アラ還の独り言

アラ還の独り言

2017年11月10日
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ランゲルハウス島の移植に関しては、脳死ドナーから提供された膵臓からランゲルハンス島細胞のみを抽出し、糖尿病患者に移植する技術はあります。

消化管から門脈へランゲルハウス島細胞を移植する方法です。

この方法では、免疫の攻撃対象になり、すぐにランゲルハウス島細胞が死滅してしまうため、複数回の移植が必要でした。また、ランゲルハンス島のボリュームにより、血管の狭窄を招き、門脈圧の上昇という副反応も見られることがあります。そのため、皮下移植移植の検討が行われていましたが、生着の問題があり、実用化にはいたっていませんでした。

東北大学の11月8日の​ プレスリリース ​「血管のベッドで細胞移植の効率をアップ 」によればRCPという富士フイルムが開発した新規素材(I型コラーゲン用リコンビナントペプチド)をと同時にランゲルハンス島細胞に移植することによって生着に対する問題を解決したとのことです。

これで皮下移植法が臨床応用の可能性が高くなってきました。そうなると移植用のランゲルハウス島細胞の供給の問題が出てきます。

現在は豚のランゲルハンス島細胞とiPS細胞由来のランゲルハンス島細胞が候補に挙がっています。

2014年にはiPS細胞のランゲルハンス島細胞の​ 総説 ​がでていますので、そろそろ臨床応用が始まると考えていいでしょう。

豚由来のランゲルハンス島細胞 ​に関しては臨床目前でウイルスの可能性が指摘されて一時研究が止まっていました。ウイルスに関しては臨床上問題がないという意見で再開されています。また、ウイルスが問題になる可能性はゼロではないと考えるグループはウイルスは通過不可能であるが、血糖やインスリンが通過可能な膜にくるみ、移植を行おうとしていますが、生着の問題が引き続き残っています。

対象は当然I型糖尿病と考えられますが、現在のおプジーバを端緒とす免疫チェックポイント阻害剤の利用が増えると、自己免疫疾患としての1型糖尿病が増える可能性があるので、皮下移植に持って行く速度を上げる必要があると思います。

II型糖尿病に関しても、インスリン抵抗性のものとインスリン供給不足のものがあると思います。これをきちんと分別してII型糖尿病に関して細分類を行い、インスリン供給不足の場合にはインスリンの使用やランゲルハンス島の移植を促進していくべきかと思います。





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最終更新日  2017年11月10日 11時53分45秒
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