個人的には、既読章のタイトル訳はともかく、基本的に意味をとれていたので安心しました。 が、一点強調しておくべきことがあります。原著の紹介の際、私は書名に『西洋中世の象徴の歴史』と訳をあてていました。 une histoire symboliqueはしかし、序章で著者が強調するように、「象徴史」と訳すべきでした。というのも、ミシェル・パストゥローはこれを、社会史や政治史、経済史などと同様の領域と位置づけているからです。原著の段階ではこの部分で誤読していたこともあり、きちんと意味をとれていなかったので、邦訳で意味をとれて良かったです。