ミステリの部屋

ミステリの部屋

2007年08月01日
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あの怪盗紳士がこの船に!
いったい誰がルパンなのか?
船客たちは恐怖と興奮に沸きたつが―世界に知らぬ者なきヒーローが誕生した記念すべき「アルセーヌ・ルパンの逮捕」など、傑作九篇を収録。
ルパンの前にルパンなく、ルパンの後にルパンなし。
変幻自在、神出鬼没、快刀乱麻の怪盗の活躍を、最新訳で贈る第一弾。





1998年に出た有栖川有栖さんの『 有栖の乱読 』というエッセイがあります。
有栖川さんが子どもの頃から現在までの読書遍歴と好きな本を紹介してあり、ミステリ100冊の紹介や自作についての解説もあります。

『有栖の乱読』はいつも身近に置いて読書の参考にしているのですが、その中に、「ホームズ」と「ルパン」と「乱歩の少年探偵団シリーズ」が、順不同ながら年少推理小説ファンの必然のコースであると書いてありました。

これを読んで、「あ、同じ同じ」と嬉しくなったものです。

まさにその通りで、小学校から中学にかけて私はまず「少年探偵団」に夢中になり、次に「ホームズ」そして「ルパン」へと移っていきました。一緒に図書室通いをした友人達も同じようなコースをたどっていました。

同級生達と、その中でどれが一番好きかと言う討論をしたそうですが、有栖川さんはホームズが最高だと主張したとのこと。そしてその時、乱歩が一番好きだと言っていた女の子が今の奥様だという話でした。

実は私はルパンが好きでした。

そしてロマンスの香りがあるところにも。

さてこの本では最初にいきなりルパンが逮捕されてしまいますが、マイナスからの出発という事で、その後の展開はさらに楽しみになります。

ルパンの少年時代の話や、初めてアルセーヌ・ルパンと名乗った時の話、ホームズと遭遇する話などがあります。ルパンも若い頃は結構苦労していたことがわかります。

今回、早川書房から新訳で出された文庫で読んだのですが、やはり以前読んだものとは違う気がしました。
より人間らしく、かわいいところさえあるルパンが新鮮に感じられます。
字も大きく読みやすいので、他の作品も読み直してみたくなりました。



怪盗紳士ルパン :モーリス・ルブラン







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最終更新日  2007年08月01日 19時05分31秒
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