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2022.07.12
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テーマ: 読書(8449)
本のタイトル・作者


ヤマザキマリの人生談義 悩みは一日にしてならず [ ヤマザキ マリ ]

本の目次・あらすじ

1 悩みの根っこはどこにある?
2 あの人さえ変わってくれたら…
3 こんな毎日、耐えられない!
4 自分の常識は他人の非常識!?
5 それでも気になる
6 今日もやっぱり五里夢中
7 その一歩が踏み出せない


引用

悩みに翻弄されたくなければ、あらゆる悩みと向き合って自分を鍛えることしか方法はない。だけど、悩みを持つことは人間を知ることでもある。思う存分に傷つき、苦悩したあとは、空を見上げ、深呼吸をし、自分たちが生きている地球の大きさを自覚しながらゆっくり立ち上がればいい。それだけである。


感想

2022年174冊目
★★★

毎日新聞に連載されていた「人生相談」の書籍化。
なんというか、人の悩みって、矮小化して見えるんだなあ…と思う。

当事者でない私からしたら、「なんでそんなこと」って思う質問とか、「いやもう答え出てるやろ」っていうものとか、「それほかにどないする気なん」というのとか。
本人が必死でも、悩みに悩んで悩み抜いていても、五里霧中でにっちもさっちも行かなくなっていても。
一歩引いた人間から見たら、悩みの大きさと置き所が分かる、というか。

それは、迷路のようだと思う。
その中にいる人は、自分の目の前の道しか見えない。
だから迷う。あっちに行ったりこっちに行ったり。
行き止まりにぶつかって、もうだめだ!と思ったり。
けどそれを上から見ている人からしたら、「なんでそっち行くねん」「そこさっきも通ったやろ」と思う。
客観視し、物事を俯瞰して見ることの大切さ。


あれやこれや思い悩むし、気に病むし、欝々とする。
誰に何を言われても、「あなたに何が分かるの!」ってなっちゃったりする。
お決まりの「何も知らないくせに!」という台詞を吐きたくなる。

本当は、分かっているのかもしれない。
答えは既に、自分の中にあって。

ただ聞いて欲しい。
そして自分の背中を押してほしい。
できれば自分の決断に太鼓判を捺してほしい。

その逆もある。
正しくないことを分かっていながら、正しくないことをしてしまう時。
自分の本当のところは、それは正しくないと知っていて。
その行動を正当化するために、ありとあらゆる言い訳を用意している。
でも実はその嘘を暴いて欲しいとも思っている。
自分を騙すのは、けっこうしんどいのだ。

この本を読みながら、私が質問をするなら…と考えていた。
人間関係のことを書くだろうなあ。
「職場の先輩に完全にシカトされています。業務上必要があって会話をすると、私の発言はすべて否定され、お前は間違っているという前提で話をされます。同じ空間にいるのが苦痛です。」
(紆余曲折あるんやけど、これ現在進行形でマジな話な!)

そして私がその相談に回答するなら、「そんなしょーもない奴のこと、ほっとき。いちいち気にせんでええ。時間がもったいないわ」と答えるだろうな。
「自分は他の人にするみたいに普通に接しとったらええねん。大声で気持ちよう挨拶したったらええ。そんで向こうが態度変えへんのやったら、あっちのレベルが低すぎるんや。そこにあわせたらんでええ。おはようございますー!言うて、自分の魂のレベルがそいつより高いことの証明に毎日使うたったらええねん」って。
うっわ、性格悪いなこの回答者!!私だな!笑

目の前の壁しか見えないとき。
視界がどズームになってる。
引いて引いて!!
迷路を上から見て、自分の居場所を地球規模で見て。
ちっちぇーーーーーー!!!って笑いたい。

迷路と言えば。
子どもの頃読んだ、コバルト文庫の樹川さとみ『楽園の魔女たち』で、課題の「迷路を時間内に攻略する」方法として、「ひたすら突っ切って直進し、行く手の障害物をすべからく破壊し、正面突破する」というものがあり、私はそれに憧れています。

これまでの関連レビュー

生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]
妄想美術館 [ 原田マハ×ヤマザキマリ ]
養老先生、病院へ行く [ 養老孟司×中川恵一 ]
ムスコ物語 [ ヤマザキマリ ]
たちどまって考える [ ヤマザキマリ ]




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最終更新日  2022.12.03 23:58:42
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