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偷偷藏不住 Hidden Love第25話2人の将来のため離れ離れになった桑稚(サンジー)と段嘉許(ドワンジアシュー)。宜荷(イーホー)大学では桑稚と虞心(ユーシン)が映像コンテストに向けて作品の編集に追われていた。寧薇(ニンウェイ)と汪汪(ワンワン)はそんな2人をバックアップ、無事に作品を提出するまで見守ってくれる。一方、南蕪(ナンウー)へ拠点を移した段嘉許は独り、事務所の開業準備で忙しく駆け回っていた。〓第二十五篇 ~奔赴(共に歩む)~ 偷偷藏不住(密かに隠せない) 〓桑延(サンイエン)が経営するバーで久しぶりに大学時代のルームメイト4人が顔をそろえた。空港から直接、駆けつけたのは陳駿文(チェンジュンウェン)、実は陳駿文は段嘉許の事務所に転職する。すると段嘉許が桑延に両親への挨拶に行きたいと切り出した。「開業の準備ができたからご両親に話したいことがある」「いつ来る?見に行くよ」段嘉許は冗談だと思ったが、当日、玄関で出迎えてくれたのは桑延だった。「本当に来たのか?余計な口は挟むなよ?」「邪魔はしないさ、妹から助けるよう頼まれただけ」桑栄(サンロン)と黎萍(リーピン)は手作りの料理で段嘉許をもてなした。段嘉許は緊張のあまり食事が喉を通らなかったが、一息ついてからようやく本題を切り出す。「ご両親の懸念は最もです、ですが桑稚を想う気持ちは本物です 確かに以前、被害者遺族につきまとわれていましたが、今は解決しています 桑稚の卒業まであと2年、その間、僕は南蕪で将来のために働きます 桑稚がいなければ僕の人生は全く違うものでした 彼女はどんな時でも僕を一番に考え、年下なのに僕を守ろうとしてくれるんです 僕を過去から救った彼女の未来に責任を持ちたい 僕にあるものは多くはありませんが、全てを懸けて彼女を守ります」実は桑栄と黎萍は娘から何度も段嘉許がいかに素敵な人なのか聞いていた。しかし娘の話だけでは不安を払拭できずにいたという。「でも君が守れるなら私たちは安心だ」「小段、私たちの1番の心配は…つまり心から望んでいるのは娘の幸せよ 他は重要じゃない」「…はい」段嘉許は桑家の両親がようやく許してくれたのだと分かった。「桑稚がどうして素晴らしいのか分かりました 彼女は幸運ですね、お2人のようなご両親を持って…」その時、ずっと黙っていた桑延が急に咳払いした。コホン!(  ̄꒳ ̄)<あいつには素晴らしい哥もいるだろう?桑家からの帰り道、段嘉許はゴミ捨てを頼まれた桑延を見て昔を思い出した。「俺が桑稚と初めて会った時もゴミを持って歩いていたな」実はあの日、段嘉許は桑稚から兄に成り済まして担任と面談するよう頼まれたと明かしていた。『明日、行ってやれよ?』『あの担任、些細なことですぐ呼び出すんだ…放っておけ』『ダメだ、俺が約束したんだ』『ならお前が行け』桑延は今頃になって段嘉許が代わりに学校へ行ったと知った。段嘉許はオフィスの部屋に戻るとすぐ桑稚にビデオ通話をかけた。「実は今日、君のパーとマーに会ったよ、もう反対していないって」喜んだ桑稚はこれで段嘉許も自分に自信をもてるはずだと安堵した。「月末は時間がある?…応募した映像作品が賞を取ったの、授賞式に来られる?」「新しいプロジェクトが始まって会議で忙しいんだ…行けそうにないな~ごめん」「いいの、お仕事がんばって」しかし映像コンテンストの授賞式当日、突然、段嘉許が現れた。・:*+.\(( °ω° ))/.+*:•<surprise!←全然こんな感じじゃないけどw映像コンテストには段嘉許の以前の会社が協賛に入っていた。本来は江思雲(ジャンスーユン)が招待されていたが、段嘉許に代役を任せてくれたという。久しぶりの再会を喜んだ2人は一番後ろの席に移動。するとスーツ姿の段嘉許はネクタイがきついのか首元が苦しいと訴えた。「一番上のボタンを外してあげる」桑稚が手を伸ばして段嘉許に接近すると、段嘉許はふいをついてキスした。「ごめん、嬉しくてつい…君に会いたかった」「うん…」「うん?」「″うん″て言うのはつまり…私も会いたかった」グランプリの発表は″一夢の江湖″制作チームとして招かれた段嘉許だった。まずは桑稚の受賞作品″私の秘密″が公開されたが、初めて作品を見た段嘉許は人知れず涙ぐんでしまう。実は桑稚の作品は段嘉許への恋心を題材にしたアニメ作品だった。2年後、桑稚は無事、大学を卒業した。式が終わって親しい仲間たちと海辺ではしゃぐ桑稚。すると桑稚は陳強(チェンチアン)の目配せに気づき、それとなく寧薇(ニンウェイ)に声をかける。「薇薇、化粧が落ちてるみたい、あとで写真を撮るから直して来たら?」「やだ~直してくる!」「私が付き添うわ!」虞心は急いで寧薇を連れ出すと、ちょうど入れ違いに飲み物を持って段嘉許がやって来た。桑稚は残ったメンバーで砂浜にプロポーズ用のハート型を作り、花を飾りつけた。段嘉許も参加したが、どうやら計画はバレていないらしい。やがて寧薇が目隠しされて戻って来た。桑稚は寧薇をハートの中に誘導して目隠しを取ったが、なぜか寧薇は桑稚を残して飛び出してしまう。実はプロポーズするのは陳強ではなく、段嘉許だった。桑稚は花束を持って立っている段嘉許の姿を見てしばし呆然としていた。しかしそこに両親と兄が駆けつけ、ようやく状況を理解する。「桑稚、昔の俺は一生、独りでもいいと思っていた でも君が気づかせてくれた、人を愛し、愛されることが幸せなことだと… 愛してくれてありがとう、君のおかげで分かった、俺は結構いい人間で愛される価値がある 全てを捨ててでも君を愛したいとそう思わせてくれた」すると段嘉許は膝をつき、婚約指輪を出した。「俺があげられるのはこの言葉だけだ…″生涯、君だけを愛す″ 一生をかけて約束を果たす…結婚してくれ」桑稚は答える代わりに花束を受け取り、満面の笑みを浮かべて左手を差し出した。桑稚と段嘉許は夕日を眺めながら海岸を歩いた。桑稚の薬指には婚約指輪が光っている。「俺も秘密を教える、好きだと伝える前から君を想っていたんだ 君が大学1年の時、初雪を見たのを覚えている?あの時からだ」…私たちの物語は彼が22歳の時に始まった彼への想いを胸に秘めたのは誰にも知られないため素敵な人になって彼に追い付きたかったでも彼のそばに来て分かったの私が彼に向かうように、彼も私へ向かっていたこの5年の間に私は彼の過去の傷を癒やし、彼は私の未熟な片思いを成就させた私たちの物語は彼が22歳の時に始まり、私が22歳の時に完結した…桑稚は苺を持って自分の部屋へ上がった。ドアを開けると振り返る段嘉許、その時、初めて兄の部屋で出会った時の彼の姿が重なる。「まだひとつ残っているぞ?」段嘉許の手には懐かしい牛乳瓶があった。「何が書いてあるか見てみたい?」すると桑稚が最後の星を取り出して短冊をほどいた。…私の夢 宜荷大学 段嘉許…終わり( ˶´꒳`˵ )そして最終回と共に嘉許哥への幻想も完結した管理人であったw
2025.05.29
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偷偷藏不住 Hidden Love第24話桑稚(サンジー)がずっと隠し続けてきた段嘉許(ドワンジアシュー)への想い。段嘉許は思わず胸が熱くなり、言葉に詰まった。「…どう折ればいい?星が戻せなくなった」すると桑稚は短冊を器用に折りたたんでまた小さな星を作ってみせる。「この星は俺が持っておくよ」段嘉許は一層、桑稚が愛おしくなり抱きしめた。「泣くな、全部、分かった、でもなぜ急に話そうと思ったんだ?」「将来について考えると言ったでしょう?だから電話するのが怖かった 直接、会って話せば切り出せないと思って…」段嘉許はようやく桑稚が自分に捨てられると不安になって追いかけて来たと気づいた。「ちょ…考えていたのは君の卒業を待って一緒に南蕪(ナンウー)へ帰るか それとも俺が先に行って君の戻りを待つかってことだ 小姑娘、君はただしっかり勉強していればいい 何より重要なのはいつも恋人のそばにいてくれること ご両親のことは俺がちゃんと説得するよ…ほら、笑って」「うん」〓第二十四篇 ~旅立ち~ 孤単北半球 〓その夜、段嘉許は桑稚が部屋で休んでからリビングで珍しく酒を口にした。しかし思いがけず目を覚ました桑稚が部屋から出て来てしまう。「嘉許哥?…なぜお酒を飲んだの?どうしたの?」「俺は君をずっと傷つけてきたんだな…」「あなたは優しかったわ、本当よ?」「君を愛している…ごめんよ、言うのが遅過ぎた、今までずっと君を悲しませてきた 君の献身的な愛で自分の力不足に気づいたよ、酷いヤツだよな? でも今後は全力で埋め合わせする、君の選択を後悔させないよ」桑稚は思わず自分から唇を重ね、そのまま2人は身も心も結ばれた。段嘉許はシステムのアップデートが終わり次第、退職したいと願い出た。桑稚との将来のため、南蕪(ナンウー)で起業したいという。江思雲(ジャンスーユン)は引き留めたが、段嘉許は彼女の両親が自分に懸念を抱いていると明かした。「この件は年上の僕が独りで解決したいんです できるだけ早く南蕪へ行って生活を落ち着かせ、時間をかけて能力を証明したい」「心は決まっているのね、分かったわ、でも起業はそんなに簡単じゃない だから本社に申請して事務所を開いたら?技術サポートや支援をしてくれる」「助かります」将来に向かって歩み出した段嘉許、しかし突然、父の病院から思わぬ連絡が入った。段嘉許は植物状態の父が危篤と聞いて慌てて病院に駆けつけた。「今のうちにゆっくりお話を…」「ありがとうございます」段嘉許は意識のない父のベッドの横に座り、これまでの辛い胸の思いを打ち明けた。「事件からずい分と経った…あの時、あんたが飛び降りなければもう出所していた頃だろう 色々あったよ、あんたの賠償金と借金は俺が返済した マーはもう死んだ、あんたの借金のせいでね 癌だと分かっていながら治療費を渋ったんだ、そのせいで病院に行った時には手遅れだった 俺たちの苦労をその目で見て欲しかった、そして罪悪感に苛まれて欲しかった もしあの時、あんたが逃げずに罰を受けていたら、俺たちの人生は違っていた そうは言っても感謝もしてる… あんたのおかげで俺は酒を飲まない、あんたを見て″責任″の意味を学んだ 俺はそう悪くない人間だと思う、少なくとも俺は愛する人を守れる まあいい、あの世へ行ってマーに会ったらきちんと謝ってくれよ?ゆっくり休んで、パー…」その時、父の手の指がわずかに動いた。するとモニターのアラーム音が鳴り響き、ついに父は息を引き取ってしまう。段嘉許が手続きを終えて病院を出ると思いがけず桑稚が待っていた。「なぜここに?そんな顔するな、この日が来ると分かっていた」段嘉許は桑稚を心配させまいと冷静を装ったが、桑稚は黙って両手を広げて段嘉許を抱きしめた。すると段嘉許はたがが外れたように泣き出してしまう。段嘉許は桑稚を連れて母のお墓参りに出かけた。「マー、彼女は桑稚、以前、彼女の話をしただろう?今は俺の恋人だ おれは南蕪で暮らすことにした、でも毎年、墓参りに来るから パーが死んだよ、何と言うか穏やかにね、今は静かな場所で眠っている もしかしたらそっちで会うかもな、そうしたら…まあいいや、2人が幸せならいいんだ」「初めまして、桑稚です… 彼は確かに辛い経験をしたけれど、でも自暴自棄にならず努力して苦労して耐えて来ました 心配事もあるでしょう?でもご安心を 私が面倒をみて幸せにします、彼が毎日、楽しく暮らせるように そして約束します、私がいる限り誰にも嘉許哥をいじめさせない …ね、あなたはもう独りじゃない」すると段嘉許はこらえきれず大粒の涙をこぼした。「約束だぞ?マーの前で誓ったんだからな」「嘘はつかないわ、ふふふ」桑稚と段嘉許は貸し自転車でサイクリングを楽しんだ。すると段嘉許は自分の先を走る桑稚の背中を見ているうち、ふと昔のことを思い出す。あの時、不良グループにからまれた桑稚をなぐさめようと段嘉許は自転車に乗せて遠回りして送っていった。…俺の後ろに座っていた女の子が、ある日、突然、成長した大人になった彼女は俺と並んで歩き、辛い時を共に乗り越えてくれた今や先を越され、太陽の下で俺を待っている…段嘉許は桑稚に会社を辞めると伝えた。「早めに南蕪に行って生活を整えたい、君が来た時に苦労させないためだ 南蕪には君の家族がいるし、俺はどこでも働ける、君がいる場所が僕の家なんだ」2人は残りの1ヶ月、甘い時間を過ごした。いよいよ段嘉許が南蕪へ出発する日。段嘉許はロビーで桑稚と別れたが、離れ難い桑稚がいつまでも後をついて来る。すると段嘉許はふと引き返し、桑稚を抱きしめてそっと涙を拭った。桑稚はゲートで段嘉許を見送った。笑顔で手を振る桑稚、しかし段嘉許の姿が見えなくなると途端に顔が歪んでしまう。つづく
2025.05.29
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偷偷藏不住 Hidden Love第23話桑稚(サンジー)を連れて段嘉許(ドワンジアシュー)の滞在ホテルまで迎えに来た桑延(サンイエン)。桑稚は助手席を降りて愛しい彼氏が来るのをそわそわしながら待っていたが、そんな妹の様子を見て桑延はふと疑念が湧いた。「…本当に先に惚れたのは段嘉許なのか?」「(ドキッ!)どっどういう意味?!変なこと言わないでよね?」そこへ段嘉許がやって来た。すると桑稚と段嘉許は一緒に後部座席に座り、桑延をよそにイチャイチャし始める。「コホン!車内での不適切な行為はご遠慮ください?って俺は運転手か!」ゼミの同期が集まり、久しぶりの再会を喜んだ。しかし段嘉許が桑延の妹を彼女だと紹介し、銭飛(チェンフェイ)以外の同期たちは目を丸くする。「あれ?卒業式に写真を撮ったあの?」「あ?ああ、実はあの頃から俺の片思いだったんだ」やがて話題は銭飛のおめでた報告に変わった。すると桑延が出産費用を計算しておけと助言、なぜか昨今のお産事情に詳しい。「哥?なぜそんなこと知ってるの?」「いや、いつかは必要になるし…興味があって調べてみただけだ…モニョモニョ」桑稚は兄の様子を訝しんだが、それはまた別の話…@スピンオフドラマ段嘉許は桑稚を門限までに送り届けるため先に店を出た。しかし酒を一口も飲んでいないのに歩いて行くという。「なぜ?時間がかかるのに…」「君の酔いを覚ますためだよ」やがて桑家が近づき、別れ際に熱い抱擁を交わす段嘉許と桑稚。まさかその時、母がゴミ捨てで家を出ていたとは知らなかった。桑稚が部屋に戻って着替えようとしているところへ母がやって来た。「段嘉許と付き合っているの?…さっき見たのよ?」黎萍(リーピン)は娘が段嘉許のためにインターンと称して宜荷(イーホー)に残ったと気づいた。「まさか彼の家に…」「ううん、寮にいたわ!」黎萍はひとまず安心したが、段家の事情を思うと心配になった。「あなたは憧れを好意だと思い込んだのかも、彼を哥哥のように慕っていたでしょう?」「違う、私ももう大人よ?あこがれと恋愛感情の違いくらい分かる」「あなたはまだ大学生だけど彼は年上で社会経験もある…とにかく日を改めて話しましょう」すると黎萍は一方的に話を切り上げて出て行ってしまう。〓第二十三篇 ~座礁~ 悔いなき愛 〓翌日、桑稚は心が落ち着かないまま段嘉許に会いに行った。段嘉許は日時を決めて桑家の両親に会いたいと言ったが、桑稚は昨夜の一件を切り出せない。「うん、分かった…はぁ~私の方が年上だったらいいのにな~ それなら哥に仲を知られても殴られずに済んだのに」「俺は若い子が好みだ…ふっ」段嘉許は冗談めかして笑ったが、桑稚の様子がおかしいこと気づいていた。桑栄(サンロン)は娘の外出中に段嘉許を呼び出した。実はすでに段嘉許と桑稚の交際を知っているという。驚いた段嘉許は本来なら近日中に訪ねて挨拶するつもりだったと釈明した。桑父の話では娘に懸念を伝えても理解してもらえず、段嘉許と話すことにしたという。「小段、正直なところ君の家庭環境を考えると不安がある 桑稚は大切に育てた一人娘、親心としては何の苦労もさせたくない …懸念を伝えたことで君を不愉快にさせたかな?だが分かって欲しい 娘はまだ19歳だが君は少し上だ、将来について真剣に考えてくれないか?」「分かりました」その夜、桑稚が同窓会から帰ると両親が待ち構えていた。すると桑栄は子供たちの幼い頃を懐かしみながら、それとなく桑稚の恋愛問題に触れる。「お前を嫁に出す心積りはあるが、恋人候補が現れれば必ず欠点を探してしまうものだ お前が耐えられとしても、私たち両親がお前に苦労させたくないからね …お前が聞くと怒ると思って隠しておくつもりだったが、実は今日、段嘉許を呼んだ」「ピキッ!Σ(꒪꒫꒪ )…彼に何を言ったの?」「私たちが心配していることを全て話した、彼を傷つける内容もあったと思う 彼は″2人の将来を真剣に考える″と…」桑稚は両親に深く失望し、しばし呆然となった。「私は苦労できないと思われているんだね?でも彼が私に苦労させたことなんてない 彼のパパがずっと寝たきりだとしても一緒に向き合う覚悟はあるわ 私はちゃんと考えてお付き合いしている、どうか彼に偏見を持たないで? 家のことはどうしようもない、だけど彼はずっと偏見を受けて来たの でもまさか私のパパとママがそんなふうに…疲れたから部屋に戻るわ」桑稚は悩んだ末、段嘉許に電話をかけた。…あんな話しされたら重荷だよね?なんて話せばいいだろう…📱<もしもし?…もしもし?間違い電話か?w「…ごめんなさい、パパが言ったこと気にしないでね、あなたにはいつも元気でいて欲しいから」📱<え?落ち込んでなんかいないぞ?そんな酷いこと言われていないさ段嘉許は桑稚を心配させまいと明るく話したが、それがかえって桑稚を不安にさせた。「私に聞きたいことがある?話したいこととか…あ、いいの ただ伝えたくて、あなたは素晴らしい人だって でも両親にとって私はまだ子供で、いろいろと心配なのね それにあの事故と嘉許哥は関係ない、あなたのパパのことなら私も世話するから…」「変なことを考えずに早く寝るんだ、あ、明日の朝に帰ることにした 急な仕事でね…じゃあお休み」「…晩…安」最悪の結末だけは免れた桑稚。緊張が解けたのか、力が抜けたようにベランダでへたり込んでしまう。…でも突然、宜荷(イーホー)に戻るなんて、やっぱり私を避けてるの?…翌日、桑稚は段嘉許を追って宜荷に帰ることにした。桑栄と黎萍は自分たちのせいだと気づいたが、桑稚は段嘉許と直接、話し合いたいという。「私はもう大人よ?自分の望みが何か分かっている」「私たちも小段が好き、でも心配なの」「彼を信じられない?…なら私を信じて欲しい」すると桑栄は自分が空港まで送ると言った。桑稚が宜荷空港に到着すると段嘉許から着信が鳴った。📱<君が戻ったと桑延から聞いたよ、そこで待っていて「はお」桑稚は昔と同じ場所で段嘉許が来るのを待った。…今回は泣かない…すると段嘉許が慌てて駆けつける。「覚えている?高2の時、私が宜荷に来たこと、オンライン彼氏のことで…」「うん?」「実は彼なんていなかった、あなたに会いに来たの 哥からあなたに彼女ができたと聞いて、たまらず飛んできた、あなたに会うために 大学に入ってからあなたを好きになったわけじゃない、嘘をついてた だって怖かったの、あなたに…あなたにおかしいと思われるんじゃないかと…」桑稚は涙声になりながら、段嘉許に小さな折り紙の星を渡した。「この星の中に私の中高時代の秘密が書いてある」段嘉許は小さく折りたたまれた星を解いた。…秘密ができた、あまり認めたくないけれどあの人を好きになったみたい……たくさん稼いで彼の返済に協力する…桑稚は結局、また泣いた。「永遠に隠したかった秘密を全部、話したよ? 私がこれほど好きだってことに免じて、誰に何を言われても気にしないで欲しい 永遠に私と一緒にいてください」( ߹꒳ ߹ )こんなん泣いてまうやろ〜つづく(  ̄꒳ ̄)とは言え親だったらそりゃ反対よwそれにしてもルースー、やっぱり上手いわ
2025.05.26
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偷偷藏不住 Hidden Love第22話プチ同棲が始まった桑稚(サンジー)と段嘉許(ドワンジアシュー)。おかげで段嘉許は桑稚の送迎時間を睡眠や残業に充てることができるようになった。桑稚が先に出勤する時は段嘉許のために朝食を準備したり、残業の段嘉許が桑稚に自分と同じ夜食を届けてビデオ通話しながら一緒に食べたり…。こうして楽しい時間を共有しながら、桑稚はあっという間にインターン最終日を迎えた。桑稚は悩みの種だった企画部部長・施暁雨(シーシャオユー)のデスクまで挨拶に向かった。「お世話になりました…これはお礼の品です それから私は人の彼氏を盗んだりしていません、姜穎(ジャンイン)とお友だちなんですね? 友人なら彼女を精神科に診せるべきです、きっと誤解も解けるでしょう」┏○″<ありがとうございました最後は毅然とした態度で大人の対応を見せた桑稚。施暁雨は何も言わなかったが、もはや桑稚へのわだかまりは解けていた。一方、段嘉許もこの1年間、心血を注いできた″一夢の江湖″のアップデート版が公開。予想以上の反響となり、プレーヤーの数は当初の目標を大幅に上回った。そこで江思雲(ジャンスーユン)はこの機に後任が決まっていないチーフプログラマーに段嘉許を推薦するという。「ともかくやっとゆっくりできそうね」「実は彼女に埋め合わせするつもりなんです」その夜、段嘉許は桑稚のために考えた旅行プランを説明した。桑稚はキャンプに行きたいと言っていたが、せっかくのデートなら豪華なリゾートホテルに連れて行きたい。しかし桑稚は気に入らないのか何かと理由をつけて拒否した。遊びに無駄遣いしたくないのはもちろん、実は桑稚にとって最も重要なのは2人だけで過ごすことだという。「…君の話を聞いていたら何だかキャンプに行きたくなって来た」段嘉許は桑稚の可愛い夢を叶えるため、海辺でキャンプすることにした。キィャァ~!‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››ヤッタ~!〓第二二篇 ~ロマンチックな旅~ 星を見よう 〓キャンプ当日、早朝に出発の予定が本降りの雨となった。恨めしそうに外を眺める桑稚、これでは満天の星空を2人で見たいという夢は絶望的だ。しかし段嘉許が部屋でキャンプすることを思いつき、リビングにテントを張ることにする。2人はじゃれ合いながら良い雰囲気になったが、その時、思いがけず母から着信が鳴った。「はっ!ママから…嘉許哥!テントから出て!電話に出る!」桑稚は友だちの家でキャンプしているとごまかし、段嘉許がビデオ通話に映らないよう気をつけた。実は両親はインターンを終えた娘の進路が気になり、南蕪(ナンウー)に戻って欲しいと哀願する。「只只(ジージー)、ママのそばにいてやってくれ」「ぁ~まだ先のことだし、卒業が近くなったら決める…じゃあまたね、バイバイ!」早くも両親と段嘉許の板挟みになってしまった桑稚。そんな桑家の話を昇進を控えた段嘉許が複雑な心境で聞いていた。夏休みが終わり新学年が始まった。桑稚は虞心(ユーシン)と一緒に学校が主催する映像コンテストに応募したが、なかなか良いアイデアが浮かばない。一方、汪汪(ワンワン)は編集したインタビュー映像を渡す口実で江銘(ジャンミン)を訪ね、勇気を出して告白した。「あなたが好き…ぁ、答えは急がないから、ただ伝えたかっただけなの、じゃっ!」江銘は困惑した様子だったが、汪汪は自分を奮い立たせながら帰っていった。…告白なんて大したことない!ないっ!大丈夫っ!(((ʘ ʘ;)))ヒィィィ…桑稚は国慶節の休みに実家へ戻った。段嘉許から半ば強制的に空港へ迎えに行かされた桑延は母から頼まれた買い物を忘れ、桑稚を送り届けてからまた出かけてしまう両親が娘の帰省に大喜びする中、桑稚は早速、部屋に戻って段嘉許に無事に到着したことを知らせた。「もしもし?何していたの?」📱<君のことを考えていた「私もっ!ねえご飯、食べた?」📱<まだだ、君は?」「私もまだ、いつ食べるの?」📱<もう少し後で…その電話をちょうど果物を差し入れに来た母が聞いていた。「只只?」「はっ!…じゃあまた電話する!」桑稚は慌てて電話を切って果物を受け取った。母が出て行くと桑稚は急いで段嘉許にメッセージを送った。💬ごめんね、ママが部屋に来たの💬いいんだ、仕事を片付けて明日にはそっちへ行くよすると桑稚は失恋したと誤解して箱に封じ込めた思い出の品を出した。…久しぶりね、小狐狸、ずっと閉じ込めてたね…桑稚は思い出の狐のぬいぐるみを取り出し、願い事の星が入った牛乳瓶を眺めた。黎萍(リーピン)は娘の様子から彼氏と電話していたと気づいた。そこで夫にそれとなく相談したが、桑栄(サンロン)は娘に尋ねてはっきりさせようという。2人は早速、桑稚の部屋へ向かうと、単刀直入に彼氏がいるのか聞いた。すると桑稚は彼氏の存在を認め、直接、伝えたくて隠していたと言い訳する。「同じ大学の人なの?専門は?優しい人なの?」「只只にはまだ早くないか?恋愛は卒業してからの方が…結婚したら向こうに住むのか?」「ぁ…哥はまだかな?」矢継ぎ早に質問された桑稚は居たたまれなくなり、咄嗟に部屋から逃げ出してしまう。翌日、南蕪(ナンウー)へ久しぶりに戻る段嘉許は同期と食事することになった。そこで桑稚は差し入れを持って兄の部屋を訪ね、下手に出ながら同行しようと画策する。「今日は出かけるの?外で夕食?何を食べるの?誰と?」「はは~ん、段嘉許も来るからお前も一緒に来たいのか?」(*゚▽゚)*。_。)*゚▽゚)*。_。)ウンウン(」゚ロ゚)」<媽(マ)ァァァァァァァァァァァァァァァ!ちょっと!>(。-ω-)_θ☆(ノ・⊿・)ノ″「じゃあ支度してくる!」「5分だぞ」桑延は散々、妹をからかったが、文句を言いながらも結局、連れて行った。つづく
2025.05.24
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偷偷藏不住 Hidden Love第21話無事に仲直りした兄妹を車に乗せて大学の寮へ到着した段嘉許(ドワンジアシュー)。すると後部座席で桑延(サンイエン)が寝たふりしているのを良いことに、段嘉許は桑稚(サンジー)に別れのキスをしてしまう。兄の複雑な気持ちなど何処吹く風、助手席を出た桑稚は兄を叩き起こし、前に移動しろと引っ張り出した。段嘉許は桑延を家に送ってから会社に戻ることにした。しかし桑延がオフィスも見てみたいと言い出し、結局、一緒に泊まっていくという。「それにしても小鬼(シャオグイ)を迎えに行って一緒に夕食を食べてから残業か?」「少し前まで上司が急病で忙しかった、今日は例外だよ 心配するな、もうすぐ引っ越す、寝室が2つあって大学から近い家を見つけた これなら安心だろう?」「何が安心だよ、兄としては妹の恋愛に不安は尽きない、ネット恋愛の時も大変だった 正直、彼氏がお前だと分かってホッとしてる、でも傷つけたらどうなるか分かってるな?」〓第二一篇 ~頼る~ あなたあっての私 〓翌朝、段嘉許が目を覚ますとすでに桑延はいなかった。とりあえず眠気覚ましにコーヒーを飲むことにしたが、その時、ちょうど喫茶室にいた後輩から思わぬ話を聞く。「そうだ、先日、カラオケ店で彼女さんを見ましたよ? ほら、以前、会社に乗り込もうとしていた女性と話していました」段嘉許はあの夜、桑稚の様子がおかしかった理由を知った。激怒した段嘉許は姜穎(ジャンイン)が務めるネイルサロンへ乗り込み、桑稚に接近しないよう迫る。「俺を困らせてきたことは水に流す、でも彼女は俺の最愛の人だ 彼女のためなら俺は何でもする」すると段嘉許は″治安管理処罰法″の書類を渡し、次は通報すると釘を刺して帰った。一方、桑稚はインターン先で思わぬ好機に恵まれた。その日は張(チャン)社長が企画部の会議で大口クライアントの広告戦略について説明を受けたが、施暁雨(シーシャオユー)の案が気に入らない。「他にアイデアは?」しかし社員たちは部長の顔色をうかがって黙り込んでしまう。社長は仕方なく2人の実習生にも聞いた。「そっちはないのか?」すると桑稚が商品をアニメのキャラクターとして描いてはどうかと発言した。「東桀(ドンジエ)側のポイントはストーリー性、商品の機能性、注目を集めることでした そこで商品をアニメキャラに見立てて宣伝用の動画を作るのはどうでしょうか?」施暁雨は鼻で笑いながら東桀のイメージとは合わないと却下したが、社長は違った。「俺はいいと思う、面白い」そこで社長は機能性を謳う部長の案と創造的な実習生の案をそれぞれ詰めてクライアントに選ばせることにした。桑稚はすっかり社長に気に入られた。面白くない施暁雨はちょうど階段を降りて来た桑稚を呼び止め、社則を持ち出し嫌味を言う。「あなたは私の部下になる、アイデアがあるのに私に報告せず、なぜ会議で発表したの?」「すいませんでした、私…」「さすが人の彼氏を盗むだけあるわね」会社を出ると桑延が待っていた。段嘉許は飲み物を買いに行ったところだという。「働き過ぎないできちんと休めよ?俺は明日の朝には帰る」「明日の朝?…せっかく来たのにもう帰るの?」施暁雨のことで落ち込んでいた桑稚は急に寂しくなって涙があふれた。桑延は実習がキツいのだと気づき、援助するので仕事など辞めていいという。そこへ段嘉許が戻って来た。「どうした?いじめるなよ?」「慰めてやってくれ、実習が辛いらしい」「違うわっ!」桑稚は段嘉許に心配をかけまいと思わず声を荒らげ否定。すると桑延は段嘉許に妹を任せて先に引き上げてしまう。段嘉許は桑稚が久しぶりに兄と再会し、子供に戻って素直に泣けたのだと分かった。「てっきり仕事が順調で話さないのかと思ってた」「別に問題はないの、自分で解決できるし、忙しいあなたの重荷になりたくない」「昔はよく泣いたのに何を今さら?…実家に帰りたいか?」「…うん」「じゃあ帰ろう、俺も休みを取る、実習も嫌なら辞めていい、老板には俺が話す」「まるで親みたいね、クスッ」「ああ、もっと頼られたい」「私もあなたに頼られたい、喜びや悲しみを分かち合いたいから」「そうだな、お互いに頼ろう、で会社で何があった?」桑稚は何も言わなかったが、段嘉許は姜穎のことなら知っていると明かした。「なぜ俺に話してくれなかった?全部一人で抱え込むな これからは何でもまず俺に相談してくれ」「うん、約束する、でも心配しないで、やられっぱなしじゃない、あなたのことも守れる」桑稚は段嘉許が思うよりずっと大人になっていた。東桀は桑稚が提案した″アレルギー体質の少女が乳液という妖精に守られる″というコンセプトを評価、予算オーバーだったものの無事に契約が成立した。張社長は上機嫌で、社員たちも桑稚のおかげでボーナスがもらえると大いに盛り上がる。そこで実習が終わる前に食事でも行こうと誘われたが、桑稚は予定があると断った。週末、桑稚は段嘉許から指定された住所に向かった。するとマンションのベランダにいる段嘉許の姿を見つける。実は段嘉許は大学の近くに引っ越していた。「案内するよ…寝室は2つあるんだ、こっちが君の部屋」「つまり一緒に住むってこと?」「違うよ、君が勉強で疲れた時に休む場所ってことだ」桑稚は家賃が気になったが、段嘉許は払えるだけの稼ぎはあると笑って合鍵を渡した。「ここは俺たちの家だ」「ふふ、うん」そんなある夜、桑稚の学生寮のエアコンが壊れた。慌てて管理人に連絡したが、新学期が始まるまで修理業者を頼めないという。話を聞いた段嘉許は新しい家に避難するよう勧め、早速、桑稚を迎えに行った。桑稚は簡単に荷物をまとめてマンションへ移動した。「あ~涼しい~生き返るわ~」こうして思いがけず始まった同棲生活。今まで以上に距離が近づいた2人は熱い抱擁を交わしたが、段嘉許は節度を守った。翌朝、桑稚と段嘉許は身支度を整えてそれぞれの部屋を出た。(^ꇴ^)<早 早>(˶´꒳`˵)段嘉許が準備してくれた朝食を前に顔がほころぶ桑稚。すると段嘉許はゲームのサンプルテストが終われば休みが取れると話した。「そうしたら君の好きな場所へ出かけよう」「うん!」つづく(^ꇴ^)ホームシックになっちゃう桑稚が可愛いw
2025.05.23
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偷偷藏不住 Hidden Love第20話カラオケルームから出ようとした桑稚(サンジー)は見覚えのある女性とかち合った。その女性は段嘉許(ドワンジアシュー)に付きまとっていた姜穎(ジャンイン)。桑稚は無視して通り過ぎたが、姜穎は執拗に追いかけ、段嘉許と付き合うべきではないと訴えた。「あなたはまだ若い、彼のパパは植物状態で毎年、多額の医療費がいるの 時間もお金も無駄にすることになるのよ?」「構わない、一緒に乗り越えるわ」桑稚は段嘉許の父がひき逃げ事件を起こしたことを知っていた。しかしその被害者が実は姜穎の父親だと聞いて呆然となる。「家族がそんな目に遭えばあなただって私みたいになるっ! あいつはね、私の父をひき殺し、刑務所が嫌だからって飛び降り自殺したの なのに一命を取り留め、私だけが父を失ったわ!それでも嘉許に責任はないと?!」「父親が犯した罪を彼は償ったはず、確かにあなたに罪はない、でも彼もそうでは? 彼を傷つける理由にはならない」店をあとにした桑稚は何ともやるせない気持ちのまま段嘉許を待っていた。…彼女はあんな風にずっと嘉許哥に罪悪感を抱かせてきたのね…すると待ち合わせ場所に段嘉許がお土産を持って駆けつける。「桑稚、食事は?…パンを食べるか?」段嘉許のお土産はクマの顔をかたどった可愛いパンだった。すると桑稚はパンを頬張りながら、そっと自分のキャッシュカードを段嘉許に渡す。「5000元、入ってる、順調に実習が進めば3000元、8000元になるね」「なぜ俺にカネを?」「伝えたかったの、私は一生、嘉許哥に優しくできるって、ウンウン…本当よ?」しかし段嘉許は自分の財布の中身を抜いて現金とカードを桑稚のカバンに入れてしまう。「君がいればカネを預かる必要はない、そうだろう?」「じゃあ私が預かっておく、必要な時は言ってね」「桑稚…何か嫌なことがあったのか?」「ないわ、迎えに来てくれただけで嬉しい」段嘉許は桑稚に何かあったと気づいたが、追及はしなかった。〓第二十篇 ~守る~ ずっと2人で 〓仕事がどんなに忙しくても桑稚の送迎を欠かさない段嘉許。寮までの道すがら桑稚は無理しないよう訴えたが、段嘉許は冗談めかして″ならば一緒に住むか″と聞いた。すると毎晩22時にかかってくる母の着信が鳴る。桑稚は寮に戻ったらビデオ電話をかけると母に約束して電話を切ったが、これでは同棲できるはずないと笑った。「仕方がない、俺が頑張って毎晩、送るよ」喜んだ桑稚は思わず段嘉許に抱きついたが、今度は兄から着信が鳴った。「大学の構内で男と手をつないで歩いているのはお前だな?」その時、物陰から突然、桑延(サンイエン)が現れた。「俺の目がおかしいのか?…院生の彼氏とやらは段嘉許にそっくりだな」「ほら、この世にはそっくりな人が3人いるって言うじゃない?(汗」「妹妹、本気で俺をバカだと?…で、手をつないでいた理由は何だ? 段嘉許が怪我した?失明した?酔ってた?」「ぁ…″酔ってた″にする」桑稚は必死に誤魔化そうとしたが、段嘉許は腹を括った。「俺から告白したんだ」桑稚が彼氏のために帰省しないと疑って様子を見に来た桑延。しかしまさかその相手が段嘉許だとは予想外だった。桑延は妹を段嘉許から引き離し、ひとまず寮まで送った。珍しく本気で怒っている兄に困惑する桑稚。すると段嘉許は自分から話しをすると安心させて桑稚を見送った。段嘉許は黙って桑延の後をついて行った。やがて桑延は人けのない公園に入るといきなり段嘉許を殴ってしまう。「なぜ俺の妹妹なんだ!」「遊びじゃない、真剣だ」すると桑延は段嘉許を蹴り飛ばし、もう一発、殴ってしまう。段嘉許は桑延の怒りを黙って受け入れるつもりだったが、桑延はそこであきらめた。「いつからだ?」「2ヶ月半前…」「良心はないのか?相手がどんなに年下だろうと反対しない、でもあいつは俺の妹妹だぞ? 中2の頃からお前を哥哥と思ってきたのに」「直接、話すつもりだった…すまない、だから気の済むまで殴ってくれ」しかし桑延は現実を受け止めるしかなくなった。「もういい、顔を拭けよ」「(はっ)ありがとう、哥!」桑延は結局、段嘉許の家に泊まることになった。しかしタクシーに乗り込んだものの2人して黙り込んでしまう。その時、桑延の携帯が鳴った。桑稚から着信だと気づいた桑延は無視、すると今度は段嘉許に桑稚からメッセージが届く。💬喧嘩していない?💬大丈夫、安心して💬落ち着いたら電話してね「…兄弟、真面目に考えたんだ、一生、うち(我家)の只只(ジージー)を大切にする」「誰がお前の只只だよ(ボソッ」「分かった、まだお前の子だ」「本当に真剣なのか?まさかもうお前たち…」「ひどいな、俺がそんな奴だと?」「正直に言う…思ってる、だいたい25の男が女子大生をひっかけたんだぞ?!」「たった5歳差だ、もう少し殴るか?構わないぞ」桑延は思わず隣の段嘉許を叩き始めたが、やがて2人は馬鹿馬鹿しくなって笑ってしまう。段嘉許からメッセージが届いた。喜んだ桑稚はビデオ通話でかけたが、段嘉許から拒否されてしまう。仕方なく普通に電話を掛け直すと、段嘉許は風呂上がりでまだ服を着ていないと嘘をついた。「哥とは何もなかった?」「なかったよ、ちょっと罵られただけだ、ちゃんと話をしたから安心して」翌日、桑稚を迎えに来た段嘉許はマスクを着けていた。「ちょっと風邪気味で…」しかし桑稚は咄嗟にマスクを外してしまう。すると段嘉許の頬に赤いあざがあった。「桑延なのね…」桑稚は兄をレストランへ呼び出し、段嘉許に手を出したと猛抗議した。しかし桑延は殴って当然だと開き直り、妹の逆鱗に触れてしまう。「そうですか、もう絶交よ!今この瞬間からあなたは私の兄ではありません!」すると桑稚は涙をこらえながら出て行ってしまう。驚いた段嘉許は慌てて桑稚を追いかけたが、すぐ席に戻って来た。「心配ない、トイレに行ったよ」「かなり甘やかしたな?大小姐脾气か?」「また殴ってくれよ、実は俺のために怒っている彼女を見て感動した…ふっ」化粧室にこもっていた桑稚が気まずそうに戻って来た。段嘉許は2人を仲直りさせようとするが、桑稚と桑延は口を開けば言い合いになってしまう。そこで段嘉許は桑延の口も腫れていると教え、自分が殴り返したからだと言った。桑稚が驚いて兄の顔を見ると、確かに唇の端が切れている。実は昨夜、桑延は段嘉許の傷を見た桑稚に必ず責められると気づき、咄嗟に自分を殴って欲しいと頼んでいた。「でも殴られたからでしょう?」「それは違う、桑延は避けずに俺に殴らせてくれたんだ」すると桑稚の様子が変わった。「なぜ哥を殴ったの?…ってか2人とも幼稚すぎる!」その時、ちょうど注文した料理が届いて話が途切れた。桑延は自分のためにも怒ってくれた妹を見て溜飲が下がった。ようやく冷静になって兄にお代わりの水を注いであげる桑稚。「哥、せっかく来たんだから観光に行く?週末なら…」「兄弟に付き合ってもらうからいいも~ん」「分かった、俺が付き合うよ、俺の家族(桑稚)も一緒にな、ふっ」すると桑稚は兄の前でわざとイチャイチャして嫌がらせした。つづく( ๑≧ꇴ≦)哥哥wwwやっぱり哥哥いいわ〜w段嘉許の家で勝手に桑稚用のピンクのスリッパ履いちゃうところも笑ったw
2025.05.22
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偷偷藏不住 Hidden Love第19話インターン先が決まり、夏休みも段嘉許(ドワンジアシュー)がいる宜荷(イーホー)で過ごすことになった桑稚(サンジー)。段嘉許も桑稚が自分のために残ってくれることを喜んだが、上司の思雲(スーユン)が急病になり、仕事に追われてしまう。一方、ルームメイトたちがそれぞれの予定で寮を出て行く中、桑稚は独りで残ることになった。すると初出社の朝、桑延(サンイエン)から連絡が来る。📱<何時の飛行機で帰って来る?「ぁ…聞いてないの?インターン先が決まったの、パパとママから了解は取ってる」何も知らなかった桑延は激怒、例の院生のために帰省しないと妹をなじって電話を切ってしまう。桑稚は物分かりの悪い兄に呆れたが、やはり正直に伝えようと思い直した。💬哥、実は嘘をついていたの、彼氏は院生ではなく段嘉許よしかし桑延にブロックされ、メッセージは送信不可になってしまう。〓第十九篇 ~寄り添う~ 幸福のリズム 〓デザイン会社でのインターンが始まった。桑稚は企画部部長・施暁雨(シーシャオユー)の補助を任されたが、上司はとても厳しく、物言いもきつい。実は施暁雨は大晦日のレストランで段嘉許と揉め事を起こした姜穎(ジャンイン)と一緒にいた友だちだった。初日からクタクタになって待ち合わせ場所で段嘉許を待つ桑稚。両親は社会に出た娘を心配してメッセージを送って来たが、桑稚は楽しかったと返信した。段嘉許が遅れてやって来た。2人は夕食に出かけたが、段嘉許も両親に負けず劣らず桑稚の会社での様子をしつこく聞いてくる。「口うるさ過ぎる~そんなに心配しないで、私はもう立派な大人よ?」すると段嘉許は桑稚に人形を贈った。「…猪(ブタ)?」「うさぎだよ!」実はその人形はとても柔らかく、何とも言えない触感がたまらない。段嘉許は入社当時、慣れない環境でストレスが溜まったと話し、もしもの時はこの人形に当たれと勧めた。「桑延めっ!ムギュー🐰」「え?…何かあったのか?」事情を聞いた段嘉許は国慶節の休みに戻って桑延に2人のことを話すつもりだと安心させた。仕事に追われる段嘉許はようやくひと息ついて桑稚に電話をかけた。「これから会議なんだ、連絡できないかも…」📱<終わったら連絡してその時、段嘉許は偶然、桑稚を叱責する上司の声を聞いてしまう。″まだ終わらないの?!″📱<はっ…かけ直すね(ガチャ桑稚は慌てて携帯を切ったが、段嘉許にインターン先で苦労していると知られてしまう。桑稚は上司の嫌がらせで毎日、遅くまで残業していた。そんなある夜、配信前の追い込みで忙しい段嘉許のもとに桑稚から夕食の差し入れが届く。喜んだ段嘉許はすぐ桑稚に連絡したが、桑稚もまだ会社にいると分かった。「大丈夫、あと2時間くらいで終わるから」「今から迎えに行く」桑稚は川を眺めながら段嘉許の到着を待っていた。段嘉許は弱音を吐かない桑稚を黙って抱きしめ、会社で何を言われても聞き流せば良いと慰める。すると桑稚は段嘉許の顔を見ただけで心が満タンになったと笑顔を見せた。「じゃあ俺も満タンにしてくれ」「ふふふっ!」桑稚は段嘉許に飛びついたが、涙を見せまいと必死だった。その時、桑稚の携帯が鳴る。「…分かりました、今夜中に片付けて明日、提出します」その時、段嘉許の携帯にも会社からメッセージが届いたが、桑稚には黙っていた。翌朝、桑稚が寮を出ると段嘉許が車の中で眠っていた。段嘉許は桑稚に寝顔を見られてばつが悪そうだったが、桑稚は段嘉許の服が昨夜と同じことに気づく。「昨夜は何をしていたの?着替えていないし、顔も疲れてる もし二股かけているなら白状して、1日に2人の相手をするのは大変だし…」「誤解するな桑稚、同じ服をたくさん持っているだけだ、彼女は君だけで十分」「ごまかさないで話して、徹夜だったの?」すると段嘉許は心配かけまいと黙っていたが、仕事で会社に寝泊まりしていたと明かした。桑稚は自分を送迎する時間を睡眠に充てるよう訴えたが、段嘉許は譲れないという。出社した施暁雨は偶然、会社の前に停めた車の中で別れの口づけを交わす桑稚と段嘉許を目撃した。そこでデスクに座ると早速、姜穎に電話をかけて告げ口する。「会社の前で見たの、あなたに水をかけた女を覚えてる?うちの会社の実習生なの あの2人、かなり親密よ」桑稚は急いで資料を作って上司に企画書を送ったが、音沙汰がなかった。するとようやく施暁雨から声がかかる。「企画は初めて?…文字のバランスが悪いわ、このフォントは何?」「分かりました、でもフォントは…」「前とは違うの!臨機応変に対処できないの?!」施暁雨の怒鳴り声がオフィスに響き渡った。驚いた部下は慌てて駆けつけ桑稚を逃したが、なぜ部長が実習生をいじめるのか分からない。一方、デスクに戻った桑稚は動揺し、咄嗟に段嘉許からもらった人形を握りしめた。桑稚は社内を移動中、偶然、施暁雨と部下の話を聞いた。「桑稚が嫌いなんですか?せっかくうちにも実習生が来てくれたのに、それに彼女は賢い」「賢い?私生活を知らないでしょう?」「よほど不満があるんですね?」桑稚は上司に嫌われていると知ったが、まだ理由までは分からなかった。姜穎は仕事が終わってから施暁雨に電話した。「これから会える?」「今夜は職場の飲み会でいつものカラオケ店なの、また今度」それを聞いた姜穎は…。段嘉許は飲み会に出かけた桑稚を心配し、メッセージを送った。💬酒を飲んだか?💬少しだけよ…退屈で帰りたい💬口実を探せ、迎えに行くよそこで桑稚は上司に寮の門限があると断って先に帰ることにした。すると部屋のドアを開けたところで見覚えのある女性と鉢合わせする。つづく( ̄▽ ̄;)さすがに会社の前でキスはダメじゃないか?w
2025.05.18
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花间令 In Blossom最終話賈荃(ジアチュェン)の大司馬任命式に続々と役人たちが駆けつけた。すると哀れなことに停職となった潘瑾(パンジン)が会場で給仕をしている。賈荃は息子が罪を犯したとは言え潘瑾が有能な朝官であることに変わりないとかばい、皇后の前で忠誠を示す機会を与えたと寛大さを示した。すでに皇后も駙馬のため太尉府に来臨、しかし劉莞(リウワン)はなぜか心が落ち着かずにいる。一方、楊采薇(ヤンツァイウェイ)と潘樾(パンユエ)は太尉府の正門を眺めながら来るはずのない卓瀾江(ジュオランジアン)を待っていた。「式が始まる…」「阿江はまだかしら?」その頃、陳(チェン)掌院は恩人の息子の遺言に従い、白小笙(バイシャオション)の長屋を訪ねた。「そなたが白小笙か?」「ええ」すると陳掌院は中庭に亡骸を運び込ませ、少笙に伝言を伝えて帰って行った。「あの者に頼まれた、″俺が帰りたい場所はひとつ、かつての親友の元だ″と…」白少笙は恐る恐る亡骸を覆っている白い布に手をかけた。しかし現実を受け入れる勇気がなく、結局、顔を見ることができない。その時、傷だらけの右手だけが飛び出していることに気づいた。少笙が固く握られた拳の指を開いてみると、中からつぶれた飴が出てくる。『辛い時には甘いものを食べろ…甘い味を思い出せば辛さが消える』@18話すると少笙はやはり亡骸が卓瀾江だと確信し、そのまま泣き崩れてしまう。太尉府で大司馬任命式が始まった。甲冑姿の賈荃は皇帝から勅命を賜り、ついに全軍を動かせる金印紫綬(キンインシジュ)と虎符を手にする時がくる。その時、とんだ邪魔が入った。「そこまでだ!」潘樾が郡主の位牌を抱えた楊采薇と一緒に太尉府に乗り込んできた。実は郡主の死に敵国の間者が絡んでいるため、弁解の機会が欲しいという。賈荃は逃亡犯を捕えろと命じたが、回廊に控えていた潘瑾が慌てて御前に飛び出した。「皇后!事が敵国の間者に絡むなら軽視してはなりません! 私の命を懸けてお願い申し上げます、どうか息子に弁解の機会を!」「…前に来て話を」潘樾は郡主が奸臣を暴くため名誉をなげうち、自分と婚約を偽装したと白状した。郡主の死は痴情のもつれではなく自害を強要されたせいで、奸臣によって入念に練られた陰謀だという。「″栖霞嶺(セイカレイ)は枕辺の人のせい″、郡主が残した言葉です 夫人の命を盾に郡主を脅して自害を強いたのはご両親を殺した人物…賈荃です」楊采薇はこれまでの経緯を明かし、全ては賈荃が兵剣を奪って姜(ジアン)族に便宜を図るためだと暴露した。するとすかさず孫熙明(スンシーミン)が賈荃を援護、潘樾たちが証拠もなしに重臣を中傷したと糾弾する。しかし潘樾は不敵な笑みを浮かべた。「なぜ証拠がないと?…皇后、証人を召喚しても?」実はあの燃え盛る馬車の中に雲裳はいなかった。証人として雲裳が現れた。雲裳は10年前、妓楼で偶然、賈荃が敵と通じていると知ったと証言、証拠の文を献上する。…私が朝廷で権力を得れば中原は姜族のもの…皇后は顔を曇らせたが、賈荃は潘樾たちが自分に汚名を着せるため文を偽造したと訴えた。しかし文には偽装できない指紋が残されている。潘樾はこの場で指紋を照合するよう迫ったが、賈荃は無礼だと一蹴した。すると賈荃が拒んだせいで朝官たちがざわつき始める。その時、皇后が賈荃に手套(シュトウ)を外すよう命じた。「皇后?!」「やるのよ」賈荃は仕方なく手套を外した。すると驚いたことに指が擦りむけて真っ赤になっている。「先日、皇上のお供で移動中、小太子が危うく事故に巻き込まれそうになった でも太尉が身を挺して守ってくれた、その時に傷を負ったのよ」皇后は皇太子の恩人である賈荃を信じると表明、証拠がないのなら潘樾たちを誣告罪に処すと言った。しかしその時、門衛が駆けつけ、重要参考人が来ていると報告する。皇后は召喚を認めたが、潘樾と楊采薇はその証拠を見て呆然となった。新たな証拠を持って来たのは白小笙だった。少笙は荷車に乗せた卓瀾江の亡骸を運び込むと、楊采薇の元へ歩み寄り、卓瀾江の遺言を伝える。「″かつての親友の元へ帰りたい″と…何かの暗示かも」「きっとそうだわ」潘樾は帳簿のことだと気づいたが、少笙の話では懐には何もなかったという。そこで采薇は皇后にこの場で検視したいと嘆願した。当然、朝官たちは反対したが、意外にも楊済安(ヤンジーアン)の同僚だった国老が味方になってくれる。「彼は非常に実直な人間でした… それなのに謎の死を遂げ、ずっと私の心のしこりだったのです こうして今、過去の事案が再び提起された 皇后娘娘、どうか老臣の声をお聞き入れ、この者たちにもう一度だけ機会を!」「国老がそこまで言うなら仕方がない」楊采薇は悲しみをこらえながら親友の検視を始めた。すると卓瀾江の胸に拷問の傷とは異なる3つの規則的な傷がある。実は卓瀾江は牢屋の柱に打ちつけてあった釘を抜き、自ら胸に刺して手がかりを残していた。「上の傷は玉堂の経穴、下は建里の経穴、左の期門にも傷が…でも右のは無傷…」「肝経で最も重要な経穴か、″黄帝内経(コウテイダイケイ)″に記載がある ″東方は青色で肝に通じ、性質は草木に似る″か…これが残した傷の意味?」「帳簿を探して捕まったのよ?″東方″…″草木の青″…隠し場所を指しているのでは?」どうやら密輸塩の帳簿は太尉府の東側の部屋にあるらしい。そこで潘樾は皇后に屋敷を捜索したいと嘆願した。「皇后!」賈荃は慌てて上奏しようとしたが、思わぬ伏兵に邪魔されてしまう。「娘娘、本件は国の大義に関わること、夫君が潔白なら皆の前で証明して欲しい」皇后は劉莞の心情をおもんばかり、捜索を認めた。「ただし線香が燃え尽きる前に見つからなければ即刻、斬首よ」潘樾は東の書房に入った。しかし″草木の青″が何を指すのか分からず手間取ってしまう。楊采薇はなかなか戻らない潘樾を案じていた。やがて禁軍が拘束した潘樾を連行、高(ガオ)宦官は皇后に何も見つからなかったと報告する。すると皇后は賈荃に屈辱を味わわせてしまったと労い、潘樾の処遇を一任した。賈荃は潘樾をこの場で極刑に処すと宣言した。勝利を確信し、潘樾に歩み寄る賈荃。「ふっ、勝てば官軍だ」「だが勝者はどちらかな?」潘樾はいきなり賈荃を蹴り飛ばすと、禁軍の帯剣を奪って突きつけた。「その通り、勝てば官軍、勝負はついたな」すると皇后が皇帝の恩を裏切ったのは賈荃だと糾弾した。実は潘樾は″草木の青″が鳥の置物だと気づき、からくりを見つけて帳簿を手に入れていた。しかし時間を稼ぐため高宦官に協力を頼み、口上では見つからなかったと伝えながら密かに書き付けを渡してもらう。…証拠を発見、賈荃には内密に…賈荃は潘樾にまんまと謀られたと気づいた。「だがこのままで終わると思うか?!」すると賈荃の配下が中庭になだれ込み、朝官たちを包囲してしまう。「どのみち死ぬのだ、貴人を道連れにできるなら本望!」その時、突然、屋根から射手隊が現れ、一斉に叛徒たちを始末した。潘樾は帳簿を見つけたあと援護を呼んでいた。禁軍は謀反を制圧、皇后は賈荃を投獄して裁きを待たせるよう命じる。しかし劉莞が咄嗟に叛徒が落とした弩(ド)を拾って夫に矢を放ち、自ら妹の敵を討った。潘樾は別れを告げるため父を訪ねた。「皇上に禾陽県令への帰任をお願いしました」「そうか、行ってこい、賈荃の残党は私に任せろ」潘瑾は息子の背中を見送ったが、声をかけずにはいられなかった。「樾児…」すると潘樾は立ち止まり、ふと振り返った。「爹(ディェ)、保重(バオジョン)!」潘瑾は潘樾が再び自分を父と呼んでくれたことに感激、思わず涙ぐんだ。その頃、楊采薇も荷物をまとめて疏雨院(ソウウイン)を出発するところだった。すると都へ戻った上官蘭(シャングワンラン)が現れる。上官蘭は愛しい妹の顔に手を伸ばしたが、結局、触れることはできなかった。「そなたを責めはせぬ…この世にもう1人の上官芷(シャングワンジー)が生きていると思うことにする それだけで私は満足だ」楊采薇は卓瀾江との約束通り皆で禾陽に戻った。そして卓瀾江の亡骸を父・卓山巨(ジュオシャンシュー)の隣に埋葬、しばし3人で友との別れを惜しむ。采薇は白小笙を心配したが、少笙は気丈だった。「私なら平気、阿江と話したいから先に行って…」すると独りになった小笙は縁結びの木に祈った願い事を思い出した。…阿江がいばらの道を突き進もうとずっとそばにいられますように…しかしもう叶わない。「でもいいの、心の中ではあんたに何度も嫁いだから…」楊采薇と潘樾は矢倉に続く橋の上に登り、久しぶりに禾陽の街を眺めた。かつて悪名高い街だった禾陽も今は誰もが平安に暮らしている。確かに冤罪の多いこの町から無辜の墓がなくなるよう願っていた采薇、しかしこれほど代償が大きとは思わなかったと肩を落とした。「阿江や郡主、そしてそなたも私も同じ、あるいは誰もが縛られて生きているのやも」「信念を貫いてこそ、この命に意義があるのね」すると潘樾が采薇の手を握りしめた。「そなたがいるからこの人生に意義がある」一方、京城では廷尉に復帰した潘瑾が謀反の後始末に追われていた。すると賈荃の令牌が見つかる。しかし令牌を確認した潘瑾は数字を見て呆然となった。「2番だと?本当に賈荃のものか?」「間違いありません」「すぐに保管庫へ、誰も近づけるな」保管庫に8つの令牌が揃った。すると誰かが最後に大きな1番の令牌をはめ込み、羊角雲紋を完成させる。終わり( ๑≧ꇴ≦)32話なのに長かった~!で全然、解決しないまま終わったwwwww羊教と9人の義兄弟1 ?2 賈荃3 卓山巨4 顧雍5 ?6 上官芷を殺した刺客7 ?8 ?9 ?本当の黒幕が①の令牌をはめてヒツジーが完成つまりパパが黒幕?まさか潘樾の実父から奪ったとか?いやいや、最後に令牌を届けた兵士が実は…ヒイィィィ!!(゚ロ゚ノ)ノあ~何だか完走したのに損した気分___w※″東方は青色で肝に通じ、性質は草木に似る″黄帝内経とは中国最古の医書五臓が四方と季節、五行に対応しているとされる期門は肝経でも重要なツボで、肝に対応するのは東方=青色、五行では木
2025.05.17
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花间令 In Blossom第31話劉莞(リウワン)は大尉府に戻っても楊采薇(ヤンツァイウェイ)の言葉が頭から離れなかった。…栖霞嶺(セイカレイ)は枕辺の人のせい…姉妹の両親は洛西で殺され、劉莞もこの時に足を怪我していた。この辛い経験を姉妹は″栖霞嶺″と呼んでいたが、なぜ楊采薇が姉妹の秘め事を知っていたか分からない。賈荃(ジアチュェン)は劉菁(リウチン)の許嫁だった潘樾(パンユエ)なら知り得る機会があったとごまかし、楊采薇とも共謀しているに違いないと言い含めた。「必ず2人に死をもって償わせる」それにしても潘樾が審理の場で上官芷(シャングワンジー)の正体を公にするとは意外だった。ともかく大司馬(ダイシバ)に封じられるまではどんな手違いも許されない。賈荃は警戒を強め、2人を見つけ次第、殺すよう伝令した。楊采薇は白小笙(バイシャオション)が差し入れた薬のお陰で回復した。潘樾から公開審理の場に卓瀾江(ジュオランジアン)がいたと聞いたが、ひたすら愛する人の帰りを待つ少笙を思うと胸が傷む。すると禾陽(カヨウ)へ戻ったはずの青帝(チンディー)と腹心・藝児(ユンアル)が隠れ家に戻ってきた。帰路についたものの2人が事件に巻き込まれたと聞いて引き返し、通りでちょうど阿澤(アーゾー)と出くわしたという。青帝は雲裳(ユンチャン)の告発状が原因で家族を失ってしまった楊采薇のため、協力したいと申し出た。その時、外で見張りをしていた阿澤と凌児(リンアル)が駆けつけ、禁軍が近くにいると知らせる。青帝はひとまず潘樾と楊采薇を裏門から逃し、乗り込んできた禁軍を上手く追い払った。一方、外に出た潘樾と楊采薇は兵士の目が光る中、身動きが取れずにいた。すると覆面姿の卓瀾江が現れ、2人を助けてくれる。「しばらくここにいろ、見つかれば殺される」潘樾と采薇は卓瀾江を案じて賈荃から離れるよう説得したが、卓瀾江は頑なだった。「死んでも悔いはない」「じゃあ小笙は?あなたの帰りを待ってる、見捨てるの?!」しかし卓瀾江は黙って行ってしまう。その夜、卓瀾江は長屋へ向かい、こっそり中の様子をうかがった。するとちょうど中庭にいた白少笙が何やらぼやいている。「卓瀾江、この嘘つき!…会えなくなってもう16日よ?いつ帰ってくるの? 老天爺、どうかあの嘘つきをお守り下さい、そして私の元に返して」少笙の手にはあの時の翡翠の玉があった。潘樾と楊采薇はほとぼりが冷める頃、隠れ家に戻った。采薇は歩き過ぎたせいか足首が痛いと言ったが、青帝は恐らく雲間舞(ウンカンブ)を踊ったせいだという。「私も足首の骨が変形したわ、少し休めば平気よ」「つまり熟練の踊り子は足首が変形していると?…はっ!でもあの骨はみんな正常だった!」采薇は検視した4人の歌妓の中に雲裳がいないと気づいた。思えば左惊飛の腕なら密かに4人を殺せるはず、″天師復活″を利用する必要はない。潘樾は注目を集めて人目を欺き、″雲裳はこの世にいない″と知らしめるためだったと分かった。最後の被害者が生きたまま銅液を流し込まれるという最も残酷な方法で殺されたのも身代わりだったからだろう。しかし青帝は妹分である雲裳が自分を欺くはずがないと否定した。楊采薇は青帝の心情を思い、それ以上は追及しなかった。しかし雲裳の生存を確信、潘樾だけに事情を説明する。青帝の話では禾陽に戻った当時、雲裳は″都に愛する人がいた″と言っていた。また地下妓楼では10年前に看板娘を平手打ちして左惊飛(ズオジンフェイ)から罰を受けた元歌妓の姿を見ている。「看板娘とは雲裳のことよ、左惊飛とただならぬ関係だったのね」「これで全て説明がつくな…」左惊飛は恋仲となった雲裳の抹殺を主に命じられ、身代わりを立てたのだろう。その時、突然、隠れ家に卓瀾江が訪ねてきた。卓瀾江は今月15日に賈荃が大司馬に就任すると報告した。「このまま賈荃に兵権が渡ればおしまいだ」潘樾はあと7日しかないと途方に暮れたが、楊采薇は標的を左惊飛に定めて糸口を探そうという。すると卓瀾江が新鄭(シンテイ)書院の陳(チェン)掌院も太尉府の別院にいると教えた。「確か帳簿を持ち出したとか」「そうだ、密輸塩の取り引きの記録だ」卓瀾江は自分が隙を見て帳簿を探し出し、任命式までに届けると約束した。「賈荃を倒したら皆で禾陽へ帰ろう」その言葉を聞いた潘樾と采薇は卓瀾江の心境の変化に気づき、酒の代わりに共に茶を飲んで成功を願った。阿澤は露店の店主になりすまして太尉府を見張った。しかし左惊飛の日常は規則正しく、仕事の他には同じ茶館へ行くか、偏頭痛のため″寧世居″という医館で鍼治療を受けるだけだという。実は楊采薇はちょうど青帝から雲裳の似顔絵をもらい、好物を聞いていた。「南郡の蜜漬けが好物らしいけれど都では珍しい、これを通り道で売ってみるわ」すると采薇の予想が的中、左惊飛は凌児の蜜漬けの露店で足を止めた。阿澤と凌児は寧世居の前にある露店で茶を飲みながら左惊飛が出てくるのを待った。すると施術を終えて出てきた左惊飛の手に蜜漬けがない。2人は夫婦を装って寧世居に入り、阿澤は凌児が脈診を受けている隙に中庭へ出た。そこにはちょうど琴を奏でている女子がいたが、手元に蜜漬けがある。「…雲裳」自分の名を聞いた雲裳は動揺し、うっかり琴の弦を切った。阿澤は雲裳を拘束、密かに柳通りの邸宅へ連行した。思いがけず楊済安(ヤンジーアン)の娘と対面した雲裳は何も知らないと嘘をついたが、青帝が現れる。「本当に生きていたなんて…私を欺いたのね?どうして?!」「生きるためにやるしかなかったの!」「…あなたがくれた手巾を肌身離さず持っていたわ 目にする度、あなたを思い悲しんだ、何より己を恨んだわ あなたを魔の巣窟に送り込み、守れなかったと… それがあなた自身が敵と共謀していたなんて!」しかし楊采薇は雲裳も無力だったのだとかばった。「父親が禾陽へ行ったのは奸臣を暴くため、でも志半ばで抹殺された 今こそ私たちと未完の志を成し遂げて欲しい」一方、卓瀾江は賈荃の留守中に書房を捜索した。すると棚の置物のからくりに気づき、秘密の扉を開けることに成功する。卓瀾江はついに帳簿を発見、しかしそこへ賈荃たちが現れた。「屈辱に耐えながら潜伏し続けたのはそれのためか? 残念だ、見つけても無駄だ、届けられぬからな」賈荃は卓瀾江を生け捕りにした。しかし卓瀾江はどんなに鞭で打たれても潘樾と楊采薇の居場所を白状しない。「…あんたは自分が万人より偉いと思っている、だが所詮、あんたも姜(ジャン)族の犬に過ぎない 父親と同じさ、ぶはははは~本当に笑える」「そうか、英雄になりたいのなら貫かせてやろう」すると左惊飛は短剣を選んで卓瀾江の腹を刺した。卓瀾江はうなだれたが、まだ息はあると分かる。その時、配下が左惊飛に薬舗の使いが来たと知らせた。「主人、私のかかりつけの医館が薬を届けに来たのかもしれません」その頃、雲裳は食事を届けに来た青帝を引き留めていた。「もう話もしたくないと?」「…話したいことが無数にあったわ、でも今のあなたは他人のよう」「死んだ仲間たちを何度も夢に見た、私は無力だったの 打ち明けようとも思ったけれど、阿姐を巻き込みたくなくて…」すると催眠香と知らずに煙を吸い込んだ青帝は急に気を失ってしまう。「阿姐、ごめんなさい、でも貫くしかないの」左惊飛は雲裳が消えたと聞いて医館に駆けつけた。するとちょうど雲裳が現れ、潘樾に知られたので逃げようという。「あなた、もう時間がない」陳掌院は投獄された卓瀾江を訪ねた。「こんな姿になって、楼主が安らかに眠れぬぞ?」当時、貧しい書生だった陳掌院は卓山巨(ジュオシャンシュー)に才能を見出され、そのお陰で今があるという。「恩人の一人息子がこんな姿になろうとは…少主、潘樾の居場所を教えるのだ」しかし卓瀾江は決して友を裏切らなかった。「言おうが言うまいがあいつは俺を殺す それよりあんたと父親の義兄弟の絆に免じてどうか聞き入れてくれないか? 俺の最後の願いを…」賈荃は左惊飛がなかなか戻らないと知り、医館に使いを出した。すると卓瀾江が白状する気になったと報告がくる。喜んだ賈荃は早速、地下牢へ赴いた。しかし卓瀾江が近づいてきた賈荃の首を締め上げ、咄嗟に護衛が刺してしまう。一方、隠れ家では藝児が気を失った青帝を発見、雲裳が逃げたと分かった。潘樾と阿澤は急いで後を追ったが、郊外の森で燃え盛る馬車を発見する。馬車のそばには無数の矢が刺さった左惊飛の亡骸が転がっていた。その夜、賈荃は配下から裏切り者の左惊飛を始末したと報告を受けた。「潘樾よ潘樾、まだ私に立ち向かう術があるかな?ふっ」つづく( ๑≧ꇴ≦)うわっ!太尉夫人の正体が雲裳?!面白くなってきた〜って独りで盛り上がっていたら普通に雲裳が出てきたwww≡≡≡≡≡≡ ⊂⌒~⊃。Д。)⊃ ズコーッ!
2025.05.16
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偷偷藏不住 Hidden Love第18話桑稚(サンジー)が勉強している姿を見ていたいという段嘉許(ドワンジアシュー)。すると急に桑稚から顔を近づけてきた。段嘉許は積極的な桑稚にどぎまぎしたが、桑稚はただ自分の顔を眺めさせただけだと分かる。「良く見えたでしょう?…気が散るからもう出て行って」腕を引っ張られた段嘉許は思わず桑稚を抱き寄せた。しかし桑稚から邪魔しない約束だったと咎められ、ふと冷静になって引き下がる。「はお、ひどい彼女だな…ふふ、食べたいものは?俺が作ってやる」〓第十八篇 ~夢中~ 烏梅子醬(甘酸っぱい) 〓桑稚は段嘉許が料理まで上手いことに驚いた。「気に入ったか?…普通はありつけない、君が初めてだ」「ふふ」すると桑稚は自分が後片付けすると言って小さなキッチンに入った。段嘉許は洋服が濡れないよう自分のエプロンを掛けてやったが、不慣れな桑稚を心配する。「できなくてもいいよ」「ずっと任せきりは悪いから…ぁ、ちょっと気が早過ぎた」「そうだな」段嘉許は失笑し、洗い物が済んだら少し休むか聞いた。「昼寝しなくていいのか?」「眠くないから」桑稚は勉強を再開したものの、満腹になったせいか激しい眠気に襲われた。つい誘惑に負けてベッドに横たわってしまう桑稚。その時、枕元に居座る思い出のぬいぐるみを見つけた。当時は段嘉許に彼女ができたと誤解し、ゲームセンターで取ってくれた白熊のぬいぐるみを返してしまったが、今となってはそれもいい思い出だ。…久しぶりね、クマー…桑稚は結局、5分だけ眠ることにした。しかしその時、思いがけず段嘉許がドアを叩く。「水を飲むか?…入るぞ?」すると慌てて起きあがろうとした桑稚は勢い余って床に転がり落ちてしまう。段嘉許はなぜかベッドの影で丸くなって単語を暗記している桑稚を見つけた。「何してる?」「あ~刺激的でしょう?これなら眠くならない…はっ!」桑稚は我ながらとんでもないことを口走ったと焦って立ち上がったが、突然、段嘉許にベッドへ押し倒されてしまう。「ならもっと刺激的なことをする?」段嘉許は桑稚にキスしようとしたが、桑稚は急に怖くなって突き放してしまう。段嘉許は桑稚を怒らせたと気づき、話を変えた。「それでさっきはなぜ床に?」「眠くなって横になったの、でも自分で勉強すると言ったばかりだったから… 寝ているところを見られたくなくて落ちちゃって」「少し寝るといい、起こしてやるよ」「嘉許哥…私、私、あなたが近づくと緊張しちゃって…嫌なわけじゃないの」「じゃあ好きか?」「え?好きじゃない(いや何が)だって…」「ぷっ!また今度な」その夜、寮への帰り道、段嘉許は手をつないでいいかと聞いた。桑稚は了解したが、わざわざ許可を取るのは少し格好悪いと笑う。「昼間、キスしようと迫って君を怒らせたから…」「怒ってない!あれはちょっと緊張してしまって…」「急に俺と恋人になったから戸惑っているんだな」桑稚は段嘉許を不安にさせてしまったと反省し、改めて自分の気持ちを伝えた。「ちゃんと言っていなかった、あなたが大好き、心の底から…」すると段嘉許は桑稚の両手を取り、おでこに優しく口づけした。「俺も…君が大好きだよ」桑稚を送り届けて家に戻った段嘉許。そこへ銭飛(チェンフェイ)から連絡が入り、出張で宜荷(イーホー)に来ると知った。段嘉許は恋が成就したお礼にご馳走すると言ったが、早合点した銭飛は自分の手柄を自慢したくて桑延(サンイエン)にメッセージを送ってしまう。💬老許がついにやった!恋が実った!これも俺の神懸かり的な助言のお陰さ!驚いた段嘉許は銭飛に実は相手が桑稚だと明かし、桑延にはまだ報告していないと伝えた。「今度、南蕪(ナンウー)へ行った時に話す、面と向かって伝えた方がいいから」銭飛は慌ててメッセージを消そうとしたが、その時、段嘉許のもとに桑延から連絡が来てしまう。📱<何だ?俺だけ仲間はずれか?!「近々、南蕪に戻る、その時に話すよ」しかし段嘉許は事実を知った時の親友の気持ちを思うと気が重くなった。一方、汪汪(ワンワン)は片思いの江銘(ジャンミン)にアプローチするため、課題のインタビューを申し込むんだ。江銘は快く引き受け、怪我をして練習ができなかった時、スポーツが何より好きだと実感したと明かす。「アスリートは好きなことに執着するものです(キリッ)…真面目か?」「ううん、好きなことに執着する気持ちは私にも理解できる」桑稚は寧薇(ニンウェイ)に彼氏とのスキンシップについて聞いた。実は段嘉許が近づくと緊張し、機嫌が悪く見えてしまうらしい。「嫌なわけじゃないって弁解はしたけれど、誤解されているのかも…」「恋人の前でおびえてちゃダメ、言い訳ばかりしていたら面倒な女だと思われるわ でも桑稚の場合、習慣になってるのかもね」寧薇は桑稚が長年、自分の気持ちを知られぬよう緊張していたことが原因だと指摘した。しかし今は恋人同士、身体が触れ合うことは自然だという。「自分から攻めてみたら?嫌じゃなくてむしろ好きだと…自ら行動を起こすの」桑稚は自分から段嘉許をデートに誘った。行き先はスキンシップに最適なローラースケート場、すると段嘉許は滑れない桑稚を支えてゆっくり滑り始める。「ほら、手すりも持って」「おぅ…ちょっと言っておきたいことがあるの」「どうぞ?」「今日、キスするつもり」「へっ?!」↓嘉許哥wwwwww「急にしたら驚くと思って…もし嫌なら…その…」「構わないよ、それで誰からする?」「当然、私からよ!」なかなかキスするタイミングがつかめない桑稚。段嘉許は初心者の桑稚に滑り方を教えていたが、桑稚はあきらめてしゃがみ込んでしまう。「絶対できる!自信を持って!…おいで!」段嘉許に呼ばれた桑稚はゆっくり滑り出し、やがてスピードに乗って段嘉許の胸の中へ飛び込んだ。桑稚はこの好機を逃さず、すかさず段嘉許にキスしてしまう。「宣言したでしょう?」「俺は心の準備がまだだった、今のはノーカウントで」すると2人は改めて口づけを交わした。期末試験が終わった。桑稚はインターン先を探して履歴書を数社に送っていたが返事はない。実は南蕪に帰ってきて欲しい両親も宜荷での仕事探しに難色を示していた。ルームメイトたちは仕事より段嘉許のためだろうと揶揄したが、その時、桑稚の携帯が鳴る。「合格した!」つづく( ๑≧ꇴ≦)ルースーwwwやっぱり上手いw
2025.05.14
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偷偷藏不住 Hidden Love第17話突然、大学の課外授業に現れた段嘉許(ドワンジアシュー)。同級生たちの注目の的になってしまった桑稚(サンジー)は恥ずかしさから机にうつぶして寝たふりをしてしまう。そこで段嘉許は桑稚に顔を近づけ、頬を指でそっと突いてからかった。するとキスされたと勘違いした桑稚は慌てふためき、起き上がる。「何するの?段嘉許!そんなことして…」「恋人じゃないのにもう呼び捨てか?俺が何をした?クスッ」「…内緒で言うからもっと近づいて」段嘉許が耳を傾けると、桑稚は段嘉許の頬に本当にキスして驚かせた。「今日は来て良かった」「勘違いしないでよね、別にOKしたわけじゃないから」その頃、寮にいた寧薇(ニンウェイ)は汪汪(ワンワン)から届いた画像を見て大興奮していた。( ๑≧ꇴ≦)<キィャアー!哥哥が埋め合わせに大学まで来たーっ!段嘉許は桑稚と2人で構内を散策した。思えばバイトと勉強の両立で大学生活を満喫できなかった段嘉許。その時、バスケットの試合を観戦している桑稚のルームメイトたちを見つける。すると試合に出ていた江銘(ジャンミン)が脚を捻挫し、偶然にも居合わせた桑稚の兄に白羽の矢が立った。段嘉許は華麗なプレーで次々にゴールを決めチームに貢献、桑稚も鼻が高い。しかし江銘は汪汪の話から″嘉許哥″が桑稚の本当の兄ではないと知り、複雑な気分になった。〓第十七篇 ~陥落~ あなたと一緒にいたい 〓もうすぐ夏休み。虞心(ユーシン)は1年生ながら自作のゲームがある会社の目に留まり、インターンに行くことになった。寧薇(ニンウェイ)は恋人の陳強(チェンチアン)との旅行が決まっていたが、帰省に迷っていた汪汪は自分も将来のためインターンに行きたいという。友だちの予定を聞いていた桑稚は試しに兄へメッセージを送った。💬夏休みはインターンに行きたいの、パパとママに哥哥から口添えしてくれない?💬帰って来い!バレバレだぞ?!桑延(サンイエン)は妹が例の年上の彼氏と過ごすつもりだと気づき、戻らない時は自分が宜荷(イーホー)へ迎えに行くと脅した。汪汪は捻挫してバスケの練習を見学している江銘に薬を差し入れた。「昨日、桑桑の哥のことで…」「平気だよ、桑稚が幸せなら俺も嬉しい」その様子を寧薇と虞心が見ていた。2人は汪汪が江銘を好きだと気づき、応援してくれるという。仕事を終えた段嘉許は桑稚に連絡したが返信はなかった。仕方なくオフィスを出たが、その時、ふいに桑稚がケーキを持って現れる。「今日は用があるのかと…」「誰かさんの誕生祝いをする用がね…お誕生日おめでとう!」「27歳になる前に結婚させてくれよ?」「その時はまだ私、大学生なのに?」「ふっ、ということは…同意とみなす」「図々しいんだから、ふふ」段嘉許の車で移動中、桑稚は段嘉許がまだ誰からも祝ってもらっていないと知った。そこでこっそり兄にメッセージを送ると、早速、桑延が段嘉許に連絡してくる。段嘉許はスピーカーにして電話に出たが、桑延はまさか妹がいるとは知らず、桑稚からの贈り物は自分からだと嘘をついた。🔈それからもう一つ、妹妹の彼氏に会ったか?「あ?あ~確か会った」🔈その院生に夢中で帰省しないと言い出したんだ「院生?」「哥っ!」桑稚は兄への嘘を知られて気まずくなり、思わず声を出してしまう。🔈今、妹妹の声が…一緒なのか?まさかお前たち「違う!邪推しないで!」🔈何も言っていないぞ?…とにかく早めに寮へ帰れよ?じゃあな(ガチャ!段嘉許は院生と別れてから自分と付き合ったことにするのかとからかった。「いい加減、俺のことを好きだと認めたらどうだ?」「もしかして…とっくに気づいていた?その~」「何を?ふふっ…いや、真剣に聞こう、少しは俺に気があるの?」「ほんの少〜しね」「そうか…少しだけならまだ交際レベルじゃないな」「もしずっと保留にしたら?」「毎日、君にアプローチする、もう他の男と恋愛できないぞ? だから交際までの過程を只只(ジージー)は俺と楽しんでくれ」すると2人は自然と笑顔になった。桑稚は予約したストランへ段嘉許を案内した。店内にはカップルたちが食事を楽しんでいたが、桑稚たちは誰もいないテラスに案内される。「実はテラス席を貸し切ったの、ここで少し待っていて!」段嘉許は桑稚が準備してくれた誕生日祝いの美しい飾り付けに驚きながら、誰かに祝ってもらえる幸せを実感していた。桑稚はレストランの厨房を借りてママから聞いたレシピを見ながら奮闘していた。その様子を段嘉許がのぞきに来たが、桑稚は慌てて追い出してしまう。桑稚は段嘉許のために長寿麺を作った。しかし味に全く自信がなく、記念に写真だけ撮ってくれればいいという。段嘉許は早速、長寿麺を食べるポーズで写メをパチリ、するとそのまま麺を食べてしまう。「(´゚艸゚)∴ブッ!…美味いよ!」「本当?!じゃあ一口ちょうだい」「ダメだ!これは俺の長寿麺だ、独りで食べる」すると桑稚がケーキにろうそくを立てて火をつけた。桑稚への想いを胸にろうそくの火を吹き消す段嘉許。桑稚は何を願ったのか尋ねたが、段嘉許は言わずとも分かっているはずだという。「だったらその願いはすぐ実現するよ…オッケーする(我答應你了)」「…つまり俺と付き合ってもいい(答應和我在一起)ってこと?!」「これから先もあなたの誕生日を一緒にお祝いしたい…いい?」「もちろんだ」段嘉許は感激のあまり目を潤ませながら、桑稚を引き寄せ唇を重ねた。「俺にとって君は初めての恋人なんだ、だから…振らないでくれ」晴れて恋人同士になった桑稚と段嘉許。実は桑稚は自分が初めて祝う段嘉許の誕生日に返事をしようと決めていた。「嘉許哥の誕生日と交際記念日が同じ、これからはずっとそばにいる」段嘉許は桑稚の想いを知って嬉しかったが、どうしても伝えておかねばならないことがあった。「家族のことを話していなかったね…母親(ムーチン)はもう亡くなった 父親(フーチン)は植物状態で、過去に飲酒運転で死亡事故を起こしてる でも賠償金は払い終えた、今のところ持ち家はないけど、車と貯金が少しある ごめん、唐突すぎたかな」「いいえ、話すのは辛かったでしょう?」「いや、でも緊張したかな、気にするかと…」「気にしないわ」すると桑稚は満面の笑みを浮かべた。ある日、大学の寮が停電、桑稚は暑さに耐えかね図書館で勉強することにした。ちょうど段嘉許から食事に誘われたが、図書館で復習すると断り、門を出る。すると正門の前で段嘉許が待っていた。「停電して勉強する場所がないんだろう?図書館にはもう席がないぞ?」段嘉許は桑稚のカバンを取り上げ、自分の家で勉強するよう提案した。「食事は?…俺が作ってやる」段嘉許は自分の寝室にあるデスクを使うよう勧めた。寝室と聞いた桑稚は動揺して断ったが、段嘉許は変な気を回すなと笑って案内する。「でも私が勉強している間、何しているの?」「そうだな~ここに座って君を見てる」「…そうなの?」段嘉許は冗談混じりでベッドに腰掛けたが、急に桑稚が顔を近づけてきた。つづく
2025.05.12
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花间令 In Blossom第30話潘瑾(パンジン)は潘樾(パンユエ)へのわだかまりを解き、楊采薇(ヤンツァイウェイ)との面会を許した。絶食してすっかりやつれた采薇に心が痛む潘樾。ともかく急いで差し入れの好物を広げたが、采薇は口をつけようとしなかった。「郡主を救うことができなかった…」「郡主の死を無駄にしない、この借りは必ずあの男に返させる 安心しろ、必ず出してやる」「信じているわ」一方、別院から出られない卓瀾江(ジュオランジアン)はまだ何も知らずにいた。しかしその朝、賈荃(ジアチュェン)と左惊飛(ズオジンフェイ)の話から、楊采薇が郡主殺人の罪を着せられたと知る。「まさに一石二鳥の策でした… でも上官芷(シャングワンジー)の正体を暴いて潘樾と投獄してもよかったのでは?」「当時、楊済安(ヤンジーアン)をひそかに排除した、だが未だにその死に疑念を抱く朝官は少なくない 娘の生存が公になれば面倒なことになろう どちらにしても潘樾は籠の中の鳥も同然、権力も後ろ盾もない者など恐れるに足らぬ」むしろ潘樾が捨て身で来るなら好都合、正義の名の下に処刑するという。その夜、卓瀾江は賈荃が独りになる機会をうかがった。しかし運悪く気配に気づかれ、咄嗟に短剣を隠して姿を見せる。「そなたか?…どうした?」「お願いがあります…かつて愛した女子の審問を見届けたいのです」すると賈荃は情を重んじるところが父親に似ていると関心し、許可した。潘樾は楊采薇を救うため奔走、しかし何の証拠も得られず、途方に暮れて屋敷へ戻った。すると潘樾の帰りを待っていた上官蘭(シャングワンラン)の姿がある。上官蘭は妹を救って欲しいと哀願したが、潘樾の口から思わぬ言葉が飛び出した。「…上官芷ならすでに死んでいる、私の婚儀の日に上官芷は死んだ 本来なら真相を暴いてから全てを打ち明けるつもりだった」潘樾はついに上官芷の死の真相とこれまでの事情を白状したが、上官蘭をかえって怒らせてしまう。「救う気がないからそんな話を?…妹は私が助ける!」上官蘭は潘樾の裏切りに深く傷つき、妹の寝殿で独り悲しみに暮れた。しかしふと上官芷が崖から落下して意識を取り戻した時、様子がおかしかったことを思い出す。『私は上官芷じゃない!』確かに帰京した時も妹はどこかよそよそしく、あれほど可愛がっていた犬をなぜか怖がっていた。審問を明日に控え、潘樾は廷尉司を訪ねた。牢番は直ちに立ち去るよう制止したが、その時、地下牢をあとにした賈荃が現れる。すると賈荃は上官芷を拷問したとほのめかし、わざと潘樾をあおった。激怒した潘樾は思わず太尉に殴り掛かろうとしたが、護衛たちに拘束されてしまう。「うまく謀ったつもりだろうが、側近が主審にならぬ限り上官芷は無罪になる!」「そうか?ふっふふ、ではこうしよう、明日はそなたに主審を務めさせる 果たして公堂で想い人に雄弁を振るえるか見ものだな…ぶははははは~!」審理当日、潘瑾は公堂へ連行される上官芷を途中で引き止めた。「怖くはないか?」「潘樾を信じています、だから怖くありません」「…当時の父君とまるで同じだ、彼も心から我々兄弟分を信じていたのだな」すると潘瑾はふいに采薇の手を取り、見送った。公堂には審理を見届けようと多くの民が駆けつけた。卓瀾江も群衆の中に紛れ、静かに見守っている。すると賈荃が夫人・劉莞(リウワン)を連れて到着、2人が目を光らせる中、いよいよ主審の潘樾が惊堂木で机を叩いた。「囚人・上官芷を!」上官芷は潘樾を巻き込まぬよう″痴情のもつれ″を否定した。そもそも女傑の郡主を尊敬こそすれ恨むはずないという。「私は無実です、郡主は自ら命を絶ちました…検視すれば潔白を証明できます」しかしすでに検視は終わっていた。報告によれば遺体の胸の損傷は激しく、何度も刺された痕があったという。「他殺と見せかけるため誰かが傷つけたのでしょう、大人(ダーレン)、検視させてください! 生前に刺された傷なら傷口は広く肌と骨が露出、血も四方に広がる もし死後に刺されたのなら皮膚は白く乾いているはずです! 検視すれば自害だったと証明できる、複数の傷は誰かが他殺を装うため故意につけたのです!」楊采薇の才覚で旗色が悪くなってきた賈荃。これも潘樾の時間稼ぎの策だと疑ったが、突然、衛兵が駆けつけ、新たな証人が現れたと報告した。潘樾はわざと追い返すよう命じたが、案の定、妹思いの劉莞が話を聞きたいという。実はその証人とは上官蘭が連れてきた凌児(リンアル)だった。凌児は上官芷の正体が楊采薇だと暴露、本物の上官芷を殺したと告発する。「楊采薇、私の妹妹を殺したな?呪術を使って姿と身分を奪った…認めるか?」「偽りの身ですが…自ら望んだわけではありません」しかし上官蘭は激怒、命で償えと迫り、いきなり楊采薇を刺してしまう。驚いた卓瀾江は剣に手をかけたが、何か裏があると気づいて思いとどまった。公堂は騒然となった。すると楊采薇は遠のく意識の中、太尉夫人に郡主の遺言を伝えて倒れてしまう。「″栖霞嶺(セイカレイ)は枕辺にいる人のせい″…」劉莞は上官芷の言葉を聞いて呆然となった。「彼女を死なせてはダメ!誰か!早く運んで!」賈荃は呆然としていたが、ふと冷静に状況を判断しているうち、これが潘樾の芝居だと見抜く。「はっ!誰か!囚人を逃すな!」潘瑾は公堂から聞こえる剣戟の音で全てを察した。潘樾と上官蘭は楊采薇を逃すため禁軍に反撃、それを合図に群衆に紛れていた阿澤(アーゾー)率いる私兵が一斉に加勢する。すると混乱に乗じて上官芷は無事に搬送された。賈荃は仕方なく夫人を連れて引き上げたが、潘樾と上官蘭は逃げ遅れて禁軍に包囲されてしまう。その時、卓瀾江が中庭に掲げられた大きな旗を次々と倒してくれた。群衆は驚いて正門に殺到、禁軍たちは突き飛ばされ、潘樾と上官蘭はその隙に脱出することに成功する。こうして思わぬ協力者が現れ、潘樾の策は見事に成功した。実は地下牢で太尉と出くわした時、潘樾はわざと挑発に乗って激高していた。屋敷に戻った阿澤は冷や冷やしたとこぼしたが、これも公子を主審に指名させるためだったと知る。潘樾は牢房でも刑場でも楊采薇を救い出せないと考え、自分が主審となり、賈荃が悦に入って油断した時が唯一の機会だと考えた。審理まで八時、あとは腕の立つ者を集める必要があったが、そこへ上官蘭が私兵を率いて現れる。『潘樾、知己のお前の話を信じる、私と決死の士たちは皆、お前に従う』そこで2人で策を練り、潘樾は父に采薇への伝言を託した。潘瑾は公堂に向かう上官芷を足止め、こっそり潘樾からの書き付けを渡す。…神闕(シンケツ)の左下を刺し、場を乱して救う…楊采薇が目を覚ますと凌児と白小笙(バイシャオション)が付き添っていた。「ここは歌妓たちを選んだ邸宅です、関係者はもう発ったので隠れ家に最適だと…」すると潘樾が駆けつけ、少笙と凌児はあとを任せて出て行った。「まさかあの話を覚えていたなんて…」かつて潘樾の腹の傷跡を見た采薇は神闕の左下だったおかげで助かったと話していた。「そなたとの会話は全て覚えていると言っただろう?」「お揃いになったわね」上官蘭はひとまず都を離れた。楊采薇と潘樾は上官蘭の恩義に報うためにも賈荃を倒そうと誓う。つづく
2025.05.11
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花间令 In Blossom第29話兵部で西北外軍の名簿を調べていた阿澤(アーゾー)。戸籍に問題がある兵士はいなかったが、聞けば景昌(ケイショウ)12年に再整理が命じられ、それ以降は管理が厳格化して漏れがなくなったという。しかしそれ以前なら管理体制が緩く、兵が自ら戸籍の登録をしていたと分かった。楊采薇(ヤンツァイウェイ)は疏雨院(ソウウイン)で静養する潘樾(パンユエ)を甲斐甲斐しく介抱していた。そこへ阿澤が駆けつけ、戸籍を変えた官兵を調べるには景昌12年以前の名簿が必要だと報告する。「それから伝令兵を見かけました、辺境で反乱かと…」廷尉の嫡次子・潘檜(パンフイ)は潘樾が駙馬に決まったせいで父に冷遇されるようになったと逆恨み、今夜も酒楼で友に愚痴っていた。そこへ偶然を装って礼部の孫熙明(スンシーミン)が現れる。「無礼を承知で言いますが、あなたの大哥は扱いづらい あなたが駙馬ならどんなに楽だったが…本来なら嫡子のあなたが駙馬に相応しいのに」孫熙明は潘檜を持ち上げてからそれとなく探りを入れた。「地下妓楼を暴いたのも実は父君が陰で手を貸したのでは?」すると潘檜は酔った勢いで意外な事実を明かした。「それはない、なぜ奴が妓楼を摘発したと? あの上官芷(シャングワンジー)の正体は罪臣・楊済安(ヤンジーアン)の娘、楊采薇なのさ」上官芷は楊采薇だった。報告を聞いた黒幕はにわかに信じられず、左惊飛(ズオジンフェイ)に禾陽(カヨウ)での上官芷の行動を調査するよう命じる。「誠に楊采薇なら潘樾ともどもあの世へ送る」長楽郡主・劉菁(リウチン)が疏雨院にやって来た。速達によると西北の駐屯兵が反乱を起こし、姜(ジアン)族が辺境を越えてきたという。大司馬・盧(ルー)将軍が苦戦の末に敵軍を撃退したが、その将軍が実は元洛西姜族で兵籍を変えていたことが判明、皇帝は将軍が間者だと疑って職を解き、投獄してしまう。潘樾は何か裏があると気づき、郡主に景昌12年以前の旧兵籍を探して欲しいと頼んだ。「姐夫の書房を探してみるわ」「では私は采薇と盧将軍の元へ…後ほど合流しましょう」「風雅苑がいい」潘樾は楊采薇を馬車で待たせ、廷尉府の地下牢へ入った。すると突然、父の潘瑾(パンジン)が現れ、盧将軍の件に手を出すなと警告する。「心配せずとも潘家に面倒はかけない」潘樾の態度は相変わらず頑なだったが、潘瑾は怪我した息子に薬を渡すと、黙って引き上げた。盧将軍の独房に潘樾が差し入れを持ってやって来た。「酒席を設けました」潘樾は自分なら将軍の冤罪を晴らせると切り出し、反乱の経緯を聞いた。実は西北外軍の軍費は現地の塩税から賄っていたが、昨今は姜族の安価な密輸塩が出回って官許専売の塩が売れず、塩税の減少で兵の生活が困窮していたという。そこにきて軍営の者がある将軍による軍費横領を告発、将軍は混乱を鎮めるも、その過程で兵士1人が死亡し、反乱の引き金になっていた。「…禾陽で見つけた拠点に塩密輸の形跡がありました 十数年前、あなたと同様に戸籍を変えた高官をご存知では?」「ずいぶん昔のことゆえ忘れてしまった」盧将軍は言葉を濁した。そこで潘樾は絶食していた将軍にひとまず料理を勧め、食べながら思い出して欲しいと頼む。すると盧将軍が器用に袂をくるくるっと腕に巻きつけ、袖をまくった。「将軍、その袖をまくる動作は?」「我ら洛西人は幼少より馬に乗る習慣から袖の広い衣に不慣れでな 食事の際はこうして袖をまくる」潘樾は呆然となった。先日、太尉夫人に招かれた宴でのこと、太尉も将軍と全く同じ動作で袖をまくっている。…彼だったのか…一方、劉菁は姉の夫である賈荃(ジアチュェン)の書房で名簿を探していた。すると運悪く賈荃が朝廷から戻ってきてしまう。劉菁は仕方なく軍にいる旧友探しを頼まれ、改名したので旧兵簿が見たかったと釈明した。「…ここに来て正解だ、今、持ってきてやろう」馬車に戻った潘樾は楊采薇に賈荃が黒幕だと報告した。思い返せば太尉府でも賈荃に誘導された場所で卓瀾江(ジュオランジアン)に襲われたという。「奴も大司馬の後任候補の1人だ」「はっ!郡主が危ないわ!」潘樾は郡主がすでに太尉府を離れていると考えたが、念のため太尉府へ向かうことにした。「そなたは風雅苑へ」戸籍を変えた高官とは姉の夫のことだった。劉菁は驚愕、慌てて帰ろうとしたが、姉の命を盾に賈荃から脅されてしまう。しかも12年前に劉姉妹の両親に手をかけたのは自分だと明かした。劉菁はようやく賈荃が己の野望のため両親を暗殺し、姉を利用するため娶ったと悟ったが手遅れだと気づく。賈荃が足を悪くした姉を娶ったことは美談となり、今や誰もが太尉を優しい駙馬と信じて疑わない。「…姐姐は無関係よ、見逃してあげて、何でも言うことをきく」「賢い選択だ、安心せよ、任務を遂行すれば君の姐姐の平安を約束する…」風雅苑では今日も吏部尚書の娘・司馬暄(スーマーシュエン)が暇をつぶしていた。すると上官芷が現れ、慌てて郡主が待つ雅の間に向かう。「あら上官小姐、また郡主とお話し?」しかし上官芷は無視、司馬暄は面白くない。やがて京城に雷鳴がとどろき、激しい雨になった。太尉府を訪ねた潘樾は侍女から郡主が帰ったと聞いて引き返そうとしたが、回廊に現れた賈荃に引き止められてしまう。「おや潘公子?…そんなに慌ててどうした?」「大したことでは…婚儀のことで郡主に相談があったのですが、ご不在なので失礼します」その頃、風雅苑では大事件が起きていた。雅の間から聞こえる上官芷の悲鳴…。司馬暄はてっきり上官芷が郡主に叱られていると誤解し、様子を見に行った。しかし戸を開けてのぞいてみると、郡主が胸を刺されて死んでいる。郡主のそばには呆然と立ちすくむ上官芷の姿があった。「キャアァァァァー!」街に告示が張り出された。…商賈の娘・上官芷は痴情のもつれで長楽郡主を殺害、3日後の午時、見せしめのため廷尉府で公開審理を行う…すると不幸続きの潘樾は疫病神だと噂され、かつての名声も地に落ちてしまう。あの時、采薇が雅の間に入ると郡主はすでに短剣を握って立っていた。『…許して』郡主はそう言って短剣でいきなり自分の胸を刺し、倒れてしまう。『郡主?郡主!』『ゥッ…賈荃よ、姐姐の命を握り、私に自害を強要した ごめんなさい、あなたを巻き込んで…姐姐に伝えて… ″栖霞嶺(セイカレイ)は枕辺にいる人のせい″だと…』潘樾は激しい雨の中、廷尉府本殿の前でひざまずいていた。ちょうど屋敷に戻ってきた潘檜は兄が上官芷と面会するため一日中、こうして嘆願してると知る。恐らく父も潘樾を見限ったのだろう。そこで兄を気遣うふりをして茶々を入れたが、かえって父に叱責されてしまう。潘瑾は次子を追払ったが、自分に懇願しても無駄だと潘樾を突き放した。「…ただ采薇にひと目、会いたいのです」「戻るがよい、お前が死のうと私は応じぬ」「ならば死ぬまで」翌朝も激しい雨は続いた。潘瑾は傘を差して静かに見守っていたが、すっかり憔悴した潘樾の姿に胸が痛む。かつて長子の誕生を喜び、美しい赤子には響きの良い名が良いと″潘樾″に決めた。しかし幼い頃から気品と才覚を備えた潘樾は自分と全く似ていないことから、父親が違うと噂になる。結局、側夫人は身の潔白を証明するため自害、幼子をしっかり育てて欲しいと書き残していた。潘瑾はびしょ濡れの潘樾に歩み寄った。「父子の不仲が家族を引き裂く、保身など無意味だ このままではお前の母に叱られてしまうな…立ちなさい」つづく( ๑≧ꇴ≦)父さんを疑ってごめん!w
2025.05.10
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偷偷藏不住 Hidden Love第16話段嘉許(ドワンジアシュー)の誕生日プレゼントはデジカメだった。ルームメイトたちが寝静まった部屋で試し撮りしてみる桑稚(サンジー)。しかしデータを確認してみると、自分が撮った写真の前に段嘉許の胸元のアップの画像が保存されている。…恥知らずね、こんな写真を残すなんて…そこで桑稚は画像の写メを撮り、メッセージに添付して段嘉許に送った。段嘉許は思いがけない画像に目を丸くした。…何だこれ?あ!…恐らくデジカメが作動するか確認していた時、誤って撮れてしまったのだろう。しかし段嘉許はあえて言い訳しなかった。💬画質が悪くてよく見えないわ💬もっと高画質を送ろうか?…その写真で君を落とすつもりだったがダメか( ー̀ωー́ )<図々しい老東西(クソジジイ)…あ…老男人(オヤジ)にしとこ💬図々しいわよ、老男人💬小狐狸が相手じゃスキルが必要だ💬ふふ、もう寝る、晩安桑稚は段嘉許のアドレスの名を″哥哥2号″から″追求者″に変えた。その時、ちょうど本当の兄から誕生祝いの電子マネーが届く。💬哥、もうすぐ彼氏ができそう…でも年上なのすると驚いた桑延(サンイエン)から電話がかかって来た。📱<どこで知り合った?!「ぁ~院生なの」📱<いいか!1日でも年上だったら俺を哥とは呼ばせないからな!(ガチャ!〓第十六篇 ~味わい~ 彼の誘いを待つ 〓その夜、桑稚はようやく段嘉許からもらったブレスレットをはめた。するとちょうど目を覚ました寧薇(ニンウェイ)がベッドから出て来る。寧薇は桑稚が哥哥の気持ちを受け入れるつもりだと分かったが、桑稚にはまだ不安があった。「ちょっと心配なの、実は彼の気まぐれで、いつか私に飽きるかも…」寧薇は太鼓判を押したが、もし心配なら彼をテストしようと言った。翌日、段嘉許は早速、桑稚をデートに誘った。メッセージを見て喜ぶ桑稚だったが、寧薇は哥哥の本気度を試すため断るよう指示する。虞心(ユーシン)と汪汪(ワンワン)は駆け引きに否定的だったが、段嘉許は期待通り粘り強く日程を変えてきた。「もう大丈夫、3度も挑戦したから合格ね、返信してあげて」桑稚は寧薇の了解を得てようやくデートの約束を交わした。しかし当日、ゲームにバグが見つかり、段嘉許からドタキャンされてしまう。段嘉許は別の日に変更したが、なぜかデートの日に限って仕事で問題が発生、桑稚は追われるどころか誘いを待つ女になった。そんなある日、ゲームのアップデートが無事に終了、段嘉許は久しぶりに残業なしで帰れることになった。桑稚は喜んでおめかしして出かけたが、またしても肩を落として寮に戻って来る。「またすっぽかされた…今回は仕事じゃないみたい、でも面倒だから聞かなかった」さすがにルームメイトたちも哥哥に呆れ、桑稚を励まそうと外食に連れ出した。実は段嘉許は父の療養院から連絡があり、慌てて施設に駆けつけていた。担当医の話では父の容体は悪く、病院で肺に溜まった水を抜く手術を受けるべきだという。「先生、父の意識は戻ると思いますか?」「生きていれば奇跡が起こります」「では転院の手続きをお願いします」全ての責任を母と自分に負わせて9年間も意識が戻らない父。段嘉許は呼吸器をつけた父の姿をながめながら、何とも言えない虚しさに襲われた。…あれは宜荷(イーホー)で珍しく雪が降った夜のこと母は段嘉許の物理大会優勝を祝ってごちそうを準備し、あとは父の帰りを待つだけだったその時、父が顔面蒼白で帰って来る『おしまいだ…人を轢いてしまった…』しかし目撃者がなく飲酒運転だったことから被害者を助けずに逃げ帰ってきたという驚いた段嘉許はすぐ警察に電話をかけようとしたが、父は止めた『やめろ!通報するな、刑務所は嫌だ…』『パパ!被害者に何かったらそれこそ取り返しがつかない!』段嘉許は母が父を説得している間に警察に連絡、すると悲観した父が母を振り切って窓から飛び降りてしまう段家は慰謝料の支払いで莫大な借金を抱えた段嘉許は母を助けるため大学進学を諦めることにしたが、母は有望な息子をどうしても大学へ入れたいという『大学を卒業しなければ親子の縁を切るわ!』しかしこの時、すでに母の身体は病魔に蝕まれていた段嘉許は大学に進学したが、倒れた母を入院させるため親友の親から借金したしかし身体を酷使してきた母は逝去、段嘉許は独りで残った借金を完済することになる…その夜、悶々としていた桑稚は段嘉許にメッセージを送った。💬何してるの?💬家に着いたしかし段嘉許はふと思いつき、桑稚に電話をかけてデートに誘う。「門限までまだ3時間ある、一緒に夜食をどう?」段嘉許はドタキャンした理由を明かせず、最近は野暮用で忙しかったとごまかした。「重要じゃないなら連絡して」「…君が俺の誘いを待っているとは知らなかった」段嘉許は軽口を叩いたが、桑稚は急に黙ってしまう。「怒った?」「いいえ…ただ元気がないみたいだから、仕事が大変なの?」「違うよ、やっと君に会えて喜んでるよ?本当だ」段嘉許は笑顔を作って見せたが、桑稚は急に席を離れてしまう。「ちょっと待っていて」すると桑稚は綿菓子の露店に駆けつけ、店主に自分で作りたいと頼んだ。桑稚は初めてながら何とか綿菓子を完成、段嘉許にプレゼントした。「子供みたいだ」「そうよ、大きな子供をあやしているの 昔は飴を食べると元気になったわ、試してみて」「ありがとう」桑稚は段嘉許が何も言わなくても心の機微を察してくれた。そんな桑稚の優しさが段嘉許の心に暗い影を落としていた過去さえも忘れさせてくれる。「俺の告白を受け入れてくれるんだね?」「私がいつオッケーした?!」実は段嘉許は桑稚が自分の贈ったブレスレットをつけていることに気づいていた。「嘉許哥…ズルいこと言わないで、それじゃ誰も落とせないわよ?ふふ」「じゃあどう追えばいいんだ?」「私に聞くか、普通…( ̄▽ ̄;) ともかくこうしておしゃべりしたり、たまに電話したりしましょ? 1ヶ月以上も会えないなんてダメだよ」すると段嘉許はこれから真面目に桑稚を追いかけると約束した。「で、明日は空いている?」「明日は卒業生の話を聞く課外授業なの…でも…」「そうか、仕方ないな」( ˙꒳˙ )え?続きがあったのに…桑稚に癒され、すっかり元気になった段嘉許。寝支度してベッドに入ろうとした時、桑延から届いたメッセージに気づいた。💬妹妹に好きな男ができた、騙されないように見張ってくれ段嘉許は自分のことを見張れと言われて困ったが、まだ事実は伝えられない。💬はお翌朝、桑稚は汪汪と課外授業に参加した。しかし席についた汪汪が急に黒板が見えないと言って席を立ってしまう。すると隣に段嘉許が座った。「偶然だな」「偶然ね、大学を2年前に卒業した人と遭遇するなんて」段嘉許は若作りして白いシャツを着ていた。「どうだ?」「悪くないわ(クスッ」つづく( ̄▽ ̄;)ヘビー過ぎる嘉許哥の過去…
2025.05.06
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偷偷藏不住 Hidden Love第15話アレルギーの薬を飲む桑稚(サンジー)を心配そうに見つめる段嘉許(ドワンジアシュー)。桑稚が牛肉だけでなく牛乳にもアレルギーがあると気づき、かつて高校生の桑稚に牛乳を渡したことがあったと思い出した。「あれ飲んだのか?!」「ううん、友だちにあげた、瓶も捨てたよ?」まさか瓶を大事に持っているとも言えず、咄嗟に嘘をつく桑稚。すると段嘉許は自分の不注意だったと反省し、次から気をつけると約束した。段嘉許は桑稚が顔を引っ掻かないよう両手をつかんで歩き始めた。まるで犬の散歩のようだったが、それでも桑稚は段嘉許と手を繋いで歩けることが嬉しい。そこで桑稚はレストランでなぜ自分を″朋友″と紹介したのか聞いた。「いつも″妹妹″って紹介していたのに…」「俺を本当に兄だと思ってる?」すると段嘉許が足を止めた。「桑稚…」しかし段嘉許は言葉を飲み込み、また歩き始めてしまう。「桑稚、もうすぐ誕生日だろう?ケーキは生クリームだから買えないな?」「そうだけど…嘉許哥の誕生日も近いでしょう?予定はある?」「何もしない、1人で祝っても退屈だ」〓第十五篇 ~告白~ 心の引力〓寮ではルームメイトたちが帰りの遅い桑稚を心配していた。寧薇(ニンウェイ)は連絡することにしたが、その時、桑稚がなぜか頬かぶり姿で戻って来る。事情を聞いたルームメイトたちはアレルギーでデートも台無しかと思いきや、意外にも桑稚は笑顔を見せた。「私が思うに…彼も私が好きみたい」すると喜んだ寧薇は相手の気持ちが分かった今、常に追われる側でいるべきだと助言した。「分かった、彼が動くのを待つわ」3月16日金曜日の絵日記彼が私を妹妹ではなく朋友と言った桑稚の誕生日、段嘉許が正門で待っていると桑稚の姿が見えた。段嘉許に気づいた桑稚は笑顔で歩き出したが、その時、急に江銘(ジャンミン)に呼び止められてしまう。「これ誕生日プレゼント」桑稚は気まずそうに段嘉許のもとまでやって来た。すると段嘉許に江銘のプレゼントを取り上げられてしまう。「俺が持つよ…やっぱり彼が例の人?」「違うって言ったわ」「じゃあ…よく見て」段嘉許が急に屈んで桑稚の目線に顔を近づけた。「どうだ?俺は君の想い人と似ているかい?」…似てるかってどういう意味?私の気持ちがバレたの?でも認めちゃだめ…「違うわ、もうあの話は忘れて、彼は女たらしだからやめたの、今は好きな人はいない」大学近くの映画館は上映が終わっていた。仕方なく街の中心部まで足を伸ばすことになり、2人はバスで移動する。「俺に捕まって」段嘉許は混雑するバスの中、自分の腕を吊り革がわりに持つよう促した。遠慮がちに段嘉許のカーディガンをつかむ桑稚。すると段嘉許が桑稚の手を取って自分の腕に乗せ、小さな肩にそっと手を回して引き寄せた。桑稚は劇場に入る前に飲み物を買いたいと訴え、タピオカレモンティーを注文した。「アイスで」「いやホットで、身体が冷えるぞ?」「アイスでお願いします」「仕方ないな、じゃあアイスで…劇場は冷えるぞ?」「おせっかいね」「ウザいか?」「そこまで言ってないけど…」「そう意味だろう?…早く慣れてくれ」🥤˙꒳˙ *)?!空調の利いた劇場では確かにドリンクを持つ手が冷たくなった。桑稚は仕方なくカーディガンを使ってカップを持つことにしたが、ふいに段嘉許が手を伸ばしてカップの底を支えてくれる。「俺が持ってやる」「…自分で持てるから大丈夫」桑稚は自分でアイスを買った手前、甘えられない。「冷えるだろ?」「嘉許哥だって…」「そうだな、なら温めてくれ」段嘉許が手を差し出すと、桑稚は目を白黒させる。「その…私たちは…まだ…そんなこと早いと思う」「確かに今はそうだ、まだそんな関係にない」(´゚艸゚)∴ブハッ!.oO(そんな関係ってどんな関係よォォォ~映画館からの帰り道、段嘉許はこれから自分の家に行こうと誘った。しかし桑稚は困惑してしまう。「私が行ってもいいの?…前に家や会社に来るなって言ったよね?」「いつそんなことを?!」「ドアカメラを渡した時…私をビルの陰に連れて行ってそう言ったよ?」段嘉許はようやく桑稚の機嫌が悪かった理由を知った。「あっ!あの時か~あれは姜穎(ジャンイン)がちょうど会社に押しかけて来て 彼女が君を傷つけやしないかと心配だったんだ、言葉が足りなかったな 俺が悪かった、すまない」「私も心が狭かったわ、ごめんなさい」桑稚は自分の考え過ぎだったと知り、ようやくわだかまりが解けて笑顔になった。段嘉許は自分の家に桑稚専用のスリッパを用意していた。「これ君のだよ」「可愛い」すると段嘉許はまだスリッパを履かずにベランダへ出ようと誘った。屋上には桑稚の誕生日を祝う飾りつけとケーキが2つ並んでいた。「1つは俺が作った、もう1つは念のため店のを買った…見栄えに自信がなくて」実は段嘉許は桑稚に内緒でアレルギーでも食べられるケーキを注文し、自分でも作りたいと頼んでいた。「どっちのケーキにする?」段嘉許と過ごす初めての誕生日。結局、桑稚は段嘉許の手作りのケーキにろうそくを立て、これからもずっと一緒に過ごせるよう祈ってから火を吹き消した。すると段嘉許はプレゼントまでくれる。「帰ってからゆっくり見てくれ…彼のプレゼントは?開けないのか?」「帰ってから見るわ」「ずいぶんとモテるんだな…で君を口説くにはどんな条件がいる?どんな人が好き?」「うーん、イケメンで優しくて、それから背が高くて、あとは思考が偏らないことかな?」「全部の条件に俺は当てはまってる、君を追っていい?」「それ…そういう意味?」「他にどんな意味がある?」∑(⊙∀⊙)ヒャーーー!「俺は哥哥でいるのはもう嫌だ、彼氏になりたい」″(ノ*>∀
2025.05.05
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偷偷藏不住 Hidden Love第14話段嘉許(ドワンジアシュー)から思いがけずブレスレットをもらった桑稚(サンジー)。その真意を図りかねてブレスレットの意味を検索してみたが、淡い期待は呆気なく打ち砕かれてしまう。…年長者が年下を見守る気持ち…早朝、段嘉許は一緒に宜荷(イーホー)へ戻る桑稚を迎えに来た。「嘉許哥?寝不足なの?」「ぁ…仕事を片付けていたんだ」まさか桑稚と同じ便で帰るため一晩中、奔走して席を取ったとは口が裂けても言えない段嘉許。その時、桑稚の手首にブレスレットがないことに気づき、落胆してしまう。桑稚は段嘉許がなぜ不機嫌なのか分からなかったが、きっと朝食を食べていせいだと思った。空港に到着した2人は搭乗時間までロビーで待つことにした。そこで偶然、段嘉許の高校時代の同級生・袁朗(ユエンラン)と鉢合わせになる。袁朗は段嘉許が恋人と一緒だと思ったが、すぐ誤解だと気づいた。「あ、君は姜穎(ジャンイン)と付き合っているんだっけ」「え?誰がそんなことを?」すると袁朗は余計なことを言ってしまったと焦り、気まずくなって席を立ってしまう。突然、姜穎の名を聞いて動揺を隠せない段嘉許。そこで桑稚は自分から″彼女″のことを聞くことにした。「姜穎って誰?」「ああ、大晦日にレストランで会っただろう?水をかけられた…恋愛感情はない それに約束したはずだ、彼女ができたら最初に君に会わせると」「ぁ、でも彼女いたよね?私が無断で宜荷に行った時、姐姐と空港に来た」「あの人が俺の彼女だと思っていたのか?」「いや深い意味はないんだけど…汗」段嘉許はようやく桑稚がなぜ自分と距離を取ったのか納得し、思わず頬が緩んだ。…あの約束を覚えていたのね、嘘じゃなかった、私の誤解だったんだ…〓第十四篇 ~好相性~ 美しい期待〓桑稚は寮の部屋に到着、まだルームメイトの姿はなかった。そこで急いでベランダに飛び出し、手を振って段嘉許を見送る。するとちょうど寧薇(ニンウェイ)が現れた。寧薇は桑稚と哥哥の関係に進展があったと気づいて興奮したが、桑稚は自信が持てない。「最近、彼の様子がおかしいの、告白したいのかも…でも私の考え過ぎかな だって彼が私と付き合うなんてあり得ない 私、ずっと彼が好きで、密かに想い続けてきたでしょう? だから彼が何をしても意図を勘ぐってしまうの それに私たちの関係はそう簡単に変われない 彼が哥みたいな存在じゃなければ大好きだもの、追いかけてる、振られても怖くない だけど私の成長を見守ってきた人が私に恋心なんて抱けると思えないの」「何を言ってるの?あなたが子供の頃に出会ったってだけ あなたも彼も立派な大人でしょう?5歳差だからって何?臆病なんだから」「ねえ、どうすればいい?」「まずは彼が年上だってことを忘れて、友だちみたいに仲良くするの」一方、段嘉許は桑稚の想い人が架空の人物だと気づき、自分に好意があると確信していた。そこで助言をくれた銭飛(チェンフェイ)に報告、片思いだった老婆(妻)をどう落としたのか聞いてみる。「両思いなら告白すればいいだろう?」「だめだ、追う、我家姑娘は俺が自分を好きだなんて思っていない だから喜ばせたいんだ」「″うちの子″?…とにかく今は忙しいからまた夜にかけ直すよ」段嘉許は桑稚を安心させようとある策を思いついた。そこで桑稚と食事の約束を取り付け、上司の江思雲(ジャンスーユン)に協力を頼む。一方、桑稚が想い人からデートに誘われたと知った寧薇は大盛り上がりだった。汪汪(ワンワン)は桑稚の相手が江銘(ジャンミン)でないことに驚いたが、桑稚は彼とは普通の友だちだと断言、はっきり伝えたと教える。すると寧薇は何事にも備えるべきだと訴え、髪型や服装に気合を入れるよう助言した。段嘉許は寮の前で桑稚を待っていた。その時、いつになく大人びた装いで薄化粧した桑稚が現れる。「素敵な服だ…そうだ、レストランに着いたら紹介したい人がいる」どこか嬉しそうな段嘉許、しかし桑稚は″紹介したい人″と聞いてがっかりした。…機嫌がいいのは彼女を紹介できるからなのね…段嘉許がレストランで紹介したのは恋人ではなく、桑稚も面識のある会社の上司だった。「こんにちは、以前、空港で会ったこと覚えている?」「はい」すると段嘉許は思雲に目配せして席を立ってしまう。「俺はちょっとトイレに行ってくるよ」思雲は当時、桑稚を探すため段嘉許と一緒に空港へ行った事情を説明した。「小段はあの日、微熱があってね 夫に空港まで送らせようとしたけれど手が離せなくて、代わりに私が… 小段の体調が心配で私も一緒に探したの でも結局、知らない人がいるとあなたが緊張するからって追い返されちゃった 挨拶もできずにごめんなさい あなたをトイレに行かせたあと、彼が言ってた ″初めて会った時、彼女は兄妹喧嘩して大泣きした、あの頃の悩みは親への連絡くらい だけど…涙をこらえる姿を見るのは胸が痛む″って 私は″そうやって女の子は成長するものよ″って言ったの」思雲は段嘉許に頼まれた通り、彼は有望でハンサムだと絶賛し、何よりずっと恋人がいないと教えた。レストランに突然、段嘉許の同僚たちが食事にやって来た。段嘉許は皆に桑稚を妹ではなく″朋友″と紹介したものの、早々に2人で抜け出してしまう。「嘉許哥、このお店に来るのはやめない?相性が悪いみたい…」「分かった、他の店を探そう」「嘉許哥?思雲姐姐に説明を頼んだの?…空港で聞いた話なら信じてるのに」「本当?…だけど君の年頃の姑娘はよく分からない第六感の方を信じるだろう? だから君を誤解させたくなくて、今後のためにも」桑稚がお腹が空いていないと知り、段嘉許は映画に誘った。そこで劇場に入る前に飲み物を買ったが、桑稚は一口飲んで注文した白桃烏龍ではないと気づく。「ぁ…ミルクティーだ」段嘉許はアレルギー持ちの桑稚が牛乳も駄目だと気づき、慌てて交換に行った。しかし桑稚は顔に発疹が現れてしまう。段嘉許は映画をあきらめ、急いで薬局へ向かった。発疹を隠すためカーディガンで顔を覆っている桑稚。(๑・᷄ὢ・᷅๑)<何で今日なの?映画も見られなかった…ムカつく!すると段嘉許が薬と水を買って戻って来た。薬を飲む桑稚を心配そうに見守る段嘉許だったが…。つづく
2025.05.04
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花间令 In Blossom第28話暗殺を遂行し、黒幕との面会が認められた卓瀾江(ジュオランジアン)。しかし恋仲になった白小笙(バイシャオション)まで巻き込むことはできず、別れを切り出せずにいた。そこで一緒に街へ出かけようと誘い、しばし2人きりで楽しい時間を過ごす。すると少笙が露店で好みの翡翠を見つけた。卓瀾江は自分が買って贈ると言ったが、少笙は50両と聞いて諦めてしまう。「気に入ったけど明らかにぼったくりよ どうせ店じまいの時間になれば30両に値下げする、帰りに買うわ」2人は町外れの庭園で願掛けの木を見つけた。恋人たちが札に名を書いて枝に結ぶと永遠に一緒にいられるという。「書こう」卓瀾江はせめてもの思い出に札を下げることにした。喜んだ白少笙は2人の名を書いた札を木の枝に結び、目を閉じて手を合わせて祈る。…阿江は心を完全に開いていない、危険な任務を自分に課していると知っています、私は高望みしません、願いは1つだけ、阿江がいばらの道を突き進もうとずっとそばにいられますように…しかし少笙が目を開けると卓瀾江の姿がない。その代わりいつの間にか翡翠の玉が札に巻き付いていた。潘樾(パンユエ)と楊采薇(ヤンツァイウェイ)は青帝(チンディー)を訪ねた。「苑主の左惊飛(ズオジンフェイ)は40過ぎの男で、右目が黄ばんでいた」「はっ!その男よ!間違いないわ、9年前、禾陽(カヨウ)で雲裳(ユンチャン)を殺した男よ」青帝は左惊飛を逃したと知って落胆したが、2人が必ず妹分たちの恨みを晴らしてくれると信じて先に都を離れることになった。柳通りからの帰り道、楊采薇は痛めた足を気にしていた。「どうかしたか?」「雲間舞を踊ってからくるぶしが痛くて…」するとちょうど卓瀾江を探していた白少笙とばったり出会った。采薇と少笙は再会を喜んだが、その様子を運悪く吏部尚書の娘・司馬暄(スーマーシュエン)に見られてしまう。「あれは上官芷(シャングワンジー)?一緒にいるのは…潘樾だわ」白小笙は楊采薇と潘樾を長屋へ案内した。卓瀾江が再び姿を消したと知った采薇は、危険な敵討ちに少笙を巻き込まぬためだと慰める。「私たちが必ず探し出すわ…あなたはどうするの?」「ここで待ってる、いつかは帰ってくるから…じゃあ食事を買ってくる!」少笙は化粧箱から銭袋を取り出したが、その時、采薇が怪訝そうな顔をした。「どうかしたか?」「黒幕が祈祷で使っていたのと同じ香りが…」少笙の化粧箱には珍しい香料が入っていた。その香料は姜(ジアン)族の胡楊香(コヨウコウ)で、都の高官や貴人は玉より香料を好むため姜族の娘を介して仕入れたという。「その人に会わせてくれる?」姜族の娘は羊角の図柄を知っていた。「これ羊角雲紋ね、姜族の刀罕(ダオハン)支族の象徴よ、姜族は羊を崇める 朝廷との争いが長引き、刀罕支族の多くが辺境を越え洛西に定住した、それが洛西姜族よ 現地に溶け込み、今では漢族と同化している でも血筋を忘れぬようこの柄を身につける者もいるわ」ようやく点と点が繋がった。黒幕は洛西姜族の1人、禾陽で勢力を育てながら、塩を中原に密輸して巨利を得てきたのだ。その富の力で出世階段を上り続けたのだろう。しかし朝廷では″洛西籍の官員に栄転なし″という掟があった。洛西姜族は軍戸に入り戦力として重宝されたが、朝廷は間者の混入を恐れたという。恐らく黒幕は密かに本籍を変えたのだ。「黒幕は10年前、都に栄転してきた高官だ 兵役に就ていたのは景昌(ケイショウ)10~20年の間か」潘樾は早速、阿澤(アーゾー)を兵部に使わし、調べさせることにした。司馬暄は風雅苑で偶然、太尉夫人・劉莞(リウワン)を見かけた。太尉夫人と言えば長楽郡主・劉菁(リウチン)の姉。そこで潘樾と上官芷が一緒にいる所を見たと告げ口する。「潘公子を禾陽まで追いかけ、今度は都に戻った、恐ろしい執着心ですわ あの女子が郡主の婚姻に影を落とすのではと心配で…」劉莞は商人の娘ごときに婚儀を乱されるはずないと歯牙にも掛けなかったが、司馬暄に口止めすることを忘れなかった。一方、卓瀾江は御簾越しながらついに父の敵である黒幕と面会した。「当時、父君と私は無名の輩だったが、共に大きな野心を抱いていた 義兄弟の契りを交わし、共に闘い、栄華を分け合おうと誓ってな 長いこと彼が江湖、私は朝廷に身を置き、互いに補い合い、支え合ってきた 私の権力で銀雨楼は禾陽最大の勢力に、彼の銀子により私は今日の座まで上り詰めた だが大業の達成を目前に…」「だから俺が来た、父の心残りを果たしに…栄華に興味はない 父を死に追いやった潘樾を殺せるなら喜んであなたの手中の刀になる …禾陽では女子のために潘樾に協力した しかしその関係を利用され、最後には女子を奪われた、詳細はすでに知っているはずだ」すると黒幕は恐れ知らずの血気盛んな若者を気に入り、機会を与えると言った。潘樾は突然、太尉夫人から宴に招かれた。劉菁も姉夫婦と一緒に太尉府で潘樾を出迎えたが、聞けば郡主も今朝になって急に知らされたという。しかし宴席に着くと、潘樾はなぜ自分が夫人に呼び出されたのかすぐに分かった。劉莞は潘樾と上官小姐(シャオジエ)の噂を聞いて憤慨していた。潘樾は上官芷とは幼なじみで妹のようなもの、郡主も知っていると釈明する。「妹であれ友人であれ、今後はこの子以外の者を眼中に入れぬことよ」「ご安心を、対処いたします」宴席は緊張に包まれたが、その時、太尉・賈荃(ジアチュェン)がまずは料理を食べようと切り出した。すると袂をくるくるっと腕に巻きつけ、夫人に好物を取り分けて場を和ませる。「そう言えば潘大人が描いた絵を見たことがある、見識の深さに恐れ入ったよ まさかあの絵の描き手が菁児の許嫁として現れるとはな 縁あれば千里の距離もなんとやらだな」「太尉と太尉夫人こそ、天が結んだ良縁です」「まあな、夫人と出会った頃、私は地味な軍人だった、私に嫁いでくれると誰が想像した?」「そこまでよ、あなたったら…ふふふ」賈太尉は姉妹水入らずで話せるよう潘樾を誘って庭園を散策した。太尉は気さくな人柄で、足の悪い夫人の手を取って支える姿はまさに愛妻家の鏡だろう。「先ほどは助け舟を…」「夫人を悪く思わないでくれ、普段は穏やかだが、妹のこととなると神経質になる」すると賈太尉は花を育てるように妻を世話するのが駙馬の勤めだと教えた。正誤を問わず、ただ喜ばせていれば婿として認められるという。「もう一つ忘れてはならぬ、そこら中に監視の目がある 表でも裏でも我々を見下す者の目がな いくら有能でもこう言われる、所詮は娘子の七光りだと…」そんな2人の様子を覆面で顔を隠した黒衣の卓瀾江が見ていた。卓瀾江は潘樾たちが回廊でちょうど背を向けた瞬間、屋根から飛び降り、襲いかかった。すると瞬時に反応した潘樾は太尉の盾となり、胸を刺されてしまう。しかし卓瀾江は止めを刺せず、剣を抜いて慌てて逃亡した。運良く致命傷には至らなかったものの、潘樾は数日の静養が必要になった。知らせを聞いた楊采薇は居てもたってもいられず太尉府に駆けつけたが、厳重な警固のため会うことができない。すると劉菁が楊采薇を侍女として同行し、潘樾に会わせてくれた。潘樾も愛する人の顔を見て元気になったという。「実は刺客は卓瀾江だった、だが殺す気があれば私を亡き者にできたはず…」「つまり誰かに強いられたと?」潘樾は卓瀾江が黙って消えたのは黒幕のそばに潜り込むためだったと推察した。黒幕は恐らく蒔羅苑(シラエン)での恨みを晴らし、卓瀾江の忠誠を試したのだろう。先日、高官を暗殺した刺客も目撃情報から卓瀾江に間違いないという。卓瀾江は潘樾の暗殺に失敗、自分の剣術になじみのある潘樾に避けられたとごまかした。すると黒幕は今回だけ見逃し、次の機会を探すという。「今日から仲間だ」卓瀾江は黒幕の別院に住むことになった。そこで偶然、陳(チェン)掌院の姿を見かけ、ここに隠れていたと知る。卓瀾江は付近の警固の様子を確認しながら自分の居所に入った。…完全に信用を得てから時機を待ち、一撃で仕留める…潘樾は郡主との婚儀の準備が滞っていると口実をつけ、引き上げることにした。太尉夫妻は引き留めたが、劉菁の説得もあって何とか出ていくことに成功する。「吏部で高官の戸籍を調べます、郡主は知らせを待っていてください」「はお」つづく( ꒪ω꒪)え?…まさか黒幕って太尉?
2025.05.03
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花间令 In Blossom第27話楊采薇(ヤンツァイウェイ)は付け焼き刃ながら靴に鉄板を入れる裏技で雲間舞(ウンカンブ)を習得、万(ワン)媽媽(マーマー)の迎えの日までに間に合わせた。「…いいでしょう、合格よ」万媽媽は代役の楊采薇を気に入り、7人の歌妓を全て受け入れ馬車に乗せた。潘樾(パンユエ)は楊采薇が移動しながら残した道しるべを追跡した。しかし赤い香粉の跡は妓楼ではなく、町外れの質素な民家の前で終わっている。阿澤(アーゾー)と藝児(ユンアル)が付近を捜索したが他に道しるべはなく、聞き込みによるとそこは空き家だと分かった。「はっ!まずいっ!」一方、しばらく連れ回された楊采薇たちはようやく目隠しを外された。そこは黒幕の拠点となる妓楼・蒔羅苑(シラエン)。「聞き分けよく働けば無尽の富と栄光を享受できる日が来るわ」歌妓たちは万媽媽が準備した豪華な宝飾品や衣装に目を輝かせたが、一歩間違えれば悲惨な末路が待っていた。実は10年前、人気の歌妓が看板娘を叩き、左(ズオ)苑主から罰を受けて今や耳も聞こえなければ口も利けなくなったという。潘樾は万媽媽にまんまと欺かれたと気づき、空き家に押し入った。部屋はがらんどうだったが、床には確かに楊采薇が残した赤い香粉が残っている。すると潘樾が階段下にある秘密の地下道を見つけた。地下道は裏道に通じていたが、采薇の痕跡はもう見当たらない。実は民家に入った時点で歌妓たちは持ち物全てを取り上げられていた。一方、妓楼では身支度を整えた歌妓たちがそれぞれ客たちの部屋に割り振られていた。…見張りが厳重で消息を届けられない、潘樾、道しるべに気づいて早く見つけ出して…やがて采薇たち舞姫が万媽媽の案内で一番奥の部屋に通された。「この部屋の客人は極めて高貴なお方よ?しっかり舞いなさい、しくじれば私も守れない」「はい」「苑主、何(ホー)大人、姑娘の準備ができました」すると御簾で隔てられた座敷の男が小さく頷いた。…あれが苑主ね、水紋の組織の黒幕かしら?…何大人は楊采薇の雲間舞をたいそう気に入った。しかし頼み事をするなら一度くらい主人が出てくるのが筋だという。「ご安心を、何大人の身を案じてあえて姿を明かさぬのです 何が起きてもあなたを巻き込みはしません」左苑主は何大人から冊子を受け取ると、そこで下がった。采薇は苑主が受け取った冊子が何か気になったが、その時、万媽媽から何大人の相手をするよう命じられてしまう。行き詰まった潘樾は長楽郡主・劉菁(リウチン)を頼った。ちょうど今日は2人で礼部・孫熙明(スンシーミン)から婚儀準備の説明を聞く。そこで孫熙明が目録を読み上げている間に潘樾は郡主に事情を訴えた。「兵を連れて捜索?今、動けば怪しまれるわ」「遅ければ命取りになるやも…」「はお、心を決めたのならやりなさい」「感謝します」すると阿澤がこっそり外へ出た。と同時に回廊に人影が現れ、郡主めがけて暗器を放つ。「誰だ?!」潘樾は瞬時に茶碗を投げて暗器を阻止、刺客の捜索を口実に禁軍を借りた。楊采薇は何大人に遊戯がしたいと持ちかけ時間を稼いだ。やがて酒瓶が空になったところで席を立ったが、見張りがいるため逃げられそうにない。仕方なく侍女に新しい酒を頼んだが、ふと思いついた。「それから何大人が興を添えたいと…」采薇は新しい酒を受け取り、席に戻った。「大人、次が最後の一局です、負けた方がこれを飲み干す…」すると一気に媚薬入りの酒を飲んだ何大人は我を失い、暴れてしまう。何大人は興奮して個室から飛び出した。高官に何かあっては一大事と妓楼は大騒ぎ、その間に楊采薇は逃げ道を探して最上階へ迷い込む。すると塔屋に羊の頭を祀った祭壇があった。采薇は壁一面に掛かっている羊の角柄の帳を見てあることに気づき、愕然となる。…あの令牌の模様は水紋ではない、羊の角柄の一部だったのね…顧雍(グーヨン)が死に際に何度も″ヤン″と訴えたのは″楊″ではなく″羊″だった。楊采薇は祭壇に置かれた″通関証″に気づいて中を見た。「何大人は司塩都尉(シエントイ)?…新鄭(シンテイ)書院の裏山の密輸塩と関係が?」その時、階段を上がってくる足音が聞こえた。采薇は棚の後ろに隠れて息を潜めた。やがて誰かが祭壇で祈り始めたが、暗くて顔は見えない。そこへ左苑主がやって来た。「主人、何大人の状態が落ち着きました 新入りの歌妓が酒の中に五石散(ゴセキサン)を仕込んだようです、部外者やも」「…殺」焦った采薇は男が出て行くのを待って階下に降りた。しかしすでに自分の捜索が始まり、逃げ場を失ってしまう。その時、回廊からふいに見覚えのある要人が現れた。潘樾は禁軍を率いて必死に楊采薇を探していた。するとちょうど裏門から出て来た荷車を怪しみ、朱記布坊に乗り込む。屋敷に変わったところはなかったが、その時、どこからともなく話し声が聞こえた。潘樾は耳を済ませて音のする方へ、どうやら壁の向こうから声がする。そこで壁を押してみると、隠し扉が開いて妓楼が現れた。禁軍はあっという間に蒔羅苑を制圧、潘樾はしらみつぶしに部屋を調べ始めた。やがて潜んでいた男に襲われたが、阿澤が駆けつけると逃げてしまう。結局、楊采薇は見つからなかった。しかし阿澤が調べたところ、裏門から去った馬車があったという。「公子…潘府の馬車です」その夜、潘瑾(パンジン)は友人に誘われ蒔羅苑にいた。すると偶然、上官芷(シャングワンジー)を見つけ、巻き込まれるのを恐れて密かに連れ帰ることにする。潘樾は縁を切った実家に乗り込み、いきなり父に剣を突きつけた。「上官芷を出せ!」「上官芷?…楊采薇だろう?」実は潘瑾は桃園で抱き合う潘樾と上官芷の姿を見ていた。その時、潘樾が上官芷を″楊采薇″と呼んで幼年の頃の話をしているのを聞いたという。潘瑾は潘樾が楊一家暗殺事件を調べるため郡主との縁談を利用したと気づき、皇帝を欺く大罪だと激怒した。「なぜ郡主は己の名誉を顧みず、お前とこんな芝居を…」「己の保身しか頭にない者には理解できぬ」すると潘瑾は楊采薇を解放した。「私は今夜、お前たちと会っておらぬ」潘樾は采薇を連れて慌ただしく出て行ったが、その様子を嫡次子・潘檜(パンフイ)が見ていた。楊采薇の命を救ったのは奇しくも潘樾の父だった。「どちらにしても助けられたわ」「感謝してる、だが父親とは一生、分かり合えぬ…」すると楊采薇は令牌の水紋が実は羊の角の一部だったと報告した。「あの模様を合わせると羊になる 中年の男が1人で祈祷していたの、あの人が黒幕よ、でも暗くて顔は見えなかった」潘樾は自分を襲った男を思い出した。「右目が黄ばんでいる男では?」「あれは左苑主、黒幕と高官の橋渡しで不正な取引をしてる 司塩都尉を接待して通関証をもらっていたわ」「裏山の密輸塩と関係がありそうだ、確かにあの通関証ならどこでも通れる だがあの塩をどこへ運ぶつもりだ?」黒幕は帰京したばかりの潘樾に拠点を暴かれ憤怒した。すると左苑主は今夜の顧客名簿に潘瑾の名があったと報告する。「もしや潘瑾が裏で糸を引いているのでは?」「潘瑾?…あの臆病者にそんな度胸があるか?ともかく人を送り調べさせよ」「はい、それから暗殺が完了しました、裏切り者の屋敷にこの令牌が…」黒幕は令牌を受け取ると、思い切りのよい卓瀾江(ジュオランジアン)に感心した。「なかなか利用価値がありそうだ」つづく( ๑≧ꇴ≦)これ阿江にフラグ立った?!
2025.05.01
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