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プレミアのどこのクラブだっただろうか?ジョン・マッカートニーという若手選手が途中出場した際に、解説が「名前負けしないようにしてほしい」という趣旨の発言をしていたのを記憶している。それはそうだ。ビートルズのジョン・レノンとポール・マッカートニーのそれぞれを合わせた名前である。どう足掻いても負けるのだが、洒落の一環でこう思っても仕方がない。その昔、アメリカにあるボクサーがいた。彼は当時ヘビー級王者として11年にも渡って王座に君臨し、全階級を通じての最多防衛記録となる25回連続防衛という記録を樹立した(現在もこの記録は破られていない)。現在はすでにこの世を去っているが、現役当時の功績が称えられ、ワシントンのアーリントン国立墓地に埋葬される栄誉も得た「褐色の爆撃機」こと彼は、アメリカの国民的英雄であり、デトロイトには彼を冠したアリーナもある。5月28日にホームでウェンブリーでアメリカと、6月1日にアウェイでトリニダード・トバゴと対戦するイングランド代表。今回のユーロに出場できないことは屈辱以外の何物でもないが、他の強豪よりも一足早く南アフリカW杯へのチーム作りを進めることが出来るとあって、今回の2試合もそれを見据えた大事な強化試合である。試合を前にカペッロ監督はこのようにコメントし、選手を鼓舞している。「代表でプレーするのなら、どの試合も決勝戦だと思ってほしい。米国戦では、強さと勇気を兼ね備えた1つのグループとして戦っている姿を見たい。イングランド代表のスピリッツが復活することは、とても重要なことだ。代表に選出された選手は、自らのクラブで見せているようなそれを、ここでも見せなければならない。私が目指しているのはトップだ。チャンピオンズリーグの決勝にはイングランドの2クラブが進出した。この2クラブはとても野心があるクラブだ。同じような野心を代表にも持ち込んでほしい」イングランドのユニフォームに袖を通すことの重要性、そしてカペッロが歩んできた常に最高の極みを目指すためのメンタリティを持ち続けること、これこそが母国イングランドが復活するために必要なものだと考えているカペッロである。そんなカペッロだが、今回の代表召集においてとんでもないサプライズ選出を行った。なんとイングランド4部に相当するピーターボロのGKジョー・ルイスを招集したのだ。最初の召集ではポーツマスのジェームズ、ウィガンのカークランド、そしてマンチェスター・シティのジョー・ハートと3人が召集されていたが、ジェームズがふくらはぎ、カークランドが背中に問題をそれぞれ抱えているために、追加召集としてルイスが選ばれたのである。今回の召集にどのような意図をカペッロが持っているのか、それは分からない。もしかしたら単に万が一を考えただけかもしれない。だが、ジェームズやカークランドの怪我の具合によっては試合に出場する可能性はある。トットナムのロビンソンに限らず、カーソン含めイングランドにはGKの代表予備軍的存在は数多くいる。かといって頭一つ抜きん出た存在がいないのも事実である。おそらく即戦力としてではなく文字通りの強化、2010年、あるいはその先の2014年を見据えた選出であろうことが窺えるが、それでも試合に出るチャンスを得て、カペッロの納得いく結果を残すことが出来れば、あっという間にシンデレラストーリーを描くことも決して夢ではない。驚きと共に一躍時の人となったルイスだが、自身と同じ名前のボクサーと同様に、数年後、数十年後にはイングランド最高のGKとして国民的英雄と叫ばれているかもしれない。ほな、また。
2008.05.28
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プレミア最終節のミドルスブラ対マンチェスター・シティ。シティといえば、今シーズン前にタクシン元タイ首相がオーナーに就任し、金に糸目をかけず大補強を敢行。さらには元イングランド代表監督のエリクソンを招聘し、周囲の大きな注目を集めた。シーズン序盤は3戦目でユナイテッドとのダービーを制するなど上位に顔を出していたが、徐々に成績は下降線を辿り、9位という順位でミドルスブラ戦を迎えていた。結果は8対1の、およそサッカーの試合とは思えないスコアで惨敗。試合前から燻っていた解任説が一気に爆発した。シーズンが終了して早1週間。何かしらの会談の機会は持たれただろうが具体的な進展は無く、後任候補もまだ挙がってはいない。だがエリクソン自身には次のオファーが舞い込んでいた。ポルトガルの名門、ベンフィカである。ベンフィカは今年3月、前任のカマーチョが辞任して以降はチャラナが暫定的に指揮を執っていた。だがこちらもエリクソン同様に周囲を満足させるだけの結果を残すことが出来ていなかった。エリクソンは過去2度、計5年間ベンフィカの監督を務めた経験があり、90年にはチャンピオンズカップ(チャンピオンズリーグの前身)準優勝に導いている。もちろん当時と現在とは全てが大きく異なってはいるものの、その後もラツィオやイングランド代表を率いた実績に疑いの余地はない。一説にはヴィエイラ会長と先日引退したルイコスタ新スポーツ・ディレクターがマンチェスターに出向き、エリクソンと会談を持ったと言われている。そしてエリクソンの代理人によれば、「魅力的なオファーを受けていた」らしい。しかし続けて「彼の心の中では消えてしまった」オファーでもあるらしい。具体的なクラブ名を明かさなかったので、実際にそのオファーがベンフィカからのものだったのかは定かではない。エリクソンの未来はどこにあるのだろうか。ほな、また。
2008.05.18
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開幕まで残り1ヶ月を切ったユーロ2008。各国の代表メンバー及び代表候補メンバーが続々と発表されるなか、先日チェコが暫定ではあるものの代表メンバー23人が発表された。注目はなんといってもネドベドの代表復帰だったが、メンバーリストに彼の名前はなかった。ここ数シーズンは毎年この時期になると現役去就が世間の注目を集めているネドベドだが、今シーズンは奇しくも代表発表の前日に所属のユベントスと1年契約延長で合意したばかり。それもあって代表復帰への期待も高まったが現実は復帰を自ら固辞した模様である。だが個人的には、そのユベントスとの契約延長が逆にユーロ出場に二の足を踏んだ原因ではないかとも考えられる。そもそも1年ごとに現役続行か引退かでネドベドが悩んでいる理由の1つに、自身のコンディションがある。それは彼のプレースタイルを見ても分かるように、コンタクトに躊躇無く、無尽蔵のスタミナで走り回る姿は35歳の体を徐々に蝕んでいることだろう。年齢による衰えに加え長年の勤続疲労も相成って、それを上回るモチベーションがなければプレーを続けることは出来ない段階にまで来ている。セリエBに転落した昨シーズンはクラブをAに昇格させることを、見事Aに復帰した今シーズンは普遍の場、チャンピオンズリーグへの出場権を得ることを、それぞれモチベーションにネドベドはプレーし続けた。そして今シーズンは3位が確定し、予備予選からながら見事に出場権を得ることに成功した。ユベントスと契約延長した彼はこうコメントしている。「もう1度チャンピオンズリーグでプレーしたいと思い、決断した」だが仮にユーロに出場すればオフの休暇は短くなり、コンディションが整わないことは明らかだ。ただでさえ予備予選の関係でシーズンインが早いのだから、オフの休暇は出来る限りコンディション調整に務めたいと思うのは当然だろう。常に完全燃焼を体現するスタイルの彼にとって、コンディション不良の中でチャンピオンズリーグを迎えることは不完全燃焼と同義語であり、プライドもまたそれを許さないことであろう。一方で、ファンは、そして代表のチームメイトはネドベドの代表復帰を熱望している。後継者と言われたロシツキの不在もさることながら、少しでも長く上の舞台で彼の勇姿を見ていたいという希望も多少ながら含まれていることだろう。ネドベドもそれは分かっているようで、「代表の同僚が“またプレーしないか?”って言ってくれている。 それに対してノーという事は出来ない。 復帰については考えているところだ」とコメントも残している(代表発表前)。今回の代表メンバーは本代表23人と同数ながら、あくまで暫定メンバーである。メンバーの最終登録期限は今月の28日。ネドベドの意志を変えさせるだけの説得の時間はまだ残されている。ほな、また。
2008.05.15
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我がユナイテッドが2年連続のプレミア制覇を成し遂げた。思えば序盤は苦しい戦いだった。開幕戦となったレディング戦でルーニーがまさかの負傷により長期欠場。そして2戦目にはロナウドがレッドカードをもらい3試合の出場停止。さらにはシティとのダービーマッチに完敗を喫する始末。ここでチームの危機を救ったのは、ウェストハムから加入したばかりのテベスだった。ほぼスクランブルでの合流ながら献身的な攻守両面での運動量と決定力は、ユナイテッドの前線に3本目の軸を立ち上げた。同じ新戦力ではアンデルソンも見逃せない。当初は即戦力と見られたナニに対して数年後を見据えた補強だったにも関わらず、怪我で離脱したスコールズの穴を単に埋めただけでなく、パスセンスや2列目からの飛び出しなどで積極的なプレーが随所に見られ、攻撃に厚みをもたらした。また相手のキープレーヤーの潰しも効き、その闘争心はチームに勇気を与えた。反対にナニはアンデルソンほどのインパクトを与えることは出来なかった。確かにテクニックやスピードなど才能の片鱗は見せたものの、まだ自分勝手なプレーに走るきらいがあり、正確性も高くない。だが加入1年目のロナウドを思い返してほしい。今シーズンのナニそのままではなかったか。今後どのような方向性を示すのかは分からないが、3年後、ナニがロナウドのように化けていても不思議ではない。ちなみにシーズン序盤のトットナム戦で決めたミドルシュートも、チームが苦しい中で勢いを与えた一発だった。さて、ロナウドだ。加入当初を思うと、ここまで化けるか!?というのが正直な感想だ。当時は与えられた背番号故、どうしても前任者のスタイルと比較してしまわざるを得なかった。だが彼は彼であり、ロナウドはロナウドだった。選手が選ぶ最優秀選手、記者が選ぶ最優秀選手にそれぞれ2年連続で輝いただけでなく、リーグが選ぶ最優秀選手にも選ばれた。リーグ31得点は2位のアデバイヨール、トーレスに7差を付けての得点王であり、ポーツマス戦での直接FKとアストンビラ戦でのセットプレーから決めたバックヒールが、リーグの最優秀ゴール賞1位、2位となった。もちろんロナウドだけの成功ではないが、ロナウドがいなければユナイテッドの優勝はもしかしたら危なかったかもしれない。とかく攻撃面ばかりがクローズアップされがちだが、今シーズンのユナイテッドは守備も安定していた。さすがにチェルシーの持つリーグ最少記録は更新出来なかったが、クラブ記録の25を下回る22失点は今シーズンのリーグ最少である。アンデルソンなどの2列目のフィルターだけでなく、テベスやルーニーによる最前線からのプレッシャーが相手に脅威を与えていたことで、ディフェンスラインの仕事としては簡単な部類に入っていたかもしれない。だが大きな怪我もなく、密なコンビネーションが必要な守備において、コンディションをそれほど崩すことなくピッチに立ち続けていたことがラインに安定を生み、時間の経過と共にその安定がより強いものになっていった。最後を締めるのはロナウドではなく、ギグスである。今シーズンも大きな怪我もなく、無事シーズンを終えることが出来た。やはり一時のスピードはもうないものの、時にバランサーとして、時にパサーとして、若い選手の多い前線で味のあるプレーを披露し、行き詰った際には自らが仕掛けることで相手に混乱を生じさせチームを活性化させた。いわゆるベテランの成せる業である。ギグスもまた今シーズンのユナイテッドになくてはならない選手であった。今シーズンの?否。オールタイムのユナイテッドにおいて外せない選手である。最終節のウィガン戦に出場したことで、ギグスのユナイテッドにおける出場試合数は758になった。これまでの記録はボビー・チャールトンの持つ759が最多とされていたのだが、その中に出場していなかった試合が含まれていたことが分かり、チャールトンの記録は758に訂正された。つまりはギグスは記録に並んだのである。本人はチームの勝利を優先するだろうが、この偉大な記録に並んだ事実にリーグ制覇と自身のゴールで華を添えたのである。記録更新の舞台はおそらくモスクワ、チャンピオンズリーグ決勝ということになるだろう。ウィガン戦後の優勝セレモニーにおいて、カップを掲げたのはギグスだった。本来ならゲームキャプテンのリオが掲げるはずなのだが、おそらく粋な計らいでも見せたのだろう。モスクワの地でも同様のシーンが新記録達成と共に見たいと思うのは私だけではないはずだ。ほな、また。
2008.05.12
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残りが1試合あるとはいえ、ほぼ優勝が確実な我がユナイテッド。先のことを言えば鬼が笑うとは言うものの、最終戦の相手はウィガン。油断や慢心さえなければ確実に勝点3を取れる相手である。アウェイとはいえ自慢の攻撃力を見せ付けて、史上稀に見る大混戦を制し2年連続のプレミア制覇を是非とも成し遂げてほしいと願う次第である。そのユナイテッドの破壊力抜群の攻撃力の中心は、なんと言ってもCロナウドである。試合中はポジションチェンジを絶えず行い、戦術上の理由でFWとしてプレーすることさえあるものの、本来のポジションはサイドのMF、ウィングである。にも関わらず、彼が今シーズン挙げたゴールは実に30。全ての公式戦となると40になるのだから、ファンとしては、ただ賞賛するだけである。ユナイテッド入団シーズンを思い返すと、まさかここまでの活躍を見せるとは正直思わなかった。確かにスピードやテクニックは目を見張るものがあったものの、独りよがりのプレー選択が多く、まだまだ未成熟な面が多かった。また当時はどうしても先代の背番号7の後継者と比較してしまい、同じスタイルをロナウドに求めていたこともあっただろう。だがスコールズやギグス、ネビルなど経験豊富なベテランの存在であったり、ルーニーという良い意味での同世代のライバル、さらにはファーガソンという勝利の味を知る監督など、周囲の味方に恵まれたことで彼の才能はみるみる開花していき、特に今シーズンはテベスも交えたルーニーとのトライアングルがユナイテッドの攻撃の中枢を司っていた。直に戦う選手からも、そして外から見つめる記者からも“今シーズン最も活躍した選手”と評されたロナウド。だが彼にとってこのような個人賞は栄誉ではあるものの、チームの勝利に比べれば小さいものである。狙うはプレミア2連覇、そしてその先にある9年ぶりのチャンピオンズリーグ制覇である。立ちはだかるのは共にチェルシー。先のリーグ直接対決では完全に抑えられた感があるが、この青い壁を越えたとき、渇望する2つのタイトルと最高の個人の栄誉が一気に彼のものになることであろう。ほな、また。
2008.05.07
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シーズン前半はアンリ離脱が嘘のような快進撃を見せたが、後半に入り疲れや経験の無さから失速し、今シーズンの無冠がほぼ決定的なアーセナル。このままの継続路線を踏襲するのか、それとも経験あるベテランを頼るのか、来シーズンの補強策が大いに注目されるところだが、一方で現有戦力にも移籍の噂が後を絶つことがない。特に中盤はフラミニがユベントスやミランから、フレブがインテルから狙われており、補強以前に現有戦力の確保が当面の課題にもなっている。ところで、自軍の選手が他クラブに狙われていることは、監督からすれば当然良いことではない。ベンゲルも現在の状況についてこのようなコメントを残している。「本当に重要なことは、選手が金のために移籍するのではなく、 可能性の限界に挑戦することだ。 そして選手が力を示し、共に何かを成し遂げることが出来るのかということだ」このように自軍の選手を狙うクラブ、それに呼応しようとする選手や代理人に釘を刺すことで移籍を阻止する狙いが見え隠れしている。また語弊はあるだろうが、今シーズンにブレイクしたといっても過言ではないフラミニについては、このようにコメントしている。「(今シーズンで契約が切れるため)フラミニは自由に移籍できる。 クラブに彼を引き止めるにはどれだけの犠牲が必要になるか(分からない)」ここで今シーズン開幕前を思い出してみる。今シーズンで契約が切れるフラミニは、アーセナルとの契約延長を望んでいた。だがベンゲルは彼を必要な戦力とは考えておらず、延長のオファーも提示していなかった。そのためにフラミニは「可能性の限界に挑戦するため」に、「金のため」ではなく自身のキャリアのために移籍をしようと考えていた。ところが幸運にもチャンスを得たフラミニは「力を示し」、セスクを助け、アーセナルの中盤にはなくてはならない存在となった。ベンゲルからすれば、「だから言っただろう?私の言っていることに間違いはないんだ」と大口を返されそうだが、それでもフラミニに関して言えば、これだけの犠牲が必要になった根源にはベンゲルの見誤ちがあるだけに、コメントの説得力もダウンしてしまうというものだ。ほな、また。
2008.05.03
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