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『制御不能』なんか、こわーい。ホラーですか?というBストーリーに、いつもの肩の力の抜けた事件捜査で、不思議なドラマになっている。でも、何よりもアビーの名前が降板後初めて出た、というのが意味あることなのかもしれません。さらっとですが、いつかゲスト出演とかしてくれると嬉しいですね。海軍大尉メイソン・ウィンズローと妻のアシュリーが乗った車が急にコントロールを失い、見知らぬ倉庫に自動運転で移動した。そこでアシュリーは男に引きずり降ろされ、メイソンが逃げろと言ったので裸足で逃げ出し、ダイナーにたどり着いたところで通報した。警察が倉庫に到着したところ、メイソンの姿はなく、血まみれの男が倒れていた。大尉の車はハッキングされ遠隔操作でこの場所に移動したと見られ、メイソンは死んでいる男と激しく戦ったようだ。メイソンの実家は過去には誘拐事件があったような裕福な家で、多国籍の石油企業を営んでいることなどから、メイソンも誘拐されたおそれがある。FBIが身代金の要求に備え、会社と関係が悪くなっているロシアの関係者を調べることにする。パーカーはアシュリーが入院した病院でまた「リリー」という少女の幻影を見てしまう。ナイトはPTSDではないかとパーカーを心配し、助けを求めるように促す。倉庫で死んでいたのは、前科のある「マッドドッグ」という殺し屋で、倒れていた側にあったパイプで頭を殴られたのが死因だった。手の傷を見ると、メイソンも激しく殴られたと思われる。ケイシーがマッドドッグの血液中から向知性薬を検出し、ジミーは殺し屋にしては不自然だという。行方不明になっていたメイソンが死亡しているのが発見され、誘拐の線は薄くなった。パーカーは車の運転中にまた「リリー」を見て動揺し、トーレスにも不調を知られてしまう。ロシアの関係者は先月死亡していることがわかり、メイソンの誘拐を目論む容疑者も見当たらなくなった。しかし、ハッカーに車を乗っ取られる事件が隣州3州で1ヶ月に3件発生していることがわかった。しかも、車を運転していた人は人里離れたところで殺されている。カージャックの組織的な犯行か、1台は遠隔操作で移動中にトラックと衝突していた。その車は搭載されているコンピュータが無事で、ケイシーがプログラムを分析する。車にアクセスしたのは、ノースブルック拘置所に収監中のサリー・クラークとわかる。パーカーはグレイス先生の往診を依頼し、気になることについて話す。グレイス先生も、パーカーが船で怪我をして死にかけた後の精神鑑定について、気になることがあったという。パーカーは全てを話したわけではなく、意図して話さなかったわけでもなかった。10歳くらいの黄色いセーターを着た少女を船で見たが、熱に浮かされたせいだと思っていた。しかし、トラウマがなくなった今、至る所に「リリー」が現れる。リリーという名前もそう思っているだけで、自分との関係もわからない。パーカーは父親にリリーについて尋ねたことがあったが、心当たりはないと言われた。大怪我をした船でリリーを見たとき、そこに母がベーカリーの箱をもって立っていた。パーカーに「ロープを見て」と言ったのは、出口を求めて水に潜ったナイトとつなぐロープを手に持っていたからだろう。グレイス先生はパーカーに母親について話すように促すが、パーカーは子供の頃出ていった母は数年後に事故で死んでおり、封印された記憶だという。できれば、消し去りたい記憶でもある。パーカーはグレイス先生に次のセッションの約束をする。サリー・クラークはカルテルの手先として、ハッキングをしていたを認めるが、罪状認否以来コンピュータには触れていないという。サリーのアカウントを別の人に利用させたかどうか追及すると、国選弁護士のクリフが取引を持ちかけて簡単には口を割らない。拘置所から戻ろうとしたマクギーとナイトが乗ってきた車を眼の前で奪われてしまう。ハッキングによる自動運転で、どの捜査機関も捜査に協力してくれない。ケイシーは国防総省の知人に頼んで衛星で車を探すことにする。約束をすっぽかしたパーカーの元にグレイス先生が現れる。グレイス先生はパーカーが船で天使を見たという話を思い出したというが、パーカーはその話はグレイス先生にしていない。ナイトが転勤のときの精神鑑定でその話をした。グレイス先生はリリーがなぜ現れるのか、いつどんな状況で現れるのかに注目し、警戒しないでもしリリーが現れたら歓迎してあげてほしいという。リリーが答えをくれるかもしれない。盗まれた車が廃車置場で処理された状態で見つかった。先に盗まれた車も一緒で、クルマそのものを盗む意味がわからなくなった。ケイシーはそれでもコンピュータが無事で、ハッカーが使ったポートにアクセスして、逆にそのPCの位置がわかったという。現在PCは移動中で、それを乗せている車のカメラをハッキングできたという。車も乗っ取ることができたため、NCISは車を遠隔操作で本部まで呼び寄せる。車を運転していたのはサリーの弁護士クリフだった。クリフはサリーのハッキングの技術を犯罪者に渡したことを認める。盗むだけと思っていたら事故が起きたため、NCISとの取引を望むという。クリフはメイソンの妻アシュリーの元彼で、アシュリーはメイソンとの離婚を望んでいたが婚前契約のせいで夫が先に死ななければ、金を受け取ることができない。クリフがメイソンの誘拐計画を立て、連続カージャック事件に見せかけて殺人を重ねた。クリフもアシュリーも誰も傷つけるつもりはなかったという。パーカーはグレイス先生と話すよう背中を押してくれたナイトに感謝する。自宅に戻ると、そこにまたリリーがいた。声を掛けるとリリーは姿を消し、そこに「誰にも言わないで」というメモを残していた。自宅に帰ったら少女が座っているなんて、とにかく怖いですよ。私はリリーが「シャイニング」に出てくる双子の女の子みたいに見えてしかたない。パーカーの脳に何か異変が生じたとか、そういうのじゃなければよいのですが。さすがに一方で科学捜査をしているのに、あんなはっきりした姿で記憶が蘇るなんてどう説明するのだろう。もしかして、夢オチ?実はまだあの船の中に閉じ込められたままだったりして。母親も本当に死亡したのかどうかわからないですよね。ジミーがダッキーの形見のダーツをしていましたが、こういうのも何か意味があるのかなあ。チーム全員でパーカーの事を心配しているのは良かったし、ナイトとの間に信頼関係というか、他のメンバーとは違う対等な感じがあるのは新しい発見でした。いずれにせよ、今の状態のパーカーは任務を遂行するには問題があるのじゃないのか。ところで言及された「クリスティーン」という映画は見てないのですが、車が邪悪な意思を持って人を操るというストーリーがパーカーの精神状態とリンクしているようで、いやーな感じがします。メインの事件ですが、メイソンを殺す委託を受けていたマッドドッグがなぜ向知性薬を摂取していたのかはわかりませんでした。身代金目当ての誘拐ではないなら、大尉を殺して誰が得をするか考えれば容疑者は自ずと浮かんできそうな気がしました。
April 24, 2025
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このタイトルは見覚えがあります。分割して勝ち取る、まさにその通りの展開で、お楽しみゲストで大いに盛り上がりました。やっぱりロリンズ、良いなあ。アマンダ・ロリンズはNYPDに復帰し、オリビアの推薦で情報部の巡査部長として働き始めた。部下のコーガン刑事を連れ、各部門が集まる全市ブリーフィングに向かう。現在、4人組の国際強盗団がマンハッタンを襲うという情報があると警告する。アルバニア人からなる強盗団は、事前に情報を手にしており、富裕層の住宅やオフィスにターゲットを絞り、手早く盗み48時間以内に飛び立つ。現場に証拠を残さないことから、インターポールにも情報がない。ジムの経営などで裕福なフレッチャー家に強盗団が侵入し、夫婦と友人夫婦を縛った後、犯人の一人はノラ・フレッチャーを3人の眼の前でレイプした。警戒していた強盗団と思われるが、アマンダは手口が違う事を指摘する。オリビアはアマンダとの合同捜査を決める。被害者の夫ジェームズは膝を撃たれており手術中で、ノラは警察に通報しなかった。通報したのは、当日パーティに参加していて犯行に巻き込まれたヴァレリーだった。ヴァレリーはノラから事件のことを誰にも言わないでくれと頼まれたという。しかし、ヴァレリーと夫もノラが襲われるのを見ていて、黙っていられなかった。犯人グループは建設用マスクをしていて、年長の男がリーダー格だった。彼らは通常の金庫ではなく、地下の金庫の暗証番号を聞き出そうとしていた。東欧のなまりがあり、ノラを襲ったのは若い男だったという。アマンダは犯人の証拠をがほしいとオリビアに要望し、オリビアは慎重にノラにレイプ検査を受けるよう話す。ノラは夫には警察に話したことを言わないでほしいと注文をつけ、検査を受ける。犯行現場の鑑識を行ったところ、屋外の隠れたところに狩猟に使うトレイルカメラが仕掛けれているのが見つかった。カメラには自宅に出入りする人物が録画されており、犯人グループが金庫と見られるものが入った大きなバッグを持ち出すところが写っていた。他に金品やジュエリーなどは盗んでおらず、盗まれた金庫のことはノラも知らなかった。一体金庫の中には何が入っていたのか。レイプ検査から犯人のDNAが検出され、国内では該当者が見つからない。ジェームズは手術で意識を失っており、更に病状が悪化してまだ話を聞けない。トレイルカメラには、長身の男ともう一人の男がフレッチャー家を訪問しているのが写っていた。長身の男はジェームズのビジネスパートナーで今のところ連絡が取れない。レイプ犯はアルバニア人のアルドリット・ネジリと判明する。アントワープで逮捕され、裁判前保釈中に逃亡していた。強盗団との関係は不明だが、保釈金を支払った女性がNYにおり、捜査陣が踏み込むと女性が撃たれて死亡していた。アルドリットはここに来ていたが、何者かに撃たれて大怪我をったまま逃げたようだ。使われた凶器はフレッチャー家から盗まれたもので、ジェームズのものだった。ジェームズは先月、有価証券の半分を現金化しており、メイナードと連絡がまだ取れないため、フィンとカリーが自宅に向かう。ノラはアルドリットの写真を見て、犯人と特定する。夫が銃を所持していたことについては、半年前にノラが路上で知らない男に殴られるという出来事があり、過保護になった夫がノラを守ろうとし始めたという。EUの市民権を申請するなどもしていたが、数百万ドルの現金については知らないと答える。メイナードはフレッチャー家の財務担当で、自宅に戻ってきたところをフィンとカリーが聴取する。有価証券の現金化についてはジェームズの意思で、盗まれた金庫には1000万ドル相当の金塊が入っていたという。トレイルカメラに写っていたもう一人の男は保険会社の鑑定人で、金塊に保険金をかけるために連れて行った。依頼を受けたのは強盗が入る1週間前で、意識を取り戻したジェームズはメイナードに代理権があるので、全て任せており保険のことは知らなかったという。ジェームズは金塊についてはメイナード以外には話しておらず、保険の鑑定人はここ2日姿を見せていない。鑑定人は後に、イースト川から銃殺死体で発見された。メイナードを連行し、アルドリットの恋人と鑑定人が殺されたことを告げると、メイナードはあっさり金塊の取引を仲介したと認める。犯人グループは乱暴なことはしないと聞いていたといい、自分は勝手に金塊の保険をかけて、強盗団からの分前と保険金の両取りを狙った。カリシはメイナードに強盗団に買い手が見つかったと連絡し、おびき出させるよう協力を求める。ジェームズはメイナードの犯行を聞いて驚き、世界崩壊に備えようとして結果、妻を危険な目にあわせ、夫としての責務を果たせなかったと嘆く。銃傷を負ったアルドリットの消息が判明し、オリビアは付近全域を捜索するよう命じる。グリニッジの人混みで目撃情報があり、オリビアとアマンダがアルドリットを追う。2人は手分けしてアルドリットを追い詰め逮捕する。ノラの友人ヴァレリーからの連絡で、オリビアがバーで酒を飲んで居座るノラを説得に向かう。ノラは警察に通報したヴァレリーを締め出し、今まで見たことがないような様子だという。オリビアは性被害にあえば人は変わるし、それを見せられた人も同じだとヴァレリーを諭す。ノラは自暴自棄になっていた。オリビアは、ジェームズが過保護になったことをどう思ったのかと問う。今思えば、自分の事よりも夫の反応が心配だったというノラに、オリビアは友人夫妻を苦しめたくないから事件のことを口止めしたのではないかという。被害者はノラ自身で、自分は強いと思っているのは、実は逃げているのだと指摘する。まずは夫に思っていることを告げるべきだ。強盗団はメイナードの誘いに乗って逮捕された。盗まれた金塊もマスクも見つかり、カリシはニューヨークでの犯罪刑期を終えたら彼らをインターポールに引き渡すつもりだという。逮捕されて入院しているアルドリットはレイプ罪が加わるが、協力すると見て、病院で罪状認否を行い、取引に応じた。強盗団も罪を認めたため、ライカーズで長い刑期を務めることになる。オリビアとアマンダは全ての結果をノラに報告し、ノラは夫と話し合って街を出ることを考えているという。もう世界崩壊におびえて暮らしたくない。オリビアは希望を持つことの意義を語り、まずは自分自身を大切にして欲しいという。自分自身のトラウマを解消しなければ、他人を本当に支えることはできないと経験している。オリビアとアマンダは再び仕事をしたことを評価し、また協力し合うことを約束する。やっぱり生き生きしているアマンダを見るのは良いですね。久しぶりにオリジナルなメンバーで意見をぶつけ合っているのはワクワクします。妻の前だからか、カリシが張り切るものだから、アマンダに「私の夫は強引な検事補ね」と言わせるとか、これにもニヤニヤ。オリビアとタッグを組んで、犯人を逮捕するときの「やったー!」感は単純ですがファンサービスとして十分でした。アマンダを主役とするスピンオフのバックドア・パイロットかな、という雰囲気でしたが、それはないのかなあ。ケリー・ギディッシュが降板を望んだというより、ギャラが高くなってゲスト扱いにしたという印象ですし、暖簾分けして独り立ちさせるほどでもない?アマンダに気を取られていて、今回は新入り下っ端3人は出ていませんでしたね。ケリーのギャラが新人3人分とか。(笑)オリビアも良い顔をしていましたね。やっぱりケリーがゲストだと、張り切る?ノラに対する語りかけも良いことを言っていて、特に最後の「私の経験では」というところが、長いシリーズを見てきた者の心にズシッと残るセリフで、私も「自分を大切にしてね」と言われたいですよ。被害者の夫はかなりな成功者で、この国はもうだめだと見切りをつけたところなど、リアリティがあるのでしょうか。アメリカに嫌気が差して逃げ出す金持ちが多い?妻、家庭に対する考え方も古くて、ノラが「世界の見方を変えて」というのを受け入れてくれるのかなと思いましたけど、その時はその時ですね。
April 24, 2025
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『ハードボイルド』このタイトルがエピソードにマッチしているかどうかなのですよね。会話ではレイモンド・チャンドラーの名前が出ているからまあ、タフな探偵が出てくるのかなと思いましたが、肩透かしな感じ。ベテランのおなじみの俳優さんがゲストに出ているのがこの回の目玉だったのかも。海軍研究局の研究員ロジャー・カーナハン博士が、自宅近くの公園で死亡しているのが見つかる。すぐ近くに銃があり、自殺かと思われた。カーナハンは10ヶ月前に研究局に入ったばかりで、戦闘兵器部門の主任を務めていた。機密性の高い仕事をしていたと見られ、携帯電話には何者かから送られた妻が浮気をしているような写真があった。カーナハンは死亡直前にその写真を見たらしく、妻の話を聞くため滞在しているモーテルに向かう。しかし、モーテルの部屋からトーレスが出てきて、NCISは妻アンバーの浮気相手がトーレスかと疑う。トーレスはアンバーは情報提供者で、夫が犯罪を計画しているという相談を受けたと説明する。アンバーとの出会いは海軍長官のパーティで、今日はアンバーに呼び出されたのだという。アンバーは夫が嫉妬深いので自分を尾行したのだろうという。カーナハンの上司リスコット博士は、彼が極秘研究を盗んで売ろうとしていると聞いて信じられないでいる。カーナハンのプロジェクトは「マッド・ファルコン」と呼ばれているが、その内容についてはNCISに明かすことができないという。ヴァンスはこの写真を撮影した人物を特定し、写真がマスコミに流れないようにしろと命じる。トーレスは夫を失ったアンバーを気遣い、アンバーも他に頼れる人がいないという。アンバーはLAでショッピングチャンネルの番組MCをしていたが、夫がDCに移るのに伴い自分も仕事を辞めて着いてきたという。しかし、カーナハンはアンバーに暴力を振るうような夫で、トーレスも同情的だった。ダイナーでナイトとトーレスがアンバーと話していると、アンバーが白いバンの男に誘拐されてしまう。NCISにやってきたリスコット博士によると、カーナハンが盗んだのは『マッド・ファルコン』というプロジェクトのファイルだという。極超音速ミサイルに関する研究で、それを欲しがるのは敵国だろう。ただカーナハンが急に金も眼がくらんだとは思いにくく、何年も前から国を裏切っていたのではないか。海軍研究局に入局する時の身辺チェックが足りなかった可能性もある。ジミーの検視で、カーナハンは自殺ではなく他人に撃たれたと断定する。カーナハンが発見された公園のカメラには、アンバーが誘拐された時の白いバンと同じ車が写っていて、トーレスが呼び出されたモーテル付近にも白いバンが確認された。犯人は機密情報を盗んでそれをカーナハンの仕業に見せかけようとしたようだ。家宅捜索で研究所で盗まれたハードドライブが見つかった。パーカーはトーレスにアンバーの証言を見直すよう命じる。ケイシーはカーナハンの自宅から見つかったハードディスクを調べて、特に機密情報は見当たらなかったという。カーナハンに写真を送った人物については、モーテルを写したタバコの煙が入り込んでいたことから、現場にタバコの吸殻が落ちているのではないかと指摘する。実際、現場から吸い殻が回収され、指紋も採取された。現場にいたのは元海軍で今は探偵をしているハロルド・ラムとわかる。ラムは白いバンを所有しており、すぐに身柄を確保された。バンの中にはインターンのダニーがいたが、アンバーの姿はなかった。ラムによると、カーナハンから妻の浮気を調べろと依頼されたのは10日前で、カーナハン殺害現場付近で目撃された白いバンは自分のものではないという。実はカーナハンが海軍研究局に入る時に身辺調査をしたのはラムだった。カーナハンは清廉潔白で問題はなかったというラムは、カーナハンが機密を盗んだという話はアンバーが仕掛けた罠だという。カーナハン殺害の犯行時間にラムのアリバイは成立しており、アンバーのクラウドにはラムの言葉を裏付ける証拠が見つかった。アンバーはパーティで偶然トーレスに会ったのではなく、その1週間前からパーティの参加者の中からトーレスを選んだと見られるファイルがあった。また、アンバーはショッピングチャンネルの仕事を通じて中国の国家安全部の男と連絡を取り合っていたことがわかる。この男はアメリカ人スパイを養成する役割があり、アンバーは中国のスパイなのか。トーレスは騙されていたと知って複雑な心境だが、わざわざ犯行計画を自分に漏らしたことが納得できず、何か見逃している事があるのではないかと考える。ラムに捜査の協力を求め、アンバーに関する資料を押収する。ラムはブロンズスターの表彰を受けていたが、その事について語ろうとはしない。アンバーを1週間監視した結果からは手がかりとなるものは得られなかった。騙されたトーレスが弱音を吐くと、ナイトはトーレスは間違っていなかったと励ます。それを聞いていたラムは、違法な捜査となるGPS発信機をアンバーの車に着けていたことを明かす。アンバーが何度も足を運んだ廃倉庫へ向かったNCISは、リスコット博士が殺されているのを発見する。白いバンもあり、その中に拘束されたアンバーがいた。誘拐犯は逃げたというが、NCISはアンバーに疑いの目を向け、リスコットと図ってマッド・ファルコンの設計図を盗んだと追及する。しかし現場に3Dプリンターがあり、ミサイルではなく掃除機の部品を作っていた。アンバーはリスコットと何ヶ月も連絡を取り合っており、アンバーはDCでたった一人の友人だったと認める。マッド・ファルコンのプロジェクトは5年の労力と数十億ドルの金を無駄にして中止となり、プロジェクトに全力をかけていたリスコットは、その技術を応用してアンバーと組んで掃除機の商品化を目指していたという。それはアンバーが夫から逃れるためのものでもあった。しかし何者かが計画を知ってマッド・ファルコンの設計図を渡さなければアンバーを殺すと、リスコットを脅し、それが掃除機のものだったと知って激怒しリスコットを殺したという。ラムはアンバーが嘘を言っているというが、トーレスは彼女を信じると答える。アンバーの誘拐に使われた白いバンからはめぼしい証拠が見つからなかったが、車のラジオの選局がウェイバリー大学の周波数とわかる。ラムのインターン、ダニーはウェイバリー大学の学生で、ラムは一人ダニーに会いに行く。ダニーがアンバーとリスコットの計画を知って設計図を奪い、後始末のためにカーナハンを殺した事を自白させた。その自白を確認してNCISがダニーを逮捕しようとするが、ダニーはラムに銃を向けた。トーレスは身を挺してラムを守り、ダニーは制圧される。ラムは久しぶりにチームとして働いたことを楽しんだという。トーレスはラムがNCISに忘れていったブロンズスター章を手渡すと、情報提供者を守るのが俺の仕事だという。結局、アンバーがどうしてトーレスの人事ファイルまで手に入れたのか、なぜ彼に情報を提供しようとしたのかがよくわからず。設計図を盗んだのを夫のせいにしたとしても、直接カーナハンを取り調べればわかったはずだし、どうするつもりだったのか。ハードボイルド路線で、トーレスが依頼者の女性に翻弄されるというような、「チャイナタウン」的なものを狙ったのかな?最近デートをするようになって、多少下心があったとか。ベトナム戦争で元SEALだったハリー・ラムが国や社会に裏切られた気持ちも、もうちょっと説明してほしかった。トーレスに通じる部分があるならなおさら、2人の絆が事件解決につながるわけだから、気の利いた会話がもっとあっても良かった。最初のシーンでダニーが怪しいのはすぐに浮かびますね。頭でっかちでチャンドラーも知らない探偵見習いが、手荒い犯行に走るというのは今風の感じです。アンバー役の人がナイトに似ているので、最初ボディダブルの人かと思いました。Bプロットの、ジミーとマクギーが、子どものサッカーの審判で誤審騒ぎに巻き込まれた話題は面白かったです。シリーズで2人が最古参となって、エレベーターで閉じこもるのもめったにないから面白い。ジミーがサッカーの審判に熱中するのは、愛する人を失ったことから、ルールやユニフォームが助けになったというのはジーンとくるところ。ジェスを失ってまた審判にのめり込んだなんて、悲しいです。純粋にサッカーを楽しめるときがくると良いですね。ケイシーのVARはいかにも彼女らしくて、今後有益に使えば良いじゃないでしょうか。
April 18, 2025
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2話目にして、本筋のオーソドックスなエピソードだったなと思いました。ゲストはおなじみの役者さんたちばかりで、1人の被害者を中心にそれぞれのキャラクターがしっかり演じて、見ている方も集中することができました。SVUにマギー・アンドリュースが訪れ、両親が引っ越しをするので地下室を片付けていたら、ショックなものを見つけたという。それは8歳の自分と思われる少女に、継父が性的虐待をするという内容の日記だった。継父というのは、引退した連邦判事レナード・アンドリュースで、文章にはマギーの名前は出てこないが、当時着ていた黄色のネグリジェが描写されており、年齢も一致する。ただ、継父からされた事、出来事について記憶がない。マギーはアルコール依存症で、仕事や人間関係が長続きしないので、継父は厳しく接してきたという。オリビアはマギーから聞き取りをしながら、捜査し起訴する可能性について話す。カリシはアンドリュース判事は超エリートで、有力者のコネもあり対応が難しいという。判事がなぜこのような日記を書いたのかわからないが、マギーが依存症なのは証人として信頼性を疑われる恐れがあり、とにかく確実な証拠が必要だ。マギーの家庭は継父の他、小児科医の母、バイオ技術者の妹ペイトン、海軍士官学校を卒業した弟チャールズがいる。SVUがマギーの背景を探り始めた時、ペイトンからオリビアに連絡があり、マギーが泥酔をして父親のことを罵っているという。SVUが到着するとマギーは自分の部屋で自傷行為をして、混乱しているようだった。アルコールを大量に飲んでおり、病院で治療に当たるが、マギーは父に虐待された事を思い出したという。ペイトンは突然の出来事に驚き、姉と父の関係について何もおかしなことを見たことはないという。知らせでマギーの両親が駆けつけ、SVUは別々に事情を聞く。慎重にマギーの訴えについて話を聞くが、母親のリリアンはもし娘が虐待されていれば自分が気づくはずという。最初はなぜSVUが捜査にあたっているのか理解していなかった判事は、弁護士をつけると言い一家は病院を引き上げてしまう。警察に訴えたことを両親に知られるのを恐れていたマギーは、蘇った記憶をオリビアに話す。そのころおねしょをしていたマギーはある夜、目覚めると継父が近くにいて黄色のネグリジジェを脱がすなどした。マギーは「ママ」と叫んだが、判事はママが怒るからと止めたという。その後、マギーは洗濯かごの中のネグリジェやシーツが濡れていないことに気付いたと話す。SVUはマギーが持っていた黄色のネグリジェを鑑識に回し、DNAの検出を待つ。州検事局のカリシのオフィスに、弁護士を伴ったアンドリュース判事本人が現れ、日記の文章を書いたのは自分だと認める。しかし、虐待はしておらず、マギーの着替えを手伝っただけだという。判事は若い頃から小説家を目指していたと言い、あの「日記」はロリータ小説の下書きのようなものだと主張する。カリシの足元を見る判事は、確たる証拠があれば逮捕しているはずと居直って見せる。しかし、マギーのネグリジェから判事のDNAが検出され、カリシはついに判事の逮捕に踏み切る。判事は児童に対する第1級性犯罪などで起訴される。今のところ、マギー以外の家族の結束は固いようにみえるが、SVUは弟のチャールズの本音は違うのではと見る。マギーは判事から経済的援助を受けていたが、2度目の飲酒運転で逮捕されて、援助を打ち切られたという。当然のことと受け止めているが、弁護側は金目当ての訴えと追及してくるかもしれない。オリビアは法廷では自分が何者であるかをしっかり語ってほしいと励ます。裁判が始まり、弁護側はマギーが記憶を取り戻したと主張するのは、酒を飲んでいたときかと追及する。被告のアンドリュース判事は、妻が医師として激務をこなしているので、それに代わって娘のおねしょの世話をしていたと証言する。この不快な小説は完全なフィクションで、小説家は経験を元に書くと言われるが自分はマギーを虐待していない。当時は弁護士として不快な案件を多々担当していた。マギーには誤解をさせてしまい申し訳ないと釈明する。苦しみを抱えていたマギーを救えなかったのは私の落ち度だと付け加える。カリシは他にも不快な子どもを虐待する小説を書かなかったのかと追及する。小説のことを誰かに話したか、と問われて、判事は妻に打ち明けたと証言する。リリアンは夫が文学の道に進む望みを持っていたと証言し、例の日記の文章も見せられたという。確かに登場人物はマギーに似ていたが、あれはマギーではない。自分はマギーの夜尿症の治療をしており、診察時に性的虐待の痕跡もなかったという。それを聞いていたチャールズが思い詰めた表情で法廷から出ていくのを見て、SVUはチャールズから話を聞く。チャールズは父がマギーの部屋から出てくるのを何度か目撃しており、その事を話すと母は夢を見ているのだと言った。母は嘘を言っている。8歳のころのマギーのカルテを調べたところ、陰部にさっ傷を認めた。リリアンはそれを夜尿症が原因と推定しているが、オリビアとカリシはリリアンが夫の虐待を知っていたと考える。検事局でリリアンはマギーが夫を誘惑したと主張し、夫が性的にマギーを虐待した事を認めさせ、二度としない代わりに詳細について文章に書かせたと明かす。次に裏切ったら通報すると約束したというが、オリビアは娘を見殺しにしたのは自分のためだったと厳しく追及する。夫を失いたくない、子どもたちからも父親を奪いたくなかったという事だが、いずれにせよ罪状はすでに時効を迎えている。アンドリュース判事はカリシに争うことを諦めたと話す。司法に関わるものとして自分は正義の女神の眼の役割を果たしてきた。堕落もたくさん見てきた。良き人、良き判事、良き父親であることに徹してきたが、たった一度だけ過ちを冒してしまいった。無垢というものが、どんな感じかを知りたかったのだろうという判事に、カリシはあなたには決してわからないだろうという。アンドリュース判事は有罪を認め、2つの罪状で7年の判決を受けた。リリアンは時効につき起訴できないが、医師として医療活動に関わることはもうできない。さらに子どもと大事な夫を失うことになった。オリビアはマギーは辛いがきっと大丈夫だという。カリシはそれが「真実の力」というもので、この世界ではますます見つけにくくなっているという。オリビアは真実を語ることに比べれば、見つけるのは簡単だと返す。真実を明らかにした結果の重さがずしんと来ます。たった一度の過ちと言っても、それを妻もまたかばうことで罪を重ね、娘の人生を傷つけることになった。妹や弟はすでに大人なので、両親とは関係なく生きていくことはできるでしょうが、彼らもまた大きく傷つけられたでしょう。できれば兄弟揃って力を合わせ、立ち直ってほしいものです。それにしても母親の子どもへの愛情のなさ、冷淡さにはぞっとします。小児科医なのに子供の心に寄り添わないなんて。最初の夫はこの妻に愛想を尽かして出ていったのでしょうか。カリシは最高裁判事の候補というような大物にも怯むことなく、堂々と戦って立派でしたね。汚い手を使ってカリシを脅してくるのかと思いましたが、罪を認めたところは反省の気持ちがあったのか。いずれにせよ、こんな事が裁判になれば大スキャンダルになるでしょう。マギー役の人は「Quantico」の人ですが、私は見ていないのに見覚えがあったのは、「シカゴ・メッド」に出ていたからかな。カリー警部の立ち位置はこれまでのアマンダのような感じに見えますね。新入りシルバはまだ下っ端で、被害者と話すこともないですね。
April 17, 2025
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『ナイト&デイ』↑のタイトルからはどうしても「夜も昼も」の曲を思ってしまうのですが、ナイトはジェシカの事でだけど何か引っ掛けてあるのか、じゃあデイは何なのだろうとなど思いながら見ていました。ちなみに「Knight and Day」というトム・クルーズの映画もあって、こっちとの関係はあまりなさそうな感じですね。ロッキー・キャロルの監督でした。ジョージタウンの防衛請負企業のCEOフレディ・マーティンの家で侵入事件が発生、パニックルームにいたフレディの浮気相手が侵入者を射殺した。会社は2000億ドルの価値があり、国防長官からは内密に捜査しろという。侵入者は盗みではなく誘拐が目的だったと見られ、NCISが現場を捜査しているところに妻のメリンダが帰宅して、夫婦の修羅場となる。メリンダは高圧的な態度でヴァンスにマスコミには口外厳禁と迫る。なぜかナイトを馬鹿にするメリンダだったが、夫婦仲は冷え切っている事を認め夫の浮気も公然の秘密だったという。侵入者の身元は判明していないが、持っていた携帯にメリンダの写真があった。犯人はフレディではなく、メリンダを誘拐するつもりだったのか。パーカーはナイトにメリンダの警護を命じる。メリンダの社会活動を調べたところ、学術芸術など多くの基金に寄付をしたり、サポートをしているが、特に孤児の受け入れ先を探すブライター・デイズという財団には5000万ドル以上の基金を動かせる立場にいて、これが誘拐の目的ではないのかと考える。ナイトがメリンダから金を奪おうとする人物を聞き出そうとすると、メリンダはこれからテニスクラブに行くと言ってきかない。仕方なくメリンダのダブルスのパートナーとしてついていき、フレディの浮気相手シーラのコンビを打ち負かす。メリンダは人助けのためにテニスクラブを資金集めの場としていると言い、ナイトの仕事に理解を示す。ケイシーは侵入者の身元を突き止め、ミズーリ州カンザスシティの犯罪者で仮釈放中のエドワード・シルヴィーノとわかる。シルヴィーノについてメリンダに尋ねると、カンザスシティという地名を聞いてメリンダは何か反応したようだった。メリンダは自宅に戻ると言い、ナイトは何か隠していると考える。本部ではメリンダの経歴を遡り、2002年以前の記録が見当たらないことから、他人のIDを盗んでいる事を突き止める。その事をナイトがメリンダに直接聞き出そうとすると、メリンダはナイトをパニックルームに閉じ込め、出ていってしまった。ナイトはマクギーにパニックルームの解錠を依頼し、家の監視カメラに写ったメリンダが誰かに電話をかけていることを確認する。ケイシーはナイトが撮影したメリンダのジュエリーボックスの中に、古い高校卒業リングを見つける。カンザスシティのマウントワシントン高校のもので、22年前メリンダはエイプリル・デイという名前で卒業していた。ホームカミングの時にクィーンとなり、その後エイプリルは存在を消した。その時のキングはジェイソン・マリーノという男性だが、ジェイソンは20年前に事故で死亡している。パーカーはマリーノという名前を見て、南西部のマフィアのボス、カーラ・マリーノを思い出す。FBIではマリーノの組織を何年も追ったが、カーラは冷酷な恐ろしい女で、パーカーの情報提供者を殺すなど逮捕には至らなかった。メリンダはマリーノ一家とつながりがあったのか。メリンダが連絡を取っていたのはニューヨーク州のカーター牧師だった。マクギーとトーレスが牧師の携帯の位置情報からロックリーパークに向かうと、牧師はメリンダの車の中で殺されていた。近くにはハイヒールの足跡とトラックのタイヤ痕が残っていた。一方、パニックルームから脱出したナイトは地下駐車場でマフィアの手下に捕まってしまう。連れて行かれたトラックの中にはメリンダがいて拘束されていた。マフィアの部下はメリンダを脅していたが、ボスの命令でなぜかメリンダの口内からDNAを採取した。NCISはミズーリ州のミートトラックを追跡し、ナイトが拉致された駐車場で携帯の他にメリンダの血液、唾液のサンプルを採取した痕跡を発見する。捕らわれているメリンダはナイトに、カンザスシティにいたころジェイソンと恋をし、家業や母親と縁を切りたかったジェイソンと逃げ出したと話しだす。しかし途中でジェイソンは事故で死亡し、妊娠していたメリンダはこのままでは子どもをカーラに奪われると怯えたという。ジェイソンの葬式を引き受けてくれたカーター牧師は、メリンダの状況を理解して生まれた娘の引取先を探してくれた。メリンダ自身は娘がどこに引き取られたのか知らないし、会ったこともないという。カーラは娘を見つけ出そうとしてメリンダと連絡を取った牧師を脅し、口を割らなかったため殺した。ナイトはトラックから逃げ出すため、カーラの部下と肉たたき棒で殴って倒す。そこにNCISが到着し、カーラより先にメリンダの娘を見つけ出すことにする。手がかりは生年月日と生まれた場所だけだ。カーラもまた、手に入れたメリンダのDNAで遺伝子検査ラボで調べ、とある花屋に現れた。先回りしていたNCISがカーラを逮捕するが、カーラは自分に容疑はないと居直る。ジョージタウンでたまたまメリンダが載った雑誌を見つけ、その事を部下に話しただけだ。部下は牧師の殺害やメリンダの誘拐などの罪を被り、パーカーはカーラを釈放せざるを得ない。メリンダはナイトと打ち解け、娘のローレンの前に名乗り出る。娘のために別の人生を歩んできたけれど、今の世の中、いずれはカーラに知られたでしょうね。何せ、夫は防衛関係の大企業のCEOで何かと派手な生活をしているし、自分もセレブとして活動しているわけだから、目立たないわけがない。ただ、メリンダがチャリティに関心があるのは手放した娘への愛情や罪悪感からなのでしょうね。カーラからすると、メリンダは愛する息子を奪って死なせることになった憎い女で、その娘は息子の忘れ形見で手元におきたい。まあ、ドラマらしい人間関係だなと思いました。ちょっと「Justified」を思い出しました。カーラが野放しになってしまうことは、この先またメリンダ親子に手を伸ばす事になるのかな。そうなると、親子揃って別の名前でどこかにひっそりと暮らすしかないですね。Bストーリーというほどではないですが、ナイトが妹とどんちゃん騒ぎをしてトーレスのと同じジャケットを着ていたという話から、男どもがそのジャケットの持ち主を探す話はくすっと笑えました。「CSIしている」というのは、第1話以来でしょうか。ジミーには内緒だったのに、トーレスがうっかり口を滑らせてしまって気まずくなるとか、ナイトは妹のパーティにトーレスを伴ってその後の記憶が無茶苦茶だとか、相変わらずナイトはいじられますね。深い人間関係から逃げているとか、卵子凍結というのは今後意味があるかな。
April 10, 2025
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新シーズンプレミア。おまけみたいだった先シーズンの間に、人手不足だったSVUの人員を集める努力をしたようですね。ブルーノが晴れてレギュラー入り、そして新人シルバは何か訳アリの雰囲気で、やっと従来のシリーズを始める準備ができたような感じ。事件の方は今ひとつだったかな、まずはシルバの働きを見ましょう。NY大で法律を学ぶ学生の住むアパートで、レイプ殺人傷害事件が起きた。テディが午前3時頃部屋に戻ると、ルームメイトのデイモンが血を流して倒れており意識がなかった。シェリの部屋に行くと、ベッドの上で血まみれで死亡しており、廊下にはエロディが倒れていた。このアパートは大学の外にあるが、テディは大学警察に通報し、外で警備員が到着するのを待ったという。意識を取り戻したエロディは、深夜目が覚めるとシェリが叫んでおり、彼女の部屋に行くと男がいてシェリを殴っているのを見たと証言する。顔ははっきり見ていないが白人の同世代の男だったという。持っていたのはハンマーで、犯人はエロディに気づくと追いかけてきて殴りレイプした。シェリは人と会うのを避ける生活をしていて、特に交際関係でトラブルはなかったようだ。凶器はまだ見つかっておらず、鑑識はシェリの部屋に隠しカメラが仕込んであるのを発見する。カメラは犯行時には切られていたが、その数時間前の様子が撮影されていて、なんとシェリの部屋でデイモンとシェリ、エロディが3Pをする様子が写っていた。オリビアはエロディがその事をSVUに話さなかった事を追及する。シェリは、自分たちのプライベートな事でシェリの部屋にカメラがあることは知らなかった、知っていたら部屋で3Pなどしなかっただろうと答える。テディはシェリのことをよくからかったりしていたので、多分シェリの事を片思いしているのかと思っていた。テディは事件当夜、デートがあるといって出ていったが、その間の裏は取れていない。テディはデート相手からはドタキャンされたので、0時ころに戻って来るとドアチェーン越しに、3人が3Pしているのが見えたと答える。のけ者にされ腹がたったので、酒を飲んで公園で3時ころまでチェスをしていたという。それから部屋に戻って、事件を発見した。シェリに酷い暴行が加えられていることから、怨恨の線が強いが、SVUはテディに疑いを持つ。しかし、チェスの相手をしていた人物の証言が得られ、アリバイは成立した。シェリの部屋に設置されていたカメラを追ったところ、サム・エリスという学生がカメラにアクセスしていたことがわかった。サムはシェリと同じクラスでは法律を学んでおり、一緒にいることが多い。カメラはシェリから頼まれて設置したが、犯行時のアリバイがはっきりしない。SVUはサムを連行しようとして、周辺の学生たちから騒がれ暴動騒ぎとなってしまう。サムは優秀だが社交的ではなく、恋人はいない。すでにシェリたちの3Pの映像を6回も見ているが、シェリが3Pに合意していなかったと心配していたという。カメラを設置したのは、同居人の盗みを疑ったシェリに頼まれたからで、シェリとは友人だったと強調する。オリビアは内気なシェリがカメラの存在を知っていたら3Pをするはずがないと考える。大学警備員から監視映像の提供を受けると、午前2時15分に犯行現場の方から自宅に向かって歩くサムの姿が写っていた。手には何か凶器のようなものを持っているように見える。ベラスコとシルバが聞き込みをして、現場近くのホームレスがゴミ箱から血のついたハンマーを拾ったことがわかる。ハンマーからはサムの指紋と被害者2名の血液が検出されたことから、サムの容疑が固まった。しかし、エロディは犯人がサムだと特定しておらず、マスコミはサムの逮捕で学生たちが無実だと騒いでいることを報道する。裁判が始まり、エロディはシェリを3Pに誘わなければよかったとオリビアに話す。エロディはシェリが女性団体に参加していたという。「悪いものを引き寄せないように」という趣旨で、団体によるとシェリは3ヶ月前から毎週活動に参加していたことがわかった。団体の代表はシェリが最後に残した動画を提供する。強くなりたい、恐れずにノーと言いたいというシェリは、まずは拒絶する練習相手として、サム・エリスを選んだという内容で、これはサムの容疑を裏付ける有力な証拠として、法廷に提出される。サムはシェリが女性団体に参加したことに賛成しており、あくまで自分はシェリが拒否するための練習台で友人だったと主張する。カリシはサムがシェリをデートに誘って断られたという証言を引き出し、それが事件の当日の朝だったと認めさせる。3Pの動画を6回も見たのはシェリを守るためで、彼女は行為に同意していないのだというサムを、カリシはシェリのことを容易に落とせる相手だと思っていたのではないかと責める。次第にサムは興奮し、勉強の手伝いをし、悩みを聞いて夜は送っていくなど尽くしたのに、と不満を漏らし始め、ついに拒絶されたので殺したのかと追い込まれたサムは、犯行を認める。エロディはシェリの仲間と共に、SVUに感謝しているという。今後は休学して休養した後、デイモンとテディと新しい住まいに引っ越し、カリシのような法曹家になるべくがんばるという。何か変な事件です。仲の良いルームメイト間でカジュアルな性的な関係を持つが嫌な感じ。それで勉強がはかどりますか?捜査については、最後まで真犯人が出てくる雰囲気がなかったので、やっぱりサムが犯人なのだなあとは思いましたが、それにしても、早い段階からSVU、特にオリビアがテディやサムを犯人だと決めつけてかかるところに違和感を持ちました。怨恨が動機というのも疑わず、周辺の同様の犯行を探すこともなく、第一発見者テディを疑うのは鉄則かも知れないけれど、あれだけの残忍な犯行なのでテディの体には証拠が残っているはず。レイプ検査もしているので、女性たちからDNAも出たはずだろう。怒りに任せた犯行なのにその場でゴムを着けたんですか?というのも変でしょう。凶器が見つかりサムが犯人だという客観的な証拠が出て、自白を引き出すためにカリシが追い込むパターンはこれまでにもあったけれど、まぐれ当たりだった印象もありますね。サムも法律家の卵なのだから、身を守る知識をもっと繰り出さなければ。それから、テディもサムも父の言葉を口にしていましたが、父親の存在が大きいというのは何か意味があったのかどうか。さて、新入りのシルバの父親も警官で、35年警官をやり、副本部長を10年なのですよね。ということは相当な大物ということになるし、今後も出てくる可能性がありますね。シルバ本人は殺人課出身で、激務をいとわず、銃撃の腕前も素晴らしい。警官を志したのは9.11の時で、父親との関係は上手くいっていないような感じ。久しぶりの使える部下として、どういう活躍をするのか見ものです。カリー警部の存在感が薄れそうな気がします。サムの逮捕で暴動を起こした学生を逮捕したのが警察としては気を使うところ、というのは今シーズンの伏線となるのかな。
April 10, 2025
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『帰ってきたスパイ』これは、なかなかの佳作じゃないかな。タイトルがジョン・ル・カレの小説から取られている事を知っていたら、オチもわかってしまうのでしょうけど、でもまあなんとなく想像がつきました。でも、それだけでなく、高齢者の認知症の話題は身につまされますね。ひとえにゲストが良かったので、エミー賞のベスト・ゲストアクターにノミネートされても良いのではないかと思いました。退役したトーマス・バトラー大佐が病院で認知機能の診察を受けている時、いきなり外国語を発すると、医師を人質に取った。大佐は軽度の認知障害があると診断されており、本人はその間の自分の行動を覚えていないという。バトラー大佐が口走ったのはフィンランド語で、数字の羅列だった。NCISが病院のPCでその数字を検索すると、いきなり画面が乱れて、病院全体の電源が落ちてしまう。何者かが数字の検索を妨害しているようだ。バトラー大佐は立派な経歴でキャリアを積み、国防総省では1年間海軍長官付きの要職にも就いていたことから、機密情報にも接していたと思われ、病気が原因で情報を漏らす恐れもある。ケイシーがクバネティスを用いて、検索を妨害している本体を突き止める。CIAからコンラッド局員がやってきて、サーバーへの攻撃をやめ、バトラー大佐に関する捜査を止めるよう要請する。ヴァンスがバトラー大佐のもたらす脅威について問い詰めると、コンラッドはバトラー大佐が冷戦時代のソ連のスパイだったと明かす。1970年代にフィンランドでスカウトされ、ペンタゴンに送り込まれたが、実は当局もその事を知っていてあえて潜入させ、バトラー大佐を監視していたという。本人は潜入がバレていることを知らず、アメリカ軍人として退役した。彼を監視下に置くことで、脅威ではなく今も利用価値はあるという。しかし、バトラー大佐が担当していた用務員を殺して病院から逃亡したという連絡が入る。ジミーは、認知機能について症状があるバトラー大佐にとって、過去と現実の区別がつかなくなっており、不安と混乱の中にいるのではないかという。プロの諜報員として殺しの手腕も健在だ。ヴァンスとパーカーは、コンラッドが監視していたのは「数字」だけで、実はバトラー大佐がスパイだという確証がなかったのではないかと追及する。バトラー大佐の診察に付き合っていた息子のダニーは、父親が敵国のスパイだったと聞きショックを受け、これまでの父親の姿は嘘だったのかと反発する。トーレスも家族を捨てたと思っていた父親が、別の顔を持っていた事を知ったので、ダニーに共感する。バトラー大佐の海軍時代の荷物を取り寄せ調べたところ、ケイシーは「戦争と平和」の本を使ったソ連からのメッセージを見つける。しかし、今回バトラー大佐が発した数字は別の本だろう。その時、バトラー大佐が海軍公文書館に侵入したという知らせが入る。警備員を倒して、短時間で機密資料室に侵入していることから、混乱の中にいるのではなく、バトラー大佐は今「任務遂行中」なのではないか。大佐が盗んだのは「ローレル計画」という機密資料で、コンラッドは内容については言えないが、流出すれば人が死ぬことになるので、いかなる手段を使ってもバトラーを阻止しなければならないという。40年前のアナログなスパイ技術で逃亡しているため、逆にNCISはバトラーを追跡できずにいる。しかしトーレスはバトラーが数少ない公衆電話を使うはずだと言い、市内に6台しかない公衆電話を監視したところ、バトラーが自宅に電話をかけているのが見つかった。留守電にダニーへ埋め合わせの「ご褒美」を食べよう、とメッセージを残していた。ダニーは子供の頃のアイスクリーム店のことだと言い、トーレスらが監視しているとバトラーが姿を表した。身柄を確保してパーカーが尋問を始めるが、バトラーは今が70年代だと思い込んでおり、「ローレル」については「スパロウ」という人物にだけ話すという。コンラッドによると、スパロウとは、かつてCIAにいた悪徳局員で40年以上前に西ベルリンで死亡している。バトラーは知っているはずだが、やはり混乱しているのか。パーカーはケイシーのアドバイスを得て、70年代にいると思い込んでいるバトラーの目を覚まさせるよう説明を続ける。しかし、バトラーはそれこそ諜報員が作戦の対象を洗脳する時に使う手法だと言いう。パーカーはダニーの幼い頃の写真を見せる。パーカーはコンラッドに、バトラーの記憶を呼び戻すことができなかったため、スパロウに外見が似ているマクギーを変装させ情報を聞き出すことにしたと告げる。NCISとコンラッドが監視する中、バトラーはスパロウを装ったマクギーに、ロシアの友人のことが彼らにバレたかも知れないという。彼らは病院でバトラーを襲い、守ろうとした用務員を殺した。バトラーが殺したのではないと驚くパーカーに、コンラッドはロシアがバトラーを後始末しに来たと考えている。マクギーが「ローレル」について尋ねると、バトラーはこの前の場所に置いたと答えるが、その場所がわからない。何とかバトラーから資料の場所を聞き出そうとするマクギーに、バトラーは違和感を示しその場を離れようとした。止めようとするマクギーもみ合った時に、バトラーはマクギーの銃を奪って撃つ。慌ててパーカーらが倒れたマクギーの元に駆けつけ、コンラッドはバトラーの後を追った。バトラーはコンラッドが用務員を殺した事を指摘し、コンラッドはローレルはバトラーなしには意味がないのでお前を殺すという。しかし、コンラッドの銃はNCISによってすり替えられており、記憶を取り戻したバトラーとNCISにひと芝居打たれた事にやっと気がつく。バトラーはパーカーの説明で現実を取り戻し、ローレルをNCISに手渡していたのだった。それはCIAの犯罪ファイルで、コンラッドの名前が書かれており、コンラッドはバトラーが記憶障害になったため不安になり始末しようとした。用務員殺害はコンラッドに自白させなければならなかった。真実はバトラーはソ連のスパイと見せかけて、アメリカから偽の情報を流す二重スパイだったのだった。冷戦も彼の働きにより終わったという事を、パーカーはダニーに説明する。バトラーも息子の写真が現実に引き戻してくれたという。スパイの話なので騙し騙されの応酬で、見ている方もまんまと騙されるという訳だったのですね。チームを挙げて70年代を演出するのは、LAチームに比べたら確かに素人ぽさがあります。でも、そこがミソだったのかな。もみあげのディスコ・マクギーが楽しかったですが、「お年寄りをグアンタナモで拷問なんかできないでしょ」ととぼけるトーレスだとか、パーカーもなかなか上手くやりました。さすがにマクギーが撃たれた?というのはありえないと思いましたが、迫真の演技でした。バトラーが息子の写真で現実に戻ることができた、という親子の絆はいつものNCISですね。認知症の疑いがある諜報員だった人を現実に引き戻すところは、洗脳されている人に真実を解らせるようで興味深かったです。時間がかかるだろうし、難しいだろう。こういう形で元諜報員から情報が漏れるなら、始末してしまえという政府もあるでしょうね。結局、スパイは死ぬまでスパイなのでしょうね。バトラー大佐役のジョン・ゲッツさんはよく見かける俳優さんですが、良い味を出していましたね。並行してトーレスがマッチングアプリに本腰をいれようとするのを、マクギーやナイトたちがイジって、トーレス本人は嘘ばっかりでまるで潜入捜査みたいだからやめる、というのも皮肉が効いていると思いました。ナイトの変装コスチュームが「ブギーナイツ」というのは、セクシーということなのか、ダサいということなのか、でも似合っていましたよね。
April 3, 2025
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