最新作のビッグバンドは聴いてないのですが、Earfoodはストレートアヘッドな大人のアコースティクサウンドで、とりあえずジャズしてましたね。これも充分とろけたんですが、キュルキュルと簡単にアウトしちゃうスリリングでクレイジーな感じはほとんど無かったです。 久々気合いはいった鬼のロイハを久々聴いたのは、Johnny Griffinの遺作となってしまったLive At Ronnie Scott's。 全編豪快に吹きまくっていて最後のHot Sakeなんて、聴いていて立ち上がってしまいそうになりますです。 つう事で、今回はとろとろのロイハを堪能いたしまァす。
Every Time We Say Goodbye。ラッセルマローンの甘い誘いで歌い出すロイハ。フリューゲルのサックリ感ありながら燻し銀のような艶もある。 シングルノートとコードワークをバランス良く配置しながら華を添えるギター。ゆったりしてるけど、ロイハの演奏は音の強弱の付け方が巧くて単調な感じにならない。コブのブラシが空気をふくよかにする。 With You I'm Born Againも丁寧にテーマを吹く。ソロに入って一気にテンションあげると、その短いフレーズにこちらもくらくら。そのあとのマローンがまた絶妙な塩梅。 I'll Still Be in Love with Youも静かに時が流れる。大好きなEmilyは、このアルバムでは比較的はやい演奏ですが、ロイハはその中でもソロで途中でペットに持ち替えてアップテンポなソロを挟みます。 Stairway to the Stars、星へのきざはし。題名からロマンティック。このロイハのソロもかっこいいですよねぇ。 I Had the Craziest Dreamはロイハのペットも良いけど、マローンの正当派のギターに聞き惚れます。 唯一のコブのオリジナルは明るさと哀愁の感じるメロディ。ロイハの素直な歌心が清い。
軽やかなボサノバリズムで If Ever I Would Leave Youロイハも心地よく踊ります。 最後は、We'll Be Together Again。期待に満ちた明るい演奏。 静かな1時間弱は柔らかな光が満ちたはずんだ心で終演。
1. Every Time We Say Goodbye 2. With You I'm Born Again 3. I'll Still Be in Love with You 4. Emily 5. Stairway to the Stars 6. I Had the Craziest Dream 7. Remembering U 8. What Will I Do 9. If Ever I Would Leave You 10. We'll Be Together Again
Jimmy Cobb (ds) Roy Hargrove (tp,flh) Russell Malone (g) John Webber (b)