Freepage List
電子工作ランキング
こんばんは。
もうすぐ2月ですが、まだまだ寒い北関東です。
11都府県に緊急事態宣言が出されて、3週間?繁華街の人出はあまり減っていないようですが、それでも新規感染者が逓減しているのはうれしいですね。
ただ、まだ千人を超える重症の方がいるらしいのでご本人も医療関係者の方も頑張ってほしいです。
さて、先回に引き続きバッテリー式の高一付4球(UX-201Ax4)ラジオの修理についてです。
結論から言いますと.....
ラジオ放送受信できました!
私の所では、NHK第一(594Kc)とローカル局(1530Kc)の2局の電波が強いので、この2局が受信できればと思っていましたが、2局とも受信できました
そこまでの過程を順を追って書いてゆきます。
前回の記事で、テストオシレーターの外部変調入力にコンポのスピーカー出力を入れ、オシレーターの出力を直接ラジオのアンテナ入力に入れるという実験をしたところ、
「で、結論から言いますと.......すっごく小さくしか音が鳴りません
うーん、どこが悪いいのかこれから徐々に探っていこうと思います。」
という状況であることをご報告しました。
というわけで今回は、RF部、AF部、レシーバーという風に3つの部分に分けてうまく受信できない原因を探ることにします。
まず、このラジオの回路図をご覧ください。
手書きしたのものをスキャンして、ペイントで加筆しました。ちょっと見づらいかも知れませんがご了承ください。
左側から、緑枠の部分が、高周波増幅部、中央の青枠の部分がこのラジオの肝になる、同調・検波部分、右側の赤枠の部分が、低周波増幅部になります。
右側のフォーンジャックにマグネチックスピーカーやマグネチックレシーバーを繋いで音を鳴らすわけです。
動作チェックですが、以下の方法で行ってゆきます。
①マグネチックレシーバーの動作チェック
②低周波増幅部の動作チェック
③同調・検波部の動作チェック
⑤おまけで、高周波増幅部の動作チェック
①マグネチックレシーバーの動作チェック
音を出す装置が今の所このマグネチックレシーバーしかないので、これがちゃんと鳴るかどうかの確認をします。
片側2200Ωで、両側直列配線なので。合計4400Ωとなります。
これにコンポからのスピーカーケーブルを直接接続してCDを鳴らしてみました。
小さい
コンポのボリュームをVol.40(最高出力 通常のスピーカーを繋いだら多分 爆音!
)にしてやっと鳴っているという感じでした。
もっともレシーバーを耳に着けているのではなく、スピーカーみたいな使い方をしているので当然かも知れません。
でも一応は鳴ることを確認しました。
②低周波増幅部の動作チェック
冒頭の回路図の①②の順に、コンポのスピーカー出力に0.1μFのコンデンサーを介して音を入れてみます。この写真は回路図の②にコンポからの音声を入れチェックしているところです。
①②点とも、レシーバーから音が出たのですが、ノイズがひどくてこれではラジオを受信できても実用にはならないなーと思いました。
その時、「アースを取ったらどうだろう」と思い、アースを机上にある金属製のラックに接続したところ、うそのようにノイズが低減しました
確かにノイジィーな環境だったのでアースが必要だったのかも知れません。
ここまでで、低周波増幅部(電力増幅段も含む)とレシーバーの動作確認ができました。
ですので、同調・検波部が動けば、ラジオ放送が聴けることになります。
③同調・検波部の動作チェック
前回と同じくテストオシレーターの外部変調入力にコンポのスピーカー出力を入れ、オシレーターを1000KCにして、出力を直接ラジオのアンテナ入力(A2)に入れてみました。
そして、バリコンとレオスタットを調整すると.....コンポで再生しているCDの音が聴こえます!!
つまり、同調・検波部(さらに言うと再生部)は動作していることになりますね。
前回と異なるところは、アースを繋いでいなかったことだけです。
その後、5mのアンテナ(室内のみ)でラジオ放送受信を試みましたがだめでした。それで、2階から家の外に10mほどのビニール線を垂らしてみて再度挑戦したところ、冒頭に書いたようにNHK第一(594Kc)とローカル局(1530Kc)の2局の受信に成功しました。
以前ご紹介した「 真空管ラジオの修理 201A 大正時代?の4球式受信機
」の記事には、「念のためDIPメーターで調べるとRF段の同調周波数は590~1700Kc、検波段の同調周波数 520~950Kc」と書かれていたのですが、コイルの 巻足し
巻き直しがあったのでしょうか?問題なく1530Kcが受信できています。
また、真空管のフィラメントの関係なのかレオスタットの接触の関係なのか、ちょっとノイズが多かったり、発振気味になったりするのですが、一度フィラメント電源(A電源)を切り、再度オンにするとノイズが軽減したりします。
この時点で、実用になるか?と言われると???なのですが、趣味のおもちゃとしては十分楽しめるのではないかと思います。
最後に
⑤おまけで、高周波増幅部の動作チェック
もしてみました。
アンテナをA1に接続し、もう一方のバリコンとレオスタットで調整すると問題なく受信できることを確認できました。
次回以降は、真空管の選別、電源回路の収納、外箱の修理(順不同)などを行ってゆきたいと思います。
以上、「 アンティークラジオのレストアその9 UX201A4球ラジオの修理③ 」 でした。
交流式UX201A3球式再生検波ラジオ 修理編… 2022.02.12
交流式UX201A3球式再生検波ラジオ 修理編… 2022.02.08
交流式UX201A3球式再生検波ラジオ 修理編… 2022.01.31