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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第12話いよいよ寧(ネイ)王・修茗(シゥミン)へ嫁ぐ日を迎えた宋祥雲(ソンシャンユン)。花嫁を乗せた輿は何事もなく門へ到着し、祥雲は赤い絨毯の上に降り立った。…陸長空(ルーチャンコン)、絶対に来ては駄目よ…祥雲が大殿に到着、修茗は美しい花嫁を迎えるため玉座から立ち上がった。その時、突然、修茗めがけて長刀が飛んで来る。修茗は瞬時に避けて無事だったが、これを合図にすでに大殿に潜入していた反乱軍が寧王の前に立ちはだかった。するとついに長空が現れ、祥雲の手を取る。「祥雲…」「来るべきではなかったのに…」「来なければ一生、後悔する」しかし修茗は長空が来ることを見越して伏兵を配備していた。「陸長空、ここへ来たということは命が惜しくないということだな… 皆の者、王妃を救い、逆賊の首を取れ!」兵士は大殿の門を全て閉鎖、長空たちの退路を断った。劣勢を強いられながらも応戦する長空、しかし巻き込まれた祥雲は長空と手が離れ、兵士に連れ去られてしまう。すると無事に祥雲を取り戻した修茗がここで射者隊を投入し、長空を狙った。一方、陸家軍に加勢した紫輝(シキ)と鶯時(オウシ)は宮道で死力を尽くしていた。しかし仲間が全滅、追い込まれた紫輝は霊力を使って鶯時を守ったが、鶯時は紫輝をかばって長刀に突き刺されてしまう。長空は祥雲の目の前で矢を受け、背後から斬りつけられた。焦った祥雲は侍衛の帯刀を奪って修茗を刺したが、本気で殺せるはずもない。修茗は自分に何があっても王妃を傷つけるなと号令し、ただし陸長空だけは必ず殺せと叫んだ。「やめてっ!」祥雲は思わず自分の首に短刀を突きつけた。「あなたを殺さない、でも陸長空を死なせるわけにいかないの」すると修茗はやむを得ず攻撃を止めた。祥雲は傷だらけの長空に歩み寄り、説得した。「陸長空、辺境で別れた時に私は決めたの、残りの人生を平穏に生きると…だから離れたのよ」「どんなに言葉を重ねても私は信じない…私を去らせるために言うんだろう? 生死に関わらず今生は君と一緒だ」長空は肌身離さず持っている長命玉を出し、これがある限り自分は死なないと訴えた。「祥雲…私を信じろ」祥雲は長空との深い絆を思い出し、刀を捨てて長命玉をつかんだ。長空は祥雲を連れて大殿から逃げ出した。宮中では後方部隊が到着、衛兵と激戦を繰り広げる中、2人は手に手をとって駆けて行く。しかし激情に駆られた修茗が長空めがけて大殿から矢を放った。すると弓矢に気づいた祥雲が身を挺して長空を守り、矢に射抜かれてしまう。反乱軍が勝利、気がつけば宮中に初雪が降り始めた。長空は祥雲を腕に抱き、懸命に呼びかける。「祥雲!…祥雲!」「やっと分かった…人の情愛とは生死を懸けるものなのね… おじさまとおばさまのこと、本当にごめんなさい…でもこれで借りは返した」「バカだな、借りなどない、何を返すというんだ」確かに天界の記憶がない長空に祥雲の言葉の意味が分かるはずもない。「あなたに消えて欲しくない…」「私は消えたりしない」「私の言葉を忘れずにしっかり生きて… ウッ…今生の恩と憎しみはあまりに複雑だった、先に逝くわね」すると祥雲は舞い落ちる雪を見て力無く手を伸ばした。「まるで海棠の花のよう、きれい…」祥雲は最期に宋家の海棠の木を思い出しながら旅立った。一方、摩羅(マラ)山では護法・錦蓮(キンレン)が紫輝と鶯時の別れを見守っていた。愛する紫輝のため犠牲となった鶯時。錦蓮もまた人の情愛が生死を懸けるものだと知ったが、その時、天界へ戻る鶯時の元神が実は行方知れずだった聖女だと気づく。「ここにいたのか…」実は錦蓮の双子の妹・錦蘿(キンラ)は鶯時の身体を乗っ取り、本当の姿を隠していた。しかし長らく鶯時として過ごしたせいか、うっかり歴劫に出て正体がばれてしまう。「残念だったな、どこへ逃げても無駄だ」祥雲は歴劫を終えて天界に戻った。紅塵(コウジン)井では紅線翁(コウセンカク)と転命星君(テンメイセイクン)が出迎えてくれたが、祥雲の様子がおかしい。「人間界では本当に大変だった…初空(チュコン)戦神にきっと仕返しされる」「でも身代わりに矢を受けたのは感動的だった、戦神も意地悪しないわ」転命星君はうっかり口を滑らせ、祥雲の歴劫が酒の肴になっていたとばれてしまう。焦った転命星君は祥雲が苦労したのも李(リ)天王のせいだと責任転嫁、けじめをつけさせようと煽った。すると祥雲はそれより自分が死んだあとの長空が見たいという。…長空は祥雲との約束通り生きていたしかし祥雲を失った衝撃から白髪となり、今日も墓前で悲しみを酒で紛らせているするとふいに誰かの気配を感じ、手を伸ばした『祥雲?…もしそこにいるなら姿を見せてくれないか、ひと目だけでいい そうすれば独りではないと分かる』その時、長空の手のひらに涙が一粒、落ちた…祥雲は転命星君にもう一度だけ長空に会いたいと頼んだ。しかし今回の歴劫が終わって宋祥雲と陸長空の縁も切れたという。「無理やり会えばこの世の秩序が乱れてしまうの」祥雲は姻縁閣に戻った。寿命が長い神仙にとって歴劫などほんの一瞬のことだと思っていたが、いざ修行してみるとよく分かる。そこで過ごす時間も出会う人も全ては縁で決まっている。決して逃げられない運命なのだ。…あれから人間界では第1皇子が新帝となった父皇を操り、陸家を陥れた修茗は謀反の罪で投獄されてしまう…出会った時からすでに物語は始まり、そして結末がどうなるかは経験しなければ分からない。転生によって本来の自分と相反する者になることもあれば、温厚で優しい君子が愛のため片意地になり、代償として命を捨てる、そして傲慢な戦神は死ぬまで変わることなく愛のために人生を送った。祥雲は長空が心配で転命星君を頻繁に訪ねていた。転命星君は戦神を本当に好きになったのかと怪しんだが、祥雲は慌てて否定する。そしてついに長空としての寿命を全うした初空が天界へ戻った。初空は出迎えた神仙たちの中に祥雲の姿を見つけたが、声もかけず通り過ぎてしまう。つづく( ๑≧ꇴ≦)ちょっと!祥雲の巨大な頭のせいで話に入れなかったわwでも今回の白髪は良い白髪⭕️
2024.06.30
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第11話策を弄して愛する祥雲(シャンユン)を手に入れようとした寧(ネイ)王・修茗(シゥミン)。しかし婚儀を目前にして全てを知った祥雲は深く傷つき、去ってしまう。修茗は激しく動揺し、殿内に戻ると発作を起こした。太監は薬を飲ませ、身体に毒となる香袋を諦めるよう訴えたが、修茗は祥雲手作りの香袋を決して放さなかった。入内した祥雲が急に実家へ戻ってきた。事の顛末を聞いた宋勤文(ソンチンウェン)は娘を陸長空(ルーチャンコン)の下へ逃がすことにしたが、祥雲は両親を残しては行けないと拒む。「私を見くびるな、まだ寧王の天下になったわけではない 私に考えがある、明日、参内して寧王を足止めする」宋勤文は娘に通行証を渡し、祥雲が都から脱出すれば憂なく寧王と渡り合えると強がった。しかし神仙の記憶がある祥雲は自分のせいで宋家を失うことなどできないという。「寧王は病弱で一緒にいるのは数十年、私にとっては一瞬のことなの だから私を留まらせて!」「いいからお前は長空のところへ行きなさい、そして寧王の罪を公にしてくれ 父母には何も起こらない、心配するな」その頃、ふもとの町へ買い物に出た鶯時(オウシ)と紫輝(シキ)は寧王と宋祥雲の婚儀を知らせる皇榜を見た。祥雲の想い人は陸長空だったはず、紫輝は恩人の身に何か起こったのだと気が気でない。すると鶯時が心配なら会いに行って来いと背中を押した。翌朝、宋勤文は朝議に乗り込み、寧王が皇帝に毒を盛っていると告発した。調べたところ″屠夫(トフ)″という毒で、徐々に意識を失い、死に至るという。「長く服用すれば髪に毒素が溜まり、すぐ分かるとか、どうか侍医に調べさせてください」皇帝はすでに毒で朦朧としていたが、藁にもすがる思いで太監に許可を出した。しかし鄭(テイ)侍医は毛髪からも服用している薬からも毒が検出されないと報告し、さらに寧王が皆の前で自ら皇帝の薬を飲み干し、潔白を証明する。宋勤文は寧王がすでに手を打っていたと知り呆然、死をもって罪を償うと嘆願した。「陛下を守れなかった私の責任です…」祥雲は後ろ髪を引かれる思いで城門を出た。するとちょうど都に到着した紫輝と再会する。紫輝は元気そうな恩人の姿に安堵、祥雲が鈴を失くして呼び出せなかっただけだと分かった。その時、官兵が駆けつけ、祥雲を引き止める。「宋統領が寧王殿下に無実の罪を着せました 寧王殿下から伝言です、宋統領は誰かに騙され誤解していると… 罪を認めるよう説得して欲しいとのことです」祥雲は父の言葉を思い出した。…寧王は狡猾だ、城門を出たらどんな知らせを聞いても決して戻るな…しかしみすみす両親を見殺しにはできず、祥雲は紫輝に文と手巾を渡し、必ず長空に届けて欲しいと頼んで引き返してしまう。宋勤文と婉娘(エンジョウ)は刑察(ケイサツ)司に投獄された。寧王は祥雲に恨まれるのを恐れて自分たちを殺せないはず、そこで2人は娘の足枷にならぬよう隠し持っていた毒を飲んでしまう。祥雲が刑察司に駆けつけると修茗が待っていた。その時、ちょうど牢から両親の亡骸が運び出されてくる。祥雲は恐る恐る2人の死に顔を確認すると、あまりの衝撃で意識を失った。一方、紫輝は急ぎ陸家軍の軍営に到着、霊力を使い果たして石に戻ってしまう。しかし運良く胡(コ)統領が天幕の前に置かれた文と手巾を発見し、長空に届けた。手巾を見た長空は祥雲からの知らせだと気づいて文を確認、その内容に愕然となる。もはや一刻の猶予もなかった。長空は小隊だけで一足先に都へ向かうと決め、胡統領は気づかれないよう大軍を連れてあとから追うことにする。するとやっと人像(ヒトガタ)に戻った紫輝が現れた。「陸将軍!陸将軍!俺だよ俺~!」その夜、祥雲はようやく目を覚ました。付き添っていた修茗は安堵したが、自分に向けられた祥雲の激しい憎悪に胸を痛める。「そなたの大切な人を殺すわけない、助けようとしたのに止められなかった…」すると侍女・翠碧(スイヘキ)がやって来た。翠碧は寧王の計らいで宮中に移り、これからも祥雲のそばにいられるという。しかし祥雲は両親の次は翠碧を使って脅すのかと怒りを募らせた。「そうでないと言えば信じてくれるのか?」「なら長空は?」「…これは私と陸長空の戦だ、決して負けられない 婚礼の日に奴が現れたら生きては帰さない、3日後には予定通り婚礼を行う」(๑•̀ㅂ•́)و✧<負けられない戦いがある!長空たちは都に到着、今にも初雪が降りそうな寒さになった。すると紫輝から連絡をもらった鶯時が隠れ家に駆けつける。軍で育った鶯時は自分も加勢すると嘆願、紫輝は自分が必ず鶯時を守ると約束した。そこへ長空の旗揚げを知った第1皇子が現れる。第1皇子はすでに修茗が父皇を操り、陸家を陥れた証拠を全て集めていた。それぞれの思惑が交差する婚礼前夜。思い合う鶯時と紫輝は共に戦うことを選び、祥雲はかんざしをにぎりしめながら愛する人の無事を願う。しかし修茗の碁盤はたった1つ残った白い石を黒い石が包囲していた。一方、すでに手筈を整えた長空は長命玉を握りしめながら、最終確認に余念がない。…李修茗、祥雲と天下を盾にすれば私はお手上げだと思ったか?…翌朝、祥雲は花嫁衣装に身を包み、最後に長空からもらったかんざしを自分で髪に挿した。「もうすぐ刻限ね…」つづく( ゚ェ゚)寧王のファンデが濃すぎる件w
2024.06.29
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星河长明 Shining Just For You第16話白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)が自室にこもって3日目。期日までにはまだ時間があったが、しびれを切らした晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は侍衛・凌雲(リョウウン)が止めるのも聞かず、欽天監に押しかけてしまう。すると書卓に座っていたのは官服を着た人形で、白露は奥の寝所で倒れていた。無事に現実の世界へ戻った白露、しかし目を覚ますと皇帝がいた。驚いた白露は慌てて占っておいた巡幸の吉日を上奏したが、皇帝から嘘をついて怠けていたと咎められてしまう。カチンと来た白露は確かに青蘅(セイコウ)公主・七海怜(チーハイリアン)が心配で仕事も手につかないと言い返した。「故意に噂を広めて左近天(サキンテン)に期待させ、突然、諸嬰を大都護に任命した 諸嬰と夜北の民に怒りの矛先を向けるためでしょう? 怜姐姐の件も私に教えてくれなかった、姐姐がかろうじて得た活路が罠だったなんて… ひどすぎます! 諸嬰だって腹心だったのに、表向き官位を上げて裏では死地に追いやった 彧修明という男はおぞましき偽善者よ!」「…朕はそなたを甘やかし過ぎたようだ」彧修明は聡明な白露こと、いずれ自ら事実を悟るはずだと明かさずにいたが、裏目に出た。逐幻(チクゲン)宮に皇帝が現れた。天妃・冷天㬢(レイテンギ)は機嫌が悪い皇帝の様子ですぐ白露が原因だと気づく。「陛下が白露に望む立場は臣下ですか?それとも后妃ですか?」「どちらだと思う?」冷天㬢はどちらにしても皇帝の思いのままにできると言ったが、皇帝は白露を天牢送りにしたと教えた。白露は牢屋にいても欽天監からの差し入れのおかげで不自由はなかった。今日も決裁を片付けて一息ついていたが、そこへ皇帝が現れる。懲らしめるどころか快適そうな白露、彧修明は思わず門衛に八つ当たりした。「誰が差し入れを認めた?!」「白大人(ダーレン)は女子ゆえ、寝食もままならず命でも落とせば罪に問われかねません!」彧修明は白露を牢送りにしても意味がないと悟り、結局、すぐ釈放した。司寇(シコウ)監は朝議で左近天の裁定が終わったと報告、謀反の罪は重く、さらし首のうえ九族の誅殺と上奏した。いつもなら過去の功績を鑑みて皇帝が減刑するのが慣習だったが、彧修明はその情けがかえって災厄を招いたと考え直し、奏上通り裁くよう命じる。「実は欽天監が数ヶ月も前に左近天の不忠を占っていたのだ、そうだな?」「はい陛下、星の動きに異変があり、兵乱の兆候を表していました」白露は急に皇帝に話を振られ、仕方なく辻褄を合わせるしかなかった。すると彧修明は太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)をわざと持ち上げて牽制する。「今後は樊太宰を手本とするように、太宰は朕への忠義心から姻戚である左近天を切り捨てた 臣下が皆こうであってくれれば安心して朝廷を任せられる」その夜、彧修明は白露を呼んだ。「朝議での欽天監の話をどう思った?」「欽天監は陛下の望むことを天意とするためにお作りなったのでは?異存はありません」白露は明らかにまだ怒っていた。そこで彧修明は巡幸に随行したいか聞いたが、白露は辞退して下がってしまう。皇帝と仲違いした白露は巡幸の準備にも一切、関わろうとしなかった。しかし巡幸の行程に皇帝のたっての希望で″閔中(ビンチュウ)山″があると小耳にはさむ。「閔中山?…聞き終え覚えがあるわ」白露は早速、雲笈(ウンキュウ)楼へ調べに行った所、″晁国討伐録″の補遺の中に記載があった。…蔡(サイ)家と衛(エイ)家は10万を超える兵をもって″閔中山″で皇帝を包囲皇帝は重傷を負いつつ禁衛を率いて奮戦、危機的状況で九死に一生を得た9日後、皇帝は神懸かりとなり、単身、敵陣に乗り込んで敵将を討ち取った…白露は皇帝が閔中山で真師から不死身の力をもらったのではと推察した。「もしここで真師と会っていたら法陣があるはず…あっ!」「しくじったな、随行すれば良かったのに~」雲紋(ウンモン)は白露がみすみす機会を逃したと呆れた。白露は皇帝に巡幸の随行を頼むことにしたが、すっかりへそを曲げた皇帝は白露の謁見を認めなかった。一方、彧修明は天妃から白露を連れていかないのは仲違いしたせいかとつっこまれ、立つ瀬がない。「陵雲め、口が軽くなったな」「彼ではありません、意気消沈した陛下のご様子を見れば分かります」しかし喧嘩をしてもどこか楽しそうで、冷天㬢はむしろ微笑ましいと笑った。その頃、夜北の民は自分たちを守って犠牲になった青蘅公主と諸嬰を弔っていた。すると思いがけず元気な姿で2人が戻ってくる。喜んだ民は供物を下げたが、諸嬰はまさか夜北の民が自分を弔ってくれる日がくるとは思わなかったと感激した。白露は七海怜の星が再び輝くのを見て生きていると分かった。すると欽天監に陵雲が現れ、参内を命じられる。白露はこの機会に遠回しに随行を頼んでみたが、彧修明は一筋縄ではいかなかった。「寛大な陛下が根に持つはずはないですよね~」「根には持たぬが、万事が意のままにはならんぞ?それにしても今日は機嫌がいいな? もしや七海怜の消息を?」そこで彧修明は諸嬰たちがなぜ生還できたのか言い当てたら越(エツ)州への随行も許すと言った。「本当に?!約束ですよ!…樊太宰と左近天が姻戚となり、越州大都護の座を狙った 陛下は諸嬰将軍を口実に左近天を試したのでは?」「奴らを打ち負かしたのは計略を用いたからだ」「ふむ…諸嬰将軍には密かに護衛をつけていたんですね?!」白露はようやく初めから全て皇帝の計略だったと分かった。しかしもし策を謝れば諸嬰が退路を失うところだったと指摘する。彧修明は″大事を成すには小事を捨てる覚悟が要る″と諭し、すっかり機嫌が直った。「この話は終わりだ、今日は愉快だ」白露は居所に戻り、雲紋に随行も越州行きも許してもらえたと報告した。「でもあなたは留守番ね、何だか寂しいわ」「肉体が形成されればいつでも会えるさ」「ダメよ!皆に見えたら私だけのくまモンじゃなくなる!」「誰がくまモンやねん!」すると白露は留守中、信頼できる人に雲紋を預けることにした。皇帝が突然、白露も随行させると決めた。樊如晦は急な心変わりに困惑したが、皇帝は1名の増員くらいで非難される覚えはないという。すると樊如晦は朝廷の噂だと前置きして皇帝の真意を探ろうとした。「白露が有能であるとは言え、陛下の偏愛は君臣の情を超えているのではないかと… 美人で気立も良いなら1日も早く後宮に迎えれば好奇の目を向けられずに済みます」「…一体、誰がそんな噂をしておる?」つづく(; ̄꒳ ̄)陛下…完全に落ちてますやんwでもツンデレというよりやっぱり介g…ゲフンゲフン
2024.06.29
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星河长明 Shining Just For You第15話羽(ウ)人と通じた罪で収監された白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)。しかし無敵を誇る晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)が突然、倒れ、治療のため呼び戻された。白露の薬で皇帝は安定したが、天妃・冷天㬢(レイテンギ)は羽族四皇子との関係を疑い、白露を牽制する。「白露…己の罪を分かっている?」「私とあの羽人は本当に旧友です、もし結託していたら娘娘を救うわけがありません 娘娘こそあの羽人をご存知なのでは?」冷天㬢は言葉につまり、ともかく白露に皇帝の治療を任せるため牢には戻さず、宮中での禁足を命じた。彧修明が目を覚ますと天妃が駆けつけた。聞けば天妃は太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)からの密告で欽天監に向かったところ、本当に白露の部屋から羽人が出てきたという。「やはり樊如晦か」天妃は皇帝が白露のこととなるとむきになると気づいていた。「私は女子ですから分かるのです…陛下は白露を好いているのですね」「もうよい、言葉を慎め」天妃はそこで下がると、入れ違いに暗衛統領・風隠(フウイン)がやって来た。「やはり樊太宰が一枚、噛んでいるようです」侍衛・陵雲(リョウウン)は病み上がりの皇帝を気遣った。(((; ゚д゚)ノ″ ビーシア!もっとゆっくり歩いては?∑( ̄_ ̄)ピキッ!何だ、老いぼれ扱いか? ←自覚あり驚いた陵雲は滅相もないと否定し、道が違うと指摘した。白露が軟禁された偏殿に皇帝が現れた。∑(⊙∀⊙) 陛下!もう出歩いて大丈夫ですか?!すると彧修明は急に咳き込んでしまう。やはり戻った方が…>ポンポンポン!(*´・ω・)ノ”(; ‾᷄ᗣ‾᷅ ) ゴホッ! ←もはや介護「今さら朕の心配か?そなたのせいで憤死しかけたのだ」しかし彧修明は初めから密会などではないと分かっていたという。「監正は妬まれやすい、やはり主事に戻そう」風隠は皇帝に左近天(サキンテン)の暴挙の数々を報告した。「予想より早く罠にかかったな…手はずは整ったか?」「仰せの通りに」こうして夏陽(カヨウ)城に皇帝から勅旨が届いた。皇帝は天啓に戻って兵権を返上するよう命じたが、左近天は拝命するどころか皇帝の勅使を殺し、反旗を翻す。そこでその夜、生け捕りにした諸嬰と青蘅(セイコウ)公主・七海怜(チーハイリアン)を一緒に井戸に放り込んだ。もがいていた青蘅は縄が解け、咄嗟に口移しで諸嬰に息を吹き込んだが…。( ゚ェ゚)井戸どんだけ深いのよw彧修明は樊如晦を呼びつけ、左近天が夏陽を封鎖して諸嬰たちを足止めし、2人を処刑したと教えた。建国5年経たずにこの有様とはゆゆしき事態、彧修明は激怒して厳しく対処するよう迫る。「だが界海天(カイカイテン)の罪は諸嬰に償わせなかった、左近天の罪もそなたに責めは負わせぬ」焦った樊如晦は司寇(シコウ)監に左近天の処罰を命じ、左家との関係を断つため樊平(ハンヘイ)に嫁いだ左勝男(サショウナン)まで死に追いやった。樊平は弟の樊征(ハンセイ)から勝男が自害したと聞いて慌てて屋敷に戻ったが、手遅れだった。すると侍女から勝男が遺した絶筆を受け取る。…あなたにとってこの婚姻は家のため、父上の命に従っただけでも私は想い人に嫁げて幸せでした、悔いはありませんどうかお元気で…樊平は初めて父に反発、男女の情はなくても孝行者で屋敷を切り盛りしてくれた勝男には感謝していたという。「罪なき勝男に申し訳ない!」「謀反人の娘を生かしておけば陛下に疑われる!樊家の安危に関わるのだ!」樊如晦は大局を見誤るなと戒めたが、樊平は父に失望して出ていってしまう。白露は顧惘然(コボウゼン)から翼無憂(イーウーユー)の文を受け取った。「封印を解くのは灼華(シャクガ)の時が最適…? 3日間は途中で邪魔されぬように…って何これ?」すると顧惘然が″灼華の時″とは5月4日から6日だと教えてくれた。「確かにその3日間は天地の星辰(セイシン)力が満ちるとされる」白露は必ず封印を解くと決めたが、どうすれば3日間も閉じこもることができるだろうか。欽天監の端木彦(タンボクゲン)が投獄され、斬首が決まった。何でも皇帝が巡幸の吉日を占うよう命じたところ、公然と刃向かったという。そこで白露は罪を償う機会を与えるよう嘆願した。彧修明はその代わり巡幸の吉日を決めるよう条件を出したが、これが閉じこもる格好の理由になる。「最良の日を選ぶため、3日間ほど部屋にこもる必要があります」しかも無事に釈放された端木彦は恩人の白露に深く感謝し、何でも言うことを聞いてくれた。「じゃあ3日間は絶対に誰も部屋に通さないでね」「任せてくれ!」一方、翼無憂は星流(セイリュウ)石を探して宛(エン)州の桃源谷を訪ねた。しかし若い娘が現れ、桃源谷はよそ者お断りだと冷たい。「私は翼無憂、河洛(カラク)族は法器の鋳造に長けると聞いた ただ俗世と隔絶し、薬草が手に入らず亡くなる者が多いとか 私が薬草を手配する代わりに星流石の在りかを教えてくれないか?」↓ここにまたプリンスに落ちてしまう娘が?w皇帝は諸嬰と青蘅を救い、結界に守られた山小屋にかくまっていた。しばし2人だけの穏やかな時間を過ごした諸嬰と青蘅。しかしまだ2人には使命がある。「左近天の件が片付いたら越州へ向かおう」白露は封印を解く手はずが整い、いよいよ床に薬粉で法陣を描いた。「おい!絶対に幻影に惑わされるなよ!」鏡の中の雲紋(ウンモン)は心配して警告したが、符文を唱えた白露はすでに時空を超えていた。そこは無限の宇宙が広がり、無数の輝く星は手を伸ばせば届きそうに見える。すると白装束の老人が現れた。『姑娘、この世の人間は幻影に惑わされても現実世界に戻ろうとはしない』…幻影では今も元気な七海蕊がいた七海蕊は凌霜と一緒に天啓に到着、翼無憂や怜姉と再会しているそれは凌霜の唯一の願いである幸せな七海蕊の姿だった…しかし現実では白露が急に苦しみ始め、ついに倒れてしまう。つづく
2024.06.27
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第10話宋祥雲(ソンシャンユン)と別れた陸長空(ルーチャンコン)は安涼(アンリョウ)で叔父・解嵐(カイラン)と合流した。しかし先に逃したはずの鶯時(オウシ)がまだ戻っていないと知り、必ず見つけると約束する。実は安涼には長空の知らせのおかげで逃げ延びた父の配下や文康(ブンコウ)の避難民たちもいた。「我らは陸将軍と夫人のためにここに集まりました、敵を討ちましょう!」すると解嵐は自分の軍である飛勇(ヒヨウ)隊の令牌を託し、今後は長空の号令に従うと言った。その夜、宋家に突然、祥雲が戻って来た。宋勤文(ソンチンウェン)は長空の身に何かあったのかと心配したが、祥雲は2人で話し合って決めたと安心させる。しかし陸放(ルーファン)の位牌を抱きしめる翠碧(スイヘキ)の姿を見ると胸が痛んだ。翠碧は小姐の責任ではないと訴え、気丈にも留守の間の様子を教えてくれる。実は宋勤文は陸家の一件で病になっていた。さらに使用人の間にまで宋家を中傷する噂が広まり、宋勤文は使用人たちに暇を出したという。宋家の衰退を目の当たりにした祥雲は翌日、第3皇子・寧(ネイ)王を訪ね、宋家の現状を尋ねた。修茗(シゥミン)の話では宋統領が人望ある陸将軍を妬んで陥れたと誤解され、弾劾する上奏が届いているという。祥雲は陸家が陥れられたように宋家が沈む日も近いと気づき、肩を落とした。しかし修茗は宋家を救う方法があるという。「そなたが私に嫁ぐのだ、あ、ただの方便だよ そなたが嫁げば宋家が皇帝の一族となり、両親の命も守れる」「でも、王爺まで巻き込むことになったら…」「気にしないよ!宋家をこのまま見過ごせない、ひとまずこの難局を乗り切れば別の手がある」天界の記憶がある祥雲は冷静に考えた。…あの両親は私のために多くを費やしてくれた、この転生は宋家の平穏に捧げよう…「はお、嫁ぎます」その頃、隠れ家で目を覚ました鶯時はいつの間にか寝台に潜り込んだ男に気づいて蹴り飛ばした。しかしその男が紫輝(シキ)だと分かる。「イタタタタタ…あなたが抱きかかえて床の上に置いたのですよ?」実は紫輝は床で見つけた紫色の石の精霊で、修行で霊気を集めて人像(ヒトガタ)になったという。「つまり私の独り言とか、着替えとか、全部、見ていたの?!」「まさしく…」すると鶯時は紫輝に殴りかかった。長空は陸家軍を旗揚げ、その威名のおかげか道中の町の兵は戦わずに降伏した。この勢いなら半月もあれば都に攻め込めそうだが、敵軍はなぜか晋(シン)州あたりに止まって動かない。すると戦術会議中に都の急報が届いた。皇帝が病の床に臥し、今や政も戦も寧王任せだという。「寧王だと?」「あの病弱な寧王です、宋家の賊の娘も父親と同じ、栄華を求めて寧王に嫁ぐとか…」長空は思わず立ちくらみを起こし、首から長命玉が落ちた。しかし動揺を悟られないよう長命寿を拾い、策士の寧王なら兵を動かさない理由があると気づく。実は8年前、晋州では回龍の堰(セキ)が切れて洪水が起こっていた。もし寧王が堰を壊せば上流の陸家軍も下流の民にも甚大な被害が出るだろう。「目的は私の足止めだ、都に戻らせないよう天下を盤面にして迫っている 民と祥雲のどちらを選ぶのかと…」その夜、離れ離れになった祥雲と長空は同じ月を眺めながら互いを思いやった。祥雲の手には長空から贈られたかんざしが、そして長空の手には長命玉がある。一方、修茗は碁盤を眺めながら自分の勝利を確信していた。「幾千もの民と祥雲とのはざまでそなたは何を選ぶかな?」その頃、長空はふと思い立って幕営に戻った。「堰へ向かう馬車と船を調べろ、爆薬はすでに運ばれている」宋勤文は娘から寧王との縁談話を聞いて大反対した。婉娘(エンジョウ)も自分の幸せを大事にすべきだと説得したが、祥雲の決意は変わらない。「分からないのか?あの寧王は…」宋勤文は何か言いかけたが、その時、寧王が結納品を持ってやって来た。皇帝からの勅命で祥雲との婚儀が10日後に決まり、祥雲は今から宮中に入って礼儀を学ぶ必要があるという。一方、鶯時は紫輝が霊力を使うと石に戻ってしまうと知り、武術を学んで身を守るよう勧めた。「影流剣法か…でも短期で習得できるかな?」「長ければ5年、天賦の才があっても2年かしら…」しかし鶯時の予想に反し、紫輝は見事な才能を発揮した。長空は晋重(シンジュウ)山と回龍の堰の間に細道があると突き止めた。その道は堰ができて川となり水没したが、今は貯水期のため水量が減って再び通れるに違いない。「弓にたけた一隊を選び、待ち伏せする!」翌朝、修茗は運び込ませた火薬が全滅したと知った。準備を任されていた馮(フウ)都尉は万死に値すると平謝り、しかし修茗はまだ死ぬ時ではないという。入内(ジュダイ)した祥雲は教育係のもと、礼儀作法を学んでいた。その日は香袋を手作りしていたが、ふいに寧王が様子を見に来る。「良い匂いだ、それは誰の分だ?」「殿下と両親と…それから私の分です」寧王は香袋をもらうと、急用ですぐに帰った。教育係は寧王の嬉しそうな姿を見て、しみじみ祥雲を深く想っているのだという。「殿下は誰にでも優しいわ」「真心がなければ命まで懸けません」実は寧王は香りを受け付けない体質で、寧遠(ネイエン)宮では肉桂(ニッケイ)など絶対に出すことはないという。「今頃は恐らく湿疹が出ているかと…」祥雲は縁談がただの方便ではなかったと知り、もし本当に情があるのなら婚姻はできないと焦った。…でも断ったら宋家はどうなるの?ともかくはっきり伝えなくては…祥雲は寧遠宮を訪ねた。すると殿内から第2皇子の声が聞こえ、話が終わるのを回廊で待つことにする。実は第2皇子は朝廷を掌握した修茗に血の繋がりに免じて母妃を助けて欲しいと懇願していた。しかし修茗がこれまで自分を蔑んできた2兄に情けをかけるはずもなく、一蹴された第2皇子は激高して思わず声を荒らげる。「お前はやり過ぎだ!宋家の娘を手に入れるため策を練ったな?! 父皇に献策して宋家に陸家を滅ぼさせて窮地に追い込んだ、娘をお前に頼らせるためにな お前は悪辣だ、宋祥雲が全てを知っても嫁ぐかな?」第2皇子は自分たち母子を地獄に落とせば道連れにすると言い放ち、出て行った。思いがけず第2皇子に弱みを握られた修茗。その時、外から太監の声が聞こえた。「これはこれは、祥雲姑娘?殿下に何か御用ですか?!」修茗は慌てて回廊へ出たが手遅れだった。全てを聞いてしまった祥雲は呆然、寧王の腕に湿疹が出ていることを確認して帰ってしまう。『なぜなの?まさか私のせいで?』『祥雲、私が欲しいのはそなただけだ』『つまりこれは方便ではなく、私を騙していたのね? 宋家も陸家もあなたの手のひらで転がされていたなんて…』『祥雲…』つづく( ̄▽ ̄;)まだ2回目なのにどこまで続くの?w
2024.06.26
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星河长明 Shining Just For You第14話越(エツ)州大都護の座を奪われ、諸嬰(ショエイ)に宣戦布告した夏陽(カヨウ)城の左近天(サキンテン)。諸嬰は進路変更を余儀なくされ、危険と知りながら夜沼(ヤショウ)を通り抜けると決めた。それが唯一の活路だと知った青蘅(セイコウ)公主・七海怜(チーハイリアン)は民を説得し、密かに葉子(イエズー)が教えてくれた土伯(ドハク)を探そうとする。一方、寧(ネイ)州では雪(セツ)氏が羽(ウ)氏との縁談を公表し、天啓(テンケイ)に留まる翼無憂(イーウーユー)の耳にも届いた。「相手にするだけ面倒だ、放っておけ」雪宣京(セツセンキョウ)は痺れを切らし、再び見月(ケンゲツ)楼を訪ねた。婚姻は羽族復興のためで、そもそも羽氏と雪氏は婚姻を結ぶ予定だったと訴える。「確かに雪氏の郡主は兄の許嫁だった、本来またとない良縁だったものを… 時勢が変わり兄はこの世を去って私も姓を変えた」翼無憂はそれより宮中に″密偵″を送り込んで探ってはどうかと提案した。しかし雪宣京は天妃しか寵愛されていない後宮に娘を入れても無駄だと困惑する。すると翼無憂は実は天妃がかつて自分の奴婢だった冷天㬢(レイテンギ)だと明かした。「羽衛として潜り込ませ晁(チョウ)皇を見張らせていたが、羽族を裏切って妃となったのだ 私の策に乗る気があるなら冷天㬢は排除しよう」雪宣京は娘に後宮入りを命じた。しかし棠縁(トウエン)こと雪嵐微(セツランビ)は猛反発、四皇子が自分との婚姻を回避し、叛徒も排除できる巧妙な策だと気づく。「なんと無礼な!…彼は人族の女子に執着しています 意中の相手である欽天監(キンテンカン)の白露(バイロウ)を消してください そうすれば翼無憂もあきらめがつくわ!」雪宣京は娘の剣幕に困惑しながら、後宮入りを断念するしかなかった。白露こと葉凌霜(イェリンシュァン)は懲りずに書物に記された符文を研究していた。すると眠師(ミンシ)橋にあった法陣とよく似た絵を発見、しかし雲紋(ウンモン)は全く別物だと教える。「書に描かれているのは時を操る″歳正(サイセイ)法陣″で、眠師橋の法陣とは違う」「時を操る?…つまり過去に戻れるのね?」白露はこの符文で七海蕊(チーハイルイ)の行方が分かると喜んだが、雲紋は封印法陣が不完全な上、星辰力を使えない白露では叶わぬ夢だと戒めた。そこで白露は自分の封印を解く方法を研究、雲紋の警告を無視して無謀にも実践し倒れてしまう。白露が目を覚ますと翼無憂がいた。「え?!なぜここに?!」驚いた白露は誰かに知られたら大変だと慌てたが、翼無憂は気づかれていないと安心させた。「どうして倒れていた?ここで死ぬつもりか?…私なら君の力になれる」「それは無理よ、だって私の封印を解けるのは父さんだけだもの」実は葉景清(イェケイセイ)は死に際、翼無憂に娘の封印を解く巻物を託していた。しかし複雑な符文のため解読するまで渡せないという。「星辰力が満ちる日でないと封印は解けぬ、それがいつなのかまだ不明なのだ」「自分で占えるわ」「少しは私を信じてくれないか?」すると翼無憂は封印を解くべき日が来たら教えると言って帰ってしまう。樊家の放蕩息子・樊征(ハンセイ)は父に朗報を届けた。兄が懇意にしている見月楼の女琴師から得た情報によれば白露が羽人と通じているという。樊如晦は樊平(ハンヘイ)に懇意にしている女子がいることが引っかかったが、まず詳細を調べて手はずを整え、あの妖女をひねり潰してやると息巻いた。その頃、青蘅は楚夜(ソヤ)たちと一緒に土伯を探していた。しかし夜沼は霧に覆われ、ぬかるんだ道には毒虫も多く、土伯探しは困難を極める。やがて青蘅たちは何者かに追われて拓けた荒野に追いやられた。すると突然、地響きと共に地面が裂けてしまう。青蘅は割れ目に落ちたが、駆けつけた諸嬰が引っ張り上げた。「土伯の仕業かも…」青蘅は裂け目に塩をまき、自分たちの塩の7割を献上するので安全に通過させて欲しいと訴えた。土伯から返答はなかったが、地割れが元に戻る。「土伯の話は葉子が教えてくれたの、これで夜沼は安全よ」しかし野営に戻ってみると夜北の民が消えていた。青蘅たちの留守中、夜北の長老の1人・洛無衣(ラクムイ)が夜北に帰ると騒ぎ出した。実は洛無衣は左近天の内通者で、副将・成淵韜(セイエントウ)が応戦するも民と大半の兵を連行されてしまったという。「2000余りの兵は融雪波(ユウセツハ)に退去を…」一方、天啓では樊如晦が欽天監で動きがあったと報告を受けた。しかし皇帝に羽人と白露の密会現場を見せても情をかけるかもしれない。「この密会を絶対に許せぬ者に登場してもらう」白露が居所に戻ると翼無憂が待っていた。翼無憂は頑固な白露を心配し、無理に封印を解けば二度と目覚めない可能性があると警告する。「それでも解くわ」「葉子…」その時、白露は足音に気づいて翼無憂を逃した。翼無憂は庭園で冷天㬢に見つかったが、冷天㬢は旧主を見逃す。しかしこれが動かぬ証拠となり、天妃は白露を捕縛して皇帝の前に引っ立てた。白露はあくまで旧友と昔話をしていただけだと釈明した。しかし皇帝にそんな弁明が通じるはずもなく、彧修明(ユーシューミン)は凌霄焔火(リョウショウエンカ)という術は何か、なぜ天妃の月噬(ゲッセイ)を解く術を使えるのかと迫る。「一体どれだけのことを隠しているのか?」「まさかそのことで陛下のお心を煩わせていたとは…しかしお答えしかねます」「天牢送りになってもいいと?」「…仰せのままに」一方、諸嬰は夜北の民を救うため単身で乗り込むと決意し、青蘅に伝えることにした。するとちょうど青蘅から柴刈りを命じられた楚夜たちが戻って来る。「しまった!」その頃、青蘅は城門で左近天と対峙、民を解放するよう説得していた。しかし左近天は諸嬰の命と引き換えだと譲らず、拒むなら夜北の民10人を見せしめに殺すという。そこへ諸嬰が現れた。諸嬰は条件を飲み、自分の命を差し出すと伝えた。しかし左近天もさすがに皇帝が任命した大都護に手を出すわけにいかず、ひとまず2人を収監する。「なぜ来たの?」「来るに決まっているだろう?」すると青蘅はなぜあの日、夜沼に来たのか聞いた。諸嬰は何事も周到な青蘅のこと、現地へ行くと踏んでいたという。「ごめんなさい、あなたを道連れにして」「約束しただろう?生死を共にする覚悟だと…」これまで頑なだった青蘅は諸嬰の深い愛情に絆され、ようやく素直になった。そんなある日、皇帝がめまいを起こして倒れた。天妃は神鏡の力が影響していると気づき、病を治すためにも真師(シンシ)を探し出さねばならないと焦る。すると陵雲(リョウウン)が白露に治療を頼もうと提案したが、皇帝に拒否されたと伝えた。「白露が娘娘に施した治療法が効くのでは?」白露の牢に天妃の侍女がやって来た。天妃が白露に皇帝の診療をさせるため釈放するという。「白大人、行きましょう」つづく( ̄▽ ̄;)夜北の話がちょっと負担になってきたw
2024.06.26
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星河长明 Shining Just For You第13話見事に眠師(ミンシ)橋の封印を解いた白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)。しかし現れたのは真師(シンシ)ではなく大蛇だった。「命懸けで探したのがあんな化け物とは…大した愚か者だな!」晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は白露のおでこをこづいたが、その時、ちょうど凌雲(リョウウン)と風隠(フウイン)が駆けつける。痴話喧嘩と見まがう様子に思わず目をそらす2人。すると彧修明はばつが悪くなったのか、不機嫌そうに引き上げて行った。白露が居所に戻ると久しぶりに雲紋(ウンモン)が鏡の中にいた。「眠師橋に真師はいないと知っていたのね?」「君が見た大蛇は飛光(ヒコウ)と言って法陣を守り、真師を助けている 生きて戻れて幸いだったな」「陛下が現れたの、私の嘘は見抜かれていたのね…そもそも真師って何なの?!」寧(ネイ)州の大都護・雪宣京(セツセンキョウ)は天啓に潜伏する娘からの知らせを受け、その夜、見月(ケンゲツ)楼に羽族の四皇子・羽臨空(ユーリンコン)を訪ねた。「殿下、数年、会わぬうちにご立派になられた」雪宣京は羽皇から賜った恩情を忘れず、唯一の嫡子である四皇子の身を案じていたという。当時、羽皇は彧修明との同盟を拒んでいた。しかし羽人に無敵の彧修明と死闘を交える気概はなく、結局、人族の軍門に下ることになってしまう。「私がお力添えします、寧州に戻って羽氏を再興して頂きたいのです」「その気はない」翼無憂(イーウーユー)は昔の名で呼ばれることを拒み、雪宣京を無下に追い返した。雪宣京の馬車に琴師の棠縁(トウエン)が近づいた。「父親…」実は棠縁の正体は雪宣京の娘・雪嵐微(セツランビ)。父はようやく寧州の大都護の座を手に入れたが、今も多くの羽人が羽氏を主と呼んでいると憤っていた。そこで嵐微は自分が四皇子に嫁げば羽人も父に従うはずだと訴え、雪氏と羽氏の婚儀を提案するよう頼んだ。聖寿(セイジュ)節を迎えても宮中は静かだった。白露は皇帝の機嫌が悪いのだと気づき、恐る恐る参内する。「陛下、今日は街中とても賑やかなのにどうして宮中にこもっているのです?」「朕とは関係ないからな…界海天(カイカイテン)から聞いておらぬのか?」実は界海天は皇帝の運命を占わせぬよう帝星を隠し、民には偽の生辰を公表していた。すると白露は今日だけ公務を休み、皇帝という立場も忘れて一緒に街に出かけようと誘う。「提灯を見に行きましょう!」「提灯を?」彧修明と白露は夜の街に飛び出し、民に紛れて灯籠祭りを楽しんだ。彧修明はかつて自分も街を馬で走っていたと明かし、衛の地で育った時のことを懐かしむ。「″衛の名門・樊(ハン)家は宮廷に近し″という言葉がある」朝廷での樊家の権勢は強く、皇帝にとって唯一の血族だった。「樊家で育てられた朕が寛容なのも当然であろう?だが人の欲には限りがない… いや、つまらぬ話をしたな」祭りを楽しむうちに急接近する白露と彧修明。宮中に戻った白露はふいに皇帝を意識したことを思い出し、困惑した。一方、彧修明は白露と過ごした時間を思い出すと、自然と笑顔になってしまう。↓うわーっ!と思ったら回避w越(エツ)州を除く全ての大都護が着任した。本来なら越州の大都護は星瀚(セイカン)大典で夏陽(カヨウ)経略使・左近天(サキンテン)が任命されるはずだったが暗殺騒動で水をさされ、人選は難航している。太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)は樊家と左家の婚姻を前に左近天を推挙、娘の見合いのために帰京した左近天にも決まったも同然だと言って安心させた。一方、樊平(ハンヘイ)は見月楼の棠縁に惹かれながら、父が決めた左勝男(サショウナン)を娶るしかない。その夜、左氏の宴席に招かれた樊平だったが、すでに大都護になったつもりの岳父の姿もどこか滑稽に見えた。翌日、皇帝との謁見を待っていた白露はちょうど上奏を終えた大臣たちの噂話を耳にした。「越州の大都護は左近天で決まりだろう」白露は越州と言えば夜北の移住先だと思い出し、大臣たちと入れ違いに宮殿に入った。どうやら皇帝の機嫌が悪い様子、しかしその理由に察しはつく。「樊太宰の魂胆を見透かしているのでしょう?なぜ左近天を越州の大都護に?」「樊家と左家が姻戚を結べば朕の脅威となる、どうすべきだと?」「″狼狽(ロウバイ)奸(カン)をなす″、狼のそばを離れた狽や狽を失った狼は何の悪事も働けないかと」すると彧修明は妙案を思いついたと笑った。「また誰かが犠牲に?」「ふっ、その通り、そなたを朕の知己と認めよう」「お断りします、悲惨な最期はご免ですから」恐れ知らずの白露の言葉に陵雲は一瞬、凍りついたが、皇帝はなぜか楽しそうに見えた。「そなたを監正(カンセイ)に任ずる」皇帝は諸嬰(ショエイ)を越州大都護に任命した。報告を聞いた樊如晦は憤り、もしやこの件にも白露が関与したのではと怪しむ。思えば皇帝は刑場から白露を救い、白露のために七海怜(チーハイリアン)たちを助けていた。諸嬰の慕情を知って七海怜をかばい続け、罰と称して諸嬰に夜北の民を護送させている。まさか諸嬰を突然、越州の大都護に任命し、夜北の民にやすやすと越州を渡すなど考えられなかった。「白露の力が強く動いたに違いない」そこで樊如晦は左近天の怒りの矛先が自分に向かないよう、白露を潰せば好転すると伝えることにした。樊平と娘の婚姻が整い、夏陽城に戻って皇帝の勅旨を待っていた左近天。しかしあろうことか皇帝が越州大都護に決めたのは諸嬰だった。「青二才の分際で私の上に立てると思うなよ?!」その頃、諸嬰たちは夏陽城へあと20理の所で野営していた。すると深手を負った兵士が戻り、左侯爵軍の攻撃を受けたと報告する。「生き残ったのは私1人です」諸嬰は訳が分からなかったが、その理由はすぐに判明した。その夜、諸嬰は天幕に七海怜を呼んだ。実は諸嬰が越州大都護に任命され、左近天が腹いせに夏陽城を封鎖、もし諸嬰たちが入城しようとしたら殺せと命じたという。諸嬰は仕方なく進路を変更、夜沼(ヤショウ)を通ると決めた。つづく( ๑≧ꇴ≦)何?この老楽のこ…ゲフンゲフンwこのドラマ、むしろ淡白なところが見やすい気がしてきた…( ̄▽ ̄;)え?
2024.06.25
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星河长明 Shining Just For You第12話天妃・冷天曦(レイテンギ)が目を覚ますと白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)が付き添っていた。白露の話では昔かじった医術が役に立ち、天妃の発作を鎮められたという。すると天妃は侍女・小謝(ショウシャ)を下げ、事情を説明した。冷天㬢は羽(ウ)氏が晁(チョウ)皇に贈った鶴雪(カクセツ)だった。しかし羽氏を裏切った場合、旧主の″月噬(ゲッセイ)の術″で力を制御されてしまうという。「分かっていたわ、いつかこの日が来ると…でも後悔はない 発作が起きても静かに旅立てたらいい、陛下に見苦し姿を見られたくないから」白露は天妃の皇帝への深い愛情に感銘を受けながら逐幻(チクゲン)宮をあとにした。すると道すがらふいに皇帝が現れ、白露に褒美を下賜してさっさと帰ってしまう。(」゚ロ゚)」<陛下ぁぁぁぁ~!これ何です?!実はそれは皇帝手作りの″麒麟牙(キリンガ)牌″で、皇宮内を自由に動ける通行証だと侍衛・凌雲(リョウウン)が教えてくれた。本来は腹心の侍衛しかもらえず、天妃も7年仕えてもらえたという。「私など統領になってからだ、白大人(ダーレン)は特別、目をかけられているんだな」一方、羽族の四皇子・翼無憂(イーウーユー)は久しぶりに瓊華槍(ケイカソウ)を手にした。羽族が建国した際、全ての羽人が認めた神器で、これを持つ者だけが羽人に命を下せるという。しかし象眼の星流(セイリュウ)石を長羽(チョウ)の戦で紛失し、修復したいと願いつつも石は見つかっていなかった。彧修明(ユーシューミン)は天妃の発作を解いた白露と羽人の関係を疑った。そこで白露が3日に一度の報告で参内した折、足止めしてそれとなく探りを入れる。実は彧修明は羽人との戦で四皇子・羽臨空(ユーリンコン)を取り逃していた。「夜北は羽人の地と近い、七海蕊(チーハイルイ)を連れ去った羽人が羽臨空やも…」白露は確かに七海蕊の想い人が羽人だったが、誰かは知らないと誤魔化した。「陛下…気分がすぐれないのでこれで失礼します」白露が何か隠していることは明白だった。そこで彧修明は暗衛統領・風隠(フウイン)に鶴雪の調査を寧州と夜北の境界線から着手するよう指示する。「それから白露の身を守ってくれ、いかなる危害も加えさせてはならぬ 常に行動を把握しておきたい…くれぐれも目を離すな」こうして風隠の配下2人が白露の監視を任された。白露は雲紋(ウンモン)の助言に従い、法陣の中心を探すため夜の眠師橋(ミンシキョウ)に行った。すると池の中から何か青く光るものを発見、池の底に中心があると分かる。白露は早速、池に飛び込んだが、理由を知らない密偵は自害したと誤解して大騒ぎになった。「私は陛下に連絡を、お前は白大人を助けてくれ!」池の底に青く光る石碑があった。白露は息が続かなくなって仕方なく池から上がったが、そこへ皇帝が駆けつける。驚いた白露は天妃の薬のために水草を探していたと嘘をつき、ちょうど水面に上がってきた密偵に気づいた。「そうよね?哥哥?」彧修明は無様な身なりの白露に自分の外套をかけてやったが、″哥哥″と親しげに呼ばれるのも悪くない。(  ̄꒳ ̄)<哥哥とは誰のことだ?(*^ꇴ^)b<もちろん色男のことです(″ ̄꒳ ̄)<朕もいい年、色男どころではないがな(* ゚ェ゚)<はい?私を尾行していた人のことですけど…すると皇帝は不機嫌そうに帰ってしまう。(」゚ロ゚)」<陛下、この衣は洗ってお返ししま~す!居所に戻った白露は早速、雲紋に質問した。「もしかして封印の中心って水の中で青い光を発するもの?眠師橋で見たの」しかし雲紋は憶測など無意味だと冷たい。白露は仕方なく自分で封印を解く方法を考えることにしたが、それ以来、雲紋は鏡に姿を見せなくなった。一方、夜北では越州への移住が4日後に迫っていた。しかし民の信頼を失った青蘅(セイコウ)公主・七海怜(チーハイリアン)は未だ民を説得できずいる。諸嬰(ショエイ)は仕方なく民に荷物をまとめ始めるよう命じたが、反発する夜北の民と一触即発になってしまう。すると七海怜が現れ、どんな勅命を受けようと自分は夜北の民だと訴えた。そもそも祖先の故郷は現在の潦陽(ロウヨウ)、戦で家を失い東へ移ったに過ぎないという。「故郷は土地じゃない! あなたが、私が、そして皆が生きている限り、夜北は記憶の中に刻まれた故郷なの! …支度を急いで、道のりは長いわ」公主の言葉を聞いた民たちはようやく納得し、移住を受け入れた。寝る間も惜しんで考え込んでいた白露はついに封印を解く方法を思いついた。すると端木彦(タンボクゲン)が欽天監の祝日について相談にやって来る。聖寿(セイジュ)節は皇帝の生辰、建国以来、3日間は官署を休んで明かりを灯し祝ってきた。「そうなの、じゃあ3日間、お休みにしましょう」白露は聖寿節の買い出しを理由に皇宮を出た。しかし密偵に尾行されているため、しばらく買い物を続けてから見月(ケンゲツ)楼へ立ち寄ることにする。密偵はてっきり白露が疲れて一休みすると誤解、自分たちも向かいの店で腹ごしらえすることにした。凌霜は天妃の発作と翼無憂に関係があると知り、月噬について知りたいと懇願した。始めは知らない方が良いと行った翼無憂だったが、葉子(イェズー)の頼みでは断れない。「鶴雪は訓練を受ける前、主に忠誠を誓い、月噬の印を受ける ほんの警告のつもりだったが…」「翼無憂って本名なの?数日前に彧修明に聞かれたの 阿蕊を連れ去った羽人は″羽臨空″なのかって…だから訪ねたのよ」翼無憂は昔のことだと認め、凌霜と同じ流浪の身だと釈明した。すると凌霜は姓がなんであれ、翼無憂は夜北で出会った友に変わりないという。「ともかく見つからないように気をつけて」その話を回廊にいた棠縁(トウエン)が聞いていた。暗衛の2人が露店で麺を食べていると白露が現れた。「哥哥、ついて来るなら荷物くらい持って」一方、琴師の棠縁は買い物に出かけるふりをして密偵と接触した。「郡主、何か収穫が?」「調べはついた、見月楼の公子こそ我らの尋ね人だったわ」そこで棠縁は寧州にいる父に天啓(テンケイ)に来て自ら同盟の交渉をするよう伝言を託した。あれから毎日、眠師橋を調べてきた白露。月夜の今日こそ封印を解いてみせると意気込んだが、今や雲紋は返事もしてくれない。一方、配下の失態に頭を痛めた風隠は自ら白露を見張った。白露は今日もまた買い物へ出かけ、昨夜は遅くまで衣を作る準備をしていたという。「毎晩、眠師橋に行っています、何かを描いている時も…」そこで彧修明はその夜、自ら眠師橋へ出向いた。白露が封印を解く準備していると、思いがけず皇帝が現れた。彧修明は自分の生辰祝いの準備と見せかけて白露が怪しい薬材を買い集めていたと知り落胆したが、白露は例の任務の件だと釈明する。すると白露は法陣に粉薬をぐるりとまいてその時を待った。しかし池にあるはずの封印に変化はない。その代わり池から大蛇が現れた↓シャーッ! ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノ「あっ…あれが真師?」「んなわけあるか!」大蛇が2人に襲いかかって来た。彧修明は咄嗟に白露を突き飛ばして逃し、独りで大蛇の口を押さえる。そこで白露は護身用の短剣を取り出したが、その時、皇帝の手首の傷が癒合する瞬間を目撃して呆然となった。「ぼんやりするな!早く刺せ!」「お、おう!」白露は皇帝の怒号で我に返ると大蛇を刺した。彧修明は大蛇が怯んだ一瞬の隙に白露の短剣を奪い取って大蛇の首元を切り裂くと、たまりかねた大蛇は池の中に姿を消す。そこへようやく陵雲と風隠が駆けつけた。つづく( ๑≧ꇴ≦)皇帝がいちいちおじいちゃ…ゲフンゲフンw
2024.06.24
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第9話宋勤文(ソンチンウェン)を見舞った寧(ネイ)王・修茗(シゥミン)は平然と陸長空(ルーチャンコン)を逆賊と呼び、祥雲(シャンユン)の無事を約束した。「知らないだろうが祥雲と私は親しい仲でな、2人の間には深い絆がある」宋勤文は表向き第3皇子に感謝したが、様変わりした寧王に不信感を募らせた。その頃、祥雲は深手を負った長空を介抱しながら馬車で逃亡していた。…全ての出会いは運命で決められている縁がもたらす出会いと別れは浮世でのはかない夢、100年後には無となる人間の一生はたった数十年、2度と戻らない浮世の夢だから愛を諦めず、情愛の修行を積まなければいけない…祥雲は昏睡している長空を眺めながら、ふと第1話で初空(チュコン)の寝顔に見とれてしまったことを思い出した。あの時は手が届かなかった美しい寝顔、しかし人間界なら手を伸ばせば触れることが叶う。「このままだったらいいのに…」翌朝、祥雲が目を覚ますと車に長空の姿がなかった。帷を開けて外の様子をうかがうと、木にもたれかかって座る長空の背中を見つける。…神仙の命は永遠だから死に別れの痛みは分からない神仙からすればこれもただの修行、悲しむことではないわでも人間は生が尽きればそれまで、全く同じ人生を再び繰り返せる者はいない…祥雲は長空の両親ともう会えないと思うと複雑な心境になった。( ;∀;)チャンポン…いやそれラーメンw天界では紅線翁(コウセンカク)と李(リ)天王が2人の歴劫を見守っていた。祥雲に記憶があることを明かせないものの、紅線翁はあまりに辛い展開だと嘆く。「祥雲が戻ったら殺されるぞ?!」「これも祥雲のため、困難なほど情は深まるものです」しかし内心、李天王は困惑していた。…何だこれ?私が書いた話ではない、これからどうするか?…長空は祥雲を巻き込まぬよう別れを決めた。「ここからそれぞれの道を行こう」しかし祥雲はまだ傷が癒えない長空が心配で後をついて行く。するとやはり長空はすぐ歩けなくなり、結局、祥雲の世話になるしかなかった。お尋ね者となった鶯時(オウシ)は辺境を目指していたが、山道の検問で馬車を止められた。侍女・緑荷(リョクカ)は小姐を助けるため抵抗、殺されてしまう。その時、鶯時を探していた紫輝(シキ)が駆けつけ、救出に成功した。紫輝は準備した隠れ家に鶯時を案内したが、力を使い過ぎたせいで女媧(ジョカ)石に戻ってしまう。鶯時は茶を入れるためお湯を沸かしに行った。しかし戻ってみると紫輝の姿がなく、2人の縁を結んだ傘だけが残されている。「困った時はいつもあなたがそばにいてくれたわね」鶯時はいつの間にか紫輝がかけがえのない存在になったことに気づき、落胆した。まさか寝台の枕の裏に石となった紫輝がいるとも知らずに…。その様子を魔羅(マラ)族の護法・錦蓮(キンレン)が見ていた。「どうやらうまくいったな」寧王は皇帝が病に臥した隙に朝廷の実権を握った。しかし未だ祥雲が見つからず、苛立ちを隠せない。その頃、祥雲と長空は捜索の手を逃れながら、夫婦を装い山間の客桟に留まることにした。あいにく1部屋しか空いていなかったが、長空は自分が床で寝るという。祥雲は怪我人を地べたで寝かせられないと反対し、書で読んだ方法を思い出した。↓逃亡中の2人長空は上等な衣を売って宿代に替えることにした。しかし辺鄙な村では贅沢品など価値がなく、大した価にならない。すると老板が首飾りの玉なら銭になると教えた。長空は祥雲からもらった長命玉を手放すことができず、結局、宝剣を売ってしまう。その夜、祥雲は書で読んだ通り、水を入れた茶碗を寝台の真ん中に置いた。「未婚の男女が床を共にする時は2人の間に水を置くのよ」しかしあっけなく茶碗が倒れて寝台は水浸し、結局、2人は一緒に床で寝る羽目になった。「あの話は嘘だったのね…ボソッ」「もうそんな書は読むな」長空に叱られた祥雲だったが、まるで駆け落ちみたいだとどこか楽しそうだった。「これからどうなろうとあなたには私がついてる、いつも一緒よ」翌朝、祥雲が馬に餌やりしていると、見知らぬ男たちが現れた。祥雲は追っ手だと誤解して逃げようとしたが、実は寧王が密かに寄越した配下だと知る。「これも宋家の立場を案じ、陳国の将を失わないためです」実は陸家の一件で宋統領から人心が離れ、もし祥雲が逆賊の逃亡を助けたと騒がれれば宋家は終わるという。その時、帰りが遅い祥雲を心配した長空が駆けつけた。祥雲は寧王の配下にそれとなく目配せして追い払うと、長空にはただの山賊だと嘘をつく。「何を言われた?」「何も…怪我人なのよ?戻りましょう」祥雲は長空との別れを決めた。その夜、2人は月を眺めながら、かつて長空の出征が決まった時も陸府の中庭で月を見たことを懐かしむ。「西に行けば舅舅(母方の叔父)の軍営がある、東に行けば家に帰れる」「そうね…」長空は祥雲の決断に気づいていたが、何も言わずかんざしを差し出した。「これは…」以前、長空との縁談を壊そうと買い物で散財した祥雲。あの時、露店の装飾店で祥雲が手に取りながら戻したかんざしを長空は密かに買っていたという。「結納品だ」すると長空はかんざしを祥雲の髪に挿し、先に客室に戻った。…分かってる、あなたには目論みがあって私が一緒に行けば弱みになってしまう私は宋祥雲として負うべき責を果たすわ両親が黙って死ぬのを見ているわけにいかないもの…祥雲が客室に戻ると長空は寝台で眠っていた。すると祥雲の荷物に書き付けが入っている。…道中、無事を祈る…祥雲は長空が気づいていると知り胸が痛んだが、そのまま黙って出て行った。翌朝、長空も辺境へ発つことにした。すると老板に呼び止められ、祥雲が買い戻した剣を返してくれる。「外にいる馬は″結納返し″だそうだ」…祥雲、今日からは別々の道を行く、いつかまた会おう…つづく
2024.06.23
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星河长明 Shining Just For You第11話なぜ白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)が刑を逃れて復職までできたのか謎が深まる太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)。そこで上奏の機会に″皆が噂しているから″と前置きして皇帝に理由を尋ねた。晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は白露が実は暗殺計画を事前に告発し、刺客を一網打尽にする準備を整えた上で大典に臨めたと最もらしい嘘をつく。当然、腑に落ちない樊如晦は白露が南宮に出かけていたと聞いて探りを入れた。「陛下は南宮の改修をお考えなのか?」「あ?ぁぁぁ…秘密です」白露は皇帝の命の内容を漏らすことはできないとはぐらかして帰ってしまう。屋敷へ戻った樊如晦は姚嵩(ヨウスウ)が何か情報をつかんでいないか聞いた。しかしやはり白露の任務は一切、不明だという。樊如晦は皇帝が擁護する時点で白露がただ者ではないと警戒、2人の間に何か秘密があると疑った。南宮を調べた白露はバラバラの石の配置を書きつけ、雲紋(ウンモン)に見せた。「これは何を意味しているの?」「封印だよ、しかし法陣が不完全だ、中心の模様を見てみないと分からない」「中心ってどこ?」すると雲紋は夜の眠師橋に行けば分かると教えた。一方、樊平(ハンヘイ)は父が決めた縁談のせいで悶々とした日々を過ごしていた。そんなある日、街で耳にした琴の音に惹かれ、ふらりと見月(ケンゲツ)楼へ入ってみる。琴を弾いていたのは棠縁(トウエン)だった。棠縁は主から教わった羽(ウ)人の古曲・霜葉別枝(ソウヨウベッシ)だと紹介、すると樊平はぜひ主に会いたいという。その時、ちょうど翼無憂(イーウーユー)が店に戻って来た。「私がここの主です、無憂とお呼びください」翼無憂は羽人の平民だと素性を隠し、棠縁にもう1曲、弾くよう頼んだ。樊如晦は姚嵩から今秋の税収が予想を上回ったと聞いた。そこで3割を各大都護(トゴ)に配り、7割の半分だけ国庫に収める。「星瀚大典で蔡驂(サイサン)は失策したが、少なくとも陛下の神鏡の力は削いだな」樊如晦は懐が暖まって上機嫌。大臣たちが国庫が逼迫して夜北の移住に予算が割けないと皇帝に上奏するのを黙って聞いていた。皇帝から3日に1度、任務について報告に来るよう命じられた白露。そこまで暇ではないと文句たらたらながら参内し、糸口がみつかりそうだとごまかした。「ずいぶんと悠長だな、期限は1日たりとも延ばさぬぞ?命が惜しくないのか?」ウルセー(´-ω-`)ボソッ 何だと?>( ・`ω・´)「いえ、肝に銘じます!」すると彧修明は夜北の移住にかかる経費について白露に意見を聞いた。白露は金儲けが得意な樊如晦のこと、私腹を肥やしているに違いないと指摘し、弱点をついて没収してはどうかと進言する。「弱点か…樊征(ハンセイ)だな」実は最近、樊征が司馬監と手を組んで御風弓(ギョフウキュウ)という武器を考案し、献上したばかりだった。驚くことに射程は河洛(カラク)の複合弓よりも長いという。しかしその御風弓を手に取った白露はあっさりそのからくりを見抜いた。御風弓は弓柄の中に仕込んだ氷玦(ヒョウケツ)のおかげで飛距離を伸ばしていただけだった。つまり氷玦がなければただの平凡な弓に過ぎない。しかし司馬監の帳簿にはこの弓本体の材料費と製作費に大層な額が記載されていた。↓( ๑≧ꇴ≦)ぼんぼんあるある〜樊如晦はまたしても放蕩息子の尻拭いに追われた。しかし皇帝は意外にも息子を罷免しただけで見逃してくれる。「まあそちのしつけが厳しく、小腹でも減って国庫の金をくすねたか ただなあ~あの金があれば移住する夜北に苦労をかけずに済んだのだがな~」「すぐ手配します!」樊如晦は自分だけでなく官吏たちから寄付を募って工面すると申し出た。こうして手柄を立てた白露は褒美が欲しいと懇願。彧修明は何を希望するのか期待したが、白露は皇宮内を自由に動ける通行証が欲しいと言った。一方、諸嬰(ショエイ)と七海怜(チーハイリアン)たちは無事に夜北へ到着した。すると夜北の民に事情を説明する間もなく伝令兵が到着、諸嬰と七海怜に勅命が下る。晁帝は七海怜が過ちを悟って忠誠を誓い、大義をわきまえたとして青蘅(セイコウ)公主に封じた。その上で上将軍・諸嬰との婚姻を下賜するという。夜北の民は故郷を捨てて越州(エツシュウ)に移ると知り、猛反発した。楚夜(ソヤ)たちはこれも皆のためだと訴えたが、七海怜たちは祖国を売った裏切り者だと蔑まれてしまう。孤独に苛まれた七海怜は諸嬰に婚姻などあり得ないと嘆いた。しかし皇帝が命を覆すことはないという。すると諸嬰はともかく夜北の民を移住させる術を考えるのが先決だとなだめた。その夜、白露は天妃・冷天曦(レイテンギ)の誕辰祝いに招かれた。彧修明も後宮へ足を運んだが、遠目から宴席の様子を眺めている。「かつてなく後宮が温かな雰囲気だ、これも白露の功績だと言えよう」しかし侍衛・凌雲(リョウウン)は誰より楽しそうなのが皇帝だと気づいていた。「ではそろそろ褒美を与えないと…またウザいと言われますよ?」←とは言ってないw「何を下賜すればいいのか」その時、天妃が急に発作を起こし、苦しみ始めた。彧修明は思わず空を見上げ、やはり満月だと納得する。「風隠(フウイン)を呼べ」白露は侍女と2人で天妃を介抱した。侍女の話では満月の度に発作が起こるが、これほど酷い発作は初めてだという。その頃、風隠たちは回廊から天妃の様子を見守った。「天妃娘娘が誰かを傷つけたら矢を放ち陛下に報告を…」風隠は弩(ド)に矢をつがえて構えた。しかし白露が機転を利かせ、かんざしで天妃の手の経穴を刺し、眠らせることに成功する。風隠たちは撤収、後宮で待っていた皇帝に報告した。「発作が落ち着きました」「ならばよい、鶴雪(カクセツ)について調べよ、月噬を治す方法があるはずだ」つづく
2024.06.21
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星河长明 Shining Just For You第10話司寇(シコウ)監は謀反の幇助罪で欽天監(キンテンカン)主事・白露(バイロウ)に斬首を言い渡した。また七海怜(チーハイリアン)も主犯として同じく斬首を言い渡されてしまう。しかし晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は夜北(ヤホク)の長公主を一方的に処罰できないと考え、特別に陳情の機会を与えた。朝堂に現れた七海怜は御前でもひざまずかず、頑な態度を変えなかった。「お前は父を殺し、仲間を害した、天誅を受けるべき極悪人よ!和親に誠意を尽くしたのに…」しかし彧修明は七海震宇(チーハイシンウ)が娘を利用して戦に備える時を稼いだと指摘、藍衣(ランイ)軍の精鋭を滅ぼして戦を仕掛けたと非難した。「朕を恨むなどお門違いでは? そもそも夜北の内紛による死傷者の数はこたびの戦を上回っている」七海怜は返す言葉もなく、皇帝の恩情にすがるしかなかった。「どうか残された同胞を救ってください」彧修明は寛容にも七海怜と逃亡した仲間を許してくれた。その代わり民を連れて越(エツ)州に移ることが条件だという。「葉子(イェズー)は?!」「そなたの赦免は法外の恩恵、他者のことには口出し無用だ」朝議が散会すると彧修明は界諸嬰(カイショエイ)を呼んだ。すると皇帝は七海怜たちを見逃してくれただけでなく、界諸嬰を越州の司馬に任じて夜北の民を任せるという。「今日より界姓を捨て″諸嬰″と改名を…過去の出来事は全て忘れるのだ」彧修明は我が子のように見守って来た諸嬰をしがらみから解放、自由を与えた。七海怜は隠れ家で仲間たちと合流し、皇帝が見逃してくれたと報告した。しかし越州に移住すると知った楚夜(ソヤ)たちは反発、まだ戦うべきだと訴える。七海怜はこれも部族のためだと説得し、不服な者とは袂を別つと言った。翼無憂(イーウーユー)は皇帝が七海怜たちを見逃しながら、葉凌霜(イェリンシュァン)だけ死罪になると知って憤った。そこで夜北の隠れ家に駆けつけたが、七海怜は皇帝が凌霜の解放には応じなかったと釈明する。「1人のために夜北の数万の民を死なせるわけにいかないの…ごめんなさい」七海怜にとっても苦渋の決断だった。しかし翼無憂は守ろうとした者にあっさり見捨てられた凌霜が哀れでならない。「…よく分かった、もう君たちには何も期待しない」翌朝、夜北の決着がついた彧修明はようやく白露を審問することにした。「白露を呼べ」しかし斬首を申し渡された白露ならすでに刑場だという。驚いた彧修明はふと白露の言葉を思い出し、逐幻(チクゲン)宮に天妃・冷天曦(レイテンギ)を訪ねた。…話すべきことは全て天妃娘娘に伝えました…冷天㬢は謀反に加担した白露に怒り心頭だった。しかし皇帝から白露が何か特別な話をしなかったかと聞かれ、白露からもらった錦嚢(キンノウ)を見せる。「幼い頃に真師に会ったことがあり、真師の錦嚢の図案を真似てみたと…」錦嚢の刺繍を見た彧修明は驚いた。…白露も真師に選ばれし者なのか?…「白露を呼べ」七海怜は刑場で凌霜の最期を見守ることにした。ついに刀を振りかぶった執行人、しかしその時、皇帝の侍衛・凌雲(リョウウン)が駆けつける。「待った!…陛下がお召しだ」すると凌霜はまるで助かると分かっていたかのように立ち上がった。神鏡の力が弱まっている彧修明は唯一の頼みの綱である白露を助けた。そこで3ヶ月の猶予を与え、真師を連れてくるよう命じる。白露はどこか不満そうだったが、七海怜たちが無事だと知ってようやく緊張が解けた。その頃、欽天監(キンテンカン)では端木彦(タンボクゲン)がすっかり監正きどりで威張っていた。しかし予想外に白露が復職、戻って来てしまう。一方、樊如晦(ハンジョカイ)も皇帝がなぜ白露を許したのか分からなかった。例え皇帝の独断だとしても朝議で説明すべきであり、このままうやむやにされては法律がただのお飾りになってしまう。その夜、雲紋(ウンモン)は白露が無事に戻ったとは言え、危うく死ぬところだったと呆れた。「錦嚢の刺繍に賭けるとは!命知らずなやつめ!」「彧修明は真師に興味がある、だから一か八か賭けたの」「彧修明が天妃に会っていなかったら今頃、あの世行きだぞ?!」しかし白露はどこ吹く風、真師を見つけるため手始めに眠師橋(ミンシキョウ)を探すことにした。翌日、天妃は白露を呼んで叱責した。「陛下の信頼を裏切って刺客を逃すとはっ!こたびは″功罪相償う″よ、次はない」すると天妃は皇帝の配慮だと教え、白露に裏庭へ行くよう命じた。裏庭では七海怜が白露を待っていた。抱き合って互いの無事を喜ぶ2人。凌霜は越州の吉凶を占ったところ繁栄すると教え、安心させた。「災い転じて福となるかも…」七海怜は葉子も一緒に越州へ行こうと誘ったが、凌霜は天啓に残って七海蕊(チーハイルイ)を探したいと断った。翌朝、謝雨安(シャウアン)、樊平(ハンヘイ)は宮中で諸嬰を見送った。しかし辺鄙な土地とは言え愛する人と一緒、親が決めた相手を娶らねばならない樊平はどこか羨ましそうに見える。一方、凌霜は城門で七海怜との別れを惜しんだ。「そうだ、向こうで土伯(ドハク)を探してみては? 古い書物で読みました、河洛(カラク)族から分かれた種族です 夜沼(ヤショウ)に住み、縄張り意識が強く、石を自在に操る術を使って荒れ地をならせるとか 伝説の雪狼(セツロウ)王がいたんです、実在するはずよ」こうして七海怜は葉子と別れ、愛する人と共に越州へ旅立った。翼無憂は凌霜が復職したと聞いて安堵したが、念のため宮中にいる密偵に欽天監を監視させることにした。「満月が近いな、天妃の様子を探るよう指示してくれ」そこで鶴瑾(カクキン)は天妃のもとに翠碧(スイヘキ)を送り込んだが、音信不通になってしまう。翼無憂は天妃が皇帝に寝返ったと気づいた。冷天㬢と言えば奴婢でありながら四皇子の厚意で鶴雪術を習得した経緯がある。鶴瑾は恩知らずの冷天㬢に憤怒、月噬(ゲッセイ)の発作で苦しめばいいと悪態をついた。つづく
2024.06.20
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星河长明 Shining Just For You第9話星瀚(セイカン)大典当日。七海怜(チーハイリアン)たちは霍陸(カクリク)の手引きで禁軍に紛れ込み、会場の警備についた。すると統領たちの巡回が始まり、七海怜は女子だと見破られることを恐れて一旦、列を離れることにする。その様子を見ていた白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)は七海怜の後を追った。「怜姐姐!昨日、突然、陛下が姐姐の話をしたの、計画がばれているのかも」「もう後には引けない、でもあなたは手を引いて」七海怜の覚悟を知った凌霜は祭壇の左の池に永寧(エイネイ)溝に続く法陣があると教え、危険が迫ったら撤退するよう説得した。しかし七海怜は必要ないと拒み、氷玦(ヒョウケツ)を受け取らず戻ってしまう。吉時となり、承明(ショウメン)門から晁(チョウ)皇の御輿が入場した。七海怜たちは兵士たちに紛れて拝礼しながら、目の前を通り過ぎる晁皇の御輿を苦々しく見つめる。計画決行の時は刻一刻と迫っていた。彧修明(ユーシューミン)は含元(ガンゲン)殿前の祭壇に立った。そして文武百官と諸国の使者たちが見守る中、天を祭る言葉を読み上げ奉納、功臣である樊如晦(ハンジョカイ)を衛(エイ)公に封じる。すると日時計が青く光ったのを合図に七海怜たちが列から飛び出し、5人の力で法陣を発動した。壇上にいる皇帝は独り水流の中に封じ込められたが、臣下たちはこれも吉兆の印だと誤解して嬉しそうに見守っている。その隙に七海怜が祭壇に近づいて氷刀を放ち、ようやく謀反だと分かった。七海怜は剣を抜き、法陣の中へ飛び込んだ。しかし皇帝は礼服姿でも七海怜の氷刀を跳ね返し、びくともしない。やがて待機していた術師が駆けつけ法陣を破り、七海怜は皇帝の一撃で吹き飛ばされた。一方、夜北の勇士たちは禁軍と応戦していた。しかし味方だと思っていた霍陸に裏切られ、仲間が殺されてしまう。楚夜(ソヤ)はようやく騙されたと知り激怒、青詹(セイセン)と協力して霍陸を刺し殺した。凌霜は騒ぎに紛れて凌霄焔火(リョウショウエンカ)を打ち上げ、翼無憂(イーウーユー)に救援を求めた。その頃、楚夜と青詹は倒れていた七海怜を連れて逃げようとしたが、ちょうど駆けつけた界諸嬰(カイショエイ)たちと鉢合わせになってしまう。界諸嬰は刺客が七海怜だと知り呆然と立ちすくんだ。その時、羽(ウ)人の鶴雪(カクセツ)が襲来、七海怜たちを援護して逃してくれる。おかげで七海怜たちは祭壇横の池まで引き返すことができた。「怜姐姐!これを!」凌霜が氷玦を投げ渡すと、七海怜はそれを池に放り込んで法陣を発動し逃亡に成功する。安堵した凌霜だったが、ふと振り返ると皇帝の冷たい視線があった。天啓は直ちに封鎖された。捜索に加わった界諸嬰は裏道で七海怜を見つけたがかくまい、咄嗟に自分の胸を刺して取り逃したように見せかける。一方、公主とはぐれた夜北と青詹は再び翼無憂に助けられた。2人は自分たちを救ったのが疫病神と忌み嫌っていた凌霜だと知ったが、この厳戒態勢の中では恩人でも助けられないと冷たい。翼無憂はやはり凌霜の温情が無駄になったと呆れたものの、確かに凌霜を救い出す手立ては見つからなかった。広陽(コウヨウ)宮に戻った彧修明は人払いしてから手のひらを見た。すると七海怜の攻撃を跳ね返した時にできた傷がようやく癒合する。…傷が癒えるのも遅い、神鏡の力は残りわずかやも…そこへ侍衛・凌雲(リョウウン)が暗衛統領・風隠(フウイン)を連れて来た。「7名の刺客を始末しました、七海怜は未だ逃走中です 追跡中に急に姿を消したのですが…刺された界将軍と出くわしました」「刺されただと?」彧修明は界諸嬰が七海怜を逃したと気づき、招喚した。実子のように重用してきた界諸嬰の裏切りに憤懣やる方がない彧修明。しかし界諸嬰は七海怜が皇帝の命を狙っているとは知らなかったと釈明し、居場所も分からないという。そもそも発端は父の勅旨の改ざんであり、七海怜は夜北の民が誅殺されると誤解して暗殺を計画しただけだった。「お前が言わずとも捕まるのは時間の問題だぞ?」「本当に知りません…知っていたとしても惚れた女子を裏切れましょうか」「父親とそっくりだ、頑固な厄介者よ」その頃、七海怜は凌霜を助けるため、危険を承知で単身、宮中に戻った。しかし天牢に潜入しようとしたところで暗衛に見つかり、生け捕りにされてしまう。風隠は皇帝に七海怜を捕らえたと報告した。焦った界諸嬰は叩頭して命乞いすると、結局、彧修明は七海怜を死罪にしないと約束する。「困った奴だ…ただし星辰の力は封印しておけ」凌霜の牢屋に逃げたはずの七海怜が収監された。驚く凌霜に七海怜は凌霜を見捨てたら七海蕊(チーハイルイ)に顔向けできないという。すると界諸嬰が現れ、七海怜を連れて行った。界諸嬰は冷静に振る舞いながらも、物陰で力を封じられる七海怜の悲鳴を聞きながら、あまりの辛さに嗚咽を漏らしてしまう。一方、欽天監(キンテンカン)では白露が謀反に加担したせいで監正(カンセイ)・狄蘭章(テキランショウ)が罷免された。そこで仮の監正を選んで皇帝に謁見しようと決まったが、この状況では誰も引き受けたがらない。すると厚かましくも主事・端木彦(タンボクゲン)が名乗りを上げた。…陛下の怒りが収まれば正式な監正の地位は我がものとなろう、ふふ…七海怜は星辰の力を奪われ牢に戻った。「無力な者になったわ…」「それなら私はとっくに無力な者です」しかし幼い頃、凌霜は父と一緒に異郷の白装束の者と出会い、疫病神ではなく使命を背負った者だと言われたと話した。するとふいに当時のことが脳裏に浮かぶ…『真師(シンシ)の加護を受けた者は無限の可能性を秘める ご息女が不吉な夢を見るのは異変を感じる力があるゆえだ』『この子が短命に終わらぬかと心配なのです』すると白装束の老人は凌霜を守るため琥珀石を授け、その代わり星辰力を封印してしまう…凌霜は晁皇が星辰の力だけを奪ったのには何か意図があるはずだと励ました。「今は来るべき時のために療養して」「葉子(イェズー)、ごめんなさい、あなたは我が身を守るため阿蕊を利用にしているのだとばかり でも分かったわ、阿蕊があなたを慕う理由が…本当の親友だったのね」風隠は皇帝に謁見、七海怜が牢でおとなしくしていると報告した。「ただ白露が白装束の者の話を…まさか真師のことでは?」翌日、司寇(シコウ)監は朝議で謀反の捜査報告を上奏した。「夜北七海部の楚夜、青詹など5名が今も逃走、すでに捕らえた者は法に則り処罰します 禁軍の霍陸は刺客と結託していた罪で骸をさらし、族誅 欽天監主事・白露は幇助罪で斬首に処します」「斬?!」白露を慕っていた欽天監の成午(セイゴ)は残酷な処罰に思わず変な声が出た。つづく( ̄▽ ̄;)やっぱりおじいc…いや何でもないですwそれにしても話が見えない霍陸の嘆願うんぬんとか樊尚書が便宜を図るとか何だったの?(←ちゃんと見ろw)
2024.06.19
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星河长明 Shining Just For You第8話白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)から突然、皇帝に届いた贈り物。彧修明(ユーシューミン)は何か仕掛けがあると疑ったが、ふたを開けてみると思いがけず遊戯が入っていた。「″演兵棋(エンヘイキ)″だと?」白露の読み通り皇帝が演兵棋に食いつき、広陽(コウヨウ)宮に呼ばれた。すると白露が贈った遊戯を巨大化した盤上が床に広がっている。彧修明は″演兵棋″改め″逐鹿(チクロク)九州″だと自慢し、遊び方を説明するよう命じた。「1000人の手兵で戦い、天啓(テンケイ)を制した方が勝者です」「で、この印は何だ?」「それは″真師(シンシ)″を表します、真師を得たら兵力は10倍になります…多過ぎますか?」白露はこの遊戯の基となる″九衡(キュウコウ)推演″の考案者は真師だと明かした。「真師は天と地を逆にすることもできる、10倍では少な過ぎるくらいだ」こうして皇帝と白露の勝負が始まった。この遊戯で皇帝と真師の関係を探るつもりだった白露。結局、収穫は得られずに終わったが、思いがけず皇帝から雲笈(ウンキュウ)楼の出入りを認められた。凌霜は七海怜(チーハイリアン)を訪ね、皇帝の不死身の理由はまだ解明できないと報告した。「ただ真師と関係ありそうです」「時間がないから急いで調べて」聞けば七海怜たちに霍陸(カクリク)という協力者が現れたという。霍陸は恩人である界海天(カイカイテン)の死に義憤を抱き、星瀚(セイカン)大典で直訴する計画だった。「私たちはその騒動に紛れて潜入するわ」宮中に戻った白露は早速、霍陸について調べ始めた。確かに謝雨安(シャウアン)は霍陸という配下がいると認めたが、界海天の腹心でもなければ、界家のために義を尽くすような男ではないという。また天(テン)妃・冷天曦(レイテンギ)の話では界海天と親交のあった者は少なく、それも西江(セイコウ)での戦友ばかり、多くはすでに亡くなっていると分かった。「界海天は堅物で、禁軍の将領たちも私的な交流は持たなかったの」「これまで界監正から恩を受けた者はいませんか?」「私の知る限りいないわ」白露はちょうど挨拶に来た顧惘然(コボウゼン)にあばら屋へ文を届けて欲しいと頼んだ。「誰もいなかったら置いて帰って」白露は霍陸が怪しいことを伝えたが、七海怜はこれが最後の機会になると警告を無視した。…命を捨てる覚悟で天啓に来たわ、だからあなたの忠告には従わない…七海怜の返信を受け取った白露は久しぶりに災いの予知夢を見た。どうやら七海怜の暗殺計画は失敗に終わるらしい。「見て見ぬふりはできない、そうだ、氷玦(ヒョウケツ)で逃げ道を作る!」すると雲紋(ウンモン)は天啓で氷玦の売買が禁じられているため、手に入らないと教えた。氷玦を探して街に出かけた白露。すると見月楼(ケンゲツロウ)の前を通りかかった時、最上階の露台から鈴の音が聞こえてきた。白露は夜北で翼無憂(イーウーユー)からもらった風鐸(フウタク)を思い出し、まさかと思って店に入ってみる。すると鶴瑾(カクキン)が出迎えた。「葉姑娘、待っていたわ」翼無憂は生きていた。「帰って来たのね…」凌霜は感激のあまり思わず翼無憂に抱きつき、無事を喜んだ。しかし朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)が一緒ではないと知る。あの時、翼無憂は深手を負って体力を失い、ひとまず公主と洞窟に隠れて休んでいた。公主は足手まといになると考えたのか、翼無憂が目覚めた時には姿がなかったという。「未だ行方不明だ、それから大淵古(ダイエンコ)を見つけた その時すでに虫の息で、介抱したが亡くなったよ」凌霜は父の死を知ったが、今は悲しんでいる時間もなかった。「とにかく氷玦が手に入る場所があったら教えて欲しいの、じゃあ帰るわ」「私がここにいる時はこの風鐸を吊るしておく、何があろうと私は君の味方だ」翼無憂と鶴瑾は氷玦探しに出かけた。するとある街で偶然にも静雲(セイウン)の琴を持った娘と再会する。娘の名は棠縁(トウエン)、棠家と言えば翼氏の料理番の家系だった。棠縁の両親は静雲の降嫁に同行し、婚家でも料理番だったという。「静雲郡主はお子に恵まれず、寂しく暮らしていました 晁軍が城下に迫り、雪(セツ)氏が投降したあと、郡主が仰ったのです ″私は誇りは高いけれど父と兄は軟弱で、嫁いだ夫も不甲斐ない 果たしてどの国に殉ずるべきか″と…そして琴を残し、自害されました」すると翼無憂は静雲と同族だと明かし、自分の酒楼へ身を寄せるよう勧めた。翼無憂は西市の彩鐙(サイトウ)舗という店で氷玦を見つけた。その帰り道、追っ手から逃げる羽(ウ)人の娘を見かけ、物陰に引き込み助ける。「殿下?!」「殿下と呼ぶな、羽氏は滅びたのだ、早く去れ」しかし鶴雪(カクセツ)の天英(テンエイ)は四皇子の力になりたいと嘆願した。※鶴雪=飛翔術を用いる羽族の武人一方、七海怜は霍陸に利用されているとも知らず、軍装を受け取った。これで兵士になりすまし、当日は禁軍に紛れ込む。いざとなると急に怯える仲間もいた。そんな中、青詹(セイセン)は術が使えない弟・青夙(セイシュク)を残して行くと決める。「明日、城門が開いたら天啓を出ろ、私たちが仕損じた時は夜北に戻るな」「哥…」翼無憂は氷玦を手に入れたものの、夜北に暗殺計画があると聞いてぴんと来た。そこで凌霜を呼び出し、関わるべきではないと反対する。しかし凌霜は七海蕊のために彼女の最愛の姉を助けたいと訴えた。「私の好きにさせて、もう行くわ」翼無憂は説得に失敗、仕方なく鶴瑾に氷玦と凌霄焔火(リョウショウエンカ)を欽天監に届けるよう頼んだ。その夜、凌霜は天妃に贈る錦嚢(キンノウ)作りに没頭していた。雲紋は翼無憂が正しいとたしなめたが、凌霜は聞く耳を持たない。「私が心配なのね?」「心配なもんか…勝手にしろ」凌霜は雲紋を守るため、琥珀石を分波盅(ブンパチュウ)にしまうことにした。翌日、白露は天妃を訪ねた。明日はいよいよ星瀚大典、実は夜北では彩纓(サイエイ)節を祝い、女子は親しい人に手製の品を贈る日だという。「私は天妃娘娘に錦嚢を作りました」「家族のいない私たちは似た者同士ね」冷天曦は喜んで受け取ったが、刺繍の図柄が草花や虫ではなく変わった模様だった。「幼い頃、真師に会ったことがあるのです、それで真師の錦嚢の図案を真似てみました 中の香料を楽しんでください、星辰力を封じられた苦痛を癒してくれる香りです 私は幼い頃、よく変な夢を見て不吉な者だと思われ、力を封印されました」「本当に私たちは似た者同士なのね」その夜、界諸嬰(カイショエイ)は隠れ家に七海怜を訪ねた。しかし七海界はもう会うのをやめようという。「星瀚大典が終わったら君が陛下に拝謁できるよう取り計らうよ、約束しただろう?」「…もういいの」すると七海怜は屋敷に入ってしまう。一方、暗衛統領・風隠(フウイン)は七海怜たちが蘭心巷(ランシンコウ)の空き家に潜伏中だと皇帝に報告していた。彧修明は白露を将棋に誘い、七海怜がどんな人物か聞いた。驚いた白露だったが平静を装い、父の占いでは″天の加護がある者″だという。「でも苦労の多い人です、幼くして生母を亡くし、父君はよそ者を略奪して妻にした それでも人を恨まず、夜北で最高の公主になろうと努力していました」「朕と七海怜なら…そなたはどちらの味方をする?」「それは難問ですね」白露は言葉に詰まってしまう。「まあよい、答えを出す日は近い…夜も更けた、早く休め」しかし彧修明は下がろうとした白露を思わず呼び止めた。「白露?朕に話すべきことがあるのでは?」「話すべきことは天妃娘娘に伝えました、知りたくば天妃娘娘にお尋ねください」「はお、大典を終えたらこの勝負の続きを…」「機会があれば是非」白露は欽天監に戻ると、翼無憂から届いた化粧箱を開けた。「…凌霄焔火だわ」つづく( ๑≧ꇴ≦)羽族皇子に似合わない麺類!からの箸のパスタ巻きwそれにしても話が所々つながっていない気が…いや私だけか?( ̄▽ ̄;)
2024.06.18
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星河长明 Shining Just For You第7話天啓(テンケイ)のあばら家に潜伏する夜北(ヤホク)の長公主・七海怜(チーハイリアン)と勇士たち。するとその夜、侵入者が現れる。物陰に潜んでいた楚夜(ソヤ)は背後から剣を突きつけたが、侵入者はあの疫病神・葉凌霜(イェリンシュァン)だった。凌霜は長公主と再会、これまでの経緯を説明した。今は朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)の行方を探るため欽天監(キンテンカン)に入り、主事になったという。楚夜は葉凌霜が晁(チョウ)皇に寝返ったと誤解、始末しようと言ったが、公主にたしなめられて引き下がった。七海怜は夜北を救うため、晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)を暗殺するために来たと明かした。「危険は承知の上よ…」実は晁皇は大淵古(ダイエンコ)が放った″衡辰天火(コウシンテンカ)″でも無傷だったという。七海怜は晁皇の鎧に秘密があると疑っていた。すると凌霜は天妃から聞いた話を思い出し、確かにあり得るという。「天妃娘娘いわく晁皇の鎧は夸父(コホ)族の鉄で河洛(カラク)族が仕立てたとか 他人には決して触れさせないそうです」「だとしたら勝ち目はある、星瀚(セイカン)大典に紛れて闇討ちを…」七海怜は礼服姿の晁皇なら自分の星辰の力で倒せると期待した。凌霜は傲慢な晁皇を警戒し、まず自分が下調べをすると申し出て帰ることにした。すると七海怜は凌霜を見送りがてら、これからは公主ではなく姉と呼んで欲しいという。「阿蕊がいない今、代わりに私を姐姐と呼んで」宮中に戻った凌霜は早速、雲紋(ウンモン)に彧修明が天火を浴びても無傷だった理由を聞いた。しかし雲紋の話では晁皇の強さは当世最大の謎であり、解き明かせる者などいないという。「いるとすれば君しかいない」「でも雲笈(ウンキュウ)楼は警備が厳しくて皇帝の許可がないと入れない 欽天監でも太史局の官吏だけなのよ?」墨(ボク)石の件が太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)の耳に入った。そこで樊如晦は皇帝に謁見し、国威を示す星瀚大典をできる限り盛大に行いたいと上奏、さらに金12万銖(シュ)、銀1000万毫(コウ)を工面して充当するよう進言する。彧修明は尚書に任せ、あらゆる苦難に遭った十数年を思えば金銭の心配など取るに足らないと笑った。さらに樊如晦に故郷である衛(エイ)の風物・静炎盞(セイエンサン)を下賜する。「衛の地が懐かしい…朕は12歳の時、そなたの家に預けられたな、これを贈ろう」彧修明はひとしきり樊如晦をおだててから、本題に入った。「そうだ、星瀚大典の工事で欽天監と司空監が黒曜石の代わりに墨石を用い、差額を横領している 調べはついている、首謀者は管宜(カンギ)だ、任せたぞ?」管宜が横領罪で捕まった。欽天監の監正(カンセイ)・狄蘭章(テキランショウ)は凌霜に仕事を引き継がせることにしたが、凌霜は新任の自分より適任者がいるという。「司空監の主事・顧惘然(コボウゼン)は正直もので仕事ぶりも緻密です 能力に見合う責務を任せてはどうですか?」「君の判断で決めれば良い」司寇(シコウ)監に汚職事件を裁くよう勅命が下った。家職から報告を聞いた樊如晦だったがすでに了承済み、皇帝の″明察″により管宜が首謀と調べがついているという。司寇監にもこれ以上、追及しないようすでに手を打っていた。樊征(ハンセイ)はまた父のおかげで難を逃れたが、激高した父に追いやられてしまう。するとその夜、樊昌(ハンショウ)から賂をもらった牢兵が管宜を始末、骸を梁から吊るして自害に見せかけた。宮中は激しい雨になった。界諸嬰(カイショエイ)はびしょ濡れになりながら嘆願を続けていたが、それを見た皇帝は流石に胸が痛む。「あやつを帰らせよ、明日の午後に出直させろ」翌日、界諸嬰はようやく皇帝と謁見した。皇帝は詳細を明かさなかったが、界諸嬰を禁軍に戻し、屋敷に霊安の間を設けることを許してくれる。しかし大罪を犯して死罪になった父を弔いに来てくれたのは謝雨安(シャウアン)だけだった。界諸嬰は心から感謝したが、その時、家族ぐるみの付き合いだった樊如晦が樊平(ハンヘイ)と一緒にやって来る。すると樊如晦は皇帝が界海天(カイカイテン)に積年の恨みがあったと吹き込み、今後は自分を頼れと励ました。界諸嬰は友である樊平から父の遺書を受け取った。訃報を聞いた樊平が急いで界府に駆けつけたところ夫人が服毒しており、遺書を託されたという。「樊兄、かたじけない」「会いに行きたかったが父に止められていた、陛下に知られたらお前に不都合になるからと」「ごもっともだ、母を看取ってくれて感謝する」界海天は永遠の別れに際し、息子が健康で良き妻子に恵まれるよう願った。…己の決断を悔いたことはない、この結末は予想していた…すると父の手紙を読んだ界諸嬰はそのまま泣き崩れてしまう。そこへ七海怜が現れ、黙ってそばに寄り添った。「父は陛下を恨むなと…では誰を恨めばいいのだ?」「分からないなら誰も恨まないで、楽しいことだけ思い出すの」「今の私には無理だ…」「でも私たちの思い出を忘れないで、約束よ」七海怜が帰る頃には雨が病んだ。すると帰路で霍陸(カクリク)と名乗る男が現れ、自分も晁皇に恨みを持っているという。霍陸は子供の頃、苦役を課された末に殺されそうになったところを界監正に救われていた。「星瀚大典が近い、根回しも済ませた、祭典の席上で界大人の無実を訴えるつもりだ」実は霍陸は鎮北大将軍・蔡驂(サイサン)の配下だった。「七海怜は誘いに応じました」「はお、腰抜けの界諸嬰より夜北の長公主が使えるとはな」当時、彧修明を卑賎出身の子供と侮っていた蔡驂。まさか長年、戦を勝ち抜きながら、最後は夢破れて自分が彧修明の臣となるとは予想外だった。「樊如晦が大典でお前に便宜を図る、彧修明が死ねば我が軍が1日で天啓に攻め入るだろう 天下は我ら蔡家のものだ!」蔡驂は功を立てた霍陸に何が欲しいか聞いたが、霍陸は恩人の力になれただけで十分だと言った。白露は立ち入り禁止の雲笈楼に何とか忍び込むことにした。警備が厳しいのは正門だけ、そこで裏から入り込めそうな場所を探してみる。するとちょうど応急措置した壁の穴を見つけ、蹴飛ばして忍び込むことに成功した。まさか皇帝が中にいたとも知らず…。広い殿内には珍しい書物が並び、白露は目を輝かせた。「雲紋、帝星宜鑑(テイセイギカン)が全巻、揃ってるわ!」その時、突然、誰かの声がする。「雲笈楼に侵入したのは何者だ?」彧修明は声色を変え、背後からそっと白露に近づいた。「私は書物泥棒を捕まえに来たのよ!」白露は急に振り返って曲者の胸ぐらをつかんだが、皇帝だと気づいて驚愕した。「そなた、誰と話していた?雲紋とは?」すると琥珀石の雲紋は自分の声なら聞こえていないと教え、しらばくれるよう助言する。「何のことやら、私には全然、分かりません」白露は独り言を言う癖があると嘘をつき、尊敬する皇帝の偉功(イコウ)を知りたくて来たとごまかした。白露が自分に関心があると知って悪い気はしない彧修明。そこでなぜ自分を尊敬するのか聞いた。「陛下は17歳にして夸父族と巨石で戦い、単身、谷に乗り込んで60人余りを血祭りに その後、自ら奚(ケイ)・唐(トウ)・曹(ソウ)・欒(ラン)の4つの地へ征戦 夜北の戦も含め、17年の不敗を誇るからです!ʕ•̀ω•́ʔキリッ✧ つまり…ご年齢は30代半ばかと」「計算が早いな」しかし巨石の戦いでは巨人の夸父族に囲まれ、皇帝を除き全滅したという。「そなたが目にするのは記された結果のみ、誰も過程を気に留めぬ」皇帝に見逃してもらった白露は遅くまで雲笈楼で書物を読みあさった。するとある橋に関する記述を見つける。″眠師橋(ミンシキョウ)は含真(ガンシン)の地に架けられ、傍に古い宮殿がある、そこは歴史ある土地、言い伝えでは古代は真師(シンシ)の神通力により守られていた、噂によればこの地ではよく不思議なことが起きる″とある。「雲紋、眠師橋って真師と関係があるの?真師って?」「真師は伝説に登場する種族だ、不死身で数百年を経ても老いることがない 全知全能であらゆる神秘に通じている」白露はもし彧修明に真師の力があれば衡辰天火の術も逃れられるのではと考えた。しかし雲紋はなぜか憶測に過ぎないと冷たい。そこで白露は皇帝に探りを入れることにした。翌日、皇帝に白露から箱が届いた。侍衛の凌雲(リョウウン)は贈り物なので中を確認していないという。「朕を謀殺する仕掛けかもしれぬ…ふん、あんな小娘など恐るに足らぬわ」とは言ったものの、彧修明は恐る恐るふたを開けた。つづく( ゚ェ゚)それにしても若いわ… ( °◊° )え? ←視聴者
2024.06.18
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第8話陸長空(ルーチャンコン)に突き付けられた退婚書を一方的に破り捨てた祥雲(シャンユン)。その夜、祥雲は今さらながら辺境から届いた長空からの手紙を開き、その深い愛情に涙した。一方、長空は祥雲を守るため冷たく突き放したものの忘れられず、今夜も長命玉を手放せずにいる。その頃、宮中では第三皇子・寧王(ネイオウ)が別れ際の祥雲の言葉を思い出していた。『彼との絆から逃げたいと言っていたな?婚約を解消するよう私が口を利こう』『いいんです、たとえ辛くても面倒でも受け入れようと思います、切れない縁ですから…』翌日、寧王は皇帝に謁見し、陸涼(ルーリィャン)の謀反は間違いないと上奏、陸府の捜索を嘆願した。しかもその役目を護衛長である宋勤文(ソンチンウェン)にやらせるという。「宋勤文は陸涼の盟友、彼の出方を見る良い機会です それに陸涼の配下が宋勤文の元に移ることを防ぎ、彼の評判を落として陸涼に続かせません」「一石二鳥か…良いだろう」これまで父皇に軽んじられてきた修茗(シゥミン)、しかしいよいよ本性を現し始めた。宋府に勅旨が届き、宋勤文は皇帝から陸府を改めるよう命じられた。すると陸涼のもとに宋勤文から密書で知らせが届く。陸涼は覚悟を決め、長空に全て明かした。あれは8年前、晋水(シンスイ)の堰(セキ)があふれ、多くの民が死傷し、行方知れずになったという。巷では恨みの声が沸き上がり、皇帝は騒ぎを鎮めるため、陸涼に被災した民の受け入れを頼んだ。それ以来、皇帝は毎年、被災した民へ大金を割いたが、これは陸涼と2人だけの秘密だったという。陸涼は約束通り何も書き残さず、遺族たちも受け入れた。まさかこんな結末を迎えることになるとは知る由もなかったが、皇帝が死ねと言えば臣下は従うしかない。しかし当時の副将で隠棲した仲良(チュウリョウ)が唯一の証拠となる詔勅を隠し持っていると話した。出かけていた祥雲が屋敷に戻ると、宋家軍がすでに整列していた。軍装姿の父を見つけた祥雲は陸家に向かうつもりだと気づき、考え直すよう訴える。しかし娘がひざまずいて嘆願しても宋勤文は皇帝の命に背くことはできなかった。「娘を見張れ、逃げたら罰するぞ」宋勤文は兵を率いて陸家に乗り込んだ。中庭の涼亭では陸涼と夫人が2人、全て達観したかのように酒を飲んでいる。一方、長空は仲良の山荘に到着していた。仲良はありもしない詔勅を捜しながら時間を稼いでいたが、やがて長空に気づかれてしまう。「父上が私を騙したのか…私を生かすために、そうなんですね?」陸家軍の名簿や帳簿はすでに長空が全て燃やしていた。陸府に謀反の証拠などあるはずないが、その時、突然、馮(フウ)都尉が兵を率いて駆けつける。「陛下が証人さえ出ないことを懸念し、宋統領を手助けしろと…」すると馮都尉は自分の配下にもう一度、捜索するよう命じた。祥雲は食事の差し入れに来た翠碧(スイヘキ)と入れ替わり、部屋から脱出した。しかし見張りにすぐばれてしまう。追い詰められた祥雲は思わず兵士の帯剣を奪って突きつけたが、そこへ婉娘(エンジョウ)が駆けつけた。「やめなさい!阿娘に逆らうの?!」「陸長空を助けたいの…今日、会わなかったら一生、後悔する!」婉娘は娘を止めることなどできないと分かっていた。「必ず戻るのよ」「阿娘、ごめんなさい」その頃、陸府では思いがけず連判状が発見された。「陸涼、これは何だ?!」陸涼は自分を陥れるため偽造までするのかと馮都尉を蔑んだが、それを指示したのが皇帝だと分かっていた。「陛下が死ねというなら死ななくてはならぬ…宋兄、私と同じ轍を踏むな」すると陸涼は自分と共に国を守ってきた名剣を抜き、自ら首を斬ってしまう。「老爺!置いていかないで!」夫を抱き止め、悲しみに暮れる夫人、その時、思いがけず長空が戻ってきた。「でぃえ!」長空は父の死に動揺しながらも、母を救おうと兵士に応戦したが多勢に無勢、地面に叩きつけられ、馮都尉の剣が迫る。焦った夫人は息子を守るため夫の剣を拾い、背後から馮都尉を刺した。しかし致命傷には至らず、馮都尉に刺し殺されてしまう。「娘!」長空は目の前で両親を惨殺され、絶望の淵に突き落とされた。その時、祥雲が中庭に爆薬を投げ入れ、煙が充満しているうちに陸放(ルーファン)と協力して長空を連れ出すことに成功する。実は陸涼は陸放に馬車を用意して待つよう命じていた。すると陸放は宋小姐に少爺を頼み、2人を逃すためおとりになってしまう。「翠碧に伝えてください、もう待てなくなったと…」祥雲は夜の街を馬車で疾走した。しかし城門で待ち伏せしている父の姿に気づき、馬を止める。「どうなるか分かっているのか?」「陸長空を死なせない、彼が死んだら私も死ぬ!」「行きなさい」宋勤文は娘を止めず、見逃した。城門を出た祥雲は一度、馬車から降りると、父の背中に叩頭し、別れの挨拶とした。大皇子が陸涼と手を組んで軍費を着服、兵を集めて謀反を企てた証拠が見つかった。大皇子は全ての地位が剥奪され庶民に落とされ、靖安の御陵で墓守りとなる。全ては修茗の目論見通り、そこで具合の悪い皇帝に太医を遣わすよう命じた。陸家が滅び、初空(チュコン)を狙う魔羅(マラ)族の刺客にまたとない好機が訪れた。あの仙女のせいで陸長空は命を取り留めたが、すでに手は打ってあるという。一方、鶯時(オウシ)は客桟で陸家の惨劇を知った。兵士はまだ陸家に関わる者を探し回っているため、すぐ逃げなくてはならない。翌朝、紫輝(シキ)が鶯時の宿を訪ねると、すでに部屋はもぬけの殻だった。すると書き置きと姻縁祠(シ)で紫輝から買い取った傘が残されている。…これで貸し借りなしね…紫輝は鶯時がお尋ね者になったと知り、必ず自分が助けると誓った。閑散とした宋府に寧王がやって来た。祥雲が陸家の賊にさらわれ、宋勤文が怒りで倒れたと聞いて見舞いに来たという。「あまり気に病むな、すぐ知らせが届く、賊は殺され、娘は救われたとな」つづく
2024.06.17
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第7話天界では紅線翁(コウセンカク)や李(リ)天王たちが集まり、祥雲(シャンユン)と初空(チュコン)戦神の情劫を見守っていた。「李天王、この前、言っていた話を盛り上げる件は?」「要望にお応えします、私にお任せを~」筋書きを書いた李天王は自慢げに言ったが、そこへふいに昊軒(コウケン)帝君が現れた。「話を盛り上げるとは?」帝君は続きを見ようと誘ったが、神仙たちは蜘蛛の子を散らすように仕事へ戻ってしまう。一方、人間界では陸長空(ルーチャンコン)が武術大会での活躍を認められ、皇子たちの武術の師匠に選ばれていた。しかし陸家の増長を恐れる皇帝の不興を買い、このままでは家族ぐるみの付き合いがある宋(ソン)家にまで累が及ぶと気づく。屋敷に戻った長空は祥雲が巻き込まれることを恐れ、父に退婚を申し出た。陸涼(ルーリィャン)はそこまで深刻な状況ではないと言ったが、その時、見慣れぬ使用人が帳簿を届けにやって来る。すると陸涼はどこか上の空になり、長空は父が何か隠し事があると怪しんだ。居所に戻った長空は陸家軍の10年間の帳簿を取り寄せ、調べ始めた。気がつけば陽が昇り、結局、一睡もしないまま皇子たちの稽古に出かける。すると珍しく病弱な第3皇子・寧(ネイ)王の姿があった。長空は寧王に弓を差し出したが、その時、寧王の手首に見慣れた手巾が巻いてあることに気づく。「これは数日前、ある娘が巻いてくれた、まだ治らなくてな、少し手伝ってくれないか?」そこで長空は弓を構えた寧王の姿勢を直しながら、思わず手巾を外してしまう。「真に優れた射手なら強い心を持っています」寧王の放った矢は的の横をすり抜け、後ろの木に刺さった。他の皇子たちは自分の的すら分からないのかと冷笑したが、長空は寧王の本当の実力を見抜く。…病弱なふりをして才気を隠していたが、急に実力を見せつけて来たか…皇帝は陸家の台頭に頭を悩ませた。すると珍しく寧王が現れ、陸家を排除して父皇の憂いを除く策があると進言する。皇帝は8年前の災害以来、毎年、被災した民に大金を割いていたが、寧王は皇帝が密かに陸涼に命じてその民を都の郊外・文康(ブンコウ)に住まわせていると知っていた。「証拠は残っていないはず、どこでそれを知った?」「どうやって知ったかより、勝手に兵を集めて謀反を起こすのは一族皆殺しの大罪では?」一方、祥雲は武術大会の件で父から禁足の罰を受けていた。あれ以来、長空もなしのつぶて、何日も会いに来てくれない。もし他に意中の人が現れたのなら喜ぶべきことだが、祥雲はなぜか胸が苦しくて息もできない気分だった。そこで紫輝(シキ)を呼び出し、陸家を偵察するよう頼む。紫輝は陸家に逗留する鶯時(オウシ)に会えると喜んで出かけたが、逆に鶯時から祥雲を探るよう命じられてしまう。紫輝はすっかり鶯時に懐き、なかなか戻らなかった。恋仲の翠碧(スイヘキ)と陸放(ルーファン)は密かに落ち合い、主たちが疎遠になったせいで別れの危機だと嘆く。その頃、寧王は宋府に祥雲を訪ねた。祥雲はちょうど中庭で居眠りしていたが、寧王は扇子を広げて日陰を作り、黙って見守る。すると不意に目を覚ました祥雲が驚いた。「いつ見えたのですか?」「少し前だ、寝ていたから起こさずにいた」寧王は妹の誕生日が近いため、祥雲に贈り物選びを手伝って欲しいという。名簿を調べていた長空は朝廷からの軍費が陸家の兵数と見合っていないと分かった。…多額の軍費は何に使われているんだ?まさか…長空は王伯陽(オウハクヨウ)に文を書き、文康にいる避難民を全て移動させた。つぎに陸家の将とその家族に密かに都を離れるよう通達させる。陸放は陸家に何か災いが降りかかるのだと気づき、宋小姐をどうするつもりか聞いた。すると長空は″巻き込めない″とだけ答えた。祥雲は寧王のおかげで久しぶりに街へ出かけた。しかし寧王と一緒にいても思い出すのは長空と出かけた時のことばかり。すると露店で虎と豚が抱き合う可愛い陶器を見つけ、思わず買ってしまう。寧王は祥雲がその陶器を陸長空に贈るつもりだと気づいた。「この前、彼との絆から逃げたいと言っていたな?…そなたの願いは何でも叶える」長空は鶯時にも辺境へ戻るよう命じた。しかし鶯時は祥雲のせいだと誤解、このまま安涼(アンリョウ)に戻れば嫁に出されてしまうと焦る。鶯時はひとまず従兄の言う通り屋敷を出たが、考えがあった。祥雲は両親の話を立ち聞きし、陸家に危険が迫っていると知った。そこでこっそり長空の部屋に侵入して待っていると、やがて長空が戻って来る。「祥雲?!なぜここに?」「大事な話があるの」すると回廊から陸放の声が聞こえた。<少爺?宋小姐を呼んできます!祥雲はここにいると答えようとしたが、長空は思わず口をふさいで止めた。<少爺、毎晩、長命玉を握りしめて放さないのは恋しいからでしょう?驚いた長空は門を少し開け、陸放を追い返した。祥雲は長空にすぐ都を離れるよう勧めた。父の話では皇帝が陸家の帳簿を密かに差し押さえたという。すると長空は退婚書を渡し、心にもないことを言って祥雲を傷つけた。「私たちは確かに幼なじみだ、だが人は変わる、もう疲れた、君には付き合い切れない これからは他人だ、私のことはもう気にするな」祥雲は自分を巻き込まないための嘘だと分かっていた。「それであなたの心が安らぐなら私も協力する、お荷物にはなりなくないの でも婚約のことは焦らないで、けりがついても気持ちが変わらないなら私から話すから」祥雲は思わず退婚書を破り捨てた。「長空、忘れないで、指切りして約束したでしょう?…死んでは駄目」祥雲はあふれる涙をぬぐいながら帰って行った。引き止めたい気持ちを必死に押さえ、祥雲の背中を見送る長空。書卓には敗れた退婚書があった。つづく
2024.06.15
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星河长明 Shining Just For You第6話都護府を設置し、大都護には兵権を与えると決めた晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)。しかし兼ねてから政策に反対していた界海天(カイカイテン)が異議を唱えた。「兵権を持った大都護に実権を握られ、羽(ウ)王の二の舞となるやも!」朝臣たちが騒然となる中、皇帝と界海天の口論が続いた。すると界海天を告発する者が現れ、界海天が皇帝の口宣(クゼン)を改めて夜北(ヤホク)の民を誅殺しようとしたという。恐らく都護府設置に反対なのも逆心から兵権を返還したくないからだ。これに皇帝は激怒、界海天を捕らえ、正殿の前でさらし首にせよと命じた。尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は界諸嬰(カイショエイ)を弾劾する機を失ったが、結果的に界海天の排除に成功した。彧修明も苦渋の決断だったが界諸嬰を守るためには止むを得ない。白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)は不吉な予感を察して正殿に急いだが、手遅れだった。欽天監(キンテンカン)に監正・界海天の死罪が伝えられた。管宜(カンギ)は自分が昇格できると信じて疑わなかったが、皇帝は狄蘭章(テキランショウ)を新たな監正に指名する。一方、夜北では七海怜(チーハイリアン)が苦淵(クエン)海で芳華(ホウガ)鏡の捜索に協力していた。すると七海怜の星辰の力でついに神鏡が海面に現れる。しかし喜んだのも束の間、界諸嬰に天啓から思わぬ勅旨が届いた。「界海天は陛下に背いて死罪となり、界夫人は自害した、界諸嬰はすぐ帰京せよ」界諸嬰は両親の死を信じられず、悲しみに暮れた。これまで頑なだった七海怜も絶望する界諸嬰に同情し、優しく寄り添う。「天啓に戻れば何かひらめくやも…」「そうだな、真実を知りたい」界諸嬰はもはや自分が気にかける者は七海怜だけになったと寂しそうに笑った。皇帝は政に専念するため樊如晦を太宰(タイサイ)に封じ、庶務を全て任せることにした。上機嫌で屋敷に戻った樊如晦は長子・樊平(ハンヘイ)に縁談がまとまったと伝えたが、樊平はあまりに急過ぎると困惑する。すると放蕩息子の次子・樊征(ハンセイ)がならば自分が娶ると口を挟んだ。樊如晦はかつて騒ぎを起こした樊征のせいで皇帝に許しを乞う羽目になったことを思い出し、怒りが再燃する。「羽(ウ)人がお前に金品を送るのは私への媚びだ!今後、羽人と関わることは許さぬ!」南宮では星瀚大典の準備が始まった。しかし司空監の主事・顧惘然(コボウゼン)は帳簿が不正確なため竣工図を承認せず、工事責任者の周邇(シュウジ)は苛立ちを隠せない。その様子をちょうど作業の進み具合を確認に来た白露が見ていた。管宜は皇帝が白露を作業場に遣わしたと聞いた。そこで宮中を出て急いで樊家の次子に報告、太宰も巻き込まれるかもしれないと警告する。しかし樊征は父の権勢を笠に恐いもの知らず、何としてでも金を稼ぐと譲らなかった。白露は欽天監に顧惘然を呼び出し、こっそり正体を明かした。「私は葉凌霜よ」「やっぱり君か?!」実は顧惘然はかつて夜北で狼に襲われたところを凌霜と朱顔(シュガン)公主に助けられていた。白露は顧惘然が竣工図を承認しない理由を聞いた。すると顧惘然は袂から黒い石を2つ出して見せる。2つは見た目こそ似ていたが、ひとつは祭壇を作るのに最適な北邙(ホクボウ)山の黒曜石で、もうひとつは砕けやすく建築に向かない墨石だった。「なるほどね、黒曜石は墨石の10倍は値が張る、墨石を使えば差額が懐に入る」白露は顧惘然に承認を引き伸ばすよう頼み、悪事を暴き出すと約束した。界諸嬰は天啓城に到着したが足止めされた。界海天は勅書の偽造という大罪を犯したため、弔うことも許されないという。すると兵士に紛れていた七海怜が捕まり、将軍に引き渡された。「斬られると承知でなぜ危険を冒した?!」「夜北の赦免を乞うの」「私が上奏すると言ったはずだ」「家にも帰れない人がどうやって?!」しかし界諸嬰は必ず赦免を乞うと約束し、皇帝との謁見を求めて嘆願を始めた。界諸嬰が正殿の前でひざまずいて3日が経った。そうとは知らず皇帝に上奏に来た白露。しかし門衛から勅令か欽天監の勘合(カンゴウ)がなければ通せないと門前払いされてしまう。「将軍さえ3日もひざまずいています、勘合を持ってきてください」驚いた白露が振り返ると、すっかり憔悴した界将軍が跪いていた。白露は界将軍のもとへ駆けつけ、夜北で何かあったのか聞いた。すると界諸嬰は長公主も天啓に来たと教え、ある場所を探すよう伝える。一方、皇帝の側近たちは何とか界諸嬰が謁見できるよう遠回しに口添えしていた。彧修明は朝臣たちの反応を聞いてみたが、侍衛たちの話では誰も界諸嬰に近寄らないという。「ぁ…でも欽天監の白露だけは話を…」彧修明は白露を呼びつけ、界諸嬰と何を話したのか聞いた。しかし白露は慰めの言葉をかけただけだとしれっと嘘をつく。「界諸嬰の答えと相違があれば死を覚悟せよ」「…それより陛下、他に死すべき者を知っています、樊征です」管宜と周邇は墨石の件が皇帝にばれるのを恐れて樊家に太宰を訪ねた。しかし樊如晦は何の話か分からず、とにかく皇帝の意向に従うよう命じて追い返してしまう。…どうやら参内せねばならぬようだ…その夜、白露は界将軍から聞いたあばら家を訪ねた。人影はなかったが、その時、突然、背後から短剣を突きつけられてしまう。つづく
2024.06.14
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星河长明 Shining Just For You第5話葉景清(イェケイセイ)は羽(ウ)族の四皇子・翼無憂(イーウーユー)に救われるも死期が迫っていた。そこで四皇子に自分の死後、天啓(テンケイ)にいる凌霜(リンシュァン)を守って欲しいと懇願する。「凌霜は真師(シンシ)の加護を受けた者、そばにいれば星流(セイリュウ)石が見つかるはずです」「安心せよ、石のためでなくとも葉子(イェズー)を守る」葉景清も四皇子の娘への真心に気づいていた。しかし凌霜の運命の相手は皇帝だと伝えて旅立ってしまう。星瀚(セイカン)大典の吉所の期限を控え、白露(バイロウ)こと凌霜は夜遅くまで上奏文を書いていた。占術大師・雲紋(ウンモン)は凌霜の選んだ土地がどれも吉所とは言えないと困惑したが、凌霜は皇帝が納得すれば問題ないという。そこで翌朝、和合の吉日の暦を届けがてら天妃(テンヒ)・冷天曦(レイテンギ)から皇帝の人柄や好みを聞き出すことにした。冷天㬢は吉所選びに役に立つのならと、実は皇帝が占星術にこだわらないと明かす。「燹(セン)朝の末期、陛下が天啓に攻め入った時、敵軍は南宮に大軍を配した 南宮には神が皇帝と認める証し″伝国璽(デンコクジ)″があったからよ あの時、南宮に向かっていたら陛下は大敗を喫したでしょうね」「陛下は敵の策略に気づかれたのですね?」「ふふ、陛下は伝国璽を求めなかった だから南宮に力のある法術師を遣わし、大軍もろとも伝国璽を焼き尽くして灰にしたわ 陛下にとって勝利のための条件はただ1つ、強靭であること」(* ゚ェ゚)…なるほど、天命の象徴を焼くなんて占いを信じない証拠ね思えばあの時、使者に成り済ました彧修明(ユーシューミン)は凌霜に″運命を切り開くのは自分だ″と言っていた。白露は皇帝に献上する吉所候補を欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)に提出した。しかし全て却下されてしまう。「陛下には私から話そう」「これには理由が…お待ちを!大人(ダーレン)!」しかし界海天は白露の説明を聞かずに出かけてしまう。白露は呆然としていたが、その時、樊(ハン)家の息がかかった主事・管宜(カンギ)がわざと白露を煽って上奏するよう仕向けた。界海天は皇帝に謁見、適所は見つからなかったと報告した。しかし白露が駆けつけ、吉所の候補が4か所あると上奏してしまう。皇帝は何かと横槍を入れる界監正を下げ、白露が選んだ候補地を見た。「どれもありふれた場所だ、しかも南宮まで候補に?」「お忘れですか?陛下、南宮は伝国璽が燃え尽きた場所です 伝国璽に備わる神気に包まれ、天下太平をもたらす吉所に違いありません!」「確信はあるのか?」「んー…ありません」皇帝は呆れたが、白露はそもそも皇帝が占星術を信じておらず、場所はどこでもいいはずだという。実は白露は民が立ち退き料の安さから自分の土地が吉所に選ばれることを嫌がっていると知り、民の財を損なわずに済む場所を選んでいた。「陛下が選べばどこも吉所なのです、ゆえに陛下に決めていただきたい」「天下太平か…いいだろう、南宮を選ぶ」欽天監に界監正が独りで戻って来た。管宜は白露が皇帝を怒らせて処罰されと内心、期待していたが、その時、白露が皇帝の勅命と一緒に戻ってくる。「″吉所選びで白露は功を立てた、本日より白露を欽天監主事とする″…ちんつー」すると界海天は管宜が努めていた司天(シテン)局の監督を白露に任せると決めた。冷天㬢は皇帝の様子で何か良いことがあったのだと気づいた。実は優れた家臣が現れたという。皇帝は白露が吉所を見つけたと明かし、自分の意向と合致したと喜んだ。「そもそも朕は天のお告げなど好まぬ…しかし民を治めるにはかようなふりも必要だ ただ祭壇を市中に造れば立ち退きさせるために銭が動き、大臣どもの汚職が横行する 確かに南宮は適所だ、白露は知恵を絞り、良い理由を考えた」一方、尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は白露の調査もまともにできない次子・樊征(ハンセイ)に激怒していた。「なぜ優秀な私からお前のような愚かな息子が?!」しかし樊征はなぜこんなつまらぬ任務を与えるのかと不満を募らせる。「私が論じているのは樊家のことではない、天下だ 私が子孫に残すのは爵位ではなく、晁(チョウ)という国だ」樊如晦は不死身の皇帝にも白髪が生え始めたと気づき、神力が減衰していると考えた。そこでまず界海天を倒して皇帝の力を消耗させるという。翼無憂は見月(ケンゲツ)楼を任せていた鶴瑾(カクキン)と合流した。「どうかしたのか?」「実は葉姑娘が訪ねて来ました、公子の行方は伝えていません 長雨になりそうですね、雨宿りしましょう」2人はちょうど廃屋を発見したが、すでに娘が琴を弾きながら雨が止むのを待っていた。翼無憂は父と兄を待っているという娘に遠慮して軒下に出ると、結局、娘は先に琴を持って出発してしまう。「彼女の琴の奏法…静雲(セイウン)姨母に似ていると思わぬか?」その頃、界諸嬰(カイショエイ)は苦淵(クエン)海で芳華(ホウガ)鏡を捜索していた。しかし広大な苦淵海ではなかなか発見できず、途方に暮れる。すると七海怜(チーハイリアン)が俘虜(フリョ)を休ませてくれるなら協力すると申し出た。その夜、七海怜は勇士たちを集めた。「奴がいる限り死は免れない…」このまま収容所でこき使われれば夜北の民は滅びてしまう。七海怜は神鏡を探し出して界諸嬰と一緒に天啓へ向かい、晁皇を殺そうと提案した。ただし計画が漏れないよう例え身内でも明かしてはならないという。一方、樊家に朗報が届いた。界監正の子息・諸嬰が勅命に背いて夜北の七海部を守り、誅殺を拒んだという。「これは願ってもない機会だ、あやつの息子がつけ入る隙を与えてくれた」すると樊如晦は明日の朝議で早速、界諸嬰を弾劾すると決めた。皇帝の暗衛は樊如晦に届いた密報を手に入れ報告した。しかし皇帝は誅殺など命じていないと驚き、すぐ界海天を呼ぶ。実は夜北七海部の誅殺を命じたのは界天海だった。界天海は自分が皇帝の勅旨を改ざんしたせいで息子が軍令に背き、弾劾されると知る。「陛下!我が命を捧げます!どうか愚息の命をお守りください!」翌朝、皇帝は朝議で各州に都護府の設置を発表、大都護に兵権を与えると決めた。各州の区分、大都護の人選、関連する官署等の設置については樊尚書に草案を任せるという。その時、遅れて界海天が現れた。「お待ちを!」つづく
2024.06.13
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星河长明 Shining Just For You第4話その夜、夜北(ヤホク)の青夙(セイシュク)は偶然、晁(チョウ)軍の話を立ち聞き、慌てて長公主・七海怜(チーハイリアン)に報告した。実は降伏した夜北の民が運河での服務を命じられ、拒否すれば誅殺されるという。そこで七海怜はひとまず男たちを裏山へ逃すことにした。界諸嬰(カイショエイ)は皇帝の思わぬ命に困惑していたが、結論が出ないままついに督軍が到着してしまう。一方、念願叶って欽天監(キンテンカン)入りが叶った葉凌霜(イェリンシュァン)は早々に仕事を押し付けられた。実は乾象(ケンショウ)局では毎日、後宮を占い、妃たちが身ごもりやすい時を調べて献上するという。…彧修明(ユーシューミン)の後宮かぁ…凌霜は早速、占いを届けに後宮を訪ねた。妃たちはすでに全員、集まっていたが、上座にいた天妃(テンヒ)だけは興味がないとばかりに帰ってしまう。凌霜は天妃に見覚えがあり、軍営にいた女将軍だと思い出した。…なぜあの人が後宮に?見破られたかしら…凌霜の嫌な予感は的中した。逐幻(チクゲン)宮に戻った冷天曦(レイテンギ)は早速、侍女を教坊司(キョウボウシ)に向かわせ、女俘虜(フリョ)を調べさせる。すると謝雨安(シャウアン)が葉凌霜を連れ出したと分かった。冷天㬢はちょうど巡回中だった謝雨安を引き止め追及したが、葉凌霜を取り立てたのは欽天監の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)だという。夜北に督軍が到着、しかしすでに夜北の男たちの姿はなかった。七海怜は疫病が蔓延して何人も死んだとごまかしたが、かくまっているとばれてしまう。すると界諸嬰が駆けつけ、夜北を守った。「俘虜の処遇は私に全権がある、ここに罪人はいない!」界諸嬰は督軍を追い返して七海怜を安心させたが、七海怜は礼も言わなかった。彧修明は天妃から界海天が俘虜を隠匿していると聞いて激怒した。しかし界海天は封印されているものの葉凌霜の星辰(セイシン)力は強大、晁にとって有利だと釈明する。「恐れ知らずの小娘め、ふざけた真似をした代償を払わせる…ふっ」凌霜は直ちに教坊司へ連れ戻された。すると皇帝が現れ、欽天監に潜り込んだ理由を聞く。凌霜は夜北で疫病神と疎まれていたせいで占星術をこっそり学ぶしかなかったが、これで堂々と勉強できると言った。「だが晁には界海天がいる、そなたの出番はない」「現時点ではね、でもいずれ界監正を超えられるわ」「いいだろう、では能力を試す機会を与える」彧修明は界監正が反対してると知りながら、わざと凌霜に星瀚(セイカン)大典の吉所選びを任せた。「期待通り占えたら褒美をください」「ただし10日以内に占えねば首をはねる」皇帝は葉凌霜に″白露(バイロウ)″と名付け、正式に欽天監の官吏とした。安堵した界海天だったが、吉所選びが条件だと聞くや顔色が一変する。弟子たちも何かあれば欽天監の全員が連帯責任を負うと嘆いたが、白露は戻るためには仕方なかったと訴えた。「とにかく試してみます、成功すれば堂々と残れますから」凌霜は早速、道具を集めて占いの準備に取り掛かった。鏡に映った占術大師・雲紋(ウンモン)は自分の出番かと思ったが、凌霜は協力などいらないという。 「界監正が本気を出せばすぐ占えるはず、私など必要ないわ、何か裏があるのよ」その夜、欽天監の主事・管宜(カンギ)は密かに樊(ハン)家の家職と接触した。実は界海天が認めた女官が欽天監に配属され、吉所選びを任されたという。「私の地位も危うくなるかも…」翌日、尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は皇帝に謁見し、早速、女官について探りを入れた。しかし娘を欽天監に入れたのも、吉所選びを任せたのも皇帝だと知る。結局、皇帝の思惑は分からなかったが、その足で界監正を訪ねた。凌霜は界監正と樊尚書の話を立ち聞きした。界監正は吉所を早く決めるようせっついたが、界監正はどこを占っても地相が凶と出るとはぐらかしている。すると痺れを切らした樊尚書は皇帝が都護を置くと知って兵権を奪われたくないのだろうと指摘した。「私は厚意で忠告に来たのです、どうするかはお任せします」凌霜は皇帝に謁見、歴を献上した。「これで陛下ご自身も後宮を訪れるべき時がお分かりになります」侍衛の凌雲(リョウウン)は思わず失笑、彧修明は立つ瀬がない。「それより命じた件はどうなった?」「いくつか場所を選んだのですが、監正の同意が得られません」凌霜は界監正が兵権を守るため最初から協力する気がないようだと明かした。そこで奏上を差し出し、樊尚書が界監正をわざと挑発して皇帝との離間を図っていると報告する。「界天海が何者か知っているか?…かつて朕は敗軍の将に過ぎず、奴は大軍を率いていた 樊如晦の挑発が原因ではない、朕のあら探しをするのはいつものこと、お見通しだ」すると彧修明は凌霜に奏状を投げ返し、それより自分の首を守れと戒めた。樊如晦は次子・樊征(ハンセイ)を呼び、密かに白露を調べるよう命じた。俘虜の調査など内心、面白くない樊征だが、父の命では仕方がない。一方、凌霜は雲紋から芳華鏡の在りかを聞いた。しかし鏡が苦淵(クエン)海にあると知り、七海蕊(チーハイルイ)が心配で吉所選びどころではなくなってしまう。凌霜は翼無憂(イーウーユー)なら七海蕊の安否を知っていると気づいた。…天啓に来たら見月(ケンゲツ)楼を訪ねてくれ…凌霜は3年前、夜北を去る翼無憂から聞いた言葉を思い出し、翌日、早速、見月楼に出かけた。しかしすでに店は売却され、翼無憂も天啓を出たという。凌霜はともかく茶を飲みながら情報を集めることにした。すると近くの席にいた客人の話が聞こえて来る。_・)<星瀚大典の吉所選びの話を聞いたか?o・)<聞いたよ!選ばれたら建物を壊される、厄介な話だよエ・)<不運なのは誰だろうな?(* ゚ェ゚).oO(みんなそんな風に思っているのね~その頃、翼無憂はまだ夜北の旧居にいた。実は秋嵐(シュウラン)海で瀕死の重傷を負った葉景清(イェケイセイ)を何とか救出、介抱していたが、葉景清は助からないと分かっている。つづく
2024.06.12
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星河长明 Shining Just For You第3話欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)は晁(チョウ)建国以来の苦難を予見。そこで万が一に備えて藍衣(ランイ)軍を出陣させるも、夜北(ヤホク)の奇襲に遭ってほぼ全滅してしまう。勢いに乗る夜北の首領・七海震宇(チーハイシンウ)は七部族を集結させ、これが晁を潰す絶好の機会だと鼓舞した。(๑•̀ㅂ•́)و✧ガシッ!<負けられない戦いがここにある!前進あるのみ!前進あるのみ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<前進あるのみ!夜北と晁軍は秋嵐(シュウラン)海で対峙した。両軍の力は拮抗、激しい戦いとなったが、後方にいた大淵古・葉景清(イェケイセイ)が天雷を落として援護する。優勢となった七海大王は猛威を振るい、果敢にも大王に挑んだ謝雨安(シャウアン)は左腕を失ってしまう。その様子を見た晁皇・彧修明(ユーシューミン)は顔をしかめた。「七海震宇を斬らねば死傷者が増えるばかりだ」皇帝はついに自ら前線へ、七海大王に一騎討ちを挑んだ。「お前が晁皇だったのか」激高した七海震宇は馬を蹴って晁皇に襲い掛かり、その分厚い鎧ごと斬り付ける。しかし彧修明はびくともせず、七海大王の宝剣を弾き飛ばして首を切り裂いた。葉景清は七海大王の天下の名刀・断岳(ダンガク)でも傷を負わなかった彧修明を訝しんだ。「妙だ…何か理由がある」そこで葉景清は大王を失った夜北を救うべく″衡辰天火(コウシンテンカ)″の術で対抗した。すると晁の軍営では昏睡していた葉凌霜(イェリンシュァン)の琥珀石が急に光を放ち、その凄まじい力が凌霜の身体を駆け巡る。一方、秋嵐海では晁軍に天火が降り注ぎ、皇帝は炎にまかれた。天下広しと言えどもこの術から逃れられる者はいない。しかし燃え尽きるはずの彧修明が何事もなく姿を現した。「お前の晁は必ずや滅びるであろう!」葉景清は自ら天火に身を投じると、同時に凌霜の琥珀石の光も消えた。戦は終わった。彧修明は界諸嬰(カイショエイ)に芳華(ホウガ)鏡の捜索と夜北の平定を任せて帰京することにしたが、冷天曦(レイテンギ)はふと皇帝のこめかみに白髪を見つける。「まさか神鏡の力が減衰しているのでは…」一方、凌霜は他の俘虜(フリョ)と一緒に天啓(テンケイ)へ送られた。しかし道中で休憩中の兵士が同じ檻の娘に目をつけ、引っ張り出して辱めようとする。怒った凌霜は思わず檻から飛び出し、娘を助けた。兵士は面白がって今度は凌霜に襲いかかったが、凌霜は咄嗟に兵士の帯剣を抜いて刺し殺してしまう。「この忠勇(チュウユウ)符が見えないの?!」娘が持っている忠勇符に怯む兵士たち、そこへ左腕を失った謝雨安将軍がやって来た。凌霜は兵士に手ごめにされかけたと謝将軍に訴えた。兵士たちはふざけていただけだと釈明したが、情義に厚い謝雨安は激怒、言い訳した兵士に杖刑を命じ、不届者の亡骸はさらし首にするという。謝雨安は忠勇符を持っている娘に興味を持った。そこで凌霜は謝将軍に取り引きを持ちかける。実は凌霜は軍営で偶然、藍衣軍の副統領・言渉堅(ゲンショウケン)が謝将軍を死地から逃した後、亡骸も腰牌(ヨウハイ)も見つかっていないと耳にしていた。「私なら在りかが分かります、不思議な力があるの」皇帝が帰還、彧修明は朝議に戻った。「朕は17年前に天下を治め、太平の世を築くと誓ったが、その責務を果たせた そこで星瀚(セイカン)大典を決行し功臣に褒美を与え、この偉業を世に知らしめる」実は古より星瀚大典とは功臣に領地を与える儀だった。界海天は数多の思惑が渦巻くため時期尚早ではないかと諫言したが、彧修明は論功行賞の制度を一新し、領土を与えるつもりはないという。「この大典は古今に比類がないほどの規模にするつもりだ」彧修明は夜北に出発する前、界海天に政を任せていた。そこで尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)に留守中の様子を尋ね、なぜ勅命を待たずに藍衣軍を動かしたのかと訝しむ。「お止めしたのですが、界監正は兵を動かすことが陛下の疎漏を補うと…」「朕の策に誠に疎漏があったと?」「止められず申し訳ございません」一方、凌霜は俘虜の娘たちと一緒に教坊司(キョウボウシ)に送られた。しかし謝雨安が約束通り凌霜を救い出し、望み通り欽天監へ連れて行ってくれる。謝雨安はひとまず凌霜を待たせて界監正に挨拶に行ったが、凌霜はちょうど星読みに苦戦している弟子たちに気付いた。「…10度ずれてる、やり直したら?」「なるほど!占星術の心得があるのか?詳しいな!」謝雨安は界監正に葉凌霜を紹介し、占星術の才があると推挙した。しかし凌霜が夜北の者だと知った界海天は目を丸くし、引き取れば国法に触れると断る。「大人(ダーレン)、神鏡をお探しなのでは?私にしか在りかは突き止められません! もし見つからなければ罰してくださって構いません!どうか機会をください」すると界海天はひとまず俸禄なしで預かることにした。「誰かに問われたら私の弟子と言いなさい」凌霜は口利きしてくれた謝将軍に約束通り副将軍の亡骸の在りかを教えた。「副将軍は秋嵐海で活躍したはず、夜北は英雄を敬います、紫屏(シヘイ)山を探してください」すると謝将軍は涙ぐんで感謝した。一方、羽衛(ウエイ)の統領だった冷天曦は褒賞として後宮入りを望んだ。皇帝は妃になれば星辰(セイシン)力を封印されて飛べなくなると心配したが、覚悟はできている。実は冷天㬢はこの10年間、皇帝の護衛を務めながら羽人に情報を流してきた。ついに天妃となり同胞を裏切って皇帝に忠誠を誓った冷天㬢。しかしその夜、結局、皇帝の訪れはなかった。翌日、界海天は凌霜を欽天監の弟子たちに紹介した。弟子たちは新設される乾象(ケンショウ)局の要員かと浮き足立ち、そもそも試験も受けずにどうして入れたのかと訝しむ者もいる。しかし界海天は凌霜が官吏にはならず、自分の弟子として乾象局の下準備をさせるとごまかした。「暦はこの者に委ねる、皆、進んで力を貸すように」界海天は皇帝に謁見、撤兵する頃合いだと進言した。ただし夜北の民は強情で不遜ゆえ、労役に就かせるべきだという。「拒む者は誅殺するのが良いかと」「夜北の民は越(エツ)州に送るつもりだ、夜北に勅旨を送り届けよ」しかし界海天は養うにも食糧が必要となり、護送にも費用がかさむと難色を示した。何より息子の諸嬰に大勢の罪人を束ねさせるのはいささか重圧だという。「いいか、朕の命に従い、事を成せばよい、取り越し苦労が過ぎるぞ?」その夜、居所で居眠りしていた凌霜は悪夢で飛び起きた。すると琥珀石が光っていることに気づき、思わず放り投げてしまう。🪨<なんて真似するんだ!痛いだろう?!石の中には占術大師・雲紋(ウンモン)が封印されていた。雲紋は法陣の研究中、手違いで肉体を失い、ちょうど夜北の戦に出くわして石の中に逃げ込んだという。「鏡を持って来い!精神体は光る物の表面にだけ姿を現せるんだ」凌霜は試しに鏡を持って来たが、そこには確かに白衣の男が映っていた。「新たな肉体ができるまでしっかり守ってくれ、私は芳華鏡を在りかを知ってるぞ?」夜北に残った界諸嬰に勅旨が届いた。夜北の民は運河での服務を命じられ、拒否した者は誅殺しろという。界諸嬰は皇帝の判断に困惑していたが、その話を運悪く夜北の男に聞かれてしまう。つづく(  ̄꒳ ̄)え?ターミネーター?雲紋→くまモンでw
2024.06.11
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星河长明 Shining Just For You第2話晁(チョウ)の使者・謝雨安(シャウアン)に毒入りの乳茶を飲ませ、朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)との婚姻を諦めるよう脅した葉凌霜(イェリンシュァン)。しかし謝雨安に呆気なく剣を奪われ、形勢は逆転してしまう。「たった2時しか効かぬ離魂(リコン)草ごときで私が倒れると思ったか?! 晁に来たくば公主と一緒に宮中へ入るといい、思うに… ″陛下″はそなたに興味を示すだろう、出世できるよう励むのだな」翌日、凌霜は夜北の外で七海蕊と合流、2人で逃げることにした。恐らく夜北はこの縁談を利用して戦機を得るはず、生き延びるには逃げるしかない。「路銀を取ってくる、まっすぐ山へ向かって、後を追うから」「はお!」しかし凌霜は銀子を手に天幕を出たところで苗黎(ビョウレイ)王子に捕まってしまう。七海大王が狼神の怒りを鎮めるため、生贄として凌霜の処刑を認めたというのだ。七海蕊はいつまで経っても追ってこない凌霜を心配し、夜北に戻った。すると凌霜がまさに火あぶりにされようとしている。七海蕊は苗黎王子が止めるのも聞かず凌霜のもとへ駆けつけ、短剣を自分の首に当てた。「葉子(イェズー)が一緒じゃないと晁には嫁がない!葉子が死ぬなら私も死ぬ!」そこへ騒ぎに気づいた夜北七部族首領・七海震宇(チーハイシンウ)がやって来た。七海蕊は二度とわがままを言わない代わりに凌霜の解放を懇願、さすがに溺愛する娘の最後の頼みとあって、七海大王は処刑を中止した。天幕で休んでいた凌霜が目を覚ますと枕元に文があった。…葉子、元気にしているか?夜北に戻った、旧居にいる、私を覚えているなら明日、会いたい…凌霜に書き置きを残したのは羽(ウ)族の四皇子・翼無憂(イーウーユー)だった。キタワー!‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››凌霜の父で大淵古(ダイエンコ)・葉景清(イェケイセイ)は密かに四皇子と接触した。3年振りに夜北に現れた四皇子、実は今回も星流(セイリュウ)石が目的だという。「3年前、石のありかを黙っていたのは夜北を羽人と晁の戦に巻き込まぬためか?」四皇子は星流石を手に入れ瓊華槍(ケイカソウ)を修復し、羽人の主となって反旗を翻すと決意していた。しかし星流石は真師(シンシ)が残してくれた神物、葉景清はその所在はずっと不明だと否定する。「気の済むまでお探しください」一方、七海怜(チーハイリアン)は生母が埋葬されている苦淵(クエン)海に界諸嬰(カイショエイ)を呼び出した。「君が夜北の長公主だったとは驚いたよ」「本当は天啓(テンケイ)を離れる前に話すつもりだった…私も驚いたわ、あなたの姓が″界″だなんて」七海怜は晁に嫁ぐのがなぜ長公主の自分ではなく朱顔なのか知りたかった。すると界諸嬰から思わぬ理由を聞く。「陛下は私たちの仲を知っておられた」界諸嬰は2人で遠くへ逃げようと言ったが、七海怜は別れるしかないと冷たく突き放した。「私たちは二度と会うことはない」その夜、凌霜は自分の髪を切って父に渡し、別れの挨拶とした。葉景清はこれからも琥珀石を肌身離さず持つよう命じ、その石が必ず危険から守ってくれると教える。「決して外してはならぬぞ?」葉景清は思わず手を伸ばしたが、結局、娘を抱き寄せることができなかった。「凌霜…父として申し訳なく思っている」すると凌霜は最後に叩頭して天幕を出た。凌霜が荷物をまとめていると翼無憂が会いに来た。翼無憂は一緒に逃げようと訴え、凌霜をずっと守ると誓う。しかし凌霜は拒み、できることなら七海蕊を連れ去って欲しいと嘆いた。「阿蕊が幸せなら私は死んでもいいの」翌日、七海蕊は晁へ嫁ぐため、凌霜と共に夜北を出発した。七海蕊は隙があれば凌霜ひとりでも逃げるよう促したが、凌霜は一生、七海蕊から離れないという。「でも考えたの、私が嫁げば怜姐姐は想い人と結ばれる 私には恋なんて無縁だし、誰に嫁いでも同じよ」実は七海蕊は3年前に出会った翼無憂に淡い恋心を抱いていた。しかし翼無憂にとって当時の自分はただの子供にしか見えなかっただろう。「私の成人した姿を見せたかった…」すると道中、一行の前に突然、羽人が現れた。仮面をつけた翼無憂は空中を自在に飛び回り、兵士を蹴散らして公主の車へ舞い降りた。「葉子!逃げるぞ!」「阿蕊を!早く!」凌霜は咄嗟に七海蕊を翼無憂へ託して逃した。すると謝雨安が弓矢を構え、背後から羽人を狙う。驚いた凌霜は車から飛び出し、思わず謝雨安を突き飛ばして阻止した。「阿蕊を傷つけたら絶対に許さないから!」その頃、皇宮では欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)が皇帝を心配していた。「夜北の星に不吉な予兆が見える…晁の建国以来、初めての苦難が始まるかも知れぬ」界海天は交戦的で内紛が絶えない夜北が婚姻ごときで安逸をむさぼるとは思えなかった。「誰か!伝令を…」すると界天海は皇帝の許可なく主力部隊の藍衣(ランイ)軍を秋嵐(シュウラン)海へ向かわせてしまう。公主を逃亡させた凌霜は捕縛され、晁の軍営に連行された。すると出迎えた将兵たちが謝雨安に一斉に拝礼、凌霜はようやく使者の正体が皇帝・彧修明(ユーシューミン)だと知る。「この大嘘つき!地獄へ落ちろ!」激高した凌霜は思わず皇帝に噛み付いたが、彧修明は歯牙にもかけなかった。皇帝の側近で羽衛(ウエイ)の女統領・冷天曦(レイテンギ)は実は羽人だった。彧修明は帰路で羽人と出くわしたと話し、冷天㬢と同じ″鶴雪(カクセツ)″だったと教える。「…羽人の精鋭だろう、何者だ?」「存じません」一方、雪山では翼無憂が七海蕊を連れて追っ手から逃げていた。しかし崖に追い詰められ、翼無憂は体力が回復しないまま再び七海蕊を抱き上げて飛び上がる。その時、射者隊が放った矢が翼に命中した。七海大王は晁軍が秋嵐海に向かっていると知った。七部族が一枚岩ではないのは承知だが、娘を犠牲にして得た戦機を逃すわけにいかない。「七部族を集結させよ、この劣勢さえ覆せば夜北は苦境を脱すると伝えるのだ」こうして藍衣軍は道中、夜北の七海部の奇襲に遭い全滅、生き残ったのはわずか31名だった。界諸嬰は公主を取り逃してしまったと報告、罰を請うた。しかし皇帝はそれより芳華(ホウガ)鏡の行方が心配だという。「まだ公主がお持ちかと…」「必ず手に入れろと命じたはずだ」すると界諸嬰は拝命して直ちに捜索に戻った。その頃、凌霜は高熱を出し、軍医の治療を受けるもなかなか回復しなかった。すると同じ天幕に深手を負った本物の謝雨安将軍が運ばれてくる。「藍衣軍もここまでか…仲間の骨さえ拾えぬとは…」つづく※鶴雪=飛翔術を用いる羽族の武人( ゚ェ゚)無憂たちが洞窟に隠れているシーンはカットされてますね
2024.06.10
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星河长明 Shining Just For You第1話…天地開闢(カイビャク)より前のこと混沌とした世に真師(シンシ)が現れる不思議な力を持つ真師一族は俗世と隔絶し、謎に包まれていたその後、人族と羽(ウ)族が交互に大地を支配しながら争いが続き、夸父(コホ)族や河洛(カラク)族も巻き込まれてしまうしかし燹(セン)朝の末期、突如、ひとりの若き将軍が世に現れた将軍は五族を統一、他に類を見ない王朝・晁(チョウ)を建て、今や鳥の飛来する場所すべてが晁の領土となるただし夜北(ヤホク)と呼ばれる地だけが未だ晁に帰属せず、雄大な自然の中で7つの部族が争いを続けていた…夜北には誰からも愛される朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)がいた。七海蕊にはかけがえのない親友・葉凌霜(イェリンシュァン)がいたが、彼女は皆から″疫病神″と忌み嫌われ、父の大淵古・葉景清(イェケイセイ)まで娘を不吉だと言ってはばからない。そんなある日、凌霜は父に封印を解いて欲しいと頼んだ。「7歳の時に星辰(セイシン)の力を封じたでしょう?ずっと苦しかったの、早く解いて」「もしや…また災いを予知したのか?」「だから何?災いは勝手に起こるものよ?私は予知できるだけ! 私が疫病神なら占術師は?宮廷の欽天監(キンテンカン)は?疫病神なの?!」「声が大きい!決して外では口にするな!今度、妄言を吐けば懲らしめるぞ?!」年に一度の秋の大祭に夜北七部族が集結した。大会で優勝すれば夜北一の勇士と称えられる。しかし大会が始まろうとしたまさにその時、狼の王と崇められる巨大な雪狼(セツロウ)王が現れた。会場は騒然、凌霜は七海蕊を逃したが転倒し、雪狼の標的となってしまう。すると突然、見知らぬ男が現れ、雪狼王を蹴り飛ばし、凌霜を救った。「姑娘(グゥニャン)、雪狼はそなたを狙っている、どうする?」「だったら…あいつを殺す!」「はお!実に勇敢だ!」凌霜は護身用の短剣を抜き、無謀にも男と協力して雪狼に立ち向かった。男は向こう見ずな娘に驚きながらも凌霜の短剣で雪狼を退治する。しかし雪狼王は夜北の狼神、苗黎(ビョウレイ)王子は激怒して男に斬りかかったが、その時、軍隊が駆けつけ男を守った。「私は晁の藍衣(ランイ)軍の統領・謝雨安(シャウアン)、婚姻の交渉に参った」夜北七部族首領・七海震宇(チーハイシンウ)は使者を天幕の中へ案内することにした。しかし狼神が殺された民は納得できず、このままでは夜北に天罰が下ると嘆く。するとこれも疫病神である葉凌霜のせいだと罪をなすりつけ、生贄にして狼神の怒りを鎮めるべきだと訴えた。謝雨安はよってたかって娘を責め立てる部族に呆れ果て、凌霜に晁の忠勇(チュウユウ)符を授けるという。「受け取れば今後、そなたを虐げる者を我が晁の敵とみなす、生きるか死ぬか、自分で選べ」凌霜は困惑して父や大王の顔色をうかがったが、思い切って忠勇符をつかんだ。しかし緊張が解けたのか、急に倒れてしまう。その夜、夜北は謝将軍のため歓迎の宴を開いた。七海蕊はようやく目を覚ました凌霜を宴会に連れ出したが、踊りの輪に加わってしまう。仕方なく独り酒を飲み始めた凌霜、そこへ恩人の謝雨安がやって来た。「姑娘、ここの者は皆、そなたを疎んじているようだ、一緒に晁へ来ないか?」「行かない、あなたのような偉ぶった人は苦手だしね、私に構わないで …どうせ運命は決まってる」「生来の疫病神などいるものか、運命を切り開くのは自分だ」「(はっ)そうね…ありがとう!」すると凌霜は急に笑顔になってどこかへ行ってしまう。界諸嬰(カイショエイ)は主(アルジ)が7枚しかない忠勇符の1枚を躊躇なく渡したことから、凌霜を見初めたと誤解した。しかし謝雨安は晁の皇后が誰にでも務まると思うかと冷笑する。「それより想い女に会わなくてよいのか?」「″陛下″、ご存知でしたか…」実は夜北の長公主・七海怜(チーハイリアン)は青蘅(セイコウ)という名で4年間、晁の都・天啓(テンケイ)で学び、界諸嬰と恋仲になっていた。翌日、七海大王は晁との和親を快諾、長公主の七海怜を同席させた。謝雨安は特別な結納品としてあらゆる美女を映すという神鏡を携えていたが、晁に迎えるのは長公主ではなく朱顔公主だという。突然の縁談に七海蕊は動揺し、悲しみに暮れた。凌霜は七海蕊を救うべく謝将軍の天幕を訪ね、自分が代わりに晁へ行くと申し出る。「皇帝は占星術を重んじているとか、私は父に学び占星術に詳しいわ それに…私なら公主より陛下の歓心を買えます」「そなたは幼少より災いを予言し、疫病神だと疎まれている 生き延びてこられたのは公主の後ろ盾ゆえ…かような娘が皇后に相応しいと?」「天啓にまで私の悪い噂は届いていないはずよ?」凌霜は晁の皇帝が残虐で嫁いだ者が皆、殺されると聞いていた。しかし謝雨安は誤解だと否定し、婚姻は和親のためで、皇帝も暴君ではないという。「とにかく…私の望みはただひとつ、阿蕊を守ることなの」追い詰められた凌霜は差し入れの乳茶を謝雨安に勧めた。すると茶を飲んだ謝雨安は急に立ちくらみを起こしてしまう。凌霜は隠し持っていた短剣を謝雨安に突きつけ、朱顔公主を絶対に嫁がせないと脅した。「解毒薬は私が持ってる、よく考えるのね」その時、謝雨安が凌霜の腕をつかみ、呆気なく形勢を逆転させてしまう。つづく※このドラマも九州シリーズです九州シリーズとは中国のファンタジー小説の作家たちが共通の世界観をベースに描いた物語ちなみに6つの種族があり、今回の話に登場した人族・羽族・夸族・河洛族の他に魅族・鮫族があります
2024.06.09
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安乐传 The Legend Of Anle最終話韓燁(ハンイェ)の目の治療に不可欠だった長思花が見つかった。喜んだ帝梓元(ディヅユアン)は伏翎(フクレイ)山に駆けつけたが、大伯母・帝盛天(ディセイテン)の話ではいつの間にか開花した長思花が置いてあったという。しかしこの都で長思花を咲かせることができる真摯な心と根気強さを持ち合わせる人物は1人だけだった。梓元は翎湘楼(レイショウロウ)に洛銘西(ルォミンシー)を訪ねた。何と切り出して良いか分からない梓元、その時、洛銘西の手にいつも大事そうに眺めている玉佩があると気づく。「その玉佩は特別なものなの?」「玉佩の謂れは君にある…」あれは大雪の日だった。洛銘西は靖安(セイアン)侯に連れられて屋敷を訪ねたが、ちょうどその日に梓元が生まれたという。喜んだ靖安侯は祝われるたび褒美を与え、洛銘西も父に尻を叩かれて祝辞を述べた。すると靖安侯が自分の腰から玉佩を外して洛銘西に与えたという。「その時、靖安侯はこうおっしゃった…″梓元をお前の妹とする証しだ、守ってくれ″と」洛銘西は梓元に真実を打ち明けられなかった。すると梓元が露台にある小さな囲いに気づいて中を見る。「ここに鉢植えの花があったのね?何の花だったの?」「…海棠(カイドウ)だ、暗殺に来た冷北(ランベイ)が鉢を割ってしまった」梓元は洛銘西の優しい嘘に気づき、何とも言えない罪悪感に襲われた。「銘西哥哥…私はあなたに謝らないといけない…」「私に謝る必要はない、私が望んでやったことだ」しかし梓元は居たたまれなくなり、逃げるように帰ってしまう。「梓元、来世があるなら君と共にいたい…」帝盛天の治療が功を奏し、韓燁はついに見えるようになった。梓元のもとにも早速、知らせが届いたが、韓燁は光を取り戻してもなお考えを改めないという。想像以上に頑固な韓燁、すると焦った帝燼言(ディジンイェン)が伏翎山に駆けつけた。「これで姐姐を娶れますね!」しかし韓燁は梓元を韓家の皇太子妃にすれば不幸にしてしまうという。「もう守れる自信がない…昔から梓元を守ってきた洛銘西こそ相応しい」帝燼言は弱音を漏らす皇太子に深く失望し、下山してしまう。任(レン)府の婚礼の日。梓元が身支度を終えた頃、皇太子の説得に失敗した帝燼言が申し訳なさそうにやってきた。しかし梓元は最後の手段で大伯母を頼ったという。その頃、帝盛天はこれまで誰にも明かせなかった韓子安(ハンシアン)への秘めた想いを韓燁に告白していた。帝盛天と韓子安は蒼(ソウ)山で出会い意気投合、帝盛天は韓子安を死ぬまで支えると決めたという。自由に生き、欲しいものを手に入れ、どんな望みも叶えてきた帝盛天。それが韓子安にだけは最後まで近づくことができなかった。出会いの時を間違えたのか、出会った人を間違えたのか、もしくはどちらも間違いだったのか。何にせよ韓子安との出会いを後悔したことはないという。「友にしかなれず、気持ちを隠したはずが、まさか誰かを傷つけるとは思わなかった 孫瑜君(ソンユクン)の言う通り、私は身勝手だった そんな私の身勝手さが両家の確執を生み、取り返しのつかない悲劇を招いたの でもあなたと梓元は違う、同じ轍を踏まないで欲しい」すると帝盛天は嫁ぐ梓元に譲りたいと碧璽(ヘキジ)剣を韓燁に託した。「あなたの父上はやっと過去を手放した、あなたも手放して」「しかし…もう手遅れです、何もかも終わった」「いいえ!」その声は馬を引いて現れた帝燼言だった。帝燼言は安楽(アンルー)を真似て姉の口調のまま、皇太子に言づてを伝えた。「″来ないなら碧璽剣を持って靖南へ帰るわ、帝家と洛家は同盟を結ぶ 皇帝になりたいなら妃選びは慎重にね″と…」「荒唐(ファンタン)!」「″韓燁?私は3万の水軍を差し出したのよ?国か太子のどちらかをもらう″だそうです」「…大理寺卿を1年、務めたくらいでは海賊くささが抜けぬな」すると帝盛天は韓燁が思う以上に梓元は鼻っ柱が強いと笑った。「あの日、青南山で燼言が弟だと明かされなければ、あの子はあなたの後を追っていたのよ?」帝盛天の思わぬ言葉に韓燁は呆然となった。「殿下…ご覧ください、姐姐はあなたを失い、一晩で白髪になったのです」帝燼言が広げた手巾の間には梓元の白髪が挟んであった。日が暮れる頃、任府で婚儀が始まった。洛銘西と並んで入場した梓元、その時、ついに韓燁が現れる。「待ってくれ!」梓元が振り返ると韓燁が立っていた。「帝家の娘・梓元、天の定めた重責を担わせ、太子妃に封ずる 中原一の美形たる太子に差し出す嫁荷は3万の水軍、望みはひとつ太子妃の位を欲す …帝梓元、任安楽、太祖の遺詔と3万の水軍が証しとなる どんな名であろうと君が私の太子妃だ、梓元、待たせてすまない」すると洛銘西がそろそろ婚儀を再開したいと申し出た。韓燁は長思花の恩があっても自分の花嫁を渡せないと言ったが、そこへ本当の新郎新婦が現れる。「殿下、私から花嫁を奪うつもりですか? 父親代わりの殿下を立ち合わせるため遅刻しかけましたよ」韓燁はようやく新郎新婦が帝燼言と苑琴(エンキン)だと知り、まんまと騙されたと分かった。実は帝燼言も自分の婚儀だとついさっき知ったばかりだという。「この世で帝家の姉弟だけだ、平気で太子を欺くのは…」しかしこれは洛銘西の策略だった。「頑固な韓燁を連れ出すには仕方なかった、だが梓元が最初に考えた方法は捕縛だぞ?」(´⊙౪⊙)テヘ( ー̀ωー́ )<…太子殿下と呼べ洛銘西は最後の役目を果たし、梓元を韓燁に託してひとり翎湘楼に戻った。「今となっては賭けをするのも独りだ…」あの時、任安楽が皇太子妃になれるかどうか賭けをしたのがまるで昨日のことのように思い出される。「梓元よ、君の勝ちだな」韓燁は梓元を連れて蒼(ソウ)山の太祖の墓参りに来た。「太子たる私は己を律して生きてきた、ままならぬ人生ではある その中で最も喜んだことは祖父が決めた婚姻だ」「両家の間にどんな確執があろうと、運命によって結ばれた2人は引き離せない」「奇遇だな、心を動かされた任安楽が私が守りたい帝梓元だったとは」すると韓燁は碧璽剣を納めることにした。「帝家の栄光と天下の権勢を象徴する剣だ、父皇がとらわれた剣ゆえに置いていく」実は箱の中の碧璽剣の刃は二つに斬り割れていた。その夜、力尽きた洛銘西は翎湘楼の露台の長椅子に横になっていた。…私は靖安侯の期待に応えた帝家の名誉は回復し、君と歩む者が現れた君と長思花を見られぬのは残念だが悔いはない…韓燁と梓元の婚礼の夜、洛銘西はうっすら笑みを浮かべながら静かに目を閉じた。あれから7年が経った。韓燁は密かに育てていた長思花畑に梓元を案内し、満開の花を見せて驚かせる。「10年以上も前、ある少女が私に言った 長思花は凛とした美しさで、一斉に咲き誇る姿は満点の星のようだと… あの時、私はまだ年若く、種を集めさせ東宮の庭園にまいた 満開の花を見せて驚かせたかったが、その後、少女は都を離れた 私はこの場所でいつか少女の慰めになるようせっせと種をまいた 言うまでもなく寒い都ではずっと咲かなかった」「実は一度だけ都で長思花を見たことがあるわ」「…私もだ、初めて蕾を見たのは洛銘西の部屋だった」あの時、韓燁は心を込めれば奇跡が起こると希望を与えられたという。梓元は洛銘西の願いが靖南に帰って長思花を見ることだったと話し、結局、叶わなかったと嘆いた。しかし韓燁はこうして都でも咲くようになり、洛銘西も天下の民も見ることができると慰める。…帝梓元は天からの重責をその身に担う靖の皇帝・韓燁を支え、50年にわたり共に苦難を乗り越えたそして築かれるは輝ける太平の世、久しく天候に恵まれ、民は平和に暮らした…完( ゚ェ゚)公式では見つかりませんでしたが、番外編で2人の幸せな宮中生活も見られます興味のある方は動画サイトで探してみてください
2024.06.07
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安乐传 The Legend Of Anle第38話余命わずかとなった洛銘西(ルォミンシー)。琳琅(リンロウ)は必ず治せる医者を探すと励まし、都では育たないと言われた長思花(チョウシカ)も花をつけたと奇跡を信じた。しかしすでに心身ともに消耗した洛銘西はこれが寿命だと受け入れているという。「ご苦労だったな…」すると洛銘西は優しく琳琅の頭を撫でた。「ところで冷北(ランベイ)の消息は?」「庶民に落とされ、辺地に放逐されたと聞きました、今、捜索中です」一方、帝梓元(ディヅユアン)は口がきけない侍女として韓燁(ハンイェ)の世話を始めた。しかし早朝、梓元はうっかり韓燁の着替中に部屋に入ってしまい、出て行けと叱られてしまう。それでも梓元は引き下がらず、半ば強引に韓燁の身支度を手伝った。侍女が梓元だと勘づいている韓燁。そこでわざと困らせて梓元を下山させようと企むが、梓元はどんな嫌がらせにも耐えた。↓お茶にケチつけて何度も入れ替えさせ、結局いらないと言ってみたり…↓日差しが強いとか風が強いとかこき使ったり…思い出の魚料理にキレてみたり…頑なに心を開かない韓燁に尽くす梓元。その日は下山して任(レン)府へ戻り、長思花が見つかったか聞いた。やはり簡単には手に入らなかったが、決して諦めないと自らを奮い立たせ、伏翎(フクレイ)山へ戻る。すると日が暮れたというのに韓燁は独りあずま屋で苦手な酒を飲んでいた。「(はっ!)なぜまだいる?!」「(指でなぞる梓元)…何?!″離れない″だと?!」梓元は泥酔するとたがが緩む韓燁の姿に思わず失笑しながら、居所で休ませた。「普段は穏やかなのに、侍女にあんな口を利くなんて…見かけによらず意地悪なのね?ふふ 韓燁ったら、私は安楽寨(アンラクサイ)の寨主で帝家軍の統帥よ? 威張っていじめるのを内心、楽しんでいない?この日を待っていたんでしょう? あなたは私のために光を失い、こんなに卑屈になってしまった 韓燁…後悔している?」翌日、韓燁は侍女と梅林を歩いた。すると風が吹いて梅の花が舞い落ちてくる。「この香りは梅の花だな…」韓燁は安楽と転落した谷底で見た梅の木を思い出しながら、これで終わりにしようと決めた。「…帰るんだ、花の盛りは過ぎ、じきに散り果てる 君の目なら山河を見尽くすことができる、枯れ枝を見せるのは忍びない」「韓燁…なぜなの?」梓元はついに口を開いた。「梓元、帝家にとって韓家は敵だ… 何より戦の後で情勢は乱れている、私では君を守れぬ、山を下りろ」「守ってくれなんて頼んでいない!私の欲しいものが何か分かっているの?! 私の名前が何であれ太子・韓燁を決して諦めない、あなたも私の言葉を忘れないで」梓元は任府に戻った。すると帝燼言(ディジンイェン)が現れ、韓燁の持ち物から見つけた姉宛の文を渡して帰って行く。実は韓燁は決戦の前、青南山こそが自分に相応しい死場所だと覚悟を決めていた。…梓元、安寧(アンニン)が青南城を死守した訳が分かった帝家への罪悪感だけではない、足元に広がる国土と己が背負う国、美しい山河を守るためだ私は皇太子、この地で生まれ育ち、この地で死ぬ、それでいい黄泉の国に行ったら帝家一族と8万の将兵に慚愧(ザンキ)の念なく向き合いたい悔いを残したまま韓家の祖先の前に立つのは嫌だ国と民に対して思い残すことはない、ただ君だけが心残りだだが時は流れ、世は移り行く私たちは皮肉な運命に翻弄されたが、君にはこれからは笑顔で生きて欲しい何事にも煩わされず、心のまま平穏で楽しい日々を君を想い続けた人生だったしかし求め得ぬなら胸に秘めておこう、梓元、君を愛している…梓元は自分が韓燁の人生を台無しにしたのだと思うとやるせなかった。「必ず連れ戻して見せる…」そこで翎湘楼(レイショウロウ)に洛銘西を訪ね、協力を求めた。韓燁は吉利(キツリ)から洛銘西が梓元を娶ると聞いた。しかし韓燁は動揺を隠し、酒を持ってくるよう頼む。「祝宴に出られない代わりにせめて祝杯をあげよう」その夜、洛銘西も琳琅に梓元を娶ると伝えた。「私が去ったら翎湘楼はお前に譲る、ここで隠棲するといい」「大人(ダーレン)がいない翎湘楼に隠棲して何になりましょう…」すると琳琅は別れの印に舞を披露したいと言った。琳琅は月明かりのもと、天女のごとく美しく舞った。すると洛銘西の背後に忍び寄る刺客に気づき、咄嗟にかばって刺されてしまう。崩れ落ちる琳琅を抱き止め、呆然となる洛銘西。実は刺客は皇族を追われた莫北(モーベイ)だった。その時、千月閣(センゲツカク)が駆けつけ、驚いた僕北は露台から飛び降りて脱出してしまう。「琳琅!しっかり、すぐ医者を呼ぶ、大丈夫だ」「大人の腕の中で死ねるなら本望です…ずっとおそばにいたかったけれど… 願いは叶いそうにありません…大人…大人は誰からも愛される女子になれとおっしゃった… でも…私が愛して欲しい方はこの世にただ1人…琳琅はずっと…ずっと…」しかし琳琅は最後の言葉を伝えられぬまま事切れてしまう。。゚(∩ω∩`)゚。知らせを聞いた梓元が翎湘楼に駆けつけた。「これからは自分で身体を大事にしなくちゃ」「…ずっと心配だった、私が去ったら琳琅は独りで生きていけるのかと だが実は私が琳琅に頼っていたんだな」「どこかへ行くつもり?」「いや、ここを引き払って靖南に戻るつもりだった」洛銘西は梓元を心配させまいと嘘をついた。すると梓元は何にせよ安寧と琳琅の敵を討たねば戻れないという。実は冷北は敗戦を咎められ身分を廃された恨みから、梓元たちに復讐しようと都に潜伏していた。ある夜、莫北は懐かしい公主府に足を踏み入れた。巷の噂では人けのない公主府に夜な夜な安寧将軍の魂が灯をともすという。しかし中庭で待っていたのは白髪になった帝梓元だった。「冷北、ずい分と待たせてくれたわね」すると洛銘西が射者隊を率いて現れ、莫北を包囲した。莫北は偽の噂で誘き寄せられたと気づいたが手遅れ、あっけなく生け捕りにされてしまう。「お前の心は何でできている?いずれ腹を割いて見せてもらおう その前に酷刑に処さねば…安寧と琳琅の魂が浮かばれぬ」韓燁が中庭で棋譜を解いていると、ようやく洛銘西が現れた。「梓元と幸せに…」「太子妃を私に嫁がせていいのか?」「太子妃か…私でさえ忘れていた」思えば韓燁の梓元への固執こそが洛銘西の策謀の起点となった。しかし当時は梓元が執拗に韓燁に絡んで怒らせたため、計画が狂わないか気が気でなかったという。「意外にも私は耐え抜いたのか…」「そうだ、まさか太子殿下が女海賊に惹かれるとは予想外だった」すると洛銘西はこらえきれず咳き込んでしまう。「梓元を守るためにも早く身体を治せ」「大事ない、持病だ、それにこれでも太子殿下より気が回る」「ふふ、荒唐(ファンタン)」洛銘西は黙って開花した長思花を置いて帰って行った。そうとは知らず、韓燁は今でも肌身離さず持っている赤い石を手に取り、当時を懐かしむ。一方、任府では婚礼の準備に追われていた。すると苑書(エンショ)が朗報を伝えてくれる。「小姐!長思花が手に入ったそうです!」つづく( ๑≧ꇴ≦)回想シーンでスカイダイビングはやめて!頼む!w
2024.06.06
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第6話落水した祥雲(シャンユン)を助けるため川に飛び込んだ陸長空(ルーチャンコン)。すると意識を失ったまま沈んでいく祥雲を発見し、咄嗟に口移しで息を吹き込んだ。おかげで目を覚ました祥雲だったが、長空と口づけを交わしていると気づいて仰天、慌てて突き放してしまう。一方、従兄を追って川に飛び込んだ鶯時(オウシ)も紫輝(シキ)のおかげで助かっていた。緑荷(リョクカ)を操って祥雲を川に突き落としたのは濁気をまとった謎の刺客だった。そうとは知らず、緑荷は自分でもなぜ祥雲を突き落としたのか分からないと動揺する。「申し訳ありません、小姐」「それより私を助けてくれた人は誰?」「分かりません、小姐を神仙姐姐と呼んでいました」実は紫輝は鶯時を救うと女媧(ジョカ)石に戻ってしまい、あえなく川底に沈んでいた。長空は祥雲を屋敷へ送り届けた。よりによって初空(チュコン)の純潔を奪ってしまったと怯える祥雲、しかし長空はやむを得なかったと申し訳なさそうに釈明する。「分かってるわ、私を助けるためだったと…でもあなたからしたことよ?あとで懲らしめないで」「君を懲らしめるわけないだろう?」長空は祥雲が鶯時のことで怒って逃げ出したと誤解していた。鶯時は叔父の養女で辺境で育ち、幼い頃に数回ほど会っただけだという。「この件は速やかに解決すると誓う!」(๑・᷄ὢ・᷅๑)…そうしてくれないと本当、困るんですけど…一方、宮中に戻った第3皇子・寧(ネイ)王は祥雲を救えなかった不甲斐なさに苛立っていた。「病弱のふりにはもう飽きた…馮(フウ)都尉を呼べ」実は第2皇子の腹心である馮都尉は寧王の密偵だった。すると馮都尉は寧王に第2皇子から手に入れた陸家の帳簿を差し出す。「最も大事で秘密の役目をそなたに与えよう、領地の文康(ブンコウ)へ行け」陸涼(ルーリィャン)は息子を呼びつけ、武術大会を控えながら川に飛び込むとは何事かと呆れた。しかしこの大会は皇帝が皇子の武術の師を選ぶ大切な腕比べ。長空は陸家がこれ以上、目立っては危険だと警告したが、実直な陸涼は忠誠を尽くして皇子を補佐せねばならないと諭した。「皇帝が望むなら死をも辞さない覚悟だ!」川に落ちたお陰で思いがけず陸家に逗留することになった鶯時。従兄と一つ屋根の下、毎日のように顔を合わせれば許嫁の祥雲など敵ではない。しかし高額の賞金を出すと張り紙をしたにも関わらず、川から救ってくれた恩人は未だ見つからなかった。一方、石のまま川底で一夜を過ごした紫輝は、すでに鶯時が旅館を引き払ったと知った。そこで慌てて恩人の祥雲の元へ駆けつけたが、神仙姐姐は陸家に移ったと知る。紫輝はもう会えなくなると肩を落としたが、筋書き通りになった恩人まで元気がなかった。「鶯時公主との約束も姻縁閣も守れて嬉しいはずなのに…なぜか全く喜べないの」翌朝の朝議、大皇子は国庫が空で辺境も緊迫していることを理由に皇帝の寝殿修繕に反対した。これに陸涼も追従、南西でも干ばつで多くの民が上に苦しんでいる時に重い賦役(ブエキ)は避けるべきだという。第2皇子は父皇の意向を汲んで修繕に賛成したが、陸涼は民の安寧こそが陳国の誉だと諫言、皇帝の不興を買ってしまう。宋勤文(ソンチンウェン)は率直すぎる陸涼に忠告した。諫言するにも言葉を選ぶべき、何より皇帝に軽んじられている大皇子の肩を持つのは危険だという。しかし陸涼は民を思う大皇子をかばい、国のためなら命をかけても諫言すると譲らなかった。武術大会当日、長空は参加者たちから一目置かれていた。騎射の出番が近づくと令嬢たちの黄色い声援が上がり、いやがうえにも目立ってしまう。しかし馬が思いがけず足を負傷し、長空は最初の的を外した。落胆する祥雲たち、その時、陸家の的を縛っていた縄が切れ、来賓席に向かって傾き始める。長空は咄嗟に馬の背を蹴って飛び上がり、3本の矢で的を射て壊すことに成功した。おかげで観客席は無事だったが、長空は無理をしたせいで手首を痛め、思わずその場に膝をついてしまう。そこへ運悪く壊れた的が長空めがけて落ちてきた。驚いた祥雲は無我夢中で馬場に駆け出し、長空を突き飛ばして救う。「祥雲?!命を捨てる気か?!」「私…」「二度と危険なことはするな!分かったか!」長空が祥雲に声を荒げたのはこれが初めてだった。皇帝は誰が的に仕掛けをしたか調べるよう命じ、ともかく皇子たちの師匠を選ぶことにした。すると大皇子が皆を救った陸少将軍こそ相応しいと進言する。しかし大臣が騎射で失敗した陸少将軍を選ぶのは不公平だと難色を示した。「それは手を怪我していたからです!でも一番高い的を射ました!」祥雲は思わず口を挟み、長空から口を慎めと叱られてしまう。その時、寧王から目配せされた大臣が上奏した。「陛下、陸少将軍は目覚ましい戦功を立て、先ほども将の器を見せました 皇子たちの師となるべきではないかと…」「私も賛成です」寧王が上奏すると、重臣たちは一斉に陸長空を推挙した。陸家の行く末を案じた長空は辞退しようとしたが、皇帝から遠回しに圧力をかけられてしまう。「陸少将軍を選ばず、朕が皆から責められても良いと?」「…ご恩に感謝します、陛下」皇帝が回宮、すると内監が陸涼に勅命を伝えに来た。「湘北(ショウホク)が賊に襲われたので兵を出して欲しいと…」一方、祥雲は父から厳しく叱られていた。「長空のためとは言え陛下の前で愚かなことを言うな 宋家と陸家は一蓮托生、陛下を怒らせれば長空にも累が及ぶ」「そんなの知らないもん!私は間違っていない!」祥雲は長空のもとへ戻ったが、長空は父親と一緒に帰るよう促した。…祥雲を巻き込むことはできない、すまない、祥雲…つづく
2024.06.05
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第5話祥雲(ショウウン)の愛読書を探ろうと宋(ソン)家を訪ねた陸長空(ルーチャンコン)。祥雲は急に接近して来た長空に驚いて目をつぶったが、長空の目的は祥雲の肩越しから本の題名を見ることだった。…入我相思門(恋に落ちて)…すると長空はまた来ると断って帰ってしまう。鶯時(オウシ)は客桟の露台から双眼鏡で陸家の門前で雑談している長空と従者・陸放(ルーファン)を眺めていた。「書物を持っているわ…書名は″恋に落ちて″」鶯時は侍女に同じ書を買って来るよう頼んだ。すると隣の客桟にいる紫輝(シキ)が仙力で侍女の書き付けを盗み見る。「″恋に落ちて″か…神仙姐姐は読書が好きなのか」その夜、長空と思いがけず接近した祥雲は胸が高鳴ってなかなか寝付けなかった。「陸長空が初空(チュコン)じゃなければな~ふふ」しかしふと天界での初空を思い出し、慌てて正気を取り戻す。一方、長空は慣れない恋愛小説を読みながら、いつの間にか眠っていた。すると愛しい祥雲と迎える床入りの儀の夢を見る。幸せそうな笑顔で眠る長空、ちょうど同じ頃、祥雲も長空との婚礼の夢を見ていた。『私の記憶がないのに乗じて辱めるつもりか?!』『誤解です!』『斬!』祥雲は記憶を取り戻した長空が剣を振り下ろすところで目が覚めた。「ゼェゼェ~必ず破談にしないと…天界に戻ったら殺される!」祥雲は紫輝が未だ鶯時を見つけられず、ついに必殺技を出した。「新しい花嫁を探すのよ!」そこで祥雲は陸府を訪ね、長空から好みの娘を聞き出すことにした。好みも何も長空が好きなのは祥雲だけ、しかし祥雲は遠慮なく話して欲しいと頼む。…バカだな、君しか眼中にないのに…長空は仕方なく祥雲の特徴を伝えたが、自分のことだと気づいた祥雲はあきらめて帰ってしまう。紫輝は恩人に頼まれ、身分も外見も揃った花嫁候補の絵姿を集めた。しかし祥雲は上の空、自分を一途に思ってくれる長空を思い出してにやけてしまう。その時、不意に初空の顔が浮かんだ。「いかん!姻縁閣を道連れにはできないわ!目を覚ませ!私!」すると祥雲は絵姿の中から武威侯の娘・謝蕙蘭(シャケイラン)を選んだ。灯籠祭りの夜、長空は祥雲を喜ばせる仕掛けを準備して待っていた。宮中でも陸少将軍が許嫁のために店を借り切ったと噂が広まり、第3皇子の耳にも入ってしまう。一方、祥雲は祭りに来た長空の姿を確認、まんまと引っかかったと喜んだ。そこで紫輝にそろそろ謝蕙蘭を連れて来るよう頼む。紫輝は侍女から聞いた装いの娘を発見、しかし娘はちょうど化粧直しの最中で呼びかけても振り向かなかった。「私は陸家の使用人です、小姐、公子が瓊芳花(ケイホウカ)亭でお待ちです」「(え?!表哥が私を?!)支度ができたら行くわ」実はその娘は謝蕙蘭と良く似た衣装を着ていた鶯時だった。その頃、宮中では割れた茶碗で寧王が手首を怪我していた。内監は激怒し、侍女たちを厳しく叱責する。一方、祥雲と紫輝は無事、長空と花嫁候補を引き合わせることができたと満足していた。その時、すぐ近くで謝蕙蘭を呼ぶ声がする。紫輝が振り返ると、そこにも薄紅色の衣に蝶恋花のかんざし、月白色の真珠の花飾りの娘がいた。「なぜ謝小姐が2人?」「ちょっと!誰を行かせたの?!」すると祥雲は橋を渡って来た鶯時に気づいた。「鶯時?!…お手柄だったわね!これで情愛の修行も終了、女媧石の借りも返せるわ~」紫輝はようやく想い人が鶯時だと知り呆然、思わずを追いかけて引き止めてしまう。祥雲は紫輝が邪魔しないよう瓊芳花亭へ駆けつけた。しかし運悪く長空と鉢合わせ、何も知らない長空は祥雲が来たと喜び、今夜のために作った回り灯籠を見せる。すると手作りの走馬灯が回り出し、これまでの2人の思い出が映し出された。「我々は幼なじみ、君は皆に愛され活発だったが、私は内気でいつも後ろから仰ぎ見ていた いつか肩を並べて歩ける時が来たら君を守りたいと願ったよ 私たちは婚姻する年頃になった…これからも一緒にいて欲しい 共に白髪となるまで添い遂げたい、夢は将来たくさんの子供に囲まれることだ」驚いた祥雲はひとりで考えたいと断って長空に離れるよう頼んだ。その間に逃げ場はないか探し始める祥雲、そこへ紫輝を振り切った鶯時が現れる。「表哥!」「なぜここにいる?!」「私を呼んだでしょう?」「私が呼んだのは祥雲だ!」長空は祥雲に誤解だと訴えたが、祥雲は2人で話し合うようなだめて逃げ出してしまう。祭りで賑わう夜市に飛び出した祥雲。長空は祥雲を追いかけ、その後を鶯時が、さらにその後を紫輝が追いかける。するとお忍びで祭りに来ていた寧王が祥雲の腕をつかんで横道に引き込んだ。祥雲は寧王が手首に怪我をしていると気づき、手巾を巻いて手当てする。「怪我をして良かった、宮中では誰も私を気にかけない… 陸少将軍とは幼い頃からの許嫁だとか?なぜ避けるんだい?」「話せば長くなる、と言うか…面倒が嫌なのでこの絆から逃げたいのです」「確かに今の陸家にはあまり関わらない方いい」祥雲は寧王と別れて帰ることにした。すると鶯時が橋の上にいる祥雲を発見、侍女の翠碧(スイヘキ)が祥雲を突き飛ばして川に落としてしまう。騒ぎに気づいた長空は落ちたのが祥雲だと気づいて川に飛び込み、それを見た鶯時も後を追った。さらに鶯時が飛び込むのを見た紫輝まで川に飛び込んでしまう。寧王も思わず祥雲を助けようとしたが、内官と侍衛が止めた。つづく( ̄▽ ̄;)イヤイヤイヤ…どんだけ川深いのよwでも同じくらい深い湯船があったっけ(´゚艸゚)∴ブッ
2024.06.03
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)第4話陸長空(ルーチャンコン)との縁談を壊そうと策を巡らす祥雲(シャンユン)。そこで市に出かけて散財させてみたが、長空は全く意に介さなかった。( ๑≧ꇴ≦)<もう!なんなの?!しかしこんなこともあろうかと祥雲は次の策を講じていた。(๑•̀ㅂ•́)و✧<題して″占いの計″よ!長空は祥雲に買わされた山のような荷物を陸放(ルーファン)と翠碧(スイヘキ)に任せ、なぜか機嫌の悪い祥雲を追いかけた。すると通りに流しの占い師に扮した女媧(ジョカ)石の半仙・紫輝(シキ)がいる。「長空、相性を占ってもらいましょう?」紫輝は恩人の指示通り、2人の相性は″呪われた腐れ縁″だと占った。しかし長空はインチキだと一蹴、例えそれが天意だとしても別れないという。「ならば…血塗られた災いは避けられません」「祥雲、こんな占い信じなくて良い、帰るぞ!」焦った祥雲は長空に骨付き肉が食べたいと頼み、その隙に紫輝の元へ戻った。「次の手よ!」「手筈は整っています」そこで祥雲は紫輝に似顔絵を渡し、急ぎ鶯時(オウシ)公主を見つけるよう命じた。祥雲はわざと寂れた道を選んで帰ることにした。すると計画通り曲者が現れる。(´゚艸゚).oO(キター!″嘘から出た実″作戦!祥雲は占い師の予言が当たってしまったと訴えたが、実はその男たちは本物の刺客だった。一方、宮中では第3皇子・寧(ネイ)王が内監から第2皇子の配下が動いたと聞いた。「陸少将軍が危ういやも…」修茗(シゥミン)は動じる様子がなかったが、祥雲が巻き込まれたと知るや否や慌てた。祥雲は紫輝が手配した暴漢だと誤解して自ら人質となった。すると弱みを握られた長空が刺客たちに捕まり、激しく暴行されてしまう。祥雲は予想外の展開に戸惑い、咄嗟に男を蹴り飛ばして長空の元へ逃げた。その機に長空は反撃、驚いた刺客たちは撤収する。竹林では黒い影が機会をうかがっていたが、刺客が退散すると姿を消した。祥雲は自分のせいで深手を負った長空を抱え、途方に暮れていた。しかし折よく馬車が通りかかり、助けてもらうことにする。すると車から修茗が顔を出した。祥雲は屋敷まで送り届けてくれた寧王に感謝した。「礼には及ばぬ、陸少将軍は友だから当然のことだ」(* ゚ェ゚).oO(修茗殿下も忘川の水を飲んだのね…すると寧王は宮中にいる妹の友になってやって欲しいと頼んだ。「もちろんです、いつでも呼びつけてください」祥雲は紫輝を呼び出し激怒した。「芝居を頼んだのに本物が来たわよ?!死ぬところだったわ!」「実は手配した者は金だけもらってとんずらしました」「次はどうするの?!流暢なことを言っていたらあなたの恩人は死んじゃうのよ!」恩人の逆鱗に触れ困惑する紫輝だったが…。翌朝になっても長空は目を覚まさなかった。「長空、あなたにもしものことがあったら私はもう生きていけないわ!」付き添っていた祥雲は涙ながらに訴えたが、その時、ようやく長空が目を覚ました。「本当か?私が死んだら一緒に死ぬと?」「もちろんよ!私が寂れた道に行ったせいでこんなことに」「君は悪くない、私が巻き込んだんだ」長空はあの刺客の標的が自分だと気づいていた。すると祥雲は両親からもらった長命玉を譲り、長空が今生で100歳まで長生きするよう願う。「私がそばにいて看病するから」「本当に?!それならもっと深手を負っても構わないよ」「私の親切を忘れないで、命だけは取らないでね」「ばかだな、殺すわけないだろう?」「じゃあ指切りして!どんな時でも陸長空は祥雲を殺さない!未来永劫…」↓( ̄▽ ̄;)何だその誓い?な長空一方、濁気に覆われた謎の刺客たちも人間に転生した初空(チュコン)の暗殺を企てていた。しかし初空が人族の刺客に襲われるも、絶好の機会を逃してしまう。「この世で唯一の金の麒麟だ、霊力も記憶も失っているがそう簡単にはいかぬ くれぐれも慎重にな」息子の様子を見に来た陸涼(ルーリィャン)。長空は薬のおかげで動けるようになったが、実は手合わせした刺客が衣の下に刑察(ケイサツ)司の鎧をつけていたという。「馮(フウ)大人の配下か…」「馮大人と親しい二皇子の指図でしょう」そろそろ皇太子争いが激化する頃、長空は陸家が巻き込まれることを懸念したが、陸涼は自分が考えることだと安心させた。「とにかく静養しろ、武術比べも近い、そう言えば3皇子から高価な薬が届いたぞ」長空は自分と祥雲を助けてくれたのが寧王だと聞いた。…でもどうして3皇子があの場所に?…紫輝は祥雲の絵を頼りに鶯時を探していた。しかしかろうじて目と鼻と口があることしか判別できず、鶯時は見つからない。その時、ちょうど願掛けの札を売る露店を見つけた。店主から姻縁祠(インエンシ)で願いが叶うと聞いた紫輝は縁結びが何かも分からず鶯時の名を書いてしまう。実は偶然にも夫との縁を願う鶯時が姻縁祠にいた。祥雲が陸家に見舞いにやって来た。すでに政務に戻っていた長空だったが、陸放の入れ知恵で仮病を使って同情を引くことにする。祥雲はすぐ下手な芝居だと気づき、わざと大袈裟に泣いて心配した。「どうしよう~うわぁぁぁぁ~ん!」祥雲を泣かせてしまった長空は慌ててネタばらしすることにしたが、そこへ運悪く寧王が見舞いにやって来た。「私は子供の頃から身体が弱かったので、多くの治療法を知っている」「(どうするか見ものだわ)お願いします!殿下!」結局、長空は痛くもない腕をボキボキ鳴らされ、祥雲には寧王に礼を言わされてしまう。鶯時は侍女から似顔絵を配って自分を探している男がいると聞いた。興味がない鶯時は本堂を参拝して帰ることにしたが、外は雨。すると侍女が鶯時を探している男を見つけた。そこで鶯時は自ら紫輝に声をかけ、その傘を買い取ると持ちかける。紫輝は鶯時の美しさに圧倒され何も言えず、仕方なく鶯時は銀子をつかませ、傘をもらって帰って行った。「これが愛か…」摩羅山では護法・錦蓮(キンレン)が女媧石の報告を聞いていた。「女媧石が恋をしたようです」「それはいい、あの石がどう動くか見ものだ」しかし未だ行方知れずの聖女は見つからないという。「もしや逃げ回っている間に…」「いいや、私と聖女の心はひとつ、生死を共にする、聖女が死ねば私も死ぬはずだ」長空は寧王が自分に近づく目的が祥雲だと気づいた。思わぬ好敵手の登場に祥雲との距離を早く縮めたい長空。すると陸放が翠碧から小姐は読書が好きだと聞いたという。「普段、どのような書を好まれるかが分かれば…」そこで翌朝、長空は宋(ソン)府に祥雲を訪ねた。一方、鶯時は這(コノ)家客桟から双眼鏡で陸家の門を眺めていた。しかし愛しい従兄・長空の姿は見えない。そんな鶯時の様子を隣の那(アノ)家客桟から紫輝が見ていた。祥雲は庭園でちょうど本を読んでいた。そこで長空は何を読んでいるか探ろうするが、祥雲から暇なら寧王殿下を訪ねるべきだと諌められてしまう。思わず席を立った祥雲、すると慌てて長空が引き留めた。「分かったよ、どんなことでも言う通りにする、何でも叶えるよ」その時、ふいに長空の顔が祥雲に迫って来た。∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!何?!つづく
2024.06.02
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安乐传 The Legend Of Anle第37話莫霜(モーシュァン)公主と天灯をあげた韓燁(ハンイェ)。帝梓元(ディヅユアン)を愛するが故に結ばれぬ運命を受け入れながら、帝家の安泰を心から願った。その頃、すっかり憔悴した嘉昌(カショウ)帝・韓仲遠(ハンチュウエン)は帝梓元と接見していた。「そちに謝りたい、英寧(エイネイ)にも帝家にも」「君臣が憎み合うのはどうかこれきりに…」すると皇帝は皇太子が戻ったら2人で今後のことを決めれば良いと笑った。梓元は翎湘楼(レイショウロウ)を訪ねた。洛銘西(ルォミンシー)は梓元を心配させまいと笑顔を見せたが、実はちょうど喀血したばかりだった。すると琳琅(リンロウ)はこらえ切れず、うっかり口を滑らせてしまう。「大丈夫ではありません!大人(ダーレン)はあなたのせいで…あの玉佩の約束は…」「琳琅!下がれっ!」梓元は珍しく声を荒らげた洛銘西に困惑した。「琳琅は心配なのよ、怒ることないのに… これまで何年も私のために無理をさせた、ごめんなさい」「梓元、気にするな、私のことなら心配無用だ」その夜、琳琅はひざまずいて洛銘西に許しを請うた。「琳琅…お前は分をわきまえ道理を知る女子だ、だが今日はどうした?」「帝小姐への想いは太子殿下より勝っているのに、なぜ明かさぬのですか?」「余命わずかの私が明かしたところで何になる?」「でもお二人は許嫁です」しかし洛銘西は太祖の勅命で梓元との縁は切れたと言った。莫霜は献身的に韓燁の目を治療していたが、結局、視力は戻らなかった。そんなある日、莫霜の侍女が駆けつけ、靖国で嘉昌帝の危篤の噂が流れていると報告する。韓燁は父皇が自分を探し出すため、わざと噂を流したと気づいた。国を揺るがしかねない皇帝の健康状態、皇帝の意思がなければ表沙汰になることはない。「戻らねば…馬車を用意してくれないか?」「はお!これで安楽(アンルー)姐姐も喜ぶわね!」夜も更けた宮中、人払いした御宸(ゴシン)殿に吉利(キツリ)の付き添いで韓燁が現れた。皇帝は思わず息子を抱きしめ涙したが、目を負傷して見えないと知る。「安心しろ、必ずその目を治してやる、そう言えば梓元には会ったか?」「いいえ、二度と会うつもりはありません」すると皇帝は父としての願いはひとつ、悔いだけは残すなと諭した。韓燁は吉利に頼んで洛銘西にだけ会うことにした。しかし運悪く翎湘楼から洛銘西が梓元と一緒に出て来る。実は洛銘西は梓元を見送りがてら秘めた想いを告白しようとしていた。「好きなのは…」「あ!気をつけて」荷車に気づいた梓元は咄嗟に道を譲り、洛銘西から離れてしまう。「何て言ったの?」「いいや…私のことはいいから君も無理をするな…」韓燁は吉利と一緒に露店の後ろに隠れていた。「殿下、2人が通り過ぎました、追いますか?」「いいや、やはりやめておこう」韓燁は諦めて引き返すことにしたが、そこに思いがけない男が現れた。「殿下…簡宋(カンソウ)です」簡宋は帝盛天(ディセイテン)に命じられ、皇太子を伏翎(フクレイ)山へ案内した。帝盛天は韓燁の目を治せるかもしれないと話し、梓元がずっと韓燁を探していると教える。しかし韓燁は梓元からも朝廷からも離れると決めていた。「韓燁、私たちの轍を踏まないでちょうだい」「梓元は国にとって必要な人材、ならば敵の私はいない方がいい、過去のことは忘れるべきです」「それは本心なの?…梓元のために死をも恐れず青南(セイナン)山で戦ったのに?」「前輩、梓元のため以上に国のためでした」帝盛天は頑な韓燁に呆れたが、ともかく治療のため山に逗留するよう勧めた。皇帝が危篤の噂を流したせいで、都ではついに帝家が天下を覆すのではと憶測が広まった。梓元は歯牙にも掛けない様子だったが、その日、苑琴(エンキン)が朗報を届けてくれる。「小姐!太子殿下がお戻りになりました!」しかし韓燁は梓元に会いたくないと言っているという。「そんなの関係ないわ」梓元はやつれて見えないよう念入りに化粧して伏翎山に駆けつけた。韓燁はちょうど帝盛天と碁を打っていたが、梓元は韓燁の目が見えないと気づいて呆然となる。すると梓元に気づいた帝盛天は目のことで梓元に会わないのかと聞いた。「体裁を気にするような娘ではないわ」「前輩、彼女は太子の容姿に惹かれて都に来たんですよ?」韓燁は俗っぽい安楽を揶揄したが、ふいに厳しい顔になった。「梓元との間には障害が多すぎます、情勢も不安定な今、梓元に会っても苦しませるだけでしょう」その時、韓燁がうっかり茶碗を落としそうになった。梓元は思わず飛び出し、韓燁に気づかれてしまう。「誰だ?」焦った帝盛天は咄嗟に吉利に目配せ、そこで吉利は帝盛天が連れてきた侍女だと嘘をついた。梓元は新しい茶を入れて韓燁に届けた。すると韓燁から名前を聞かれ、吉利が咄嗟に口がきけないと誤魔化してくれる。梓元は韓燁の手のひらを指でなぞり、子規(ズーグゥイ)と名乗った。しかし侍女も吉利も下がれと追い払われてしまう。韓燁は何やら考え込みながらお茶に口をつけた。すると一口ですぐ侍女の正体に気づいてしまう。「(子規…)ふっ、梓元よ梓元、君が入れたお茶は苦いうえに渋い」洛銘西は韓燁に会うため伏翎山を訪ねた。しかし梓元から目が見えないと聞いて面会を断念、帝盛天に挨拶して行くという。帝盛天は洛銘西との再会を喜んだが、差し入れのお茶を見ると韓燁に会いに来たのだと分かった。「梓元、それで韓燁の様子はどうなの?」「相変わらず″侍女″を下げてばかりよ」すると洛銘西が韓燁は侍女が梓元だと気づいているという。「指摘されない限り侍女でいるわ、それより姑祖母…」「韓燁の目のことね?治るかどうかは薬引の有無にかかっている、開花した長思花(チョウシカ)よ 長思花は靖南でも希少だけれど、どちらにしても都へ運ぶ間に枯れてしまう 北方の気候では種をまいたとしても育てるのは難しい」「でも試してみる、たとえ治らなくても一生、そばにいるわ」帝盛天は洛銘西が淹れてくれた茶を韓燁に届けた。茶を飲んだ韓燁はすぐ洛銘西が来たと分かったが、会いたくないという。「それより前輩からあの侍女に宿下りを命じてくださいませんか?」「私の言葉なら聞くとでも?…あの子の出生以降、私は姿を消していた 苦しい時にも手を貸していない、私に何が言えるというの? 韓燁、立ち去らせたいなら自分で何とかして」帝盛天は仕方なく戻ることにした。その時、一心不乱に駆けてきた帝燼言(ディジンイェン)とぶつかってしまう。「(ドン!)あ、姑祖母…殿下ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」帝燼言は大伯母そっちのけで皇太子と感激の再会を果たした。しかし韓燁の目が見えないと気づいて涙する。「だから今まで戻らなかったのですね…」一方、洛銘西は梓元から昔話を聞いていた。「子供の頃は上京が不満だった、屈辱だと思っていたから… 半月も父に泣いて頼んであなたに付いてきてもらったのよ?ふふっ」そんな梓元を待っていたのは令嬢たちからの嫌がらせだった。子供の頃から眉目秀麗の皇太子は令嬢たちの憧れの的、そこである切り札を使って令嬢たちを撃退したという。「実はね、宗祠(ソウシ)から太祖の遺詔を持ち出して、令嬢たちの前で読み上げさせたの 忠義(チュウギ)侯の娘をやり込めた時は韓燁に見られちゃってね、クスッ 娘が帰った後、韓燁に言われたわ ″おい、君は靖南で太子妃を嫌がって泣いたと聞いた、芝居だったのか?″ ″太祖の遺詔を見せびらかすのは私に満足したからか?″って…」「あの韓燁が皮肉を言うとはな~」「私は恥じ入って逃げ出そうとしたの、でも韓燁が引き止めて言ったわ ″君みたいな女子が好きだ″って…それなのに今は私を遠ざけてる」韓燁は帝燼言には本音を吐露した。「誰にも会いたくなかった、でも日が経つとお前が恋しくなった 私がいなくてもしっかり勉強していたか?」帝燼言は思わず目のせいで姉を避けるのかと聞いたが…。翎湘楼では洛銘西が大事に育てた長思花が蕾を膨らませていた。「もうすぐ咲きそうだな…」洛銘西はぬか喜びさせないよう、開花してから届けるという。しかし琳琅は洛銘西が梓元のために心血を注いで育てたことを知っていた。「確かに梓元を喜ばせるために育てた…だがもし韓燁の目が治ればもっと喜ぶ それがこの花の天命かもしれぬ」その時、洛銘西は激しく血を吐いて倒れてしまう。洛銘西が目を覚ました。琳琅はただの風邪だとごまかしたが、洛銘西は自分がもう長くないと分かっている。つづく※子規(zigui)=子帰(gui)=梓帰(zigui)=梓(元のもとへ)帰
2024.06.01
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