現代詩・個人詩誌「白黒目」豊原清明BLOG

2022.01.19
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一つの転び様

俺は一個の蝙蝠である
地味な姿をした二足歩行の蝙蝠である
早春の日に捧げた歌は削除され
俺の呟き 遠のく孤島
蝶のタトゥー
外は危険と言う国家の声が
家に潜ませようとするのである

砂利道 ザッ ザッ ザッ

記憶は受験参考書の真赤な鼻血だけ
野良犬一匹いない
古びた住宅団地の貧しい人の姿が
ぽっかりと並び
太陽を見た
日は
草の萌える
胸の重なりか
睡魔の溢れる水を飲み
漂う道に俺はいつも一人である
木は素っ裸で

枝一つ手に持ち
空気を打つ
喉渇く女の人の体を思って
水ボトルは濁り切って
汗、滲んで流れ

こんなところに野鳥が僅かにいて
今でも囀り
ほんの少しの間 耳を打っては
静まり返る
枝、振り回して
美を散らそうと ポーズをしていると
爆音機の音がした
影には黴が生えているのですか
何々先生ども
これは一つの腐りである





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最終更新日  2022.01.19 19:54:03
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