焼が回って来たかとの感を深くします。
June 21, 2020
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粽食む異形の雲に怯えつつ 5月18日 政府・与党は、激しい世論の反撥を招き、国民的規模の抗議行動を呼び起こしている 検察庁法改正案 について、今国会での成立を断念すると表明。 5月21日 麻雀賭博疑惑 渦中の人物である東京高検検事長・黒川某、事実を概ね認め、辞表を提出。 ···翌22日、閣議は是を承認。 非常に目まぐるしい一週間でした。 ···国家権力と、それを行使する人間と、一般国民との 不公平な関係性 。 然し、国民の側には 物申す権利 が有る。 今回は、この国民の 物申す権利 が力を得て、矯慢な政権を揺るがし、その暴走に歯止めを掛けた、極めて稀有にして、極めてモニュメンタルな事例に成ったかと思われます。 矯激な言辞を弄する 煽動者 などはいませんでした。 静かに上がった告発の声。 その真摯な声が、たちまち共感を呼び、数多の賛同を得て、急速な輪の広がりを見せ、国民的な規模を有する抗議運動へと発展していった。 ネットの底力 と云うのでしょうか。 本物のネットの力。 その本来有るべき姿が、将に有るべき形を伴って顕現されるのを、目の当たりにしたかの様で、少なからぬ感動と興奮を覚えてもいます。 ···電脳の闇の部分に巣食う徒輩が一方の側にいる。 【アベノ応援団】とか呼ばれる連中も含めて、彼等が常套とする、低劣で姑息極まりない 情報操作・印象操作 など及びも付かない。 そうした手合いとは完全に一線を画する、豊かな創造性・可能性に満ちた 正真正銘 のネットの力···そのほんの一端を、今般の抗議運動に際して、垣間見せて貰った様な気が致します。
May 24, 2020
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抽象と戦うためには···抽象に似なければならない。(カミュ『ペスト』 ) 都は、休業要請に応じない都内15ヶ所のパチンコ店について、その店名を公表するという、先に大阪府が行ったのと同様の、今一つ本気度が見えづらい、何とも頓珍漢な措置に踏み切りました。 緊急事態宣言 解除を睨んでいる間合いで、 槍玉 に挙げる相手を、そんなにも必要としているのでしょうか? 大衆の射幸心を煽るからと、ともすれば顰蹙を買い勝ちなパチンコ店は、得易からざる 無難な好材料 に思われるのでしょうか? とも有れ、5月9日現在⋅⋅⋅。 コロナ・ウィルス感染者の総数は、全国的に減少傾向を示し始めている···とされています。 【死者18人】という集計結果は大変ズシリと来る重味を帯びているのですが、ここ数日来の発表は、都内で確認された感染者数が “七日連続で二桁台” とか、“四日連続で40名を下回る” とか、感染の勢いが衰えつつ有るのを示す事に重心がシフトしていて、死者数は補完的な役割しか付与されていない印象を受けます。 人間の命の質量が捨象され、記号としてしか扱われていない行政の実情と、いみじくもオーバーラップしている様にも思われます。 行政府は、合理性に則って回り続ける機構です。 切り捨てるものは切り捨てて行く。 悲鳴も叫喚も顧慮しない。 それが出来るのが 有能な実務家 という事になるのかも知れません。 無機質な表情で、冷酷な裁断を下す。 オブラートにくるんだ物云いをしても、本音は透けて見えて来る。 先の【いのちを守る STAY HOME週間】(1都3県) 共同キャンペーンに際しての【知事コメント】にも、“皆様のいのちを守り、家族や大切な人を守るため···” と謳われていましたが、それがぐっと心に響いて来ないのは、その辺に起因しているのでしょう。きっと。
May 9, 2020
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···【憲法記念日】に活発な議論は交わされて然るべきかと思います。 ···と、昨年は記した当室ですが、今年は周知の通り状況が一変しています。 こんな禍乱の真っ只中に有って【改憲】を声高に叫ぶのは、むしろ場違いとしか思われない。 一体、安倍政権の【平衡感覚】の有り様はどうなっているのか?···と疑義を呈さずにいられません。 先般物議を醸した総理出演の投稿動画にしてもそうですが、一般国民の生活感覚からズレている···とか云うよりも、何やら人間的な面で致命的に欠如しているものが有る様な気がします。 そもそも【改憲】論議に費やす時間が有るなら···。 【桜を見る会】疑惑を筆頭として、今般のコロナ禍で有耶無耶にされているものの、政治への信頼回復の為、速やかに実態究明に邁進しなければならない事案が累積している筈なのです。 安倍政権には。 その都合の悪い部分を棚上げした儘、国家百年の計を語る資格などない。 【改憲】を論うなど【厚顔無恥】の極みと云うものでしょう。
May 3, 2020
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三密の呪文は効かぬ猫の恋 緊急事態宣言 が全国へ拡大されてから十日目。 政府・自治体の【迷走】振りが強く印象付けられた十日間では有りました。 ウィルスの全国的な感染拡大を受けて、政府は政府なりに、自治体は自治体なりに、危機感に駆られて打ち出した措置かと思われますが、ともすれば、それが滑稽に見えてしまうのは何故なのでしょうか? 東京都は、都内のスーパー全店舗に対して、入店人数に制限を加える【要請】を新たに行う事を検討中と伝えられます。 店内の混雑を緩和し、感染リスクを減らす狙いからで、他にも···レジ前に並ぶ際は各人二メートル以上間隔を空ける、一度カートに入れた商品は再び陳列棚に戻さない等···事細かな指示が盛り込まれている模様ですが、何やら箸の上げ下ろしに類する事まで口喧しく指図するのに似ていないでしょうか? 所詮は小手先の技でしかない様にも思われますが、日夜、感染防止対策に追われている行政の側からしたら、形振り構わぬ悲鳴に近い部分が有るのかも知れません。 その一方で、鶏を割くに牛刀を用いるとでも申しますか。 大阪府が、休業の【要請】に応じないパチンコ店について、その名称・所在地を公表した件に至っては、一体···何を考えているのかと思ってしまいますね。 パチンコ依存症に陥っている人達に、御目当ての場所を教示しているに等しいでは有りませんか。 結果的に、自治体が【宣伝媒体】の役割を果たしてしまっている。 ひょっとしたら、それを織り込んで営業を続けている店舗も有るかも知れません。 仮にそうだとしたら、最早···愚の骨頂を通り越して、喜劇と呼ぶしかないでしょう。
April 26, 2020
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栄落は予測し難し春の闇公僕の矜持何処ぞ朧月 4月17日 緊急事態宣言 日本全国へ拡大。 僅か十日程の間に感染者総数は倍増し、一万一千名を突破。 死者も二百五十名を超えてしまいました。 【感染爆発】寸前の状態で、辛うじて踏み堪えていると云った所でしょうか? 今日も、眼に見えない所で、激しい鬩ぎ合いが繰り広げられているのでしょう。きっと。 寝台に身を横たえて、窓外の雨音を聴くともなしに聴いていると、【平成】がもう遠い昔の様に思われて来ます。 あの 9・11 から二十年目。 再び世界を震撼せしめる大異変が起きても不思議ではない頃だと懸念してはいたのですが、四方や⋅⋅⋅この様な形で顕在化しようとは思っても見ませんでした。 今、世界は禍乱の只中に有り、誰もがその終息を、一日も早い終息を願っているわけですが、いざ終息してからの世界の姿は⋅⋅⋅となると、それが如何にも見通せません。 本当の困難は、恐らく、その後に待ち受けている筈なのですが⋅⋅⋅。崩れ梅国の姿の成れの果て
April 20, 2020
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葉桜や静まり返る能舞台 4月7日 7都府県に 緊急事態宣言 発令。 新型肺炎ウィルスが愈々兇相を露わにして、朝野を横行し、日常の営為を脅かし始めました。 感染の勢いは日毎に増すばかりです。 都内の感染者総数は二千名を突破。 亡くなられた方もとうとう百五十名を超えてしまいました。 何事に選らず体面を慮る政府は クルーズ船 乗員・乗客の死者数は累計に含めない様、喧しく、メディアに要望している模様ですが、【感染爆発】寸前の現状で、何を無意味な事に拘泥し続けているのでしょうか? 日本の国土に接岸していなくとも、日本政府の完全な管理下に置かれていたのですから、船内で生起した事象全てに責任を負うのは、日本として当然の事です。 不都合な部分はクローズ ・ アップさせず、スルーしようとする姑息な姿勢こそ改めて貰いたい。 さて、国内景気の更なる悪化を懸念する余り、浚巡を重ね、遅きに失したと酷評に曝されている、今般の 緊急事態宣言 ですが⋅⋅⋅。 すでに明らかな様に、不要不急の外出自粛やら学校等教育機関の付帯施設・図書館等公共施設・一部娯楽施設の使用制限やらに関する【要請】の態を成していて、何ら強制力を伴うものでは有りません。 国民一人一人の自主性に委ねる格好となっています。 蓋し重要なのは、国民の側にやんわりと 意識改革 を迫っている事でしょうか。 欧米並みの、より強権的な措置の発動を求めて、頻りに政権を煽っている手合いが見受けられますが、問題の本質を全く理解していない。 健常な生活者の抱く共同体意識⋅⋅⋅社会秩序維持の願望は強烈で、本来そういうもの ( 外出禁止令 等) を必要としない様に出来ているのです。 阪神大震災や東日本大震災に於いて如実に示された通り⋅⋅⋅。 急難のさなかに有って、忍耐強く、平衡感覚に優れ、公徳心と協調性に満ち、誰の統制を受けるでもなく秩序立った行動を取り得る日本人の優れた特性が遺憾なく発揮されていたでは有りませんか? 中途半端な煽動者のしゃしゃり出る幕ではないのです。 個人的には、従前通りのストイックな生活を励行するまでの話で、改めて何がどう変わるという程の事も有りません。 今後、事態が何処へ向かうのか、どの様な展開を見せ、どの様な形で終息するのか、情況は全く予断を許しません。 そもそも、私達の社会は元の佇まいを取り戻せるのかどうか、それさえ定かではない、将に【瀬戸際】に直面しているとも云えるでしょう。 今は、必ず乗り越えられるものと信じながら、その推移を見守るばかりです。
April 12, 2020
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紙の雛ただ一日をひたと生き 三月に入りました。 すでに春一番も吹いて、例年なら桜の開花を心待ちにしている時候なのですが٠٠٠。 もはや開花予想どころではない、衝撃と困惑が列島を覆っています。 2月27日 全国の小 ・ 中 ・ 高校等に対して、 政府は 一斉休校 の実施を要請しました。 恰も⋅⋅⋅その前日、 北海道教委が発した道内の小 ・ 中学校を対象とする 休校要請 に追随するかの様な措置でした。 クルーズ船隔離政策に象徴される 水際対策の失敗 は、 国内外から批判を浴びている。 五輪開催すら危ぶまれる状況下⋅⋅⋅。 常に対応が後手に回っていると激しい批難に晒されている安倍政権としては、 全国民に向けて【力強い】メッセージを発信し、 強力な政治主導を印象付け様との狙いらしいのですが。 一体、何処に【力強さ】が認められるのでしょうか? 今回の場当たり的な措置を以て迅速とも果断とも到底呼び得ない。 深められた検討の片鱗も見られない、 絵に描いた様な 拙速主義 では有りませんか。 非常事態の真っ只中なればこそ、 司令塔たる政権はドッシリと構えていなければならない。 太平洋戦争中の東條政権の様に ヒステリー症状 を呈してしまってはいけないのです。
March 1, 2020
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猫 広くはネコ目 (食肉類) ネコ科の哺乳類のうち小形のものの総称。 体はしなやかで、 鞘に引きこむことのできる爪、 ざらざらした舌、 鋭い感覚のひげ、 足うらの肉球などが特徴。 一般には家畜のネコいう。 エジプト時代から 鼠害対策 としてリビアネコ (ヨーロッパヤマネコ) を飼育、 家畜化したとされ、 当時 神聖視 された。 現在では 愛玩用 。 在来種の和ネコは、 奈良時代に 中国から渡来 したとされる。 ・・・( 『広辞苑』 ) 一般に猫の鳴き声として周知されている ニャンニャンニャン ・・・に因んで、 この日・・・ 2月22日 は 【猫の日】 なる記念日に制定されています。 元より、 純然たる遊び心から発したものでしょうから、 日付自体は別に何日でも宜しく、 深く考える必要はなさそうです。 ニャンニャン ・・・に短縮して、 2月2日 でも良かったのではないかと思われます。 或いは、 また・・・。 ニャ~ ・・・と聞こえるなら、 2月8日 。 ミィ~ ・・・なら、 3月1日 。 ミィ~ミィ~ ・・・なら、 3月3日 若しくは 3月31日 。 そして・・・。 ナゴ~ ・・・なら、 7月5日 。 個人的には、 この 7月5日 をこそ【猫の日】に推したい所なのです。 実は。 ナゴ~は、 千年の昔から猫の鳴き声として認知されて来たものの様に思われるからです。 私の愛読書でもある『更級日記』 から、 治安2 (1022) 年5月の記事を一部引用します。 ・・・夜更くるまで、 物語をよみて起きゐたれば、 来つらむ方も見えぬに、 猫のいと なごう 鳴いたるを、 驚きて見れば、 いみじうをかしげなる猫あり。 この場合の なごう は 【和やかに】という意味ですが、 ながう の誤りで、 正しくは【長く】という意味なのだとする説も有ります。 ただ、 私としては・・・。 何れの場合で有ろうとも、 同時に猫の擬声・・・ナゴ~という猫の鳴き声そのものをも表現しているのではないかナ・・・と見ています。 仮にそうだとしたら、『更級日記』は、 一千年前の猫の鳴き声を如実に伝える貴重な資料という事になるのかも知れません。 とも有れ、【猫の日】の候補となる日付なら、 それこそ幾らでも思い浮かびますし、 むしろ猫好きにとっては毎日が猫の日みたいなものと云った方が良いのでしょうか。
February 23, 2020
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1943 (昭和18) 年 日本軍、 ガダルカナル島から撤退を完了。 南東太平洋ソロモン諸島ガダルカナル島。 距離の遠大に伴う補給の困難を克服し得ず、 際限のない消耗戦に引き摺り込まれ、なけなしの航空兵力を滅尽してしまった果てに、 漸く···大本営はガダルカナル島の奪還を断念。 御前会議に於いて、同島からの撤退について天皇の裁可を得たのは、1942 (昭和17) 年12月31日の事。 既に作戦部隊としての内実を失い、 飢餓と疫病に苛まれながら、 ただ死を待つのみであった日本軍将兵を救出する為、海軍艦艇を大量に投入しての一大作戦が決行されたのが、翌1943 (昭和18) 年2月1日の事であった。 その作戦最終日···1943 (昭和18) 年2月7日。 最後の部隊数千名は、夜闇に乗じて海岸線に接近した駆逐艦群に分乗し、ガ島から脱出。 三次にわたる撤退作戦は終了した。 太平洋方面の戦局は、 同じ年の後半、 圧倒的物量を擁する米軍の本格反攻が開始されると、 その攻勢正面に位置する島々では守備隊の玉砕が相次ぎ、 凄惨な掃滅戦の様相を呈する事となるのであるが···。 戦局が然まで悪化していない時期に実行されたガダルカナル島撤退作戦は、 北太平洋アリューシャン列島キスカ島からの撤退作戦 (同年8月) と共に、 多数将兵を玉砕の運命から救った、奇跡的な成功例とされている。 確かに、人命が極度に軽んじられた先の戦争にあって、両撤退作戦は希有な戦例として記憶されるべきではある。 然しながら、そもそも···激烈な争奪戦を生起せしめる端緒となったガ島への飛行場推進計画にせよ、アリューシャン作戦にせよ、如何に無謀で、如何に杜撰な見通しの下に立案されたものであったか。 それを如実に物語っている事も見逃してはならない。 端なくも日本の戦争遂行能力の限界を超える戦争であった太平洋戦争の縮図を成すものであったと云い得るのである。 ···さして広くもない島内で優勢な米軍と対峙を続けている状況下での撤退は、 キスカ島の場合の様に整斉と行われたわけではなく、混乱と恐慌を伴わずにいなかった。 自力で動けぬ傷病兵は残置せざるを得ず、自決を強要された者も少なからずいたのである。 また撤退後、野戦病院に収容されたものの、回復し得ぬまま、息を引き取っていった兵士も数知れなかった。 とも有れ、半年間に及んだ ガダルカナル島争奪戦 は、 日本軍の惨憺たる敗北に終わった。 作戦期間中に於ける上陸兵力 31,400名中戦死 ・ 戦病死 20,800名。 米軍との直接戦闘による死者数 (5,000~6,000名) を、 餓死者とマラリア等による病死者の合計数が遥かに上回っていた事がガダルカナル地上戦の最大の特徴であった。
February 7, 2020
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無精髭こそぎ落として御慶かな 後れ馳せながら、明けましておめでとう御座います (笑) 前回記事は【年末備忘録】と銘打ったものの、何か取り纏めもない事を書き散らして終わってしまった印象が有ります。 もうちょっとしっかり一年を俯瞰したいとも思ったのですが、己の身辺雑事をフォローするので精一杯でした。 今回記事にしても、結局···その域を出るものでは有りませんが、何卒御容赦願います。 1月5日 Uターン・ラッシュ ピークを迎える。 日常世界の側からの壮大な復元作用とでも云いますか。 東京を核とする超巨大都市圏から発せられる強力な磁気に吸い寄せられるかの様に、皆が戻って来る。 都市生活者としての日常に立ち返るべく、ネジを巻きに···です。 それか有らぬか。 松の内は、村上春樹の 『ねじまき鳥クロニクル』 を久々に読み返して過ごしました。 それと、中学時代からの愛読書であった岡本綺堂の 『半七捕物帳』 (全七巻・角川文庫版) 。 私が時代小説の面白さに目覚めたのは、この作品と、大佛次郎の 『赤穂浪士』 によってでした。私事ながら。 1月13日 成人の日 。 2022年4月から成人年齢が 満18歳 に引き下げられるのを踏まえて、成人式の対象年齢を満何歳からにすべきかの議論が起きている模様です。 満18歳からにしてしまうと、大学入試の時期とクロスし、支障が大きいとの声が目下···圧倒的ですが、何も騒ぎ立てる程の事もない。 単純に、【成人の日】及び成人式の日程を三月乃至四月···桜の季節にスライドさせれば良い。 それだけの話ではないかと思うのですが···。
January 13, 2020
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すめらぎは囚われ人か浮寝鴨ひたひたと冬の足音義士のごと煩悩の浮いては沈む柚子湯かな咳て暁の光を待ちあぐむ湯豆腐の世を怒るごとぐらぐらと反骨と偏屈を連れ年を越す 師走を彩る風物詩の最たるものと云えば、勿論 クリスマス で、これについては恐らく異論のない所でしょう。 百貨店・スーパー等の店頭BGMとして、クリスマス ・ ソングが流れる頃合いから、 イヴェントとしてのクリスマスはもう始まっていると云えます。 令和最初となる今年のクリスマスは、五輪 開催を翌年に控えるタイミングの妙も手伝ってか、殊更に祝賀気分を盛り上げるべく、減り張りの有る心浮き立つ曲 (ルロイ・アンダーソンの『そりすべり』等) が意図的にセレクトされていた様に感じられました 。 来たる東京大会への期待感を無理押しにでも詰め込まずにいられない、商業ベースのいじましさが滲んでいたと見るべきでしょうか?。 その東京大会···これまでの所、下世話な次元の問題ばかり矢鱈とクローズアップされていて、いまだ盛り上がりを欠いている状態なのが、なんとも残念では有ります。 尤も、日本人の場合、大会それ自体にではなく、メダル に期待する所が大なのであって、いざ開会と成れば、列島は熱狂と歓喜の坩堝と化してしまう事でしょう。 さて、大晦日···。 各種メディアは 日産自動車前会長 の国外逃亡劇に色めき立っている様子です。 政局もまた波乱含みの様相。 桜を見る会 をめぐる疑惑に加えて、IR事業 に絡む汚職問題。 政権は不透明感を彌増しながら、年が改まろうとしています。 運命の年となるのか···2020年。 皆様にとって良い御年となります事を心から祈念する次第です。
December 31, 2019
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11月29日。 元内閣総理大臣・中曽根康弘死去。享年101歳。 ···中曽根康弘なる戦後保守政治の生き証人とも云うべき人物の評価・毀誉褒貶については、いわゆる有識者や各種メディアに任せると致しまして···。 個人的に感慨を禁じ得ないのは、その訃報に接した日が、奇しくも 帝国議会 開設百三十周年目に当たっていた事です。 ···1890 (明治23) 年11月29日。 その前年に公布されていた 大日本帝国憲法 が発効し、アジア最初の 立憲君主制国家 である 大日本帝国 が誕生。 それと同時に 衆議院 の開会が宣せられます。 衆議院は、天皇制権力機構内に有って、その成員が 国民投票 によって選出される唯一の機関でした。 議員定数300名中··· 自由民権運動の立役者とも云うべき 板垣退助 に率いられる旧自由党系議員が130名。 明治14年の政変によって政府を追われて以降、藩閥政府糾弾の論陣を張っている 大隈重信 を盟主とする立憲改進党議員が41名。 いわゆる民党系議員が過半数を制していました。 国力充実を最優先とし、富国強兵 の道を急ぐ藩閥政府。 民力休養 をスローガンに掲げ、国民生活の救済に取り組むべきとする民党陣営。 両者の抜き差しならない対立の中···日本の憲政史の幕は開かれたのです。 日本人は、自らの手で 民主主義 を、真の意味で民主的な政治体制を勝ち取る事が出来なかったと云われます。 そして、その事が戦後世代の無気力・無関心 (政治的) に繋がっているとも指摘されています。 然し、明治期の自由民権運動や大正期の 護憲運動 の目眩く様な昂揚が示している様に、国民の自由と権利の擁護・拡大を目指す闘いが不断に続けられていたのです。 その事は、決して忘れてはならないし、青少年層に周知されていて然るべきかとも思われます。
December 1, 2019
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11月10日 新天皇の御即位に伴う一連の儀礼の総仕上げとも云うべき【祝賀御列の儀】が大過なく終了。 ···と見る間に、【桜を見る会】を廻って、何やら国会は荒れ模様に。 11月13日。 政府は、問題化している【桜を見る会】について、来年度の 開催を中止 すると発表。 何時もなら “···批判は全く当たらない” と空ッとぼける官房長官が、今回は余程痛い所を突かれているのか、随分と弱気な対応を見せているのが気になりますね。 【桜を見る会】···。 【園遊会】程の格式の高さは感じさせないにせよ、【園遊会】同様に···。 純然たる 公的行事 で有りながら、近年···政権党の 政治宣伝 の場としての色合いを強めているのを訝しく感じてはいました。 尤も、そうした厚顔無恥・えげつなさこそ安倍政権の特質で有るとも云えるのですが、それにしても何で今頃になって追及されているのでしょうか? もっと早くから問題化していても不思議ではなかった様に思えるのですが。むしろ。 結局は、一強体制の驕慢がもたらしたものなのか。 長期政権下で溜まりに溜まっていた 膿 の様なものが、此処に至って、一挙に噴出したと見るべきかも知れません。 渦中の総理は 公職選挙法 に抵触するものではないと弁明に躍起となっていますが、問題の本質を全く理解出来ていない。 今···問われているのは、そんな下世話な次元の話ではない。 政権党の体質そのものであり、党の指導者及び党執行部・党議員全員の品位・尊厳に関わる話なのです。 それが分からない様なら、幾ら弁明に努めても意味のない事です。 今後も同じ事が延々と繰り返されていくに違いない···と断言する事が出来ます。
November 17, 2019
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房総を闇に鎖して夏ぞ逝く 台風15号によってもたらされた千葉県の大規模停電。 その混乱は解消されるどころか、日を追って深刻の度を増している様子です。 或いは熱中症によって、或いは屋根の補強作業中に転落して、多くの方が亡くなられています。 自治体や電力会社に対応を丸投げしていた感の有る政府も、遅蒔きながら被災地救援に腰を上げ始めました。 何かにつけて “危機管理” を口にする政府ですが、今般の事態を見る限り、被害状況の把握に於いて、応急対応に於いて、極めて動きが鈍く、すべてが後手に回っている印象は否めません。 行政が被災地の窮状に斯くも 鈍感 で有った事例も希かと思われます。 被災者に寄り添い、痛みを共有する事こそ政治家の本分と云って良いのですが···。 ひょっとしたら、その 痛覚 自体を持ち合わせていないのではないかと不安に駆られてしまいますネ。 昨年の北海道大規模停電は何の教訓も遺さなかったのでしょうか? 四方や首都圏で、あの様な事態は起こり得ないと多寡を括っていたのだとしたら、極めて由々しき事と云わざるを得ません。 とも有れ···。 新たに台風17号が迫り、更なる被害の拡大が懸念されています。 直ちに【非常災害対策本】を設置し、可及的かつ速やかに復旧支援に取り組む事を希望する次第です。
September 21, 2019
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8月26日 フランス南西部の景勝地リアビッツで開催されていた G7 (先進七ヵ国首脳会議) が閉会。 今回は、G7史上前例のない 共同宣言不採択 という、ちょっと残念な形での終幕と相成りました。 尤も、宜なる哉との思いも抱いて居ります。 合意形成が困難なら、無理をして 協調 を謳う必要もないのです。 ほんの二月前、日本が初めて議長国を務めた G20 に於いて採択された、いわゆる大阪宣言を思い起こせば明らかな様に···。 重要な議題の悉くを先送りにして、御為ごかしの作文を、例の棒読み口調で朗読された所で、誰の胸に響くものでもない。 そんな共同宣言なら最初から要らぬと、居合わせた首脳の誰もが思ったに相違なく···と云うよりも、いい加減ウンザリしていたのではないでしょうか? 本来、誰に憚るでもない、自由闊達な、歯に衣着せぬ意見の交換が成されて然るべき場所なのですから。
September 1, 2019
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ぞろぞろと靖国参り夏寒し熊谷は火にくべられぬ終戦日 希に見る接戦となり、久々に沸いた感の有る 埼玉県知事選挙 。 上田知事の政治路線を継承し、立憲・国民・共産・社民の後援を受けた新人の 大野もとひろ 氏が、自民・公明の推薦する候補者を破り、当選を果たしました。 今回は自分の投じた票が報われた格好となりましたが、(自・公に) 一矢を報いた···という程の実感は有りません。 正直な所、ここまで激しい鍔迫り合いを演じるとは思っていませんでしたので、結構やきもきしましたが、ともかくも勝ちを制する事が出来て、ほっとして居ります。 同時に、今後の選挙戦に於いて、やはり野党共闘が不可欠である事を改めて痛感させられた次第です。老骨に名利は要らぬ夏の月名月に見初められしか侘住居
August 26, 2019
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炎帝に牙剥きたるか鬼瓦ねつとりと絡む不安や河童の忌秩父路や炎暑に烟る蜂起の碑 列島は、連日記録的な猛暑に見舞われています。 今や 災害級 若しくは 危険な··· と形容されるのがスタンダードな状態となっている日本の酷暑···。 海外に友人・知己を持つ人達の間では、“夏に日本に来てはいけない” とアドヴァイスを与えるのが専らとなっている様子です。 来期の五輪が少々心許なくなって来ますね。 ごく最近まで、“夏には行きたくない” 観光名所と云えば、断突で 京都 が上がったものでした。 個人的には、京都という土地には格別の思い入れが有って、“それでも行きたい京都” なのですが···。 ねっとりと皮膚に絡み付いて来る、京都盆地特有の湿潤の気。 生粋の京都人さえ忌避する、あの悪意めいた暑気を想起すれば、得心の行く次第では有ります。 それが 異常気象 が常態化してしまった昨今とも成ると···。 夏が耐え難いのは京都に限った事ではない。 あたかも日本全体が暑熱の坩堝と化してしまったかの様に思われ、あらためて隔世の感を催さずにいられません。サイダーに噎せて齢を思い知る空蟬や吾も脱ぎたし老いの殻
August 4, 2019
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有権者の過半数にソッポを向かれたのみか、TVメディアからもすこぶる冷淡に扱われた、今回の参議院選挙。 ぼやいても詮ない事ながら、投票率が50%を割り込んだと知った時点で、大勢は決したと悟らざるを得ませんでした。 確か、事前にNHKが実施した電話アンケート調査では、“必ず投票に行く” と回答した人が全体の85%に上ったと記憶しているんですが···。 無用な見栄をつい張ってしまうのは人の常···なのでしょうか? 斯く異常な低投票率に喘いだ選挙戦でしたが、その不利な条件下で、野党側はむしろ善戦したと云えるかも知れません。 周知の様に···。 その翌日になると、各TV局とも選挙結果の分析などそっちのけの態で、某興業 絡みのゴタゴタを報ずるのに躍起となっていて、その過熱ぶりは何とも異様でした。 更に異様に感じられたのは、その裏で···というわけでもないでしょうけど、改選議席の過半数を維持した結果を “国民の審判が下った” とこじ付け、改憲論議推進の決意表明をした総理の、その尋常成らぬ 上滑り感 です。 つまり、“改憲” “改憲” と騒ぎ立てて選挙戦に臨んだ手前、中途半端で主張を引っ込めるわけに行かず、強引に押し通すしかなくなった。 そのばつの悪さが表情に滲んでいた様に思われました。 改憲に燃やす異常な執念···とか悲壮感はいっかな汲み取れず、異様な上滑り感のみを朝野に強く印象付けた格好でした。
July 28, 2019
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改元後三ヶ月にも満たないのに、またも忌まわしい、悲惨極まりない事件が起きてしまいました。 夢とロマンの発信拠点であるアニメーション制作スタジオを突如襲った大惨事。 政治性は皆無で有っても、社会に与えた衝撃の深さにはテロル以上のものが有ります。 人間への憎悪と害意に凝り固まった徒輩が、暴力を用いて、人間的な世界の秩序破壊に及んだものです。 それをテロルと呼べない事もないでしょう。 世界中の人々に希望や勇気を届けるべく、日夜創造的な情熱を傾けて、良質な作品の制作に打ち込んで来た人達が、なぜ、こんなにも大勢、こんなにも無惨な死を迎えねばならなかったのか。 実に痛恨の極みで、遣り切れない思いで一杯に成ります。 犯行の動機について、身柄を確保された被疑者は、小説を盗まれたから···と意味不明な、妄言めいた供述をしていると伝えられます。 当局による解明が待たれる次第ですが、はっきり云えるのは···。 こんな手合いに、まともな小説など書けるわけがないという事です。 小説・文学を含む、あらゆるジャンルにわたって、創作の動機を成すのは 人間に対する無限の関心 に他なりません。 真摯なる問題意識の下に人間を追究していくのは、観念的遊戯ではない。 人間の日常の営みに、どれだけ愛着を抱いて向き合えるかです。 人間若しくは人間の生活への愛情と、人間の創造する未来に寄せる信頼。 それこそが作家のリアルな創作活動を支えるのであり、それを自己の内に確固たる倫理観として宿している事が、筋金入りの作家たる条件と云っても過言ではないでしょう。 今般の事件の被疑者に関する限り、人間の道を完全に見失ってしまっている。 その暴烈の所業は、人間の生活感情から全く乖離したものです。 人間への善意も愛情も、優しさも思い遣りも、その片鱗すら見いだし得ない。 有るのは暗黒の感情のみです。 人間への···大衆への憎悪。 抑制不能に陥った暴力衝動。 社会秩序破壊の潜在願望等々···。 独善的な美意識に陶酔し、自己本位の価値観に凝り固まった様な人間が、したり顔をして口にする小説・文学など紛い物でしかない。 百年かけてもモノに成る筈が有りません。 今は偏に、亡くなられた方々の御冥福と、現在も治療を受けられている方々の回復を心より祈念申し上げるばかりです。
July 20, 2019
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政府閣僚・与党議員連の質的劣化の深刻さを強く印象付けて国会が閉幕したのは、つい先週···6月26日の事ですが···。 明日···7月4日。 第25回参議院選挙が公示されます。 周知の様に、国政選挙期間中、特定の政党・候補者に対して誹謗・中傷を行うと、それが個人ブログ上の記述で有っても、【公職選挙法】違反で処罰の対象となります。 従って、これまで政府及び政権党に対し、事有るごとに悪態をついて来た当室ですが、当面自粛する事と致します。 就きましては、今回が “悪態” の最終便に成るものと御了承下さい。 さて、安倍政権は、早計にも憲法改正を旗印に掲げ、今回の選挙を、その議論を促す試金石とすべく意気込んでいる様子ですが···。 本来、改憲の機運とは、国民の間から自然発生的に盛り上がって来るものの筈です。 それを待たず、政権側の都合で、強引に争点化を策するのも如何なものかと思われます。 政府・政権党のレヴェルの低さは、そっくりそのまま有権者の政治意識の低さを表している···とは、つとに指摘される所ですが、その点、さながら穀象虫のごとき与党議員連の跋扈・跳梁を許している私達の責任もまた重大と云えるわけであり、非常に辛いものを感じて居ります。 無論、現行の選挙制度そのものに大きな問題が有る事にもよるのですが、とも有れ···。 政権党の傲慢と独善性に対して、敢然と抗議状を叩き付ける、好個の機会が訪れつつ有ります。 今回ばかりは、その権利を有効に行使し、決して後悔する事のない結果をもたらしたいものです。
July 3, 2019
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麻生副総理 (兼務金融担当相) は、金融庁の報告書「高齢社会における資産形成・管理」は受理しない旨を表明し、これが新たに物議を醸している様子です。 参院選の公示を控え、不都合なものは覆い隠そうとする思惑が余りにも露骨で、却って事を荒立てている印象しか受けません。 つい昨日まで “解散風” を吹かせて、野党の牽制に努めていた面々が、挙って火消しに躍起となっている様はみっともいいものではない。 安倍政権の姑息さと小心ぶりは今に始まった事では有りませんが、この度は総理・副総理以下、過剰なまでに神経質になっているのがありありと見て取れる。 衆参両院とも単独過半数を占めている政権党が、疚しい事もないのに、何をびくついているのか?···と改めて思ってしまいます。
June 12, 2019
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最近の記録には嘗て存在しなかったといわれるほどの激しい、不気味な暑気がつづき、···自然的にも社会的にも不吉な事件が相次いで起った··· (埴谷雄高『死霊』) ···令和最初の一ヶ月は、誠に心苦しい事ですが、そんな月に成ってしまった様に思われます。 5月28日。 米大統領トランプ氏は、日本訪問の全日程を終了し、帰国の途に着きました。 日本政府の接待攻勢について、海外からは冷やかな声が聴こえて来る様ですが···。 “国賓” に対する接遇としては、必ずしも過剰なものとは云えないでしょう。 全体が上滑りして感じられたのは、大統領訪日の目的自体がそれほど差し迫ったものでなかったからに過ぎません。 むしろ、馬鹿馬鹿しいまでに過剰と思われたのは、訪日の初日から、その身辺にベッタリ貼り付き、例えば···ゴルフ場での昼食がチーズバーガーなら、その形状・サイズからサイドメニューまで事細かに報じ、同じ物をわざわざ再現して閲覧に供するTVメディアの力の入れ具合の方でした。 そうした報道姿勢に冷水を浴びせるかの様に、訪日の最終日···。 川崎市内で、あの忌まわしい事件が起き、各TV局とも、その対応に大童となりましたが、実に皮肉な成り行きでは有りました。
June 2, 2019
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米国大統領ドナルド・トランプ氏が、本日···5月25日午後、専用機で羽田空港に到着しました。 今回は “国賓” としての来日で、ゴルフ・大相撲観戦・夕食会···と前回を上回る、手厚い持て成しが用意されている模様です。 ···前回来日時 (2017年11月) は、米軍横田基地を経由し、(私の在所から程遠からぬ) 埼玉県川越市内のゴルフ場に軍用ヘリで降り立ちました。 埼玉県内で日米両首脳が会見するのは前代未聞の事で、テロル対策として、最寄りの鉄道路線である東武東上線の各駅頭からゴミ箱が一斉撤去される等、物々しい警戒振りを肌身で感じ、印象に残る出来事では有りました。 個人的には、ゴルフに興じる暇が有るなら、もうほんの少し足を伸ばして、“原爆の図” で知られる【丸木美術館】を訪れて貰いたいと思ったものです。 オバマ大統領なら、或いはその選択肢も有ったでしょうか?
May 25, 2019
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それは、三十年以上も昔の話になります。 不思議な体験と云っても、私一人の単なる思い違いかも知れませんので、その辺のところ宜しく御含み置き下さい。 決して、いかがわしい “都市伝説” の流布を目論むものでは有りません。 さて、私の寓居はマンション四階の角部屋で、道路を挟んで一軒の戸建て住宅と隣り合っています。 その戸建て住宅では、一匹の老犬が飼われていたのですが···。 異変めいた事象は、その夜、テープの再生装置をオンにした直後に起きました。 誰もが知る、アノ魂を鷲掴みにされる様な旋律が、居間の空気を震わせて奏でられた途端···。 窓の下の方から、甲高い犬の声が聴こえて来た。 戸建住宅の老犬が不意に遠吠えを始めたのです。 まるで、『ツィゴイネルワイゼン』序奏部の妖しい旋律に和するかの如く···。 ハイフェッツの弾くストラディバリウスの弦の響きに感応したかの様に···。 最初はそれほど気に留めませんでした。 そもそも、夜半の事ですから、音量は極力抑えている。 決して、隣近所まで響き渡る様な大音量で聴いていたわけでは有りません。 だから偶然かと思っていました。 然し、次の夜も、その次の夜も···同様の現象に見舞われる。 夜半にそのテープをかけると、決まってその犬が遠吠えを始めるのです。 流石に憚られて、ヘッドホンを用いる事にしたのですが、すると遠吠えはピタリと止みました。 ···不思議な事に、ディスクには全く反応しません。 少し後年になってから、ディスク版の『ツィゴイネルワイゼン』を購入した際、試しにヘッドホンなしで (恐る恐る) 聴いてみたのですが、まだ息災であったその犬···何の反応も示さない。 同一の曲で、同一人物···ハイフェッツの演奏で有るにも関わらずです。 これは、犬の可聴帯域に関係しているからなのか? つまり、電子記録媒体であるディスクには、人間にとっての可聴周波数しか記録されていない。 他方、アナログ媒体のテープには犬にしか聴こえない周波数も記録されているので、ひょっとすると、その部分に感応して犬は遠吠え (···と云うより共鳴き) を始めるのではないか? 漠然とでは有りますが、そう考えれば、一応の整合性は取れる様に思われます。 それとも、その老犬···聴覚がもう衰えてしまっていて、聴き取れていなかったからなのか。 或いは、初めに御断りした様に、何もかも私一人の思い込みに類した事で、やはり偶然でしかなかったのでしょうか? 結局、テープと遠吠えとの因果関係については検証する機会のない儘、三十年余が経過し、現在に至って居ります。 周辺の佇まいも大きく変わり、あの老犬もとうにいません。 名月の夜など、しみじみと空を眺めながら、今一度ハイフェッツのテープを再生してみたら、はてどうなるやらと、ふっと夢想してみる時が有ります。
May 17, 2019
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『ツィゴイネルワイゼン』についての話題を続けます。 高校時代は専ら映画音楽に親しんでいて、FM放送のリクエスト番組に良く葉書きを寄せたものです。 後れ馳せながらクラシックに興味が向かい始めたのは、自前の収入を得る様になってからで、当初は···ヴォーン・ウィリアムズやルロイ・アンダーソンの様に、それほど強持てしない、キャッチーな曲をセレクトして聴いていました。 “弦楽器の巨匠達” と銘打たれたカセット・テープに手を伸ばしたのは、クライスラーの名に惹かれての事でしたが、それがヤッシャ・ハイフェッツのヴァイオリン演奏に接する契機ともなりました。 収録曲にはハイフェッツの『ツィゴイネルワイゼン』が含まれていたからです。 時に···1917年、革命を逃れ、ロシアから米国への亡命を果たした直後に収録された演奏で、十六歳とは到底思われない、超人的な奏法の粋が遺憾なく発揮されています。 別に、小林秀雄の物云いに肖るわけでは有りませんが、それはとんでもない ”時限爆弾” でした。 二十世紀最高のヴィルトゥオーゾであるとか、半世紀余にわたってヴァイオリン界に君臨した存在であるとか、後になって知り、さも有りなんと納得した次第ですが、それとても、ハイフェッツについて何の予備知識もなしに、初めてその演奏を聴いた時の、いきなり魂を鷲掴みにされる様な衝撃に較べれば、改めて驚く程の事ではない様にすら思います。 そうしたハイフェッツの演奏に対する、個人的な思い入れの強さから生じた錯覚なのかどうか。 とある秋の夜、そのテープを聴いていて、ちょっと不思議な現象に見舞われた事が有ります。
May 16, 2019
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