ミステリの部屋

ミステリの部屋

2008年10月11日
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茫然自失の驚愕トリック!
シリーズ最高峰!
(出版社より)


うん、確かに最高峰かも。

「厭魅の如き憑くもの」( 感想 ) 、「凶鳥の如き忌むもの」( 感想 ) に続く刀城言耶シリーズの 第3弾。
これまでの作品には、ホラーとミステリの融合 という表現をしてきましたが、今回はバリバリ本格ミステリでした。

ある女性作家が、かつて自分の夫が巡査だった時に体験した事件 を元に、「迷宮草子」に発表した小説、という形式を取っていて、人のいい作家・刀城言耶が余り活躍しないのが 残念です。

閉鎖的な村、祟りを恐れる旧家、独特の儀式、正体がわからないけれども不気味な 「首なし」という存在。

1作目、2作目と同じく、横溝正史の世界 を思わせる舞台設定ですが、同じ名前の人物が何人もいることはないし、わかりにくい間取りの建物が出てくることもなかったし、読みやすかったです。

1作目ほど怖くはない とは言っても、少年が憧れの人を見守りたいために、山中で行われる儀式を こっそりのぞき見る様子などには、まるで自分がそこにいるかのような ゾクゾク感がありました。



そして それで終わりではなく、二転三転するどんでんがえしに惑わされます。
最後まで 油断ができません。

「首無し死体講義」もあって、非常に楽しむことができました。




首無の如き祟るもの :三津田信三







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最終更新日  2008年10月12日 00時01分17秒
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