真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2019年11月08日
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第45代 聖武天皇の詔により「東大寺」が創建される際、その造立の建築材料となる木材や金属等を産出する御料地が現在の山口県域に選定された背景に、古代日本の「陰陽五行」による呪術があったことに気づいたことが契機となり、かつて同天皇にまつわる治績をうかがうべく全国各地を訪ねる長旅にも出たことがあった。

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さて冒頭の画像は、東大寺の境内に鎮座する「手向山八幡宮」に向かう道すがら遭遇した牡鹿である。

境内で見かけた多くの牡鹿は、そのほとんどが根元から角を切られていたのだが、この画像に映る鹿だけは立派な角が生えていた。これまで野生の鹿をはじめ多くの鹿を見てきたつもりだが、この鹿の角が最も威厳に満ち生き生きとしているように感じた。



長い参道を経て、ようやく辿り着いた当社入口となる鳥居を撮影した画像が上だ。







これまでも東大寺には何度か訪れているが、この八幡宮に近い「法華堂(三月堂)」の堂内に入り、本尊を拝観したのは初めてであった。

ちなみに「法華堂」は、天平時代に建造された東大寺最古の建物とされ、また東大寺の前身寺院である「金鍾寺」の遺構と伝わる。(画像なし)



さて「法華堂」の初参詣を経て訪れたのは、「お水取り(修二会)」で聞こえた「二月堂」であった。

かつて「二月堂」には、特別に十本の「松明(たいまつ)」が灯る「修二会」の最終日に、たまたま参詣したことがあり、私にとっては思い入れの深い寺院のひとつである。

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そして上の画像は、あの松明が灯っていた「二月堂」の回廊隅より東方を映したもので、その前方の森林に囲まれて屋根の上部だけが見える建物が「東大寺大仏殿」である。



さて、いよいよ「東大寺大仏殿」の全体像が展望できる場所へ・・・。正式には「東大寺金堂」と称する巨大建造物を撮影したものが上の画像だ。

その大きさは、高さ46.8メートル、間口57メートル、奥行50.5メートルで、高さと奥行は創建時とほぼ変わりないが、東西の幅は約3分の2に縮小されているということである。



上の画像は、聖武天皇の発願によって造立され大仏殿(金堂)に安置された国宝「銅造盧舎那仏坐像」(奈良の大仏)である。 その像高14.7mの巨大な仏像は、有無を言わせぬ存在感に満ち溢れていた。

冒頭では山口県域が東大寺の造立建材を産出する御料地と記したが、それを証明する事例として1988年3月、橿原考古学研究所が東大寺大仏殿の西廻廊付近から検出された大仏鋳造用の青銅を分析した結果、東大寺の大仏の銅は山口県美祢市にある日本最古の「長登銅山」の銅であると発表されている。

長登銅山跡 大仏ミュージアム



この模型は大仏殿内の後方にあった展示物の一つで、『東大寺要録』や『正倉院文書』を参考に創建当初の伽藍の様子を50分の1に縮小・復元したものである。

大仏殿は現在のものに比べて東西(左右)に大きく、100mに達する東西の両塔(七重塔)がそびえていたということだ。

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躍動感あふれる木像を映した上の画像は、東大寺「南大門」の門の左右に安置された国宝「金剛力士像(仁王像)」二体のうち、高名な仏師の〔運慶・快慶〕が制作したと伝わる「阿形像」である。

この仁王像二体は、昭和63年から5年間にわたって全面解体修理が行われ、天平創建期から向かい会って立っていたことや、山口県で伐採された木材が約1年で搬送され、古文書の記述通り約70日間で二体が同時進行で造像されたことも証明されている。(※現在の仁王像は鎌倉時代に再建されたもの)

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そして次に「平城宮跡」に向かう道すがら、まるで導かれるかのように通りがかった「御陵」を映した画像が下の画像である。

聖武天皇の御陵「佐保山南陵」は、いつもと変わらぬ穏やかな静けさで、今日の奈良を見守っていた。








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最終更新日  2025年10月05日 07時42分35秒


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