ミステリの部屋

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2007年07月30日
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おかげさまで、もくろみ通り一週間で完全に回復しました♪
今日から元どおり本の感想を書いていきます。


重傷の火傷、頭部の銃創。
それは婚姻届を出した翌日の出来事だった。
しかも、姉が選んだ最愛の夫は、かつて人を殺めた男だという……。
姉の不審な預金通帳、噛み合わない事実。
逃げる男と追う男。
「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ……」
慟哭の恋愛長編。
(出版社より)


長い間音信不通だった姉が銃で撃たれて意識不明の重態。
医師である弟は、事情があったとはいえ全く連絡を取らなかったことを多少後ろめたく思いながら、少ない手がかりから姉がどんな生き方をしていたのか、空白の18年間をさぐろうとします。

姉のエキセントリックなまでの行動や、結婚したばかりのはずなのに夫が姿を見せないこと、しつこくつきまとう刑事の姿など謎も多くて、前半はぐんぐん引っ張られるように読みました。

そして明らかになった事実は大変衝撃的でした。

ただただ可哀相だとしか思えなかったのは、ほとんど感情移入できなかったからでしょうか。
色々な人が語る姉のエピソードから浮かび上がってくる姉の姿や性格は、すさまじく突っ張って生きているイメージです。


弟の思いもなかなこちらには伝わってきませんでした。
だから慟哭はできませんでした。

最後の行為も認められません。

彼らの一途な思いは身にしみます。つらいと思います。
だからこそ怒りさえ湧いてきました。
どんな状況でも、愛とはもっと人を強くするものであってほしいのです。

でも、これも一つの愛の形。
私が受け入れられなかったというだけのことかもしれません。




 最愛 : 真保裕一








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最終更新日  2007年11月16日 23時59分51秒
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