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普段はあまり漫画を読まないぼくだが、つい最近「GIANT KILLING」という漫画を読んだ。日本のあるクラブの中心選手だった主人公がイングランドのアマチュアクラブの監督になりFA杯で次々とプレミア勢を破る快進撃を果たす。そしてその後、主人公が抜けたことで低迷した古巣に監督として復帰する・・・なにぶんまだ第1巻しか読んでいないので詳しくは分からないが、この漫画が他のサッカー漫画と違うところは主人公が選手ではなく監督であるということだ。つまり当然のことながらストーリーは監督目線で進んでいくのだ。漫画のタイトルでもある「GIANT KILLING」。今シーズンの(実際の)FA杯ほど、この言葉がぴったりと当てはまるシーズンも珍しいのではないだろうか。先週末に準々決勝4試合が行われ準決勝に進む4クラブが決定したのだが、その顔ぶれはポーツマス、カーディフ、バーンズリー、ウェストブロムウィッチアルビオン(WBA)。ポーツマスが唯一のプレミア勢で、残る3クラブは全てプレミアの1つ下のチャンピオンシップリーグ所属である。WBAは以前に稲本選手が所属していたこともあるのでまだ馴染みがあるかもしれないが、カーディフやバーンズリーの日本での知名度はほとんどないだろう。カーディフは正確にはイングランドのクラブではなくウェールズのクラブである。そしてイングランド以外のクラブがFA杯を獲得した唯一のクラブでもある。ちなみにそれは1927年と約80年前の昔話だが、その試合はBBCラジオが初めてライブ中継した試合としても知られている。知られているといえば、現所属メンバーには元リバプールの“GOD”ファウラー、チェルシーでもプレーした元オランダ代表ハッセルバインク、ウェストハムでのプレー経験もある元イングランド代表シンクレアなど、何気に有名選手は揃っている。また稲本選手もWBA所属時代、3ヶ月のローンではあったがカーディフでのプレーを経験している。一方のバーンズリーは1912年のFA杯での優勝経験こそあるものの、1998年にチャンピオンシップリーグに降格してからはリーグ下位を彷徨い、ほんの2シーズン前には更にその下の実質3部のリーグに所属していた。カーディフと違って有名選手はいないものの、先の準々決勝ではチェルシー相手に勝利を収め、また5回戦でもリバプールを破り2戦連続でプレミアビッグ4から勝利を奪う快挙を成し遂げている。FA杯準決勝は4月5・6の両日に1試合ずつ行われるが、対戦カードはカーディフ対バーンズリー、ポーツマス対WBAに決まった。ちなみに4クラブの現在のリーグでの順位は、ポーツマスがプレミア9位、WBAはチャンピオンシップ4位、バーンズリーが同16位、カーディフは同18位である。これぞ「GINAT KILLING」。勝負はやってみなければ分からない。だからこそ一発勝負は面白い。ほな、また。
2008.03.12
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1999年5月26日。バルセロナ、カンプ・ノウ。チャンピオンズリーグ決勝の舞台に上がった我がユナイテッドだったが、規定の90分を過ぎてもバイエルンに1点のリードを許していた。チャンピオンに贈られるビッグ・イヤーにはバイエルンの旗がすでに飾られようとしていた。だがロスタイムに入ってCKを得たユナイテッドは、彼のゴールによって試合を振り出しに戻し、1分後には同じくCKからスールシャールがゴールを決め逆転に成功する。小説でもこのような筋書きは書けない劇的な幕切れに、スタジアム名を採って“カンプ・ノウの奇跡”と呼ばれる試合である。2001年10月6日。マンチェスター、オールド・トラフォード。2002年ワールドカップ欧州予選最終戦を戦うイングランドはホームにギリシャを迎えた。試合前の段階でイングランドは首位だったが2位のドイツとは同勝点であり、得失点差で上位に立っている状況だった。試合はギリシャが先制する意外な展開で進み後半を迎える。負ければドイツの結果次第ではプレイオフの可能性が大きいため、エリクソン監督は後半途中でFWの彼を投入する。直後のFK。ベッカムから放たれたキックに合わせた彼のファーストタッチが同点弾になる。その後ギリシャに勝ち越し弾を許し後がないイングランド。後半もロスタイムに入ったとき、同時進行で行われていたドイツの引き分けという結果が飛び込んでくる。つまりはイングランドも同点に追いつけばワールドカップ出場がこの時点で決まることになる。そしてイングランドはゴール正面でFKのチャンスを得る。蹴るのは当然ベッカム。右足から放たれた弧はGKの逆を突きネットに刺さった。これまた小説では書けない劇的な幕切れだった。現在はチャンピオンシップのコルチェスター・ユナイテッドに所属するテディ・シェリンガムが、今シーズン終了直後に引退することを表明した。「長く、ファンに囲まれたキャリアを経験し、今シーズンを最後とすることを決めた。 私のキャリアに貢献してくれ、支えてくれた人たちには感謝したい」4月で42歳を迎えるシェリンガム。決して華があった選手だったとは言えない。どちらかというと日陰に隠れたとでも言おうか、玄人好みのする選手とでも言おうか、いずれにせよ大きくスポットライトを当たることはそれほどなかった選手である。だが1982年にプロ生活をスタートさせて以降、40歳となる昨シーズンまでプレミアのウェストハムでプレーし、代表でも27歳での初選出と遅咲きながら51試合11ゴールの記録も残している。何より彼がいなければカンプ・ノウの奇跡も、ベッカムのFKによって劇的に決めたワールドカップ出場も歴史に残らなかったかもしれない。また1人、歴史を作った偉大な選手がピッチに別れを告げる。ほな、また。
2008.03.09
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