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2025.03.29
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閉鎖したHPより、20年前に作成したツーリング日記の再投稿です。

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旅のはじまりは、関門海峡を抜け菊川の千本桜へ向かったことから始まった。

冷え込む寒さの影響で、期待していた満開の桜は見られず、早咲きの赤い桜のみがその美しさをちらりと見せていた。

少し残念に思いながらも、川棚の名木である楠のそばを通り抜け、国道191号線へと進んだ。

透き通る青い海を眺めながら海岸線を走るそのひとときは爽快そのものだった。


そんな道中で新しい発見があった。

通称「みのりロード」が完全開通している案内標識だ。

この道は農繁期を除き、交通量も少なく快適に走れるルートで、急なカーブもほとんどなく、信号も少ないため、スムーズな移動が可能となっている。

ツーリングにはもってこいだと思い、早速みのりロードへ進路を取る。

長門市内をパスし、萩市側で国道191号線と再び合流するその道は、静かな風景の中を駆け抜ける楽しさに満ちていた。
さらに道を進み、トンネルを抜けると右手に小さな公園が姿を現す。

それが「みすず公園」だ。


駐車場には「みすず公園」の碑があり、その上では本を読む小さな女の子の像が訪れる人々を温かく迎えている。

この公園は山の斜面を活用して地すべり対策の一環として整備されたもので、複数の小さな公園がつながる構造となっている。

一見こぢんまりしているように見えるが、案内図を見ればその広大さに驚かされる。

園内には金子みすゞの詩に登場する草花が植えられ、桜のトンネルや色とりどりの花の垣根が美しく彩る。

桜の季節には、ヒガンザクラやソメイヨシノ、シダレザクラなど約50本の桜が咲き誇り、その光景は夢のようだ。

散策の途中で「丘の上展望台」に足を止めると、仙崎の町や仙崎湾、そして青海島周辺の絶景が視界に広がり、鳥が空を舞う優雅な姿とともに、この地の魅力を存分に楽しむことができた。


みすず公園は、童謡詩人・金子みすゞの名前にちなんで名付けられた場所である。

彼女は宮沢賢治や中原中也と同じ時代を生きた詩人で、その独特の感性で自然や人々への優しい視点を詩に込めた作品を数多く残した。

さらに彼女に興味があるなら、仙崎駅を改築した「みすゞ館」にもぜひ立ち寄ってほしい。

館内では金子みすゞの生涯や詩の世界が紹介されており、彼女の詩に込められた思いを深く知ることができる。


その後、萩市へ進み指月山にある萩城跡を訪れる。毛利氏が関ヶ原の戦いで敗北し、中国地方8カ国を治めていた領地から移され築いた城。

築城時には満潮時に海に沈んでしまうデルタ地帯だったが、工事を施し指月山を陸続きにし城を構えたという壮大な歴史がある。

その結束力で知られる毛利藩が、明治維新の志士を輩出する背景を垣間見ることができる場所だ。


旅の締めくくりとして秋吉台スカイラインを走る。

ここは日本最大のカルスト台地を貫く観光道路で、訪れたのは野焼き後の風景が独特だ。

露出した岩肌がまるでヤギが放牧されているかのように見え、いつ訪れても新鮮な印象を受ける。

このスカイラインを走りながら、自然の壮大さを感じるひとときは何物にも代えがたい。


走ることで得られる風景の美しさや、道中での新たな発見が旅の魅力をさらに高めてくれる。

ツーリングはただ移動するだけではなく、その過程そのものが心に残る物語だ。



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最終更新日  2025.03.29 09:20:59
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