ミステリの部屋

ミステリの部屋

2006年10月04日
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カテゴリ: 日本ミステリ
同居人のミステリー作家・桜川ひとみの転居にともない、東京で暮らし始めた正太郎。

下町の情緒に馴染み、正太郎が活躍する四つの事件。
好評シリーズ、いきなり文庫で登場。



これは私の大好きなシリーズです。
猫が探偵役となり、様々な謎を解くお話。
ゆきの山荘の惨劇 』  『 消える密室の殺人 』  『 猫は密室でジャンプする 』  『 猫は聖夜に推理する 』 『 猫はこたつで丸くなる 』  に続く猫探偵・正太郎シリーズ第6弾です。


「正太郎と天ぷらそばの冒険」……新居を求めて不動産物件をめぐる、ひとみと正太郎の行く先々に、なぜか置かれたカップ麺の容器が。

「正太郎と古本市の冒険」……神楽坂の一軒家に新居も定まり仲間もできた正太郎は古本市で謎の行動をとる男に遭遇する。

「正太郎と薄幸の美少女の冒険」……格安家賃の新居には、ある噂があった。犬の幽霊騒動。

「祈鶴(いのりづる)」……恋人が死んで生きる気力をなくした娘のために母ができること。この話だけが、人間視点。



猫視点の3編は、猫や犬がワイワイと推理を話し合う何とも微笑ましい光景を見ることができて満足でした。

人間視点ですが、正太郎たちもうまくストーリーに絡んできて、物言わぬ猫の優しさが見える作品になっています。

琵琶湖のそばで暮らしていた正太郎ですが、同居人の桜川ひとみが彼氏を追いかけて東京に引っ越すため、当然ですが一緒に引っ越す事になったんですね。

幼なじみの犬サスケや浅間寺竜之介先生にも会えなくなるのか、寂しいなぁ、と思いましたが、新居は古い一軒家なので、すぐに隣の庭からやってきた猫たちと知り合いになります。
彼らの名前は「フルハタ」と「ニンザブロー」(通称フルフルとニンニン)ですw

正太郎は同居人が留守の間に、床下に見つけた穴からちょこちょこ抜け出しては、さっそく彼らと一緒に気ままな冒険を始めます。

そこに、関西弁を話す、気のいい犬「しんのすけ」も加わり、正太郎の東京暮らしもいい感じになってきました。

正太郎、次回は永遠のマドンナである「トマシーナ」と再会できるでしょうか。
これから出されるかもしれない、引越しにまつわる長編も楽しみにしたいと思います。


猫は引っ越しで顔あらう 猫は引っ越しで顔あらう :柴田よしき








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最終更新日  2006年10月04日 15時54分43秒
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