2006/02/12
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カテゴリ: アフリカ産
たまには華やかな石も。



モロッコ産のコバルト・カルサイトです。

私は、カルサイトに対して 、「生命」のイメージ を持っています。
その理由はいくつかあります。

くわしくは こちら に書きましたが、
カルサイトあるいは、カルサイトを成分とする石灰岩は、
太古の地球の大気に満ちていた二酸化炭素が、カルシウムなどと結びついてできたもの。
二酸化炭素がカルサイトなどに固定されることで大気中の二酸化炭素が減り、


もうひとつは、カルサイトの結晶の多様さです。
まるで、環境に合わせて自らを変え、その勢力範囲を広げてきた生命のように、
カルサイトも実にさまざまな形をとります。
その多様さは水晶を軽くしのぎ、カルサイトという同じ石であるとは思えないほど。

さらに、水晶よりもずっと軟らかくて、みずみずしい感じを受ける結晶が多いことも、
理由の一つに数えられます。

さて、コバルト・カルサイトは、多様なカルサイトの中でも華やかな色合いの石です。
この石を知った最初のころは、母岩に薄くへばりついたような標本しか見たことがなかったのですが、
ミネラルショーで、はっきりと結晶の形をしたものを見つけ、
「カルサイトは軟らかいし……」などと
ぶつくさ言っていた自分を忘れて買ってしまいました。


結晶も、真ん中に近いあたりにダメージがあります。
しかし、もっときれいな石をさしおいて、
私の好みにヒットしたポイントがあります。

なんと、 ヘマタイトとも思われる赤いファントム入り♪

右側の拡大画像だと、ちゃんと見える……かな?

赤いファントムが封じ込められている様子は、
花びらか、あるいは、イソギンチャクなどの海の生き物のよう。
軟らかくて、繊細で、あたたかみがあって、
やはり生命のイメージがふさわしい石なのです。

ところで、ちょっと気になる話があります。
コバルトカルサイトとして売られている物の中には、
カルサイトではなく、ドロマイト(苦灰石)であるものがあるというのです。
ドロマイトは、カルサイトに似た鉱物ですが、成分にマグネシウムを含みます。

もしかして、最初のころにみた、母岩に薄くへばりついていたタイプは、
ドロマイトだったりして……。










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Last updated  2007/09/04 10:44:08 AM
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フォレスト@ Re:”メタ”からアゼツを考える。(09/28) アゼツライトは水晶にもならないただの石…
スターブラリー@ Re:名前を使う、意味を使う(10/08) この写真に掲載されている水晶は、販売予…
spiranthes@ Re:Vサイン!(11/15) 55度24分のベローダ(Belowda)式双晶かもし…
販売者@ Re:分りやすいです。(09/30) スーパーセブンが、過去くず石だったとい…
通さん@ Re[4]:深紅であるはずの石(12/10) わ!わ!こちらにお返事をありがとうござ…

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